JP2017158547A - ヌートカトン含有容器詰飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヌートカトンを配合した飲料において、飲み込み易さや一気飲みし易さ(chuggability)が向上した飲料の提供。【解決手段】ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料であって、乳化粒子の平均粒子径が50〜250nmである容器詰飲料。ヌートカトンの濃度が0.01〜10ppm、乳化粒子の平均粒子径が200nm以下、Na+濃度が10〜100mg/100ml、飲料の浸透圧が100〜500mOsm/kgである容器詰飲料。ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料の製造方法であって、平均粒子径が50〜250nmの乳化粒子を配合して飲料を調製する工程と、調製した飲料を容器に充填する工程と、を含む、容器詰飲料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ヌートカトンを含有する容器詰飲料に関する。特に本発明は、ヌートカトンに起因する重たい後味、特に苦味やエグ味が抑制された飲料に関する。
グレープフルーツなどに特徴的な香気成分としてヌートカトン(ノートカトン)が知られており、ヌートカトンを配合して飲食品に配合して柑橘系の香りや果汁感を飲料に付与することがある。例えば、特許文献1には、ヌートカトンとリモネンを特定比率で飲料に配合することによってビタミンB1に起因する不快臭を抑制することが提案されている。
また、運動や激しい活動によって失われた水分や電解質を補給するために、浸透圧や電解質濃度、糖濃度が調節されたスポーツ飲料(スポーツ・ドリンク)が数多く市場に提供されている(特許文献2〜5)。
特開2011−167144号公報 特表平9−508804号公報 特開2004−123642号公報 特開2006−304775号公報 特開2007−510758号公報
一般に、飲みやすさや爽やかさを向上させるため、リモネンやヌートカトンなどのテルペン類を飲料に配合することがある。ところが、飲料へのヌートカトンの配合について本発明者らが詳細に検討したところ、飲料にヌートカトンを比較的多く配合すると、ヌートカトンに起因する重たい香りが後味(苦味やエグ味)として顕著に知覚されるようになり、飲料の飲みやすさが阻害されることが明らかになった。特に、ニアウォーターやスポーツ飲料など、比較的味の薄い飲料においては、ヌートカトンの配合によって飲料の飲みやすさ、特にゴクゴクと一気に飲めるような飲みやすさが阻害されることが明らかになった。
このような状況に鑑み、本発明は、ヌートカトンを配合した飲料において、飲み込み易さや一気飲みし易さ(chuggability)が向上した飲料の提供を目的とする。特に本発明は、のどが渇いた際にゴクゴクと飲めるような飲料において、ヌートカトンを配合しながらも飲みやすさも維持されているような飲料を提供することをその目的とする。
上記の課題について鋭意検討したところ、本発明者らは、ヌートカトンを配合した飲料であっても、微細な平均粒子径を有する乳化粒子を配合することによって飲料の飲みやすさを顕著に改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を包含する。
(1) ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料であって、乳化粒子の平均粒子径が50〜250nmである、上記飲料。
(2) ヌートカトンの濃度が0.01〜10ppmである、(1)に記載の容器詰飲料。
(3) 乳化粒子の平均粒子径が200nm以下である、(1)または(2)に記載の容器詰飲料。
(4) Na濃度が10〜100mg/100mlである、(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰飲料。
(5) ブリックス値が3〜9である、(1)〜(4)のいずれかに記載の容器詰飲料。
(6) 飲料の浸透圧が100〜500mOsm/kgである、(1)〜(5)のいずれかに記載の容器詰飲料。
(7) ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料の製造方法であって、平均粒子径が50〜250nmの乳化粒子を配合して飲料を調製する工程と、調製した飲料を容器に充填する工程と、を含む、上記方法。
本発明によれば、ヌートカトンに起因する重たい香りや後味(苦味やエグ味)が低減された、飲みやすい飲料が得られる。
ヌートカトン
本発明の容器詰飲料はヌートカトンを含有する。ヌートカトン(Nootkatone)は、分子式C1522Oで表されるセスキテルペンケトンの一種であり、天然型のd−ヌートカトンはグレープフルーツ(特にホワイト種)の特徴的な香りを構成する化合物の1つである。
