JP2010236942A - 静電容量型圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定媒体が感圧ダイアフラムに付着して堆積した場合でも感圧ダイアフラムの撓みを抑制して零点シフトを抑制するようにした静電容量型圧力センサを提供する。
【解決手段】被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサ10において、圧力センサのセンサダイアフラム114の一面114bは被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面114aはコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし、コンデンサ室側のダイアフラム固定部16,17との境界をなすセンサダイアフラム114の周縁部114fとセンサダイアフラムの中央部114gとが異なる材料から成り、中央部114gの材料115は、周縁部114fの材料よりも剛性の低い材料としている。
【選択図】図2

Description

本発明は、被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出するダイアフラム構造の圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサに関する。
従来から被測定圧力の変化を静電容量の変化として検出する隔膜式の圧力センサは広く知られている。係る圧力センサの一例として、真空チャンバと隔膜真空計との連通孔にフィルタを被せることにより、未反応生成物や副反応生成物及びパーティクル等が真空チャンバから真空計内に入るのを防止し、これらの堆積成分が隔膜センサを構成する感圧ダイアフラムに付着して堆積することを防ぐようにした隔膜式センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−153510号公報(2−3頁、図1)
上記構成の隔膜式センサにおいては、被測定媒体に含まれる未反応生成物や副反応生成物及びパーティクル等であって直進性の高い堆積成分の感圧ダイアフラムへの付着を回避することは可能であるが、測定圧を感圧ダイアフラムに導く必要上、フィルタによって堆積成分を完全に排除することは不可能である。
係る被測定媒体中の堆積成分の一部が感圧ダイアフラムと接触する面に堆積すると、感圧ダイアフラムを一方向に撓ませこととなり、零点シフト(零点移動)が発生する。即ち、感圧ダイアフラムに付着した堆積物は、その成分に応じて付着後に圧縮応力又は引っ張り応力等の内部応力を発生し、これに伴い感圧ダイアフラムの被測定媒体と接触する側も引っ張られたり圧縮されたりして、感圧ダイアフラムの厚さ方向での力のバランスが崩れる。これにより、被測定媒体側若しくはこれと反対側が凸状となるように感圧ダイアフラムに撓みが発生する。
被測定媒体ごとに異なる堆積物と感圧ダイアフラムの材料を常に一致させることは不可能であり、かつ堆積物と感圧ダイアフラムの原子の配列が、ミクロ的に完全に一致することは稀有であるため、堆積物は、通常上述したように収縮若しくは伸長を生じるようになる。そして、感圧ダイアフラムの撓みは、感圧ダイアフラムに堆積する堆積物が多くなる程大きくなる。
静電容量型圧力センサにおいては、感圧ダイアフラムの撓みにより変化する静電容量に基づいて圧力差を検出しているので、上述した現象により感圧ダイアフラムの両側で圧力差がない状態でも、「差がある」との信号を検出することとなり、いわゆる零点シフトと呼ばれる零点誤差を生じることとなる。このため、測定誤差を生じるという問題が発生する。これに伴い、感圧ダイアフラム、即ち隔膜式センサの交換頻度が高くなり、耐久性の低下及び費用が嵩むという問題も発生する。
本発明の目的は、被測定媒体が感圧ダイアフラムに付着して堆積した場合でも感圧ダイアフラムの撓みを抑制して零点シフトを極力生じさせないようにした静電容量型圧力センサを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係る静電容量型圧力センサは、
被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
前記圧力センサのセンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし、
前記コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす前記センサダイアフラムの周縁部と前記センサダイアフラムの中央部と異なる材料から成り、
前記中央部の材料は、前記周縁部の材料よりも剛性の低い材料であることを特徴としている。
コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす周縁部と中央部とが異なる材料から成り、中央部の材料は、周縁部の材料よりも剛性の低い材料とすることで、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の成分が付着して堆積した場合でも堆積物の内部応力に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。
また、本発明の請求項2に記載の静電容量型圧力センサは、
被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
