JP2017164818A - プレス成形装置及びプレス成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長尺状の被加工材をプレス加工して長尺状のプレス成形品を成形するプレス成形装置であって、ハット状断面またはU字状断面の内側から被加工材を支持する第1支持部材と、縦壁部の下端部で被加工材を支持する第2支持部材と、第1支持部材とともに第2支持部材に対して相対的に下降して、被加工材の長手方向における縦壁部の全体の高さを小さくさせる一方で縦壁部の全体を第2厚さに増肉させるプレス加工を実行するパンチ部材と、縦壁部を挟んで第1支持部材に対向し、第1支持部材に対して近接または離隔する第1の方向に平行に移動可能なパッド部材と、プレス加工中にパッド部材と縦壁部との接触が維持されるようにパッド部材の第1の方向における位置を調整する位置調整機構と、を備え、位置調整機構はパッド部材を縦壁部に向かって付勢する付勢部材を含む。
【選択図】図5
Description
(1−1.プレス成形品の概要)
図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係るプレス成形品10の構成の一例について説明する。図1は、第1の実施形態に係るプレス成形品10の構成の一例を示す斜視図である。
予め一部の厚みを異ならせたロール状のコイル(鋼板を巻きつけたもの)を用いたブランクである。しかし、かかる方法の場合には、特注のコイルが必要となる。
図3〜図5を参照しながら、第1の実施形態に係るプレス成形装置100の構成の一例について説明する。プレス成形装置100は、被加工材である一次成形品80のプレス加工を実施することによって、二次成形品である縦壁部13を増肉させたプレス成形品10を成形する。
次に、プレス成形装置100のプレス加工時の動作例について、引き続き図3〜図5を参照しながら説明する。本動作例は、図3に示すように、セットされた一次成形品80がクッション120、パンチ130、およびパッド140に挟持された状態から開始される。
上述したプレス成形装置100により成形されたプレス成形品10の有効性について、プレス成形品10に関して3点曲げシミュレーションを実施した場合の解析結果を用いて説明する。
図12〜図16を参照しながら、第1の実施形態の変形例に係るプレス成形品20およびプレス成形装置150の構成例について説明する。
図12および図13を参照しながら、第1の実施形態の変形例に係るプレス成形品20の構成の一例について説明する。図12は、第1の実施形態の変形例に係るプレス成形品20の構成の一例を示す斜視図である。図13は、第1の実施形態の変形例に係るプレス成形品20の製造工程の一例を示す模式図である。
図14〜図16を参照しながら、第1の実施形態の変形例に係るプレス成形装置150の構成および動作の一例について説明する。プレス成形装置150も、一次成形品80のプレス加工を実施することによって、二次成形品である縦壁部23を増肉させたプレス成形品20を成形する。
本動作例においては、図14に示す状態からパンチ130およびクッション120が方向D2に下降し始め、一次成形品80に荷重が加わる。これによって、図15に示すように、一次成形品80の縦壁部83は、方向D2において縮む一方で、方向D4に膨らむ。この際、付勢部材142に付勢されたパッド140が縦壁部83に接触した状態を維持するので、縦壁部83が撓んで座屈することを防止できる。この結果、縦壁部83を均一な厚さt2に増肉させることが可能となる。
第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係るプレス成形品は、第1の実施形態に係るプレス成形品10と同一である。一方で、第2の実施形態に係るプレス成形装置は、第1の実施形態に係るプレス成形装置100と異なる。そこで、以下では、第2の実施形態に係るプレス成形装置の構成例、及び動作例について説明する。
図17〜図19を参照しながら、第2の実施形態に係るプレス成形装置200の構成の一例について説明する。プレス成形装置200は、被加工材である一次成形品80のプレス加工を実施することによって、二次成形品である縦壁部13を増肉させたプレス成形品10を成形する。
次に、プレス成形装置200のプレス加工時の動作例について、引き続き図17〜図19を参照しながら説明する。本動作例は、図17に示すように、セットされた一次成形品80がクッション120、パンチ230、およびパッド240に挟持された状態から開始される。
図20〜図22を参照しながら、第2の実施形態の変形例に係るプレス成形品20およびプレス成形装置250の構成例について説明する。
