JP2017166970A - 酸素インジケーターラベルおよび包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷型の酸素インジケーターを付与したラベルにおいて、水分活性が高い内容物を封入した包装体にこのラベルを貼付して用いた場合でも、酸素インジケーターの色素が染み出してしまうことがなく、酸素検知性の低下を防止できる酸素インジケーターラベルを提供することを課題とする。【解決手段】ガスバリア性を有するバリアフィルム上に、印刷法により印刷された酸素インジケーター層を有し、さらにその上に粘着剤層を有するラベルにおいて、前記酸素インジケーター層と前記粘着剤層との間に色素透過抑制フィルムを有することを特徴とする酸素インジケーターラベルである。【選択図】図1
Description
本発明は、医療・医薬品や食品、電子材料などの分野において、酸素の浸入により品質を劣化させるような内容物が充填された包装袋に用いられ、印刷型酸素インジケーターが付与されたラベルに関する。
従来、医薬・医療や食品、電子材料などの分野では、酸素による酸化が品質を劣化させることが懸念されるような内容物に対して、酸素吸収剤を包装袋内に同梱するなどして包装袋内を無酸素状態に保ち、酸素の影響を排除することが広く行われている。
酸素インジケーターは、広く用いられている錠剤型の他、用途に応じてインキタイプ、液状タイプ、シートタイプ、ペーパータイプなど、さまざまな形態のものが開発されている。さらに、酸素吸収剤と一体化したもの、さらには包装袋を構成する包装材料と一体化させたものなども開発されている。
このような開発の結果、酸素インジケーターの包装袋内への投入作業の省力化や、検知の容易化、誤飲食の回避などを課題として、それぞれの用途に応じた商品設計がなされるようになっている。
その中でインキタイプの酸素インジケーター材料を用いる印刷型の酸素インジケーターは、上記の課題解決を図ろうとする目的に特に適している。そして実際に印刷型の酸素インジケーターが利用される例としては、以下の事例がある。
医薬・医療分野において輸液バックに用いられる一次容器は、体内に直接薬剤を注入することから無添加のプラスチック容器が用いられることが多い。酸素バリア性がない輸液バックに充填された薬剤は大気中の酸素で著しく変質しやすく、充填された輸液バッグを大気に放置しておくと、大気中の酸素が輸液バッグを透過して経時的に薬剤を変質させてしまう。
そこで、近年は輸液バックを酸素バリア性の高い包装材料で二次包装することが行われている。その際、酸素吸収剤の能力を検知するためや、包装袋にピンホール、シール不良などが存在した場合に酸素が浸入したことを検知するために、酸素インジケーターが包装袋に投入されている。
酸素インジケーターの形態でこれまで広く用いられているのは錠剤型であるが、錠剤型の場合には包装袋に個々に投入する手間が必要であるため、省力化を図るために印刷型のものが開発されている。
また輸液バッグは滅菌工程を経ることが多い為、酸素インジケーター機能を付与した包装材料においても、高温滅菌処理を施すことが必要とされている。
また輸液バッグは滅菌工程を経ることが多い為、酸素インジケーター機能を付与した包装材料においても、高温滅菌処理を施すことが必要とされている。
印刷型酸素インジケーターに用いられる組成物としては、酸化還元色素、還元剤、バインダー樹脂等の組み合わせからなり、酸化還元色素が還元型と酸化型とで異なる色調を呈する性質を利用したものである。
特に酸化還元色素としてはメチレンブルーを用いたものが多く、このメチレンブルーを用いた酸素インジケーターは、脱酸素下では還元剤の働きによって還元型、すなわち無色を呈し、大気中では酸素により酸化され、青色を呈する。
なお印刷型酸素インジケーターには、包装材自体に付与されたタイプ(特許文献1)と、後から包装材に貼り付けるラベルタイプ(特許文献2)がある。
なお印刷型酸素インジケーターには、包装材自体に付与されたタイプ(特許文献1)と、後から包装材に貼り付けるラベルタイプ(特許文献2)がある。
しかしながら、印刷型の酸素インジケーターラベルを用いた包装袋において、内容物の水分活性が高い場合、すなわち内容物が液状であった場合に、経時的に少しずつ内容物の水分が外側に浸透し、酸素インジケーターに水分が混入してしまう問題があった。
そして、水分が混入すると酸素インジケーターのインキ色素が隣接する層に染み出してしまい、酸素インジケーターの酸素検知性が低下するという問題があった。またこのために、内容物が色素によって汚染されるおそれもあった。