前記圧力センサのセンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし
前記コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす前記センサダイアフラムの周縁部は同一材料で構成すると共に、前記センサダイアフラムの中央部は異なる材料から成る二層構造とし、当該センサダイアフラムの圧力導入室側は前記周縁部と同一材料からなり、かつ当該センサダイアフラムのコンデンサ室側は前記周縁部の材料よりも剛性の低い材料からなることを特徴としている。
コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす周縁部は同一材料で構成すると共に、中央部は異なる材料から成る二層構造とし、センサダイアフラムの圧力導入室側は周縁部と同一材料であり、かつセンサダイアフラムのコンデンサ室側は周縁部の材料よりも剛性の低い材料とすることで、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の成分が付着して堆積した場合でも堆積物の内部応力に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができる。
また、本発明の請求項3に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1又は請求項2に記載の静電型圧力センサにおいて、
前記剛性は、前記材料のヤング率とポアソン比とから定まることを特徴としている。
周縁部と中央部の材質が異なる二層構造のセンサダイアフラムの剛性を各材料のヤング率とポアソン比とから定めることにより、中央部の剛性を周縁部の剛性よりも低くすることができる。これにより、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の成分が付着して堆積した場合でも堆積物の内部応力に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができる。
また、本発明の請求項4に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の静電型圧力センサにおいて、
前記センサダイアフラムの前記周縁部の材料はサファイアであり、前記中央部の材料は石英ガラスであることを特徴としている。
ダイアフラムの周縁部の材料をサファイアとし、中央部の材料をサファイアよりも剛性の低い石英ガラスとすることにより、中央部の剛性を周縁部の剛性よりも低くすることができる。
また、本発明の請求項5に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の静電型圧力センサにおいて、
前記センサダイアフラムは前記圧力導入室側の被測定媒体導入方向から見て、所定の窪みを有することを特徴としている。
センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に所定の窪みを形成することで、センサダイアフラムに被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合に、この堆積物を窪みに応じた堆積片に分断する。その結果、従来は、堆積物の内部応力が被測定媒体の成分に応じてセンサダイアフラムに作用する引っ張り力又は圧縮力として発生していたが、本発明によるとその引っ張り力と圧縮力を軽減し、この内部応力に起因するセンサダイアフラムの厚み方向の撓みを抑制する。
センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合でも堆積物の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。また、構成を簡略化することができる。
本発明に係る静電容量型圧力センサの圧力センサチップを部分的に示す一部断面斜視図である。 図1に示した圧力センサチップの一部断面図である。 図2に示した圧力センサチップの下面の一部拡大図である。 図2に示したセンサダイアフラムに被測定媒体の堆積成分が付着して撓んだ状態の一例を示す説明図である。 図2に示したセンサダイアフラムに被測定媒体の堆積成分が付着して撓んだ状態の他の例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る静電容量型圧力センサ(以下単に「圧力センサ」という)について図面に基づいて説明する。本発明の概要を説明すると、圧力センサチップを構成するセンサダイアフラムのコンデンサ室側の固定部と境界をなす周縁から中央に向って剛性を低くする。基本的構成として、中心側と周縁の材質を変え、中心側の材質を周縁の材質よりも剛性の低い材料とする。そして、この剛性は、材料のヤング率とポアソン比とから規定されるものである。
図1は、本発明の静電容量型圧力センサの基本となる圧力センサの圧力センサチップの切欠断面図を示すもので、圧力センサ10は、図示しないパッケージ内に収容された台座プレート11と、同じくパッケージ内に収容され台座プレート11に接合された圧力センサチップ20と、前記パッケージに直接取付けられ当該パッケージの内外を導通接続する図示しない電極リード部とを備えている。また、台座プレート11は、前記パッケージに対して離間しており、支持ダイアフラム15のみを介して前記パッケージに支持されている。前記パッケージは、耐食性金属である例えばニッケル合金からなり、それぞれ溶接等により接合されている。
