JPH06260759A - プリント回路板の製造方法 - Google Patents
プリント回路板の製造方法Info
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- JPH06260759A JPH06260759A JP4507293A JP4507293A JPH06260759A JP H06260759 A JPH06260759 A JP H06260759A JP 4507293 A JP4507293 A JP 4507293A JP 4507293 A JP4507293 A JP 4507293A JP H06260759 A JPH06260759 A JP H06260759A
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- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 独立パターンのスルーホールランド部を有す
る液晶基板に適用して有効なプリント回路基板の製造方
法を提供する。 【構成】 両面銅張積層板1にスルーホール4を穿設
し、その壁面に導電性13を付与し、回路を形成すべき
個所8a、スルーホール4の開口部4aとスルーホール
ランド部を形成すべき個所8bおよび端子部を形成すべ
き個所8cにレジストフィルム14を配置し、露出する
銅層部分3をエッチング除去し、レジストフィルム14
を除去したのち、ソルダーレジストをパターニングし、
最後に、前記スルーホールランド部,端子部およびスル
ーホールの壁面に、銅めっき層,ニッケルめっき層を順
次形成したのち、さらに金めっき層を形成する。
る液晶基板に適用して有効なプリント回路基板の製造方
法を提供する。 【構成】 両面銅張積層板1にスルーホール4を穿設
し、その壁面に導電性13を付与し、回路を形成すべき
個所8a、スルーホール4の開口部4aとスルーホール
ランド部を形成すべき個所8bおよび端子部を形成すべ
き個所8cにレジストフィルム14を配置し、露出する
銅層部分3をエッチング除去し、レジストフィルム14
を除去したのち、ソルダーレジストをパターニングし、
最後に、前記スルーホールランド部,端子部およびスル
ーホールの壁面に、銅めっき層,ニッケルめっき層を順
次形成したのち、さらに金めっき層を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント回路板の製造方
法に関し、更に詳しくは、回路網のファインパターン化
が可能で、かつ、省資源にも貢献し、とくに独立パター
ンのスルーホールを有する液晶パネルの製造に適用して
有効なプリント回路板の製造方法に関する。
法に関し、更に詳しくは、回路網のファインパターン化
が可能で、かつ、省資源にも貢献し、とくに独立パター
ンのスルーホールを有する液晶パネルの製造に適用して
有効なプリント回路板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント回路板の製造方法の1つにサブ
トラクティブ法があるが、以下に、その変法の1つを、
両面実装用のプリント回路板の場合につき、図面に則し
て説明する。まず、図1で示したように、例えばガラス
繊維−エポキシ樹脂積層板のような絶縁基材2の両面
に、通常、厚み18μmの銅箔3,3が積層されている
両面銅張積層板1が用意される。
トラクティブ法があるが、以下に、その変法の1つを、
両面実装用のプリント回路板の場合につき、図面に則し
て説明する。まず、図1で示したように、例えばガラス
繊維−エポキシ樹脂積層板のような絶縁基材2の両面
に、通常、厚み18μmの銅箔3,3が積層されている
両面銅張積層板1が用意される。
【0003】ついで、この両面銅張積層板1の表裏を貫
いて、例えば直径0.3〜6mm程度のスルーホール4,4
が穿設され(図2)、その後、全体に公知の無電解銅め
っきが行なわれる。その結果、銅箔3,3の表面および
スルーホール4,4の壁面には化学銅が析出して化学銅
層5が形成され、そのことにより、スルーホール4の壁
面にも導電性が付与される(図3)。その後、全体に電
解めっきを施すことにより、上記化学銅層5の全表面を
被覆して厚み10〜25μmの銅めっき層6が形成され
る(図4)。
いて、例えば直径0.3〜6mm程度のスルーホール4,4
が穿設され(図2)、その後、全体に公知の無電解銅め
っきが行なわれる。その結果、銅箔3,3の表面および
スルーホール4,4の壁面には化学銅が析出して化学銅
層5が形成され、そのことにより、スルーホール4の壁
面にも導電性が付与される(図3)。その後、全体に電
解めっきを施すことにより、上記化学銅層5の全表面を
被覆して厚み10〜25μmの銅めっき層6が形成され
る(図4)。
【0004】ついで、スルーホール4の中に、例えば穴
埋めインクのようなマスク材7を充填してスルーホール
の穴埋めを行なったのち、両面を研磨して、マスク材7
の表面7aと銅めっき層6の表面6aが同一平面を構成
するように処置する(図5)。その後、導体回路を形成
すべき個所8a,スルーホールランド部を形成すべき個
所8b,および回路板の端子部を形成すべき個所8c
に、例えば、熱硬化型インクのようなレジストマスク9
をパターニングする(図6)。
埋めインクのようなマスク材7を充填してスルーホール
の穴埋めを行なったのち、両面を研磨して、マスク材7
の表面7aと銅めっき層6の表面6aが同一平面を構成
するように処置する(図5)。その後、導体回路を形成
すべき個所8a,スルーホールランド部を形成すべき個
所8b,および回路板の端子部を形成すべき個所8c
に、例えば、熱硬化型インクのようなレジストマスク9
をパターニングする(図6)。
【0005】ついで、全体を銅エッチャントに浸漬し、
個所8a,個所8b,個所8c以外の銅層部分をエッチ
ング除去することにより絶縁基材2の表面2aを露出さ
せる(図7)。その後、レジストマスク9を除去し、更
に続けてスルーホール内に充填されているマスク材7を
除去する。その結果、両面銅張積層板1には、いずれも
銅層の3層の積層構造である導体回路部8a’,スルー
ホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個所
8cがそれぞれ形成される(図8)。
個所8a,個所8b,個所8c以外の銅層部分をエッチ
ング除去することにより絶縁基材2の表面2aを露出さ
