JP5159685B2 - 静電容量型圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出するダイアフラム構造の圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサに関する。
従来から被測定圧力の変化を静電容量の変化として検出する隔膜式の圧力センサは広く知られている。係る圧力センサの一例として、真空チャンバと隔膜真空計との連通孔にフィルタを被せることにより、未反応生成物や副反応生成物及びパーティクル等が真空チャンバから真空計内に入るのを防止し、これらの堆積成分が隔膜センサを構成する感圧ダイアフラムに付着して堆積することを防ぐようにした隔膜式センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−153510号公報(2−3頁、図1)
上記構成の隔膜式センサにおいては、被測定媒体に含まれる未反応生成物や副反応生成物及びパーティクル等であって直進性の高い堆積成分の感圧ダイアフラムへの付着を回避することは可能であるが、測定圧を感圧ダイアフラムに導く必要上、フィルタによって堆積成分を完全に排除することは不可能である。
係る被測定媒体中の堆積成分の一部が感圧ダイアフラムと接触する面に堆積すると、感圧ダイアフラムを一方向に撓ませこととなり、零点シフト(零点移動)が発生する。即ち、感圧ダイアフラムに付着した堆積物は、その成分に応じて付着後に圧縮応力又は引っ張り応力等の内部応力を発生し、これに伴い感圧ダイアフラムの被測定媒体と接触する側も引っ張られたり圧縮されたりして、感圧ダイアフラムの厚さ方向での力のバランスが崩れる。これにより、被測定媒体側若しくはこれと反対側が凸状となるように感圧ダイアフラムに撓みが発生する。
被測定媒体ごとに異なる堆積物と感圧ダイアフラムの材料を常に一致させることは不可能であり、かつ堆積物と感圧ダイアフラムの原子の配列が、ミクロ的に完全に一致することは稀有であるため、堆積物は、通常上述したように収縮若しくは伸長を生じることとなる。そして、感圧ダイアフラムの撓みは、感圧ダイアフラムに堆積する堆積物が多くなる程大きくなる。
静電容量型圧力センサにおいては、感圧ダイアフラムの撓みにより変化する静電容量に基づいて圧力差を検出しているので、上述した現象により感圧ダイアフラムの両側で圧力差がない状態でも、「差がある」との信号を検出することとなり、いわゆる零点シフトと呼ばれる零点誤差を生じるようになる。このため、測定誤差を生じるという問題が発生する。これに伴い、感圧ダイアフラム、即ち隔膜式センサの交換頻度が高くなり、耐久性の低下及び費用が嵩むという問題も発生する。
本発明の目的は、被測定媒体が感圧ダイアフラムに付着して堆積した場合でも感圧ダイアフラムの撓みを抑制して零点シフトを極力生じさせないようにした静電容量型圧力センサを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明に係る静電容量型圧力センサは、
被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
前記圧力センサのセンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし、
前記センサダイアフラムの固定部に前記センサダイアフラムの温度分布を変える加熱手段を設け、当該加熱手段によって加熱された前記センサダイアフラムの温度分布により、前記センサダイアフラムに異質な堆積物が堆積することに起因して当該センサダイアフラムの周辺部と中央部で発生する撓みを相殺することを特徴としている。
加熱手段によりセンサダイアフラムを加熱してセンサダイアフラムの温度分布を生じることで、該センサダイアフラムの周辺部と中央部で発生する撓みを相殺する。これにより、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合でも堆積物の内部応力に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。
また、本発明の請求項2に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1に記載の静電型圧力センサにおいて、
前記加熱手段は、前記センサダイアフラムの周縁部から中央部に向って温度が連続的に低くなるように温度差を生じさせることを特徴としている。