支持ダイアフラム15は前記パッケージの形状に合わせた外形形状を有するニッケル合金の薄板からなり、周囲縁部は前記パッケージのロアハウジングとアッパーハウジングの縁部に挟まれて溶接等により接合されている。
なお、支持ダイアフラム15の厚さは、例えば本実施形態の場合数十μmであって、台座プレート11を形成するロア台座プレート12、アッパー台座プレート13より充分薄い厚さとなっている。また、支持ダイアフラム15の中央部分には、圧力センサチップ20に圧力を導くための圧力導入孔15aが形成されている。
支持ダイアフラム15の両面には、支持ダイアフラム15と前記パッケージの接合部から周方向全体に亘って或る程度離間した位置に酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなる薄いリング状のロア台座プレート12とアッパー台座プレート13が接合されている。
なお、台座プレート12,13の双方は、支持ダイアフラム15の厚さに対して上述の通り十分に厚くなっており、かつ支持ダイアフラム15を台座プレート12,13でいわゆるサンドイッチ状に挟み込む構造を有している。これによって、支持ダイアフラム15の台座プレート11の熱膨張率の違いによって発生する熱応力でこの部分が反るのを防止している。
また、アッパー台座プレート13には酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアでできた上面視矩形状の圧力センサチップ20が接合後にスペーサ16やアッパー台座プレート13と同一の材料に変化する酸化アルミニウムベースの接合材を介して接合されている。なお、この接合方法については、特開2002−111011号公報において詳しく記載されているので、ここでの詳細な説明を省略する。
圧力センサチップ20は、平面視矩形状の薄板からなるスペーサ16と、スペーサ16に接合されかつ圧力の印加に応じて歪が生じる感圧ダイアフラムとしてのセンサダイアフラム114と、外形がスペーサ16と同じでセンサダイアフラム114に接合して真空の容量室(リファレンス室)20Aを形成するセンサ台座17を有している。センサ台座17は、下面に円形の穴状をなす凹み部17aが形成されており、この凹み部17aが容量室20Aとされている。また、真空の容量室20Aと圧力センサチップ20を収容する前記パッケージ内の基準真空室とはセンサ台座17の適所に穿設された図示しない連通孔を介して双方共同一の真空度を保っている。また、スペーサ16にはセンサ台座17の凹み部17aと略同径の穴16aが形成されている。
スペーサ16、センサダイアフラム114、及びセンサ台座17はいわゆる直接接合によって互いに接合され、一体化した圧力センサチップ20を構成している。また、圧力センサチップ20の容量室20Aには、センサ台座17の凹み部17aに白金等の導体でできた感圧側固定電極21、参照側固定電極22が形成されているとともに、これと対向するセンサダイアフラム114の表面(上面)114a上に白金等の導体でできた感圧側可動電極23、参照側可動電極24が形成されている。
なお、感圧側固定電極21は、凹み部17aの中央部に平面視で円形をなして形成され、参照側固定電極22は感圧側固定電極21と離間してこれの周囲をほぼ囲むように平面視円弧をなして同心状に形成されている。
また、感圧側可動電極23及び参照側可動電極24は、それぞれ感圧側固定電極21及び参照側固定電極22と対向配置するようにそれぞれ対応する形状をなしてセンサダイアフラム114の容量室20A側表面(上面)114aに形成されている。なお、感圧側可動電極23は、後述するセンサダイアフラム114の容量室20A側表面(上面)114aに設けられたガラス板115の上面に形成されている。そして、感圧側固定電極21と感圧側可動電極23は、圧力に対して高感度であって、圧力測定を行う役目を果たす一方、参照側固定電極22と参照側可動電極24は圧力に対して低感度であって電極間の誘電率を補正する役目を果たしている。
また、圧力センサチップ20の上面四隅には、それぞれ電極取り出し用パッドが蒸着されている。これらの電極取り出し用パッドは、感圧側固定電極取り出し用パッド25、感圧側可動電極取り出し用パッド26、参照側固定電極取り出し用パッド27、参照側可動電極取り出し用パッド28である。そして、感圧側固定電極21と感圧側固定電極取り出し用パッド25は電極取り出し穴に成膜された導体を介して電気的に接続されている。
同様に、参照側固定電極22と参照側固定電極取り出し用パッド27、感圧側可動電極23と感圧側可動電極取り出し用パッド26、参照側可動電極24と参照側可動電極取り出し用パッド28もそれぞれ電極取り出し穴に成膜された導体を介して個別に電気的に接続されている。
前記電極リード部は、各電極取り出し用パッドに対応して4本設けられ、電極リードピンと金属製のシールドを備え、電極リードピンは金属製のシールドにガラスなどの絶縁性材料からなるハーメチックシールによってその中央部分が埋設され、電極リードピンの両端部間で気密状態を保っている。
そして、電極リードピンの一端は前記パッケージの外部に露出して図示しない配線によって圧力センサ10の出力を外部の信号処理部に伝達するようになっている。なお、前記シールドとパッケージのカバーとの間にもハーメチックシールが介在している。