せる(図7)。その後、レジストマスク9を除去し、更
に続けてスルーホール内に充填されているマスク材7を
除去する。その結果、両面銅張積層板1には、いずれも
銅層の3層の積層構造である導体回路部8a’,スルー
ホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個所
8cがそれぞれ形成される(図8)。
【0006】ついで、スルーホールランド部にすべき個
所8b,端子部にすべき個所8cを除いた個所にソルダ
ーレジスト10をパターニングして、導体回路部8a’
と絶縁基材2の表面2aを埋設する(図9)。最後に、
全体に電解めっきを施すことにより、スルーホールラン
ド部にすべき個所8bと端子部にすべき個所8cにおい
て露出している銅めっき層6の表面に、ニッケルめっき
層11,金めっき層12を順次形成してスルーホールラ
ンド部8b’,端子部8c’にする(図10)。
所8b,端子部にすべき個所8cを除いた個所にソルダ
ーレジスト10をパターニングして、導体回路部8a’
と絶縁基材2の表面2aを埋設する(図9)。最後に、
全体に電解めっきを施すことにより、スルーホールラン
ド部にすべき個所8bと端子部にすべき個所8cにおい
て露出している銅めっき層6の表面に、ニッケルめっき
層11,金めっき層12を順次形成してスルーホールラ
ンド部8b’,端子部8c’にする(図10)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した製
造方法には次のような問題がある。まず、第1の問題は
回路網のファインパターン化が困難なことである。すな
わち、図4で示したように、化学銅層5の全表面に電解
めっき法で銅めっき層6を形成したときに、両面銅張積
層板1は大面積であるため、両面銅張積層板1の面内に
おける銅めっき層6の厚みのばらつきが大きくなり、そ
のため、図7で示したようなエッチング処理を施したと
きに、銅層部分では、過度にエッチング除去されたりま
たはエッチング不足で残留したりすることが起こり、回
路設計時に決めたパターンの形成に難点が生ずるからで
ある。
造方法には次のような問題がある。まず、第1の問題は
回路網のファインパターン化が困難なことである。すな
わち、図4で示したように、化学銅層5の全表面に電解
めっき法で銅めっき層6を形成したときに、両面銅張積
層板1は大面積であるため、両面銅張積層板1の面内に
おける銅めっき層6の厚みのばらつきが大きくなり、そ
のため、図7で示したようなエッチング処理を施したと
きに、銅層部分では、過度にエッチング除去されたりま
たはエッチング不足で残留したりすることが起こり、回
路設計時に決めたパターンの形成に難点が生ずるからで
ある。
【0008】第2の問題は、銅資源が無駄に使用されて
いるという問題である。すなわち、図4で示したよう
に、化学銅層5の全面には電解めっき法によって一旦銅
めっき層6が形成されるが、次に、図7で示したような
エッチング処理時には、上記銅めっき層6のうち、導体
回路部にすべき個所8a,スルーホールランド部にすべ
き個所8b,端子部にすべき個所8cに相当する部分以
外をエッチング除去してしまうので、その部分のめっき
銅は、結果として無駄になってしまう。
いるという問題である。すなわち、図4で示したよう
に、化学銅層5の全面には電解めっき法によって一旦銅
めっき層6が形成されるが、次に、図7で示したような
エッチング処理時には、上記銅めっき層6のうち、導体
回路部にすべき個所8a,スルーホールランド部にすべ
き個所8b,端子部にすべき個所8cに相当する部分以
外をエッチング除去してしまうので、その部分のめっき
銅は、結果として無駄になってしまう。
【0009】第3の問題は、全体の工程の流れにおける
効率が悪いということである。すなわち、図1〜図10
で示した工程においては、図4で示した銅めっき層6の
形成以後、つぎには、穴埋,研磨,レジストマスクのパ
ターニング,エッチング処理,レジストマスクとマスク
体の除去,そしてソルダーレジストの形成を経たのち、
再び、電解めっきのラインにのせている。このことは、
電解めっき工程が分断されていることであり、無電解銅
めっき工程後の処理を考慮すると、ラインの稼働効率を
悪くする要因になっている。
効率が悪いということである。すなわち、図1〜図10
で示した工程においては、図4で示した銅めっき層6の
形成以後、つぎには、穴埋,研磨,レジストマスクのパ
ターニング,エッチング処理,レジストマスクとマスク
体の除去,そしてソルダーレジストの形成を経たのち、
再び、電解めっきのラインにのせている。このことは、
電解めっき工程が分断されていることであり、無電解銅
めっき工程後の処理を考慮すると、ラインの稼働効率を
悪くする要因になっている。
【0010】本発明は、図1〜図10で示した従来の製
造方法における上記した問題を解決し、回路網のファイ
ンパターン化を可能とし、銅の省資源も実現でき、かつ
従来のような穴埋め工程が不要であり、生産ラインの高
効率稼働を可能にするプリント回路板の製造方法の提供
を目的とする。
造方法における上記した問題を解決し、回路網のファイ
ンパターン化を可能とし、銅の省資源も実現でき、かつ
従来のような穴埋め工程が不要であり、生産ラインの高
効率稼働を可能にするプリント回路板の製造方法の提供
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明においては、両面銅張積層板の所定個所に
スルーホールを穿設する工程(以下、第1工程とい
う);少なくとも前記スルーホールの壁面に導電性を付
与する工程(以下、第2工程という);前記両面銅張積
層板の表面のうち、導体回路を形成すべき個所、前記ス
ルーホールの開口部とスルーホールランド部を形成すべ
き個所および端子部を形成すべき個所を被覆してレジス
トフィルムを配置する工程(以下、第3工程という);
エッチング処理を施して表面に露出する銅層部分をエッ
チング除去する工程(以下、第4工程という);前記レ
ジストフィルムを除去したのち、前記スルーホールラン
ド部を形成すべき個所および前記端子部を形成すべき個
所を除いた個所を被覆してソルダーレジストをパターニ
ングする工程(以下、第5工程という);ならびに、前
記スルーホールランド部,端子部およびスルーホールの
壁面に、厚み比が2:1〜3:1で銅めっき層,ニッケ
ルめっき層を順次形成したのち、前記ニッケルめっき層
の上に金めっき層を形成する工程(以下、第6工程とい