従来の圧力センサでは、センサダイアフラムに均質な堆積物が均一に堆積した場合、中央部の堆積物がセンサダイアフラムを凹状に撓ます場合、周辺部の堆積物はセンサダイアフラムを凸状に撓ます特性がある。但し、中央部の堆積物の影響が大きく、総合的には、センサダイアフラムを凹状に撓ますこととなる。一方、本発明では加熱手段によりセンサダイアフラムの周縁部から中央部に向って温度が低くなるように加熱されることで、温度の高い周縁部の堆積物の内部応力に比べ、温度の低い中央部の堆積物の内部応力を小さくすることが可能となる。即ち、中央部の堆積物の影響と周辺部の堆積物の影響の差を軽減させることができる。これにより、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合でも堆積物の内部応力に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができる。
また、本発明の請求項3に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1又は請求項2に記載の静電型圧力センサにおいて、
前記加熱手段は、前記センサダイアフラムのコンデンサ室内に設けられていることを特徴としている。
加熱手段がセンサダイアフラムのコンデンサ室内に設けられていることで、センサダイアフラムの周縁部を加熱することができ、センサダイアフラムの周縁部の温度を中央部の温度よりも高く加熱することができる。これにより、センサダイアフラムに周縁部から中央部に向って連続的に温度が低くなるように温度差を生じさせることができる。
また、本発明の請求項4に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1又は請求項2に記載の静電型圧力センサにおいて、
前記加熱手段は、前記センサダイアフラムの外周面と前記センサダイアフラムの固定部の被測定媒体を導入する圧力導入室側を形成するスペーサの外周面に設けられていることを特徴としている。
また、本発明の請求項5に記載の静電容量型圧力センサは、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の静電型圧力センサにおいて、
前記加熱手段は、電気ヒータであることを特徴としている。
加熱手段として電気ヒータを使用することで、センサダイアフラムの周縁部を均一にかつ安定して加熱することが可能となり、センサダイアフラムの周縁部から中央部まで温度分布(温度差)を連続的に変えることが可能となる。また、構成が簡単であると共に温度制御が容易であり、使用するセンサダイアフラムの材料に応じて最適な温度に加熱することが可能となる。
センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合でも堆積物の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。
本発明に係る静電容量型圧力センサの圧力センサチップを部分的に示す一部断面斜視図である。 図1に示した圧力センサチップの一部断面図である。 図2に示したセンサダイアフラムに被測定媒体の堆積成分が付着して撓んだ状態の一例を示す説明図である。 図2に示したセンサダイアフラムに被測定媒体の堆積成分が付着して撓んだ状態の他の例を示す説明図である。 図2に示したセンサダイアフラム加熱用のヒータの変形例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る静電容量型圧力センサ(以下単に「圧力センサ」という)について図面に基づいて説明する。本発明の概要を説明すると、圧力センサチップを構成するセンサダイアフラムの周縁部と中央部の内部応力を変えて周辺部と中央部で発生する撓みを相殺することにより実現する。基本的構成として、センサダイアフラムの周縁部を加熱して中央部よりも高い温度とし、周縁部から中央部方向に向って温度が低くなるように温度分布(温度差)を生じさせることで、周縁部と中央部の内部応力を変える。
図1は、本発明の静電容量型圧力センサの基本となる圧力センサの圧力センサチップの切欠断面図を示すもので、圧力センサ10は、図示しないパッケージ内に収容された台座プレート11と、同じくパッケージ内に収容され台座プレート11に接合された圧力センサチップ20と、前記パッケージに直接取付けられ当該パッケージの内外を導通接続する図示しない電極リード部とを備えている。また、台座プレート11は、前記パッケージに対して離間しており、支持ダイアフラム15のみを介して前記パッケージに支持されている。前記パッケージは、耐食性金属である例えばニッケル合金からなり、それぞれ溶接により接合されている。
支持ダイアフラム15は前記パッケージの形状に合わせた外形形状を有するニッケル合金の薄板からなり、周囲縁部は前記パッケージのロアハウジングとアッパーハウジングの縁部に挟まれて溶接等により接合されている。
なお、支持ダイアフラム15の厚さは、例えば本実施形態の場合数十μmであって、台座プレート11を形成するロア台座プレート12、アッパー台座プレート13より十分薄い厚さとなっている。また、支持ダイアフラム15の中央部分には、圧力センサチップ20に圧力を導くための圧力導入孔15aが形成されている。
