JP2017141970A - 冷房機、及び、空気調和機 - Google Patents

冷房機、及び、空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】外気温センサ及び室外熱交換器温度センサの少なくとも何れかを備えていない場合にも、装置が過負荷運転状態となることを適切に抑えることのできる冷房機及び空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機1は、圧縮機52を有する冷凍サイクル(冷却機構)と、圧縮機52の電力値を算出する電力算出部22と、圧縮機52の回転数を制御する回転数制御部21とを備えている。回転数制御部21は、電力算出部22によって算出された電力値と、圧縮機52の回転数とに基づいて、冷凍サイクルが過負荷状態であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて圧縮機52の回転数を制御する。回転数制御部32は、例えば、電力算出部22から得られた電力値が、圧縮機52の回転数おける電力閾値を超えている場合に、過負荷状態であると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプを用いて冷房運転を行う冷房機、及び、ヒートポンプを用いて冷房運転及び暖房運転を行う空気調和機に関する。
室内の冷房を行う際には、気体の圧縮と膨張、及び、熱交換を組み合わせたヒートポンプ方式を利用した冷房機や空気調和機が用いられる。このヒートポンプ方式の冷房機及び空気調和機には、圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器が接続された冷凍サイクルが備えられている。そして、冷凍サイクル内の圧縮機のモータ回転数をインバータ制御することによって、冷房運転の強弱が調整される。
このような冷房機や空気調和機において、夏場などの外気温が高いときに冷房運転を行うと、装置が過負荷状態となることがある。過負荷状態での圧縮機の運転は、部品等の破損につながるおそれがある。そのため、従来の空気調和機では、例えば、外気温が40℃を超える場合には、過負荷状態であると判断して、圧縮機の最大周波数を下げて冷媒の圧力限界を超さないように制御している。また、圧縮機を保護するために、温度もしくは入力電流に反応する過負荷継電器を圧縮機の表面に付加し、圧縮機の表面温度あるいは入力電流が所定値を超えた場合に、圧縮機の運転を停止するなどの対策が取られているものもある。
また、特許文献1には、コンプレッサ吐出温度とコンプレッサ入力電流とを同時に監視し、どのような運転状態においてもコンプレッサの保護を行うためのコンプレッサの制御について開示されている。
特開平7−158984号公報
上述のように、従来の空気調和機においては、外気温度センサあるいは室外熱交換器の温度を測定する温度センサを用いて、これらの温度センサが所定の温度以上になった場合に装置が過負荷状態にあると判断し、圧縮機の制御を行っている。しかしながら、この方法では、室外に各種温度センサを搭載することによるコストの増大が問題となる。また、例えば、コストを優先して外気温度センサを搭載しない構成とすると、圧縮機の過負荷状態の厳密な制御が不可能となり、理想より大きな能力を有する室外熱交換器を搭載する必要が生じる。
また、従来から、電流センサを用いて装置の過負荷推定を行う方式を採用した空気調和機は存在する。しかし、海外においては、電圧変動が大きい地域、電圧降下が大きい地域、及び低い電圧しか供給されない地域など(具体的には、アセアン地域など)のように電力事情が悪い地域もある。このような電力事情の悪い地域では、この方式での過負荷推定は、誤検知の原因となるため、採用できないのが現状である。
そこで、本発明では、外気温度センサ及び室外熱交換器温度センサの少なくとも何れかを備えていない場合、およびどちらも備えていない場合にも、装置が過負荷運転状態となることを適切に抑えることのできる冷房機及び空気調和機を提供することを目的とする。
本発明の第一局面にかかる冷房機は、圧縮機を有する冷却機構と、前記圧縮機の電力値を算出する電力算出部と、前記電力算出部によって得られた電力値と、前記圧縮機の回転数とに基づいて、前記冷却機構が過負荷状態であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて前記圧縮機の回転数を制御する回転数制御部とを備えている。
前記冷房機において、前記回転数制御部は、前記電力算出部から得られた電力値が、前記圧縮機の回転数おける電力閾値を超えている場合に、過負荷状態であると判定してもよい。
前記電力閾値は、異なる環境温度下、及び異なる回転数で前記圧縮機を過負荷状態で運転させた時の電力値を予め算出することによって設定されてもよい。またあるいは、本発明にかかる冷房機は、室外機と、該室外機が置かれている環境の温度を測定する外気温度センサとをさらに備え、前記回転数制御部は、前記外気温度センサによって測定された温度に基づいて前記電力閾値を設定してもよい。