う);を備えていることを特徴とするプリント回路板の
製造方法が提供される。
ため、本発明においては、両面銅張積層板の所定個所に
スルーホールを穿設する工程(以下、第1工程とい
う);少なくとも前記スルーホールの壁面に導電性を付
与する工程(以下、第2工程という);前記両面銅張積
層板の表面のうち、導体回路を形成すべき個所、前記ス
ルーホールの開口部とスルーホールランド部を形成すべ
き個所および端子部を形成すべき個所を被覆してレジス
トフィルムを配置する工程(以下、第3工程という);
エッチング処理を施して表面に露出する銅層部分をエッ
チング除去する工程(以下、第4工程という);前記レ
ジストフィルムを除去したのち、前記スルーホールラン
ド部を形成すべき個所および前記端子部を形成すべき個
所を除いた個所を被覆してソルダーレジストをパターニ
ングする工程(以下、第5工程という);ならびに、前
記スルーホールランド部,端子部およびスルーホールの
壁面に、厚み比が2:1〜3:1で銅めっき層,ニッケ
ルめっき層を順次形成したのち、前記ニッケルめっき層
の上に金めっき層を形成する工程(以下、第6工程とい
う);を備えていることを特徴とするプリント回路板の
製造方法が提供される。
【0012】以下に、図面に基づいて本発明における各
工程を説明する。まず、第1工程においては、図11で
示したように、絶縁基材2の両面に銅箔3,3が積層さ
れている両面銅張積層板1が用意され、この積層板1の
所定個所にスルーホール4が穿設される(図12)。用
いる両面銅張積層板1としては、銅箔3,3の厚みが3
5μmであるものが好ましい。
工程を説明する。まず、第1工程においては、図11で
示したように、絶縁基材2の両面に銅箔3,3が積層さ
れている両面銅張積層板1が用意され、この積層板1の
所定個所にスルーホール4が穿設される(図12)。用
いる両面銅張積層板1としては、銅箔3,3の厚みが3
5μmであるものが好ましい。
【0013】第2工程は、第1工程で得られたスルーホ
ール付きの両面銅張積層板に後述する処理を施すことに
より、少なくとも絶縁基材2が露出しているスルーホー
ル4の壁面に導電性を付与する工程である。スルーホー
ルの壁面に導電性を付与する方法としては次のような方
法をあげることができる。
ール付きの両面銅張積層板に後述する処理を施すことに
より、少なくとも絶縁基材2が露出しているスルーホー
ル4の壁面に導電性を付与する工程である。スルーホー
ルの壁面に導電性を付与する方法としては次のような方
法をあげることができる。
【0014】第1の方法は、公知の無電解銅めっきを施
すことにより、図13で示したように、銅箔3,3の表
面およびスルーホール4の壁面に化学銅を析出させ、化
学銅層5を形成する方法である。具体的には、まず、例
えば、塩化第一すずの塩酸水溶液中に両面銅張積層板を
浸漬してその全面に塩化第一すずを沈着させ、ついで、
塩化パラジウム水溶液中に浸漬することにより、Sn2+
+Pd2+→Sn4++Pd0 の還元反応で金属パラジウム
を全面に析出させたのち、最後に両面銅張積層板を所定
組成の無電解銅めっき浴に浸漬して、Cu2++Pd0 →
Cu0 +Pd2+の還元反応により金属銅を析出させる方
法がある。また、パラジウム微粒子の周囲に第二すずイ
オン(Sn 4+)の保護コロイドが形成されているコロイ
ド溶液(キャタリスト)に両面銅張積層板を浸漬してそ
の全面に上記キャタリストを沈着させ、ついで、硫酸の
ようなアクセレータに浸漬して上記の沈着コロイドを活
性化したのち、所定組成の無電解銅めっき浴に浸漬して
金属銅を析出させるという方法がある。
すことにより、図13で示したように、銅箔3,3の表
面およびスルーホール4の壁面に化学銅を析出させ、化
学銅層5を形成する方法である。具体的には、まず、例
えば、塩化第一すずの塩酸水溶液中に両面銅張積層板を
浸漬してその全面に塩化第一すずを沈着させ、ついで、
塩化パラジウム水溶液中に浸漬することにより、Sn2+
+Pd2+→Sn4++Pd0 の還元反応で金属パラジウム
を全面に析出させたのち、最後に両面銅張積層板を所定
組成の無電解銅めっき浴に浸漬して、Cu2++Pd0 →
Cu0 +Pd2+の還元反応により金属銅を析出させる方
法がある。また、パラジウム微粒子の周囲に第二すずイ
オン(Sn 4+)の保護コロイドが形成されているコロイ
ド溶液(キャタリスト)に両面銅張積層板を浸漬してそ
の全面に上記キャタリストを沈着させ、ついで、硫酸の
ようなアクセレータに浸漬して上記の沈着コロイドを活
性化したのち、所定組成の無電解銅めっき浴に浸漬して
金属銅を析出させるという方法がある。
【0015】これらの方法のうち、後者のキャタリスト
−アクセレータ系を用いる方法は、銅の析出核になるパ
ラジウムの消耗が少ないので、経済性の面で好適であ
る。この化学銅層5は、電解めっきで形成されるめっき
銅層と異なり、その厚みは薄いが、しかし厚みのばらつ
きは極めて小さい。すなわち、この化学銅層5の厚み
は、両面銅張積層板のいずれの場所においてもほとんど
同じであり、かつ薄い。
−アクセレータ系を用いる方法は、銅の析出核になるパ
ラジウムの消耗が少ないので、経済性の面で好適であ
る。この化学銅層5は、電解めっきで形成されるめっき
銅層と異なり、その厚みは薄いが、しかし厚みのばらつ
きは極めて小さい。すなわち、この化学銅層5の厚み
は、両面銅張積層板のいずれの場所においてもほとんど
同じであり、かつ薄い。
【0016】この化学銅の析出に関しては、無電解銅め
っき浴として薄付けタイプのもの、厚付けタイプのもの
のいずれも使用することができるが、本発明において
は、薄付けタイプのもので充分である。スルーホールの
壁面に導電性を付与するための第2の方法としては、上
記したキャタリスト−アクセレータ系を用いる方法にお
いて、両面銅張積層板をキャタリストに浸漬するにとど
める方法である。
っき浴として薄付けタイプのもの、厚付けタイプのもの
のいずれも使用することができるが、本発明において
は、薄付けタイプのもので充分である。スルーホールの
壁面に導電性を付与するための第2の方法としては、上
記したキャタリスト−アクセレータ系を用いる方法にお
いて、両面銅張積層板をキャタリストに浸漬するにとど
める方法である。
【0017】この場合には、スルーホールの壁面も含め
た両面銅張積層の全面には上記したパラジウムの析出核
が沈着しているにとどまる。この沈着コロイドは非常に
薄いが導電性を有しており、後述する第6工程におけ
