JP2017167340A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017167340A
JP2017167340A JP2016052547A JP2016052547A JP2017167340A JP 2017167340 A JP2017167340 A JP 2017167340A JP 2016052547 A JP2016052547 A JP 2016052547A JP 2016052547 A JP2016052547 A JP 2016052547A JP 2017167340 A JP2017167340 A JP 2017167340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
recording medium
film
unit
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016052547A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6617622B2 (ja
Inventor
昌昭 阿部
Masaaki Abe
昌昭 阿部
修弘 勝田
Sanehiro Katsuta
修弘 勝田
諏訪部 恭史
Yasushi Suwabe
恭史 諏訪部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2016052547A priority Critical patent/JP6617622B2/ja
Priority to US15/196,527 priority patent/US9696670B2/en
Priority to CN201610665370.6A priority patent/CN106483806B/zh
Publication of JP2017167340A publication Critical patent/JP2017167340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6617622B2 publication Critical patent/JP6617622B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】加熱された熱可塑性の記録媒体を定着部よりも搬送方向上流側で幅方向に引っ張る構成において、引張時における記録媒体の温度を制御しない構成と比べて、定着部に搬送される記録媒体のしわの再発を抑制する。【解決手段】定着装置20は、熱可塑性の記録媒体上の現像剤を加熱して記録媒体に定着させる定着部50と、定着部50よりも記録媒体の搬送方向上流側に配置され、記録媒体の温度が、記録媒体が変形する熱変形温度以上の第1温度T1となるように記録媒体を加熱する加熱部32と、記録媒体の搬送方向で加熱部32と定着部50との間に配置され、記録媒体を幅方向に引っ張る引張手段の一例としてのエキスパンダーロール34と、エキスパンダーロール34によって引っ張られている記録媒体の温度を熱変形温度よりも低い第2温度T2に制御する温度制御部36と、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、液体現像剤を用いてトナー像が形成された熱可塑性のフィルムを幅方向に引っ張って延ばしながら製造する熱可塑性フィルムの製造方法が示されている。この製造方法では、延ばす前のフィルムの温度を延ばした後のフィルムの温度よりも高くしている。
特開2006−051804号公報
本発明は、加熱された熱可塑性の記録媒体を定着部よりも搬送方向上流側で幅方向に引っ張る構成において、引張時における記録媒体の温度を制御しない構成と比べて、定着部に搬送される記録媒体のしわの再発を抑制することを目的とする。
請求項1に記載の定着装置は、熱可塑性の記録媒体上の現像剤を加熱して記録媒体に定着させる定着部と、前記定着部よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に配置され、前記記録媒体の温度が、前記記録媒体が変形する熱変形温度以上の第1温度となるように前記記録媒体を加熱する加熱部と、前記記録媒体の搬送方向で前記加熱部と前記定着部との間に配置され、前記記録媒体を幅方向に引っ張る引張手段と、前記引張手段によって引っ張られている前記記録媒体の温度を前記熱変形温度よりも低い第2温度に制御する温度制御部と、を有している。
請求項2に記載の定着装置は、請求項1に記載の定着装置において、前記加熱部と前記引張手段との間には、前記記録媒体を前記第1温度と前記第2温度との間の第3温度に制御する温度制御部が設けられている。
請求項3に記載の定着装置は、請求項1又は請求項2に記載の定着装置において、前記引張手段と前記定着部との間には、前記記録媒体を前記第2温度よりも低い第4温度に制御する温度制御部が設けられている。
請求項4に記載の定着装置は、熱可塑性の記録媒体に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、前記現像剤像を加熱して前記記録媒体に定着する請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置と、を有している。