本発明の第二局面にかかる空気調和機は、上記の何れかの構成を有する冷房機を備えている空気調和機である。
以上のように、本発明にかかる冷房機及び空気調和機は、圧縮機の回転と電力値とに基づいて、冷却機構が過負荷状態であるか否かの判定を行っている。したがって、外気温度センサ及び室外熱交換器温度センサの少なくとも何れかを備えていない場合にも、圧縮機が過負荷運転状態となることを適切に抑えることができる。
本発明の一実施の形態にかかる空気調和機の内部構成示すブロック図である。 本発明の一実施の形態にかかる空気調和機の全体構成を示す模式図である。 図1に示す空気調和機における圧縮機の回転数制御の流れを示すフローチャートである。図3は、空気調和機が冷房運転を開始したときの圧縮機の制御の流れを示す。 図1に示す空気調和機における圧縮機の回転数制御の流れを示すフローチャートである。図4は、冷房運転中の圧縮機の制御の流れを示す。 図1に示す空気調和機内の圧縮機における回転数と電力値との関係の一例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかる空気調和機の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態にかかる空気調和機の全体構成を示す模式図である。 図6に示す空気調和機における圧縮機の回転数制御の流れを示すフローチャートである。 図6に示す空気調和機内の圧縮機における回転数と電力値との関係の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、本発明の空気調和機の一例として、ヒートポンプを用いた空気調和機を挙げて説明する。図1は、本実施の形態に係る空気調和機1の内部構成を示す。図2は、本実施形態に係る空気調和機1の全体構成を示す。なお、本第1の実施形態にかかる空気調和機1は、暖房運転と冷房運転の両方を行うことが可能であるが、特に冷房運転を行う場合には、本発明の冷房機の一例にも相当する。
<空気調和機の全体構成>
先ず、本実施の形態にかかる空気調和機1の全体構成と基本的な動作の概要について、図2を用いて説明する。図2では、空気調和機1の冷房運転時の冷媒(熱媒体)の流れを実線の矢印で示し、空気調和機1の暖房運転時の冷媒(熱媒体)の流れを破線の矢印で示している。
図2に示すように、本実施の形態にかかる空気調和機1は、セパレート式の空気調和機であって、主に、室内機10と室外機50とから構成されている。なお、空気調和機1は、室内機10と室外機50とが冷媒配管57および58を介して接続されることによって構成されている。以下、室外機50、室内機10、冷媒配管57および58について詳述する。
(1)室外機
室外機50は、主に、筐体51、圧縮機52、四方弁53、室外熱交換器54、膨張弁55、室外送風機56、冷媒配管57、冷媒配管58、二方弁59、および三方弁60から構成されている。なお、この室外機50は、屋外に設置されている。
筐体51には、圧縮機52、四方弁53、室外熱交換器54、膨張弁55、室外送風機56、冷媒配管57、冷媒配管58、二方弁59、三方弁60、および吐出温度センサ61等が収納されている。
圧縮機52は、吐出管52aおよび吸入管52bを有している。吐出管52aおよび吸入管52bは、それぞれ、四方弁53の異なる接続口に接続されている。圧縮機52は、運転時、吸入管52bから低圧の冷媒ガスを吸入し、その冷媒ガスを圧縮して高圧の冷媒ガスを生成した後、その高圧の冷媒ガスを吐出管52aから吐出する。なお、本実施の形態では、圧縮機52として、インバータ制御によってその能力を変更することが可能な圧縮機を採用している。また、吐出管52aには、圧縮機52から吐出される冷媒の温度を測定する吐出温度センサ61が配置されている。
四方弁53は、冷媒配管を介して圧縮機52の吐出管52aおよび吸入管52b、室外熱交換器54ならびに室内熱交換器12に接続されている。四方弁53は、運転時、空気調和機1の制御部(図2では図示せず)から送信される制御信号に従って、冷凍採掘の経路を切り換える。すなわち、四方弁53は、冷房運転状態と暖房運転状態との間で経路の切り換えを行う。
具体的には、冷房運転状態では、四方弁53は、圧縮機52の吐出管52aを室外熱交換器54に連結させると共に圧縮機52の吸入管52bを室内熱交換器12に連結させる(図2の実線矢印参照)。一方、暖房運転状態では、四方弁53は、圧縮機52の吐出管52aを室内熱交換器12に連結させると共に圧縮機52の吸入管52bを室外熱交換器54に連結させる(図2の破線矢印参照)。
室外熱交換器54は、左右両端で複数回折り返された伝熱管(図示せず)に多数の放熱フィン(図示せず)が取り付けられたものであって、冷房運転時には凝縮器として機能し、暖房運転時には蒸発器として機能する。なお、熱交換器としてパラレルフロー型熱交換器やサーペン型熱交換器を用いてもよい。
