JP2017155345A - 繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて処理した繊維布帛ならびに繊維製品。 - Google Patents

繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて処理した繊維布帛ならびに繊維製品。 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた撥水性を付与する繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いた繊維布帛への加工方法を提供する事を課題とする。【解決手段】グリシジル(メタ)アクリレートが90重量%以上を含有する繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体の水系エマルションであるグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)を配合してなる繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工を施した繊維布帛ならびに繊維製品。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた撥水性を付与する繊維加工剤ならびに加工処方及びそれらを用いた繊維布帛ならびに繊維製品。
従来、撥水剤としてフッ素系撥水剤が知られている。この撥水剤は、繊維製品等の基材に処理すると良好な撥水性能を示し、カーペット、テキスタイル、紙、皮革等、多くの製品に使用されている。
最近の研究結果から、フッ素系撥水剤に含まれる長鎖フルオロアルキル化合物の一種であるパーフルオロオクタン酸(以下、「PFOA」とする)、パーフルオロオクタンスルホン酸(以下、「PFOS」とする)は安定な構造をしており環境中で分解されにくく、高い蓄積性も有するため、水中や野生生物中に広範囲に存在している事が知られ、環境への負荷の懸念が明らかとなってきており、2003年4月14日にEPA(米国環境保護庁)が特にPFOAに対する科学的調査を強化すると発表された。
フッ素系化合物が環境に蓄積する事が懸念されている現在、PFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤が提案されてきている。これまでに繊維製品に関する撥水加工には様々な技術があり、それに伴う加工剤、加工技術が色々と出されており、公知技術としては、以下の特許文献1〜3に記載されているものが挙げられる。
近年、環境に配慮したPFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤が報告されている。例えば特許文献1の高融点パラフィンと炭素数10〜24の(メタ)アクリル酸エステルの化合物である撥水剤、特許文献2のシリコン系化合物、ワックス系化合物、ワックス−ジルコニウム系化合物の少なくとも1種と、架橋剤を主成分とする撥水剤、特許文献3のエステル部分が炭素数12以上の(メタ)アクリル酸エステルを単量体として含むポリマー化合物の撥水剤がある。しかし何れも、撥水性が従来のフッ素系撥水剤に劣り、満足するものがない。
特表2012−522062号公報 特開2006−124866号公報 特開2006−328624号公報
繊維布帛、繊維製品等に対し、優れた撥水性を付与するPFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤、ならびにそれを用いた繊維布帛への加工方法を提供する事を目的とする。
発明者は上記課題に対して鋭意検討を行う中で、撥水性を有する化合物(B)に、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)を加える事で、撥水性を有する化合物(B)単独と比較し、撥水性が向上する事を見出した。
本発明は、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)を配合してなる繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工を施した繊維布帛ならびに繊維製品である。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)とは、グリシジル(メタ)アクリレートが90重量%以上を含有する繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体である水系エマルションの繊維加工剤である。
本発明は、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)の固形分比が、0.5:99.5〜35.0:65.0である繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工された繊維布帛ならびに繊維製品である。
撥水性を有する化合物(B)とは、フッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤である繊維加工剤である。
本発明の繊維加工剤は、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)を配合する事により、PFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤でありながら、優れた撥水性能があり、PFOA、PFOSを含有する従来のフッ素系撥水剤に代わるものとして利用が可能である。
本発明による繊維加工剤にて加工する事で繊維布帛ならびに繊維製品等に対し、優れた撥水性を付与する事が可能となる。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)を配合してなる繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工を施した繊維布帛ならびに繊維製品。
本発明で用いられるグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)とは、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルを固形分中に90重量%以上を含有する繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体の水系エマルションで、好ましくは繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体を固形分中95重量%含有するものが良い。また、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)以外の成分として、反応基を持たない(メタ)アクリレートエステル単量体が良い。
反応基を持たない(メタ)アクリレートエステル単量体とは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソステアリルメタクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等があり、これらは単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
本発明で用いられるグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)の中に含有する繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体の割合が固形分中に90重量%未満では撥水性能が向上しない。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)の固形分比が、0.5:99.5〜35.0:65.0の範囲で好ましくは5.0:95.0〜15.0:85.0において、撥水性を有する化合物(B)単独と比較し、撥水性能が向上する。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)の固形分比で、グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)の割合が0.5未満の場合、撥水性能が向上しない。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)の固形分比で、グリシジル(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の割合が35.0を超える場合、撥水性能が低下する。
グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)及び撥水性を有する化合物(B)を製造する方法としては、公知の乳化重合方法を用いる事が出来る。例えば単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法や、単量体を連続的に滴下する単量体滴下法等が挙げられる。
乳化重合のために使用する界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、高分子界面活性剤等を使用することができる。これらは単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、各種のアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムクロライド塩、ポリオキシエチレンアルキルアミンの四級化物等の四級塩の他、アルキルアミン塩、アルキルジメチルアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩等のようなアミンを適当な酸で中和したアミン塩を使用することができる。対イオンとしては塩素イオン、臭素イオン、硫酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン等が挙げられるが、これに限ったものではない。これらは単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
非イオン系界面活性剤としては、例えば、各種の高級脂肪酸グリセリン等の脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、高級アルコール、プルロニック型活性剤、アルキルジメチルアミン−N−オキシド等を使用する事ができる。これらは単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
乳化重合のために使用する重合開始剤としては、一般的なラジカル開始剤を用いる事ができる。ラジカル重合開始剤は、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物が含まれる。具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられ、これらは単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
上述の各々の成分を乳化分散し、反応後、製品とする。反応する方法としては、重合開始剤を添加して行う。乳化分散した成分を反応釜に入れ窒素パージにより、酸素を除去した状態で反応させる。
乳化分散する際の希釈溶媒は水が好ましい。また必要に応じて水と有機溶剤とを混合しても良い。このときの有機溶剤としては、水と混和可能な有機溶剤であれば特に制限はないが、例えば、メタノールやエタノール等のアルコール類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。なお、水と有機溶剤の比率は特に限定されない。
撥水性を有する化合物(B)とは、PFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤である繊維加工剤がある。
洗濯耐久性能を向上させるための併用加工剤として架橋剤及び樹脂がある。例えば、ブロックドイソシアネート系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ変性架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、グリオキザール樹脂、メラミン系樹脂等が挙げられる。このような架橋剤及び樹脂は、単独もしくは2種類以上を組み合わせても良い。
また、本発明において、必要に応じて、抗カビ剤、抗酸化剤、光安定剤、制電剤、導電剤、難燃剤、顔料等の添加剤を含有もしくは併用しても良い。
本発明に用いられる繊維布帛は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン等の合成繊維、レーヨン、バンブー繊維、大豆蛋白繊維等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、綿、麻、絹、毛等の天然繊維の何れの繊維からなるものであっても良く、またこれらの繊維の混繊、混紡、交織、交編等の複数の繊維を組み合わせたものであっても良く、特に限定されるものではない。
また、その形態は、織物、編物、不織布、あるいはステープルや糸等のいかなるものであっても良く、特に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
洗濯耐久性試験方法
実施例及び比較例において得られた加工布を、JIS L−0217 103法に基づいて10回洗濯(2槽式電気洗濯機を用い、洗剤は花王(株)製アタックを使用)後、自然乾燥させた布(以下、「L−10布」とする)と、洗濯前の加工布(以下、「L−0布」とする)について、以下の方法により撥水性を評価した。
撥水の評価方法
JIS L‐1092のスプレー法に準じて試験を行った。結果は目視にて下記の等級で評価した。
撥水性: 状態
5 : 表面に付着湿潤のないもの
4 : 表面にわずかに付着湿潤を示すもの
3 : 表面に部分的湿潤を示すもの
2 : 表面に湿潤を示すもの
1 : 表面全体に湿潤を示すもの
0 : 表裏両面が完全に湿潤を示すもの
(合成例1)
500mlのフラスコで、グリシジル(メタ)アクリル酸グリシジル90g、ポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル3g、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド1g、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル10gを攪拌しながら、蒸留水150gを加え、液温を50〜60℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間反応させ、最後に蒸留水を加え、グリシジル(メタ)アクリレートが100重量%含有のポリマー濃度30重量%の水分散液を調整した。
(合成例2)
500mlのフラスコで、グリシジル(メタ)アクリル酸グリシジル81g、イソボニル(メタ)アクリレート9g、ポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル3g、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド1g、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル10gを攪拌しながら、蒸留水150gを加え、液温を50〜60℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間反応させ、最後に蒸留水を加え、グリシジル(メタ)アクリレートが90重量%含有のポリマー濃度30重量%の水分散液を調整した。
(合成例3)
500mlのフラスコで、グリシジル(メタ)アクリル酸グリシジル78g、イソボニル(メタ)アクリレート12g、ポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル3g、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド1g、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル10gを攪拌しながら、蒸留水150gを加え、液温を50〜60℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間反応させ、最後に蒸留水を加えグリシジル(メタ)アクリレートが89重量%含有のポリマー濃度30重量%の水分散液を調整した。
(合成例4)
