JP2017155255A - 金属層の形成方法 - Google Patents

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Tatsuo Kunishi
多通夫 国司
上田 佳功
Yoshiisa Ueda
佳功 上田
塩野 剛司
Goji Shiono
剛司 塩野
純 有川
Jun Arikawa
純 有川
雅弘 高橋
Masahiro Takahashi
雅弘 高橋
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Abstract

【課題】エッチング等の表面粗化処理を受けていない、セラミック基材または樹脂基材上に、高い密着力で金属部材(金属層)を形成する方法の提供。【解決手段】セラミック基材および樹脂基材から選択される基材上に、金属層を形成する方法であって、セラミック基材および樹脂基材上に、触媒活性金属を有する多孔質の中間層を形成すること、上記中間層上に、金属層を形成すること、を含む方法。【選択図】なし

Description

本発明は、セラミック基材または樹脂基材上に金属層を有する電子部品およびその製造方法に関する。
電子部品の構成材料として、セラミック材料、樹脂材料および金属材料が広く用いられており、金属材料は、特に電極、端子または回路配線等に用いられている。電極、端子または回路配線等の金属部材は、一般的には、セラミック基材または樹脂基材上に配置される場合が多い。
金属部材の主な形成方法の1つとして、めっき法が挙げられるが、めっき法ではセラミック基材および樹脂基材上に高い密着性を有する金属層を形成することが難しい。また、近年、電子部品が置かれる環境がより苛酷になってきていることから、激しい温度サイクルの環境下においては、「金属部材の基材からの剥離」が問題となる場合が増えてきている。
このような問題に対し、特許文献1では、積層されたセラミック層とセラミック層間の特定の界面に沿って形成された複数の内部電極を備えるセラミック電子部品の製造において、内部電極を所定の面に露出させ、めっき法により、その露出部を起点として特定の組成を有するめっきを析出させて外部電極を形成することによって、外部電極の密着性を確保している。
特開2012−43841号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、めっき処理する面に露出した内部電極を起点としてめっき形成を行っているため、回路基板のように内部電極を有しない基材に対しては用いることができない。
回路基板のようにめっきが析出する起点が存在しない場合には、基板表面をエッチング法等で粗したのち、基板表面にPdやAgなどの触媒を吸着させ、その後、無電解めっき法で点在する触媒間を起点にして金属の連続層を形成する方法が用いられる。このような方法においては、金属層と基板間の密着性は、基板表面の凹凸によるアンカー効果により確保されている。
しかしながら、基材表面に十分な凹凸を形成すれば、密着性を確保することができるが、例えばセラミック基材表面に大きな凹凸を形成すると、セラミックが持つ本来の機能が損なわれる可能性がある。また、電子部品の小型化により、このような表面粗化処理自体が困難になってきている。
従って、エッチング等の表面粗化処理を行うことなく、セラミック基材または樹脂基材上に高い密着力で金属層を形成する方法が望まれている。
本発明は、エッチング等の表面粗化処理を受けていない、セラミック基材または樹脂基材上に、高い密着力で金属部材(金属層)を形成する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、セラミック基材または樹脂基材上に、空孔を有する中間層を形成し、その上にめっきを析出させることにより、基材の表面粗化を行うことなく、密着性の高い金属層を有する電子部品を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の要旨によれば、セラミック基材および樹脂基材から選択される基材上に、金属層を形成する方法であって、
セラミック基材および樹脂基材上に、触媒活性金属を有する多孔質の中間層を形成すること、
上記中間層上に、金属層を形成すること、
を含む方法が提供される。
本発明の第2の要旨によれば、セラミック基材および樹脂基材から選択される基材と、
基材上に位置する、多孔質の保持体と触媒活性金属とを有して成る中間層と、
中間層上に位置する金属層と
を有して成る電子部品が提供される。
本発明の方法によれば、セラミック基材または樹脂基材上に、高い密着性で金属層を形成することが可能なる。
以下、本発明の金属層の形成方法について説明する。
本発明のセラミック基材または樹脂基材上に金属層を形成する方法は、概略的には、2段階の工程、即ち:
工程1:基材上に、触媒活性金属を有する多孔質の中間層を形成する工程、および
工程2:中間層上に、金属層を形成する工程;
を含む。
工程1:基材上に、触媒活性金属を有する多孔質の中間層を形成する工程
まず、基材を準備する。本発明に用いられる基材は、セラミック基材および樹脂基材から選択される。
