JP2017150862A - 光線路特性解析装置及び信号処理方法 - Google Patents

光線路特性解析装置及び信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】量子化雑音によるBOTDAの感度制限を低減できる光線路特性解析装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る信号処理方法は、BOTDAで被測定光ファイバの特性を解析するときの信号処理方法であって、前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスを任意の時間差で入射し、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換したアナログ測定信号をデジタル信号へ変換する前に、前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算するアナログ信号処理手順を行うことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、光線路の損失分布を測定するための光線路特性解析装置とその信号処理方法に関する。
光ファイバなどの光線路を使用する光通信装置や光ファイバセンシング装置において、光ファイバの損失、温度、歪みなどの特性分布を取得する技術としてブリルアン時間領域解析法(BOTDA :Brillouin Optical Time Domain Analysis)が用いられている(非特許文献1−3を参照。)。BOTDAでは、ポンプ光とプローブ光を被測定ファイバに入射し、ポンプ光によってブリルアン増幅を受けたプローブ光を解析し、ブリルアン利得スペクトルの強度から損失、ブリルアン利得スペクトルの周波数シフトから温度や歪みを取得する。このブリルアン利得スペクトルは、ポンプ光パワーに依存するため、光線路の損失が大きい場合(例えば、長距離光線路やスプリッタを有する分岐光線路の遠端など)、1%−0.01%程度の微小な利得を取得する必要がある。また、損失測定においては、微小なブリルアン利得の変化量を測定する必要があるため、より高感度な測定を要求される。
T. Horiguchi et al., BOTDA−Nondestractive measurement of single−mode optical attenation characteristics using Brillouin interaction: Theory", J. Lightwave Technol. Vol. 7, No. 8, pp. 1170−1176, 1989. H. Takahashi et al., "Individual loss distribution measurement in 32−branched PON using pulsed pump−probe Brillouin Analysis", Optics Express, Vol.21, No.6, 6739, (2013). C. Kito et al., "Robust and high−sensitivity Brillouin time−domain sensing with branched−fiber configuration", J. Lightwave Technol. Vol. 33, No. 20, pp. 4291−4296, 2015.
一般的にブリルアン利得スペクトルを取得する場合、ブリルアン増幅を受けたプローブ光をPDなどで光/電気変換した後、アナログ電気信号をA/D変換器でデジタル信号に変えてコンピュータで解析を行う。この時、プローブ光解析のノイズは、PDの熱雑音/ショット雑音とA/D変換器の量子化雑音がある。PDの熱雑音/ショット雑音は、白色雑音なので、複数回測定し平均化処理を行うことで高感度測定が可能である。一方、量子化雑音に埋もれた信号は、平均化処理では改善されないため、BOTDAの感度は量子化雑音で制限されるという課題がある。そのため、損失の大きな光線路では、平均化処理を繰り返しても光線路の特性分布を取得できなかった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決すべく、量子化雑音によるBOTDAの感度制限を低減できる光線路特性解析装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光線路特性解析装置及び信号処理方法は、アナログ信号をデジタル信号へ変換する前に、ブリルアン増幅を受けたプローブ光を受光した測定信号からブリルアン増幅を受けていないプローブ光の成分の一部を除去しておくこととした。
具体的には、本発明に係る光線路特性解析装置は、ブリルアン時間領域解析法(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)で被測定光ファイバの特性を解析する光線路特性解析装置であって、
