JP2017149520A - 階段の昇降補助装置 - Google Patents
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Abstract
Description
階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段下降時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くから最上段近くまで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち昇降自在に設けられた釣り合い錘に連結されて、スライダ部の昇降に連動して釣り合い錘を差動的に昇降する索状と、
釣り合い錘の昇降方向に配設された長尺の弾性部材を含み、この弾性部材は長さ方向の一端側が釣り合い錘に当接または連結されるとともに他端側が固定されて、上昇する釣り合い錘により押圧圧縮され、下降する釣り合い錘に追従して復元することにより、釣り合い錘によるスライダ部引き上げ力が、掴み部付き踏み板部の下降に連れて増大するようにした付勢手段と、
を備え、
釣り合い錘と付勢手段は、
昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されておらず、かつ利用者が外力を掛けていない状態のときは、昇降補助装置本体が上昇し、一方、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くにある状態で利用者が乗って体重を預けたときは下降を開始し、かつ階段本体の最下段近くに来ると下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴としている。
請求項2記載の発明では、
階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段降下時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くから最上段近くまで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
長さ方向の一端側が固定され、他端側の自由端がスライダ部の移動範囲分の長さの伸縮が可能に配設された長尺の弾性部材と、一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち弾性部材の自由端に連結された索状を含み、弾性部材は、スライダ部の上昇に連動して圧縮され、下降に連動して復元することによりスライダ部を上昇方向に付勢する付勢手段と、
を備え、
付勢手段は、
昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されておらず、かつ利用者が外力を掛けていない状態のときは、昇降補助装置本体が上昇し、一方、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くにある状態で利用者が乗って体重を預けたときは下降を開始し、かつ階段本体の最下段近くに来ると下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴としている。
請求項3記載の発明では、
階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段降下時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くの下限位置から最上段近くの上限位置まで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち昇降自在な釣り合い錘に連結されて、昇降補助装置本体を昇降案内部上方へ引っ張る索状と、
釣り合い錘の上昇途中で釣り合い錘に追加錘を積み増し、下降途中で追加錘を積み下ろすことで釣り合い錘の重量を増減する重量増減手段と、
を備え、
釣り合い錘は、追加錘の積み増しがなく、昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されていない状態で、利用者が外力を掛けていないときは、昇降補助装置本体が上昇し、利用者が乗って体重を預けたとき下降する重量を有しており、