次に、本発明に関連するセンサダイアフラム114の構造について説明する。センサダイアフラム114は、外形がスペーサ16の外形と同じ板体をなし、図2において上側の面、即ちコンデンサ室側(容量室20A)の表面(上面)114aの中央部114gには円形の凹部(窪み)114cが形成されている。
そして、この凹部114cに円板状のガラス板115がセンサダイアフラム114の上面114aと面一をなして嵌合固定されている。このガラス板115は、センサダイアフラム114と異なる材質のガラスが使用されており、剛性がセンサダイアフラム114の剛性よりも低い材質のガラスが使用されている。センサダイアフラム114は、前述したように一例としてサファイアで形成されており、ガラス板115は、例えば石英ガラスにより形成されている。
このようにセンサダイアフラム114の周縁部114fと中央部114gとの材質を変え、中心部の材質を周縁部の材質よりも剛性の低い材料とすることで、センサダイアフラム114の剛性を周縁部114fから中央部114gに向って低くすることができる。
そして、この剛性は、センサダイアフラム114とガラス板115の材料のヤング率とポアソン比とから規定されるものである。板の曲げ剛性をD、板厚をh、弾性係数(ヤング率)をE、ポアソン比をνとした場合、板の曲げ剛性Dは、D=Eh/12(1−ν)で表される。従って、板状をなすセンサダイアフラム114の材質とガラス板115の材質を選定することにより、センサダイアフラム114の剛性を周縁部114fから中央部114gに向って低くすることが可能である。
また、センサダイアフラム114の下側の面、即ち被測定媒体と接触する圧力導入室側(被測定媒体の接触面)の面(下面)114bにはセンサ台座17の凹み部17a及びスペーサ16の穴16aの内周面と境界をなす周縁部から中央部まで全面に亘り図3に一部を拡大して示すように微細な凹凸114eが形成されている。この凹凸114eは、公知のマイクロマシニング技術によって形成される。このセンサダイアフラム114は、前述したようにサファイアにより形成されているが、これに限るものではなく他の部材、例えば耐食性を有するニッケル合金、シリコンその他セラミックス等を使用しても良い。
このセンサダイアフラム114は、コンデンサ室側のセンサ台座17、圧力導入室側のスペーサ16との間にサンドイッチ状に挟持されてこれらのセンサ台座17、スペーサ16の端面17b,16bに接合固定されている。そして、センサダイアフラム114は、センサ台座17、スペーサ16の内周面を境界として内側の周縁部114fの剛性よりも中央部114gの剛性が低くなっている。
図4は、センサダイアフラム114の被測定媒体と接触する面(下面)114bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積し、センサダイアフラム114の周縁部114fの領域(凹部114cの外側の領域)が圧力導入室側(被測定媒体の接触面側であって図中下方)に向って僅かに撓み(伸張し)、中央部114gの領域(凹部114cの領域)がコンデンサ室側(容量室20A)(図中上方)に向って僅かに撓んだ(収縮した)状態を示す。
また、図5は、センサダイアフラム114の被測定媒体と接触する面(下面)114bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積し、センサダイアフラム114の周縁部114fの領域(凹部114cの外側の領域)がコンデンサ室側(容量室20A側であって図中上方)に向って僅かに撓み(収縮し)、中央部114gの領域(凹部114cの領域)が圧力導入室側(被測定媒体の接触面側であって図中下方)に向って僅かに撓んだ(伸張した)状態を示す。
前述したように被測定媒体ごとに異なる堆積物とセンサダイアフラム114の材料を常に一致させることは不可能であり、かつ堆積物とセンサダイアフラムの原子の配列が、ミクロ的に完全に一致することは稀有であるため、堆積物は、通常上述したように収縮若しくは伸長を生じることとなる。そして、感圧ダイアフラムの撓みは、感圧ダイアフラムに堆積する堆積物が多くなる程大きくなる。従って、センサダイアフラム114の撓みは、当該センサダイアフラム114、ガラス板115の材質及び被測定媒体の種類により図4或いは図5に示すように撓むことになる。
このように、センサダイアフラム114の被測定媒体と接触する面114bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積した場合でも、被測定媒体中の堆積成分30の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラム114の一方向への撓みを抑制することにより、対向する感圧側固定電極21と感圧側可動電極23、参照側固定電極22と参照側可動電極24との間隔の変化を少なくすることが可能となり、圧力センサ10の零点シフトを抑えることができる。
また、被測定媒体と接触する面(下面)114bに微細な凹凸114eを形成することにより、センサダイアフラム114に被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積した場合に、この堆積成分30を窪みに応じた堆積片に分断することが可能となり、堆積物の内部応力がその成分に応じてセンサダイアフラム114に作用する引っ張り力又は圧縮力を実質的に軽減し、この内部応力に起因するセンサダイアフラム114の厚み方向の撓みを抑制することが可能となる。これにより、圧力センサ10の零点シフトをより有効に抑えることができる。