本発明においてヌートカトンは、合成されたもの又は天然物から抽出・単離されたものとして飲料に配合してもよく、また、ヌートカトンを含む精油又は香料として当該飲料に配合してもよい。ヌートカトンはグレープフルーツの香味を構成する成分の一つであり、好ましい態様において、本発明の飲料にグレープフルーツの精油又は香料等を用いるとよい。この場合、ヌートカトンは油滴濃縮物(一般的に0.001〜0.2%重量%、好ましくは0.01〜0.15重量%)として飲料に添加され、本発明の飲料中では、乳化粒子として存在する。すなわち、本発明においては、グレープフルーツ由来の精油を分散させた乳化香料を用いることが好ましい。
本発明の飲料におけるヌートカトンの含有量は、0.01〜100ppmが好ましく、0.05〜10ppmがより好ましく、0.1〜1ppmがさらに好ましい。ヌートカトンの含有量が過剰になると、本発明によってもヌートカトンに起因する香りが顕著になり過ぎて飲みやすさが損なわれてしまう。ヌートカトンの含有量が上記の範囲内であれば、ヌートカトンを配合した飲料において、飲料の飲みやすさを損なうことなく、飲料に果汁感を付与することができる。ここで、本明細書でいう「飲みやすさ」「飲みやすい飲料」とは、ゴクゴクと一気に飲めるような飲み込み易さを有する飲料を意味する。
乳化粒子
本発明の容器詰飲料には、レーザー回折法で分析した平均粒子径が50〜250nmの乳化粒子が含まれる。上述したように、ヌートカトンは飲料に果汁感を付与することができるものの、比較的多くのヌートカトンを配合すると飲料の重たい感じが顕著になってしまい、飲料の飲みやすさを損なう場合があることが見出された。この傾向は、味が比較的薄い、すなわち配合成分や配合量に制限があるスポーツ飲料やニアウォーター、透明な飲料において大きなものであった。
しかしながら、本発明に基づいてヌートカトン含有飲料に平均粒子径が50〜250nmという特定の大きさを有する乳化粒子を配合することによって、ヌートカトンに起因する飲料の飲みやすさを顕著に向上できることが明らかになった。本発明に配合する乳化粒子の平均粒子径は50〜250nmであり、好ましくは50〜200nm、より好ましくは65〜200nm、さらに好ましくは80〜180nmであり、特に好ましくは110〜160nmである。なお、乳化粒子の平均粒子径は、サンプルを適宜濃縮などしてから、レーザー回折による粒度分布計で測定することができるが、本発明における平均粒子径は、粒子径ごとの検出頻度(%)から、粒子径の平均値を算出したものである。本発明においては、乳化粒子の粒子径が重要である。乳化粒子が50nm未満であると、ヌートカトンに起因する重たい香りや後味を十分に改善できないことがある。また、250nmを超えるとヌートカトンの重たい香りや後味を助長することがある。特定の大きさを有する乳化粒子を調製する方法としては、例えばWO2013/084518に記載された方法を採用することができる。
本発明に配合する乳化粒子の50積算質量%の粒子径(D50)については、好ましくは50〜250nmであり、より好ましくは50〜200nm、さらに好ましくは80〜180nmであり、110〜160nmとしてもよい。
また、本発明においては、乳化粒子の累積%の50%以上が50〜300nmに含まれることが好ましい。乳化粒子の累積%の50%以上が50〜200nmに含まれることがより好ましく、80〜200nmに含まれることがさらに好ましく、100〜200nmに含まれることが最も好ましい。
水分電解質補給飲料
本発明は、スポーツ飲料やニアウォーターなどの薄味あるいは透明な飲料に好適に適用することができる。このような飲料は、配合成分や配合量に制限があり、ヌートカトンの配合によって飲みやすさが阻害されやすい傾向にあるが、本発明によれば効果的に飲料の飲みやすさを向上させることができる。
スポーツ飲料やニアウォーター飲料では、水分及び/又は電解質補給を訴求した飲料(以下、「水分電解質補給飲料」と表記する)がある。本発明の飲料は、ゴクゴクと一気に飲めるような飲み込み易さを有する飲料であることから、水分電解質補給飲料に好適に使用できる。ここで、水分電解質補給飲料とは、水分補給・電解質成分補給を効率よくかつ生理的に行える飲料をいう。以下、本発明の好適な態様である水分電解質補給飲料について詳述する。
(ナトリウム)
本発明者らの検討によれば、ヌートカトンを含有する飲料は、ナトリウム(Na)の含有量が多くなると、ヌートカトンに起因する香りや後味の重さがより顕著となり飲み難くなる傾向がある。本発明の飲料は、このようなNaを含有する飲料であっても、上述した特定の大きさを有する乳化粒子を配合することによって後味を顕著に改善することができる。好ましい態様において本発明の容器詰飲料は、飲料100mlあたりのNa濃度が10〜100mg/100mlであり、好ましくは20〜80mg/100ml、より好ましくは30〜60mg/100ml、さらに好ましくは35〜55mg/100mlである。なお、飲料組成物の成分の濃度の値を、例えば、mg/100ml、%などで示す場合、本明細書において特に記載した場合を除き、飲料の単位容積あたりの成分の重量に基づく値である。
