JP2017154476A - 繊維強化プラスチック板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な装置を使用し、ランニングコストを低減し、短時間で能率よく、種々の用途に使用される繊維強化プラスチック板を製造する。【解決手段】裁断工程と成形工程で立体形状の繊維強化プラスチック板を製造する方法であって、裁断工程を成形工程の前工程とし、裁断工程においては、可撓性の熱可塑プリプレグ10を、表面軟質の受け台1に載せ、閉ループ状の炭素鋼からなる鋭角の刃先4の打ち抜き刃物3で打ち抜き加工して裁断シート11に裁断し、裁断シート11を金型20で熱可塑性樹脂を溶融又は軟化して、所定の外形と立体形状の繊維強化プラスチック板を製造方法する。【選択図】図8

Description

本発明は、ガラス繊維などの補強繊維で補強されて立体形状に成形されてなる繊維強化プラスチック板の製造方法に関する。
ガラス繊維などの補強繊維を埋設している繊維強化プラスチック板は、プラスチック単体では到底実現できない優れた強度を実現することから、種々の用途に使用される。繊維強化プラスチック板として、ポリエステル樹脂にガラス繊維を埋設したものがFRPとして多用されている。FRPは、雄形の表面にガラス繊維を付着し、ガラス繊維にペースト状の未硬化ポリエステル樹脂を塗布して製作される。
さらに、繊維強化プラスチック板は、軽くて強靭なことから、用途に適した外形に切断して、金属製パーツに代わって使用できる。金属板は刃物でプレス加工して所定の外形に切断できるので、能率よく安価に多量生産できるが、繊維強化プラスチック板は金属板のようにプレス加工して切断できないので、専用に切断装置で切断される。繊維強化プラスチック板の切断装置として、切断ラインに沿ってレーザー光線を照射して切断する装置や、ウォータージェットで切断する装置が開発されている。(特許文献1、2参照)
繊維強化プラスチック板の切断ラインに沿ってレーザー光線を照射し、また、ウォータージェットを噴射して切断する装置は、自由な外形に切断できる。しかしながら、切断ラインに沿ってレーザー光線やウォータージェットを移動して切断するので、切断に時間がかかり、短時間に能率よく切断できない。また、大出力のレーザー光線を照射し、あるいは超高圧に加圧されたウォータージェットを噴射して切断するので、切断装置が極めて高額で、ランニングコストが極めて高くなる欠点がある。切断コストが高くなることは、繊維強化プラスチック板の部品コストを高くする。また、切断に時間がかかるのでタクトタイムを長くなって、能率よく多量生産できない。
ところで、航空宇宙材料として使用される繊維強化プラスチック等を切断する装置は開発されている(特許文献3参照)。この裁断装置は、特殊な切断用カッターを使用して繊維強化プラスチックを切断する。この切断用カッターは、シャンク本体の先端に刃先部を接合している。刃先部は、厚さを先端へ向かうに従って漸次小さくしている。また、刃先部を、切刃を構成する超高硬度部と、切刃とシャンク本体とをつなぐ超硬合金部とを接合して一体に焼結成形させた複合体で形成して、刃先部の先端を、超高硬度部で形成している。超高硬度部と超硬合金部とからなる複合体は、ダイヤモンド等の高硬度粒子と結合材料として使用されるTiN、TiC等の粒子とを混合し、これらを超高圧においてプレス成形し、また高温度において焼結することにより成形されたペレット状の超高硬度部と、タングステンカーバイト等により成形されたペレット状の超硬合金部とを、一体に焼結成形して所定形状に加工したものである。
特開2010−247206号公報 特開2011−56583号公報 特開平4−69187号公報 特開2015−104797号公報
特許文献3に記載される装置は、切断用カッターを往復運動させながら前進させて繊維強化プラスチックを切断するので、一回の往復運動でプラスチック板を所定の形状に裁断できない。このため、能率よくプラスチック板を特定の外形に打ち抜き加工できない。とくに、切断用カッターが、刃先の超高硬度部を超硬合金部でシャンク本体に接合して一体に焼結成形させた複合体とするので、切断用カッターを複雑に湾曲する形状には加工できず、また、切断用カッターが極めて高価になる欠点がある。