プローブ光パルスとポンプ光パルスの少なくとも一方を前記被測定光ファイバの入射端に入射する試験光入射手段と、
前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換する光受信手段と、
前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号を用いてアナログ信号処理を行うアナログ信号処理手段と、
前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号もしくは前記アナログ信号処理手段が前記アナログ信号処理を行ったアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換器が変換したデジタルの電気信号を演算して被測定光ファイバの特性を解析する演算処理手段と、
を備えており、
前記アナログ信号処理手段は、前記アナログ信号処理として、
前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスが任意の時間差で入射され、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を前記光受信手段が光電変換したアナログ測定信号を前記A/D変換器がデジタル信号へ変換する前に、
前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを前記光受信手段が光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算する処理を行うことを特徴とする。
具体的には、本発明に係る信号処理方法は、ブリルアン時間領域解析法(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)で被測定光ファイバの特性を解析するときの信号処理方法であって、
前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスを任意の時間差で入射し、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換したアナログ測定信号をデジタル信号へ変換する前に、
前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算するアナログ信号処理手順を行うことを特徴とする。
通常BOTDAでは、被測定ファイバからの戻り光(ブリルアン増幅を受けたプローブ光)をPDが光電変換した測定信号を数%程度増幅した信号をA/D変換している。取得したい信号(ブリルアン増幅分の信号)は増幅されてはいるが数%程度であり、測定信号強度のほとんどはプローブ光電流(測定信号の内のプローブ光成分)が占めている。このプローブ光電流がオフセットとなるため、A/D変換器は垂直レンジを最大限活かしてブリルアン増幅分の信号をデジタルに変換することができず、量子化雑音が発生する。
このような信号を高精度にデジタルに変換するためには、垂直分解能が高分解能なA/D変換器を用いる必要があるが、高分解能なA/D変換器は、サンプリングレートが制限されるため、BOTDAの空間分解能が劣化することになる。
そこで、本発明では、アナログの測定信号をデジタルに変換する前にオフセットであるプローブ光電流の一部を測定信号から削除する。オフセットを低減することで実効的にA/D変換器への信号の振幅を大きくできるため、A/D変換器の垂直レンジを活かすことができ量子化雑音を低減することができる。
従って、本発明は、量子化雑音によるBOTDAの感度制限を低減できる光線路特性解析装置及び信号処理方法を提供することができる。
本発明に係る光線路特性解析装置及び信号処理方法は、前記被測定光ファイバが、前記入射端の後段にある光分岐器で複数の分岐光ファイバに分岐された分岐光線路である場合、前記試験光入射手段において、前記プローブ光パルスを、前記分岐光ファイバの遠端で反射されたいずれの戻り光も前記光分岐器で重畳しないパルス幅とし、前記アナログ信号処理手段において、前記分岐光ファイバ毎に前記アナログ信号処理を行うことを特徴とする。
本発明に係る光線路特性解析装置及び信号処理方法は、分岐光線路それぞれの光ファイバの特性を解析することができる。
本発明は、量子化雑音によるBOTDAの感度制限を低減できる光線路特性解析装置及び信号処理方法を提供することができる。
