JP2005241300A - 圧力検出装置用パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型でかつ外部から加わる圧力の検出感度が高く、長期間にわたって正確に検出することができる信頼性の高い圧力検出装置用パッケージを提供すること。
【解決手段】 圧力検出装置用パッケージは、一方の主面に半導体素子3の搭載部1bを有する絶縁基体1と、半導体素子3の各電極が電気的に接続される複数の配線導体5と、絶縁基体1の他方の主面との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で絶縁基体1に接合された絶縁板2と、密閉空間内の絶縁基体1の他方の主面に被着され、配線導体5の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第一電極7と、絶縁板2の内側の主面に第一電極7と対向するように被着され、配線導体5の他の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極9とを具備するものであって、絶縁板2は、両主面に深さが絶縁板2の外周部から中央部に向かうに伴って漸次深くなるような凹部がそれぞれ形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧力を検出するための圧力検出装置に使用される圧力検出装置用パッケージに関する。
従来、圧力を検出するための圧力検出装置として静電容量型の圧力検出装置が知られている。この静電容量型の圧力検出装置は、図8に断面図で示すように、セラミック材料や樹脂材料から成る配線基板21上に、静電容量型の感圧素子22と、圧力検出装置用パッケージ28に収容された演算用の半導体素子29とを備えている。
そして、感圧素子22は、例えばセラミック材料等の電気絶縁材料から成るとともにその上面中央部に静電容量形成用の電極23が被着された凹部を有する絶縁基体24と、この絶縁基体24の上面に絶縁基体24の凹部が密閉空間となるように可撓な状態で接合されるとともに密閉空間側の主面に静電容量形成用の電極25が被着された絶縁板26と、各静電容量形成用の電極23および電極25をそれぞれ外部と電気的に接続するための外部リード端子27とから構成されている。これにより、外部から加わる圧力に応じて絶縁板26が撓むことで電極23と電極25との間に形成された静電容量が変化し、この変化を演算用の半導体素子29により演算処理することで外部から加わる圧力を検出することができる。
しかしながら、この従来の圧力検出装置によると、感圧素子22と半導体素子29とを配線基板21上に個別に実装していることから、圧力検出装置が大型化するとともに圧力検出用の電極23および電極25と半導体素子29とを接続する配線導体が長いものとなり、不要な静電容量が生じるため感度が低くなるという問題点を有していた。
そこで、図7に断面図で示すような、一方の主面に半導体素子13が搭載される搭載部11bを有する絶縁基体11と、この絶縁基体11の表面および内部に配設され、半導体素子13の各電極が電気的に接続される複数の配線導体15と、絶縁基体11の他方の主面の中央部に被着され、配線導体15の一つである配線導体15aに電気的に接続された静電容量形成用の第一電極17と、絶縁基体11の他方の主面に、この主面の中央部との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で接合された絶縁板12と、絶縁板12の内側の主面に第一電極17と対向するように被着されるとともに配線導体15の他の一つである配線導体15bに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極19とを具備する圧力検出装置用パッケージが提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
この圧力検出装置用パッケージによれば、半導体素子13を収容する圧力検出装置用パッケージに感圧素子が一体に形成されるため、圧力検出装置を小型化することができるとともに圧力検出用の電極と半導体素子13とを接続する配線導体15を短いものとすることができ、複数の配線導体15間に発生する不要な静電容量を小さなものとすることができる。
従来、圧力検出装置用パッケージの配線導体15や静電容量形成用の第一電極17,第二電極19は、タングステンやモリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤および分散剤を添加混合して得たメタライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法等によりセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これらを絶縁基体11や絶縁板12となるセラミックグリーンシートが上下に積層された生セラミック成形体とともに焼成することによって製作される。