そこで本発明は、印刷型の酸素インジケーターを付与したラベルにおいて、水分活性が高い内容物を封入した包装体にこのラベルを貼付して用いた場合でも、酸素インジケーターの色素が染み出してしまうことがなく、酸素検知性の低下を防止できる酸素インジケーターラベルを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、
ガスバリア性を有するバリアフィルム上に、印刷法により印刷された酸素インジケーター層を有し、さらにその上に粘着剤層を有するラベルにおいて、
前記酸素インジケーター層と前記粘着剤層との間に色素透過抑制フィルムを有することを特徴とする酸素インジケーターラベルである。
ガスバリア性を有するバリアフィルム上に、印刷法により印刷された酸素インジケーター層を有し、さらにその上に粘着剤層を有するラベルにおいて、
前記酸素インジケーター層と前記粘着剤層との間に色素透過抑制フィルムを有することを特徴とする酸素インジケーターラベルである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記色素透過抑制フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の酸素インジケーターラベルである。
前記色素透過抑制フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の酸素インジケーターラベルである。
本発明の請求項3に係る発明は、
前記酸素インジケーターが、色素と還元剤とを含むインキからなることを特徴とする請求項1または2に記載の酸素インジケーターラベルである。
前記酸素インジケーターが、色素と還元剤とを含むインキからなることを特徴とする請求項1または2に記載の酸素インジケーターラベルである。
本発明の請求項4に係る発明は、
前記粘着層に接して離型紙層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベルである。
前記粘着層に接して離型紙層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベルである。
本発明の請求項5に係る発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベルが貼付されてなることを特徴とする包装体である。
請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベルが貼付されてなることを特徴とする包装体である。
本発明の酸素インジケーターラベルは、酸素インジーケーターと粘着層との間に色素透過を抑制するフィルムを有することによって、このラベルを貼付した包装体の内容物の水分活性が高い場合でも酸素インジーケーターの色素に水分が混入することがなく、かつ色
素が内容物側に染み出してしまうことがない。そのため、酸素インジケーターの酸素検知性が経時的に低下することを防止できる。
また、特に色素透過抑制フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムであることにより高い効果が得られる。
素が内容物側に染み出してしまうことがない。そのため、酸素インジケーターの酸素検知性が経時的に低下することを防止できる。
また、特に色素透過抑制フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムであることにより高い効果が得られる。
次に本発明の実施形態について、詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではなく、ここで示唆された技術思想に基づく限りにおいて多様な実施形態を含むものである。
まず、図1に本発明の酸素インジケーターラベルの第一の実施形態の層構成を示す。
本発明の酸素インジケーターラベル1は、バリアフィルム2の、包装材外側8で示す側の面と反対側の面に、酸素インジケーター層3を設ける。そしてその上に接着剤層4を介して色素透過抑制フィルム5を設け、さらにその上に粘着剤層6と離型紙7を積層して設ける。
バリアフィルム2は基材フィルムとして設けるもので、ガスバリア性フィルム単独、あるいはガスバリア性フィルムとプラスチックフィルムを貼り合せたものを用いる。ガスバリア性フィルムの材料としては特に制限はないが、例えば無機化合物を蒸着などの方法でコーティングした高分子フィルムを用いることができる。