本発明者は、以上の欠点を解消するために、熱可塑性のプラスチック板にカーボン繊維等の補強繊維を埋設してなるプラスチック板を裁断する装置を開発した。(特許文献4参照)この裁断装置は、図9に示すように、繊維強化プラスチック板101を打ち抜きして裁断する雌型109及び雄型108と、この雄型108と雌型109とを相対運動させる駆動機構116とを備え、雌型109は、雄型108との対向面の裁断面117に、開口縁を繊維強化プラスチック板101を裁断する裁断ラインに沿う形状の裁断刃102とする凹部106を有し、雄型108は、雌型109の凹部106に挿入される突出部103を有し、この突出部103は、その先端縁に裁断刃102を設けている。さらに、突出部103の裁断刃102の外形と雌型109の凹部106の裁断刃102の内形との間隔を100μm以下として、突出部103と凹部106との間に繊維の破断隙間107を設けている。突出部103は凹部106に挿入されて、突出部103及び凹部106の裁断刃102でもって繊維強化繊維強化プラスチックを裁断する。
以上の裁断装置が繊維強化プラスチック板を裁断する状態を図10と図11に示している。雄型の突出部に設けた裁断刃102が、繊維強化プラスチック板101に押し付けられると、図10に示すように、裁断刃102が繊維強化プラスチック板101を破断して、打ち抜き部101Aと繊維強化プラスチック板101との間に挿入される。この状態で、打ち抜き部101Aは繊維強化プラスチック板101から引き離されて、繊維強化プラスチック板101との間に隙間ができる。この状態になると、熱可塑性樹脂に埋設している補強繊維104が、打ち抜き部101Aや繊維強化プラスチック板101から引き離し隙間105に引き出される。繊維強化プラスチック板内の補強繊維104は、熱可塑性樹脂に対して長手方向には相対的に移動しやすく、熱可塑性樹脂から引き離し隙間105に引き出される。打ち抜き部101Aと繊維強化プラスチック板101との間の引き離し隙間105に引き出された補強繊維104は、突出部103がさらに凹部106に挿入される状態で、突出部103の表面と凹部106の内面との間の破断隙間107にあって、図11の×印で示す位置、すなわち打ち抜き部101Aと破断隙間107との境界部分と、繊維強化プラスチック板101と破断隙間107との境界部分において、すなわち、引き離し隙間105の両端部において、小さい曲率半径に折曲される。さらに、引き離し隙間105の両端部において小さい曲率半径で折曲された補強繊維104は、打ち抜き部101Aが繊維強化プラスチック板101から引き離されるにしたがって、より強く引っ張られて破断される。図11の×印で示す2カ所で破損された補強繊維4は、短い切れ端の破断屑となって、打ち抜き部101Aと繊維強化プラスチック板101から分離される。
以上の裁断装置は、突出部103の裁断刃102と、凹部106の裁断刃102は、鋏が補強繊維104を切断するように切断するのではなく、打ち抜き部101Aと繊維強化プラスチック板101との間の破断隙間107に引き出された補強繊維104を、小さい曲率半径で折曲しながら強く引っ張って破断し、さらに、引き出された補強繊維104を破断隙間107の両端部で破断して、打ち抜き部101Aと繊維強化プラスチック板101の両方から分離する。
以上の裁断装置は、薄い繊維強化プラスチック板を裁断できる。しかしながら、厚い繊維強化プラスチック板を裁断すると打ち抜き刃物の刃先が損傷するので、能率よく裁断できない欠点がある。このため、裁断できる繊維強化プラスチック板の厚さに制限があり、種々の用途に使用される繊維強化プラスチック板を確実に裁断できない欠点がある。
さらに、以上の裁断装置は、立体形状に成形された繊維強化プラスチック板を切断するには、裁断刃を立体形状とする必要があり、しかも、雄型の裁断刃を雌型の裁断刃に正確に沿う形状に加工する必要がある。このため、立体形状の繊維強化プラスチック板を裁断する裁断装置は、雄型及び雌型の裁断刃の両方を高い精度で加工する必要があって製造コストが極めて高くなる欠点がある。
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、安価な装置を使用し、ランニングコストを低減し、極めて短時間に能率よく、種々の用途に使用される繊維強化プラスチック板を裁断でき、しかも立体形状に成形された繊維強化プラスチックを製造する方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の立体形状の繊維強化プラスチック板の製造方法は、外周を用途に最適な形状に裁断する裁断工程と、用途に最適な立体形状に成形する成形工程とで、所定の外形と立体形状に成形している繊維強化プラスチック板を製造する。以上の製造方法は、裁断工程を成形工程の前工程とする。裁断工程は、補強繊維に熱可塑性樹脂を含浸している可撓性のある熱可塑プリプレグ10を、表面が打ち抜き刃物3の刃先4で切断される軟質層1Aとする表面軟質の受け台1に載せて打ち抜き刃物3で裁断する。打ち抜き刃物3は、熱可塑プリプレグ10の裁断縁11Aに沿う閉ループ状であって炭素鋼を焼き入れしてなる鋭角の刃先4を有する。成形工程は、裁断工程で裁断された裁断シート11を金型20で熱可塑性樹脂を溶融又は軟化して、熱可塑性樹脂に補強繊維を埋設している、用途に適した外形と立体形状の繊維強化プラスチック板とする。