上記セラミック基材を構成するセラミック材料は、特に限定されないが、誘電体セラミック材料、フェライト材料、半導体セラミック材料、圧電セラミック材料であり得る。セラミック材料としては、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrO、SrFeO、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn−Cu系フェライト、Mn−Zn−Cu系フェライト、Mn−Zn−Ni系フェライト、スピネル系セラミック、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミック等が挙げられる。セラミック基材は、所望する電子部品の特性に応じて、上記セラミック材料を主成分として、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物等の副成分をさらに含んでいてもよい。
セラミック基材を用いる場合、高温での処理が可能になる点で有利である。
上記樹脂基材を構成する樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂等であり得る。
一の態様において、上記基材は、その内部に内部電極を有し得る。内部電極は、いずれの形状であってもよい、例えば層状、コイル状であり得る。内部電極は、通常、その端部が基材から露出している。この態様において、基材は、好ましくはセラミック基材である。
内部電極を構成する材料は、導電性であれば特に限定されないが、好ましくはCuまたはAgである。
次に、基材上に多孔質の中間層を形成する。中間層は、多孔質の保持体および保持体に担持される、または含まれる触媒活性金属を有する。
中間層は、多孔構造を有する。本明細書において、多孔構造とは、複数の細孔、溝、窪み、クレバス等(以下、まとめて「細孔」という)を有する構造を意味し、スポンジ構造、三次元網目構造等を含み得る。中間層の多孔構造は、保持体の多孔構造に由来する。
中間層の多孔構造は、中間層に、触媒活性金属を保持する機能、中間層と金属層との密着性を高めるためのアンカー機能を提供し得る。
一の態様において、中間層は、放熱機能を有し得る。中間層は、基材と高い密着性で結合されていることから、基材で生じた熱を効率的に受け取ることができ、そして多孔構造により大きな表面積を有することから、外部に効率的に熱を放出することができる。
好ましい態様において、中間層は、その層を貫通する細孔を有する。貫通する細孔を有することにより、その細孔に充填された金属によって中間層の上下主表面間での導通、例えば基材の内部電極の露出部と金属層との導通をとることが可能になる。
中間層の厚みは、特に限定されないが、密着性の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上、さらに好ましくは100μm以上であり、小型化および金属層と内部電極の導通を確保する観点から、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは200μm以下であり得る。
中間層は、基材上の金属層を形成する箇所のみに形成してもよく、全体に形成してもよい。ただし、中間層は、金属層を形成すべき箇所にのみ下記する触媒活性金属を有し得る。
一の態様において、中間層は、多孔質の保持体を形成し、次いで、保持体の細孔内に触媒活性金属を担持させることにより形成される。
別の態様において、中間層は、触媒活性金属と保持体の原料とを混合して、次いで、保持体を形成することにより形成される。
保持体は、中間体の多孔構造、厚み等の形状を規定する。従って、保持体は、上記した中間層と同様の多孔構造および厚みを有し得る。
好ましくは、保持体は、全体にわたって均一に細孔を有する。保持体に細孔を均一に形成することにより、保持体上に触媒活性物質を均一に担持させることが容易になる。
一の態様において、保持体は、有機無機ハイブリッド材または無機材であり得る。
保持体としての上記有機無機ハイブリッド材とは、有機構造と無機構造を同時に有する材料であり、有機材料の性質と無機材料の性質を併せ持つ材料を言う。有機無機ハイブリッド材は、例えば分子中のSiO部分が、セラミック基材の表面に存在するOH等と反応して、化学的な結合を形成し得る。また、分子中の有機基が、樹脂基材の表面に存在し得る有機基、例えばCOOH等と反応して、化学的な結合を形成し得る。従って、有機無機ハイブリッド材から構成される保持体の層は、セラミック基材および樹脂基材の両方と強固に密着することができる。
有機無機ハイブリッド材としては、特に限定されないが、例えば、−Si−O−Si−骨格とアルキル鎖を有するポリシロキサン、好ましくはポリシルセスキオキサンが挙げられる。ポリシルセスキオキサンとは、R−SiO1.5(式中、Rは、独立して、水素原子または有機基、例えば炭素数1〜5のアルキル基である。)の単位を有するポリシロキサンである。