膨張弁55は、後述するステッピングモータを介して開度制御が可能な電子膨張弁であって、一方が冷媒配管57を介して二方弁59に接続されると共に、他方が室外熱交換器54に接続されている。膨張弁55のステッピングモータは、空気調和機1の制御部(図示せず)から送信される制御信号に従って動作する。膨張弁55は、運転時において、凝縮器(暖房時は室内熱交換器12であり、冷房時は室外熱交換器54である)から流出する高温高圧の液冷媒を蒸発しやすい状態に減圧すると共に、蒸発器(暖房時は室外熱交換器54であり、冷房時は室内熱交換器12である)への冷媒供給量を調節する役目を担っている。
なお、キャピラリーチューブを用いて、冷媒の量に関わらず一定の絞りとするサイクル構成としてもよい。この場合には、インバータにより圧縮機の回転数可変域を若干小さくして運転することでサイクルを安定させる事ができる(図示せず)。
室外送風機56は、主に、プロペラファンおよびモータから構成されている。プロペラファンは、モータによって回転駆動され、屋外の外気を室外熱交換器54に供給する。モータは、空気調和機1の制御部(図示せず)から送信される制御信号に従って動作する。
二方弁59は、冷媒配管57に配設されている。なお、二方弁59は、室外機50から冷媒配管57が取り外されるときに閉じられ、冷媒が室外機50から外部に漏れることを防ぐ。
三方弁60は、冷媒配管58に配設されている。なお、三方弁60は、室外機50から冷媒配管58が取り外されるときに閉じられ、冷媒が室外機50から外部に漏れることを防ぐ。また、室外機50から、あるいは室内機10を含めた冷凍サイクル(冷却機構)全体から、冷媒を回収する必要があるときは、三方弁60を通じて冷媒の回収が行われる。
(2)室内機
室内機10は、主に、筐体11、室内熱交換器12、および室内送風機13から構成されている。
筐体11には、室内熱交換器12、室内送風機13、室内熱交換器温度センサ14、室内温度センサ15、および制御部20(図1参照)等が収納されている。なお、室内熱交換器温度センサ14は必ずしも搭載されていなくてもよい。この場合は、インバータによって圧縮機の回転数を制御することで、圧縮機を正常に運転させることができる。
室内熱交換器12は、図2に示すように、3個の熱交換器を、室内送風機13を覆う屋根のように組み合わせたものである。なお、各熱交換器は、左右両端で複数回折り返された伝熱管(図示せず)に多数の放熱フィン(図示せず)が取り付けられたものであって、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。室内熱交換器温度センサ14は、室内熱交換器12の温度を測定する。室内熱交換器12の配管の中間部付近に配置される。
室内送風機13は、主に、クロスフローファンおよびモータから構成されている。クロスフローファンは、モータによって回転駆動され、室内の空気を筐体11に吸い込んで室内熱交換器12に供給すると共に、室内熱交換器12で熱交換された空気を室内に送出する。
室内温度センサ15は、室内機10が設置されている室内の温度を測定する。室内温度センサ15は、例えば、筐体11の外気吸込み口付近に配置されている。
なお、室外機50の圧縮機52、四方弁53、室外熱交換器54および膨張弁55、ならびに室内機10の室内熱交換器12は、冷媒配管57,58によって順次接続され、冷媒サイクル(冷凍サイクル)を構成している。
(3)冷媒配管
冷媒配管57は、冷媒配管58よりも細い管であって、運転時に液冷媒が流れる。冷媒配管58は、冷媒配管57よりも太い管であって、運転時にガス冷媒が流れる。なお、熱媒体(冷媒)としては、例えば、HFC系のR410AやR32等が用いられる。
<空気調和機の基本的な動作>
以下、本実施の形態にかかる空気調和機1の冷房運転、および暖房運転について詳述する。
(1)冷房運転
冷房運転では、四方弁53が図2の実線で示される状態、すなわち、圧縮機52の吐出管52aが室外熱交換器54に接続され、かつ、圧縮機52の吸入管52bが室内熱交換器12に接続された状態となる。また、このとき、二方弁59および三方弁60は開状態とされている。この状態で、圧縮機52が起動されると、ガス冷媒が、圧縮機52に吸入され、圧縮された後、四方弁53を経由して室外熱交換器54に送られ、室外熱交換器54において冷却され、液冷媒となる。その後、この液冷媒は、膨張弁55に送られ、減圧されて気液二相状態となる。気液二相状態の冷媒は、二方弁59を経由して室内熱交換器12に供給され、室内空気を冷却するとともに蒸発されてガス冷媒となる。最後に、そのガス冷媒は、三方弁60および四方弁53を経由して、再び、圧縮機52に吸入される。
(2)暖房運転
暖房運転では、四方弁53が図2の破線で示される状態、すなわち、圧縮機52の吐出管52aが室内熱交換器12に接続され、かつ、圧縮機52の吸入管52bが室外熱交換器54に接続された状態となる。また、このとき、二方弁59および三方弁60は開状態とされている。この状態で、圧縮機52が起動されると、ガス冷媒が、圧縮機52に吸入され、圧縮された後、四方弁53および三方弁60を経由して室内熱交換器12に供給され、室内空気を加熱すると共に凝縮されて液冷媒となる。その後、この液冷媒は、二方弁59を経由して膨張弁55に送られ、減圧されて気液二相状態となる。気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器54に送られて、室外熱交換器54において蒸発させられてガス冷媒となる。最後に、そのガス冷媒は、四方弁53を経由して、再び、圧縮機52に吸入される。