以上の製造方法は、レーザービームやウォータージェットで用途に適した外形に切断する従来の装置とは比較にならいほど安価な裁断装置を使用して、外形を複雑な形状とし、しかも立体形状に成形しされた繊維強化プラスチック板を、ランニングコストを低減し、さらにタクトタイムを著しく短縮して、短時間で能率よく多量生産できる特徴がある。
それは、以上の製造方法が、熱可塑プリプレグを加熱成形して硬い立体形状の板状とする状態で裁断するのでなく、可撓性があって自由に変形できる熱可塑プリプレグを、表面が打ち抜き刃物の刃先で切断される表面軟質の受け台に載せて、閉ループ状で鋭角の刃先で焼き入れされた炭素鋼の打ち抜き刃物を、表面軟質の受け台、すなわち表面の軟質層に押し付けて、刃先で軟質層を切断し、熱可塑プリプレグを打ち抜きして所定の外形の裁断して裁断シートとし、熱可塑プリプレグの裁断シートを金型で加熱して、立体形状に成形している繊維強化プラスチック板とするからである。
表面軟質の受け台に、自由に変形できる熱可塑プリプレグを載せて、鋭角の刃先を押し付けると、刃先は熱可塑プリプレグを挟んで受け台表面の軟質層を切断する。軟質層の表面を切り欠いて表面から内部に食い込む刃先は、図8の拡大断面図に示すように、鋭角の鋭い刃先4で補強繊維を挟んで小さい曲率半径でV字状に曲げて破断する。補強繊維は、成形工程で熱溶着されないガラス繊維やカーボン繊維などで、この補強繊維は、受け台1の軟質層1Aの表面を切断して内部に食い込む鋭利な刃先4によって、小さい曲率半径で鋭角に折り曲げられて破断される。熱可塑プリプレグ10の熱可塑性樹脂は、硬い板状に成形された状態にはなく、鋭角の刃先4と軟質層4Aに挟まれてスムーズに切断される。すなわち、補強繊維は、鋭角の打ち抜き刃物3によって、鋏のように切断することが難しくても、軟質層1Aを切断して表面から内部に食い込む鋭利な刃先4で強く曲げられて破断され、可撓性のある熱可塑性樹脂は鋭角で鋭利な刃先4と軟質層1Aに挟まれて確実に切断される。
熱可塑プリプレグを加熱状態でプレスして立体形状に硬化した繊維強化プラスチック板は、表面軟質の受け台に載せて鋭角の刃先を押し付けても、熱可塑性樹脂に補強繊維が埋設される状態で硬化して強靭な板状であるので、これを刃先で小さい曲率半径でV字状に曲げることはできず、刃物による打ち抜き加工は極めて難しい。とくに、厚い繊維強化プラスチック板は打ち抜き刃物で裁断できない。これに対して、可撓性の熱可塑プリプレグは、熱可塑性樹脂による補強繊維の変形の自由度の束縛が小さく、表面軟質の受け台に載せて鋭角の刃先を押し付けると、鋭角の刃先が自由に変形できる熱可塑プリプレグを挟んで軟質層の表面を切断して表面から内部に食い込み、補強繊維を強く曲げて破断して無理なく裁断する。
すなわち、自由に変形できる熱可塑プリプレグを挟んで軟質層の内部に食い込む刃先は、加熱成形される工程では溶融しない硬いガラス繊維やカーボン繊維等の繊維をも強く折り曲げて破断し、熱可塑プリプレグを鋭利な刃先で確実に切断する。したがって、受け台の軟質層を切断して食い込む刃先は、補強繊維を破断して切り離して熱可塑プリプレグを確実に裁断する。このため、鋭角の刃先の打ち抜き刃物を、表面軟質の受け台に押し付けて、刃先で軟質層を切断して食い込ませることで、熱可塑プリプレグを確実に裁断できる。
熱可塑プリプレグを裁断する打ち抜き刃物は、炭素鋼を焼き入れして鋭角の刃先としている。この打ち抜き刃物は、焼き入れしない炭素鋼を自由な形状に加工して焼き入れして製作できる。このため、打ち抜き刃物は、熱可塑プリプレグを用途に最適な形状に裁断する形状の刃先を加工でき、繊維強化プラスチック板を種々な複雑な形状に加工できる。さらに、打ち抜き刃物は、熱可塑プリプレグを、刃先で切断される表面軟質の受け台に載せて、1回の往復運動で打ち抜き加工して所定の外形に裁断する。打ち抜き加工は、1回の往復運動で、熱可塑プリプレグを所定の外形に、それも正確な外形に裁断する。1回の往復運動で熱可塑プリプレグを裁断する打ち抜き加工は、レーザービームやウォータージェットが切断ラインに沿って裁断するのとは比較にならないほど短時間で熱可塑プリプレグを裁断する。このため、熱可塑プリプレグを所定の外形に裁断する時間が極めて短く、タクトタイムを短縮して短時間に多量の熱可塑プリプレグを正確な外形に裁断できる。また、熱可塑プリプレグを打ち抜き加工する装置は、レーザービームやウォータージェットで切断する装置とは比較にならにいほど簡単な装置で、設備コストも極めて安価にできる。さらに、用途に適した外形に切断している裁断繊維シートを金型で立体形状に成形するので、成形工程においては、裁断されない大きな熱可塑プリプレグを金型で成形する方法に比較して、金型で裁断繊維シートを自由な形状に変形できる特徴も実現する。金型の成形室で成形する状態で、裁断繊維シートの外周部を裁断して自由に変形できるからである。このため、所定の立体形状、とくに凹凸の大きな立体形状にも熱可塑プリプレグを成形できる。したがって、以上の製造方法は、外形を用途に最適な形状にできることに加えて、さらに用途に最適な立体形状に成形できる特徴も実現する。
