JP2017160023A - エレベーター装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】張力用プーリの跳ね上がりを抑制することができるエレベーター装置を提供する。
【解決手段】エレベーター装置1は、調速用ロープ10と、調速用プーリ22を有するガバナー装置9と、張力用プーリ31を備える。調速用ロープ10は、乗りかご3に接続され、その乗りかご3と一緒に移動する。調速用プーリ22には、調速用ロープ10が巻き掛けられており、ガバナー装置9は、乗りかご3の速度が所定値に達したことを検出する。張力用プーリ31には、調速用ロープ10が巻き掛けられており、調速用ロープ10に張力をかける。調速用ロープ10、調速用プーリ22及び張力用プーリ31は、調速用プーリ22及び張力用プーリ31が調速用ロープ10の自重のみで自由に回転可能な慣性力回転構造を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガバナー装置を備えたエレベーター装置に関する。
エレベーター装置としては、乗りかごの速度が予め設定した設定速度以上(以降、過速度と称す)になったとき、乗りかごを非常停止させるものが知られている。このようなエレベーター装置は、乗りかごの過速度を検出するガバナー装置(調速機)と、ガバナー装置が乗りかごの過速度を検出したときに乗りかごを非常停止させる非常止め装置とを備えている。
ガバナー装置を備えたエレベーター装置としては、例えば、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたエレベーター装置は、かごに連結されたガバナロープと、ガバナロープの動きに同期して駆動されるテンションプーリを備えている。そして、テンションプーリとガイドレールとの間に、下降許容装置と上昇許容装置とを設けている。下降許容装置は、テンションプーリの下方への移動は許容するが上方への移動は制限する。上昇許容装置は、テンションプーリの上方への移動は許容するが下方への移動は制限し、テンションプーリの上方への移動を検出する。
このような構成を備えたエレベーター装置では、経年変化によるガバナロープの伸びによってテンションプーリが下降しても、その変位を下降許容装置で許容し、異常を検出しない。一方、ガバナロープが昇降路内機器等へ引っ掛かってテンションプーリが引き上げられると、上昇許容装置がテンションプーリの異常上昇を検出する。
また、ガバナー装置を備えた別のエレベーター装置としては、例えば、特許文献2に記載されている。この特許文献2に記載されたエレベーター装置は、調速機ロープが巻き掛けられたプーリ本体を回転可能に支持するプーリ支持体を備えている。プーリ支持体は、複数のラチェット溝部を有しており、複数のラチェット溝部には、ラチェット爪部が係合している。
このような構成を備えたエレベーター装置では、調速機ロープが経年変化によって伸びると、その調速機ロープの伸びに応じてプーリ支持体及びプーリ本体を下方向に移動させる。一方、プーリ本体を上方に引き上げる力が働いた場合は、プーリ支持体及びプーリ本体の上方向の移動をラチェット爪部によって阻止し、プーリ支持体及びプーリ本体の跳ね上がりを防止する。プーリ支持体及びプーリ本体の跳ね上がりは、例えば、過速度を検出して乗りかごを非常停止した場合に生じる。
特開2012−153453号公報 特開2015−3772号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたエレベーター装置では、上昇許容装置がテンションプーリの異常上昇を検出するが、テンションプーリの異常上昇(跳ね上がり)を抑制することができなかった。また、特許文献2に記載されたエレベーター装置では、プーリ支持体及びプーリ本体の跳ね上がりを機械的に防止する。その結果、乗りかごを非常停止した場合に、プーリ支持体及びプーリ本体が上方に変位できないため、プーリ本体に巻き掛けられた調速機ロープに負担がかかってしまう。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、テンションプーリ(張力用プーリ)の跳ね上がりを抑制することができるエレベーター装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のエレベーター装置は、乗りかごと、主ロープと、巻上機と、調速用ロープと、ガバナー装置と、張力用プーリと、非常止め装置とを備える。乗りかごは、昇降路内に配置されており、主ロープは、乗りかごを吊持する。巻上機は、主ロープが巻き掛けられ、主ロープを駆動して乗りかごを昇降させる。
調速用ロープは、乗りかごに接続され、その乗りかごと一緒に移動する。ガバナー装置は、調速用ロープが巻き掛けられた調速用プーリを有し、乗りかごの速度が所定値に達したことを検出する。張力用プーリは、調速用ロープが巻き掛けられており、調速用ロープに張力をかける。非常止め装置は、乗りかごの昇降速度が所定値に達した場合に、乗りかごを非常停止させる。調速用ロープ、調速用プーリ及び張力用プーリは、調速用プーリ及び張力用プーリが調速用ロープの自重のみで自由に回転可能な慣性力回転構造を構成する。
上記構成のエレベーター装置によれば、張力用プーリの跳ね上がりを抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るエレベーター装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るエレベーター装置における乗りかごを非常停止した場合の張力用プーリの上昇変位を示す図である。 等価慣性質量が調速用ロープの自重りも大きい張力用プーリを用いた場合の張力用プーリの変位量を示す図である。
以下、本発明のエレベーター装置を実施するための形態について、図1を参照して説明する。
[エレベーター装置の構成]
まず、本発明の一実施形態に係るエレベーター装置の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエレベーター装置の概略構成図である。