重量増減手段は、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くに在るときに利用者が乗って体重を預け、下降を開始したとき、階段本体の最下段近くで下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴としている。
本発明の他の1つによれば、利用者が階段を降りる場合、階段の最上段近くに在る昇降補助装置本体に乗れば自動的に階段を下降し、下降中に弾性部材の圧縮変形が進行して弾性部材の復元力が昇降補助装置本体に対して上昇力として働き、最下段近くで下降速度が零近くになるので、安全かつ楽に素早く階段を降りることができる。反対に利用者が階段を昇る場合、掴み部を掴み、拘束手段の拘束を解除すると、弾性部材の復元力により大きな上昇補助力を得ながら階段を足で楽に昇ることができる。
本発明の更に他の1つによれば、利用者が階段を降りる場合、階段の最上段近くに在る昇降補助装置本体に乗ると、自動的に下降し、下降中に釣り合い錘に追加錘が積み上げられて最下段近くで下降速度が零近くになるので、安全かつ楽に素早く階段を降りることができる。反対に利用者が階段を昇る場合、掴み部を掴み拘束手段の拘束を解除すると、釣り合い錘と追加錘の重量により大きな上昇補助力を得ながら階段を足で楽に昇ることができる。
図1、図2において、1と2は建物を構成する水平な一階床と鉛直な壁、3は壁2に横付けされて一階床1から最上段4(=二階床)まで直線的に昇降可能な階段本体、10は階段本体3の脇の壁2に設置された階段の昇降補助装置であり、利用者が階段本体3を足で昇る場合は、利用者の手を通じて上昇補助力を加え、下降する場合は、後述する踏み板に乗って自動的に降下可能とする。
階段の昇降補助装置10の内、11は昇降補助装置本体であり、階段本体3に沿って最下部である一段目5の手前の一階床1から最上部である最上段4の少し上まで、階段本体3と同じ勾配で昇降自在に装備されている。12は鉛直方向に延設された1.3乃至1.6m程度の長さの支柱であり、利用者が階段を降りる際に手で掴む掴み部としての機能を有する。13は支柱12の下端部にヒンジ(図示しない)を介して鉛直方向と水平方向に直回動自在に装着された方形の踏み板であり、この踏み板13の一端縁が壁2と平行に配設されており、踏み板12の四隅の内、壁2に近く、後方寄りの隅がヒンジ(図示せず)を介して支柱12に装着されている。踏み板13は利用者が階段を降りる際に水平方向へ回動させて両足で乗り、体重を預けて下降するためのものであり、利用者が階段を昇る際や、階段の昇降補助装置10の不使用時は支柱12に沿って鉛直方向へ回動させておく(図2の矢印A参照)。
(1)階段の下降(図4、図7参照)
予め、昇降補助装置本体11が階段本体3の最上部にあり、圧縮バネ23に付勢されてレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。このとき、ワイヤロープ44に吊支された釣り合い錘39は自重で下側のガイドレール部33の最下部に来ており、コイルバネ47は非圧縮状態となっている(図4参照)。
利用者が階段の昇降補助装置10を使用して階段本体3を最上段4から降りたい場合、踏み板13を水平向きに回動し、支柱12を右手で掴み、両足で踏み板13に乗って体重を昇降補助装置本体11に預ける(図7(1)参照)。すると、釣り合い錘39の重量によるスライダ部36の引き上げ力よりも、昇降補助装置本体11、スライダ部36、利用者の三者を合わせた重力の下降方向成分が大きくなることで、下降方向への加速度が生じる。この結果、スライダ部36が上側のガイドレール32を下方へスライド走行し、釣り合い錘39が下側のガイドレール部33を上方へスライド走行し、自動的に下降を開始する。但し、このときの階段本体3に沿って下降する加速度は、釣り合い錘39が無いときに比べて小さくなる。
昇降補助装置本体11に乗った利用者の下降中、レバー17の係合部21が支柱50、50、・・に当接するが、軸部20を中心に時計方向に回動して逃げるので、下降移動が拘束されることはない(図6(1)乃至(3)参照)。
利用者が踏み板13から降りると、釣り合い錘39の重量及びコイルバネ47の復元力により、昇降補助装置本体11に斜め上方向きの力が掛かり上昇しようとするが、圧縮バネ23に付勢されたレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されるので、昇降補助装置本体11は一階床1に停止した状態に保持される(図5(1)参照)。