さらに以上の方法は、厚い繊維強化プラスチック板をも確実に裁断できる特徴がある。それは、厚い繊維強化プラスチック板となる厚い熱可塑プリプレグをも能率よく裁断できるからである。本発明は、厚い熱可塑プリプレグを受け台に載せて、鋭角の刃先で軟質層を切断すると、鋭い刃先は熱可塑プリプレグを挟んで軟質層を切断して食い込み、硬い補強繊維を小さい曲率半径に変形して破断する。軟質層に食い込む鋭い刃先で破断される補強繊維は、従来のように熱可塑性樹脂に埋設された状態にはなく、熱可塑性樹脂を含浸する状態にあるので、軟質層を切断して食い込む鋭い刃先は、熱可塑プリプレグをV字状に変形して破断する。このため、繊維強化プラスチック板を厚くするために、熱可塑プリプレグが厚くなっても、これを速やかに裁断して、厚くて所定の外形に裁断された繊維強化プラスチック板を安価に能率よく多量生産できる特徴がある。
さらにまた、以上の方法は、熱可塑プリプレグを裁断した後、立体形状に成形するので、立体形状の繊維強化プラスチック板を製造しながら、熱可塑プリプレグを裁断する受け台を平面状とし、また刃先をも平面に沿う形状にできる。このため、立体形状の繊維強化プラスチック板としながら、受け台と打ち抜き刃物を低コストに多量生産できる特長も実現する。
本発明の繊維強化プラスチック板の製造方法は、補強繊維をガラス繊維又はカーボン繊維として、熱可塑性樹脂をアクリル、ナイロン、PET、PP、PPS、HTPE、ポリカーボネートの何れかとすることができる。
本発明の繊維強化プラスチック板の製造方法は、裁断工程において、複数枚の熱可塑プリプレグ10を積層して裁断することができる。積層して裁断される熱可塑プリプレグ10は、熱可塑プリプレグ10の間に、打ち抜き刃物3が熱可塑プリプレグ10を裁断する状態で圧縮変形される変形シート15を挟んで裁断することができる。また、本発明の繊維強化プラスチック板の製造方法は、成形工程において、複数枚の裁断シート11を積層して金型で成形することもできる。
本発明の繊維強化プラスチック板の製造方法は、受け台11が、上面にゴム状弾性シートを積層して表面軟質とすることができ、また、ゴム状弾性シートの厚さを2mm以上であって30mm以下とすることができる。
本発明の繊維強化プラスチック板の製造方法は、打ち抜き刃物3の刃先4の刃面傾斜角(α)を5度よりも大きくて45度よりも小さくすることができる。
本発明の一実施形態にかかる繊維強化プラスチック板の製造方法における裁断工程に使用する裁断装置の一例を示す概略斜視図である。 図1に示す裁断装置の垂直断面図である。 裁断装置の他の一例を示す垂直断面図である。 裁断装置の他の一例を示す垂直断面図である。 本発明の一実施形態にかかる繊維強化プラスチック板の製造方法における成形工程に使用する成形装置の一例を示す概略断面図である。 図5に示す成形装置を使用して裁断シートから繊維強化プラスチック板を成形する状態を示す断面図である。 図2に示す裁断装置で複数の熱可塑プリプレグを裁断する状態を示す垂直断面図である。 打ち抜き刃物が熱可塑プリプレグを裁断する状態を示す拡大断面図である。 従来の裁断装置を示す一部拡大断面図である。 従来の裁断装置が繊維強化プラスチック板を裁断する状態を示す拡大端面図である。 図10の裁断装置が繊維強化プラスチック板を裁断する状態を示す拡大端面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための繊維強化プラスチック板の製造方法を例示するものであって、本発明は製造方法を以下の方法には特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明の製造方法は、種々の用途に最適な外形に切断され、また、立体的な形状に成形された繊維強化プラスチック板を製造する。製造された繊維強化プラスチック板は、成形工程で熱溶融して立体形状に成形された熱可塑性樹脂に補強繊維を埋設している。補強繊維は、加熱成形工程において熱溶融されない繊維であって、ガラス繊維、カーボン繊維である。ただ、補強繊維には、アラミド繊維、PBO繊維、超高強力ポリエチレン繊維[ダイニーマ(登録商標)]、高強力ポリアリレート繊維等の、加熱成形工程で溶融されない他の繊維も使用できる。繊維強化プラスチック板の熱可塑性樹脂は、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、PET、PP、PPS、HTPE、ポリカーボネート等が使用できる。