本発明に係る光線路特性解析装置を説明する図である。 本発明に係る光線路特性解析装置のアナログ信号処理手段の動作を説明する概念図である。 本発明に係る光線路特性解析装置の効果を説明する図である。 本発明に係る光線路特性解析装置の光受信手段が出力するアナログ信号を説明する図である。(a)はアナログ測定信号、(b)はアナログ参照信号である。 本発明に係る光線路特性解析装置のアナログ信号処理手段が出力する調整信号を説明する図である。(a)はアナログ信号処理手順をしない場合である。量子化雑音は(量子化最小刻み)/(信号振幅)=1/(10−7)=1/3である。(b)はアナログ信号処理手順においてA=1とした場合である。量子化雑音は(量子化最小刻み)/(信号振幅)=1/10である。(c)はアナログ信号処理手順においてA=1/2とした場合である。量子化雑音は(量子化最小刻み)/(信号振幅)=1/5である。(d)はアナログ信号処理手順においてA=3/4とした場合である。量子化雑音は(量子化最小刻み)/(信号振幅)=1/7.5である。 本発明に係る光線路特性解析装置が測定した被測定光ファイバの測定例である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(請求項1転記部)
図1は、本実施形態の光線路特性解析装置の構成を示すブロック図である。本光線路特性解析装置は、ブリルアン時間領域解析法(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)で被測定光ファイバの特性を解析する光線路特性解析装置であって、
プローブ光パルスとポンプ光パルスの少なくとも一方を前記被測定光ファイバの入射端に入射する試験光入射手段と、
前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換する光受信手段と、
前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号を用いてアナログ信号処理を行うアナログ信号処理手段と、
前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号もしくは前記アナログ信号処理手段が前記アナログ信号処理を行ったアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換器が変換したデジタルの電気信号を演算して被測定光ファイバの特性を解析する演算処理手段と、
を備えており、
前記アナログ信号処理手段は、前記アナログ信号処理として、
前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスが任意の時間差で入射され、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を前記光受信手段が光電変換したアナログ測定信号を前記A/D変換器がデジタル信号へ変換する前に、
前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを前記光受信手段が光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算する処理を行うことを特徴とする。
図1に示される光線路特性解析装置は、第1試験光出力手段11、第2試験光出力手段12、入射時間制御器(15、16)、パルス化手段(13、14)、合波素子20、サーキュレータ21、光受信手段26、アナログ信号処理手段29、A/D変換器27、及び演算処理装置28を具備する。ここで、第1試験光出力手段11、第2試験光出力手段12、入射時間制御器(15、16)、パルス化手段(13、14)、及び合波素子20が前記試験光入射手段に相当する。
第1試験光出力手段11及び第2試験光出力手段12は連続光を出力する。第1試験光出力手段11及び第2試験光出力手段12から出力される連続光を、それぞれプローブ光及びポンプ光とする。プローブ光とポンプ光は、ブリルアン周波数シフト程度の異なる光周波数差を有する。
パルス化手段(13、14)は、音響光学素子をパルス駆動する音響光学スイッチを備える。なお、パルス化手段(13、14)は、電気光学素子をLiNbOを用いてパルス駆動する導波路スイッチまたは半導体光増幅器をパルス駆動する半導体光スイッチを備えるようにしてもよい。以下では、音響光学スイッチから成る音響光学変調器、電気光学スイッチから成るLiNbO変調器、又は半導体光スイッチから成る半導体光増幅器を光デバイスと称する。光デバイスは、入射時間制御手段(15、16)それぞれからの電気パルスにより駆動される時間で、プローブ光とポンプ光をパルス化する。
このとき、被測定ファイバ100に光スプリッタ22が含まれない場合、プローブ光パルスのパルス幅に制限はない。一方、被測定ファイバ100に光スプリッタ22が含まれる分岐光線路を測定する場合、パルス化手段(13,14)は、プローブ光パルスのパルス幅を2nΔL/c以下とする。ここで、ΔLは、被測定光ファイバに含まれる各分岐光ファイバの長さの差の最小値である。cは真空中の光速である。nは光ファイバの屈折率である。
入射時間制御手段(15,16)は、パルス化手段(13,14)へ供給する駆動用の電気パルスの変調時間を変化させることができる機能を有する。入射時間制御手段(15,16)は、パルス化手段(13,14)がパルスを変調するタイミングを変化させることで、光パルスが生成されるタイミングを制御する。