高分子フィルムは高分子樹脂組成物からなり、例えばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等)、ポリイミドなどが使用でき、その用途に応じて適宜選択してよい。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを高分子フィルムとして用いる場合は、フィルム強度特性やコストの点において、より好ましい。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを高分子フィルムとして用いる場合は、フィルム強度特性やコストの点において、より好ましい。
高分子フィルム上に無機化合物層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を蒸着法により形成する方法がある。また、水溶性高分子と一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、またはその両者、あるいは塩化錫、の少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥することで、コーティング法による無機化合物層が形成できる。
無機化合物層は蒸着法による製膜のみでもバリア性を有するが、前記のようなコーティング法による無機化合物層を、前記の蒸着法による無機化合物層に重ねて形成して、バリア層とすることもできる。
バリアフィルム2において、ガスバリア性フィルムと貼り合わせるプラスチックフィルムは、用途に応じて必要とされる物性を有したものを選択的に用いることができる。たとえば、耐衝撃強度や耐突き刺し性を付与するために、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルムなどを用いることができる。
これらのフィルムの積層には、ドライラミネーションなどの接着剤によるラミネートを用いることができる。
これらのフィルムの積層には、ドライラミネーションなどの接着剤によるラミネートを用いることができる。
バリアフィルム2は、包装材外側8から酸素インジケーター層3の色相の変化を確認するために、目視で透明性の高い材料を用いることが好ましい。
酸素インジケーター層3は、印刷法を用いて設ける。印刷法には公知の方法を適宜選択して用いてよいが、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷法を用いることができる。
酸素インジケーター層3の形成に用いる印刷用インキの組成としては、酸化還元色素として例えばメチレンブルーを用い、還元剤として例えばLアスコルビン酸を用い、その他にバインダー樹脂、グリセリン、合成シリカ、水、メタノール、などの成分を混合して用いることができる。
また、酸素インジケーターとしての機能を発現するためには酸素が透過する必要があり、その透過度は50cc/m2・day・atm以上であることがより望ましい。この要求を満たすことのできるフィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムである。
印刷法により設けた酸素インジケーター層3の上に、接着剤層4を介して色素透過抑制フィルム5を貼りあわせる。接着剤層4および色素透過抑制フィルム5の厚さは、本発明のラベルの貼付対象とする包装体の内容物や保存条件等を考慮して適宜設定することができる。
色素透過抑制フィルム5は、酸素インジケーター層3から色素が染み出した場合に色素の透過を抑制する機能を持つフィルムであって、例えば水蒸気バリア性が高いフィルムであれば適用可能であるが、特にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましい。すなわち、ポリエチレンテレフタレートフィルムは水蒸気に対して優れたバリア性を持つので、そのためにたとえば包装体の内容物の水分活性が高い場合でも、前記背景技術で述べたような、経時的に酸素インジケーター用インキ組成物に含まれる色素が内容物側に染み出してしまうようなことが防止できる。
次に、色素透過抑制フィルム5の上に粘着剤層6、離型紙層7を設けることで、酸素インジケーターラベルができる。
こうして得られた酸素インジケーターラベル1は、離型紙層7を剥離した後、所望の包装体に貼り付けて、酸素インジケーター付き包装体として使用される。
こうして得られた酸素インジケーターラベル1は、離型紙層7を剥離した後、所望の包装体に貼り付けて、酸素インジケーター付き包装体として使用される。
なお、本発明の酸素インジケーターラベルには、支持体との密着強度改善やさらなる色素の退色防止を目的に、インキ組成物の上下に本発明のコーティング剤とは異なるアンカーコート層やオーバーコート層を設けることができる。
使用できるコーティング剤としては、酸素を透過し、かつ支持体との密着性が良いもの、また紫外線吸収材料を含有するものなどで酸素インジケーターの発色を妨げないものであれば特に制限はなく、いずれも使用することができる。