支持ダイアフラム15の両面には、支持ダイアフラム15と前記パッケージの接合部から周方向全体に亘って或る程度離間した位置に酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなる薄いリング状のロア台座プレート12とアッパー台座プレート13が接合されている。
なお、台座プレート12,13は双方とも、支持ダイアフラム15の厚さに対して上述の通り十分に厚くなっており、かつ支持ダイアフラム15を両台座プレート12,13でいわゆるサンドイッチ状に挟み込む構造を有している。これによって、支持ダイアフラム15の台座プレート11の熱膨張率の違いによって発生する熱応力でこの部分が反るのを防止している。
また、アッパー台座プレート13には酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアでできた上面視矩形状の圧力センサチップ20が接合後にスペーサ16やアッパー台座プレート13と同一の材料に変化する酸化アルミニウムベースの接合材を介して接合されている。なお、この接合方法については、特開2002−111011号公報において詳しく記載されているので、ここでの詳細な説明を省略する。
圧力センサチップ20は、平面視矩形状の薄板からなるスペーサ16と、スペーサ16に接合されかつ圧力の印加に応じて歪が生じる感圧ダイアフラムとしてのセンサダイアフラム116と、外形がスペーサ16と同じでセンサダイアフラム116に接合して真空の容量室(リファレンス室)20Aを形成するセンサ台座17を有している。センサ台座17は、下面に円形の穴状をなす凹み部17aが形成されており、この凹み部17aが容量室20Aとされている。また、真空の容量室20Aと圧力センサチップ20を収容する前記パッケージ内の基準真空室とはセンサ台座17の適所に穿設された図示しない連通孔を介して共に同一の真空度を保っている。また、スペーサ16にはセンサ台座17の凹み部17aと略同径の穴16aが形成されている。
スペーサ16、センサダイアフラム116、及びセンサ台座17はいわゆる直接接合によって互いに接合され、一体化した圧力センサチップ20を構成している。また、圧力センサチップ20の容量室20Aには、センサ台座17の凹み部17aに白金等の導体でできた感圧側固定電極21、参照側固定電極22が形成されているとともに、これと対向するセンサダイアフラム116の表面(上面)116a上に白金等の導体でできた感圧側可動電極23、参照側可動電極24が形成されている。
なお、感圧側固定電極21は、凹み部17aの中央部に平面視で円形をなして形成され、参照側固定電極22は感圧側固定電極21と離間してこれの周囲をほぼ囲むように平面視円弧をなして同心状に形成されている。
また、感圧側可動電極23及び参照側可動電極24は、それぞれ感圧側固定電極21及び参照側固定電極22と対向配置するようにそれぞれ対応する形状をなしてセンサダイアフラム116の容量室20A側表面(上面)116aに形成されている。そして、感圧側固定電極21と感圧側可動電極23は、圧力に対して高感度であって、圧力測定を行う役目を果たし、参照側固定電極22と参照側可動電極24は圧力に対して低感度であって電極間の誘電率を補正する役目を果たしている。
また、圧力センサチップ20の上面四隅には、それぞれ電極取り出し用パッドが蒸着されている。これらの電極取り出し用パッドは、感圧側固定電極取り出し用パッド25、感圧側可動電極取り出し用パッド26、参照側固定電極取り出し用パッド27、参照側可動電極取り出し用パッド28である。そして、感圧側固定電極21と感圧側固定電極取り出し用パッド25は電極取り出し穴に成膜された導体を介して電気的に接続されている。
同様に、参照側固定電極22と参照側固定電極取り出し用パッド27、感圧側可動電極23と感圧側可動電極取り出し用パッド26、参照側可動電極24と参照側可動電極取り出し用パッド28もそれぞれ電極取り出し穴に成膜された導体を介して個別に電気的に接続されている。
前記電極リード部は、各電極取り出し用パッドに対応して4本設けられ、電極リードピンと金属製のシールドを備え、電極リードピンは金属製のシールドにガラスなどの絶縁性材料からなるハーメチックシールによってその中央部分が埋設され、電極リードピンの両端部間で気密状態を保っている。
そして、電極リードピンの一端は前記パッケージの外部に露出して図示しない配線によって圧力センサ10の出力を外部の信号処理部に伝達するようになっている。なお、前記シールドとパッケージのカバーとの間にもハーメチックシールが介在している。