合波素子20は、プローブ光パルスとポンプ光パルスを合波する。合波素子20により合波されたプローブ光パルスとポンプ光パルスとは、サーキュレータ21を通過して被測定光ファイバ100へ入射される。これにより、プローブ光パルスを被測定光ファイバ100へ入射する時間と、ポンプ光パルスを被測定光ファイバ100へ入射する時間とに時間差を与えることが可能となる。なお、プローブ光のパルス化手段13における電気パルス、または、ポンプ光のパルス化手段14における電気パルスのうち一方の電気パルスの電圧を常にゼロにすることにより、プローブ光パルス又はポンプ光パルスの一方のみを被測定光ファイバ100へ入射することも可能である。
被測定光ファイバ100は、基幹光ファイバ50の一方端に光結合される光スプリッタ22及び分岐光ファイバ23を備える。ここで、各分岐光ファイバ23の終端(遠端)には反射型光フィルタ24が配置される。これらの反射型光フィルタ24は、少なくともプローブ光パルス(またはプローブ光パルスとポンプ光パルスの両方)の波長の光を反射し、それ以外の波長の光を透過する特性を有する。
光スプリッタ22は、供給されるプローブ光パルス及びポンプ光パルスをN(例えば、N=8)個にそれぞれ分岐する。光スプリッタ22で分岐されたプローブ光パルスとポンプ光パルスとは、分岐光ファイバ23中でインタラクションする。プローブ光パルスとポンプ光パルスとのインタラクションにより、誘導ブリルアン散乱の後方散乱光が発生する。誘導ブリルアン後方散乱光、及び反射型光フィルタ24で反射されたプローブ光パルスとポンプ光パルスは、サーキュレータ21に戻り、サーキュレータ21を通過して光受信手段26へ出力される。
光受信手段26は、被測定光ファイバ100からの戻り光であるサーキュレータ21の出力光を受信する。光受信手段26は、受信した戻り光をアナログ電圧信号へ変換する。アナログ信号処理手段29は、光受信手段26からのアナログ電圧信号をアナログ回路で下記に説明するような所望の信号処理を行い、A/D変換器26へ出力する。A/D変換器27は、アナログ処理手段29から出力されるアナログ電圧信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器27は、デジタル信号を演算処理装置28へ出力する。
演算処理装置28は、入力された電圧値に対して後述するような演算処理を行い、被測定光ファイバ100についての距離に対する損失分布を求める。
[アナログ信号処理手順]
図2は、アナログ信号処理手段29が行うアナログ信号処理手順の概念図である。当該アナログ信号処理手順は、被測定光ファイバ100の入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスを任意の時間差で入射し、被測定光ファイバ100の入射端に戻る戻り光を光電変換したアナログ測定信号をデジタル信号へ変換する前に、
前記プローブ光パルスのみが被測定光ファイバ100に入射され、被測定光ファイバ100の遠端で反射して入射端に戻る光パルスを光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算する。
アナログ信号処理手段29は、まず、プローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100に入射し、光受信手段26で得られたプローブ光パルスの電圧ピークVを取得する。続いて、アナログ信号処理手段29は、プローブ光パルスとポンプ光パルスを被測定光ファイバ100に入射し、光受信手段26で得られたブリルアン増幅を受けたプローブ光パルスの電圧ピークV’を取得し、差動回路によりこれらの電圧ピークの差VN_outを出力する。
(数式S) VN_out=V’−AV
ここで、Nは被測定光ファイバ100の分岐心線番号、Aは1未満の正の数である。
図4及び図5は、アナログ信号処理手順を説明する概念図である。図4は、光受信手段26が出力するアナログ信号を説明する図である。図4(a)は、プローブ光パルスとポンプ光パルスを被測定光ファイバ100に入射し、光受信手段26で得られたアナログ信号を「アナログ測定信号」である。あるローブ光パルスとポンプ光パルスの周波数差において誘導ブリルアン散乱による強度ピークが存在する。図4(b)は、プローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100に入射し、光受信手段26で得られたアナログ信号を「アナログ参照信号」であって、図4(a)のアナログ測定信号に含まれるアナログ参照信号分のオフセットを示している。光受信手段26は被測定光ファイバ100に入射する光パルスによりアナログ参照信号かアナログ測定信号を出力する。
図5は、アナログ信号処理手段29からA/D変換器27へ出力される「調整信号」を説明する図である。図5(a)は、数式SでA=0の場合(アナログ信号処理手順をしない従来の場合)、図5(b)は、数式SでA=1の場合、図5(c)は、数式SでA=1/2の場合、図5(d)は、数式SでA=3/4の場合の調整信号である。図5において、縦軸はA/D変換器27における量子化刻みを示している。