る、無電解めっき,電解めっきのいずれによっても必要
とする厚みの銅めっきを層を形成することが可能であ
る。
た両面銅張積層の全面には上記したパラジウムの析出核
が沈着しているにとどまる。この沈着コロイドは非常に
薄いが導電性を有しており、後述する第6工程におけ
る、無電解めっき,電解めっきのいずれによっても必要
とする厚みの銅めっきを層を形成することが可能であ
る。
【0018】なお、この沈着処理後に、積層板に、例え
ば120〜140℃の温度域で40〜60分間程度の熱
処理を施すと、沈着した析出核が壁面に強固に密着する
ので好適である。第3の方法は、上記したようなめっき
法を適用することなく、少なくともスルーホールの壁面
に導電性皮膜を成膜する方法である。
ば120〜140℃の温度域で40〜60分間程度の熱
処理を施すと、沈着した析出核が壁面に強固に密着する
ので好適である。第3の方法は、上記したようなめっき
法を適用することなく、少なくともスルーホールの壁面
に導電性皮膜を成膜する方法である。
【0019】具体的には、両面銅張積層板を、例えば、
日本マクダーミッド(株)製のBH処理液のような薬液
に浸漬してその全面に上記薬液の所定量を膜状に付着さ
せる。このようにして成膜された皮膜は、通常、炭素を
主成分としているため導電性を有しており、ここに、第
6工程における銅めっきを行うことができる。
日本マクダーミッド(株)製のBH処理液のような薬液
に浸漬してその全面に上記薬液の所定量を膜状に付着さ
せる。このようにして成膜された皮膜は、通常、炭素を
主成分としているため導電性を有しており、ここに、第
6工程における銅めっきを行うことができる。
【0020】その場合、この導電性皮膜に対しては無電
解銅めっきを行うことができないので、常用の電解めっ
きが適用される。しかしながら、形成すべきスルーホー
ルランド部が独立パターンである場合には、その壁面に
電解めっきを施して導電性を付与することは不可能であ
るため、そのような場合には、第2工程で上記した第3
工程の方法を適用することはできず、第1工程の方法ま
たは第2工程の方法が適用される。
解銅めっきを行うことができないので、常用の電解めっ
きが適用される。しかしながら、形成すべきスルーホー
ルランド部が独立パターンである場合には、その壁面に
電解めっきを施して導電性を付与することは不可能であ
るため、そのような場合には、第2工程で上記した第3
工程の方法を適用することはできず、第1工程の方法ま
たは第2工程の方法が適用される。
【0021】このように、第2工程を経由することによ
り、少なくともスルーホールの壁面に導電性が付与され
た両面銅張積層板が得られる。本発明方法においては、
以後、この両面銅張積層板に対し、後述する第3工程以
下の処置が施されることにより目的とするプリント回路
板が製造される。以下、第6工程までは、スルーホール
壁面の導電性が、図14で示したように、パラジウムの
析出核13で確保されている場合を例にして各工程を説
明する。
り、少なくともスルーホールの壁面に導電性が付与され
た両面銅張積層板が得られる。本発明方法においては、
以後、この両面銅張積層板に対し、後述する第3工程以
下の処置が施されることにより目的とするプリント回路
板が製造される。以下、第6工程までは、スルーホール
壁面の導電性が、図14で示したように、パラジウムの
析出核13で確保されている場合を例にして各工程を説
明する。
【0022】第3工程では、まず、両面銅張積層板の表
面に沈着しているパラジウムの析出核が研磨除去され
て、銅層部分3,3の表面を露出させる(図15)。つ
いで、図16に示したように、両面銅張積層板の表面の
うち、導体回路部を形成すべき個所8a,スルーホール
4の開口部4aと開口部4aの周辺に位置するスルーホ
ールランド部を形成すべき個所8b、および、端子部を
形成すべき個所8cを被覆するパターンのレジストフィ
ルム14を配置してこれを焼付ける。
面に沈着しているパラジウムの析出核が研磨除去され
て、銅層部分3,3の表面を露出させる(図15)。つ
いで、図16に示したように、両面銅張積層板の表面の
うち、導体回路部を形成すべき個所8a,スルーホール
4の開口部4aと開口部4aの周辺に位置するスルーホ
ールランド部を形成すべき個所8b、および、端子部を
形成すべき個所8cを被覆するパターンのレジストフィ
ルム14を配置してこれを焼付ける。
【0023】その結果、スルーホール4はレジストマス
クで封鎖されて中空状態となり、両面銅張積層板1の他
の銅層部分の表面3aのみが露出する。第4工程では、
第3工程で得られた積層板を銅エッチャントに浸漬し、
レジストフィルム14がパターニングされている個所以
外の個所で露出している銅層部分3をエッチング除去す
る。
クで封鎖されて中空状態となり、両面銅張積層板1の他
の銅層部分の表面3aのみが露出する。第4工程では、
第3工程で得られた積層板を銅エッチャントに浸漬し、
レジストフィルム14がパターニングされている個所以
外の個所で露出している銅層部分3をエッチング除去す
る。
【0024】その結果、図17で示したように、絶縁基
材2の表面2aが露出し、またそれぞれの上面にレジス
トフィルムが添着した状態で、導体回路部にすべき個所
8a,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部
にすべき個所8cが形成される。このとき、スルーホー
ル4はレジストフィルムで密封されているので、その壁
面に沈着しているパラジウムの析出核13は銅エッチャ
ントで除去されることなく、そのまま残留する。
材2の表面2aが露出し、またそれぞれの上面にレジス
トフィルムが添着した状態で、導体回路部にすべき個所
8a,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部
にすべき個所8cが形成される。このとき、スルーホー
ル4はレジストフィルムで密封されているので、その壁
面に沈着しているパラジウムの析出核13は銅エッチャ
ントで除去されることなく、そのまま残留する。
【0025】この第4工程においては、銅箔3,3の厚
みのばらつきは所定の規格内にあり、その厚みのばらつ
きも少ないので、エッチング処理は、従来のようにエッ
チングの過不足を引き起こすことなく、回路設計時の設
計基準を実現することができる。すなわち、導体回路部
にすべき個所8a,スルーホールランド部にすべき個所
8b,端子部にすべき個所8cの寸法精度を高めること
