JP2017156123A - ワイヤレス温度センサ - Google Patents

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智史 早田
Tomohito Hayata
智史 早田
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Abstract

【課題】比較的遠距離でのワイヤレス通信に適した上で、さらに雰囲気温度の変化に迅速に追従するワイヤレス温度センサを提供する。【解決手段】ワイヤレス温度センサ1は、アンテナ10にヒートシンク40とパッケージ50とをそれぞれ接合して構成される。ヒートシンク40は電波透過性を有するセラミクス材で形成された複数のフィン42を有し、アンテナ10は平面アンテナであり、パッケージ50は内部に温度検出素子30が配置され封止されている。【選択図】図2

Description

本発明はワイヤレス温度センサに関するものである。
温度測定には、有線ケーブルを用いたいくつかの手法がある。例として、サーミスタや熱電対による温度−抵抗特性や熱起電力を利用する方法や、物体から放射される赤外線から温度を測定する放射温度計、圧電素子や弾性表面波素子の物理特性が温度によって変化する原理を利用した方法等がある。
しかしながら、例えば、半導体プロセスにおいてチャンバー内のウエハーの温度を測定する場合、チャンバー内に配置した測定部から外部に出力するために接続される有線ケーブルの配置は、チャンバーや付随する装置等の制約を受けてしまう。この課題の解決策として、弾性表面波素子に送受信アンテナを設けたユニットが、外部アンテナから発信された信号によって動作し、測定情報を含んだ応答信号を返信するワイヤレスの温度センサが知られている。(例えば特許文献1参照)
図10は、特許文献1に記載されたワイヤレス温度センサ100の断面図である。図10に示すように、容器本体132に振動板134が取り付けられ、外部端子133と、リード線135により各々接続されている。また、蓋136にはアンテナとして機能するコイル137が形成されており、先の外部端子133とリード線138により接続されている。
これにより、周囲の温度変化に対応して変化する振動板134の共振周波数から温度を測定することができ、この振動板134と電気的に接続されたコイル137をアンテナとすることで外部の通信装置と送受信を行うワイヤレス温度センサとして機能することができる。
また、温度測定の対象としては、物体の温度以外に外気温やチャンバー内温度などの雰囲気温度を迅速に測定することが求められている。たとえば、温度検知素子を凹凸形状の放熱フィンに当接する方法が知られている。(例えば特許文献2参照)
特許5341381号(第7頁、図2) 特開2004−177346(第7頁、図4)
しかしながら、特許文献1のワイヤレス温度センサ100のように小型パッケージは、雰囲気温度への追従性が悪く、ワイヤレス温度センサ100を設置した際に接触した物体との熱伝導の影響を受けやすい。また、雰囲気温度への追従性をよくするために特許文献2に記載される放熱フィンを設けたとしても表面積が小さいため吸放熱の効果は小さい。また、吸放熱の効率をあげるために金属などの熱伝導性の良い材料を用いると、電波感度が低下し、通信が行えなくなるおそれがある。
本発明の目的は、ワイヤレス温度センサの通信特性を確保するとともに、雰囲気温度の変化に迅速に追従するワイヤレス温度センサを提供することにある。
本発明は、温度検出素子が封止されたパッケージと、前記温度検出素子と電気的に接続されたアンテナと、を備えるワイヤレス温度センサであって、前記アンテナは平面アンテナであり、前記平面アンテナには電波透過性を有するヒートシンクが配置されることを特徴とする。
上記の構成により、遠距離のワイヤレス通信特性を確保するとともに、ヒートシンク及び平面アンテナ上の金属電極によって、熱を迅速に温度検出素子に伝えることができる雰囲気温度の追従性にすぐれたワイヤレス温度センサを提供することができる。
また、前記ヒートシンクは、複数のフィンを有し、前記平面アンテナにおける電波放射面に形成してもよい。
上記の構成により、吸放熱特性が高まり、より迅速に雰囲気温度を測定することができる。
また、前記ヒートシンクは、セラミクス材料で形成されていてもよい。
上記の構成により、電波透過性と熱伝導性を兼ね備えたワイヤレス温度センサとすることができる。
また、前記パッケージは、前記平面アンテナにおける前記電波放射面と反対側の面に配置してもよい。
上記の構成により、より迅速に温度検出素子に熱を伝えることができる。
本発明によれば、比較的遠距離でのワイヤレス通信に適した上で、さらに雰囲気温度の変化に迅速に追従するワイヤレス温度センサを提供することができる。
ワイヤレス温度センサ1の構造を説明するための(a)正面図及び(b)平面図である。 ワイヤレス温度センサ1の構造を説明するための図1(b)のA−A断面図である。 ワイヤレス温度センサ1の構成を説明するための分解斜視図である。 アンテナ10の構造を説明するための(a)平面図、(b)は図4(a)のB−B断面図、(c)下面図である。 ワイヤレス温度センサ1の変形例1の構成を説明するための図1(b)のA−A断面図である。 ワイヤレス温度センサ1の変形例2の構成を説明するための図1(b)のA−A断面図である。 ワイヤレス温度センサ1の変形例3の構成を説明するための(a)下面図、(b)は図7(a)のC−C断面図である。 ワイヤレス温度センサ1の変形例3の別パターンの構成を説明するための(a)下面図、(b)は図8(a)のD−D断面図である。 ワイヤレス温度センサ1の変形例4の構成を説明するため断面図である。 従来のワイヤレス温度センサの構造を説明するための断面図である。
本発明は、温度検出素子が封止されたパッケージと、温度検出素子と電気的に接続されたアンテナとを備えるワイヤレス温度センサであって、アンテナは平面アンテナであり、平面アンテナには電波透過性を有するヒートシンクが配置されることを特徴としている。以下、図面を参照しつつ、本発明に係るワイヤレス温度センサの実施の形態を詳述する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。なお、各図面の寸法は正確な寸法を反映したものではなく、説明のため部品の大きさが誇張して描かれることがあり、又、説明のため一部の部品を省略することがある。同一要素には同一番号を付し重複する説明は省略する。
[第1の実施形態:図1〜4]
ワイヤレス温度センサ1の構造について、図1〜図4を用いて詳細に説明を行う。図1(a)は、ワイヤレス温度センサ1の正面図であり、図1(b)はワイヤレス温度センサ1の平面図であり後述するヒートシンクの方から見た図である。図2は、図1(b)に示すワイヤレス温度センサ1のA−A線に沿った断面図である。図3は、ワイヤレス温度センサ1の構成を説明するための分解斜視図である。図4は、ワイヤレス温度センサの平面アンテナの構造を説明する図であり、図4(a)はアンテナ10の電波放射面11eの電波放射方向から見た平面図、図4(b)は図4(a)に示すB−B線に沿った断面図、図4(c)は平面アンテナのGND電極層面から見た下面図である。
図1(a)、(b)及び図2に示すように、ワイヤレス温度センサ1は、アンテナ10と、ヒートシンク40と、パッケージ50とで構成される。パッケージ50の内部には温度検出素子30が配置、実装され、アンテナ10と電気的に接続されている。温度検出素子30は、アンテナ10によって受信した親機からの問い合わせ信号に対して、雰囲気温度の変化に応じた応答信号を出力し、アンテナ10によって親機に送信する。
アンテナ10はパッケージ50に直接接続されており、パッケージ50と比較して大きな体積と熱容量、表面積をもつため、雰囲気温度の熱状態をパッケージ50に、すなわち温度検出素子30に伝えることができる。また、アンテナ10のアンテナ電極上にはヒートシンク40が設けられており、より効率よく雰囲気温度をアンテナ10を介してパッケージ50に伝えることができる。次に、アンテナ10、ヒートシンク40、パッケージ50、温度検出素子30の各構成について、詳細に説明をする。
はじめにアンテナ10について説明する。図3及び図4に示すように、アンテナ10は、平面アンテナであり、例えば、絶縁基板12にアンテナ電極層11とGND電極層13とを積層して形成されたマイクロストリップアンテナ(以下、アンテナと称する。)を用いることができる。アンテナ電極層11を配置した面が、電波放射面11eである。マイクロストリップアンテナは、パッチアンテナとも呼ばれ、小型薄型化が可能でありながら高利得であって帯域が狭く広い指向性を有するアンテナである。
図4(a)、(b)、(c)に示すように、絶縁基板12の一方の面にはアンテナ電極層11が設けられており、他方の面にGND電極層13が設けられている。また、GND電極層13側で後述するパッケージ50と接続を行うために、アンテナ電極層11と接続されるアンテナ配線11aがGND電極層13側まで形成されている。アンテナ配線11aは、絶縁基板12中に貫通孔12hを設け、この貫通孔12h中に形成されている。また、GND電極層13の貫通孔12hに対応する位置にGNDパターン開口部13wを有しており、GNDパターン開口部13w内にアンテナ配線11aがGND電極層13と離間して形成されている。後述するパッケージの実装をしやすくするためにGND電極層13とアンテナ配線11aの面位置を合わせておくことが好ましい。
絶縁基板12は、アンテナ特性を確保するだけに十分な誘電率を確保できる絶縁材料であればよく、例えば、HTCC(High Temperature Cofired Ceramics)として知られている高温焼成セラミクス材や、LTCC(Low Temperature Cofired Ceramics)として知られている低温焼成セラミクス材を用いて形成することができる。後述するヒートシンクやアンテナ自身の熱を温度検出素子が配置されたパッケージ50に迅速に伝達するためにも熱伝導率の高いHTCCを用いるのが好ましい。HTCCとしては、酸化アルミニウム(Al)や窒化アルミニウム(AlN)等が知られており、LTCCとしては、CaO−Al−SiO−B、BaO−Al−SiO−Bi、BaOTiO−ZnO、及びBaO−Nd−Bi−TiO、BaO−R−TiO(Rはアルカリ金属)等が知られている。
アンテナ電極層11、GND電極層13は、絶縁基板12の表面に導電性材料を用いて形成され、パッケージ50内の温度検出素子30と電気的に接続されることによって送受信可能な平面アンテナとして機能することができる。アンテナ電極層11とGND電極層13は雰囲気温度の熱を積極的に取り入れるために、絶縁基板の表面上に形成されているが、腐食等の耐環境性を考慮してそれぞれ絶縁基板12の内層に形成されていてもよい。内層する場合は、GND電極層13に近い側の面上に、アンテナ電極層11及びGND電極層13と電気的に接続可能なスルーホールを設けておけばよい。
導電性材料としてはCuやAg、Alなどの金属を用いることができ、使用する雰囲気温度に適応する材料を適宜選択すればよい。上述した絶縁基板12にHTCCやLTCCを使用する場合は、一体成型をすることができるため、その焼成条件も考慮して適宜選択することが好ましい。なお、アンテナ電極層11及び、GND電極層13の厚みは、例えば1〜10μmの薄膜で十分にアンテナとして機能する。各説明図においては電極の位置を分かり易くするために、他の部品よりも相対的に厚みを大きくして図示している。
アンテナ配線11aもアンテナ電極層11やGND電極層13と同様の材料から適宜選択することができる。
次に図1〜3に戻って、ヒートシンク40について説明する。ヒートシンク40はアンテナ10と略同じ面積のベース41の上に、複数のフィン42が形成された構成となっており、表面積を大きくして外気などの環境雰囲気に触れる面積を大きくしている。このように、アンテナ10に対して広い接触面積を持つことで、アンテナ10と迅速に熱交換をすることができる。すなわち、ワイヤレス温度センサ全体の温度を雰囲気温度に迅速に近づけて、温度検出素子の応答性を向上し、正確に環境雰囲気の温度を測定することができる。
ヒートシンク40は、空気よりも熱伝導率の高い材料で構成され、かつ電波透過性を持つ材料であればよく、そのような特性をもつ材料として、たとえば、上述の絶縁基板12の材料として説明をした、HTCCやLTCC等のセラミクス材料、ポリイミド等の高分子材料などの絶縁材料を用いることができる。効率よく熱を伝えるためにも熱伝導率が比較的高いHTCCを用いることが好ましい。
ヒートシンク40はベース41上にフィン42を形成するように積層してもよいし、平坦な板形状から切削加工などによってフィン42を形成してもよい。
図3において、ヒートシンク40は、64本のフィンを有するものとして図示しているが、形状や寸法、及び材料は、測定対象となる外気あるいは流体などの特性、又はアンテナやパッケージの形状や接合方法に合わせて適宜変更することができる。
ヒートシンク40とアンテナ10の接合方法としては熱伝導性に配慮することが好ましい。例えば、ヒートシンク40とアンテナ10の絶縁基板12を酸化アルミで構成した場合、ヒートシンク40と絶縁基板12を、電極の無い部分でセラミクス接着剤によって接着することができる。
また、ヒートシンク40の接合面を銅や銀、スズあるいはアルミなどの導電性金属でメタライズすれば、ハンダ付けなどで、アンテナ10の電極面と接合することができる。その他にもセラミクスに直接接合可能なシート形状のロウ材で融着して接合する方法が知られており、金属による高い熱伝導性の接合もできる。このように接合部に導電性の金属を使用する場合には、接合に用いる導電性金属の薄膜がアンテナ電極層11の一部となるように考慮しておけばよい。さらに、アンテナ電極層11の一部として使用しない場合は、接合位置や導電性金属膜の形状を考慮して、アンテナの電波放射に配慮して影響が少なくなるように考慮して配置することもできる。
さらに、アンテナ10をアリガタとし、ヒートシンク40のベース41にアリミゾを形成して嵌合するようにしてもよい。この場合、ヒートシンク40の脱着が可能となるため、測定環境や対象物、電波感度などの様々な使用目的に応じてヒートシンク40を交換することができるようになる。
次に、図2に戻って、パッケージ50について詳細に説明する。パッケージ50は容器形状をしており、内部に温度検出素子30が配置される。本実施形態においては、パッケージ50は容器部材20と蓋部材21とで構成されたものとして説明を行う。
容器部材20は、容器部材20の内部に温度検出素子30を内蔵できるだけの空間が形成されている。また、容器部材20は、容器外表面から容器内部まで貫通するようにパッケージ内アンテナ配線52a及びパッケージ内GND配線52bが形成されており、容器外表面では上述したアンテナ10のアンテナ配線11aとGND電極層13とにそれぞれ電気的に接続され、容器内部では後述する温度検出素子30とワイヤボンディングなどによって電気的に接続される。これによってアンテナ電極層11及びGND電極層13と温度検出素子30とをそれぞれ電気的に接続できる。パッケージ内アンテナ配線52aやパッケージ内GND配線52bは、導電性部材でありCu,Ag,Alなどを用いて形成することができる。
これら容器部材20、パッケージ内アンテナ配線52a,パッケージ内GND配線52bは上述のアンテナ10と同様に積層後に焼成することによって形成することができる。容器部材20は、絶縁基板12と同様にHTCCやLTCCを用いて形成することができるが、絶縁材料であればHTCCやLTCCに限らない。
蓋部材21は、温度検出素子30を封止するものである。蓋部材21は、容器部材20と同様にHTCCやLTCCを用いて形成することができる他、温度検出素子30と電気的に接続されていないのであれば、コバール合金などの耐熱性、耐食性の金属で構成することができる。この蓋部材21は、雰囲気温度を測定するうえでは、蓋部材21は環境雰囲気以外の物体に触れないように設置することが好ましい。これは、蓋部材21が測定対象以外と触れて熱交換し、雰囲気温度の測定に対する誤差を生じることを避けるためである。
温度検出素子30を封止するにあたっては、真空あるいは不活性ガスで容器部材20中を充填してもよい。また、環境雰囲気が例えば、窒素やアルゴンなどの乾燥した不活性ガスに限られる場合など、温度検出素子30の機能を損なわなければ、蓋部材21は必須で
はなく省略してもよい。
温度検出素子30は、容器部材20に実装され、雰囲気温度に応じて特定の物性値が変化することを利用したセンサとして機能する。温度検出素子30としては、たとえば温度変化に応じて共振周波数が変化する共振型の弾性表面波素子や、伝搬速度の変化を利用する遅延型の弾性表面波素子を用いることができる。これらの弾性表面波素子は、水晶やランガテイト、ランガサイト、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電結晶又はこれらの圧電層が形成された基板を用いることができ、これらの圧電基板の表面に、使用する周波数に合った櫛歯電極を形成して、交流電圧を印加することで弾性表面波を発生させることができる。圧電基板の表面にはこの櫛歯電極に接続された素子ボンディングパッドが形成されており、ボンディングワイヤ35によって、容器部材20に形成されたパッケージ内アンテナ配線52aとパッケージ内GND配線52bとにそれぞれ電気的に接続されている。
上述の構成により、任意の電波特性を有するアンテナ10に対して、ヒートシンク40と、そして温度検出素子30を備えたパッケージ50とを接合することで、高利得な平面アンテナが持つ大きな表面積を、外気との熱交換に積極的に利用でき、比較的遠距離でのワイヤレス通信に適した上で、さらに雰囲気温度の変化に迅速に追従するワイヤレス温度センサを提供することができる。
なお、本実施形態の一例としては、絶縁基板12のサイズは略30mm×30mm、厚さは略1mmであり、この絶縁基板12の一方の面に寸法が略20mm×20mmのアンテナ電極層11が設けられ、他方の面に略30mm×30mmのGND電極層13が形成されている。ヒートシンク40の厚みは略10mmであり、その内、ベース41が略2mm、フィン42が略8mmである。また、パッケージ50の厚みは略2mmである。上記のような各部品の寸法によって、ワイヤレス温度センサ1の外形寸法は、略30mm×30mm、厚さは略13mmであるが、ワイヤレス温度センサ1の外形寸法や、アンテナ10のサイズ、ヒートシンク40のサイズは、これらに限定されず、使用する温度検出素子のサイズや周波数に合わせて適宜変更することができる。
次にワイヤレス温度センサの雰囲気温度への迅速な追従性を向上するための構成の変形例1〜5について、図5〜図9を用いてそれぞれ説明を行う。変形例1、3、5においては、パッケージ50の構成や材質は上述した第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
[第1の実施形態の変形例1:図5]
図5を用いて、第1の実施形態の変形例1を説明する。図5は変形例1を、図1(b)のA−A線の位置で見た断面図である。第1の実施形態との差異はヒートシンク40と、アンテナ10が一体に成型されていることであり、他は同様である。
図5に示す様に、絶縁基板12aはアンテナ10の絶縁基板とヒートシンク40におけるベースを兼ねている。すなわちヒートシンク40に相当する部位と、アンテナ10に相当する部位が一体となっている。このような構造は、セラミクス材料を例として、上述のHTCCやLTCCの間にアンテナ電極層11を積層して、一体に成型することで得られる。ヒートシンク40のフィン42も同様に一体成型することができる。
ヒートシンク40とアンテナ10を一体に成型することで、これらの間で高い熱伝導性能を確実かつ均一に実現でき、ワイヤレス温度センサを製造するうえで個々のワイヤレス温度センサの測温特性の個体差を低減でき、性能のバラツキが少なく、良好な温度特性の製品を安定して提供することができる。また、絶縁体によって電極を保護できるため、耐
環境性も向上する。これにより、雰囲気温度への追従性がさらに高まると同時に、耐環境性能が向上し、温度センサとしての特性と信頼性がさらに向上し、同時に部品点数が削減されることで組み立てのコストも低減され、良好な温度特性のワイヤレス温度センサを安定して提供することができる。
[第1の実施形態の変形例2:図6]
次に、図6を用いて、第1の実施形態の変形例2を説明する。図6は変形例2を、図1(b)のA−A線の位置で見た断面図である。第1の実施形態との差異は、温度検出素子30がフリップチップ方式でアンテナ10に隣接して実装されていることであり、このためパッケージ50の構造が異なる。
図6に示す様に、温度検出素子30に設けられたバンプ36をアンテナ電極層11とGND電極層のそれぞれにフリップチップ実装されており、容器部材20は、容器部材20内に温度検出素子30を内包する形で、GND電極層13と接合されている。第1の実施形態と比較して、温度検出素子30とアンテナ10との間に容器部材20が無いため、アンテナ10から温度検出素子30へ熱を迅速に伝えることができる。また、蓋部材21は不要となる。
バンプ36の材料としては、Au、Ag、Cuに代表される導電金属のバンプ若しくはピラー、導電性ペースト、導電性フィラーを含むガラス、電極ピンなどを用いればよいが、熱伝導体を兼ねるため、熱伝導率が高いものが好ましい。
このように、変形例2は、温度検出素子30をアンテナ10に隣接して実装することで、雰囲気温度への追従性がさらに高まり、温度センサとしての特性と信頼性がさらに向上し、同時に部品点数が削減されることで組み立てのコストも低減される。
[第1の実施形態の変形例3:図7、8]
次に、図7、図8を用いて、第1の実施形態の変形例3を説明する。図7(a)は変形例3の下面図、図7(b)は図7(a)のC−C線の位置で見た断面図である。図8は、図7(b)の変形例3の別パターンであり、図8(a)は下面図、図8(b)は図8(a)のD−D線の位置で見た断面図である。第1の実施形態との差異は、ヒートシンク40が平面アンテナ10のGND電極面に接合されていることである。
図7(a)に示すように、ヒートシンク40はパッケージ50と干渉しないようにヒートシンク40の一部を切り取ったような形状であり、ベース41にパッケージを設置できる空洞を用意して、パッケージ50が配置されている。
変形例3は、ヒートシンク40をアンテナ10のGND電極層13の面に設置して、電波放射面11eとは反対側に設置することで、ヒートシンクを設置して雰囲気温度を測定する方向と、電波を放射する方向とを別にすることができる。このような実施形態は、例えば電気炉内の壁面にワイヤレス温度センサを設置した場合では、電気炉内にヒートシンク40のフィン42を向け、電気炉の外部に向かって電波送信することができる。また、フィン42が環境雰囲気以外の物体に触れないようにすることができるため、より正確に雰囲気温度を測定することができる。
ここで、ヒートシンク40側を測定した環境雰囲気における、何かしらの物体上に設置する場合、たとえば複数のフィン42のうち均等に4本だけ他のフィンよりも長くしておくことで、設置する環境雰囲気以外の物体への接触面積を減らすことができるため、雰囲気温度への測温特性を向上することができる。
また、物体に接触するフィン42の先端に断熱部材を設けて、物体と熱交換をしにくくするようにすると雰囲気温度を迅速かつ正確に測定することができる。
このような構成により、上述の用途において、雰囲気温度への追従性が高く、温度センサとしての特性と信頼性がさらに向上したワイヤレス温度センサを提供することができる。
また、パッケージ50とヒートシンク40のベース41とを別体ではなく、一体で形成してもよい。例えば、図8(a)に示すように、ヒートシンク40のベース41を、温度検出素子30が格納できる大きさの凹みを有する形状とする。このとき凹み部分は容器部材20に相当する。これにより、アンテナ10とヒートシンク40とが接合されたときに、間に生じる空洞に、温度検出素子30を封止することができる。ここでは、温度検出素子30の設置及び電気接続方法は、変形例2と同様にバンプ36を介してフリップチップ方式によって接続するのが好ましい。
このような構成により、図7に示す変形例3の容器部材20の直上にもフィン42を設けることができるため、より効率よく、雰囲気温度に追従できる。
[第1の実施形態の変形例4:図9]
次に、図9を用いて、第1の実施形態の変形例4を説明する。図9は変形例4における図1(b)のA−A線の位置相当で見た断面図である。変形例4は第1の実施形態と変形例3の組合せであり、アンテナ10のアンテナ電極層11側及びGND電極層13側の両方にヒートシンク40が設けられていることにある。平面アンテナ10のGND電極面に接合されていることである。
形成方法は、上述した第1の実施形態及び変形例3と同様であり、ヒートシンク40とアンテナ10をそれぞれ別体で作成した後に接合してもよいし、一体で形成してもよい。
このような構成により、より迅速にパッケージ50の温度検出素子30に熱を伝達することができるとともに、温度検出素子30が直接環境雰囲気以外の物体に触れなくなるため、雰囲気温度を正確に測定することができる。
上述した、平面アンテナに電波透過性を有するヒートシンクが配置されたワイヤレス温度センサは、外気温やチャンバー内温度などの雰囲気温度の温度測定に優れ、温度測定のリモートセンシングを必要とする装置に適用可能である。
なお、ヒートシンクにより測定対象との熱交換が高まる状況下であれば、雰囲気温度の測定対象は気体に限らず、液体や粉体を測定対象としてもよい。液体や粉体がヒートシンクと接触することによってワイヤレス温度センサは迅速に温度変化を検出することができる。
当業者は、本発明の範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であり、実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1 ワイヤレス温度センサ
10 アンテナ
11 アンテナ電極層
11a アンテナ配線
12 絶縁基板
12h 貫通孔
13 GND電極層
13w GNDパターン開口部
20 容器部材
21 蓋部材
30 温度検出素子
35 ボンディングワイヤ
36 バンプ
40 ヒートシンク
41 ベース
42 フィン
50 パッケージ
52a パッケージ内アンテナ配線
52b パッケージ内GND配線
132 容器本体
133 外部端子
134 振動板
135、138 リード線
136 蓋
137 コイル

Claims (4)

  1. 温度検出素子が封止されたパッケージと、前記温度検出素子と電気的に接続されたアンテナと、を備えるワイヤレス温度センサであって、
    前記アンテナは平面アンテナであり、前記平面アンテナには電波透過性を有するヒートシンクが配置される
    ことを特徴とするワイヤレス温度センサ。
  2. 前記ヒートシンクは、複数のフィンを有し、前記平面アンテナにおける電波放射面に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス温度センサ。
  3. 前記ヒートシンクは、セラミクス材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤレス温度センサ。
  4. 前記パッケージは、前記平面アンテナにおける前記電波放射面と反対側の面に配置される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のワイヤレス温度センサ。
JP2016037276A 2016-02-29 2016-02-29 ワイヤレス温度センサ Pending JP2017156123A (ja)

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