予め、昇降補助装置本体11が階段本体3の最下部にあり、レバー17が圧縮バネ23に付勢されて係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。
このとき、ワイヤロープ44に吊支された釣り合い錘39は下側のガイドレール部33の上部に来ており、コイルバネ47を最大に圧縮した状態となっている。また、右手用掴み部15が支柱12から水平方向へ回動された状態になっているものとする(図3参照)。
利用者が階段の昇降補助装置10を使用して階段本体3を一段目5から足で昇りたい場合、まず踏み板13が邪魔にならないように鉛直向きにしたあと、左手用掴み部14を左手で掴み、右手用掴み部15を右手で掴む。この際、利用者は両腕を真下に伸ばして掴むようにすると良い(図8(1)参照)。次に、左手の親指でレバー17の解除操作部22を握り、平面的に見て時計方向へ回動させて係合部21を支柱50から外し、拘束手段24の拘束を解除する(図5(2)、図8(2)参照)。すると、釣り合い錘39の重量とコイルバネ47の復元力により、昇降補助装置本体11とスライダ部36の二者に、階段本体3に沿って上昇する方向の大きな力が掛かり、両腕を通して利用者に大きな上昇補助力が加わる。
利用者が階段の昇降補助装置10を特に使用しない場合、右手用掴み部15と踏み板13を回動して支柱12と同じ鉛直向きの状態に畳んでおけば、階段本体3を昇降する人の邪魔にならないようにできる。
反対に利用者が階段を昇る場合、階段の最下部に停止している昇降補助装置本体11の左手用掴み部14と右手用掴み部15を両手を真下に伸ばして掴み、レバー17の解除操作部22を左手の親指で握って拘束手段24を解除し、上昇移動を可能とすることで、利用者は最初、体が持ち上げられるような大きな上昇補助力を得ながら、足で楽に階段を昇り始めることができる。上昇するに従い上昇補助力は漸減するが、最後まで上昇補助力を受けながら昇ることができる。最上段4の近くまで昇ったところで両手を左手用掴み部14、右手用掴み部15から離すと、拘束手段24が昇降補助装置本体11の上昇移動を拘束するので、昇降補助装置本体11は最上部に停止状態となり、次に、階段を下降するときに再び装置を利用することができる。
また、階段を足で昇る場合は、踏み板13を鉛直向きに畳んで邪魔にならないようにでき、装置自体を使用しない場合は、踏み板13及び右手用掴み部15を鉛直向きに畳んで邪魔にならないようにできる。
図1では、ワイヤロープの一端側に下側のガイドレール部をスライド走行自在な釣り合い錘を連結し、階段上昇時の上昇補助力が得られるようにしたが、図9の変形例では、昇降案内部の下側のガイドレール部に長尺のコイルバネを伸縮自在に内蔵し、枠体の上端側縦枠の内側にコイルバネの上端側を固定し、コイルバネの下端側の自由端に装着した可動のバネ座部材にワイヤロープの一端側を連結することにより、階段上昇時の上昇補助力が得られるようにしたものである。
図9の階段の昇降補助装置10Aの他の構成部分は図1と同様に構成されている。
(1)階段の下降(図10参照)
予め、昇降補助装置本体11が階段本体3の最上部にあり、圧縮バネ23に付勢されてレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。このとき、ワイヤロープ44に連結されたコイルバネ47Aは最大に伸張してバネ座部材60がガイドレール部33の最下部に来ている(コイルバネ47Aは少し圧縮状態となっており、昇降補助装置本体11を上方へ引っぱっているが、拘束手段24により上昇移動は拘束されている)。
利用者が階段の昇降補助装置10Aを使用して階段本体3を最上段4から降りたい場合、踏み板13を水平向きに回動し、支柱12を右手で掴み、両足で踏み板13に乗って体重を昇降補助装置本体11に預ける(図7(1)参照)。すると、コイルバネ47Aの復元力によるスライダ部36の引き上げ力よりも、昇降補助装置本体11、スライダ部36、利用者の三者を合わせた重力の下降方向成分が大きくなり、下降方向への加速度が生じる。この結果、スライダ部36が上側のガイドレール32を下方へスライド走行し、コイルバネ47Aに付勢されたバネ座部材60が下方へスライドして自動的に下降を開始する。但し、このときの階段本体3に沿って下降する加速度は、コイルバネ47Aが無いときに比べて小さくなる。
昇降補助装置本体11に乗った利用者の下降中、レバー17の係合部21が支柱50、50、・・に当接するが、軸部20を中心に時計方向に回動して逃げるので、下降移動が拘束されることはない(図6(1)乃至(3)参照)。