オーバーコート材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタンなどの結合剤と、溶剤からなる組成物用いて、印刷により形成する。
オーバーコート材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタンなどの結合剤と、溶剤からなる組成物用いて、印刷により形成する。
以下に本発明の実施例について具体的に詳述する。
<実施例1>
実施例1の層構成は図1に示したものである。
実施例1の層構成は図1に示したものである。
(バリアフィルム2)
バリアフィルム2には、ポリエチレンテレフタレートフィルムに無機化合物を真空蒸着して得られる透明蒸着フィルムをバリア層として用い、さらに延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムを包装材外側8に向かってこの順にラミネートしたものを用いた。
バリアフィルム2には、ポリエチレンテレフタレートフィルムに無機化合物を真空蒸着して得られる透明蒸着フィルムをバリア層として用い、さらに延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムを包装材外側8に向かってこの順にラミネートしたものを用いた。
(酸素インジケーター層3)
バリアフィルム2の包装材外側と反対の面には、印刷法を用いて酸素インジケーター層3を印刷した。酸素インジケーター層3を印刷形成するためのインキ組成は、酸化還元色素としてメチレンブルー、還元剤としてLアスコルビン酸を用い、その他にバインダー樹脂、グリセリン、合成シリカ、水、メタノール、を配合し混合したものを用いた。
バリアフィルム2の包装材外側と反対の面には、印刷法を用いて酸素インジケーター層3を印刷した。酸素インジケーター層3を印刷形成するためのインキ組成は、酸化還元色素としてメチレンブルー、還元剤としてLアスコルビン酸を用い、その他にバインダー樹脂、グリセリン、合成シリカ、水、メタノール、を配合し混合したものを用いた。
(ポリエチレンテレフタレート層)
次に、色素透過抑制フィルム5として、ポリエチレンテレフタレートフィルムを接着剤4を介して酸素インジケーター3の上に貼りあわせた。このとき用いたポリエチレンテレフタレートフィルムは、東洋紡社製E5200、厚さ12μm、酸素透過度69cc/m2・day・atmのものを使用した。
次に、色素透過抑制フィルム5として、ポリエチレンテレフタレートフィルムを接着剤4を介して酸素インジケーター3の上に貼りあわせた。このとき用いたポリエチレンテレフタレートフィルムは、東洋紡社製E5200、厚さ12μm、酸素透過度69cc/m2・day・atmのものを使用した。
(粘着剤層6)
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、粘着剤層6を塗布法により形成した。粘着剤としては、アクリル系粘着剤を用いた。さらにこの粘着剤層6の上に、離型紙7をラミネートして積層した。
このようにして、図1に示す構成の、実施例1の酸素インジーケータラベル1が得られた。
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、粘着剤層6を塗布法により形成した。粘着剤としては、アクリル系粘着剤を用いた。さらにこの粘着剤層6の上に、離型紙7をラミネートして積層した。
このようにして、図1に示す構成の、実施例1の酸素インジーケータラベル1が得られた。
<実施例2>
実施例2の層構成は図2に示したものである。
実施例2の酸素インジケーターラベル10は、実施例1と比べて、酸素インジケーター層3と接着剤層4との間にオーバーコート層11を設けている点が異なるが、他の構成は実施例1と同様とした。
なお、オーバーコート層11は、ポリウレタンを含むコーティング剤を用いて印刷法により形成した。
実施例2の層構成は図2に示したものである。
実施例2の酸素インジケーターラベル10は、実施例1と比べて、酸素インジケーター層3と接着剤層4との間にオーバーコート層11を設けている点が異なるが、他の構成は実施例1と同様とした。
なお、オーバーコート層11は、ポリウレタンを含むコーティング剤を用いて印刷法により形成した。
<比較例1>
比較例1の層構成は図3に示したものである。
比較例1は、酸素インジケーター層3の上に粘着層6および離型紙7を積層した。実施例1と比べて、接着剤層とポリエチレンテレフタレートフィルムを省いた以外は実施例1と同様にした。