請求項1の構成によれば、加熱された熱可塑性の記録媒体を定着部よりも搬送方向上流側で幅方向に引っ張る構成において、引張時における記録媒体の温度を制御しない構成と比べて、定着部に搬送される記録媒体のしわの再発を抑制することができる。
請求項2の構成によれば、記録媒体が加熱部から引張手段へ搬送されるまでの間に記録媒体の温度を第3温度に制御しない構成と比べて、定着部に搬送される記録媒体のしわの再発を抑制することができる。
請求項3の構成によれば、記録媒体が引張手段から定着部へ搬送されるまでの間に記録媒体の温度を第4温度に制御しない構成と比べて、定着部に搬送される記録媒体のしわの再発を抑制することができる。
請求項4の構成によれば、記録媒体の引張時において記録媒体の温度を制御しない定着装置を有する構成と比べて、記録媒体のしわに起因する画像不良を抑制することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成図である。 第1実施形態の要部構成(前処理部)を示す説明図である。 (A)はフィルムの熱変形を測定する試験装置の概略構成図であり、(B)は試験結果のグラフである。 フィルムの熱変形の測定結果をまとめたグラフである。 第2実施形態の要部構成(前処理部)を示す説明図である。 第3実施形態の要部構成(前処理部)を示す説明図である。 第4実施形態の要部構成(前処理部)を示す説明図である。
<第1実施形態>
第1実施形態の定着装置及び画像形成装置の一例を図面に基づき説明する。
以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、図1に矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10をユーザ(図示省略)が立つ側から見て(正面視して)、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、前側を−Z側と記載する。
(全体構成)
図1に示されるように、画像形成装置10は、現像剤像形成手段の一例としての画像形成部12と、定着装置20と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部18とを有している。また、画像形成装置10では、図示しないロール対を含む搬送手段によって、記録媒体の一例としてのフィルム16が搬送されるようになっている。
画像形成部12は、一例として、4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kを有している。符号の添え字の「Y」はイエロー用、「M」はマゼンタ用、「C」はシアン用、「K」は黒(ブラック)用であることを示している。4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kは、それぞれ帯電、露光、現像、転写を含む公知の電子写真方式のユニットで構成されている。また、画像形成部12は、一例として、液体現像剤Gを用いて、フィルム16上に現像剤の一例としてのトナーTからなるトナー画像TAを形成するようになっている。トナー画像TAは、現像剤像の一例である。
フィルム16は、一例として、熱可塑性のOPP(Oriented Polypropylene)フィルムで構成されている。また、フィルム16は、連帳フィルムであり、図示しない繰出ロールから繰り出され、図示しない巻取ロールで巻き取られることにより、張力が付与された状態で画像形成部12及び定着装置20を搬送されるようになっている。
トナーTは、液体現像剤Gに図示しないオイルと共に含まれている。また、トナーTは、一例として、ポリエステル系の樹脂で構成されている。なお、オイルは、一例として、シリコーンオイルで構成されている。
〔要部構成〕
次に、定着装置20について説明する。
図1に示されるように、定着装置20は、フィルム16に形成されたトナー画像TAに前処理を行う前処理部30と、前処理部30により前処理されたトナー画像TAを加熱してフィルム16に定着する定着部50とを有している。本実施形態における前処理とは、トナーTとフィルム16との接着性を高めるために、フィルム16の搬送方向(矢印Aで示す)における定着部50よりも上流側において、トナーTを加熱処理することを意味している。
図2に示されるように、前処理部30は、加熱部32、引張手段の一例としてのエキスパンダーロール34、第2温度に制御する温度制御部の一例としての温度制御部36とを有している。
加熱部32は、定着部50(図1参照)よりもフィルム16の搬送方向上流側に配置されている。また、加熱部32は、一例として、加熱ロール38と、ヒータ40とを有している。そして、加熱部32は、フィルム16の温度が第1温度T1(図示省略)となるように、フィルム16を加熱するようになっている。第1温度T1は、後述するフィルム16の熱変形温度以上の温度であり、本実施形態では、一例として、100℃に設定されている。
加熱ロール38は、一例として、アルミニウム製で円筒状の金属ロールで構成されており、Z方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、加熱ロール38は、一例として、Z方向に見てY側の半円に相当する範囲の外周面がフィルム16と接触している。言い換えると、フィルム16は、加熱ロール38の外周面のほぼ周方向1/2の範囲に巻き掛けられている。