ができ、これらのファイン化が可能になる。
みのばらつきは所定の規格内にあり、その厚みのばらつ
きも少ないので、エッチング処理は、従来のようにエッ
チングの過不足を引き起こすことなく、回路設計時の設
計基準を実現することができる。すなわち、導体回路部
にすべき個所8a,スルーホールランド部にすべき個所
8b,端子部にすべき個所8cの寸法精度を高めること
ができ、これらのファイン化が可能になる。
【0026】第5工程では、導体回路部にすべき個所8
a,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部に
すべき個所8cの各表面に添着されているレジストフィ
ルム14をエッチング除去する。その結果、図18で示
したように、絶縁基材2の両面には、導体回路部8
a’,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部
にすべき個所8cがそれぞれ、所定のパターンで露出
し、かつスルーホール4はその壁面にパラジウムの析出
核13が沈着した状態で開口する。
a,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部に
すべき個所8cの各表面に添着されているレジストフィ
ルム14をエッチング除去する。その結果、図18で示
したように、絶縁基材2の両面には、導体回路部8
a’,スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部
にすべき個所8cがそれぞれ、所定のパターンで露出
し、かつスルーホール4はその壁面にパラジウムの析出
核13が沈着した状態で開口する。
【0027】ついで第6工程においては、スルーホール
ランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個所8cを
除いた他の個所、すなわち、導体回路部8a’と絶縁基
材2の露出表面2aを被覆してソルダーレジスト10を
パターニングする。その結果、図19で示したように、
スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべ
き個所8c,および、スルーホール4の壁面のみがパラ
ジウムの析出核13で被覆されている回路板が得られ
る。
ランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個所8cを
除いた他の個所、すなわち、導体回路部8a’と絶縁基
材2の露出表面2aを被覆してソルダーレジスト10を
パターニングする。その結果、図19で示したように、
スルーホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべ
き個所8c,および、スルーホール4の壁面のみがパラ
ジウムの析出核13で被覆されている回路板が得られ
る。
【0028】第7工程は、上記したようにして形成され
たスルーホールランド部にすべき個所8bの銅層部分の
表面,端子部にすべき個所の銅層部分の表面8c、およ
び、スルーホール4の壁面に、銅めっき層,ニッケルめ
っき層,金めっき層を順次形成する工程である。この場
合、スルーホール4の壁面の導電性が前記した第1の方
法による化学銅層で確保されているときには、この化学
銅層5の上に、直接、銅,ニッケル,金を用いた無電解
めっきまたは電解めっきが上記した順序で施される。通
常は、電解めっきであることが好ましい。
たスルーホールランド部にすべき個所8bの銅層部分の
表面,端子部にすべき個所の銅層部分の表面8c、およ
び、スルーホール4の壁面に、銅めっき層,ニッケルめ
っき層,金めっき層を順次形成する工程である。この場
合、スルーホール4の壁面の導電性が前記した第1の方
法による化学銅層で確保されているときには、この化学
銅層5の上に、直接、銅,ニッケル,金を用いた無電解
めっきまたは電解めっきが上記した順序で施される。通
常は、電解めっきであることが好ましい。
【0029】また、スルーホール壁面の導電性が第2工
程における第2の方法によって確保された場合、すなわ
ち、これまでの説明のように、スルーホール壁面にパラ
ジウムの析出核13を沈着させた場合においても、無電
解めっきまたは電解めっきにより、壁面に沈着している
パラジウムの析出核13の上に銅めっき層,ニッケルめ
っき層,金めっき層を順次形成すればよい。
程における第2の方法によって確保された場合、すなわ
ち、これまでの説明のように、スルーホール壁面にパラ
ジウムの析出核13を沈着させた場合においても、無電
解めっきまたは電解めっきにより、壁面に沈着している
パラジウムの析出核13の上に銅めっき層,ニッケルめ
っき層,金めっき層を順次形成すればよい。
【0030】その結果、図20で示したように、銅めっ
き層6’,ニッケルめっき層11,金めっき層12が順
次積層されて成るスルーホールランド部8b’,端子部
8c’がそれぞれ形成される。このとき、無電解銅めっ
きで上記銅めっき層6’を形成する場合には、まず、第
2工程で用いたキャタリストと対をなすアクセレータで
少なくともスルーホールの壁面を処理することにより、
その壁面に沈着しているパラジウムの析出核13を活性
化したのち、厚付けタイプの無電解銅めっき浴に浸漬し
て銅を析出させ、つづけて、同じく常用の無電解めっき
により、ニッケルめっき層11,金めっき層12を順次
形成することが好ましい。全体のめっきラインを無電解
めっき系列で統一できるからである。
き層6’,ニッケルめっき層11,金めっき層12が順
次積層されて成るスルーホールランド部8b’,端子部
8c’がそれぞれ形成される。このとき、無電解銅めっ
きで上記銅めっき層6’を形成する場合には、まず、第
2工程で用いたキャタリストと対をなすアクセレータで
少なくともスルーホールの壁面を処理することにより、
その壁面に沈着しているパラジウムの析出核13を活性
化したのち、厚付けタイプの無電解銅めっき浴に浸漬し
て銅を析出させ、つづけて、同じく常用の無電解めっき
により、ニッケルめっき層11,金めっき層12を順次
形成することが好ましい。全体のめっきラインを無電解
めっき系列で統一できるからである。
【0031】この第7工程においては、パラジウムの析
出核13の上に形成される銅めっき層6’の厚みと、こ
の銅めっき層6’の上に形成されるニッケルめっき層1
1の厚みとは、後者の厚み1に対し前者の厚みが2〜3
となるように設定される。ニッケルめっき層11の厚み