ナトリウムは、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、臭化ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、乳酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等から選択される1又は複数種類を組み合わせて配合することによって、所定濃度のナトリウムを含有する飲料を調製することができる。また、後述する果汁や天然旨味・コク味源由来のナトリウムを用いてNa濃度を調節してもよい。
(カリウム)
さらに、本発明の飲料は、ナトリウム(Na)とカリウム(K)のモル比、すなわち、K/Naが2以下となるようにKを配合することが好ましい。K/Naは、より好ましくは1.5以下であり、さらに好ましくは1.0以下である。K/Naの下限は特にないが、例えば、0.01以上とすることができ、0.05以上、0.1以上としてもよい。上記範囲となるようにKを配合することにより、ナトリウム配合に伴って大きくなるヌートカトンに起因する後味の悪さを改善することができる。
カリウムは、塩化カリウム、酢酸カリウム、炭酸水素カリウム、臭化カリウム、クエン酸カリウム、カリウム−D−グルコン酸塩、リン酸カリウム、酒石酸カリウム、ソルビン酸カリウム、ヨウ化カリウム等から選択される1又は複数種類を組み合わせて配合することによって、所定濃度のカリウムを含有する飲料を調製することができる。また、後述する果汁や天然旨味・コク味源由来のカリウムを用いてK濃度を調節してもよい。
(塩化物)
本発明の飲料においては、特定量の塩化物(Cl)を含むことが好ましい。メカニズムは不明であるが、本発明の特定の大きさを有する乳化粒子によるヌートカトンの香味改善効果は、特定量のClによって、相加的又は相乗的に大きくなる。飲料100mlあたりのCl濃度が10〜200mg/100mlが好ましく、15〜150mg/100mlがより好ましく、20〜100mg/100mlがさらに好ましい。Cl濃度が200mg/100mlを超えると喉越し(飲料が喉を通過する際に知覚される「喉に引っ掛かる感じ」)が悪くなり、ヌートカトンに起因する後味の悪さをかえって助長し、飲み難くなることがある。
塩化物イオンは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等から選択される1又は複数種類を組み合わせて配合することによって、所定濃度の塩化物を含有する飲料を調製することができる。また、後述する果汁や天然旨味・コク味源由来の塩化物を用いてCl濃度を調節してもよい。
(浸透圧)
本発明の好適な態様である水分電解質補給飲料において、その溶液の浸透圧は特に制限されないが、等張圧程度に設計すると体内への吸収が容易となるので好ましい。好ましい態様において、本発明の飲料の浸透圧は100〜500mOsm/kgであり、より好ましくは140〜460mOsm/kg、さらに好ましくは170〜430mOsm/kgであり、よりさらに好ましくは200〜400mOsm/kgである。特に好ましい態様においては、飲料の浸透圧を、例えば、230〜370mOsm/kg、250〜350mOsm/kg、270〜330mOsm/kgとしてもよい。
浸透圧は、胃内容排出速度や、小腸での水分の移動に影響を与えうるところ、正常な体液浸透圧は約280〜290mOsm/kgであるので、水を効率良く消化管から吸収させるためには、体液と浸透圧が同等程度にすると好ましい。経口補水塩(ORS:Oral Rehydration Salt)においては、浸透圧は200〜310mOsm/kgであることが推奨されている。また、医療において、細胞外液欠乏時やNa+欠乏時の輸液用電解質溶液のベースに使用される日本薬局方・処方せん医薬品である生理食塩水(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)の浸透圧は約310mOsm/kgである。
(その他の成分)
本発明の飲料には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の飲料と同様、甘味料、酸味料、果汁や各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、香料、ビタミン類、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を挙げることができる。