<圧縮機の運転制御について>
続いて、本実施形態に係る空気調和機1において、圧縮機52の過負荷状態での運転を抑制するための制御の方法について、図1、図3、及び図4を参照しながら説明する。図1には、空気調和機1の内部構成を示す。図1では、圧縮機52の運転制御に関連する構成部材を示している。
図1に示すように、室内機10内には、室内送風機13、室内温度センサ15、記憶部16、表示部17、受信部18、および制御部20などが備えられている。
記憶部16は、ROM(read only memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。記憶部16は、空気調和機1の動作プログラムや設定データを記憶するとともに制御部20による演算結果を一時記憶する。
表示部17は、液晶表示パネルおよびLEDライトなどを含む。表示部17は制御部20からの信号に基づいて空気調和機1の動作状況や警報等を表示する。受信部18はリモートコントローラ(図示せず)を操作した際に送信される赤外線の信号を受信する。
制御部20は、空気調和機1内の各構成部品と接続され、これらの制御を行う。制御部20内には、回転数制御部21、および電力算出部22などが備えられている。回転数制御部21は、制御部20へ送信される各信号に基づいて、圧縮機52の回転数の制御を行う。
電力算出部22では、電流計62及び電圧計63で計測された圧縮機52の電流値及び電圧値に基づいて、圧縮機52の電力値を算出する。電力値は、例えば、電流計62で計測された電流値と、電圧計63で計測された電圧値と、圧縮機52の回転数に対する力率に基づく係数をかけることによって算出することができる。力率は、予め測定される。このように力率を用いて電力値を算出することで、CTレスの電力監視を行うことができる。また、特に圧縮機がより高速で回転している場合に、正確な電力を測定することができる。なお、電力値の算出(推定)は、これに限定はされず、従来公知の他の方法を用いて行ってもよい。
また、室外機50内には、圧縮機52、室外送風機56、吐出温度センサ61、電流計62、電圧計63、およびタイマー64などが備えられている。
電流計62は、圧縮機52に流れる電流を測定する。電流計62における電流測定は、例えば、シャント抵抗を用いて行うことができる。電圧計63は、圧縮機52にかかる電圧を測定する。電圧計63は、例えば、分圧抵抗を通して圧縮機52の電圧を測定することができる。タイマー64は、圧縮機52の動作時間を計測する。なお、タイマー64の代わりに、室内機10側に設置されているタイマー(図示せず)を用いて圧縮機52の動作時間を測定してもよい。
図3には、空気調和機1が冷房運転を開始したときの圧縮機制御の流れを示す。まず、使用者がリモートコントローラなどを操作して冷房運転開始時の指示を空気調和機1へ与える。空気調和機1の受信部18は、この指示を受け取り、制御部20に対して冷房運転の開始を指示する信号を送信する。
制御部20は、冷房運転開始の指示信号を受信すると、圧縮機52の運転を開始するか否かを判断する(図3のステップS11)。具体的には、制御部20は、室内温度センサ15が測定した室内温度(例えば、室内から室内機10へ吸い込まれた空気の温度)の情報を受信する。そして、制御部20は、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52を運転すべきか否かの判断を行う。ここで、制御部20は、圧縮機52を最低回転数で運転しても、室温が使用者の設定した温度よりも下回る場合には、圧縮機52の運転不可と判断する(ステップS11でNO)。そして、制御部20は、圧縮機52を運転させることなく停止状態に維持する(ステップS12)。
一方、制御部20が、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52の運転を開始させてよいと判断した場合(ステップS11でYES)には、制御部20は、圧縮機52の運転を開始させる(ステップS13)。そして、圧縮機52は、回転数を徐々に上げる。
圧縮機52が運転を開始して約3分間で冷媒サイクルが構成され、サイクル内の配管の圧力が安定する。そのため、タイマー64は、圧縮機52が運転を開始してからの時間を計測し、所定時間(例えば、3分)経過するのを待つ(ステップS14)。圧縮機52が運転を開始してから所定時間(例えば、3分)経過した後(ステップS14でYES)、制御部20は、圧縮機52の回転数を所定値に固定する(ステップS15)。ここでの所定回転数は、過負荷運転時に制限される圧縮機52の回転数(回転数の閾値)よりも低い値に設定されている。
