JP2019027849A - 静電容量型圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度特性(温度変化による静電容量の変化)を小さくする。【解決手段】ダイアフラム固定部12に、ダイアフラム11の周縁部11bの外側まで基準真空室(キャビティ)14を拡張させる拡張面(ダイアフラム11の基準真空室14側の面と連続した面)12aを設ける。可動電極17を拡張面12aまで形成する。可動電極17の径を調整するなどして、ダイアフラム11の熱膨張係数と可動電極17のダイアフラム11に形成されている部分の熱膨張係数との違いによってダイアフラム11に作用する第1の曲げモーメントMfと、ダイアフラム支持部12の熱膨張係数と可動電極17の拡張面12aに形成されている部分の熱膨張係数との違いによってダイアフラム11に作用する、第1の曲げモーメントMfとは逆向きの第2の曲げモーメントMBとが、互いに打ち消されるようにする。【選択図】 図3

Description

本発明は、被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出するダイアフラム構造のセンサチップを備えた静電容量型圧力センサに関する。
従来より、半導体製造設備等において使用される真空計を始めとする圧力センサにおいては、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて小型のダイアフラムを有するセンサ素子を採用することが多い。このセンサ素子は、ダイアフラムで圧力媒体を受圧し、これによりダイアフラムに生じた変位や応力を何らかの信号へ変換することをその主な検出原理としている。
例えば、この種のセンサ素子を用いた圧力センサとして、被測定媒体の圧力を受けて撓むダイアフラム(隔膜)の変位を静電容量の変化として検出する静電容量型圧力センサが広く知られている。この静電容量型圧力センサは、ガス種依存性がないことから、半導体設備を始め工業用途でよく使用されている。例えば、半導体製造装置などにおける製造プロセス中の気体の圧力を計測するために利用されており、この用途で言えば上記の静電容量型圧力センサを静電容量式隔膜真空計と呼んでいる。また、被測定媒体の圧力を受けて撓むダイアフラムは、感圧ダイアフラムと呼ばれたり、センサダイアフラムと呼ばれたりしている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
図6に従来の隔膜真空計に用いられるセンサチップ100の要部の構成を示す。このセンサチップ100は、被測定媒体の圧力に応じて変形可能に構成されたダイアフラム(センサダイアフラム)101と、このダイアフラム101より肉厚に形成されてダイアフラム101の周縁部101bを変位不能に支持するダイアフラム支持部102とを備えるダイアフラム構成部材103と、ダイアフラム支持部102に接合され、ダイアフラム101と共に基準真空室(キャビティ)104を形成する台座105とを備えている。
このセンサチップ100において、台座105の基準真空室104側の面105aには固定電極106が形成され、ダイアフラム101の基準真空室104側の面101aには固定電極106と対向するように可動電極107が形成されている。
なお、この例において、固定電極106は、中央部に位置する第1の固定電極(感圧固定電極)106−1と、この第1の固定電極106−1の周囲に位置する第2の固定電極(参照固定電極)106−2とから構成されている。また、ダイアフラム構成部材103(ダイアフラム101+ダイアフラム支持部102)と台座105は、例えばサファイアなどの絶縁体から構成されている。
このセンサチップ100では、可動電極107と感圧固定電極106−1とで静電容量(第1の静電容量)が形成される。ダイアフラム101が被測定媒体の圧力Pを受けて撓むと、可動電極107と感圧固定電極106−1との間の間隔が変化し、可動電極107と感圧固定電極106−1との間の静電容量が変化する。この可動電極107と感圧固定電極106−1との間の静電容量の変化からダイアフラム101が受けた被測定媒体の圧力Pを検出することができる。
また、このセンサチップ100では、可動電極107と参照固定電極106−2との間にも静電容量(第2の静電容量)が形成される。ただし、可動電極107の参照固定電極106−2と対向する部分は、ダイアフラム支持部102に近いところに位置している。このため、ダイアフラム101の撓みによる変位量は、可動電極107の中央部分より小さい。従って、可動電極107と参照固定電極106−2との間の静電容量の変化を基準として可動電極107と感圧固定電極106−1との間の静電容量の変化を捉えることで、例えば基準真空室(キャビティ)104部の誘電率の変化、センサチップを構成する基材の熱膨張、あるいは外部からの電気的なノイズなどの影響を抑制することが出来る。
特開2010−236949号公報 特開2000−105164号公報 特開2006−3234号公報