図20〜図22を参照しながら、第2の実施形態の変形例に係るプレス成形装置250の構成および動作の一例について説明する。プレス成形装置250も、一次成形品80のプレス加工を実施することによって、二次成形品である縦壁部23を増肉させたプレス成形品20を成形する。
本動作例においては、図20に示す状態からパンチ230およびクッション120が方向D2に下降し始め、一次成形品80に荷重が加わる。
(3−1.プレス成形品の概要)
図23を参照しながら、第3の実施形態に係るプレス成形品30の概要について説明する。図23は、第3の実施形態に係るプレス成形品30の製造工程の一例を示す模式図である。
図24〜図27を参照しながら、第3の実施形態に係るプレス成形装置300の構成の一例について説明する。プレス成形装置300は、ブランク70に対してプレス加工を行い、縦壁部33を増肉させたプレス成形品30を成形する。
次に、プレス成形装置300の動作例について、図24〜図27を参照しながら説明する。
第3の実施形態の変形例について説明する。以下では、図28〜図31を参照しながら、第3の実施形態の変形例に係るプレス成形装置350の構成および動作の一例について説明する。なお、プレス成形装置350により成形されるプレス成形品は、図23に示すプレス成形品30のフランジ部34が無い点を除けば、プレス成形品30と同一である。
上述した各実施形態において、パンチ130、230、330は、第1支持部材(クッション120、220、320)とともに第2支持部材(ダイ110、210、310)に対して相対的に下降することで、プレス成形品10、20、30の縦壁部13、23、33に対応する被加工材の部位(一次成形品80の縦壁部83、ブランク70の縦壁部位73)の高さを小さくさせる一方で、上記部位を第2厚さ(厚さt2)に増肉させるプレス加工を実行する。増肉部位を挟んでクッション120、220、320に対向するパッド140、240、340は、例えば図3〜図5に示すように付勢部材142により付勢されたり、図17〜図19、図25〜図27に示すように間隔調整機構(押圧部232および傾斜面241、または第1押圧部334、第2押圧部336、第1可動部314、および第2可動部316)によってクッション120、320との間隔が調整されたりすることによって、プレス加工中に増肉部位との接触を維持する。このため、増肉部位が撓むことを抑制できるので、プレス加工中に増肉部位に座屈が発生することも防止できる。この結果、被加工材の所定の部位を適切に増肉させることが可能となる。
12、22、32 上壁部
13、23、33 縦壁部
14、34 フランジ部
15、16、25、35、36 コーナ部
70 ブランク
72 上壁部位
73 縦壁部位
74 フランジ部位
75、76 コーナ部位
80 一次成形品
82 上壁部
83 縦壁部
84 フランジ部
85、86 コーナ部
100、150、200、250、300、350 プレス成形装置
110、160、210、260、310、360 ダイ
314 第1可動部
316 第2可動部
120、220、320 クッション
122 付勢部材
320 クッション
321 テーパ面
130、230、330 パンチ
232 押圧部
233 押圧面
332 挟持部
334 第1押圧部
336 第2押圧部
140、240、340 パッド
142,242 付勢部材
341 対向面
Claims (8)
- 長尺状の被加工材をプレス加工して長尺状のプレス成形品を成形するプレス成形装置であって、前記被加工材は第1厚さの上壁部および縦壁部を含むハット状断面またはU字状断面を有し、
前記ハット状断面または前記U字状断面の内側から前記被加工材を支持する第1支持部材と、
前記縦壁部の下端部で前記被加工材を支持する第2支持部材と、
前記第1支持部材とともに前記第2支持部材に対して相対的に下降することで、前記被加工材の長手方向における前記縦壁部の全体の高さを小さくさせる一方で前記縦壁部の全体を前記第1厚さよりも大きい第2厚さに増肉させるプレス加工を実行するパンチ部材と、
前記縦壁部を挟んで前記第1支持部材に対向し、前記第1支持部材に対して近接または離隔する第1の方向に平行に移動可能なパッド部材と、
前記プレス加工中に前記パッド部材と前記縦壁部との接触が維持されるように前記パッド部材の前記第1の方向における位置を調整する位置調整機構と、
を備え、
前記位置調整機構は、前記パッド部材を前記縦壁部に向かって付勢する付勢部材を含む、プレス成形装置。 - 請求項1に記載のプレス成形装置において、