なお、ステップS15では、室外送風機56も所定のファン速度(空気調和機1側で予め設定された初期ファン回転数)に維持される。また、室内送風機13も所定のファン速度(空気調和機1側で予め設定された初期ファン回転数)に維持される。但し、室外送風機56及び室内送風機13の運転開始時のファン速度はこれに限定はされず、使用者が指定した設定温度に基づくファン速度で運転させてもよい。
圧縮機52の回転数を所定値に固定させて約30秒経過後に、圧縮機52の電力値の測定を行う(ステップS16)。電力値の測定は、制御部20内の電力算出部22で行われる。電力算出部22は、電流計62及び電圧計63で測定された電流値及び電圧値をもとに、上述した方法により電力値を算出する。
算出された電力値の情報は、制御部20内の回転数制御部21へ送信される。回転数制御部21では、送信された電力値が、所定回転数における電力の上限値(電力閾値)よりも高いか否かを判定する(ステップS17)。そして、圧縮機52の電力値が電力閾値よりも高い場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態である(すなわち、室外気温が高い)と判断する(ステップS17でYES)。そして、回転数制御部21は、当該電力値における特定上限回転数で圧縮機52を運転させる(ステップS18)。特定上限回転数とは、冷凍サイクルの配管内に滞留する冷媒の圧力が基準値を超えないように設定された回転数である。
ここで、所定回転数における電力の上限値(電力閾値)は、異なる環境温度下、及び異なる回転数において圧縮機52を過負荷運転させた時の電力値を予め算出することによって設定される。図5には、圧縮機の所定回転数に対する電力閾値の一例を示す。図5では、電力閾値Aを破線で示している。この電力閾値Aの設定方法については、後述する。
一方、ステップS17において、圧縮機52の電力値が電力閾値以下である場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態ではないと判断する(ステップS17でNO)。この場合、回転数制御部21は、特定上限回転数の設定を解除する(ステップS19)。そして、回転数制御部21は、室内温度を使用者が所望した設定温度まで冷却するために必要な回転数(最高回転数)で、圧縮機52を運転させる(ステップS20)。
空気調和機1が冷房運転を開始する際には、以上のような流れで圧縮機52の制御が行われる。
続いて、空気調和機1が冷房運転を行っている最中の圧縮機52の回転数制御について、図4を参照しながら説明する。図4には、冷房運転中に圧縮機52の運転状態の判定(過負荷運転か否かの判定)を行う処理の流れを示す。
冷房運転中の冷凍サイクルの過負荷判定は、例えば、圧縮機の回転数が変更されるタイミング、あるいは、所定の時間間隔で実行すればよい。またあるいは、冷凍サイクルの負荷状態を常時監視しながら運転を行ってもよい。
過負荷判定が開始されると、先ず、制御部20は、圧縮機52の運転を継続して良いか否かを判断する(ステップS21)。具体的には、制御部20は、室内温度センサ15が測定した室内温度(例えば、室内から室内機10へ吸い込まれた空気の温度)の情報を受信する。そして、制御部20は、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52の運転を継続すべきか否かの判断を行う。ここで、制御部20は、圧縮機52を最低回転数で運転しても、室温が使用者の設定した温度よりも下回る場合には、圧縮機52の運転不可と判断する(ステップS21でNO)。そして、制御部20は、圧縮機52の運転を停止する(ステップS22)。
一方、制御部20が、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52の運転を継続させてよいと判断した場合(ステップS21でYES)には、圧縮機52の電力値が算出される(ステップS23)。上述したステップS16と同様に、電力値の算出は電力算出部22で行われる。算出された電力値の情報は、回転数制御部21へ送信される。
続いて、回転数制御部は21、現在の圧縮機52の回転数の情報を取得する(ステップS24)。そして、回転数制御部21は、送信された電力値が、取得した回転数における電力の上限値(電力閾値)よりも高いか否かを判定する(ステップS25)。そして、圧縮機52の電力値が電力閾値よりも高い場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態である(すなわち、室外気温が高い)と判断する(ステップS25でYES)。そして、回転数制御部21は、当該電力値における特定上限回転数で圧縮機52を運転させる(ステップS26)。特定上限回転数とは、冷凍サイクルの配管内に滞留する冷媒の圧力が基準値を超えないように設定された回転数である。