しかしながら、このようなセンサチップ100では、ダイアフラム101と可動電極107とは異種材料であり、温度変化が生じると、ダイアフラム101の熱膨張係数とダイアフラム101に形成されている可動電極107との熱膨張係数の違いによって、曲げモーメントが発生する。この曲げモーメントにより、圧力が印加されていないにも拘わらず、ダイアフラム101に撓みが発生する(図7参照)。これにより、可動電極107と固定電極106との間の静電容量が変化し、それに伴いセンサの出力も変化してしまうという問題があった。このような温度変化による静電容量の変化を温度特性と呼ぶ。他にもパッケージやセンサ部材そのものの膨張による静電容量の変化等も温度特性を与える要因となり得る。一般的にはこの温度特性は計測回路でその影響を演算により除去し、センサの最終的な出力としているが、なるべく小さい方が望ましいのは言うまでもない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ダイアフラム基材と電極材料の熱物性の違いに起因する温度特性をなるべく小さくすることができる静電容量型圧力センサを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被測定媒体の圧力に応じて変形可能に構成されたダイアフラム(11)と,このダイアフラムより肉厚に形成されてダイアフラムの周縁部(11b)を変位不能に支持するダイアフラム支持部(12)とを備えるダイアフラム構成部材(13)と、ダイアフラム支持部に接合され、ダイアフラム支持部およびダイアフラムと共に基準真空室(14)を形成する台座(15)と、台座の基準真空室側のダイアフラムと対向する面(15a)に形成された固定電極(16)と、ダイアフラム構成部材の固定電極と対向する面(11a)に形成された可動電極(17)とを備え、ダイアフラム構成部材(13)は、ダイアフラム支持部の基準真空室側に形成され、ダイアフラムの周縁部の外側まで基準真空室を拡張させる、ダイアフラムの基準真空室側の面と連続した拡張面(12a)を備え、可動電極は、ダイアフラムおよび拡張面に形成されていることを特徴とする。
本発明において、ダイアフラム支持部は、ダイアフラムの周縁部の外側まで基準真空室を拡張させる拡張面を備えており、この拡張面は、ダイアフラムの基準真空室側の面と連続した面とされている。本発明において、可動電極は、ダイアフラムの基準真空室側の面(ダイアフラム上)だけではなく、ダイアフラムの基準真空室側の面と連続したダイアフラム支持部の拡張面(ダイアフラム外)にも形成されている。
本発明では、ダイアフラムの熱膨張係数と可動電極のダイアフラムに形成されている部分の熱膨張係数との違いによって、第1の曲げモーメント(Mf)がダイアフラムに作用する。また、ダイアフラム支持部の熱膨張係数と可動電極の拡張面に形成されている部分の熱膨張係数との違いによって、第1の曲げモーメントとは逆向きの第2の曲げモーメント(MB)がダイアフラムに作用する。
したがって、本発明では、第1の曲げモーメントと第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように構成するようにして、熱膨張係数の違いによってダイアフラムに作用する曲げモーメントを略ゼロとし、温度変化が生じた際のダイアフラムの撓みを抑制するようにして、温度特性(温度変化による静電容量の変化)を小さくすることが可能となる。
この場合、第1の曲げモーメントと第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されてゼロになるように構成されていることが望ましいが、第1の曲げモーメントの大きさと第2の曲げモーメントの大きさは必ずしも同じでなくてもよい。すなわち、ダイアフラムの撓みが抑制されればよく、第1の曲げモーメントの大きさと第2の曲げモーメントの大きさとは多少であれば異なっていても構わない。上記において、「第1の曲げモーメントと第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように構成する」とは、第1の曲げモーメントの大きさと第2の曲げモーメントの大きさとが多少異なっている場合、すなわち第1の曲げモーメントの大きさと第2の曲げモーメントの大きさとが略等しい場合も含むものである。
また、上記において、第1の曲げモーメントと第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように構成する例として、可動電極の径を調整したり、ダイアフラムの厚みとダイアフラム支持部の拡張面が形成されている部分の厚み(ダイアフラムの周縁部の内外の厚み)を調整したり、ダイアフラムの径を調整したり、可動電極のダイアフラムに形成されている部分の厚みと可動電極の拡張面に形成されている部分の厚み(ダイアフラムの周縁部の内外の可動電極の厚み)を調整したりすることが考えられる。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したことにより、本発明によれば、ダイアフラムの周縁部の外側まで基準真空室を拡張させる拡張面をダイアフラム支持部に設け、この拡張面にも可動電極を形成するようにしたので、ダイアフラムの熱膨張係数と可動電極のダイアフラムに形成されている部分の熱膨張係数との違いによって第1の曲げモーメントがダイアフラムに作用し、ダイアフラム支持部の熱膨張係数と可動電極の拡張面に形成されている部分の熱膨張係数との違いによって第1の曲げモーメントとは逆向きの第2の曲げモーメントがダイアフラムに作用するものとなり、第1の曲げモーメントと第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように構成することによって、熱膨張係数の違いによってダイアフラムに作用する曲げモーメントを略ゼロとし、温度変化が生じた際のダイアフラムの撓みを抑制するようにして、温度特性を小さくすることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係る隔膜真空計に用いられるセンサチップの要部の構成を示す図である。 