を上記範囲を超えて厚くすると、そのニッケルめっき層
11にクラックなどが発生するようになるからである。
出核13の上に形成される銅めっき層6’の厚みと、こ
の銅めっき層6’の上に形成されるニッケルめっき層1
1の厚みとは、後者の厚み1に対し前者の厚みが2〜3
となるように設定される。ニッケルめっき層11の厚み
を上記範囲を超えて厚くすると、そのニッケルめっき層
11にクラックなどが発生するようになるからである。
【0032】なお、スルーホール壁面の導電性が第2工
程における第3の方法によって確保される場合には、無
電解めっきは適用でないので、電解めっきによって壁面
に銅めっき層6’を形成する。この第7工程において、
銅めっき層6’は、第7工程でソルダーレジスト10が
パターニングされていない必要個所、すなわち、スルー
ホールランド部を形成すべき個所8b,端子部を形成す
べき個所8cにのみ形成されるので、それに要する銅量
は、図4で示した従来の銅めっき層6の形成に要する銅
量に比べて大幅に節約される。回路網の密度にもよる
が、概ね、1/10程度にまで銅資源を節約することが
できる。
程における第3の方法によって確保される場合には、無
電解めっきは適用でないので、電解めっきによって壁面
に銅めっき層6’を形成する。この第7工程において、
銅めっき層6’は、第7工程でソルダーレジスト10が
パターニングされていない必要個所、すなわち、スルー
ホールランド部を形成すべき個所8b,端子部を形成す
べき個所8cにのみ形成されるので、それに要する銅量
は、図4で示した従来の銅めっき層6の形成に要する銅
量に比べて大幅に節約される。回路網の密度にもよる
が、概ね、1/10程度にまで銅資源を節約することが
できる。
【0033】また、第7工程は、銅めっき,ニッケルめ
っき,金めっきを一括してこの順序で進めているので、
これらをめっきラインとして連続化することができる。
その結果、全体の生産ラインにおける効率は向上し、製
造コストを従来に比べて大幅に低減することができる。
っき,金めっきを一括してこの順序で進めているので、
これらをめっきラインとして連続化することができる。
その結果、全体の生産ラインにおける効率は向上し、製
造コストを従来に比べて大幅に低減することができる。
【0034】
【実施例】実施例1 ガラス繊維−エポキシ樹脂の絶縁基材2の両面に厚み3
5μmの銅箔3,3が積層されている両面銅張積層板1
を用意し、両面を貫通する孔径0.8mmのスルーホール
4,4を電気ドリルで穿設した(図11,図12)。
5μmの銅箔3,3が積層されている両面銅張積層板1
を用意し、両面を貫通する孔径0.8mmのスルーホール
4,4を電気ドリルで穿設した(図11,図12)。
【0035】この両面銅張積層板1を、温度80℃のコ
ンディショナー1175(商品名、シップレー社製)に
浸漬して脱脂処理を施したのち充分に湯洗,水洗を行
い、ついで、HET−100(商品名、日立化成(株)
製)と精製硫酸の混合溶液(液温35℃)に浸漬したの
ち2回水洗し、更に硫酸水素ナトリウムと塩化ナトリウ
ムを含む溶液(室温)に浸漬した。
ンディショナー1175(商品名、シップレー社製)に
浸漬して脱脂処理を施したのち充分に湯洗,水洗を行
い、ついで、HET−100(商品名、日立化成(株)
製)と精製硫酸の混合溶液(液温35℃)に浸漬したの
ち2回水洗し、更に硫酸水素ナトリウムと塩化ナトリウ
ムを含む溶液(室温)に浸漬した。
【0036】上記した前処理終了後の両面銅張積層板
を、つぎに、キャタリスト(商品名、HS−202B、
日立化成(株)製)に温度30±5℃で5〜10分間浸
漬したのち、ただちに、全体を2回水洗し、つづけて、
120℃の恒温乾燥器に40分間放置し、両面銅張積層
板1の表面にパラジウムの析出核13を沈着・固定させ
た(図14)。
を、つぎに、キャタリスト(商品名、HS−202B、
日立化成(株)製)に温度30±5℃で5〜10分間浸
漬したのち、ただちに、全体を2回水洗し、つづけて、
120℃の恒温乾燥器に40分間放置し、両面銅張積層
板1の表面にパラジウムの析出核13を沈着・固定させ
た(図14)。
【0037】ついで、積層板1の両面を研磨したのち、
導体回路部を形成すべき個所8a,スルーホールランド
部を形成すべき個所8bとスルーホール4の開口部4
a,端子部を形成すべき個所8cを被覆するパターンの
ドライフィルム14(商品名、旭化成4044・504
4、旭化成(株)製)をパターニングして焼付けた(図
15,図16)。
導体回路部を形成すべき個所8a,スルーホールランド
部を形成すべき個所8bとスルーホール4の開口部4
a,端子部を形成すべき個所8cを被覆するパターンの
ドライフィルム14(商品名、旭化成4044・504
4、旭化成(株)製)をパターニングして焼付けた(図
15,図16)。
【0038】その後、濃度135g/lの塩化第二銅水
溶液をエッチャントにしてエッチング処理を行い、露出
している銅層部分3をエッチング除去した(図17)。
ついで、全体を3.0%苛性ソーダに浸漬してドライフィ
ルム14をエッチング除去し、導体回路部8a’,スル
ーホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個
所8cを露出させ、スルーホール4を開口状態にした
(図18)。スルーホール4の壁面に沈着・固定してい
るパラジウムの析出核13は、ドライフィル14の焼付
け前と変化していなかった。
溶液をエッチャントにしてエッチング処理を行い、露出
している銅層部分3をエッチング除去した(図17)。
ついで、全体を3.0%苛性ソーダに浸漬してドライフィ
ルム14をエッチング除去し、導体回路部8a’,スル
ーホールランド部にすべき個所8b,端子部にすべき個
所8cを露出させ、スルーホール4を開口状態にした
(図18)。スルーホール4の壁面に沈着・固定してい
るパラジウムの析出核13は、ドライフィル14の焼付
け前と変化していなかった。
【0039】ついで、導体回路部8a’,絶縁基材2の
露出表面2aにのみソルダーレジスト(商品名、UVR
150GR−60、太陽インキ社製)を厚み15〜17
μmでパターニングした(図19)。最後に、全体を無
電解めっきラインに移送して、無電解銅めっき,無電解
ニッケルめっき,無電解金めっきをこの順序で行なっ
た。
露出表面2aにのみソルダーレジスト(商品名、UVR
150GR−60、太陽インキ社製)を厚み15〜17
μmでパターニングした(図19)。最後に、全体を無