図1に示すように、エレベーター装置1は、建物構造物内に形成された昇降路100内を昇降する乗りかご3及びつり合いおもり4と、主ロープ5と、巻上機6と、ガイドレール7,8と、ガバナー装置9と、調速用ロープ10と、非常止め装置11とを備えている。
昇降路100は、建築構造物内に形成され、その頂部には機械室110が設けられている。機械室110には、巻上機6及びガバナー装置9が配置されている。乗りかご3は、複数のスライダ(不図示)を有しており、複数のスライダは、昇降路100の壁面に固定されたガイドレール7に摺動可能に係合する。したがって、乗りかご3は、ガイドレール7に案内されて昇降路100内を昇降する。
釣合いおもり4は、複数のスライダ(不図示)を有している。釣合いおもり4の複数のスライダは、昇降路100の壁面に固定されたガイドレール8に摺動可能に係合する。したがって、釣合いおもり400は、ガイドレール8に案内されて昇降路100内を昇降する。以下、乗りかご3及び釣合いおもり4が昇降する方向を昇降方向とする。すなわち、ガイドレール7は、乗りかご3を昇降方向に案内し、ガイドレール8は、釣合いおもり4を昇降方向に案内する。
主ロープ5には、乗りかご3及び釣合いおもり4が吊り下がっている。巻上機6は、機械室110に配置されている。この巻上機6には、主ロープ5が巻掛けられている。また、機械室110には、巻上機6を駆動し、且つ、制動する駆動装置(不図示)が配置されている。駆動装置は、巻上機6を回転させることにより、主ロープ5を摩擦駆動して、乗りかご3及び釣合いおもり4を昇降させる。
非常止め装置11は、乗りかご3に設けられており、非常時に楔によってガイドレール7を把持し、乗りかご3の昇降を停止させる。リンク部材33は、乗りかご3に軸支されており、非常止め装置11を駆動する。このリンク部材33は、後述する調速用ロープ10に連結されている。
ガバナー装置9は、機械室110に設置された基台21と、この基台21に回転可能に取り付けられた調速用プーリ22とを有している。また、昇降路100の下部には、張力用プーリ31が配置されている。この張力用プーリ31は、昇降方向において調速用プーリ22に対向しており、昇降路100の下部に固定された支持部材(不図示)に回転可能に支持されている。
調速用プーリ22及び張力用プーリ31には、無端状の調速用ロープ10が巻き掛けられている。この調速用ロープ10には、リンク部材33の一端部が連結されている。リンク部材33の他端部は、非常止め装置11に連結されている。これにより、調速用ロープ10は、非常止め装置11及び乗りかご3と一緒に移動して調速用プーリ22及び張力用プーリ31を回転させる。
張力用プーリ31には、張力付与部材32が接続されている。張力付与部材32は、例えば、錘で構成されたガバナウェイトであり、張力用プーリ31下方に付勢する。これにより、張力用プーリ31は、調速用ロープ10に張力をかける。
ガバナー装置9は、乗りかご3の昇降速度が定格速度を超えて第1の設定値に達したことを検出する。ガバナー装置9が乗りかご3の昇降速度が第1の設定値に達したことを検出すると、巻上機6を駆動する駆動装置(不図示)の電源及びこの駆動装置を制御する制御装置(不図示)の電源がそれぞれ遮断される。
また、ガバナー装置9は、乗りかご3の下降速度が第1の設定値を超えて第2の設定値に達したことを検出する。ガバナー装置9は、乗りかご3の昇降速度が第2の設定値(所定値)に達したことを検出すると、調速用プーリ22に巻き掛けられた調速用ロープ10に不図示の制動シューを押し付けて、調速用ロープ10の移動を止める。
一方、乗りかご3は、降下を継続する。その結果、調速用ロープ10に連結されたリンク部材33が相対的に引き上げられ、非常止め装置11を作動させて、乗りかご3を機械的に非常停止させる。
このようなガバナー装置9を備えたエレベーター装置1では、調速用ロープ10よりも調速用プーリ22及び張力用プーリ31の慣性が大きい。このため、起動制御時又は上述したような非常停止時に、調速用ロープ10の張力が失われて、調速用プーリ22及び張力用プーリ31が跳ね上がる事象が発生することがある。
[慣性力回転構造の説明]
張力用プーリ31の跳ね上がりを抑制するには、張力付与部材32の重量を大きくすることが考えられる。しかし、張力付与部材32の重量を大きくした場合は、調速用ロープ10がより伸ばされるため、調速用ロープ10の寿命が短くなってしまう。
また、張力用プーリ31の跳ね上がりを抑制する別の方法としては、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の慣性力を小さくすることが考えられる。すなわち、張力付与部材32の重量を変更せずに、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の慣性力を小さくできれば、調速用ロープ10の寿命を下げずに張力付与部材32の跳ね上がりを抑制することができる。
そこで、本実施形態では、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の慣性力を小さくして、調速用ロープ10の自重だけで調速用プーリ22及び張力用プーリ31が自由に回転できるようにした慣性力回転構造を適用する。すなわち、調速用ロープ10、調速用プーリ22及び張力用プーリ31は、調速用プーリ22及び張力用プーリ31が調速用ロープ10の自重のみで自由に回転可能な慣性力回転構造を構成する。
張力用プーリ31の上昇下降に関する変位量については、運動方程式より導出できる。ここで、乗りかご3の加減速度をα、乗りかご3の最下階から最上階までの昇降行程をL、昇降行程L間のリンク部材33を設けていない他側の調速用ロープ10の自重をM、最下階からの乗りかご3の位置をβ、調速用ロープ10のヤング率をE、調速用ロープ10の断面積をAとする。また、調速用プーリ22の慣性モーメントをI、張力用プーリ31の慣性モーメントをI、調速用プーリ22の半径をr、張力用プーリ31の半径をr、調速用プーリ22等価慣性質量をm、張力用プーリ31の等価慣性質量をmとする。
等価慣性質量mは、(式1)によって算出される。また、等価慣性質量mは、(式2)によって算出される。