図2は、このセンサチップの基準真空室側から可動電極の形成面を見た斜視図である。 図3は、熱膨張係数の違いによってダイアフラムに作用する第1の曲げモーメントMfおよび第2の曲げモーメントMBを示す図である。 図4は、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBの大きさが異なる場合に生じるダイアフラムの撓みを例示する図である。 図5は、可動電極の電極径を変化させた場合の数値解析結果を例示する図である。 図6は、従来の隔膜真空計に用いられるセンサチップの要部の構成を示す図である。 図7は、このセンサチップにおいてダイアフラムに形成されている可動電極の熱膨張係数の違いによってダイアフラムに撓みが発生した状態を示す図である。 図8は、図7に示した撓みがダイアフラムに生じる原理を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に本発明の実施の形態に係る隔膜真空計に用いられるセンサチップ10の要部の構成を示す。
このセンサチップ10は、被測定媒体の圧力に応じて変形可能に構成されたダイアフラム(センサダイアフラム)11と、このダイアフラム11より肉厚に形成されてダイアフラム11の周縁部11bを変位不能に支持するダイアフラム支持部12とを備えるダイアフラム構成部材13と、ダイアフラム支持部12に接合され、ダイアフラム支持部12およびダイアフラム11と共に基準真空室(キャビティ)14を形成する台座15とから構成されている。
このセンサチップ10において、台座15の基準真空室14側のダイアフラム11と対向する面15aには固定電極16が形成され、ダイアフラム構成部材13の固定電極16と対向する面11a可動電極17が形成されている。
なお、この例において、固定電極16は、中央部に位置する第1の固定電極(感圧固定電極)16−1と、この第1の固定電極16−1の周囲に位置する第2の固定電極(参照固定電極)16−2とから構成されている。また、ダイアフラム構成部材13(ダイアフラム11+ダイアフラム支持部12)と台座15は、例えばサファイアなどの絶縁体から構成されている。
この実施の形態において、ダイアフラム構成部材13は、ダイアフラム支持部12の基準真空室14側に形成され、ダイアフラム11の周縁部11bの外側まで基準真空室14を拡張させる、ダイアフラム11の基準真空室14側の面と連続した拡張面12aを備えている。
可動電極17は、ダイアフラム11の基準真空室14側の面11a上(ダイアフラム上)に形成されているが、このダイアフラム11の基準真空室14側の面11a上だけではなく、ダイアフラム支持部12の拡張面12a(ダイアフラム外)まで広げるようにして形成されている。
図2に基準真空室14側から可動電極17の形成面を見た斜視図を示す。同図において、d1はダイアフラム11の厚さ(ダイアフラム厚さ)、d2はダイアフラム支持部12の厚さ(ダイアフラム外の厚さ)、rdはダイアフラム11の径(ダイアフラム半径)、reは可動電極17の半径(電極半径)、tは可動電極17の厚み(電極厚み)を示している。
従来のセンサチップ100では、図7に示されるように、温度変化が生じると、ダイアフラム101の熱膨張係数とダイアフラム101に形成されている可動電極107の熱膨張係数との違いによって、曲げモーメントが発生し、圧力が印加されていないにも拘わらず、ダイアフラム101に撓みが発生する。この原理は、以下のように考えられる。
図6において、ダイアフラム101の厚みをd、可動電極107の厚みをtとし、熱膨張係数の相違によって発生する膜応力をσとすると、ダイアフラム101の周縁部101bを固定していない場合、ダイアフラム101にはMf=σtd/2の曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントMfによりダイアフラム101の曲率半径Rは下記(1)式で与えられる。
この時、ダイアフラム101の周縁部101bを固定すると、境界条件(境界ではダイアフラムの傾きが一致する)により反モーメントMRが発生し、Mfを打ち消す方向に作用する(図8参照)。この反モーメントMRは曲げモーメントMfより小さい。そのため、周縁部101bを固定しない場合と比較して、撓みは小さくなるが方向は変わらず、図7に示されたような撓みがダイアフラム101に発生する。
これに対して、本実施の形態のように、ダイアフラム支持部12に基準真空室14を拡張させる拡張面12aを設け、この拡張面12aまで広げるようにして可動電極17を形成すると、この拡張面12aが形成されている部分の厚さ(ダイアフラム外の厚さ)d2はダイアフラム11の厚さ(ダイアフラム上の厚さ)d1に比べて厚く、ダイアフラム支持部12の熱膨張係数と可動電極17の拡張面12aに形成されている部分の熱膨張係数との違いによって、ダイアフラム11にMB=σtd2/2の曲げモーメントが作用する。ただし、ここではダイアフラム構成部材13に設けられた基準真空室104を形成する窪みの深さはダイアフラム支持部12の厚みに比べて十分小さく、無視できるものとしている。