次に、本発明に関連するセンサダイアフラム116の構造について説明する。センサダイアフラム116は、外形がセンサ台座17の外形と同じ板体をなし、図2において下側の面、即ち被測定媒体と接触する圧力導入室側(被測定媒体の接触面)の面(下面)116bは平面とされている。
センサダイアフラム116は、前述したようにサファイアにより形成されているが、これに限るものではなく他の部材、例えば耐食性を有するニッケル合金、或いはシリコンその他セラミックス等を使用しても良い。
センサダイアフラム116は、コンデンサ室側のセンサ台座17、圧力導入室側のスペーサ16との間にサンドイッチ状に挟持され、周縁部がこれらのセンサ台座17、スペーサ16の端面17bに接合固定されている。
そして、センサダイアフラム116の容量室20A側表面(上面)116aの参照側固定電極24の外側にセンサダイアフラム116の加熱手段としての電気ヒータ(以下単に「ヒータ」という)201が装着されている。ヒータ201は、センサダイアフラム116の周縁部116fを加熱して当該センサダイアフラム116の温度分布を変える。即ち、周縁部116fと中央部116gに温度差を与える。そして、センサダイアフラム116は、周縁部116fの温度が中央部116gの温度よりも高くなる。
また、電気ヒータ201はセンサ台座17の凹み部17aの参照側固定電極22の外側に形成しても良い。
なお、電気ヒータ201にはヒータ電極取り出し用パッド(不図示)に電気的に接続される。
センサダイアフラム116に堆積した異質な堆積物(以下、単に「堆積物」とする)は、温度が高い部分の内部応力が高く、温度が低い部分の内部応力が低くなる。センサダイアフラム116は、周縁部116fから中央部116gに向って温度が低くなり、これに伴い周縁部116f上の堆積物の内部応力よりも中央部116g上の堆積物の内部応力が低くなる。この結果、センサダイアフラム116は、周縁部116fの領域と中央部116gの領域の撓みの相殺が生じる。
例えば、周縁部116fの領域が圧力導入室側(被測定媒体の接触面であって図中下方)に、中央部116gの領域がコンデンサ室側(容量室20A側であって図中上方)に向って僅かに撓む(変化する)場合と、これとは反対に周縁部116fの領域がコンデンサ室側(容量室20A側であって図中上方)に、中央部116gの領域が圧力導入室側(被測定媒体の接触面であって図中下方)に向って僅かに撓む(変化する)場合が考えられる。
また、加熱手段としてヒータ201を使用することで、センサダイアフラム116の周縁部116fを均一にかつ安定して加熱することが可能となり、周縁部116fから中央部116gまで連続的に温度分布(温度差)を生じさせることが可能となる。また、構成が単純化すると共に温度制御が容易となり、使用するセンサダイアフラムの材料に応じて最適な温度に加熱することが可能となる。
図3は、センサダイアフラム116の被測定媒体と接触する面(下面)116bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積し、センサダイアフラム116の周縁部116fの領域が圧力導入室側(被測定媒体の接触面側であって図中下方)に向って僅かに撓み(伸張し)、中央部116gの領域がコンデンサ室側(容量室20Aであって図中上方)に向って僅かに撓んだ(収縮した)状態を示す。
また、図4は、センサダイアフラム116の被測定媒体と接触する面(下面)116bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積し、センサダイアフラム116の周縁部116fの領域がコンデンサ室側(容量室20A側であって図中上方)に向って僅かに撓み(収縮し)、中央部116gの領域が圧力導入室側(被測定媒体の接触面側であって図中下方)に向って僅かに撓んだ(伸張した)状態を示す。
前述したように被測定媒体ごとに異なる堆積物とセンサダイアフラム116の材料を常に一致させることは不可能であり、かつ堆積物とセンサダイアフラムの原子の配列が、ミクロ的に完全に一致することは稀有であるため、堆積物は、通常上述したように収縮若しくは伸長を生じることとなる。そして、感圧ダイアフラムの撓みは、感圧ダイアフラムに堆積する堆積物が多くなる程大きくなる。従って、センサダイアフラム116の撓みは、当該センサダイアフラム116の材質及び被測定媒体の種類により図3或いは図4に示すように撓むことになる。
このように、センサダイアフラム116の被測定媒体と接触する面116bに被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積した場合でも、堆積物の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラム116の一方向への撓みを抑制することにより、対向する感圧側固定電極21と感圧側可動電極23、参照側固定電極22と参照側可動電極24との間隔の変化を少なくすることが可能となり、圧力センサ10の零点シフトを抑えることができる。