ヒータ35は、加熱ロール38の内側に配置されている。また、ヒータ40は、図示しない温度センサ及び制御部18(図1参照)により加熱温度が制御されており、加熱ロール38と接触したフィルム16の温度が第1温度T1となるように、加熱ロール38を加熱する。
エキスパンダーロール34は、フィルム16の搬送方向で加熱部32と定着部50との間に配置されている。このエキスパンダーロール34は、Z方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、エキスパンダーロール34は、外周面にフィルム16が巻き掛けられており、巻き掛けられたフィルム16を幅方向へ引っ張ってフィルム16を幅方向に拡げられるように構成されている。なお、本実施形態のエキスパンダーロール34は、一例として、外周部がゴムで覆われたゴムエキスパンダーロールを用いている。
温度制御部36は、エキスパンダーロール34によって幅方向に引っ張られているフィルム16の温度を熱変形温度よりも低い第2温度T2に制御する部分である。この温度制御部36は、筐体42と、ファン44とを有している。
筐体42は、Z方向を長手方向としており、内部にエキスパンダーロール34を収容している。この筐体42の長手方向の両端部には、エキスパンダーロール34を回転可能に支持する図示しない軸受部が設けられている。また、筐体42には、フィルム16の搬送方向の上流側にフィルム16の導入口42Aが設けられ、下流側にフィルム16の排出口42Bが設けられている。
ファン44は、筐体42の内部に配置されている。このファン44から送られる気体(本実施形態では一例として空気)によってフィルム16の温度が制御される。具体的には、ファン44は、フィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられて幅方向に引っ張られている部分の外面に気体を送風できる向きで筐体42に取り付けられている。なお、本発明は上記構成に限定されず、筐体42内におけるファン44の取付位置及び気体の送風方向については適宜調整してもよい。
また筐体42内には、フィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられて幅方向に引っ張られている部分の温度を計測する温度センサ46が配置されている。ファン44は、温度センサ46で計測された温度に基づいて制御部18(図1参照)によって風量が調節され、フィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられて幅方向に引っ張られている部分の温度が第2温度T2となるようにフィルム16に気体を送る。
なお、本実施形態の第2温度T2は、フィルム16の熱変形温度よりも低い温度であり、フィルム16がわずかに変形可能な温度に設定することが好ましい。なお、本実施形態における第2温度T2は、一例として、60℃に設定されている。
図1に示されるように、定着部50は、定着部材の一例としての定着ロール52と、定着ロール52と共にフィルム16を挟んで加圧する加圧ロール54とを有している。また、定着部50は、一例として、定着ロール52及び加圧ロール54が、フィルム16の搬送方向に間隔をあけて1組配置されている。そして、定着部50は、張力が付与された状態で搬送されるフィルム16上のトナーTを加熱してフィルム16に定着させるようになっている。
定着ロール52は、円筒状に形成され、Z方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、定着ロール52は、径方向内側から外側へ向けて、芯金、弾性層及び離型層を有する多層構造となっている。さらに、定着ロール52は、内側にハロゲンヒータ56が設けられている。そして、定着ロール52は、フィルム16のトナー画像TAが形成された側の面と接触してトナーTを加熱及び加圧するようになっている。
ハロゲンヒータ56は、一例として、定着ロール52の外周面の温度が120℃に維持されるように、定着ロール52の温度を検出する温度センサ(図示省略)の出力に基づいて、フィードバック制御されるようになっている。
加圧ロール54は、円筒状に形成され、Z方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、加圧ロール54は、径方向内側から外側へ向けて、芯金、弾性層及び離型層を有する多層構造となっている。さらに、加圧ロール54は、バネなどの図示しない付勢手段を用いて定着ロール52に向けて付勢されている。加えて、加圧ロール54は、内側にハロゲンヒータ58が設けられている。ハロゲンヒータ58は、一例として、加圧ロール54の外周面の温度が120℃に維持されるように、加圧ロール54の温度を検出する温度センサ(図示省略)の出力に基づいて、フィードバック制御されるようになっている。そして、加圧ロール54は、フィルム16のトナー画像TAが形成された側とは反対側の面と接触して、定着ロール52と共にトナーTを加熱及び加圧するようになっている。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図1に示されるように、画像形成装置10では、搬送されるフィルム16上に画像形成部12によりトナー画像TAが形成される。フィルム16上のトナー画像TAは、定着装置20の前処理部30において前処理(加熱)された後で、定着部50において加熱及び加圧されることで、フィルム16に定着される。