一方、ステップS25において、圧縮機52の電力値が電力閾値以下である場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態はないと判断する(ステップS25でNO)。なお、圧縮機52の電力値が電力閾値以下に低下することは、外気温が下がったことを意味する。この場合、回転数制御部21は、特定上限回転数の設定を解除する(ステップS27)。そして、回転数制御部21は、室内温度を使用者が所望した設定温度まで冷却するために必要な回転数(MAX回転数)で、圧縮機52を運転させる(ステップS28)。
以上のような流れで処理を行うことにより、冷房運転中の圧縮機52が過負荷運転状態とならないような回転数制御が行われる。なお、上記の一連の処理が終了した後に、再び圧縮機52の運転を継続して良いか否かの判断を行うという流れで、冷房運転継続中は図4の処理を繰り返し行ってもよい。すなわち、ステップS26又はステップS28の後に、ステップS21に戻るというフローで処理を行ってもよい。
続いて、本実施形態の空気調和機1における電力閾値の設定方法について、図5を参照しながら説明する。先ず、電力閾値を設定するための基本となる概念について説明する。
同じ圧縮機を搭載している同じ機種の冷凍サイクルの場合、同じ回転数で比較すれば、外気温が高いほど圧縮機の消費電力も高くなる。そこで、予め実験を行い、異なる複数の外気温環境下で圧縮機を所定回転数で運転させたときの電力を測定し、図5に示すような、回転数(rpm)と電力(w)との相関グラフを作成する。そして、得られたグラフから冷凍サイクルが過負荷状態となる外気温を推定し、回転数に対する電力値の基準を電力閾値として設定する。
以上のようにして得られたグラフを参照すると、圧縮機の回転数と電力値の情報から、そのときの外気温を予測し、かつ冷凍サイクルが過負荷状態であるか否かを予測することができる。すなわち、冷房運転中に圧縮機の回転数と電力値の情報を取得し、これらの情報を図5のグラフにプロットすることで、空気調和機1の設置されている環境下の外気温を推定することができる。また、プロットされた点が、電力閾値Aよりも上に位置するか否かによって、圧縮機の運転状態が過負荷状態であるか否かを判定することができる。
例えば、図5に示すグラフの例では、圧縮機52を、4000rpm、4500rpm、5000rpm、及び5500rpmの各回転数で運転させ、それぞれの回転数における電力値を測定する。さらに、この各回転数での電力値の測定を、例えば、35℃、40℃、及び43℃という異なる外気温(環境温度)下で行う。各条件において得られた結果を、回転数(rpm)対電力(w)のグラフにプロットすることで、図5に示すようなグラフが得られる。
そして、例えば、外気温40℃を超えた環境下で圧縮機を通常運転させた場合に過負荷状態と判定する制御を行う場合には、図5に示すように、温度40℃での相関線付近を電力閾値Aとして設定する。
このような電力閾値Aを設定した場合、図3に示す回転数制御において、運転開始時に固定される所定回転数が4500rpmのときに、電力算出部22において算出される電力値が1800w以上であったとする。この場合、算出された電力値は、図5に示す電力閾値Aを超えているため、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態である(すなわち、室外気温が高い)と判断する(ステップS17でYES)。そして、回転数制御部21は、圧縮機52の設定回転数を、5500rpm(最高回転数)から4500rpm(特定上限回転数)へ落として圧縮機52を運転する(ステップS18)。ここで、特定上限回転数として設定される4500rpmは、室外熱交換器の冷媒限度圧力を超えない圧力であることが予め確認されている。
次に、図5に示す電力閾値Aを設定した場合に、図4に示す回転数制御を行う例について、説明する。ここでは、上述の運転開始時の圧縮機の運転状態(電力値が1800w以上であり、4500rpmの特定上限回転数で運転している状態)から、改めて過負荷判定を行う場合を例に挙げて説明する。
例えば、図4に示すステップS23において算出された電力値が1600wの場合、回転数4500rpmにおける電力閾値Aは約1800w(図5参照)であるため、算出された電力値は電力閾値Aよりも低い値となる(ステップS25においてNO)。これは、外気温が、例えば約35℃に低下したことを意味する。そこで、回転数制御部21は、4500rpmの特定上限回転数を解除する(ステップS27)。これにより、圧縮機52は、例えば、5500rpmの最大回転数で運転される(ステップS28)。
なお、この状態では、外気温が約35℃程度に低下しているため、回転数が5500rpmに上昇しても、電力は2000w程度に留まることが推測される。回転数5500rpmでの電力閾値Aは、約2100wであるため、圧縮機52は、過負荷状態となることはなく、5500rpmで運転を続けることができる。
この状態で圧縮機52は運転を続け、次の過負荷判定のタイミングで、例えば、回転数5500rpmでの電力値が2100wを超えた場合、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷状態である判定する(ステップS25においてYES)。そして、再び特定上限回転数での運転に切り替える(ステップS26)。