利用者が踏み板12から降りると、コイルバネ47Aの復元力により、昇降補助装置本体11に斜め上方向きの力が掛かり上昇しようとするが、圧縮バネ23に付勢されたレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されるので、昇降補助装置本体11は一階床1に停止した状態に保持される(図5(1)、図9参照)。
予め、昇降補助装置本体11が最下部にあり、圧縮バネ23に付勢されてレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。このとき、ワイヤロープ44に連結されたバネ座部材60は下側のガイドレール部33の上部に来ており、コイルバネ47Aを最大に圧縮した状態となっている。また、右手用掴み部15が支柱12から水平方向へ回動された状態になっているものとする。
利用者が階段の昇降補助装置10Aを使用して階段本体3を一段目5から足で昇りたい場合、まず踏み板13が邪魔にならないように鉛直向きにしたあと、左手用掴み部14を左手で掴み、右手用掴み部15を右手で掴む。この際、利用者は両腕を真下に伸ばして掴むようにすると良い(図8(1)参照)。次に、左手の親指でレバー17の解除操作部22を握り、平面的に見て時計計方向へ回動させて係合部21を支柱50から外し、拘束手段24の拘束を解除する(図5(2)、図8(2)参照)。すると、コイルバネ47Aの復元力により、昇降補助装置本体11とスライダ部36の二者に、階段本体3に沿って上昇する方向の大きな力が掛かり、両腕を通して利用者に大きな上昇補助力が加わる。
反対に利用者が階段を昇る場合、階段本体3の最下部に停止している昇降補助装置本体11の左手用掴み部14と右手用掴み部15を両手を真下に伸ばして掴み、レバー17の解除操作部22を左手の親指で握って拘束手段24を解除し、上昇移動を可能とすることで、利用者は最初、体が持ち上げられるような大きな上昇補助力を得ながら、足で楽に階段を昇り始めることができる。上昇するに従い上昇補助力は漸減するが、最後まで上昇補助力を受けながら昇ることができる。最上段4の近くまで昇ったところで両手を左手用掴み部14、右手用掴み部15から離すと、拘束手段24が昇降補助装置本体11の上昇移動を拘束するので、昇降補助装置本体11は階段本体3の最上部に停止状態となり、次に、階段を下降するときに再び装置を利用することができる。
図1の第1実施例では、釣り合い錘によるスライダ部の引き上げ力を、コイルバネにより増減するようにしたが、第2実施例は、追加錘の積み増し、積み下ろしにより増減するようにしたものである。
図11において、階段の昇降補助装置10Bの内、階段本体3に沿って壁2に設置された昇降案内部30Bは、階段本体3に沿って斜め方向に配設された外形が長細い菱形の枠体31Bを有しており、この枠体31Bに階段本体3に沿って斜め方向に配設されたガイドレール部32が形成されている。ガイドレール部32には前後に一対のローラ34、35が装着されたスライダ部36がスライド走行自在に装備されており、このスライダ部36が昇降補助装置本体11の支柱12に結合部材(図2の符号18参照)により結合されている。昇降案内部30Bの案内方向上方の壁2にはシーブ40が回転自在に軸支されており、枠体31Bの上端の縦枠41Bにはロープ挿通孔42が穿設されている(図12参照)。
第2実施例の他の構成部分は図1と同様に構成されている。
(1)階段の下降(図12参照)
予め、昇降補助装置本体11が階段本体3の最上部にあり、圧縮バネ23に付勢されてレバー17の係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。このとき、ワイヤロープ44Bに吊支された釣り合い錘39Bは自重で釣り合い錘昇降案内部70の下端近くに来ており、第1追加錘85は第1係止受部81に係止され、第2追加錘88は第2係止受部82に係止された状態となっている。
昇降補助装置本体11に乗った利用者の下降中、レバー17の係合部21が支柱50、50、・・に当接するが、軸部20を中心に時計方向に回動して逃げるので、下降移動が拘束されることはない(図6(1)乃至(3)参照)。