本発明の飲料では、適度な甘みを持たせることで、飲みやすさを一層向上させることができるので、甘味料を配合することが好ましい。甘味料としては、天然甘味料や人工甘味料を1または複数使用することができる。その種類は特に制限されないが、天然甘味料としては、例えば、果糖、ぶどう糖、麦芽糖、ショ糖、高果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖、糖アルコール、オリゴ糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、砂糖(白糖、三温糖、黒糖、和三盆、等)、メープルシロップ、モラセス(糖蜜)、水飴、ステビア末、ステビア抽出物、羅漢果末、羅漢果抽出物、甘草末、甘草抽出物、ソーマトコッカスダニエリ種子末、ソーマトコッカスダニエリ種子抽出物などを挙げることができる。また、人工甘味料としては、例えば、スクラロース、アセスルファムK、ネオテーム、アスパルテーム、サッカリンなどを挙げることができる。なかでも、本発明のヌートカトン含有飲料の飲みやすさを向上させる観点からは、果糖を用いることが好ましい。また、ぶどう糖はエネルギー源となると共に、腸管からのNaの吸収に重要な働きを持つものであり、本発明の好ましい態様である水分電解質補給飲料において好ましい甘味料である。
飲みやすさ向上の観点から、本発明の飲料では、甘味料に加えて酸味料を配合することが好ましい。酸味料としては、例えば、クエン酸、乳酸、グルコン酸、リン酸、酒石酸、酢酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、リンゴ酸、またはグレープフルーツ、レモン等の果汁などが挙げられる。本発明のヌートカトンの香味改善効果は、クエン酸イオンがあると特に顕著となる。したがって、飲料にクエン酸イオンが含まれるように適宜酸味料を選択するとよい。酸味料として添加される果汁の配合量は、ストレート果汁換算で0.01〜30%とすることが好ましく、20%以下、さらには10%以下が好ましい。果汁の種類も、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁、あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。また、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いてもよい。
本発明に用いることのできる果汁は特に制限されず、1または複数の果汁を用いてもよい。好適な果汁としては、例えば、柑橘類果実(例えば、レモン、グレープフルーツ(ホワイト種、ルビー種)、ライム、オレンジ類、うんしゅうみかん、タンゴール、なつみかん、甘夏、はっさく、ひゅうがなつ、シイクワシャー、すだち、ゆず、かぼす、だいだい、いよかん、ぽんかん、きんかん、さんぼうかん、オロブランコ、ぶんたん)、核果類果実(例えば、あんず、さくらんぼ、うめ、すもも類、もも類)、漿果類果実(例えば、マスカット、リースリング、デラウエア、巨峰、ピオーネ)を挙げることができる。なかでも、グレープフルーツ(ホワイト種、ルビー種)などの柑橘類の果汁を配合することが好ましい。
酸味料を用いて飲料のpHを調整するにあたり、本発明の飲料は、そのpHを酸性側に調整することが好ましい。具体的には、飲料のpHを2〜5とすることが好ましく、pH2.5〜4.5がより好ましく、pH3〜4とすることがさらに好ましい。
また本発明の飲料の酸度は、クエン酸換算で0.05〜0.3g/100mlとすることが好ましく、0.06〜0.25g/100ml程度がより好ましく、0.07〜0.2g/100ml程度がさらに好ましい。なお、飲料の酸度は一般的な滴定法によって測定することができる。
本発明の飲料には、通常の飲料で使用される天然旨味・コク味源としてエキス類を配合することもできる。ここで、エキス類とは、原料となる植物等を必要に応じて粉砕処理し、極性溶媒(例えば水、エタノール又はこれらの混合物)で抽出処理して得られる抽出物をいう。エキス類は電解質の供給源としても配合できる。エキス類としては、特に制限されず、1または複数のエキス類を用いてもよい。好適なエキス類としては、例えば、藻類エキス、節類エキス、きのこ類エキス、穀類エキス、茶エキス、野菜エキス、果実エキス、ハーブエキス、葉肉エキス、豆類エキス、種実類エキス、酵母エキス等を挙げることができる。エキス類の配合量は、0.005〜1%程度である。
本発明の飲料は、炭酸ガスを含有する炭酸飲料としてもよいが、炭酸ガスの刺激がヌートカトンの苦味を助長することがあることから、非炭酸飲料とすることが好ましい。また、アルコールもヌートカトンの苦味を徐行することがあることから、本発明は非アルコール飲料とすることが好ましい。ここで、非アルコール飲料とは、飲料中のアルコール濃度が1%未満の飲料をいう。
本発明の飲料は、好ましい態様においてブリックス値が3〜9である。このような特徴によって、本発明の技術は、一つの態様において、スポーツ飲料やニアウォーターなどの非炭酸飲料かつ非アルコール飲料に好適に利用することが可能である。可溶性固形分濃度は、糖度計や屈折計などを用いて得られるブリックス(Brix)値によって評価することができ、ブリックス値は、20℃で測定された屈折率を、ICUMSA(国際砂糖分析法統一委員会)の換算表に基づいてショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算した値で、溶液中の可溶性固形分濃度を表す。単位は「°Bx」、「%」または「度」で表示される。
容器詰飲料
好ましい態様において本発明の飲料は、常温で長期保存しても、製造直後の風味を維持した飲料である。すなわち、本発明のヌートカトンに起因する香味改善効果を長期にわたって維持することができる飲料であり、本発明の飲料は、容器詰飲料として好適に提供される。ここでいう容器詰飲料とは、PET容器、缶、瓶、紙容器などの容器に収容した飲料をいい、希釈せずに飲用できるものをいう。
容器詰飲料は、常温で長期保存するために、通常、調合工程で得られた調合液を加熱殺菌処理した後、容器に充填して製造される。加熱殺菌処理は食品衛生法に定められた処理を行えばよく、例えば、缶飲料の場合には、ホットパックした後充填してレトルト殺菌(例えば、1.2mmHgなどで適宜加圧して121℃で7分間加熱殺菌する)を行い、プラスチックボトル飲料の場合には、UHT殺菌(例えば、調合液を100〜150℃で1秒〜数十秒保持する)を行うようにすればよい。
PETボトルのような開口部の狭い容器から直接に飲んだ場合には、開口部の広いコップ等を用いて飲用する場合とは異なり、鼻先香を感じることができないため、ヌートカトンに起因する後味の悪さは、より強く知覚される傾向にある。本発明の容器詰飲料は、このような開口部の狭い容器であっても効果を発揮するため、一つの態様において開口部の狭い容器として使用してもよい。開口部の狭い容器とは、具体的には、飲み口となる開口部が1200mm以下、好ましくは1000mm以下、より好ましくは900mm以下、特に好ましくは800mm以下の容器をいう。そのような開口部の狭い飲料用容器としては、キャップ(φ28mm、φ38mm)を備えたPETボトルやボトル缶、プルタブ式又はステイオンタブ式など蓋の一部のみが開口するパーシャルオープンエンドの缶蓋を備えるアルミ缶やスチール缶、ストローが付けられた紙パック、同じくストローが付けられたチルドカップなどが挙げられる。
また、本発明の容器詰飲料は、透明で美しい液色とすることもできるため、一つの態様において透明容器(例えばPETボトル、ガラス瓶)を充填容器として使用してもよい。ここで、本明細書でいう「透明で美しい液色」とは、いわゆるスポーツドリンクのような白濁や、混濁果汁のような濁りがなく、水のように視覚的に透明な飲料であることをいう。飲料の透明度は、例えば、液体の濁度を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することができ、紫外可視分光光度計(島津製作所製UV−1600など)を用いて測定した波長660nmにおける吸光度が、0.06以下であるものを「透明」と呼ぶ。本発明に係る飲料は、波長660nmにおける吸光度0.02以下がより好ましく、0.01以下がさらに好ましい。
なかでも、無色透明な飲料が、本発明の好適な態様として例示される。ここで「飲料が無色である」とは、視覚的に認知できる色がついていない飲料であることをいう。飲料の色は、物体の色差を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することができ、測色色差計(日本電色工業製ZE2000など)を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値が3.5以下である場合を「無色」と呼ぶ。一般に、飲料が水のように無色透明な外観であると、その視覚的イメージとのギャップのためか、ネガティブな香味が感じられやすくなる。本発明によれば、ヌートカトンに起因する香りや後味の重たさが低減されるので、無色透明飲料とした場合にも、その外観がイメージするとおり、爽快で飲みやすい飲料となる。
容器詰飲料の製造方法
一つの態様において、本発明は容器詰飲料の製造方法と理解することもできる。本発明の飲料は、上記のとおり、ヌートカトンを含有するが、特定の平均粒子径を有する乳化粒子が配合される。すなわち、本発明に係る飲料の製造方法は、所定の成分を配合して飲料を調製する工程、調製した飲料を加熱殺菌する工程及び容器に充填する工程を経て製造される。
本発明の容器詰飲料は、従来公知の方法を用いて製造することができる。当業者であれば、配合方法、必要に応じ殺菌方法、容器充填方法の条件を、適宜設計することができる。
以下、具体的な実験例を示しつつ、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実験例に限定されるものではない。また、本明細書において特に記載しない限り、濃度などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験1:ヌートカトン含有飲料の製造と評価
純水製造機(ヤマト科学製、WGH200)により製造した純水に最終的なナトリウム濃度(Na濃度)が40mg/100ml、塩化物濃度(Cl濃度)が48mg/100mlとなるように塩化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムを添加した上で、ヌートカトン、種々の粒径の乳化香料(水中油型のエマルジョン:レモン精油、香料メーカーから入手)をさらに配合し、飲料を調製した。次いで、調製した飲料を95℃で30秒殺菌し、樹脂製容器に充填してヌートカトン含有飲料を製造した。表1に調製した飲料の処方を示す。
製造した飲料について、紫外可視分光光度計を用いて波長660nmにおける吸光度(濁度)を測定し、測色色差計を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値を測定した。また、乳化香料の平均粒子径については、サンプルをフィルターで濾過して粗大粒子を除去した上で、粒度分布計(ベックマンコールター社、LS 13 320)を用いてレーザー回折・散乱法によって測定した。なお、飲料の分析に関しては、適宜、飲料サンプルを濃縮してから分析してもよい。
製造した飲料は、いずれも、ブリックス値が4.85、酸度(クエン酸換算)が0.110g/100ml、pHが3.5、カリウム/ナトリウムのモル比が0.15、浸透圧が310mOsm/kgであった。酸度については、日本農林規格(平成18年8月8日農水告第1127号)に定められた測定方法に基づいて算出した。また、浸透圧は自動浸透圧測定装置(アークレイ社、オズモステーションOM−6060)を用いて測定し、カリウム/ナトリウムのモル比は、原子吸光光度法に基づいて測定および算出した。
Figure 2017158547
調製した容器詰飲料について、その香味を官能評価した。香味については、(a)苦味・エグ味の目立たなさ、および(b)飲みやすさ、の観点から評価した。具体的には、苦味・エグ味/飲みにくさをとても感じる場合を1点、苦味・エグ味/飲みにくさをまったく感じない場合を5点として、5段階で評価した。
Figure 2017158547
種々の粒径の乳化香料を添加して、苦味・エグ味および後味(飲みやすさ)を評価した結果、乳化粒子の平均粒子径が大きくなるにしたがってヌートカトンによる苦味・エグ味および後味の悪さが目立たなくなった。しかし、平均粒子径が350nmまで大きくなると(サンプル6)、ヌートカトンの苦味・エグ味および後味の悪さはマスキングされているものの、従来あった乳化香料特有の舌に残る味が後味の悪さにつながっており、スムースで心地よい飲用品質の提供には適していなかった。
実験2:ヌートカトン含有飲料の製造と評価
ヌートカトン濃度の影響を評価するため、ヌートカトン濃度を変化させて飲料を調製した(飲料サンプルA〜C)。ヌートカトンの濃度以外は、実験1と同様にして容器詰飲料を調製し、評価を行った。
製造した飲料は、いずれも、ブリックス値が4.85、酸度(クエン酸換算)が0.110g/100ml、pHが3.5であった。酸度については、日本農林規格(平成18年8月8日農水告第1127号)に定められた測定方法に基づいて算出した。
Figure 2017158547
下表に示すように、本発明によれば、飲料にみずみずしい果実感を付与することができ、苦味・エグ味が少なく、飲みやすい飲料を得ることができる。
Figure 2017158547

Claims (7)

  1. ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料であって、
    乳化粒子の平均粒子径が50〜250nmである、上記飲料。
  2. ヌートカトンの濃度が0.01〜10ppmである、請求項1に記載の容器詰飲料。
  3. 乳化粒子の平均粒子径が200nm以下である、請求項1または2に記載の容器詰飲料。
  4. Na濃度が10〜100mg/100mlである、請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰飲料。
  5. ブリックス値が3〜9である、請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰飲料。
  6. 飲料の浸透圧が100〜500mOsm/kgである、請求項1〜5のいずれかに記載の容器詰飲料。
  7. ヌートカトンを含有する、乳化粒子が配合された容器詰飲料の製造方法であって、
    平均粒子径が50〜250nmの乳化粒子を配合して飲料を調製する工程と、
    調製した飲料を容器に充填する工程と、
    を含む、上記方法。
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