A/D変換器27の量子化雑音は、信号振幅に対してA/D変換器27の量子化が粗いときに、離散電圧がアナログ電圧とが乖離することで発生する。そのため、アナログ信号処理手段29がアナログ測定信号のオフセットを減らすことで、A/D変換器27は実効的に信号振幅が大きくなり量子化雑音を低減することができる(図5(b)、図5(c)、図5(d))。従来、ブリルアン利得からファイバ損失を演算する場合、演算処理装置28でデジタル的に測定信号(プローブ光パルスとポンプ光パルスを被測定光ファイバに入射し、光受信手段で得られたアナログ信号(図5(A))を直接A/D変換した信号)から参照信号(プローブ光パルスのみを被測定光ファイバに入射し、光受信手段で得られたアナログ信号を直接A/D変換した信号)を減算しており、量子化雑音が多く含まれる状態での演算だった。本実施形態では、信号をA/D変換する前にアナログ測定信号からアナログ参照信号(オフセット)をカット(減算)することで量子化雑音を低減する。
具体的には、Aを1/2に設定した場合、ブリルアン利得に対してオフセット電圧が1/2になるため、出力電圧をA/D変換器の垂直レンジに適宜合わせて測定を行うことで、要求される垂直分解能を1ビット緩和することができる。また、Aを3/4に設定した場合は、VN_outは1/4になり2ビット緩和できる。なお、A=1とすることが理想的であるが、光受信手段26のPD等起因のノイズ(熱雑音/ショット雑音)により、戻り光を受光した信号はノイズを受けて強度が揺らぐ。そのため、A=1であると信号強度を正確に測定することが困難であるため、Aを限りなく1に近づけた値に設定することが好ましい。
例えば、被測定光ファイバとして全体で25dBの損失を持つスプリッタのない単一線路(25dB線路)では、プローブ光とポンプ光の光周波数差がブリルアン周波数シフト時のブリルアン利得ピークは0.02%程度であり、プローブ光とポンプ光の光周波数差がブリルアン周波数シフトを少しでも外れてしまうとさらにブリルアン利得は小さくなる。図3は、プローブ光パルスとポンプ光パルスとの25dB線路への入射時間差tを変え、距離方向へ測定したときの誘導ブリルアン散乱の強度(演算処理装置28での演算結果)を説明する図である。図3(a)はアナログ信号処理手順(A≒19/20)を行った結果であり、図3(b)はアナログ信号処理手順を行わなかった(数式SのA=0)結果である。図3(c)と図3(d)はそれぞれ誘導ブリルアン散乱が発生する位置(測定点数130点目)付近を拡大した図である。この位置は、被測定光ファイバの光入射端から25dBの損失を受けた先の線路(反射型光フィルタ24で反射した後に)でブリルアンインタラクションを受けた位置である。
アナログ演算処理手順を行った場合のブリルアン利得は、1.00338であり、0.3%のブリルアン信号が得られているのに対し、アナログ演算処理手順を行わない場合のブリルアン利得は0.014%しかブリルアン利得が得られていない。これは、アナログ演算処理手段29のない場合に量子化雑音に埋もれて得られなかった信号が、A≒19/20に設定したアナログ演算処理手段29を用いたことにより、オフセット電圧を1/20倍程度減らすことができており、A/D変換器27の垂直分解能を有効活用した結果である。本結果の場合、要求される垂直分解能を4−5bit緩和可能である。
[A/D変換後の演算処理手順]
演算処理装置28は、入射時間差tでプローブ光パルスとポンプ光パルスとの両方を被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度から、プローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度を減算することで、誘導ブリルアン利得を求める。次に、演算処理装置28は、入射時間差tを変化させて誘導ブリルアン利得の測定を繰り返し、距離に対する誘導ブリルアン利得を算出する。演算処理装置28は、距離に対する誘導ブリルアン利得から、被測定光ファイバ100である単一線路あるいは分岐光線路についての距離に対する損失/温度/歪分布を求める。図6は、演算処理装置28が演算した被測定光ファイバ100の測定例である。誘導ブリルアン利得は損失から求めることができる。
なお、アナログ信号処理手段29が数式Sのようにプローブ光パルスとポンプ光パルスとの両方を被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度から、プローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度(Aを乗算)を減算しているため、演算処理装置28では、プローブ光パルスとポンプ光パルスとの両方を被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度から、プローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度(1−Aを乗算)を減算する。