階段本体3の下部まで下降し、第1追加錘85の上端が第2追加錘88の下端に当接する箇所に来ると、第2追加錘88が第1追加錘85の上に載って、釣り合い錘39Bと一緒に上昇する。釣り合い錘39Bに第1、第2追加錘85、88が積み増しされることで、昇降補助装置本体11とスライダ部36及び利用者の三者に上昇する方向の力が掛かり、上昇方向の加速度に転化する。従って、昇降補助装置本体11とスライダ36及び利用者の三者の下降速度が減速し、階段本体3の最下部でほぼ零となる。最下部に来たところで利用者は踏み板13から一階床1へ降りれば良い。
利用者が踏み板13から降りると、釣り合い錘39Bと第1、第2追加錘85、88の重量により、昇降補助装置本体11に斜め上方向きの力が掛かり上昇しようとするが、レバー17の係合部21が支柱50に係合して拘束されるので、昇降補助装置本体11は最下部に停止した状態に保持される(図5(1)、図13参照)。
予め、昇降補助装置本体11が最下部にあり、レバー17が圧縮バネ23に付勢されて係合部21が支柱50に係合して上昇移動が拘束されているものとする(図5(1)参照)。このとき、ワイヤロープ44Bに吊支された釣り合い錘39Bは上に第1、第2追加錘85、88を積み増した状態で枠体71の上部に来ている。また、右手用掴み部15が支柱12から水平方向へ回動された状態になっているものとする。
利用者が階段の昇降補助装置10Bを使用して階段本体3を最下部から足で昇りたい場合、まず左手用掴み部14を左手で掴み、右手用掴み部15を右手で掴む。この際、利用者は両腕を真下に伸ばして掴むようにすると良い。次に、左手の親指でレバー17の解除操作部22を握り、時計方向へ回動させて係合部21を支柱50から外し、拘束手段24の拘束を解除する。すると、釣り合い錘39B、第1、第2追加錘85、88の重量により、昇降補助装置本体11とスライダ部36の二者に、階段本体3に沿って上昇する方向の大きな力が掛かり、両腕を通して利用者に大きな上昇補助力が加わる。
第2追加錘88の係止凸部87が第2係止受部82に当接する位置に来ると、第2追加錘88が係止されて第1追加錘85から積み降ろされ、以降、釣り合い錘39Bと第1追加錘85の二段積み状態で下降する。更に、第1追加錘85の係止凸部84が第1係止受部81に当接する位置に来ると、第1追加錘85が係止されて釣り合い錘39Bから積み降ろされ、以降、釣り合い錘39Bが単独で下降する。第2追加錘88、第1追加錘85の積み降ろしで、上昇補助力は段階的に減少するが、釣り合い錘39Bから第1、第2追加錘85、88が積み降ろされたあとも一定の上昇補助力を受けながら階段を昇ることができる。最上段4の近くまで昇ったところで、両手を左手用掴み部14と右手用掴み部15から離し、最上段4へ昇れば良い。釣り合い錘39Bの重量で、昇降補助装置本体11が上昇しようとするが、レバー17の係合部21が支柱50に係合するため、昇降補助装置本体11は上昇移動が拘束されて階段本体3の最上部に停止する(図5(1)、図13参照)。
反対に利用者が階段を昇る場合、階段本体3の最下部に停止している昇降補助装置本体11の左手用掴み部14と右手用掴み部15を両手を真下に伸ばして掴み、レバー17の解除操作部22を左手の親指で握って拘束手段24を解除し、上昇移動可能とすることで、利用者は最初、体が持ち上げられるような大きな上昇補助力を得ながら、足で楽に階段を昇り始めることができる。上昇するに従い上昇補助力は段階的に減少するが、階段本体3の最上部まで一定以上の上昇補助力を受けながら昇ることができる。最上段4の近くまで昇ったところで両手を左手用掴み部14と右手用掴み部15から離すと、拘束手段24が昇降補助装置本体11の上昇移動を拘束するので、昇降補助装置本体11は階段本体3の最上部に停止状態となり、次に、階段を下降するときに再び補助装置10Bを利用することができる。
また、各実施例及びその変形例では、直線的な階段本体としたが、螺旋的な階段本体に適用しても良い。
10、10A、10B 階段の昇降補助装置
11 昇降補助装置本体
12 支柱
13 踏み板
14 左手用掴み部
15 右手用掴み部
17 レバー
21 係合部
22 解除操作部
24 拘束手段
30、30B 昇降案内部
36 スライダ部
39、39B 釣り合い錘
40、73、74 シーブ
44、44B ワイヤロープ
47、47A コイルバネ
50 支柱
70 釣り合い錘案内部
80 重量増減手段
81 第1係止受け部
82 第2係止受け部
84、87 係合突部
85 第1追加錘
88 第2追加錘
Claims (3)