ここで、定着装置20では、加熱部32で加熱されたフィルム16がエキスパンダーロール34で幅方向に引っ張られて拡げられると共に、温度制御部36のファン44が送る気体によってフィルム16の幅方向に引っ張られた部分が冷却されて熱変形温度未満の第2温度T2に制御される。このようにフィルム16の幅方向に引っ張られてしわが延ばされた部分がファン44で冷却されるため、フィルム16にしわが再発し難くなる。この状態でフィルム16が定着部50へ搬送されるため、引張時におけるフィルム16(フィルム16の引っ張られている部分)の温度を制御しない構成と比べて、定着部50に搬送されるフィルム16のしわの再発が抑制される。
特に、本実施形態では、第2温度T2をフィルム16がわずかに熱変形可能な温度に設定していることから、フィルム16のしわとり(しわ延ばし)を効果的に行える。
また、画像形成装置10では、定着装置20においてフィルム16にしわが再発することが抑制されるため、トナー画像TAをフィルム16に定着するときに、フィルム16のしわに起因する画像不良(例えば、トナー画像TAの部分的な剥離)が抑制される。
次に、フィルム16の熱変形温度について説明する。なお、「熱変形」とは、加熱されたフィルム16が張力により塑性変形(永久変形)することである。
まず、熱変形試験装置の概要について説明する。
図3(A)に示す熱変形試験装置60は、フィルム16のサンプル16Sを矢印Eで示されるように引っ張る引張部62とサンプル16Sを加熱する加熱部64とを有している。なお、引張部62は、サンプル16Sを引っ張ると共にサンプル16Sにかかる張力を測定することができる。また、フィルム16のサンプル16Sは、幅Hを15mm、長さLを75mmとした。また、本実施形態では、引張部62は、JIS-K−7157に準拠した引っ張り試験を行うことができる。本試験では、日本電産シンポ株式会社製試験器FGS−TVを使用した。
次に、熱変形試験方法について説明する。
まず室温(25℃)でサンプル16Sを毎分2mmで引っ張り、予め定めた変位になると停止する。また、サンプル16Sの張力を測定する。なお、変位と張力との関係が、図3(B)のグラフのP1で示されている。
加熱部64をサンプル16Sに一定時間接触させる。この時間は実際の画像形成装置10内の加熱時間とする。例えば、本実施例の画像形成装置10では、トナー画像TAの定着部を通過する最大時間となる2秒間接触させる。加熱することでサンプル16Sが伸長し、張力が低下する。このときの低下した張力が、図3(B)のグラフのP2で示されている。
加熱を停止した後、室温(25℃)に冷却(戻す)ことで、サンプル16Sが収縮し、張力が上がる。そして、サンプル16Sの変位を元にもどし、張力が0(ゼロ)になる変位量PL(図3(B))を求める。
そして、この変位量PLがサンプル16Sの熱変形による伸縮量であり、サンプル16Sを元の長さL(=75mm)で割ったものが、伸縮率である。
上記試験を、サンプル16Sの加熱温度を変えて行った結果を、サンプル16Sに作用する張力を、画像形成装置10において張力がかかるフィルム16の長さ(本例では500mm)に換算してまとめたものが、図4に示すグラフである。なお、図4には、例として厚さ20μmのOPPフィルムの測定結果を示す。
ここで、本実施形態の画像形成装置10におけるフィルム16の熱変形による伸縮率の基準値(目標値)Kと、加熱搬送時にフィルム16にかかる張力の最大値Vと、を測定或いは計算する。なお、画像形成装置10において、フィルム16が熱変形(伸縮)するとシワ発生などの画像品質が低下するが、この画像品質の低下が許容される伸縮率が基準値(目標値)Kである。なお、基準値Kは、形成される画像の種類や、ラミネート処理や切断などの後加工、画像が形成されたフィルムが用いられる目的やサイズに応じて適宜決定すればよい。以下の実施形態では基準値Kを0.5%として説明する。
そして、図4に示すグラフから、画像形成装置10における加熱搬送時にかかる張力の最大値Vで、フィルム16の伸縮率の基準値K以下となる加熱温度が「フィルム16の熱変形温度」である。なお、本実施形態の場合は、加熱搬送時にかかる張力の最大値Vは20N(長さ500mmに対して)であり、伸縮率の基準値Kは0.5%であるので、フィルム16の熱変形温度は、同グラフより100℃となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る定着装置を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
図5に示されるように、本実施形態の定着装置70の前処理部72は、フィルム16の搬送方向で加熱部32とエキスパンダーロール34との間にフィルム16を第3温度T3に制御する温度制御部の一例としての温度制御部74を設ける構成を除き、その他の構成は第1実施形態の定着装置20と同様の構成である。