また、第一電極17および第二電極19を静電容量形成用とするために、第一電極17と第二電極19との間に一定の空間領域を形成する必要があるため、絶縁基体11または絶縁板12の外周部に枠状の突起部12aを形成することで、絶縁基体11と絶縁板12との間に静電容量形成用の密閉空間を形成していた。
なお、絶縁基体11と絶縁板12とは、絶縁基体11上の第一電極17の周囲に設けられた第一接合用メタライズ層18と、絶縁板12の外周部に設けられた第二接合用メタライズ層20とがろう材等の導電性接合材によって接合されることにより取着されている。
また、このような突起部12aを有する絶縁板12は、密閉空間を形成するための貫通孔が打ち抜き加工法等で形成された突起部12a用のセラミックグリーンシートと、第二電極19が形成された底板部12b用のセラミックグリーンシートとを積層し絶縁板12用のセラミックグリーンシートと成し、高温で焼成することで形成される。
特開2001−356064号公報
しかしながら、従来の圧力検出装置用パッケージは、絶縁板12の底板部12bを薄いものとして形成すると、絶縁板12は撓みやすくなり、外部の圧力の変動を良好に検知して外部の圧力を感度良く検出することができるようになるものの、絶縁板12と絶縁基体11との接合部付近、つまり、絶縁板12の突起部12aと底板部12bとの角部等にクラック等が発生しやすくなるという問題点を有していた。
また、絶縁板12の底板部12bを厚く形成すると、絶縁板12が撓みにくくなり、外部の圧力を良好に検出することができなくなるという問題点を有していた。
従って、本発明は係る従来の問題点を鑑み案出されたものであり、その目的は、外部から加わる圧力を長期間にわたり正確に検出することができる圧力検出装置用パッケージを提供することにある。
本発明の圧力検出装置用パッケージは、一方の主面に半導体素子が搭載される搭載部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の表面および内部に配設され、前記半導体素子の各電極が電気的に接続される複数の配線導体と、前記絶縁基体の他方の主面との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で前記絶縁基体に接合された絶縁板と、前記密閉空間内の前記絶縁基体の前記他方の主面に被着され、前記配線導体の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第一電極と、前記絶縁板の内側の主面に前記第一電極と対向するように被着され、前記配線導体の他の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極とを具備する圧力検出装置用パッケージであって、前記絶縁板は、両主面に深さが前記絶縁板の外周部から中央部に向かうに伴って漸次深くなるような凹部がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明の圧力検出装置用パッケージによれば、絶縁板は、両主面に深さが絶縁板の外周部から中央部に向かうに伴って漸次深くなるような凹部がそれぞれ形成されていることから、絶縁板の中央部の厚みを薄いものとすることができ、外部の圧力によって絶縁板が撓みやすくなるので、外部の圧力を良好に検出することができるとともに、絶縁板の密閉空間を形成する部位である底板部の厚みは外周にいくほど厚くなっているので、この底板部の外周部の強度を高くして、応力がかかりやすい絶縁板と絶縁基体との接合部付近の絶縁板にクラック等が発生しやすくなるのを有効に防止することができるようになる。従って、外部の圧力を精度良く、かつ良好に検出することができるようになる。
次に、本発明の圧力検出装置用パッケージを添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図、図2は図1の圧力検出装置用パッケージの要部拡大図であり、これらの図において、1は絶縁基体、2は絶縁板、3は半導体素子、7は第一電極、9は第二電極である。
絶縁基体1および絶縁板2は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁材料から成る。このような絶縁基体1および絶縁板2が例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムや酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤および分散剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法等によりシート状に成形することで複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工や積層加工,切断加工等を施すとともに上下に積層して生セラミック成形体と成し、これを約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