- 階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段下降時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くから最上段近くまで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち昇降自在に設けられた釣り合い錘に連結されて、スライダ部の昇降に連動して釣り合い錘を差動的に昇降する索状と、
釣り合い錘の昇降方向に配設された長尺の弾性部材を含み、この弾性部材は長さ方向の一端側が釣り合い錘に当接または連結されるとともに他端側が固定されて、上昇する釣り合い錘により押圧圧縮され、下降する釣り合い錘に追従して復元することにより、釣り合い錘によるスライダ部引き上げ力が、掴み部付き踏み板部の下降に連れて増大するようにした付勢手段と、
を備え、
釣り合い錘と付勢手段は、
昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されておらず、かつ利用者が外力を掛けていない状態のときは、昇降補助装置本体が上昇し、一方、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くにある状態で利用者が乗って体重を預けたときは下降を開始し、かつ階段本体の最下段近くに来ると下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴とする階段の昇降補助装置。 - 階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段降下時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くから最上段近くまで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
長さ方向の一端側が固定され、他端側の自由端がスライダ部の移動範囲分の長さの伸縮が可能に配設された長尺の弾性部材と、一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち弾性部材の自由端に連結された索状を含み、弾性部材は、スライダ部の上昇に連動して圧縮され、下降に連動して復元することによりスライダ部を上昇方向に付勢する付勢手段と、
を備え、
付勢手段は、
昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されておらず、かつ利用者が外力を掛けていない状態のときは、昇降補助装置本体が上昇し、一方、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くにある状態で利用者が乗って体重を預けたときは下降を開始し、かつ階段本体の最下段近くに来ると下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴とする階段の昇降補助装置。 - 階段本体沿いに昇降自在に装備されて、階段降下時に利用者が足を乗せて体重を預ける踏み板と、階段上昇時に利用者が手で掴む掴み部とを含む昇降補助装置本体と、
昇降補助装置本体に結合されたスライダ部を、階段本体沿いに最下段近くの下限位置から最上段近くの上限位置まで昇降案内する昇降案内部と、
昇降補助装置本体の上昇移動を拘束する拘束手段と、
拘束手段の拘束をマニュアル操作で解除する解除手段と、
昇降案内部の上端部または案内方向の上方に設置されたシーブと、
一端側がスライダ部に連結されるとともに、他端側がシーブに巻き掛けられたのち昇降自在な釣り合い錘に連結されて、昇降補助装置本体を昇降案内部上方へ引っ張る索状と、
釣り合い錘の上昇途中で釣り合い錘に追加錘を積み増し、下降途中で追加錘を積み下ろすことで釣り合い錘の重量を増減する重量増減手段と、
を備え、
釣り合い錘は、追加錘の積み増しがなく、昇降補助装置本体が拘束手段により上昇移動が拘束されていない状態で、利用者が外力を掛けていないときは、昇降補助装置本体が上昇し、利用者が乗って体重を預けたとき下降する重量を有しており、
重量増減手段は、昇降補助装置本体が階段本体の最上段近くに在るときに利用者が乗って体重を預け、下降を開始したとき、階段本体の最下段近くで下降速度が零近くに減速するように構成したこと、
を特徴とする階段の昇降補助装置。
Priority Applications (1)
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