電解めっきラインに移送して、無電解銅めっき,無電解
ニッケルめっき,無電解金めっきをこの順序で行なっ
た。
【0040】まず、無電解銅めっきにおいては、図19
で示した回路板をアクセレータ(商品名、ADP−50
1、日立化成(株)製)に温度25±5℃で5〜10分
間浸漬したのち、厚付けタイプの無電解銅めっき浴(商
品名、KC−500、日本鉱業(株)製)に温度72±
2℃で120〜240分間浸漬して厚みが10〜20μ
mの化学銅層6’を形成した。
で示した回路板をアクセレータ(商品名、ADP−50
1、日立化成(株)製)に温度25±5℃で5〜10分
間浸漬したのち、厚付けタイプの無電解銅めっき浴(商
品名、KC−500、日本鉱業(株)製)に温度72±
2℃で120〜240分間浸漬して厚みが10〜20μ
mの化学銅層6’を形成した。
【0041】無電解ニッケルめっきは以下の条件で行
い、厚み3〜5μmのニッケルめっき層11を形成し
た。めっき浴:IPC−ニコロン(商品名、奥野製薬
(株)製)、温度:85±2℃、処理時間:15〜25
分。また、無電解金めっきは以下の条件で行い、厚み0.
03〜0.06μmの金めっき層12を形成した。
い、厚み3〜5μmのニッケルめっき層11を形成し
た。めっき浴:IPC−ニコロン(商品名、奥野製薬
(株)製)、温度:85±2℃、処理時間:15〜25
分。また、無電解金めっきは以下の条件で行い、厚み0.
03〜0.06μmの金めっき層12を形成した。
【0042】めっき浴:IPC−ニコロン(商品名、奥
野製薬(株)製)、温度:88±2℃、処理時間:5〜
6分。なお、比較のために、同じ両面銅張積層板を用い
て図1〜図10に示した従来方法によって、プリント回
路板を製造した。そして、図4における銅めっき層6の
形成に要する銅量と、図20における銅めっき層6’の
形成に要する銅量を比較したところ、前者10に対し、
後者の場合は1であった。すなわち、本発明方法では、
使用する銅資源を大幅に節約することができた。
野製薬(株)製)、温度:88±2℃、処理時間:5〜
6分。なお、比較のために、同じ両面銅張積層板を用い
て図1〜図10に示した従来方法によって、プリント回
路板を製造した。そして、図4における銅めっき層6の
形成に要する銅量と、図20における銅めっき層6’の
形成に要する銅量を比較したところ、前者10に対し、
後者の場合は1であった。すなわち、本発明方法では、
使用する銅資源を大幅に節約することができた。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明方
法においては、図4で示した従来の方法における銅めっ
き層6に相当する銅めっき層6’は、スルーホールラン
ド部にすべき個所8bと端子部にすべき個所8cが所定
のパターンとして形成されたのち、その表面にのみ形成
される。
法においては、図4で示した従来の方法における銅めっ
き層6に相当する銅めっき層6’は、スルーホールラン
ド部にすべき個所8bと端子部にすべき個所8cが所定
のパターンとして形成されたのち、その表面にのみ形成
される。
【0044】したがって、めっきに要する銅量は、図4
の場合に比べて大幅に減少、銅資源の節約に資する。ま
た、従来の銅めっき層6はその厚みのばらつきが大きい
ため、導体回路部等をエッチングによって形成するとき
にエッチングの過不足が起こりやすく、ファインパター
ンの回路網の形成は困難であるが、本発明方法において
は、規格内ばらつきの銅箔に対してエッチング処理を施
すことにより回路パターンを形成するので、エッチング
の過不足は起こりにくく、その結果、回路網のファイン
化が可能になる。
の場合に比べて大幅に減少、銅資源の節約に資する。ま
た、従来の銅めっき層6はその厚みのばらつきが大きい
ため、導体回路部等をエッチングによって形成するとき
にエッチングの過不足が起こりやすく、ファインパター
ンの回路網の形成は困難であるが、本発明方法において
は、規格内ばらつきの銅箔に対してエッチング処理を施
すことにより回路パターンを形成するので、エッチング
の過不足は起こりにくく、その結果、回路網のファイン
化が可能になる。
【0045】更には、従来のような穴埋め工程は不要で
あり、また、スルーホールランド部や端子部を形成する
ためのめっき工程を全体工程の最後に集中して配置しか
つ連続化することができるので、生産ラインとしては極
めて高効率となる。以上のことから、本発明方法は、フ
ァインパターンのプリント回路板を高い生産性の下で、
したがって安価に製造する方法としてその工業的価値は
極めて大である。
あり、また、スルーホールランド部や端子部を形成する
ためのめっき工程を全体工程の最後に集中して配置しか
つ連続化することができるので、生産ラインとしては極
めて高効率となる。以上のことから、本発明方法は、フ
ァインパターンのプリント回路板を高い生産性の下で、
したがって安価に製造する方法としてその工業的価値は
極めて大である。
【図1】両面銅張積層板を示す断面図である。
【図2】両面銅張積層板にスルーホールを穿設した状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】両面銅張積層板の両面とスルーホール壁面に化
学銅層を形成した状態を示す断面図である。
学銅層を形成した状態を示す断面図である。
【図4】図3の化学銅層の表面全体に銅めっき層を形成
した状態を示す断面図である。
した状態を示す断面図である。
【図5】図4のスルーホールにマスク材を充填して穴埋
めを行なった状態を示す断面図である。
めを行なった状態を示す断面図である。
【図6】導体回路部,スルーホールランド部,端子部を
それぞれ形成すべき個所にレジストマスクをパターニン
グした状態を示す断面図である。
それぞれ形成すべき個所にレジストマスクをパターニン
グした状態を示す断面図である。
【図7】露出銅層部分をエッチング除去した状態を示す
断面図である。
断面図である。
【図8】レジストマスクとマスク材を除去した状態を示
す断面図である。
す断面図である。
【図9】スルーホールランド部と端子部以外の個所にソ
ルダーレジストをパターニングした状態を示す断面図で
ある。
ルダーレジストをパターニングした状態を示す断面図で
ある。
【図10】スルーホールランド部にすべき個所と端子部
にすべき個所にニッケルめっき層と金めっき層を順次形
成した状態を示す断面図である。
にすべき個所にニッケルめっき層と金めっき層を順次形
成した状態を示す断面図である。