多孔質のポリシロキサンは、ゾル−ゲル反応を用いることにより得ることができる。多孔質のポリシロキサンは、例えば特開2015−86262号に記載の方法により得ることができる。具体的には、アルコキシシラン、当該アルコキシシラン以下の質量のオルガノポリシロキサン、酸、水および炭素数が1〜5のアルコールを含む溶液を調製し、この溶液を基材上に塗布する。その後、上記アルコキシシランを加水分解する加水分解工程、加水分解工程で得られた生成物をアルカリ水溶液で処理して重縮合反応を行う重縮合工程、重縮合工程で得られた生成物を乾燥する乾燥工程を経ることにより多孔質のポリシロキサンを得ることができる。
保持体としての無機材は、特に限定されないが、例えば、多孔質ガラス、発泡性ゼオライト、シリカモノリス等であり得る。無機材は、例えば分子中のSiO部分が、セラミック基材の表面に存在するOH等と反応して、化学的な結合を形成し得る。従って、無機材から構成される保持体の層は、特にセラミック基材と強固に密着することができる。
上記多孔質ガラスとは、多孔構造を有するガラスであり、例えばアルカリホウケイ酸ガラスを酸処理することにより細孔を形成したガラスが挙げられる。多孔質ガラスは、例えば、以下のようにして得ることができる。原料となるSiO、HBO、NaCOから通常の溶融プロセスにより作製されたNaO−B−SiO系ガラスの微粉末を溶液に分散させる。この分散溶液を基材に塗布した後に熱処理して、スピノーダル分解を生じさせて、SiOリッチ相とNaO−Bリッチ相とに分相された分相ガラスを得る。この分相ガラスを酸溶液に浸漬することにより、NaO−B相のみが酸で溶出され、SiO骨格を有する多孔質ガラスが得られる。
上記発泡性ゼオライトとは、気泡状の多孔構造を有するゼオライトである。発泡性ゼオライトは、例えば以下のようにして得ることができる。原料となるゼオライト前駆体(ソーダガラス、メタカオリン、水酸化アルミニウム、水酸化ナトリウム等)のスラリーに発泡剤(シリコン粉末)を添加し、スラリーを基材に塗布し、熱処理することにより、発泡性ゼオライトを得ることができる。
上記シリカモノリスとは、相分離を伴うゾル−ゲル法により製造される三次元網目構造を有するシリカ化合物である。シリカモノリスは、例えば特表2013−544743号に記載の方法により得ることができる。具体的には、ゾル−ゲル反応液に、有機高分子を混合して、基材に塗布し、ゲル化を進行させ、シリカ重合体と有機高分子を含む溶媒とのスピノーダル分解により形成された分相構造を固定する。次いで、洗浄、加熱処理を行うことにより、有機高分子を除去して、シリカモノリスを得ることができる。
上記触媒活性金属は、めっき析出の起点となり得る金属であれば特に限定されず、例えば、Pd、Au、AgまたはCuであり得る。触媒活性金属は、1種のみを用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
触媒活性金属を保持体上、特に保持体の細孔表面に担持させる方法は、特に限定されないが、例えば、保持体を有する基材を金属イオンの水溶液に浸漬する;保持体表面にパラジウムとスズのコロイド物質を析出させ(キャタリスティング処理)、次いで、スズを離脱させ、パラジウムのみを残す(アクセレーション処理)方法(キャタリスティング−アクセレーション法);保持体表面に還元力のあるイオン性物質(例えばスズ)を吸着させ(センシタイジング処理)、次いで、イオン性物質の作用によりパラジウムを析出させる(アクチベーティング処理)方法(センシタイジング−アクチベーティング法);アミノシランのアルコール溶液に、保持体を有する基材を浸漬し、次いで、パラジウムの希薄溶液に浸漬する方法(シランカップリング法);パラジウムのコロイド溶液に保持体を有する基材を浸漬する方法(パラジウムゾル法)等が挙げられる。処理が容易さの観点から、保持体を有する基材を金属イオンの水溶液に浸漬する方法が好ましい。
触媒活性金属の量は、特に限定されないが、触媒を担持させる領域の表面積(ただし、細孔が存在しない場合の面積、即ち金属層を形成する面の投影面積)1cmあたり、金属層の析出の容易さの観点から、好ましくは1μg以上、より好ましくは100μg以上であり、高い密着性の観点からは、好ましくは10μg以下であり得る。
触媒活性金属は、支持体上に非連続的に(または点在して)存在し得る。触媒活性金属は、支持体全体に存在する必要はなく、金属層を形成する箇所にのみ担持されていればよい。即ち、触媒活性金属は、支持体の一部のみに担持されていてもよい。
工程2:中間層上に、金属層を形成する工程
本工程は、好ましくはめっき処理により行われる。めっき処理は、電解めっき処理または無電解めっき処理のいずれであってもよい。
金属層を構成する金属としては、特に限定されないが、例えばCu、Ag、Ni、Sn、Au、Alまたはこれらの合金等が挙げられる。
金属層の厚みは、特に限定されないが、好ましくは100nm以上5μm以下であり、より好ましくは150nm以上3μm以下、例えば500nm以上2μm以下であり得る。
一の態様において、めっき処理は、多段階で行ってもよい。
上記のように多段階のめっき処理を行う場合、金属層は、複数の層から構成される。これら複数の層は、同じ金属から構成されていても、異なる金属から構成されていてもよい。