本発明の製造方法は、板状に加熱成形された繊維強化プラスチック板を切断するのではない。本発明は、熱可塑プリプレグを所定の立体形状の繊維強化プラスチック板に成形する成形工程と、熱可塑プリプレグを所定の外形に裁断する裁断工程とで、立体形状の繊維強化プラスチック板を製造するが、熱可塑プリプレグの裁断工程は、成形工程の前工程とする。裁断工程においては、可撓性のあるシート状である熱可塑プリプレグを裁断する。本発明は、熱硬化性樹脂のCFRPよりも耐衝撃性と靱性の優れた、熱可塑性樹脂からなる繊維強化プラスチック板を製造する。
裁断工程は、熱可塑プリプレグを打ち抜き刃物で打ち抜きして裁断する。熱可塑プリプレグは、補強繊維に熱可塑性樹脂を含浸して可撓性のあるシート状としたもので、加熱成形されて製品の形状となる外形に裁断される。裁断工程で外形を所定の形状に裁断してなる熱可塑プリプレグの裁断シートは、その後、成形工程で加熱されれて立体形状の繊維強化プラスチック板に成形される。
熱可塑プリプレグは、熱可塑性樹脂に対する補強繊維の割合を調整して、繊維強化プラスチック板に埋設する補強繊維の重量比をコントロールする。熱可塑プリプレグにおける補強繊維の混合率は、たとえば、3重量%以上であって50重量%以下、好ましくは5重量%以上であって40重量%以下、さらに好ましくは5重量%以上であって30重量%以下とする。繊維強化プラスチック板は、補強繊維の混合率を高くして強度を向上できる。したがって、強度が要求される用途に使用される繊維強化プラスチック板は、補強繊維の混合率を高く、比較的強度の要求されない用途の繊維強化プラスチック板にあっては補強繊維の混合率を低くする。
熱可塑プリプレグ10は、図1ないし図4に示すように、受け台1に載せて、打ち抜き刃物3で打ち抜きして用途に適した外形の裁断シート11に裁断される。裁断シート11の外形は、打ち抜き刃物3の刃先4と同じ形状となる。刃先4は、裁断される裁断シート11の外形に沿う閉ループ状に形成され、受け台1に押し付けられて熱可塑プリプレグ10を打ち抜きして製品の外形となる裁断シート11に裁断する。裁断シート11は、図5と図6に示すように、加熱して成形する金型20に仮止めされて所定の立体形状に成形される。成形工程において、裁断シート11は加熱されて熱可塑性樹脂を溶融して、補強繊維を溶融せず、熱可塑性樹脂に補強繊維を埋設して所定の立体形状に成形された繊維強化プラスチック板となる。
図1ないし図4の裁断装置は、熱可塑プリプレグ10を載せて打ち抜き刃物3で裁断する表面弾性の受け台1と、この受け台1の裁断面2に向かって往復運動して、裁断面2にセットしている熱可塑プリプレグ10を打ち抜きする打ち抜き刃物3と、この打ち抜き刃物3を往復運動させる刃物駆動機構5とを備える。受け台1は、表面が打ち抜き刃物3の刃先4で切断される軟質層1Aを設けて、裁断面2を刃先4で切断できる表面弾性としている。打ち抜き刃物3は、製品となる裁断シート11の外周縁となる裁断縁11Aに沿って所定の長さの非直線状に打ち抜きする鋭角の刃先4を有する。
熱可塑プリプレグ10は、図7に示すように、間に変形シート15を挟んで複数枚を一度に裁断できる。この栽培装置は、打ち抜き刃物3でもって、変形シート15と熱可塑プリプレグ10の両方を交互に順番に打ち抜きして切断する。変形シート15は、上に積層している熱可塑プリプレグ10を裁断するときに切断される。熱可塑プリプレグ10を切断する打ち抜き刃物3は、下面に積層している変形シート15を押し潰して刃先4を食い込ませ、さらにこれを切断して、変形シート15の上に積層している熱可塑プリプレグ10を小さい曲率半径で折曲して切断する。
打ち抜き刃物3は、刃先4を軟質層1Aに食い込ませて上層の熱可塑プリプレグ10を切断するのと同様に、変形シート15を軟質層1Aと同様に押し潰し状態で切断して、上面に積層している熱可塑プリプレグ10を切断する。打ち抜き刃物3は、刃先4を変形シート15に食い込ませる状態で、あるいは変形シート15を切り離す状態で変形シート15の上に積層している熱可塑プリプレグ10を切断する。受け台1の軟質層1Aは、刃先4で切り離されない状態で上層の熱可塑プリプレグ10を切断できるが、変形シート15は切り離されて、さらに下層に積層している熱可塑プリプレグ10を切断する。打ち抜き刃物3は、熱可塑プリプレグ10と変形シート15とを交互に切断して積層体の全体を裁断する。積層体は、最下段の熱可塑プリプレグ10の下面に変形シート15を積層することなく受け台1に載せて裁断できる。受け台1を表面弾性としているからである。表面弾性の受け台1は、表面に弾性シートを積層して、表面に軟質層1Aを設けている。積層体は、最下段の熱可塑プリプレグ10の下面に変形シート15を積層して裁断することもできる。