温度制御部74は、温度調節ロール76を有している。この温度調節ロール76は、Z方向を軸方向として回転可能に設けられ、外周面にフィルム16が巻き掛けられるようになっている。温度調節ロール76は、外周面に巻き掛けられたフィルム16を第1温度T1と第2温度T2との間の第3温度T3(本実施形態では一例として100℃)に制御する。具体的には、温度調節ロール76は、内部に熱媒体が移動可能な図示しない流路が形成されており、この熱媒体の温度に応じて外周面に巻き掛けられるフィルム16の温度を制御できるようになっている。
また、温度制御部74は、温度調節ロール76の温度を制御するため、温度調節ロール76に巻き掛けられたフィルム16の温度を測定するための図示しない温度センサを有している。温度調節ロール76の内部を流れる熱媒体は、温度センサで計測された温度に基づいて制御部18(図1参照)によって温度制御され、フィルム16の温度調節ロール76に巻き掛けられた部分の温度が第3温度T3となるように温度調節ロール76の内部に送られる。
次に、本実施形態に係る作用について説明する。なお、第1実施形態に係る定着装置20と同様の構成で得られる作用については説明を省略する。
定着装置70では、フィルム16が加熱部32からエキスパンダーロール34に搬送されるまでの間にフィルム16の温度を第3温度T3に制御するため、第3温度T3に制御しない構成と比べて、エキスパンダーロール34に搬送されたときの温度勾配が小さく、フィルム16のしわの再発が抑制される。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る定着装置を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
図6に示されるように、本実施形態の定着装置80の前処理部82は、フィルム16の搬送方向でエキスパンダーロール34と定着部50との間にフィルム16を第4温度T4に制御する温度制御部の一例としての温度制御部84を設ける構成を除き、その他の構成は第1実施形態の定着装置20と同様の構成である。
温度制御部84は、温度調節ロール86を有している。この温度調節ロール86は、Z方向を軸方向として回転可能に設けられ、外周面にフィルム16が巻き掛けられるようになっている。温度調節ロール86は、外周面に巻き掛けられたフィルム16を第2温度T2よりも低い第4温度T4(本実施形態では一例として40℃)に制御する。具体的には、温度調節ロール86は、内部に熱媒体が移動可能な図示しない流路が形成されており、この熱媒体の温度に応じて外周面に巻き掛けられるフィルム16の温度を制御できるようになっている。
また、温度制御部84は、温度調節ロール86の温度を制御するため、温度調節ロール86に巻き掛けられたフィルム16の温度を測定するための図示しない温度センサを有している。温度調節ロール86の内部を流れる熱媒体は、温度センサで計測された温度に基づいて制御部18(図1参照)によって温度制御され、フィルム16の温度調節ロール86に巻き掛けられた部分の温度が第4温度T4となるように温度調節ロール86の内部に送られる。
次に、本実施形態に係る作用について説明する。なお、第1実施形態に係る定着装置20と同様の構成で得られる作用については説明を省略する。
定着装置80では、フィルム16がエキスパンダーロール34から定着部50に搬送されるまでの間にフィルム16の温度を第4温度T4に制御するため、第4温度T4に制御しない構成と比べて、フィルム16が幅方向に変形しにくく、フィルム16のしわの再発が抑制される。
なお、第3実施形態の定着装置80に第2実施形態の定着装置70の構成を適用してもよい。具体的には、定着装置80の加熱部32とエキスパンダーロール34との間に温度制御部74を設けてもよい。この構成とした場合、定着部50に搬送されるフィルム16のしわの再発がさらに抑制される。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る定着装置を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
図7に示されるように、本実施形態の定着装置90の前処理部92は、加熱部32のフィルム16の搬送方向上流側にエキスパンダーロール34をさらに設ける構成を除き、その他の構成は第1実施形態の定着装置20と同様の構成である。
次に、本実施形態に係る作用について説明する。なお、第1実施形態に係る定着装置20と同様の構成で得られる作用については説明を省略する。
定着装置90では、加熱部32のフィルム16の搬送方向上流側にもエキスパンダーロール34を設けていることから、フィルム16が加熱部32に搬送される前に幅方向に引っ張られる。このため、加熱部32のフィルム16の搬送方向上流側にエキスパンダーロール34を設けない構成と比べて、定着部50に搬送されるフィルム16のしわの再発が抑制される。
なお、第4実施形態の構成、すなわち、加熱部32のフィルム16の搬送方向上流側にもエキスパンダーロール34を設ける構成については、前述の第1〜第3実施形態に適用してもよい。
また、第1〜第4実施形態では、フィルム16を幅方向に引っ張る引張手段の一例としてエキスパンダーロールを用いたが、本発明はこの構成に限定されない。引張手段の一例としてコンケーブロール、ヘリカルロール、マイクロ溝ロール、端部ニップロールを用いてもよい。
第1実施形態の温度制御部36では、ファン44を用いてフィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられて幅方向に引っ張られている部分を冷却して温度制御したが、本発明はこの構成に限定されず、第1温度T1よりも低い第2温度T2で加熱するヒータを用いて第2温度T2に制御する構成としてもよい。