以上のように、本実施形態に係る空気調和機1では、圧縮機の電力値を推定し、圧縮機の回転数と推定された電力値とに基づいて、冷凍サイクルが過負荷運転状態となっているか否かを判断する。具体的には、推定された圧縮機の電力値が、そのときの回転数に対する電力閾値を超えているか否かに基づいて、過負荷運転状態の判別を行う。推定された電力値が電力閾値を超えている場合に、過負荷運転状態であると判断する。そして、過負荷運転状態であると判断された場合には、設定温度に基づく回転数よりも低い特定上限回転数で圧縮機を運転させる。
このようにして圧縮機の制御を行うことにより、圧縮機の過負荷運転を抑制することができる。本実施形態の圧縮機制御では、外気温や室外熱交換器の温度の情報を必要としない。そのため、外気温度センサや室外熱交換器温度センサの設置を省略することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、第1の実施形態の構成に加えて、外気温度センサがさらに備えられている空気調和機について説明する。図6は、第2の実施形態にかかる空気調和機100の内部構成を示す。図7は、第2の実施形態に係る空気調和機100の全体構成を示す。
図7に示すように、第2の実施形態にかかる空気調和機100は、第1の実施形態の空気調和機1の構成に加えて、外気温度センサ106がさらに設けられている。それ以外の構成については、基本的に第1の実施形態の空気調和機1と同じ構成を適用することができる。そこで、本第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なる部分のみを説明する。
外気温度センサ106は、室外機50が設置されている環境下の温度を測定する。外気温度センサ106は、例えば、室外機50の筐体51の表面に取り付けられている。第2の実施形態の空気調和機100においては、外気温度センサ106によって外気温の情報を取得することができる。
外気温及び電力値がわかると、室外における冷凍サイクル内の冷媒圧力を推定することができる。冷凍サイクル内の冷媒圧力を推定できることにより、回転数制御部21は、圧縮機52の仕様範囲内で圧縮機52を運転させることができるか否かを、より正確に判定することができる。つまり、第2の実施形態の空気調和機100では、外気温度センサ106から得られた外気温の情報に応じて、過負荷状態を判定するための電力閾値を変更することができる。
<圧縮機の運転制御について>
続いて、本実施形態に係る空気調和機100において、圧縮機52の過負荷運転を抑制するための制御の方法について、図6、及び図8を参照しながら説明する。図6には、空気調和機100の内部構成を示す。図6では、圧縮機52の運転制御に関連する構成部材を示している。
図6に示すように、室内機10内には、室内送風機13、室内温度センサ15、記憶部16、表示部17、受信部18、および制御部20などが備えられている。また、制御部20内には、回転数制御部21、および電力算出部22などが備えられている。これらの構成については、第1の実施形態の空気調和機1と同様の構成を適用できる。
また、室外機50内には、圧縮機52、室外送風機56、吐出温度センサ61、電流計62、電圧計63、および外気温度センサ106などが備えられている。外気温度センサ106以外の構成については、第1の実施形態の空気調和機1と同様の構成を適用できる。
図8には、空気調和機100が冷房運転を行うときの圧縮機制御の流れを示す。まず、使用者がリモートコントローラなどを操作して冷房運転開始時の指示を空気調和機100へ与える。空気調和機100の受信部18は、この指示を受け取り、制御部20に対して冷房運転の開始を指示する信号を送信する。
制御部20は、冷房運転開始の指示信号を受信すると、圧縮機52の運転を開始するか否かを判断する(図8のステップS31)。具体的には、制御部20は、室内温度センサ15が測定した室内温度(例えば、室内から室内機10へ吸い込まれた空気の温度)の情報を受信する。そして、制御部20は、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52を運転すべきか否かの判断を行う。ここで、制御部20は、圧縮機52を最低回転数で運転しても、室温が使用者の設定した温度よりも下回る場合には、圧縮機52の運転不可と判断する(ステップS31でNO)。そして、制御部20は、圧縮機52を運転させることなく停止状態に維持する(ステップS32)。
一方、制御部20が、送信された室内温度情報に基づいて圧縮機52の運転を開始させてよいと判断した場合(ステップS31でYES)には、制御部20は、圧縮機52の運転を開始させる。そして、圧縮機52は、回転数を徐々に上げる。