また、演算処理装置28でもプローブ光パルスのみを被測定光ファイバ100へ入射した場合のプローブ光強度が必要であるため、アナログ信号処理手段29は、何も演算しないアナログ参照信号もA/D変換器27に出力し、演算処理装置28は、A/D変換された参照信号を保持しておく。
[光線路特性解析の測定条件]
次に、本実施形態の光線路特性解析装置の動作について説明する。
まず、プローブ光およびポンプ光の光周波数、パルス化手段(13,14)、光受信手段26、及びA/D変換器27は次の条件を満足する必要がある。
(条件1) プローブ光とポンプ光の周波数差は、被測定光ファイバ100のブリルアン周波数シフトと等しいこと。
(条件2) 被測定光ファイバ100が分岐光線路である場合、パルス化手段13から出力されるプローブ光パルスのパルス幅τは、分岐光ファイバの終端の反射型光フィルタ24からの戻り光の時間差2nΔL/cより狭いこと。
(条件3) 光受信手段26の帯域及びA/D変換器27の帯域は、パルス幅τを受光可能な帯域であること。
条件1〜3は次のような意味を持つ。
条件1は、プローブ光パルスとポンプ光パルスとが誘導ブリルアン散乱を起こすために必要となる条件である。
条件2は、被測定光ファイバ100に分岐を含む場合に必要な条件であり、分岐光ファイバ毎の誘導ブリルアン散乱光が重ならないようにするための条件である。パルス化手段13のパルス幅τが各分岐光ファイバの終端の反射型光フィルタ24からの戻り光の時間差の最小値2nΔL/cより広いとき、分岐光ファイバ毎の誘導ブリルアン散乱光が重なる。このようになると、分岐光ファイバ毎の誘導ブリルアン散乱光を時間的に切り分けることができなくなる。
条件3は、パルス幅τの光パルスを正確に測定するための条件である。すなわち、光受信手段26の帯域、及びA/D変換器27の帯域は、1/τより広い必要があることを意味する。
[BOTDA測定原理]
上記の条件を満足する本実施形態の光線路特性解析装置の測定原理を説明する。
第1試験光出力手段11はプローブ光を出力し、第2試験光出力手段13はポンプ光を出力する。ここで、プローブ光及びポンプ光の光周波数をf、fとする。fは、被測定光ファイバ100誘導ブリルアン後方散乱による光周波数シフト量である。
まず、光線路特性解析装置は、プローブ光パルスを被測定光ファイバ100へ入射させる。そして、分岐光線路特性解析装置は、プローブ光パルスを入射してt秒後に、ポンプ光パルスを被測定光ファイバ100へ入射する。
被測定光ファイバ100に入射されたプローブ光パルスとポンプ光パルスとは、遠端の反射型光フィルタで反射され、被測定光ファイバ100中で衝突する。被測定光ファイバ100が光スプリッタ22を有していた場合には、プローブ光パルスとポンプ光パルスとは、光スプリッタ22によりN(例えば、N=8)個に分岐されたのち、遠端の反射型光フィルタ24で反射され、被測定光ファイバ100中で衝突する。
プローブ光とポンプ光が衝突した場合、誘導ブリルアン散乱が発生し、プローブ光は衝突点における損失、温度、歪みの情報を取得する。以下、損失について説明する。
(a)被測定光ファイバ100の線路損失の測定
プローブ光とポンプ光との周波数差がfである場合、プローブ光パルスとポンプ光パルスとが衝突すると、ブリルアン回折格子が発生し、この回折格子によりポンプ光が反射されることで、プローブ光パルスは式(1)で表される増幅を受ける。
Figure 2017150862
ここで、zは、分岐光ファイバの入射端から、プローブ光パルスとポンプ光パルスとがインタラクションした位置までの距離である。α(z,f)は、入射端からの位置z、かつプローブ光/ポンプ光間の周波数差がfのときの誘導ブリルアン利得である。g(f)は、プローブ光/ポンプ光間の周波数差がfの場合の誘導ブリルアン散乱係数である。Ipump(z)は、光ファイバの入射端から距離zだけ離れた位置におけるポンプ光パルスの強度である。Dzpumpは空間分解能である。
分岐光ファイバ(#i)の損失係数をα、分岐光ファイバ(#i)を往復する場合の全損失を2L、ブリルアン周波数シフトをf、入射プローブパワーをIprobe(0)とする。プローブ光パルスは終端の反射型光フィルタ(#i)で反射された後、入射端から距離zの位置でポンプ光パルスと衝突する。衝突した後のプローブ光パルスが分岐光ファイバ(被試験光ファイバ100)の入射端に戻ってきたときの強度Iprobe(2L,z,f)は、式(2)で表される。
Figure 2017150862
式(2)より、分岐光ファイバの入射端でのプローブ光の強度Iprobe(2L,z,f)は、g(f)とIpump(z)との関数となる。ここで、Ipump(z)は、入射ポンプパワーをIpump(0)とすると、式(3)で表される。
Figure 2017150862
また、プローブ光のみを入射した場合に分岐光ファイバの入射端へ戻ってくる反射プローブ光強度Iref(2L)は、式(4)で表される。