例えば、まず、ストライクめっき(下地めっき)処理を行い、次いで、本めっき処理を行うことができる。また、本めっき処理を複数回行ってもよい。
一の態様において、上記ストライクめっきおよび本めっきは、銅によるめっきであり得る。ストライクめっき用のストライクめっき浴は、好ましくは、10〜30g/Lのピロリン酸銅、80〜250g/Lのピロリン酸および5〜20g/Lのシュウ酸カリウムを含み、pHは7.5〜10.0であり得る。ストライクめっき条件として、好ましくは、浴温は15〜50℃であり、電流密度は0.05〜0.30A/dmであり得る。このようなストライクめっき浴および条件を用いることにより、セラミック表面の低抵抗表面が不連続な場合であっても、横方向へのめっき成長を促し、不連続な低抵抗表面間の連結をより良好に行うことができる。次いで、本めっきにより金属層を所望の厚みまで成長させることができる。本めっきは、当業者によく知られた方法により行うことができ、例えば市販の銅めっき液を用いて行うことができる。
別の態様において、上記ストライクめっきおよび本めっきは、ニッケルによるめっきであり得る。ストライクめっき用のストライクめっき浴は、好ましくは、300〜450g/Lの硫酸ニッケル、35〜55g/Lのホウ酸および0.5〜2g/Lの塩化ニッケルを含み、pHは3.5〜5.0であり得る。ストライクめっき条件として、好ましくは、浴温は40〜75℃であり、電流密度は0.05〜0.30A/dmであり得る。このようなストライクめっき浴および条件を用いることにより、セラミック表面の低抵抗表面が不連続な場合であっても、不連続な低抵抗表面間の連結をより良好に行うことができる。次いで、本めっきにより金属層を所望の厚みまで成長させることができる。本めっきは、当業者によく知られた方法により行うことができ、例えば市販のニッケルめっき液を用いて行うことができる。さらに、本めっきにより形成されたニッケル層上に、SnまたはAu等、好ましくはSnをめっきしてもよい。このようなさらなるめっき層を形成することにより、他の電子部品に接続する際のはんだ処理等がより容易になる。
別の態様において、無電解めっき処理により、低抵抗表面上に銅めっきまたはニッケルめっきを形成してもよい。無電解銅めっき処理は、市販の無電解銅めっき液または無電解ニッケルめっき液を用いて、適宜条件を選択して行うことができる。例えば、無電解銅めっきを行う場合、市販の無電解銅めっき液(例えば、奥野製薬工業株式会社製OPCカッパーT)を用いて、pH11〜13、浴温30〜50℃で行うことができる。また、無電解ニッケルめっきを行う場合、市販の無電解ニッケルめっき液(例えば、奥野製薬工業株式会社製IPC二コロンGM)を用いて、pH3.5〜5.0、浴温60〜90℃で行うことができる。さらに、銅めっきまたはニッケルめっき(好ましくはニッケルめっき)を行った後、金またはスズ(好ましくは金めっき)をめっきしてもよい。この金またはスズめっき層は、無電解めっき法で形成してもよく、例えば自己触媒めっきまたは置換めっき法により形成することができる。
一の態様において、本発明の方法は、さらに、中間層に他の成分を含ませる工程を含み得る。他の成分としては、特に限定されないが、着色材等が挙げられる。
一の態様において、本発明の方法は、中間層の、金属層が形成されていない領域の細孔に、着色材を担持させて、基材を着色する工程をさらに含み得る。この工程は、通常、金属層を形成する工程よりも後に行われる。
着色材は、染料または顔料のいずれであってもよいが、顔料が好ましい。着色材としては、特に限定されないが、例えば、フタロシアニンブルー、ローダミンβ、アニリンブラック、カーボンブラック、紺青、亜鉛華、レーキレッド、鉛丹アニリンブラック等を用いることができる。
本発明の方法によれば、工程1において、基材の表面、特に基材の細孔内に触媒活性金属が導入され、この触媒活性金属を起点として金属層を形成することが可能になる。また、中間層は、基材に化学結合により結合するので、高い密着性を有し得る。さらに、金属層は、中間層の細孔の内部にまで形成されるので、アンカー効果により、高い密着性を有し得る。その結果、基材上に、高い密着性で金属層を形成することが可能になる。さらに、中間層の細孔を、中間層を貫通するように形成することにより、金属層と基材表面(詳細には、基材表面に露出した内部電極)との導通をとることが可能になる。従って、本発明の方法は、内部電極を有する電子部品の製造においても好適に用いることができる。
本発明の金属層の形成方法は、電子部品、例えばインダクタ等のコイル部品、コンデンサ、サーミスタ、回路基板等の製造において好適に用いることができる。
従って、本発明は、上記した本発明の方法により金属層を形成することを含む、電子部品の製造方法をも提供する。また、本発明は、上記した本発明の方法により金属層が形成された電子部品をも提供する。
本発明の電子部品は、セラミック基材および樹脂基材から選択される基材と、
基材上に位置する、多孔質の保持体と触媒活性金属とを有して成る中間層と、
中間層上に位置する金属層と
を有して成る。