=I/(r ・・・(式1)
=I/(r ・・・(式2)
張力用プーリ31の上昇下降に関する変位量yは、(式3)により算出される。

y=(m+m+2M)×(L−L×β)×α/(2E×A) ・・・(式3)
すなわち、(式3)より、分子項にある調速用プーリ22及び張力用プーリ31の等価慣性質量m,mが小さくなれば、張力用プーリ31の上昇下降に関する変位量yが小さくなることがわかる。
次に、調速用ロープ10の速度をV、調速用プーリ22の角速度をωu、張力用プーリ31の角速度をωl、調速用ロープ10が静止するまでの運動エネルギーをU、調速用プーリ22が静止するまでの運動エネルギーをU、張力用プーリ31が静止するまでの運動エネルギーをUとする。
調速用プーリ22の角速度ωは、(式4)によって算出され、張力用プーリ31の角速度ωは、(式5)によって算出される。

ω=V/r ・・・(式4)
ω=V/r ・・・(式5)
そして、調速用ロープ10の運動エネルギーUは、(式6)によって算出される。また、調速用プーリ22の運動エネルギーUは、(式7)によって算出され、張力用プーリ31の運動エネルギーUは、(式8)によって算出される。

U=2×MV/2 ・・・(式6)
=Iω /2 ・・・(式7)
=Iω /2 ・・・(式8)
調速用ロープ10の運動エネルギーUが、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の運動エネルギーU,Uより大きい場合は、調速用ロープ10が調速用プーリ22及び張力用プーリ31を回転させるように作用する。
一方、調速用ロープ10の運動エネルギーUが調速用プーリ22及び張力用プーリ31の運動エネルギーU,Uより小さい場合は、余剰の調速用プーリ22及び張力用プーリ31の運動エネルギーが、調速用ロープ10及び張力用プーリ31の位置エネルギーを増加させるように作用する。
したがって、張力用プーリ31の上昇変位量(最大変位量)を減少させるためには、(式9)を満たす必要がある。