Figure 2017150862
よって、式(2)は、式(3)及び式(4)を用いると式(5)として表される。
Figure 2017150862
上記(5)式より、誘導ブリルアン散乱光の利得は、インタラクションした場所までの損失と誘導ブリルアン散乱係数との積を空間分解能で積分した値となる。つまり、上記式(5)は、
Figure 2017150862
のみの関数となる。そこで、以下の演算を行うことで、ある地点zからの損失分布を取得することができる。
Figure 2017150862
よって、誘導ブリルアン散乱光の特性を解析すれば、ある地点zを基準にした被測定光ファイバ100の線路損失を測定することができる。
(b)分岐光ファイバの距離に対するブリルアン散乱光分布の測定
被測定光ファイバ100の入射端から分岐光ファイバ(#a)(1≦a≦Nの整数、ここではN=8)の終端までの長さをLとする。プローブ光パルスは、分岐光ファイバ(#a)の終端に設置された反射型光フィルタ(#a)により反射される。ここで、分岐光ファイバの終端からの距離をl、被測定光ファイバ100の屈折率をn、真空中の光速をcとすると、反射されたプローブ光パルスはt/2秒後にl=c/n×t/2だけ進むので、被測定光ファイバ100の入射端からの距離をlx1とすると、その距離lx1は、
Figure 2017150862
となる。また、プローブ光パルスが被測定光ファイバ100に入射されてから光スプリッタにより分岐され、分岐光ファイバの終端の反射型光フィルタ(#a)で反射されて、被測定光ファイバ100の入射端からの距離lx1に到達する時間tは、
Figure 2017150862
である。
ポンプ光を被測定光ファイバ100に入射する時刻は、プローブ光を入射してからt秒後とする。ポンプ光がt秒後に到達する被測定光ファイバ100の入射端からの距離をlx2とすると、その距離lx2は式(9)で表される。
Figure 2017150862
式(7)、式(9)より、c・t/2nの位置でプローブ光パルスとポンプ光パルスとはインタラクションする。また、インタラクションする時間は、分岐光ファイバの終端の反射型光フィルタ(#a)で反射された時間からt/2秒後である。つまり、プローブ光パルスとポンプ光パルスとを被測定光ファイバ100に入射する時間差tを変化させることにより、プローブ光とポンプ光がインタラクションする位置を制御できる。このため、距離に対する誘導ブリルアン散乱の特性分布を求めることができる。
(c)分岐光ファイバ(#a)で反射されたプローブ光パルスが光受信器に到達する時間の測定
被測定光ファイバ100が分岐光線路である場合、以下の要件が必要になる。
プローブ光パルスが光受信器に到達する時間をtdaとする。プローブ光パルスは、分岐光ファイバの終端の反射型光フィルタ(#a)により反射され、光受信器へ戻ってくる。そのため、到達時間は、式(10)で表される。
Figure 2017150862
ここで、他の分岐光ファイバ(#b)(1≦b≦Nの整数、ここではN=8)から戻ってきたプローブ光パルスが光受信器に到達する時間tdbは、式(11)で表される。
Figure 2017150862
よって、光受信器に戻る時間差は、式(12)で表される。
Figure 2017150862
≠Lのとき、光受信器に到達する時間が異なる。ここで、プローブ光パルスのパルス幅をτとすると、
Figure 2017150862
のとき(条件3)、分岐光ファイバ(#1)〜(#8)から戻ったプローブ光パルスは光スプリッタで重ならない。そのため、光受信器の到達時間を測定することで、分岐光ファイバ(#1)〜(#8)のうちどの分岐光ファイバから出力されたプローブ光パルスであるかを時間的に切り分けることができる。
上記(a)、(b)により、光線路特性解析装置は、光ファイバ個別の損失分布を測定可能である。また、(c)を行うことで、分岐光線路にも対応可能である。
また、本発明に係る光線路特性解析装置は、アナログ信号処理手段29を備えることでA/D変換器27の垂直分解能の要求を緩和することが可能である。そして、複数の測定の平均化処理を行うことで高感度とすることができる。
なお、上記実施形態では、光線路特性解析装置がサーキュレータを備える場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されない。分岐光線路特性解析装置は、例えば、サーキュレータの代わりにカプラを備えていても構わない。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
[付記]
以下は、本実施形態の光線路特性解析装置の特徴についてまとめたものである。
本発明の目的は、大きな損失を有する光線路において、光ファイバの損失分布・温度/歪分布を高感度に試験可能な光試験装置を提供することである。