本発明の電子部品は、特に限定されないが、例えばインダクタ等のコイル部品、コンデンサ、サーミスタ、回路基板等であり得る。
一の態様において、基材は、内部電極を有するセラミック素体であって、内部電極の端部がセラミック素体から露出している。
上記内部電極の形状は、特に限定されず、コイル状、層状等の形状であり得る。
上記内部電極を構成する材料としては、金属材料であれば特に限定されないが、CuまたはAgが好ましい。
この態様において、中間層の細孔の一部は、中間層を貫通している。貫通した細孔中には、金属層が充填されている。その結果、基材の内部の内部電極と金属層との導通が確保される。
一の態様において、中間層は、さらに他の成分を有していてもよい。他の成分としては、例えば着色材などが挙げられる。他の成分は、主に中間層の細孔内に保持される。
本発明の電子部品は、上記した本発明の方法により得られるので、基材と金属層が、中間層を介して強固に密着している。従って、本発明の電子部品は、苛酷な環境下、例えば激しい温度サイクルの環境下においても、金属部材の基材からの剥離が生じにくい。
本発明の電子部品は、基材上に金属層が強固に密着していることから、種々の電子機器において好適に用いることができる。

Claims (20)

  1. セラミック基材および樹脂基材から選択される基材上に、金属層を形成する方法であって、
    セラミック基材および樹脂基材上に、触媒活性金属を有する多孔質の中間層を形成すること、
    上記中間層上に、金属層を形成すること、
    を含む方法。
  2. 中間層を、多孔質の保持体を形成し、次いで、保持体の細孔内に触媒活性金属を担持させることにより形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 中間層を、触媒活性金属と保持体の原料とを混合し、次いで、保持体を形成することにより形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 保持体が、有機無機ハイブリッド材または無機材であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 有機無機ハイブリッド材が、ポリシロキサンであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 無機材が、多孔質ガラス、発泡型ゼオライトまたはシリカモノリスであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  7. 触媒活性金属が、Pd、Au、AgもしくはCu、またはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 金属層を構成する金属が、Cu、Ag、Ni、Sn、Au、Alまたはこれらの合金であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 中間層の細孔の少なくとも一部が、中間層を貫通していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. さらに、中間層に着色材を含ませることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により、金属層を形成することを含む電子部品の製造方法。
  12. セラミック基材および樹脂基材から選択される基材と、
    基材上に位置する、多孔質の保持体と触媒活性金属とを有して成る中間層と、
    中間層上に位置する金属層と
    を有して成る電子部品。
  13. 保持体が、有機無機ハイブリッド材または無機材であることを特徴とする、請求項12に記載の電子部品。
  14. 有機無機ハイブリッド材が、ポリシロキサンであることを特徴とする、請求項13に記載の電子部品。
  15. 無機材が、多孔質ガラス、発泡型ゼオライトまたはシリカモノリスであることを特徴とする、請求項13に記載の電子部品。
  16. 触媒活性金属が、Pd、Au、AgもしくはCu、またはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の電子部品。
  17. 金属層を構成する金属が、Cu、Ag、Ni、Sn、Au、Alまたはこれらの合金であることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか1項に記載の電子部品。
  18. 中間層の細孔の少なくとも一部が中間層を貫通し、貫通孔中に金属層を構成する金属が充填されていることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の電子部品。
  19. 中間層が、さらに着色材を有することを特徴とする、請求項12〜18のいずれか1項に記載の電子部品。
  20. 基材が、内部電極を有するセラミック素体であって、内部電極の端部がセラミック素体から露出していることを特徴とする、請求項12〜19のいずれか1項に記載の電子部品。
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