変形シート15は、ウレタンフォームなどの軟質のプラスチックフォームが最適である。刃先が熱可塑プリプレグ10を切断するとき、下面に積層している変形シート15は、押し潰され、切断されて、上層の熱可塑プリプレグ10を小さい曲率半径に折曲されて切断される。変形シート15の厚さは、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上とする。変形シート15が薄すぎると、切断される熱可塑プリプレグ10を小さい曲率半径で折曲できなくなるからである。また、変形シート15の厚さは、好ましくは厚さを30mm以下、より好ましくは20mm以下、最適には15mm以下とする。変形シート15が厚すぎると、熱可塑プリプレグ10の積層枚数が少なくなって能率よく裁断できなくなり、また変形シート15のコストが高くなって裁断コストが高くなるので、変形シート15は裁断能率とコストを考慮して最適値に設定される。
受け台1は、金属プレートの上面に、打ち抜き刃物3の刃先4で切り込まれる軟質層1Aを積層して表面弾性を実現する。図2〜図4の受け台1は、裁断面2を平面状として、表面にゴム状弾性シートや軟質プラスチックシート等の軟質シートを積層して表面に軟質層1Aを設けている。受け台1は、合成樹脂、ゴムプレートとして表面に軟質層を設ける構造、すなわち表面軟質を実現することもできる。軟質層1Aは厚さを、例えば2mm以上であって30mm以下、好ましくは5mm以上であって20mm以下とするゴム状弾性体である。表面軟質の受け台1は、打ち抜き刃物3で熱可塑プリプレグ10を打ち抜き加工する状態で、打ち抜き刃物3の刃先4で軟質シートを切断して刃先4を軟質層1Aに食い込ませて、熱可塑プリプレグ10を裁断する。
打ち抜き刃物3は、炭素の含有量を0.45%〜1.4%とする板状炭素鋼で製作される。打ち抜き刃物3は、好ましくは厚さを2mmないし5mmとする板状炭素鋼で製作する。ただし、打ち抜き刃物3は、その厚さを1mmよりも厚くて10mmより薄い板状炭素鋼とすることもできる。打ち抜き刃物3は、薄すぎると打ち抜き加工の衝撃で破損しやすく、厚すぎると破断されて打ち抜き刃物3の内側に挿入される破断物をスムーズに抜き取りできなくなる。
打ち抜き刃物3は、板状炭素鋼を焼き入れする前工程で折曲し、あるいは湾曲して、裁断される切り裁断シート11の裁断縁11Aに沿う形状に加工している。打ち抜き刃物3に最適な炭素鋼は炭素の含有量を0.5重量%〜0.7重量%とする。ただ、炭素の含有量を前述の範囲とするものも使用できる。打ち抜き刃物3の炭素鋼は、炭素の含有量を多くして硬くできる。ただ、炭素の含有量が多くなると脆くなるので、硬さと脆さとを考慮して前述の範囲で最適な値とする。
刃先4を裁断シート11の裁断縁11Aに沿う形状に加工している打ち抜き刃物3は、刃先4を閉ループとして、閉ループの刃先4で熱可塑プリプレグ10を打ち抜き加工して裁断シート11を分離する。板状炭素鋼を閉ループに加工している板状の炭素鋼は、先端縁を研磨して鋭角の刃先4を設ける。打ち抜き刃物3は、板状炭素鋼の片面を傾斜するように研磨して鋭角の刃先4を設けた後、焼き入れして硬化させる。図2と図3の打ち抜き刃物3は、刃先4の長手方向に直交する横断面形状における先端の角度、すなわち刃面傾斜角(α)を約30度とするように板状炭素鋼を研磨している。板状炭素鋼は砥石やヤスリで研磨して鋭角の刃先4を設けることができる。
打ち抜き刃物3の刃先4は、熱可塑プリプレグ10の裁断能力を考慮して、刃面傾斜角(α)を鋭角とするが、好ましくは45度よりも小さく、さらに好ましくは40度よりも小さくする。さらに、打ち抜き刃物3は、寿命を考慮して刃先傾斜角(α)を、5度よりも大きく、好ましくは15度よりも大きくする。
打ち抜き刃物3が、受け台1に載せた熱可塑プリプレグ10を裁断する状態を図8の断面図に示している。この図に示すように、表面軟質の受け台1に、自由に変形できる熱可塑プリプレグ10を載せて、鋭角の刃先4を押し付けると、刃先4は図8(A)から図8(B)に示すように、軟質層1Aを切断して表面に食いみ、熱可塑プリプレグ10を小さい曲率半径でV字状に折曲して切断する。補強繊維は、成形工程で熱溶着されないガラス繊維やカーボン繊維などであるが、この補強繊維は、受け台1の軟質層1Aの表面を切断して内部に食い込む鋭利な刃先4で小さい曲率半径で鋭角に折り曲げられて破断される。熱可塑プリプレグ10の熱可塑性樹脂は、鋭角の刃先4と軟質層1Aに挟まれて切断される。補強繊維は、軟質層1Aを切断して内部に食い込む鋭利な刃先4で強く曲げられて破断され、熱可塑性樹脂は鋭角で鋭利な刃先4と軟質層1Aに挟まれて確実に切断される。