ここで、ダイアフラム11の熱膨張係数と可動電極17のダイアフラム11に形成されている部分の熱膨張係数との違いによってダイアフラム11に作用する曲げモーメントMfを第1の曲げモーメントとし、ダイアフラム支持部12の熱膨張係数と可動電極17の拡張面12aに形成されている部分の熱膨張係数との違いによってダイアフラム11に作用する曲げモーメントMBを第2の曲げモーメントとした場合、ダイアフラム11に作用する第1の曲げモーメントMfの向きと第2の曲げモーメントMBの向きとは互いに逆となる(図3参照)。
このように、ダイアフラム11に作用する第1の曲げモーメントMfの向きと第2の曲げモーメントMBの向きとは互いに逆となるが、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさが異なり、例えば第2の曲げモーメントMBが第1の曲げモーメントMfよりも大きいものとすると、図4に示すようにダイアフラム11が上側に撓むものとなる。逆に、第1の曲げモーメントMfの方が第2の曲げモーメントMBよりも大きいものとすると、ダイアフラム11が下側に撓むものとなる。
そこで、本実施の形態では、ダイアフラム構成部材13および可動電極17の少なくとも1つを、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBとが互いに打ち消されるように構成する。
これによって、熱膨張係数の違いによってダイアフラム11に作用する曲げモーメントを略ゼロとし、温度変化が生じた際のダイアフラム11の撓みを抑制するようにして、温度特性(温度変化による静電容量の変化)を小さくすることができるようになる。
この場合、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBとが互いに打ち消されてゼロになるように構成されていることが望ましいが、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさは必ずしも同じでなくてもよい。すなわち、ダイアフラム11の撓みが抑制されればよく、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとは多少であれば異なっていても構わない。
本実施の形態において、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBとが互いに打ち消されるように構成するとは、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとが多少異なっている場合、すなわち第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとが略等しい場合も含むものである。
本実施の形態では、例えば、可動電極17の径(電極径)を調整することによって第2の曲げモーメントMBの大きさを調整し、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとを略等しくさせるようにする。
これを図2に示したモデルで数値解析により確認した。数値解析では、可動電極17の電極径2reを変化させ、その他のパラメータは固定とした。数値解析結果を図5に示す。図5において、横軸は電極径2re、縦軸はダイアフラム11の撓みを示す。
図5に示すように、可動電極17の電極径2reを変化させることによって、ダイアフラム11の撓みが変化する。この図において、ダイアフラム11の撓みが0となった時の電極径2reが、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとが等しくなる時の値である。
このような数値解析に従って、例えば、可動電極17の電極径2reをダイアフラム径2rdの1.0〜1.2倍の範囲などとすることによって、第1の曲げモーメントMfの大きさと第2の曲げモーメントMBの大きさとを略等しくする。これによって、温度変化が生じた際のダイアフラム11の撓みを抑制することができるようになる。
なお、上述においては、可動電極17の径を調整する例を示したが、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBとが互いに打ち消されるように、ダイアフラム11の周縁部11bの内外の厚み(ダイアフラム11の厚みとダイアフラム支持部12の拡張面12aが形成されている部分の厚み)を調整するようにしてもよい。また、第1の曲げモーメントMfと第2の曲げモーメントMBとが互いに打ち消されるように、ダイアフラム11の径を調整するようにしたり、ダイアフラム11の周縁部11bの内外の可動電極17の厚み(可動電極17のダイアフラム11に形成されている部分の厚みと可動電極17の拡張面12aに形成されている部分の厚み)を調整するようにしたりしてもよい。
また、上述した実施の形態では、ダイアフラム11とダイアフラム支持部12とを一体化したものをダイアフラム構成部材13としているが、ダイアフラム11とダイアフラム支持部12とを別体としても構わない。例えば、ダイアフラム支持部12を上下に分割し、この間にダイアフラム11を挟むような構成としてもよい。この場合、ダイアフラム支持部12で挟まれた部分は、ダイアフラム支持部12の構成要素とされる。