本実施形態の光線路特性解析装置は、BOTDAを利用しており、第1試験光パルスのみを被測定光ファイバへ入射した場合の第1戻り光のピーク強度と、所定の時間差で第1試験光パルスと第2試験光パルスの双方を被測定光ファイバへ入射した場合の第2戻り光のピーク強度とをアナログ的に保持し、第1戻り光のピーク強度に1以下の正の定数を乗算した値を第2戻り光のピーク強度から減算するアナログ演算処理を行い、得られたアナログ信号をデジタル信号に変換する。
以上のように、本実施形態の光線路特性解析装置は、前記プローブ光をPDによってアナログ信号に変換後、アナログ回路で所望の信号に変換した後、A/D変換器でデジタル信号に変換することで、A/D変換器の量子化雑音の影響を緩和/除去することが可能となる。したがって、本実施形態の光線路特性解析装置は、損失の大きな光線路の特性分布を高感度に測定することができる。
11:第1試験光出力手段
12:第2試験光出力手段
13、14:光パルス化手段
15、16:入射時間制御手段
20:合波素子
21:サーキュレータ
22:光スプリッタ
23:分岐光線路
24:光反射フィルタ
26:光受信手段
27:A/D変換器
28:演算処理装置
29:アナログ信号処理手段
50:基幹光ファイバ
100:被測定光ファイバ

Claims (4)

  1. ブリルアン時間領域解析法(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)で被測定光ファイバの特性を解析する光線路特性解析装置であって、
    プローブ光パルスとポンプ光パルスの少なくとも一方を前記被測定光ファイバの入射端に入射する試験光入射手段と、
    前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換する光受信手段と、
    前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号を用いてアナログ信号処理を行うアナログ信号処理手段と、
    前記光受信手段が光電変換したアナログの電気信号もしくは前記アナログ信号処理手段が前記アナログ信号処理を行ったアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換するA/D変換手段と、
    前記A/D変換器が変換したデジタルの電気信号を演算して被測定光ファイバの特性を解析する演算処理手段と、
    を備えており、
    前記アナログ信号処理手段は、前記アナログ信号処理として、
    前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスが任意の時間差で入射され、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を前記光受信手段が光電変換したアナログ測定信号を前記A/D変換器がデジタル信号へ変換する前に、
    前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを前記光受信手段が光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算する処理を行うことを特徴とする光線路特性解析装置。
  2. 前記被測定光ファイバが、前記入射端の後段にある光分岐器で複数の分岐光ファイバに分岐された分岐光線路である場合、
    前記試験光入射手段は、前記プローブ光パルスを、前記分岐光ファイバの遠端で反射されたいずれの戻り光も前記光分岐器で重畳しないパルス幅とし、
    前記アナログ信号処理手段は、前記分岐光ファイバ毎に前記アナログ信号処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の光線路特性解析装置。
  3. ブリルアン時間領域解析法(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)で被測定光ファイバの特性を解析するときの信号処理方法であって、
    前記被測定光ファイバの入射端に任意の光周波数差を持つプローブ光パルスとポンプ光パルスを任意の時間差で入射し、前記被測定光ファイバの入射端に戻る戻り光を光電変換したアナログ測定信号をデジタル信号へ変換する前に、
    前記プローブ光パルスのみが前記被測定光ファイバに入射され、前記被測定光ファイバの遠端で反射して入射端に戻る光パルスを光電変換したアナログの参照信号に1未満の正の数を乗じた調整信号を算出し、前記アナログ測定信号から前記調整信号を減算するアナログ信号処理手順を行うことを特徴とする信号処理方法。
  4. 前記被測定光ファイバが、前記入射端の後段にある光分岐器で複数の分岐光ファイバに分岐された分岐光線路である場合、
    前記プローブ光パルスを、前記分岐光ファイバの遠端で反射されたいずれの戻り光も前記光分岐器で重畳しないパルス幅とし、
    前記分岐光ファイバ毎に前記アナログ信号処理手順を行うことを特徴とする請求項3に記載の信号処理方法。
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