図8の打ち抜き刃物3は、刃先4に向かって刃面傾斜角(α)が次第に大きくなる形状としている。この打ち抜き刃物3は、刃先4の刃面傾斜角(α)を大きくして刃先4の損傷を防止でき、また、くさび部3Aの刃面傾斜角(α)を小さくして、軟質層の表面にスムーズに食い込んで熱可塑プリプレグ10を確実に切断する。
打ち抜き刃物3は、焼き入れした板状炭素鋼を独特の硬度に焼き入れして、先端縁に刃先4を設けている。この打ち抜き刃物3は、鋏のように熱可塑プリプレグ10を切断するのではない。強靭な補強繊維は、刃先4と切断された変形シート15や軟質層1Aとで挟み、補強繊維を小さい半径で強く折り曲げて切断する。熱可塑性樹脂は鋭角の刃先4と変形シート15とに挟まれて切断される。
図2と図3の打ち抜き刃物3は、刃先4を片刃としている。熱可塑プリプレグ10を打ち抜き刃物3で打ち抜き加工すると、製品となる裁断シート11と、廃棄される廃棄部13とに分離される。図2の打ち抜き刃物3は、熱可塑プリプレグ10に貫通孔12を設けるように打ち抜き加工する。この打ち抜き刃物3は、内面が傾斜面4Bで外面が垂直面4Aの片刃で、貫通孔12として打ち抜かれる部分を廃棄部13とし、貫通孔12の外側を裁断シート11として、裁断シート11の裁断縁11Aを綺麗に裁断できる。図3の打ち抜き刃物3は、熱可塑プリプレグ10を打ち抜き加工して、打ち抜き刃物3の内側に裁断シート11を裁断する。この打ち抜き刃物3は、外側を傾斜面4Bとし、内面を垂直面4Aとする片刃で、打ち抜き刃物3の内側に打ち抜かれる部分を裁断シート11とし、打ち抜き刃物3の外側に分離される部分を廃棄部13としている。
さらに、打ち抜き刃物3は、図4に示すように、刃先4を、両面を傾斜面4Bとする両刃とすることもできる。
板状炭素鋼の打ち抜き刃物3は、先端縁を研磨して刃先4を設けた状態で、刃先4のHRC硬度を62以上、好ましくは約65とするように焼き入れする。刃先4の硬度は硬くして寿命を長くできるが、硬すぎると脆くなって打ち抜き加工時に損傷しやすくなる。したがって、打ち抜き刃物3は、好ましくは刃先4のHRC硬度が62よりも高くて、72よりも低く、さらに好ましくは66よりも低くなるように焼き入れする。焼き入れ後の刃先4の硬度は、焼き入れ温度でコントロールする。焼き入れの温度を高くして刃先4の硬度を高くでき、温度を低くして硬度を低くできる。たとえば、炭素鋼は、炭素の含有量を0.6重量%とし、焼き入れ温度を780℃〜950℃として、HRC硬度を前述の62〜72範囲とする。焼き入れ後のHRC硬度を65とする打ち抜き刃物3は、焼き入れ温度を850℃として、この硬度とすることができる。
刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3を上下に往復運動させて、受け台1の裁断面2に載せている熱可塑プリプレグ10を打ち抜き刃物3で打ち抜き加工して裁断する。刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3を固定する上下台6と、この上下台6を上下に往復運動させるシリンダ7とを備えている。打ち抜き刃物3は上下台6の下面に固定され、上下台6をシリンダ7で上下に往復運動させて、受け台1に載せている熱可塑プリプレグ10を打ち抜き加工する。すなわち、打ち抜き刃物3を刃物駆動機構5で往復運動させて、受け台1の裁断面2に配置している熱可塑プリプレグ10を受け台1と打ち抜き刃物3で挟んで、裁断シート11の裁断縁11Aに沿って打ち抜きして裁断する。
所定の外形に裁断された裁断シート11は、図5と図6に示すように、金型20の成形部に仮止めされ、金型20でプレス状態で加熱され、熱可塑性樹脂を溶融して立体形状の板状に成形される。このとき、補強繊維は溶融されず、立体形状に成形された熱可塑性樹脂に埋設される。図の成形装置は、上下に配置している一対の金型20と、上金型20Aを上下に往復運動させるアクチュエーター22を備える。上下の金型20の間に、裁断された熱可塑プリプレグ10を成形する成形部21を設けている。下金型20Bは熱可塑プリプレグ10をセットする凹部23を有し、上金型20Aは凹部23に挿入される凸部24を有する。アクチュエーター22が凸部24を凹部23に挿入して、凹部23と凸部24との間に熱可塑プリプレグ10を成形する成形部21が形成される。成形部21は、凹部23にセットされた熱可塑プリプレグ10をプレス状態で加熱して、熱可塑性樹脂を溶融して立体形状の板状に成形する。金型20は熱可塑プリプレグ10を加熱して熱可塑性樹脂を溶融して成形した後、冷却して脱型する。金型20の加熱状態で補強繊維は溶融されず、溶融された熱可塑性樹脂に埋設される。熱可塑性樹脂が冷却されて立体形状に硬化された状態で、アクチュエーター21は上金型20Aを引き上げ、成形された繊維強化プラスチック板は成形部21から取り出される。熱可塑プリプレグ10の成形工程は、熱可塑性樹脂を溶融して立体形状の板状に成形して繊維強化プラスチック板とする。