なお、上記実施の形態においてはセンサダイアフラム114の上面114aに設けた凹部114cにガラス板115を嵌合固定して中央部を二層構造として周縁部から中央部に向けて剛性が低くなるように形成した場合について記述したが、これに限るものではなく三層構造以上の多層構造にすることも可能である。
以上説明したように、コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす周縁部と中央部とが異なる材料から成り、中央部の材料は、周縁部の材料よりも剛性の低い材料とすることで、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の成分が付着して堆積した場合でも堆積物の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。
なお、上述の実施形態においては、センサダイアフラム114の上面114aに凹部114cを形成してガラス板115を嵌合固定し、このガラス板115の上面に感圧側可動電極23を形成した。これは、本実施形態では、腐食性ガスの圧力測定を想定して、ガスの接触面を一側(図2及び図4中下側)に有するセンサダイアフラム114の材質を耐食性に優れたサファイアとしたためである。しかしながら、圧力測定の対象となる被測定媒体が腐食性ガスでない場合は、被測定媒体との接触面をなすセンサダイアフラム114の下面114bに凹部を形成してガラス板115を嵌合固定し、センサダイアフラム114の上面のガラス板115と対応する位置に感圧側可動電極23を形成しても、本発明の作用を発揮できる。また、このようなセンサダイアフラム114の下面114bに凹部を形成して板材を嵌合固定した形態であっても、ガラス板115の代わりに耐食性のある材質でできた板材を用いれば、本発明の作用を発揮することは可能である。
また、上述の実施形態と異なり、センサダイアフラム114を凹状にして、センサ台座17を板状にした形態としてこれらセンサダイアフラムとセンサ台座とで画成される空間をコンデンサ室としても、本発明を適用することは可能である。
また、スペーサ16はセンサダイアフラム114とは別材でなくても、センサダイアフラムと一体品とした形態をとっても、本発明の作用を発揮することは可能である。なお、この場合はダイアフラムをエッジングして一体品として形成すれば良い。
10 圧力センサ
11 台座プレート
12 ロア台座プレート
13 アッパー台座プレート
15 支持ダイアフラム
15a 圧力導入孔
16 スペーサ
16a 穴
16b 端面
17 センサ台座
17a 凹み部
17b 端面
20 圧力センサチップ
20A 容量室(リファレンス室)
21 感圧側固定電極
22 参照側固定電極
23 感圧側可動電極
24 参照側可動電極
25 感圧側固定電極取り出し用パッド
26 感圧側可動電極取り出し用パッド
27 参照側固定電極取り出し用パッド
28 参照側可動電極取り出し用パッド
30 被測定媒体中の堆積成分
114 センサダイアフラム
114a 表面(上面)
114b 面(下面)
114c 凹部(窪み)
114e 凹凸
114f 周縁部
114g 中央部
115 ガラス板

Claims (5)

  1. 被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
    前記圧力センサのセンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし、
    前記コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす前記センサダイアフラムの周縁部と前記センサダイアフラムの中央部と異なる材料から成り、
    前記中央部の材料は、前記周縁部の材料よりも剛性の低い材料であることを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
    前記圧力センサのせンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし
    前記コンデンサ室側のダイアフラム固定部との境界をなす前記センサダイアフラムの周縁部は同一材料で構成すると共に、前記センサダイアフラムの中央部は異なる材料から成る二層構造とし、当該センサダイアフラムの圧力導入室側は前記周縁部と同一材料からなり、かつ当該センサダイアフラムのコンデンサ室側は前記周縁部の材料よりも剛性の低い材料からなることを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  3. 前記剛性は、前記材料のヤング率とポアソン比とから定まることを特徴とする、請求項1又は請求項2に静電容量型圧力センサ。
  4. 前記センサダイアフラムの前記周縁部の材料はサファイアであり、前記中央部の材料は石英ガラスであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の静電容量型圧力センサ。
  5. 前記センサダイアフラムは前記圧力導入室側の被測定媒体導入方向から見て、所定の窪みを有することを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の静電容量型圧力センサ。
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