500mlのフラスコでステアリルアクリレート75g、2−ヒドロキシエチルアクリレート3g、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド1g、ポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル3g、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル10gを攪拌しながら、蒸留水150gを加え、液温を50〜60℃に保ちながら乳化分散させる。この乳化物を窒素雰囲気下で60℃にて6時間ラジカル重合させ、最後に蒸留水を加え、非フッ素系撥水剤のポリマー濃度30重量%の水分散液を調整した。
(実施例1)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)合成例4の重合体=0.5:99.5
(実施例2)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)合成例4の重合体=35.0:65.0
(実施例3)
合成例2のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例2の重合体:(B)合成例4の重合体=35.0:65.0
(実施例4)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)合成例4の重合体=10.0:90.0
(実施例5)
合成例1で得られたグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、撥水性を有する化合物(B)として、パラヂウムECO−100(パラフィン系撥水剤:大原パラヂウム化学(株)製、固形分40%)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)パラヂウムECO−100=10.0:90.0
(実施例6)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、撥水性を有する化合物(B)として、ネオシードNR−158(アクリル系撥水剤:日華化学(株)製、固形分35%)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)ネオシードNR−158=35.0:65.0
(実施例7)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と、撥水性を有する化合物(B)として、ユニダインTG−5601(PFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤:ダイキン工業(株)製、固形分30%)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)ユニダインTG−5601=10.0:90.0
(比較例1)
撥水性を有する化合物(B)として合成例4の重合体を用いて樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(比較例2)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)合成例4の重合体=0.4:99.6
(比較例3)
合成例1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例1の重合体:(B)合成例4の重合体=40.0:60.0
(比較例4)
合成例3のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例3の重合体:(B)合成例4の重合体=0.5:99.5
(比較例5)
合成例3のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と合成例4の撥水性を有する化合物(B)を下記の固形分比になるように混合し、樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(A)合成例3の重合体:(B)合成例4の重合体=35.0:65.0
(比較例6)
撥水性を有する化合物(B)として、パラヂウムECO−100(パラフィン系撥水剤:大原パラヂウム化学(株)製)を用いて樹脂濃度30%質量の分散液を調整した。
(比較例7)
撥水性を有する化合物(B)として、ネオシードNR−158(アクリル系撥水剤:日華化学(株)製、固形分35%)を用いてポリマー濃度30%質量の分散液を調整した。
(比較例8)
撥水性を有する化合物(B)として、ユニダインTG−5601(PFOA、PFOSフリーのフッ素系撥水剤:ダイキン工業(株)製、固形分30%)を用いてポリマー濃度30%質量の分散液を調整した。
[撥水性能評価1]
実施例1〜7と比較例1〜8で得られた分散液を5%になるように蒸留水で希釈し、綿100%布及びポリエステル100%布を浸漬し、ロールで絞りウェットピックアップが100質量%となるようにし、次いで、布を110℃で2分間乾燥し、さらに170℃で2分間の熱処理をするパディング加工処理を行った。このように処理された布について、L−0布及びL−10布の撥水性能を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2017155345
[撥水性能評価2]
実施例1〜7と比較例1〜8で得られた分散液5%とブロックドイソシアネート系架橋剤(大原パラヂウム化学(株)製、パラキャットPGE:以下同様のものを使用)1%を蒸留水で希釈する。綿100%布及びポリエステル100%布を浸漬し、ロールで絞りウェットピックアップが100質量%となるようにし、次いで、布を110℃で2分間乾燥し、さらに170℃で2分間の熱処理をするパディング加工処理を行った。このように処理された布について、L−0布及びL−10布の撥水性能を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2017155345
実施例1〜4と比較例1を比較すると、実施例1〜4はグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)が配合される事で、撥水性が向上している事が分かる。
比較例1と比較例2を比較すると、撥水性能に差がない事が分かる。
実施例1と比較例4を比較すると撥水性能が低下し、実施例2と比較例5ではさらに撥水性能が低下する。
実施例5と比較例6を比較すると、実施例5はグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)が配合される事で、比較例6より撥水性が向上している事が分かる。
実施例6と比較例7を比較すると、実施例6はグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)が配合される事で、比較例7より撥水性が向上している事が分かる。
実施例7と比較例8を比較すると、実施例7はグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)が配合される事で、比較例8より撥水性が向上している事が分かる。
本発明の繊維加工剤にて加工する事で繊維布帛ならびに繊維製品等に対し、優れた撥水性を付与する事が可能となる。

Claims (4)

  1. グリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)を配合してなる繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工を施した繊維布帛ならびに繊維製品。
  2. 請求項1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)とは、グリシジル(メタ)アクリレートが90重量%以上を含有する繰り返し単位の(メタ)アクリル酸エステルの重合体の水系エマルションである繊維加工剤。
  3. 請求項1のグリシジル(メタ)アクリル酸エステルの重合体(A)と撥水性を有する化合物(B)の固形分比が、0.5:99.5〜35.0:65.0である繊維加工剤ならびに加工処方及びそれを用いて加工を施した繊維布帛ならびに繊維製品。
  4. 撥水性を有する化合物(B)とは、フッ素系撥水剤及び非フッ素系撥水剤である繊維加工剤。
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