また、被測定媒体と接触する面(下面)116bに微細な凹凸116eを形成することにより、センサダイアフラム116に被測定媒体中の堆積成分30が付着して堆積した場合に、この堆積物を窪みに応じた堆積片に分断することが可能となり、堆積物の内部応力がその成分に応じてセンサダイアフラム116に作用する引っ張り力又は圧縮力を実質的に軽減し、この内部応力に起因するセンサダイアフラム116の厚み方向の撓みを抑制することが可能となる。これにより、圧力センサ10の零点シフトをより有効に抑えることができる。
図5は、本発明に関連するセンサダイアフラム116の加熱手段としてのヒータの設置箇所の変形例を示している。ヒータ202は、センサダイアフラム116の外周面116hとスペーサ16の外周面16cに、かつセンサダイアフラム116とスペーサ16との接合面を中央にして両側に略均等に配置されて全周に亘り装着されている。このヒータ202も上述したヒータ201と同様にセンサダイアフラム116を外周面116hから周縁部116fを加熱して周縁部116fの領域と中央部116gの領域に温度差を与え、周縁部116fの領域と中央部116gの領域の撓みの方向を変えるようになっている。
以上説明したように、加熱手段によりセンサダイアフラムを加熱してセンサダイアフラムの温度分布を変えることで、該センサダイアフラムの内部応力の方向を変化させて撓みの方向性を変える。これにより、センサダイアフラムの被測定媒体と接触する面に被測定媒体中の堆積成分が付着して堆積した場合でも堆積物の収縮又は伸長に起因するセンサダイアフラムの一方向への撓みを抑制することができ、圧力センサの零点シフトを抑えることができる。
なお、上述した実施形態及びその変形例においては、対応する図面において各ヒータが周方向全周に亘って形成されていたが、本発明の作用を発揮することができればこのように全周に亘ってヒータを形成する必要がないことは言うまでもない。
10 圧力センサ
11 台座プレート
12 ロア台座プレート
13 アッパー台座プレート
15 支持ダイアフラム
15a 圧力導入孔
16 スペーサ
16a 穴
16b 端面
16c 外周面
17 センサ台座
17a 凹み部
17b 端面
20 圧力センサチップ
20A 容量室
21 感圧側固定電極
22 参照側固定電極
23 感圧側可動電極
24 参照側可動電極
25 感圧側固定電極取り出し用パッド
26 感圧側可動電極取り出し用パッド
27 参照側固定電極取り出し用パッド
28 参照側可動電極取り出し用パッド
30 被測定媒体中の堆積成分
116 センサダイアフラム
116a 表面(上面)
116b 面(下面)
116e 凹凸
116f 周縁部
116g 中央部
116h 外周面
201,202 ヒータ(加熱手段)

Claims (5)

  1. 被測定媒体の圧力に応じた静電容量を検出する圧力センサチップを備えた静電容量型圧力センサにおいて、
    前記圧力センサのセンサダイアフラムの一面は前記被測定媒体を導入する圧力導入室側をなし、他面はコンデンサ部を形成するコンデンサ室側をなし、
    前記センサダイアフラムの固定部に前記センサダイアフラムの温度分布を変える加熱手段を設け、当該加熱手段によって加熱された前記センサダイアフラムの温度分布により、前記センサダイアフラムに異質な堆積物が堆積することに起因して当該センサダイアフラムの周辺部と中央部で発生する撓みを相殺することを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 前記加熱手段は、前記センサダイアフラムの周縁部から中央部に向って温度が低くなるように温度差を生じさせることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量型圧力センサ。
  3. 前記加熱手段は、前記センサダイアフラムのコンデンサ室内に設けられていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の静電容量型圧力センサ。
  4. 前記加熱手段は、前記センサダイアフラムの外周面と前記センサダイアフラムの固定部の被測定媒体を導入する圧力導入室側を形成するスペーサの外周面に設けられていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の静電容量型圧力センサ。
  5. 前記加熱手段は、電気ヒータであることを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の静電容量型圧力センサ。
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