また、第1実施形態の温度制御部36では、ファン44を用いてフィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられて幅方向に引っ張られている部分を冷却して温度制御したが、エキスパンダーロール34の内部に熱媒体を流してフィルム16のエキスパンダーロール34に巻き掛けられた部分の温度を制御してもよい。
<実験例>
次に本発明における効果を確認するため、本発明に係る実施形態の定着装置を用いて以下の実験を行った。
(実験1)
まず、本発明に係る第1実施形態と同じ構造の実施例1の定着装置を準備し、第2温度T2を60℃に設定した状態で第1温度T1を100℃から120℃まで10℃ずつ変化させたときのフィルムのサンプルのしわの再発状況を目視で確認した。同様に、第2温度を80℃、90℃にそれぞれ設定した状態で第1温度T1を100℃から120℃まで10℃ずつ変化させたときのサンプルのしわの再発状況を目視で確認した。なお、本実験に用いたサンプルの熱変形温度は100℃である。また、目視確認の結果は、「A」が最良、「B」が良、「C」が可として評価した。
Figure 2017167340
表1に示されるように、第2温度T2がサンプルの熱変形温度の場合、しわの再発を抑制しにくいことが確認された。したがって、実施例1の定着装置は、第1温度T1を100℃〜120℃の範囲内で設定したときは、第2温度T2を60℃〜90℃の範囲内に設定することが好ましいことが分かる。
(実験2)
次に、本発明に係る第2実施形態と同じ構造の実施例2の定着装置を準備し、第1温度T1を120℃に設定し、第3温度T3を100℃に設定した状態で第2温度T2を25℃、60℃、80℃、90℃、100℃に変化させたときのフィルムのサンプルのしわの再発状況を目視で確認した。なお、本実験に用いたサンプルの熱変形温度は100℃である。また、目視確認の結果は、「A」が最良、「B」が良、「C」が可として評価した。
Figure 2017167340
表2に示されるように第3温度T3に制御する場合と、制御しない場合とで、サンプルのしわの再発状況が大きく異なっている。具体的には、加熱部とエキスパンダーロールとの間のサンプルの温度勾配が大きいほど第3温度T3に制御することによる効果が得られることが分かる。
(実験3)
次に、本発明に係る第3実施形態と同じ構造の実施例3の定着装置を準備し、第1温度T1を120℃に設定し、第4温度T4を40℃に設定した状態で第2温度T2を60℃、80℃、90℃、100℃に変化させたときのフィルムのサンプルのしわの再発状況を目視で確認した。なお、本実験に用いたサンプルの熱変形温度は100℃である。また、目視確認の結果は、「A」が最良、「B」が良、「C」が可として評価した。
Figure 2017167340
表3に示されるように第4温度T4に制御する場合と、制御しない場合とで、サンプルのしわの再発状況が大きく異なっている。具体的には、エキスパンダーロールと定着部との間のサンプルの温度勾配が大きいほどしわが再発しやすいことが分かる。
10 画像形成装置
12 画像形成部(現像剤像形成手段の一例)
16 フィルム(記録媒体の一例)
20 定着装置
32 加熱部
34 エキスパンダーロール(引張手段の一例)
36 温度制御部(第2温度に制御する温度制御部の一例)
50 定着部
70 定着装置
74 温度制御部(第3温度に制御する温度制御部の一例)
76 温度調節ロール
80 定着装置
84 温度制御部(第4温度に制御する温度制御部の一例
86 温度調節ロール
90 定着装置
T1 第1温度
T2 第2温度
T3 第3温度
T4 第4温度

Claims (4)

  1. 熱可塑性の記録媒体上の現像剤を加熱して記録媒体に定着させる定着部と、
    前記定着部よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に配置され、前記記録媒体の温度が、前記記録媒体が変形する熱変形温度以上の第1温度となるように前記記録媒体を加熱する加熱部と、
    前記記録媒体の搬送方向で前記加熱部と前記定着部との間に配置され、前記記録媒体を幅方向に引っ張る引張手段と、
    前記引張手段によって引っ張られている前記記録媒体の温度を前記熱変形温度よりも低い第2温度に制御する温度制御部と、
    を有する定着装置。
  2. 前記加熱部と前記引張手段との間には、前記記録媒体を前記第1温度と前記第2温度との間の第3温度に制御する温度制御部が設けられている、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記引張手段と前記定着部との間には、前記記録媒体を前記第2温度よりも低い第4温度に制御する温度制御部が設けられている、請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 熱可塑性の記録媒体に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
    前記現像剤像を加熱して前記記録媒体に定着する請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を有する画像形成装置。