【図11】両面銅張積層板を示す断面図である。
【図12】両面銅張積層板にスルーホールを穿設した状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図13】両面銅張積層板の両面とスルーホール壁面に
化学銅層を形成した状態を示す断面図である。
化学銅層を形成した状態を示す断面図である。
【図14】図12のスルーホールの壁面にパラジウムの
析出核を沈着して導電性を付与した状態を示す断面図で
ある。
析出核を沈着して導電性を付与した状態を示す断面図で
ある。
【図15】図14の両面銅張積層板の表面を研磨した状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図16】図15の両面銅張積層板にレジストフィルム
をパターニングして焼付けた状態を示す断面図である。
をパターニングして焼付けた状態を示す断面図である。
【図17】露出銅層部分をエッチングを除去した状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図18】レジストフィルムをエッチング除去した状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図19】スルーホールランド部を形成すべき個所と端
子部を形成すべき個所以外にソルダーレジストをパター
ニングして被覆した状態を示す断面図である。
子部を形成すべき個所以外にソルダーレジストをパター
ニングして被覆した状態を示す断面図である。
【図20】スルーホールランド部と端子部に、銅めっき
層,ニッケルめっき層と金めっき層を順次形成した状態
を示す断面図である。
層,ニッケルめっき層と金めっき層を順次形成した状態
を示す断面図である。
1 両面銅張積層板 2 絶縁基材 2a 絶縁基材2の露出表面 3 銅箔 4 スルーホール 4a スルーホールの開口部 5 化学銅層 6 銅めっき層 6a 銅めっき層6の表面 6’ 銅めっき層 7 マスク材 7a マスク材7の表面 8a 導体回路部を形成すべき個所 8a’導体回路部 8b スルーホールランド部を形成すべき個所 8b’スルーホールランド部 8c 端子部を形成すべき個所 8c’端子部 9 レジストマスク 10 ソルダーレジスト 11 ニッケルめっき層 12 金めっき層 13 パラジウムの析出核 14 レジストフィルム
Claims (2)
- 【請求項1】 両面銅張積層板の所定個所にスルーホー
ルを穿設する工程;少なくとも前記スルーホールの壁面
に導電性を付与する工程;前記両面銅張積層板の表面の
うち、導体回路を形成すべき個所、前記スルーホールの
開口部とスルーホールランド部を形成すべき個所および
端子部を形成すべき個所を被覆してレジストフィルムを
配置する工程;エッチング処理を施して表面に露出する
銅層部分をエッチング除去する工程;前記レジストフィ
ルムを除去したのち、前記スルーホールランド部を形成
すべき個所および前記端子部を形成すべき個所を除いた
個所を被覆してソルダーレジストをパターニングする工
程;ならびに、前記スルーホールランド部,端子部およ
びスルーホールの壁面に、厚み比が2:1〜3:1で銅
めっき層,ニッケルめっき層を順次形成したのち、前記
ニッケルめっき層の上に金めっき層を形成する工程;を
備えていることを特徴とするプリント回路板の製造方
法。 - 【請求項2】 前記導電性を付与する工程が、パラジウ
ムを析出核とするキャタリストに浸漬して前記パラジウ
ムを沈着させる工程である請求項1のプリント回路板の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4507293A JPH06260759A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | プリント回路板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4507293A JPH06260759A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | プリント回路板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06260759A true JPH06260759A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=12709143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4507293A Pending JPH06260759A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | プリント回路板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06260759A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100355798B1 (ko) * | 2000-06-19 | 2002-10-19 | 앰코 테크놀로지 코리아 주식회사 | 반도체패키지용 회로기판 및 그 제조 방법 |
KR100568508B1 (ko) * | 1998-11-06 | 2006-06-16 | 삼성전자주식회사 | 액정표시장치 |
WO2009060821A1 (ja) * | 2007-11-05 | 2009-05-14 | Panasonic Electric Works Co., Ltd. | 回路基板及びその製造方法 |
WO2016051277A3 (ja) * | 2014-09-29 | 2016-06-09 | 日本ゼオン株式会社 | 積層体の製造方法 |
WO2016051269A3 (ja) * | 2014-09-29 | 2016-06-09 | 日本ゼオン株式会社 | 積層体の製造方法 |
CN112449484A (zh) * | 2019-08-30 | 2021-03-05 | 庆鼎精密电子(淮安)有限公司 | 电路板及其制造方法 |
-
1993
- 1993-03-05 JP JP4507293A patent/JPH06260759A/ja active Pending
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