U<U+U
=2×MV/2<Iω /2+Iω /2 ・・・(式9)
一般的に、調速用プーリ22半径rと張力用プーリ31の半径rとは、同じ値である場合が多い。そして、調速用プーリ22の半径rと張力用プーリ31の半径rが同じ値である場合は、(式4)及び(式5)よりωとωが同じ値になる。この場合のωとωの値をωに統一すると、(式9)は、(式10)に変換される。

2×MV/2<2×Iω/2 ・・・(式10)
そして、同じ値であるrとrをrにして(式10)を整理すると、(式11)が導き出される。

2×MV/2<2×I(V/r)/2
=M<I/r
=M<m ・・・(式11)
この場合のmは、半径が同一の値である調速用プーリ22及び張力用プーリ31のそれぞれの等価慣性質量である。したがって、調速用プーリ22の等価慣性質量m又は張力用プーリ31の等価慣性質量mを、調速用ロープ10の自重Mよりも小さくすることが、張力用プーリ31の上昇変位量(最大変位量)を減少させる条件となる。
本実施形態では、調速用プーリ22の等価慣性質量m又は張力用プーリ31の等価慣性質量mを、調速用ロープ10の自重Mよりも小さくしている。また、調速用プーリ22及び張力用プーリ31を樹脂製としている。すなわち、調速用プーリ22及び張力用プーリ31を樹脂製にすることで、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の等価慣性質量m,mを、調速用ロープ10の自重Mよりも小さくしている。
図2は、エレベーター装置1における乗りかご3を非常停止した場合の張力用プーリ31の変位量を示す図である。図2に示すように、エレベーター装置1(乗りかご3)の速度が減少し始めると、張力用プーリ31が上昇し始める。そして、エレベーター装置1(乗りかご3)が停止したときに、張力用プーリ31の変位量が最大になる。その後、張力用プーリ31の変位量は、減衰振動する。
本実施形態では、張力用プーリ31の等価慣性質量mを、調速用ロープ10の自重Mよりも小さくしたため、エレベーター装置1の起動制御時又は乗りかご3の非常停止時に、調速用プーリ22及び張力用プーリ31が調速用ロープ10に容易に追従できる。その結果、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量を抑制することができる。
また、本実施形態では、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量が所定値を超えると、安全装置を作動させて所定期間が経過する(張力用プーリ31の変位量が所定値よりも低い規定値以下になる)までエレベーター装置1の運行を停止する。しかし、本実施形態では、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量を抑制することができるため、安全装置が作動回数を削減することができる。
図3は、等価慣性質量が調速用ロープの自重りも大きい張力用プーリを用いた場合の張力用プーリの変位量を示す図である。ここで、等価慣性質量が調速用ロープの自重りも大きい張力用プーリを用いたエレベーター装置を比較例のエレベーター装置とする。比較例のエレベーター装置(乗りかご)を非常停止させた場合も、図2に示す場合と同様に、乗りかごが停止したときに、張力用プーリの変位量が最大になる。
しかし、比較例のエレベーター装置における張力用プーリの変位量は、本実施形態の張力用プーリの変位量よりも大きくなる。そのため、比較例のエレベーター装置では、張力用プーリ(張力付与部材)の変位量が所定値を超えてしまう。その結果、安全装置が作動回数を削減することができない。
また、本実施形態では、新たな部品を加えることなく、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量を抑制することができる。その結果、従来のエレベーター装置よりも部品点数の削減を図ることができる。また、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量を抑制する部品を配置するためのスペースを確保する必要がなく、また、エレベーター装置の据付作業の簡略化を図ることができる。
上述した慣性力回転構造の説明では、調速用プーリ22の半径rと張力用プーリ31の半径rが同じ値にした。しかし、調速用プーリ22の半径rと張力用プーリ31の半径rが異なる値にしてもよい。この場合は、上記(式9)のω及びωに(式4)及び(式5)の値を代入する。これにより、(式12)になる。

2×MV/2<I(V/r/2+I(V/r/2
=2M<(I/r )+(I/r
=2M<m+m ・・・(式12)
したがって、調速用プーリ22の半径rと張力用プーリ31の半径rが異なる場合は、調速用プーリ22の等価慣性質量mと張力用プーリ31の等価慣性質量mの和を、調速用ロープ10の自重Mの2倍よりも小さくすることが、張力用プーリ31の上昇変位量(最大変位量)を減少させる条件となる。
すなわち、(式12)に示す条件を満たすことにより、エレベーター装置1の起動制御時又は乗りかご3の非常停止時に、調速用プーリ22及び張力用プーリ31が調速用ロープ10に容易に追従できる。その結果、張力用プーリ31(張力付与部材32)の変位量を抑制することができる。
[変形例]
以上、本発明のエレベーター装置の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明のエレベーター装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、張力付与部材32を錘によって構成した。しかし、本発明に係る張力付与部材としては、錘に限定されず、例えば、ばね等、調速用ロープ10に張力を与えるその他の部材を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の両者を樹脂製とした。しかし、本発明に係るエレベーター装置としては、調速用プーリ及び張力用プーリのうちの少なくとも一方を樹脂製としても同様の効果を得ることができる。但し、調速用プーリ22及び張力用プーリ31の等価慣性質量mu,mlの両方を調速用ロープ10の自重Mよりも小さくした場合は、どちらか一方の等価慣性質量を調速用ロープ10の自重Mよりも小さくした場合よりも、張力用プーリ31の上昇変位量(最大変位量)を減少させることができる。
また、本発明に係るエレベーター装置としては、調速用プーリ又は張力用プーリの等価慣性質量を調速用ロープの自重よりも小さくできれば、樹脂以外のその他の材料、例えば、金属材料などによって調速用プーリ又は張力用プーリを形成してもよい。
1…エレベーター装置、 3…乗りかご、 4…つり合いおもり、 5…主ロープ、 6…巻上機、 7…ガイドレール、 8…ガイドレール、 9…ガバナー装置、 10…調速用ロープ、 11…非常止め装置、 21…基台、 22…調速用プーリ、 31…張力用プーリ、 32…張力付与部材、 33…リンク部材、 100…昇降路、 110…機械室

Claims (4)

  1. 昇降路内に配置された乗りかごと、
    前記乗りかごを吊持する主ロープと、
    前記主ロープが巻き掛けられ、前記主ロープを駆動して前記乗りかごを昇降させる巻上機と、
    前記乗りかごに接続され、当該乗りかごと一緒に移動する調速用ロープと、
    前記調速用ロープが巻き掛けられた調速用プーリを有し、前記乗りかごの速度が所定値に達したことを検出するガバナー装置と、
    前記調速用ロープが巻き掛けられており、前記調速用ロープに張力をかける張力用プーリと、
    前記乗りかごの昇降速度が所定値に達した場合に、前記乗りかごを非常停止させる非常止め装置と、を備えたエレベーター装置において、
    前記調速用ロープ、前記調速用プーリ及び前記張力用プーリは、前記調速用プーリ及び前記張力用プーリが前記調速用ロープの自重のみで自由に回転可能な慣性力回転構造を構成する
    ことを特徴とするエレベーター装置。
  2. 前記慣性力回転構造は、前記調速用プーリ及び前記張力用プーリの等価慣性質量mを、前記調速用ロープの自重Mよりも小さくすることにより実現し、
    前記調速用プーリ及び前記張力用プーリの慣性モーメントをIとし、前記調速用プーリ及び前記張力用プーリの半径をrとした場合に、前記調速用プーリ及び前記張力用プーリの等価慣性質量mは、I/rにより算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置。
  3. 前記慣性力回転構造は、前記調速用プーリの等価慣性質量mと前記張力用プーリの等価慣性質量mの和を、前記調速用ロープの自重Mの2倍よりも小さくすることにより実現し、
    前記調速用プーリの慣性モーメントをIとし、前記調速用プーリの半径をrとした場合に、前記調速用プーリの等価慣性質量mは、I/(2r )により算出し、
    前記張力用プーリの慣性モーメントをIとし、前記張力用プーリの半径をrとした場合に、前記張力用プーリの等価慣性質量mは、I/(2r )により算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置。
  4. 前記調速用プーリと前記張力用プーリのうち少なくとも一方のプーリを樹脂製とした
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター装置。
JP2016046984A 2016-03-10 2016-03-10 エレベーター装置 Expired - Fee Related JP6510448B2 (ja)

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