JP2016052547A 2015-08-25 2016-03-16 定着装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP6617622B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016052547A JP6617622B2 (ja) 2016-03-16 2016-03-16 定着装置及び画像形成装置
US15/196,527 US9696670B2 (en) 2015-08-25 2016-06-29 Fixing device with recording medium temperature control
CN201610665370.6A CN106483806B (zh) 2015-08-25 2016-08-12 定影装置和图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016052547A JP6617622B2 (ja) 2016-03-16 2016-03-16 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017167340A true JP2017167340A (ja) 2017-09-21
JP6617622B2 JP6617622B2 (ja) 2019-12-11

Family

ID=59913100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016052547A Expired - Fee Related JP6617622B2 (ja) 2015-08-25 2016-03-16 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6617622B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019215499A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019215499A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP7131108B2 (ja) 2018-06-14 2022-09-06 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6617622B2 (ja) 2019-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5471634B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6214300B2 (ja) 定着用部材の製造方法及び製造装置
JP6223089B2 (ja) 定着用部材の製造方法及び製造装置
JP5909474B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5441547B2 (ja) 像加熱装置
JP6617622B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US7558521B2 (en) Roller, fixing device, and image forming device
JP4126875B2 (ja) 定着装置
JP2010217347A (ja) 無端ベルト、定着装置及び画像形成装置
JP2005037645A (ja) 定着装置およびそれを用いた画像形成装置
JP6492759B2 (ja) 加熱搬送装置、定着装置及び画像形成装置
US9696670B2 (en) Fixing device with recording medium temperature control
JP2014145858A (ja) 固定パッド、定着装置および画像形成装置
JP2007034276A (ja) 画像加熱装置
JP4821150B2 (ja) 画像定着装置
JP6493089B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006267861A (ja) 画像定着装置
JP2008197535A (ja) 画像形成装置
JP2006267916A (ja) ベルトニップ定着装置
JP4862399B2 (ja) 電磁誘導加熱方式の定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP2005292548A (ja) 無端状ベルト及び定着装置
JP5751356B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006267860A (ja) 定着装置
JP2006017867A (ja) ベルト定着装置および画像形成装置
JP2011150027A (ja) 画像加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6617622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees