JP2002107254A - 圧力検出装置用パッケージ - Google Patents

圧力検出装置用パッケージ

Info

Publication number
JP2002107254A
JP2002107254A JP2000297624A JP2000297624A JP2002107254A JP 2002107254 A JP2002107254 A JP 2002107254A JP 2000297624 A JP2000297624 A JP 2000297624A JP 2000297624 A JP2000297624 A JP 2000297624A JP 2002107254 A JP2002107254 A JP 2002107254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
insulating plate
insulating
semiconductor element
insulating base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000297624A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kinomura
浩司 木野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000297624A priority Critical patent/JP2002107254A/ja
Publication of JP2002107254A publication Critical patent/JP2002107254A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高感度であり、外部の圧力を正確に検
出可能な圧力検出装置を提供すること。 【解決手段】 一方の主面に半導体素子3が搭載される
絶縁基体1の他方の主面に静電容量形成用の第一メタラ
イズ電極7を設けるとともに、この第一メタライズ電極
7に対向する静電容量形成用の第二メタライズ電極9を
内側主面に有する絶縁板2を、絶縁基体1との間に密閉
空間を形成するように可撓な状態で絶縁基体1にろう付
けした圧力検出装置用パッケージであって、絶縁板2
は、その内側面が平坦で、かつその外周部の厚みがその
中央部の厚みよりも厚い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力を検出するた
めの圧力検出装置に使用される圧力検出装置用パッケー
ジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧力を検出するための圧力検出装
置として静電容量型の圧力検出装置が知られている。こ
の静電容量型の圧力検出装置は、例えば図4に断面図で
示すように、セラミックス材料や樹脂材料から成る配線
基板21上に、静電容量型の感圧素子22と、パッケージ28
に収容された演算用の半導体素子29とを備えている。感
圧素子22は、例えばセラミックス材料等の電気絶縁材料
から成り、上面中央部に静電容量形成用の一方の電極23
が被着された凹部を有する絶縁基体24と、この絶縁基体
24の上面に絶縁基体24との間に密閉空間を形成するよう
にして可撓な状態で接合され、下面に静電容量形成用の
他方の電極25が被着された絶縁板26と、各静電容量形成
用の電極23・25をそれぞれ外部に電気的に接続するため
の外部リード端子27とから構成されており、外部の圧力
に応じて絶縁板26が撓むことにより各静電容量形成用の
電極23・25間に形成される静電容量が変化する。そし
て、この静電容量の変化を演算用の半導体素子29により
演算処理することにより外部の圧力を検出することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の圧力検出装置によると、感圧素子22と半導体素子29
とを配線基板21上に個別に実装していることから、圧力
検出装置が大型化してしまうとともに圧力検出用の電極
23・25と半導体素子29との間の配線が長いものとなり、
この長い配線間に不要な静電容量が形成されるため感度
が低いという問題点を有していた。
【0004】そこで、本願出願人は、先に特願2000-178
618において、一方の主面に半導体素子が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の表面および内
部に配設され、半導体素子の各電極が電気的に接続され
る複数の配線導体と、絶縁基体の他方の主面の中央部に
被着され、配線導体の一つに電気的に接続された静電容
量形成用の第一電極と、絶縁基体の他方の主面に、この
主面の中央部との間に密閉空間を形成するように可撓な
状態で接合された絶縁板と、この絶縁板の内側主面に第
一電極と対向して被着され、配線導体の他の一つに電気
的に接続された静電容量形成用の第二電極とを具備する
圧力検出装置用パッケージを提案した。この圧力検出装
置用パッケージによると、一方の主面に半導体素子が搭
載される搭載部を有する絶縁基体の他方の主面に静電容
量形成用の第一電極を設けるとともに、この第一電極と
対向する静電容量形成用の第二電極を内側面に有する絶
縁板を、絶縁基体の他方の主面との間に密閉空間を形成
するようにして可撓な状態で接合させたことから、半導
体素子を収容するパッケージに感圧素子が一体に形成さ
れ、その結果、圧力検出装置を小型とすることができる
とともに圧力検出用の電極と半導体素子とを接続する配
線を短いものとして、これらの配線間に発生する不要な
静電容量を小さなものとすることができる。なお、この
特願2000-178618で提案した圧力検出装置用パッケージ
においては、絶縁基体の他方の主面の外周部にセラミッ
クスや金属から成る枠体を第一電極を取り囲むようにし
て設けておき、この枠体上に上下両面が平坦な絶縁板を
ろう付けしたり、あるいは絶縁板の第二電極が形成され
た側の面の外周部に枠体を設けておき、この枠体を絶縁
基体の他方の主面にろう付けすることによって絶縁板が
絶縁基体に接合されていた。
【0005】しかしながら、これらの圧力検出装置用パ
ッケージによると、絶縁基体の他方の主面に設けた枠体
上に上下両面が平坦な絶縁板をろう付けするタイプのも
のでは、絶縁板が薄い場合にはろう付けの応力等により
絶縁板の外周部からクラックが発生し、その結果、絶縁
基体と絶縁板との間の密閉空間の気密性が低下して外部
の圧力を正確に検出することができなくなり、絶縁板が
厚い場合には絶縁板が撓みにくくなるので感度が低下す
るという問題点を有していた。他方、絶縁板の第二電極
が形成された側に設けた枠体を絶縁基体の他方の主面に
ろう付けするタイプのものでは、絶縁板の外周部の厚み
が枠体の分だけ厚くなるので、ろう付けの応力よるクラ
ックが発生しにくくなるものの、十分な強度を得るため
に枠体の厚みを厚くすると、第一電極と第二電極との間
の距離が大きくなり、その分、感度が低下するという問
題点を有していた。
【0006】本発明は、かかる上述の問題点に鑑み完成
されたものであり、その目的は、小型でかつ感度が高
く、しかも絶縁板にクラックが発生しにくく、外部の圧
力を正確に検出することが可能な圧力検出装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧力検出装置用
パッケージは、一方の主面に半導体素子が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の表面および内
部に配設され、半導体素子の各電極が電気的に接続され
る複数の配線導体と、絶縁基体の他方の主面の中央部に
被着され、配線導体の一つに電気的に接続された静電容
量形成用の第一電極と、絶縁基体の他方の主面に、この
主面の中央部との間に密閉空間を形成するように可撓な
状態で外周部がろう付けされた絶縁板と、この絶縁板の
内側面に第一電極に対向して被着され、配線導体の他の
一つに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極と
を具備する圧力検出装置用パッケージであって、絶縁板
は、内側面が平坦で、かつその外周部の厚みがその中央
部の厚みよりも厚いことを特徴とするものである。
【0008】本発明の圧力検出装置用パッケージによれ
ば、一方の主面に半導体素子が搭載される搭載部を有す
る絶縁基体の他方の主面に静電容量形成用の第一電極を
設けるとともに、この第一電極に対向する静電容量形成
用の第二電極を内側面に有する絶縁板を、他方の主面と
の間に密閉空間を形成するようにして可撓な状態で絶縁
基体に接合させたことから、半導体素子を収容するパッ
ケージに感圧素子が一体に形成され、その結果、圧力検
出装置を小型とすることができるとともに圧力検出用の
電極と半導体素子とを接続する配線を短いものとして、
これらの配線間に発生する不要な静電容量を小さなもの
とすることができる。さらに、絶縁板の内側面が平坦
で、かつろう付けされた外周部の厚みが中央部の厚みよ
りも厚いことから、ろう付けの応力により絶縁板にクラ
ックが発生することがなく、しかも絶縁板の中央部が撓
みやすく、かつ外周部の厚みを厚くしたにも拘わらず第
一電極と第二電極との距離が大きくなることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面を基に
詳細に説明する。図1は、本発明の圧力検出装置用パッ
ケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、図中、
1は絶縁基体、2は絶縁板、3は半導体素子である。
【0010】絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体
や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・炭化
珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ガラス−セラミック
ス等の電気絶縁材料から成る略四角平板状の積層体であ
り、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であ
れば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム
・酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機
バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して泥漿状
となすとともにこれを従来周知のドクタブレード法を採
用してシート状に成形することにより複数枚のセラミッ
クグリーンシートを得、しかる後、これらのセラミック
グリーンシートに適当な打ち抜き加工・積層加工・切断
加工を施すことにより絶縁基体1用の生セラミック成形
体を得るとともにこの生セラミック成形体を約1600℃の
温度で焼成することにより製作される。
【0011】絶縁基体1は、その下面中央部に半導体素
子3を収容するための凹部1aが形成されており、これ
により半導体素子3を収容する容器として機能する。そ
して、この凹部1aの底面中央部が半導体素子3が搭載
される搭載部1bとなっており、この搭載部1bに半導
体素子3を搭載するとともに凹部1a内に例えばエポキ
シ樹脂等の樹脂製封止材4を充填することにより半導体
素子3が封止される。なお、この例では半導体素子3は
樹脂製封止材4を凹部1a内に充填することにより封止
されるが、半導体素子3は絶縁基体1の下面に金属やセ
ラミックスから成る蓋体を凹部1aを塞ぐように接合さ
せることにより封止されてもよい。
【0012】また、搭載部1bには半導体素子3の各電
極と接続される複数のメタライズ配線導体5が導出して
おり、このメタライズ配線導体5と半導体素子3の各電
極を半田バンプ6等の導電性材料から成る導電性接合部
材を介して接合することにより半導体素子3の各電極と
各メタライズ配線導体5とが電気的に接続されるととも
に半導体素子3が搭載部1bに固定される。なお、この
例では、半導体素子3の電極とメタライズ配線導体5と
は半田バンプ6を介して接続されるが、半導体素子3の
電極とメタライズ配線導体5とはボンディングワイヤ等
の他の種類の電気的接続手段により接続されてもよい。
【0013】メタライズ配線導体5は、半導体素子3の
各電極を外部電気回路および後述する第一電極7・第二
電極9に電気的に接続するための導電路として機能し、
その一部は絶縁基体1の外周下面に導出し、別の一部は
第一電極7・第二電極9に電気的に接続されている。そ
して、半導体素子3の各電極をこれらのメタライズ配線
導体5に導電性接合材6を介して電気的に接続するとと
もに半導体素子3を樹脂製封止材4で封止した後、メタ
ライズ配線導体5の絶縁基体1外周下面に導出した部位
を外部電気回路基板の配線導体に半田等の導電性接合材
を介して接合することにより、内部に収容する半導体素
子3が外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0014】このようなメタライズ配線導体5は、タン
グステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズ
から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バイ
ンダ・溶剤・可塑剤・分散剤等を添加混合して得たメタ
ライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用し
て絶縁基体1用のセラミックグリーンシートに所定のパ
ターンに印刷塗布し、これを絶縁基体1用の生セラミッ
ク成形体とともに焼成することによって絶縁基体1の内
部および表面に所定のパターンに形成される。なお、メ
タライズ配線導体5の露出表面には、メタライズ配線導
体5が酸化腐食するのを防止するとともにメタライズ配
線導体5と半田等の導電性接合材との接合を良好なもの
とするために、通常であれば、厚みが1〜10μm程度の
ニッケルめっき層と厚みが0.1〜3μm程度の金めっき
層とが順次被着されている。
【0015】また、絶縁基体1の上面外周部には絶縁基
体1と同一材料から成り、外形が絶縁基体1と略同一で
内周が円形の高さが0.01〜5mm程度の枠体1cが設け
られており、それにより上面中央部に底面が略平坦な円
形の凹部1dが形成されている。この凹部1dは、後述
するように、絶縁板2との間に密閉空間を形成するため
のものであり、この凹部1dの底面には静電容量形成用
の第一電極7が被着されている。
【0016】この第一電極7は、後述する第二電極9と
ともに感圧素子用の静電容量を形成するためのものであ
り、例えば略円形のパターンに形成されている。そし
て、この第一電極7にはメタライズ配線導体5の一つ5
aが接続されており、それによりこのメタライズ配線導
体5aに半導体素子3の電極を半田バンプ6等の導電性
接合材を介して接続すると半導体素子3の電極と第一電
極7とが電気的に接続されるようになっている。
【0017】このような第一電極7は、タングステンや
モリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペース
トを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁基体1
用のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これを絶
縁基体1用の生セラミック成形体とともに焼成すること
によって絶縁基体1の凹部1d底面に所定のパターンに
形成される。なお、第一電極7の露出表面には、第一電
極7が酸化腐食するのを防止するために、通常であれ
ば、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着さ
れている。
【0018】また、絶縁基体1の枠体1cの上面にはそ
の略全面にわたり枠状の接合用メタライズ層8が被着さ
れており、この接合用メタライズ層8には、下面に第二
電極9を有する絶縁板2がこの第二電極9と接合用メタ
ライズ層8とを銀−銅ろう材等のろう材を介してろう付
けすることにより取着されている。なお、この例では、
接合用メタライズ層8は枠体1cの略全面にわたり設け
たが、内周が枠体1cの内周に略一致するとともに外周
縁が略円形や略八角形となるように設けてもよい。
【0019】この接合用メタライズ層8にはメタライズ
配線導体5の一つ5bが接続されており、それによりこ
のメタライズ配線導体5bに半導体素子3の電極を半田
バンプ6等の導電性接合材を介して電気的に接続すると
接合用メタライズ層8に接続された第二電極9と半導体
素子3の電極とが電気的に接続されるようになってい
る。
【0020】接合用メタライズ層8は、タングステンや
モリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペース
トを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁基体1
用のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これを絶
縁基体1用の生セラミック成形体とともに焼成すること
によって絶縁基体1の枠体1c上面に枠状の所定のパタ
ーンに形成される。なお、接合用メタライズ層8の露出
表面には、接合用メタライズ層8が酸化腐食するのを防
止するとともに接合用メタライズ層8とろう材との接合
を強固なものとするために、通常であれば、厚みが1〜
10μm程度のニッケルめっき層が被着されている。
【0021】また、絶縁基体1の上面に取着された絶縁
板2は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム
質焼結体・ムライト質焼結体・窒化珪素質焼結体・炭化
珪素質焼結体・ガラス−セラミックス等のセラミックス
材料から成る四角または八角あるいは円形等の略板状で
あり、外部の圧力に応じてその中央部が絶縁基体1側に
撓むいわゆる圧力検出用のダイアフラムとして機能す
る。そして、その下面にはタングステンやモリブデン・
銅・銀等の金属粉末メタライズから成る第二電極9が被
着されており、この第二電極9の外周部を絶縁基体1の
接合用メタライズ層8に銀−銅ろう等のろう材を介して
ろう付けすることにより絶縁板2が絶縁基体1の上面に
取着されている。
【0022】絶縁板2の下面に被着された第二電極9
は、前述の第一電極7とともに感圧素子用の静電容量を
形成するための電極として機能するとともに絶縁板2を
絶縁基体1に接合するための接合用下地金属層として機
能し、この第二電極9と接合用メタライズ層8とを銀−
銅ろう材等のろう材を介して接合することにより、絶縁
基体1上面と絶縁板2下面との間に密閉空間が形成され
るとともに接合用メタライズ層8と第二電極9とが電気
的に接続される。
【0023】このとき、第一電極7と第二電極9とは、
絶縁基体1と絶縁板2との間に形成された空間を挟んで
対向しており、これらの間には、第一電極7や第二電極
9の面積および第一電極7と第二電極9との間隔に応じ
て所定の静電容量が形成される。そして、絶縁板2の上
面に外部の圧力が印加されると、その圧力に応じて絶縁
板2の中央部が絶縁基体1側に撓んで第一電極7と第二
電極9との間隔が変わり、それにより第一電極7と第二
電極9との間の静電容量が変化するので、外部の圧力の
変化を静電容量の変化として感知する感圧素子として機
能する。そして、この静電容量の変化を凹部1a内に収
容した半導体素子3にメタライズ配線導体5a・5bを
介して伝達し、これを半導体素子3で演算処理すること
によって外部の圧力の大きさを知ることができる。
【0024】このように、本発明の圧力検出装置用パッ
ケージによれば、一方の主面に半導体素子3が搭載され
る絶縁基体1の他方の主面に、静電容量形成用の第一電
極7を設けるとともにこの第一電極7と対向する静電容
量形成用の第二電極9を内側面に有する絶縁板2を絶縁
基体1との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で
接合させたことから、半導体素子3を収容する容器と感
圧素子とが一体となり、その結果、圧力検出装置を小型
化することができる。また、静電容量形成用の第一電極
7および第二電極9を、絶縁基体1に設けたメタライズ
配線導体5a・5bを介して半導体素子3に接続するこ
とから、第一電極7および第二電極9を短い距離で半導
体素子3に接続することができ、その結果、これらのメ
タライズ配線導体5a・5b間に発生する不要な静電容
量を小さなものとして感度の高い圧力検出装置を提供す
ることができる。
【0025】なお、第一電極7と第二電極9との間隔が
1気圧中において0.01mm未満の場合、絶縁板2に大き
な圧力が印加された際に、第一電極7と第二電極9とが
接触して圧力を検出することができなくなってしまう危
険性があり、他方、5mmを超えると、第一電極7と第
二電極9との間に形成される静電容量が小さなものとな
り、圧力を検出する感度が低いものとなる傾向にある。
したがって、第一電極7と第二電極9との間隔は、1気
圧中において0.01〜5mmの範囲が好ましい。
【0026】さらに、絶縁板2の上面外周部には、内周
が円形の枠部2aが設けられており、これにより絶縁板
2のろう付けされた外周部の厚みが中央部の厚みよりも
厚くなっている。そして、このことが重要である。この
ように、絶縁板2はそのろう付けされた外周部の厚みが
厚くなっていることから、この外周部の機械的強度が高
い。したがって、本発明の圧力検出装置用パッケージに
よれば、ろう付けの応力により絶縁板2にクラックが発
生することはなく、絶縁基体1と絶縁板2との間に形成
される密閉空間の気密性が良好に保たれ、外部の圧力を
正確に検出することができる。また、絶縁板2は、その
ろう付けされた外周部の厚みが厚く、ろう付けの応力に
よるクラックが発生することがないので、中央部の厚み
を薄いものとすることができ、そのためこの中央部が外
部の圧力により良好に撓むことが可能である。さらに、
絶縁板2は、その上面外周部に枠部2aが設けられてお
り、第二電極9が形成された下面は平坦な面となってい
るので、絶縁板2の外周部の厚みを十分に厚いものとし
たとしても、第一電極7と第二電極9との間隔が広いも
のとなることはない。したがって、本発明の圧力検出装
置用パッケージによれば、感度が高い圧力検出装置を提
供することができる。
【0027】このような絶縁板2は、例えば絶縁板2が
酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化
アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カル
シウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ・
溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して泥漿状となすとと
もにこれを公知のドクタブレード法を採用してシート状
に成形することにより複数枚のセラミックグリーンシー
トを得、しかる後、これらのセラミックグリーンシート
にタングステンやモリブデン等の金属粉末を含む第二電
極9用のメタライズペーストを公知のスクリーン印刷法
を採用して所定のパターンに印刷塗布するとともに、適
当な打ち抜き加工・積層加工・切断加工を施すことによ
り絶縁板2用の生セラミック成形体を得、最後にこの生
セラミック成形体を約1600℃の温度で焼成することによ
り製作される。
【0028】また、絶縁基体1の枠体1c上に絶縁板2
を接合するには、枠体1c上の接合用メタライズ層8お
よび第二電極9の表面に予め1〜10μmの厚みのニッケ
ルめっき層をそれぞれ被着させておくとともに、接合用
メタライズ層8と第二電極9との間に厚みが10〜200μ
m程度の銀−銅ろうから成るろう材箔を挟んで絶縁基体
1と絶縁板2とを重ね合わせ、これらを還元雰囲気中、
約850℃の温度に加熱してろう材箔を溶融させて接合用
メタライズ層8と第二電極9の外周部とをろう付けする
方法が採用される。
【0029】なお、絶縁板2は、そのろう付けされた外
周部の厚みが0.03mm未満であると、絶縁基体1とのろ
う付けの応力により外周部にクラックが発生する危険性
が高くなり、他方、10mmを超えると、本発明のパッケ
ージを使用した圧力検出装置の厚みが不要に厚くなり、
装置の小型化が困難となる。したがって、絶縁板2のろ
う付けされた外周部の厚みは0.03〜10mmの範囲が好ま
しい。また、絶縁板2は、枠部2aの幅が0.2mm未満
では、ろう付けされる外周部の強度を十分に高めること
が困難となり、ろう付けの応力により絶縁板2の外周部
にクラックが発生する危険性が高くなり、他方、その幅
が絶縁基体1と絶縁板2とのろう付けの幅よりも広い場
合、絶縁板2の中央部が外部の圧力により撓みにくくな
る傾向にある。したがって、絶縁板2の上面外周部に設
けた枠部2aの幅は0.2mm以上で、かつ絶縁基体1と
絶縁板2とのろう付けの幅と同等以下であることが好ま
しい。さらに、絶縁板2は、その中央部の厚みが0.01m
m未満では、絶縁板2に大きな圧力が印加された場合に
絶縁板2が破壊されてしまう危険性が大きくなり、他
方、5mmを超えると、小さな圧力では撓みにくくな
り、圧力検出用のダイアフラムとしては不適となってし
まう。したがって、絶縁板2の中央部の厚みは、0.01〜
5mmの範囲が好ましい。
【0030】かくして、上述の圧力検出装置用パッケー
ジによれば、搭載部1bに半導体素子3を搭載するとと
もに半導体素子3の各電極とメタライズ配線導体5とを
電気的に接続し、しかる後、半導体素子3を封止するこ
とによって小型でかつ感度が高く、しかも絶縁板2にク
ラックが発生することがなく、外部の圧力を正確に検出
することが可能な圧力検出装置となる。
【0031】なお、本発明は、上述の実施の形態の一例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の
実施の形態の一例では、絶縁板2の上面外周部に一段の
枠部2aを設けることにより、絶縁板2のろう付けされ
る外周部の厚みを厚いものとしたが、絶縁板2は、図2
に断面図で示すように、絶縁板2の上面に複数段の枠部
2aを設けることにより外周部の厚みを厚いものとして
もよい。この場合、絶縁板2の中央部が外部の圧力によ
り撓んだときに絶縁板2の枠部2a内周に印加される応
力が良好に分散されてこの部分にクラックが発生するこ
とを有効に防止することができる。
【0032】また、絶縁板2は、図3に断面図で示すよ
うに、絶縁板2の上面を凹面とすることによりろう付け
される外周部の厚みを厚いものとしてもよい。この場合
も絶縁板2の中央部が外部の圧力により撓んだときに発
生する応力を良好に分散することができる。この場合、
絶縁板2は、セラミック原料粉末をプレス金型により下
面が平坦で上面が凹面となった所定の形状に成形して生
セラミック成形体を得るとともに、この生セラミック成
形体を高温で焼成して焼結体となした後、その下面に第
二電極9用のメタライズペーストを印刷塗布してこれを
焼成することによって製作すればよい。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の圧力検
出装置用パッケージによれば、一方の主面に半導体素子
が搭載される搭載部を有する絶縁基体の他方の主面に静
電容量形成用の第一電極を設けるとともに、この第一電
極に対向する静電容量形成用の第二電極を内側面に有す
る絶縁板を、他方の主面との間に密閉空間を形成するよ
うにして可撓な状態で絶縁基体に接合させたことから、
半導体素子を収容するパッケージに感圧素子が一体に形
成され、その結果、圧力検出装置を小型とすることがで
きるとともに圧力検出用の電極と半導体素子とを接続す
る配線を短いものとして、これらの配線間に発生する不
要な静電容量を小さなものとすることができる。さら
に、絶縁板の内側面が平坦で、かつろう付けされた外周
部の厚みが中央部の厚みよりも厚いことから、ろう付け
の応力により絶縁板にクラックが発生することがなく、
絶縁基体と絶縁板との間に形成された密閉空間の気密性
が良好に保たれ、外部の圧力を正確に検出することがで
きる。しかも絶縁板の中央部が撓みやすく、かつ外周部
の厚みを厚くしたにも拘わらず第一電極と第二電極との
距離が大きくなることがないので感度が高い圧力検出装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形
態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の圧力検出装置用パッケージの実施形態
の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の圧力検出装置用パッケージの実施形態
のさらに他の例を示す断面図である。
【図4】従来の圧力検出装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体 2・・・・・絶縁板 3・・・・・半導体素子 5・・・・・配線導体 7・・・・・第一電極 9・・・・・第二電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の主面に半導体素子が搭載される搭載
    部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の表面および内部に
    配設され、前記半導体素子の各電極が電気的に接続され
    る複数の配線導体と、前記絶縁基体の他方の主面の中央
    部に被着され、前記配線導体の一つに電気的に接続され
    た静電容量形成用の第一電極と、前記他方の主面に、前
    記中央部との間に密閉空間を形成するように可撓な状態
    で外周部がろう付けされた絶縁板と、該絶縁板の内側面
    に前記第一電極に対向して被着され、前記配線導体の他
    の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極
    とを具備する圧力検出装置用パッケージであって、前記
    絶縁板は、その内側面が平坦で、かつその外周部の厚み
    がその中央部の厚みよりも厚いことを特徴とする圧力検
    出装置用パッケージ。
JP2000297624A 2000-09-28 2000-09-28 圧力検出装置用パッケージ Pending JP2002107254A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000297624A JP2002107254A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 圧力検出装置用パッケージ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000297624A JP2002107254A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 圧力検出装置用パッケージ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002107254A true JP2002107254A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18779715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000297624A Pending JP2002107254A (ja) 2000-09-28 2000-09-28 圧力検出装置用パッケージ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002107254A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005037383A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Kyocera Corp セラミックダイアフラム及びその製法並びに圧力センサ
JP2005241300A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Kyocera Corp 圧力検出装置用パッケージ
JPWO2005108946A1 (ja) * 2004-05-12 2008-07-31 エプソントヨコム株式会社 圧力センサ
JP2010210509A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Kyocera Corp 圧力センサ用容器、および圧力センサ
WO2010113803A1 (ja) * 2009-03-30 2010-10-07 株式会社山武 静電容量型圧力センサ
JP2010236949A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Yamatake Corp 静電容量型圧力センサ
JP2010236942A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Yamatake Corp 静電容量型圧力センサ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59163514A (ja) * 1983-03-09 1984-09-14 Fuji Electric Co Ltd 静電容量式センサ
JPH0982984A (ja) * 1995-09-19 1997-03-28 Denso Corp 半導体力学量センサおよびその製造方法
JPH09264804A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Nagano Keiki Seisakusho Ltd 静電容量式圧力センサ
JPH10300609A (ja) * 1997-05-01 1998-11-13 Fuji Koki Corp 静電容量型圧力センサ
JPH11295176A (ja) * 1998-04-14 1999-10-29 Nagano Keiki Co Ltd 差圧センサ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59163514A (ja) * 1983-03-09 1984-09-14 Fuji Electric Co Ltd 静電容量式センサ
JPH0982984A (ja) * 1995-09-19 1997-03-28 Denso Corp 半導体力学量センサおよびその製造方法
JPH09264804A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Nagano Keiki Seisakusho Ltd 静電容量式圧力センサ
JPH10300609A (ja) * 1997-05-01 1998-11-13 Fuji Koki Corp 静電容量型圧力センサ
JPH11295176A (ja) * 1998-04-14 1999-10-29 Nagano Keiki Co Ltd 差圧センサ

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005037383A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Kyocera Corp セラミックダイアフラム及びその製法並びに圧力センサ
JP2005241300A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Kyocera Corp 圧力検出装置用パッケージ
JPWO2005108946A1 (ja) * 2004-05-12 2008-07-31 エプソントヨコム株式会社 圧力センサ
JP5217163B2 (ja) * 2004-05-12 2013-06-19 セイコーエプソン株式会社 圧力センサ
JP2012063363A (ja) * 2004-05-12 2012-03-29 Seiko Epson Corp 圧力センサー
JP2010210509A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Kyocera Corp 圧力センサ用容器、および圧力センサ
JP2010236942A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Yamatake Corp 静電容量型圧力センサ
CN102369424A (zh) * 2009-03-30 2012-03-07 株式会社山武 静电电容型压力传感器
JP2010236949A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Yamatake Corp 静電容量型圧力センサ
KR101257608B1 (ko) * 2009-03-30 2013-04-29 아즈빌주식회사 정전 용량형 압력 센서
WO2010113803A1 (ja) * 2009-03-30 2010-10-07 株式会社山武 静電容量型圧力センサ
TWI427278B (zh) * 2009-03-30 2014-02-21 Azbil Corp Electrostatic capacitive pressure sensor
US8656787B2 (en) 2009-03-30 2014-02-25 Azbil Corporation Electrostatic capacitive pressure sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001356064A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002107254A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4803917B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP3716165B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージおよび圧力検出装置
JP4974424B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4557405B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002323394A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4794072B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4925522B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4223709B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージの製造方法
JP4582888B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4789357B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP4557406B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2003130744A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2004205377A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002350265A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2003014569A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002350264A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2003065874A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002286570A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2003065868A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002039897A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2003042876A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002323391A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2002286569A (ja) 圧力検出装置用パッケージ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100629