JP2017148887A - ボルト回転装置 - Google Patents
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ベース12は、詳細を後述する走行手段14や昇降手段16、駆動ローラ18、および従動ローラ20を搭載するためのフレームである。ベース12には、走行手段14や昇降手段16を取り付けるための開口部が形成されている他、長手方向両端部に取っ手12aが設けられている。実施形態に係るボルト回転装置10は、装置の全高を所定の高さ、すなわち前記角材の寸法(例えば100mm)以下に抑える必要がある。このため、構成要素をベース12の上面側に集中配置している。そして、ベース12の下面側に突出させる必要がある要素に関しては、ベース12を介して下面側へ突出させる構成としている。このため、ベース12には、開口部が設けられることとなる。
実施形態に係るボルト回転装置10は、回転対象とするボルト32を下面側から支持した状態で、ボルト32を回転させる構成を採る。このため走行手段14は、ボルト回転装置10を回転対象とするボルト32の下部へ移動させる際の労力を軽減するための役割を担う。図1、図2に示す形態では、走行手段として、車輪を採用している。車輪は、ベース12の上面側に配置されたホルダ14aに回転軸が備えられる構成とされており、開口部を介してベース12の下面側に車輪における外周の一部が突出する構成とされている。このような構成とすることで、ベース12の下面側への突出量を抑制することができる。よって、ボルト回転装置10全体の高さを抑制することができる。
昇降手段16は、回転対象とするボルト32の下にボルト回転装置10を配置した後、詳細を後述する駆動ローラ18と従動ローラ20のローラ面にボルト32を載置した状態で台座30(図4参照)から上昇させるための要素である。昇降手段16の具体的構成は限定するものでは無いが、実施形態に係るボルト回転装置10では、作動流体を気体としたエアジャッキを採用している。エアジャッキは、筒状のシリンダ16aと、シリンダ16aから突出するロッド16bを備える構成とされている。実施形態に係るボルト回転装置10では、ベース12の上面側にロッド16bの突出方向を下面側とした状態でシリンダ16aを配置し、開口部を介してロッド16bがベース12の下面側から床面へ向けて突出される構成が採られている。このような配置構成とすることで、ボルト回転装置10の高さを抑制することができる。また、ロッド16bが床面に押し当てられた状態で、さらにロッド16bが伸長されることにより、シリンダ16aが固定されたベース12が床面から持ち上げられた状態となる。
駆動ローラ18は、詳細を後述する従動ローラ20との間に支持したボルト32を回転させる回転力を生じさせるためのローラである。このため、駆動ローラ18には、ギア22を介して駆動手段24が備えられている。駆動手段24は、動力を得ることができるものであれば特別に限定するものでは無いが、図1、図2に示す形態では、エアモータを採用している。ギア22は、減速比や駆動手段24の配置形態によって変化するが、少なくとも次のようなものであれば良い。すなわち、駆動手段24の回転軸に備えられるピニオンギアと、駆動ローラ18の回転軸に備えられる駆動ギアを備え、ピニオンギアの回動により駆動ギアが回転する構成であれば良い。なお、図1に示す形態の場合、駆動手段24の回転軸と駆動ローラ18の回転軸が直交する配置形態であるため、ピニオンギアをウォームギア、駆動ギアをウォームホイールとすると良い。
従動ローラ20は、駆動ローラ18と共に回転対象とするボルト32を支持し、駆動ローラ18によって回転するボルト32の回転に合わせて従動する役割を担うローラである。従動ローラ20も駆動ローラ18と同様に、金属製のローラ本体20bと、その表面に被覆される弾性部材20aにより構成されると良い。
本実施形態に係るボルト回転装置10では、昇降手段16と駆動手段24の動力をエアとしている。このためボルト回転装置10には、昇降手段16や駆動手段24に提供するエアの調整を行うための操作手段28が付帯されている。操作手段には、図示しないエア供給ラインからエアが供給されており、各昇降手段16や、駆動手段24へのエアの供給方向や供給圧力の調整、切替が可能な構成とされている。なお、エアの供給方向や供給圧力の調整は、切替弁や圧力制御弁などによれば良い。例えば駆動手段24では、エアの供給圧力を変化させることで、回転速度を調整することができる。
上記のような構成のボルト回転装置10は、使用前に、スライド機構26により、従動ローラ20の配置位置を、回転対象とするボルト32の直径に合わせて調節する。その後、図4に示すように、枕木などの台座(角材)30に両持ち支持されたボルト32の下側に滑り込ませて使用される。ボルト回転装置10を回転対象とするボルト32の下部側へ配置した後、操作手段を介して昇降手段16にエアを供給し、ロッド16bを突出させることでベース12を上昇させる。これにより、ボルト32は、駆動ローラ18と従動ローラ20により支持された状態で台座30から地切りされることとなる。
このようなボルト回転装置10によれば、装置自体を小型かつ簡易な構成とすることができる。このため、作業現場への持ち込みが可能となる。また、枕木や角材などの台座(角材)30の上に仮置きしたボルト32をその場で持ち上げて回転させ、メンテナンスを実施することができるため、従来のボルト32のメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
Claims (6)
- ベースと、
前記ベースの上面側に配置されて、回転対象とするボルトを支持すると共に回転力を付与する駆動ローラと、
前記ベースの上面側であって前記駆動ローラに隣接配置され、前記ボルトを支持すると共に前記駆動ローラにより回転力が付与された前記ボルトと共に転動する従動ローラと、
前記ベースの上面側に配置され、前記ベースの下面側へ突出する伸縮部を備えた昇降手段と、
前記ベースを移動させるための走行手段と、を備え、
前記従動ローラには、前記駆動ローラとの間の距離を変化させるスライド機構が備えられていることを特徴とするボルト回転装置。 - 前記走行手段は、前記ベースの上面側に回転軸を配置する車輪であり、接地面を前記ベースの下面側に突出させる構成としたことを特徴とする請求項1に記載のボルト回転装置。
- 前記車輪は、接地面にラウンドを設け、中心部の円周が両端部の円周よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のボルト回転装置。
- 前記駆動ローラは、第1ローラ部と第2ローラ部を有し、前記第1ローラ部と前記第2ローラ部との間に回転軸を配した分割構造とされており、前記回転軸に、駆動手段からの動力が伝達される駆動ギアを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のボルト回転装置。
- 前記駆動ローラ及び前記従動ローラは、ローラの表面に弾性部材が被覆されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のボルト回転装置。
- 前記駆動ローラの直径を、回転対象とするボルトの最小直径よりも小さくしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のボルト回転装置。
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