また、上述した実施の形態では、可動電極17を1枚の電極としたが、この可動電極17を固定電極16と同様に第1の可動電極(感圧可動電極)と第2の可動電極(参照可動電極)とに分け、参照可動電極を拡張面12aに形成するなどしてもよい。
本発明を用いれば、センサ基材と熱膨張係数が著しく異なる材料でも温度特性を悪くすることなく電極膜として適用することが可能となる。従ってセンサ製造時の耐プロセス性や耐熱性、電気伝導性、入手性等で利点があるが熱物性の相違から従来では適用困難な材料でも本発明により選択することが可能となり、センサの基本特性だけでなく耐環境性や価格面でも大きな有意性を占めることができるようになる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
10…センサチップ、11…ダイアフラム、11b…周縁部、12…ダイアフラム支持部、12a…拡張面、13…ダイアフラム構成部材、14…基準真空室(キャビティ)、15…台座、16…固定電極、16−1…第1の固定電極(感圧固定電極)、16−2…第2の固定電極(参照固定電極)、17…可動電極。

Claims (7)

  1. 被測定媒体の圧力に応じて変形可能に構成されたダイアフラムと,このダイアフラムより肉厚に形成されて前記ダイアフラムの周縁部を変位不能に支持するダイアフラム支持部とを備えるダイアフラム構成部材と、
    前記ダイアフラム支持部に接合され、前記ダイアフラム支持部および前記ダイアフラムと共に基準真空室を形成する台座と、
    前記台座の前記基準真空室側の前記ダイアフラムと対向する面に形成された固定電極と、
    前記ダイアフラム構成部材の前記固定電極と対向する面に形成された可動電極とを備え、
    前記ダイアフラム構成部材は、
    前記ダイアフラム支持部の前記基準真空室側に形成され、前記ダイアフラムの周縁部の外側まで前記基準真空室を拡張させる、前記ダイアフラムの前記基準真空室側の面と連続した拡張面を備え、
    前記可動電極は、
    前記ダイアフラムおよび前記拡張面に形成されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 請求項1に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記ダイアフラム構成部材および前記可動電極の少なくとも1つは、
    前記ダイアフラムの熱膨張係数と前記可動電極の前記ダイアフラムに形成されている部分の熱膨張係数との違いによって前記ダイアフラムに作用する第1の曲げモーメントと、前記ダイアフラム支持部の熱膨張係数と前記可動電極の前記拡張面に形成されている部分の熱膨張係数との違いによって前記ダイアフラムに作用する、前記第1の曲げモーメントは逆向きの第2の曲げモーメントとが、互いに打ち消されるように構成されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  3. 請求項2に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記ダイアフラムおよび前記可動電極は、
    平面視で円形に形成され、
    前記第1の曲げモーメントと前記第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように前記可動電極の径が調整されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  4. 請求項2に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記第1の曲げモーメントと前記第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように、前記ダイアフラムの厚みと前記ダイアフラム支持部の前記拡張面が形成されている部分の厚みが調整されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  5. 請求項2に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記ダイアフラムおよび前記可動電極は、
    平面視で円形に形成され、
    前記第1の曲げモーメントと前記第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように前記ダイアフラムの径が調整されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  6. 請求項2に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記第1の曲げモーメントと前記第2の曲げモーメントとが互いに打ち消されるように、前記可動電極の前記ダイアフラムに形成されている部分の厚みと前記可動電極の前記拡張面に形成されている部分の厚みが調整されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  7. 請求項1に記載された静電容量型圧力センサにおいて、
    前記可動電極は、
    前記ダイアフラムに形成された第1の可動電極と、
    前記拡張面に形成された第2の可動電極とから構成されている
    ことを特徴とする静電容量型圧力センサ。
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