前記位置調整機構は、前記プレス加工中に前記パンチ部材の下降に並行して前記第1支持部材と前記パッド部材との間隔を拡大させる間隔調整機構を含む、プレス成形装置。 - 請求項2に記載のプレス成形装置において、
前記間隔調整機構は、
前記パッド部材に形成され、前記第1支持部材から離れるほど高くなっている傾斜面と、
前記パンチ部材に形成され、前記プレス加工中に前記傾斜面を押圧して前記パッド部材を前記第1支持部材から離れる方向に移動させる押圧部と、
を含む、プレス成形装置。 - 請求項2に記載のプレス成形装置において、
長尺状の前記被加工材は、前記縦壁部の下端に向かって開いた前記ハット状断面または前記U字状断面を有し、
前記第1支持部材は、前記縦壁部に面する第1傾斜面を有し、
前記パッド部材は、前記縦壁部を挟んで前記第1傾斜面に対向する第2傾斜面を有し、
前記間隔調整機構は、前記プレス加工中に前記第1支持部材の下降によって前記縦壁部から後退する前記第1傾斜面に追随して、前記第2傾斜面を前記縦壁部に向かって前進させる駆動機構を含む、プレス成形装置。 - 請求項4に記載のプレス成形装置において、
平板を折り曲げて前記ハット状断面または前記U字状断面を有する長尺状の前記被加工材を成形する追加のプレス加工が実施され、
前記追加のプレス加工では、加工後に前記上壁部を構成する前記平板の部分を前記第1支持部材と前記パンチ部材とが挟持した状態で、前記平板上に当接された前記パッド部材が前記第1支持部材、前記第2支持部材、および前記パンチ部材に対して相対的に下降することで、加工後に前記縦壁部を構成する前記平板の部分を折り曲げ、該部分の下端部を前記第2支持部材に当接させる、プレス成形装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形装置において、
前記被加工材は、前記縦壁部と繋がったコーナ部を有し、
前記パンチ部材は、前記縦壁部の高さを小さくさせる一方で、前記縦壁部および前記コーナ部を増肉させるようにプレス加工する、プレス成形装置。 - 平板である被加工材をプレス加工して、上壁部および縦壁部を含むハット状断面またはU字状断面を有する長尺状のプレス成形品を成形するプレス成形装置であって、
前記被加工材のうち、成形する前記プレス成形品の前記ハット状断面または前記U字状断面となる部分の内側から、前記被加工材を支持する第1支持部材と、
前記縦壁部の下端部を支持する第2支持部材と、
前記第1支持部材及び前記第2支持部材に対して相対的に下降することで、平板である前記被加工材を折り曲げ、第1厚さの前記上壁部および前記縦壁部を含むハット状断面またはU字状断面を有する形状とし、さらに、前記第1支持部材とともに前記第2支持部材に対して相対的に下降することで、前記被加工材の長手方向における前記縦壁部の全体の高さを小さくさせる一方で前記縦壁部の全体を前記第1厚さよりも大きい第2厚さに増肉させるプレス加工を実行するパンチ部材と、
前記縦壁部を挟んで前記第1支持部材に対向し、前記第1支持部材に対して近接または離隔する第1の方向に平行に移動可能なパッド部材と、
前記縦壁部を増肉させる前記プレス加工中に前記パッド部材と前記縦壁部との接触が維持されるように、前記パッド部材と前記第1支持部材との前記第1の方向における間隔を調整する間隔調整機構と、
を備え、
前記間隔調整機構は、前記パッド部材を前記縦壁部に向かって付勢する付勢部材を含む、プレス成形装置。 - 長尺状の被加工材をプレス加工して長尺状のプレス成形品を成形するプレス成形方法であって、前記被加工材は第1厚さの上壁部および縦壁部を含むハット状断面またはU字状断面を有し、
前記被加工材を前記ハット状断面または前記U字状断面の内側から第1支持部材に支持させるステップと、
前記縦壁部の下端部で前記被加工材を第2支持部材に支持させるステップと、
前記第1支持部材とともにパンチ部材を前記第2支持部材に対して相対的に下降させることで、前記第1支持部材と、前記第1支持部材に対して近接または離隔する第1の方向に平行に移動可能なパッド部材とに挟まれた前記被加工材の長手方向における前記縦壁部の全体の高さを小さくさせる一方で前記縦壁部の全体を前記第1厚さよりも大きい第2厚さに増肉させるプレス加工を実行するステップと、
前記縦壁部を挟んで前記第1支持部材に対向する前記パッド部材が、前記プレス加工中に前記縦壁部との接触を維持するように、前記パッド部材を前記縦壁部に向かって付勢する付勢部材を含む位置調整機構によって前記パッド部材の前記第1の方向における位置を調整するステップと
を有するプレス成形方法。
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