絶縁基体1は一方の主面(図1では下面)に凹部1aが形成されており、この凹部1aは底面中央部に半導体素子3を搭載する搭載部1bを有している。そして絶縁基体1は半導体素子3を収容する容器として機能する。この半導体素子3は、搭載部1bに搭載されるとともに例えばエポキシ樹脂等の樹脂製封止材4により凹部1a内で覆われることで封止される。または、絶縁基体1の一方の主面に金属やセラミックス等から成る蓋体を凹部1aを塞ぐように接合することにより封止されてもよい。
また、搭載部1bには複数の配線導体5が導出されており、配線導体5と半導体素子3の各電極とを半田バンプ等の導電性接合材6を介して接合することにより半導体素子3の各電極と各配線導体5とが電気的に接続されるとともに半導体素子3が搭載部1bに取着される。または、半導体素子3は配線導体5とボンディングワイヤ等の他の電気的接続手段により接続されてもよい。
配線導体5は、半導体素子3の各電極を外部電気回路,第一電極7および第二電極9に電気的に接続するための導電路として機能し、その一部は絶縁基体1の一方の主面外周部に導出され、別の一部は第一電極7や第二電極9に電気的に接続されている。
このような配線導体5は、タングステンやモリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤および分散剤等を添加混合して得たメタライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法により絶縁基体1用のセラミックグリーンシートに所定のパターンに印刷塗布し、これを絶縁基体1用の生セラミック成形体とともに焼成することによって絶縁基体1の内部および表面に所定のパターンに形成される。なお、配線導体5の露出表面には、配線導体5が酸化腐食するのを防止するとともに配線導体5と半田等の導電性接合材6との接合を良好なものとするために、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層と厚みが0.1〜3μm程度の金めっき層とが順次被着されていることが好ましい。
また、絶縁基体1の他方の主面(図1では上面)の中央部には静電容量形成用の第一電極7が被着されており、この第一電極7は配線導体5の一部である配線導体5aと電気的に接続されている。この配線導体5aに半導体素子3の電極を半田バンプ等の導電性接合材6を介して接続することにより第一電極7と半導体素子3の電極とが電気的に接続される。また、第一電極7は例えば円形状に形成されている。
また、絶縁基体1の他方の主面の外周部には、全周にわたり枠状の第一接合用メタライズ層8が被着されており、このメタライズ層8と後述する凹部を有する絶縁板2の第二接合用メタライズ層10とを銀−銅ろう材等のろう材を介して接合することにより、絶縁基体1と絶縁板2との間に密閉空間が形成される。
この第一接合用メタライズ層8はメタライズ配線導体5の一つである配線導体5bが電気的に接続されており、この配線導体5bに半導体素子3の電極を半田バンプ等の導電性接合材6を介して電気的に接続することで、半導体素子3の電極と第二電極9とが電気的に接続される。
絶縁板2は四角形状や八角形状等の多角形状、円形状等の平板状であり、絶縁基体1側の主面の外周部に高さが0.01〜5mmの枠状の突起部2aが形成されることにより、絶縁板2と絶縁基体1との間に密閉空間を形成することができる。そして、絶縁板2の密閉空間を形成する部位である底板部2bが外部から加わる圧力に応じて絶縁基体1側に撓み、いわゆる圧力検出用のダイアフラムとして機能する。
なお、絶縁板2は、底板部2bの厚みが0.01mm未満ではその機械的強度が低いものとなり、外部から加わる圧力が大きい場合に破壊されやすくなる。また、底板部2bの厚みが5mmを超えると外部から加わる圧力が小さい場合に底板部2は撓み難くなり、圧力検出用のダイアフラムとしての精度が低下しやすくなる。したがって、絶縁板2の凹部の底板部2bの厚みは0.01〜5mmの範囲が好ましい。
また、絶縁板2の凹部の底面には容量形成用の第二電極9が被着されている。この第二電極9は、例えば円形状に形成され、前述の第一電極7と対向して感圧素子用の静電容量を形成する。
上記のような第一電極7および第二電極9は、厚みが10〜50μm程度のタングステンやモリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成り、配線導体5と同様の方法で形成される。また、第一電極7および第二電極9の表面には酸化腐食するのを防止するために、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されているのがよい。