本発明は、補強繊維を熱可塑性樹脂に埋設してなる立体形状の繊維強化プラスチック板を安価に多量生産して、軽くて強靭な立体形状の板材として、車や航空機など種々の用途に有効に利用される。
1…受け台
1A…軟質層
2…裁断面
3…刃物
3A…くさび部
4…刃先
4A…垂直面
4B…傾斜面
5…刃物駆動機構
6…上下台
7…シリンダ
10…熱可塑プリプレグ
11…裁断シート
11A…裁断縁
12…貫通孔
13…廃棄部
15…変形シート
16…積層体
20…金型
20A…上金型
20B…下金型
21…成形部
22…アクチュエーター
23…凹部
24…凸部
101…繊維強化プラスチック板
101A…打ち抜き部
102…裁断刃
103…突出部
104…補強繊維
105…引き離し隙間
106…凹部
107…破断隙間
108…雄型
109…雌型
116…駆動機構
117…裁断面

Claims (8)

  1. 外周を所定の形状に裁断する裁断工程と、所定の立体形状に成形する成形工程とで、所定の外形と立体形状に成形してなる繊維強化プラスチック板を製造する方法であって、
    前記裁断工程を前記成形工程の前工程とすると共に、
    前記裁断工程においては、補強繊維に熱可塑性樹脂を含浸してなる可撓性のある熱可塑プリプレグを、表面が打ち抜き刃物の刃先で切断される軟質層である表面軟質の受け台に載せ、
    前記熱可塑プリプレグの裁断縁に沿う閉ループ状であって炭素鋼を焼き入れしてなる鋭角の刃先を有する前記打ち抜き刃物を前記受け台に押し付けて前記熱可塑プリプレグを打ち抜き加工して所定の外形の裁断シートに裁断し、
    前記成形工程において、前記裁断工程で裁断された裁断シートを金型で熱可塑性樹脂を溶融又は軟化して、熱可塑性樹脂に補強繊維を埋設してなる所定の外形と立体形状に成形された繊維強化プラスチック板とすることを特徴とする立体形状の繊維強化プラスチック板の製造方法。
  2. 請求項1に記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    補強繊維がカーボン繊維又はガラス繊維で、熱可塑性樹脂をアクリル、ナイロン、PET、PP、PPS、HTPE、ポリカーボネートの何れかとする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    前記裁断工程において、複数枚の熱可塑プリプレグを積層して裁断することを特徴とする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  4. 請求項3に記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    前記裁断工程において、前記可塑プリプレグの間に、前記打ち抜き刃物が前記熱可塑プリプレグを裁断する状態で圧縮変形される変形シートを挟んで裁断することを特徴とする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    前記成形工程において、複数枚の裁断繊維シートを積層して金型で成形することを特徴とする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    受け台に、上面にゴム状弾性シートを積層して表面軟質としてなることを特徴とする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  7. 請求項6に記載される繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    ゴム状弾性シートの厚さを2mm以上であって30mm以下としてなることを特徴とする繊維強化プラスチック板の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載されるに繊維強化プラスチック板の製造方法であって、
    前記打ち抜き刃物の刃先の刃面傾斜角(α)を5度よりも大きくて45度よりも小さくしてなる繊維強化プラスチック板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110315595A (zh) * 2019-07-03 2019-10-11 重庆市维都利新能源有限公司 一种软包锂离子电池弧形切边装置
CN113650311A (zh) * 2021-08-23 2021-11-16 威海市源兴塑胶制品有限公司 一种碳纤维导眼的制备方法

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