比較例1の層構成は図3に示したものである。
比較例1は、酸素インジケーター層3の上に粘着層6および離型紙7を積層した。実施例1と比べて、接着剤層とポリエチレンテレフタレートフィルムを省いた以外は実施例1と同様にした。
<評価>
酸素バリア性及び水蒸気バリア性を有する積層体を用いた四方シール袋を合計60袋作製した。このときに、それぞれの袋には内容物として蒸留水を入れたポリエチレンのバッグを封入した。
前述の実施例1、2、及び比較例1において作製した酸素インジケーターラベルを、それぞれ離型紙を剥離した後、露出した粘着剤層を四方シール袋の側に向けて貼り付けた。
これにより実施例1、2、及び比較例1の包装袋を各20袋ずつ作製した。
そしてこれらの袋を、温度40℃、湿度75%の環境下にて長期にわたり保存し、その直後から、30日後、60日後、90日後と、経時的に酸素インジケーター部の色素の染み出しの発生の有無を観察した。
その結果を表1に示す。
酸素バリア性及び水蒸気バリア性を有する積層体を用いた四方シール袋を合計60袋作製した。このときに、それぞれの袋には内容物として蒸留水を入れたポリエチレンのバッグを封入した。
前述の実施例1、2、及び比較例1において作製した酸素インジケーターラベルを、それぞれ離型紙を剥離した後、露出した粘着剤層を四方シール袋の側に向けて貼り付けた。
これにより実施例1、2、及び比較例1の包装袋を各20袋ずつ作製した。
そしてこれらの袋を、温度40℃、湿度75%の環境下にて長期にわたり保存し、その直後から、30日後、60日後、90日後と、経時的に酸素インジケーター部の色素の染み出しの発生の有無を観察した。
その結果を表1に示す。
<評価結果>
表1の結果から、実施例1および実施例2においては、封入直後から90日後に至るまで、色素の染み出し発生は観察されなかった。
一方、比較例1においては、60日後と90日後で色素の染み出しが発生した袋が観察され、経時的に劣化していることがわかった。
このことから、酸素インジケーター層からの色素透過を抑制するフィルムの層を設けたことにより、色素染み出し防止の効果が得られた。また、オーバーコート層を設けた場合も同様な結果であり、オーバーコート層の有無によらず効果が得られた。
表1の結果から、実施例1および実施例2においては、封入直後から90日後に至るまで、色素の染み出し発生は観察されなかった。
一方、比較例1においては、60日後と90日後で色素の染み出しが発生した袋が観察され、経時的に劣化していることがわかった。
このことから、酸素インジケーター層からの色素透過を抑制するフィルムの層を設けたことにより、色素染み出し防止の効果が得られた。また、オーバーコート層を設けた場合も同様な結果であり、オーバーコート層の有無によらず効果が得られた。
本発明の酸素インジケーターラベルによれば、食品、医薬品、化粧品等の長期保存における安全性を、消費者や生産者が酸素インジケーターが示す色相の観察により、内容物の酸化劣化を確実かつ容易に判別することが可能な包装体を提供できる。
1、10・・・本発明の酸素インジケーターラベル
2・・・バリアフィルム
3・・・酸素インジケーター層
4・・・接着剤層
5・・・色素透過抑制フィルム(PETフィルム)
6・・・粘着剤層
7・・・離型紙
8・・・包装材外側
9・・・包装材内側
11・・・オーバーコート層
20・・・従来の酸素インジケーターラベル
2・・・バリアフィルム
3・・・酸素インジケーター層
4・・・接着剤層
5・・・色素透過抑制フィルム(PETフィルム)
6・・・粘着剤層
7・・・離型紙
8・・・包装材外側
9・・・包装材内側
11・・・オーバーコート層
20・・・従来の酸素インジケーターラベル
Claims (5)
- ガスバリア性を有するバリアフィルム上に、印刷法により印刷された酸素インジケーター層を有し、さらにその上に粘着剤層を有するラベルにおいて、
前記酸素インジケーター層と前記粘着剤層との間に色素透過抑制フィルムを有することを特徴とする酸素インジケーターラベル。 - 前記色素透過抑制フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の酸素インジケーターラベル。
- 前記酸素インジケーターが、色素と還元剤とを含むインキからなることを特徴とする請求項1または2に記載の酸素インジケーターラベル。
- 前記粘着層に接して離型紙層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーターラベルが貼付されてなることを特徴とする包装体。
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