また、絶縁板2の突起部2aの絶縁基体1側の主面には第二電極9に電気的に接続された多角形状または円形状の枠状の第二接合用メタライズ層10が被着されている。そして、第二接合用メタライズ層10は絶縁板2を絶縁基体1に接合するための接合用下地金属層として機能して第二接合用メタライズ層10と第一接合用メタライズ層8とが銀−銅ろう等のろう材を介して接合されるとともに第一接合用メタライズ層8と第二接合用メタライズ層10とが電気的に接続される。
このとき、第一電極7と第二電極9は、絶縁基体1と絶縁板2との間に形成された密閉空間を挟んで対向し、その電極間に、第一電極7や第二電極9の面積および第一電極7と第二電極9との間隔に応じて所定の静電容量を形成する。そして、外部から絶縁板2の他方の主面に加わる圧力に応じて絶縁板2の底板部2bが絶縁基体1側に撓んで第一電極7と第二電極9との間隔が変化することにより静電容量が変化することで、外部から加わる圧力の変化を静電容量の変化として感知する感圧素子として機能する。さらに、この静電容量の変化を凹部1a内に収容された半導体素子3にメタライズ配線導体5a,5bを介して伝達し、半導体素子3で演算処理することにより外部から加わる圧力の大きさを知ることができる。
上記のような第一接合用メタライズ層8および第二接合用メタライズ層10は、厚みが10〜50μm程度のタングステンやモリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成り、上記の配線導体5と同様の方法で形成される。なお、第一接合用メタライズ層8および第二接合用メタライズ層10の表面には酸化腐食するのを防止するとともに第一接合用メタライズ層8および第二接合用メタライズ層10とろう材との接合を強固なものとするために、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されているのがよい。
また、絶縁基体1と絶縁板2との接合は、第一接合用メタライズ層8および第二接合用メタライズ層10の表面に予め1〜10μm程度の厚みのニッケルめっき層をそれぞれ被着させておくとともに、第一接合用メタライズ層8と第二接合用メタライズ層10との間に厚みが10〜200μm程度の銀−銅ろう等から成るろう材箔を挟み、これらを還元雰囲気中で約850℃の温度に加熱してろう材箔を溶融させ、第一接合用メタライズ層8と第二接合用メタライズ層10とをろう付けすることにより行なわれる。
本発明の絶縁基板2は、両主面に深さが絶縁板2の外周部から中央部に向かうに伴って漸次深くなるような凹部がそれぞれ形成されている。これにより、絶縁板2の中央部の厚みを薄いものとすることができ、外部の圧力によって絶縁板2が撓みやすくなるので、外部の圧力を良好に検出することができるとともに、絶縁板2の密閉空間を形成する部位である底板部2bの厚みは外周にいくほど厚くなっているので、この底板部2bの外周部の強度を高くして、応力がかかりやすい絶縁板2と絶縁基体1との接合部付近の絶縁板2(図1では、絶縁板2の突起部2aの内側面と底板部2bとの間の角部)にクラック等が発生しやすくなるのを有効に防止することができるようになる。従って、外部の圧力を精度良く、かつ良好に検出することができる圧力検出装置用パッケージを提供することができる。
このような圧力検出装置用パッケージの絶縁板2は、例えば、打ち抜き金型等を用いて突起部2a用のセラミックグリーンシートに密閉空間となる貫通孔を形成する。そして、突起部2a用のセラミックグリーンシートおよび底板部2b用のセラミックグリーンシートに第二電極や第二接合用メタライズ層10,配線導体5となる導体ペーストをスクリーン印刷法等で印刷した後、底板部2b用のセラミックグリーンシートに金型等を用いてプレス加工することで、底板部2bのセラミックグリーンシートの両主面に深さが外周部から中央部に向かうにともなって漸次深くなるような凹部をそれぞれ形成する。そして、これらのセラミックグリーンシートを積層し、所定の切断加工を施した後、高温で焼成することにより製作される。
また、突起部2a用のセラミックグリーンシートと底板部2b用のセラミックグリーンシートを積層するためのプレス工程の際に、同時に底板部2bのセラミックグリーンシートの両主面に深さがに外周部から中央部に向かうにともなって漸次深くなるような凹部をそれぞれ形成しても構わない。
また、単層の絶縁板2用のセラミックグリーンシートに金型等を用いてプレス加工することで、密閉空間を形成するための突起部2aを形成するとともに、底板部2bの底面に外周部から中央部に向かうにともなって漸次深くなるような凹部を形成することもできる。この場合、突起部2aの底板部2b側の端部を、曲面とすることが可能となり、底面と内側面との間の角に加わる応力をより有効に分散することができ、絶縁板2にクラック等が発生するのをより有効に防止することができる。
また、絶縁板2の底板部2bはプレス加工により押圧されながら形成されるため、底板部2bの反りや捻れをきわめて小さくすることができるとともに、単層のセラミックグリーンシートから絶縁板2を形成することができるので、突起部2aの高さを低く形成することができ、第一電極7と第二電極9との間隔を小さいものとし感度の高い圧力検出装置用パッケージとすることができる。
また、図3に圧力検出装置用パッケージの断面図、図4に図3の圧力検出装置用パッケージの要部拡大図で示すように、絶縁板2の外側主面の凹部の内寸法が内側主面の凹部の内寸法よりも大きくなるように形成しても構わない。これにより、絶縁板2の外側の主面の面積を大きくして、外側より絶縁板2にかかる圧力を大きくするとともに、内側に伝達して、絶縁板2の底板部2bを良好に撓ませることができる。
また、絶縁板2の内側主面の凹部の深さが、外側主面の凹部の深さよりも浅くなるようにしておいても構わない。これにより、絶縁板2に外部から圧力が加わった際に、絶縁板2の密閉空間側に撓みやすくするとともに、第一電極7と第二電極9とが離間しすぎて、密閉空間内で形成される静電容量値が大きく低下しすぎるのを防止することができる。
また、絶縁板2の底板部2bの中央部と外周部の厚みが極度に異なるものとすると、絶縁板2が撓みにくくなり、外部の圧力を良好に検出することが困難となってしまうことから、底板部2bの外周部の厚みは、中央部の厚みの3倍以下であることが好ましい。
このように、本発明の圧力検出装置用パッケージによれば、一方の主面に半導体素子3が搭載される絶縁基体1の他方の主面に静電容量形成用の第一電極7が被着されるとともに、絶縁基体1との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で絶縁基体1に接合された絶縁板2の内側の主面にこの第一電極7と対向するように被着された静電容量形成用の第二電極9とを具備することから、半導体素子3を収容する容器と感圧素子とが一体となり、圧力検出装置を小型化することができる。
また、静電容量形成用の第一電極7および第二電極9を、絶縁基体1の表面および内部に配設された配線導体5a,5bを介して半導体素子3の各電極に接続していることから、第一電極7および第二電極9を短い距離で半導体素子3に接続することができ、その結果、これらの配線導体5a,5b間に発生する不要な静電容量を小さなものとして感度の高い圧力検出装置用パッケージを提供することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、図1においては、絶縁基体1と絶縁板2とを導電性接合材により接合しているが、図5に圧力検出装置用パッケージの断面図、図6に図5の圧力検出装置用パッケージの断面図で示すように、絶縁基体1用のセラミックグリーンシートと絶縁板2用のセラミックグリーンシートとを積層した後、焼結一体化させたものであっても構わないし、絶縁基体1側に突起部2aを形成しておき、絶縁板2の底板部2bと接合するようにして密閉空間を形成しても構わない。
タイヤ等の圧力状態を検出するための圧力検出装置等に利用可能である。
本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 図1の圧力検出装置用パッケージの要部拡大図である。 本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形態の他の一例を示す断面図である。 図3の圧力検出装置用パッケージの要部拡大図である。 本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形態の他の一例を示す断面図である。 図5の圧力検出装置用パッケージの要部拡大図である。 従来の圧力検出装置用パッケージの断面図である。 従来の圧力検出装置の断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・絶縁基体
1b・・・・・・・・・・搭載部
2・・・・・・・・・・・絶縁板
3・・・・・・・・・・・半導体素子
5、5a、5b・・・・・配線導体
7・・・・・・・・・・・第一電極
9・・・・・・・・・・・第二電極

Claims (1)

  1. 一方の主面に半導体素子が搭載される搭載部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の表面および内部に配設され、前記半導体素子の各電極が電気的に接続される複数の配線導体と、前記絶縁基体の他方の主面との間に密閉空間を形成するように可撓な状態で前記絶縁基体に接合された絶縁板と、前記密閉空間内の前記絶縁基体の前記他方の主面に被着され、前記配線導体の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第一電極と、前記絶縁板の内側の主面に前記第一電極と対向するように被着され、前記配線導体の他の一つに電気的に接続された静電容量形成用の第二電極とを具備する圧力検出装置用パッケージであって、前記絶縁板は、両主面に深さが前記絶縁板の外周部から中央部に向かうに伴って漸次深くなるような凹部がそれぞれ形成されていることを特徴とする圧力検出装置用パッケージ。
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