圧縮機52が運転を開始して約3分間で冷媒サイクルが構成され、サイクル内の配管の圧力が安定する。そのため、空気調和機100内のタイマー(図示せず)は、圧縮機52が運転を開始してからの時間を計測し、所定時間(例えば、3分)経過するのを待つ。圧縮機52の運転開始から所定時間(例えば、3分)が経過した後、制御部20は、圧縮機52の電力値の測定を行う(ステップS33)。電力値の測定は、制御部20内の電力算出部22で行われる。電力算出部22は、電流計62及び電圧計63で測定された電流値及び電圧値をもとに、第1の実施形態と同様の方法により電力値を算出する。算出された電力値の情報は、制御部20内の回転数制御部21へ送信される。
次に、回転数制御部21は、外気温度センサ106から制御部20へ送信された外気温の情報を取得する(ステップS34)。続いて、回転数制御部は21、現在の圧縮機52の回転数の情報を取得する(ステップS35)。そして、回転数制御部21は、送信された電力値が、取得した外気温及び取得した回転数における電力の上限値(例えば、電力閾値B(図9参照))よりも高いか否かを判定する(ステップS36)。
ここで、圧縮機52の電力値が電力閾値Bよりも高い場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態であると判断する(ステップS36でYES)。そして、回転数制御部21は、当該電力値における特定上限回転数で圧縮機52を運転させる(ステップS37)。特定上限回転数とは、冷凍サイクルの配管内に滞留する冷媒の圧力が基準値を超えないように設定された回転数である。
一方、ステップS36において、圧縮機52の電力値が電力閾値B以下である場合には、回転数制御部21は、冷凍サイクルが過負荷運転状態はないと判断する(ステップS36でNO)。この場合、回転数制御部21は、室内温度を使用者が所望した設定温度まで冷却するために必要な回転数(MAX回転数)で、圧縮機52を運転させる(ステップS38)。
ステップS37又はS38の後、再びステップS31に戻り、圧縮機52の運転を継続してもよいか否かの判定を行う。そして、空気調和機100が冷房運転を継続している間は、上述の一連の処理を繰り返す。
空気調和機100では、以上のような流れで圧縮機52の制御が行われる。
続いて、第2の実施形態の空気調和機100における電力閾値の設定方法について、図9を参照しながら説明する。先ず、電力閾値を設定するための基本となる概念について説明する。
外気温の上昇によって冷媒が暖められると、冷媒圧力が増加し、冷凍サイクルはより過負荷状態になりやすい。冷凍サイクルを作動させる際には、装置の安全を維持するために、冷媒の圧力範囲が設定されている。圧力範囲を設定することによって、冷凍サイクルが過負荷状態となることが抑えられる。また、圧縮機の回転数を上げることで冷媒はより圧縮され、冷媒圧力も増加する。通常、冷房運転時においては、外気温が43℃のときに冷媒が上限圧力に達する。すなわち、外気温が43℃を超えると、冷媒圧力が安全な圧力範囲の上限を超える可能性がある。
外気温度センサが設けられていない第1の実施形態の空気調和機1では、電力値と回転数とに基づいて外気温を予測するという手法がとられていた。そのため、安全に冷凍サイクルを作動させるために、電力閾値A(図5参照)は、外気温が約40℃での電力値を基準として設定されている。これにより、実際に過負荷状態となる回転数よりもやや低い回転数を特定上限回転数として設定している。
これに対して、第2の実施形態では、外気温度センサ106が設けられている。つまり、空気調和機100では、圧縮機52の電力値及び回転数の情報に加えて、外気温の情報も取得することができる。電力値、回転数及び外気温がわかると、冷媒圧力を予測することが可能となる。そして、空気調和機の機種に応じて、圧縮機の過負荷運転を抑制するための上限冷媒圧力を設定することができる。この上限冷媒圧力は、例えば、4.5mPaに設定することができる。
そこで、本実施形態に係る空気調和機100では、室外における冷媒の圧力が、上限冷媒圧力以下となるように電力閾値Bを設定している。図9には、上限冷媒圧力を4.5mPaと規定し、外気温が43℃である場合の電力閾値Bを示している。なお、電力閾値Bは、外気温によって変動する。例えば、外気温が40℃の場合には、電力閾値の値は増加する。すなわち、図9に示す電力閾値Bがより上方にシフトする。そのため、電力閾値Bは、所定間隔の温度単位で設定することが望ましい。このように、本実施形態の空気調和機100では、各温度に応じて異なる電力閾値を設定することができる。そのため、より正確に過負荷状態の判定を行うことができ、圧縮機の回転数を、より限界に近い回転数まで上昇させることができる。
例えば、図8に示す例では、回転数5500rpmの時は、2100wが電力値の上限となり、回転数5000rpmの時は、2000wが電力値の上限となる。なお、図9に示す電力閾値Bは一例であり、本発明はこれに限定はされない。空気調和機の機種、仕様などに応じて、電力閾値は適宜変更することができる。
<第3の実施形態>
上述した第1の実施形態では、圧縮機の回転数と電力値とに基づいて冷凍サイクルが過負荷状態であるか否かの判定を行っている。また、第2の実施形態では、回転数及び電力値の他に外気温の情報に基づいて冷凍サイクルが過負荷状態であるか否かの判定を行っている。第3の実施形態では、これらの情報に加えて、さらに他の情報にも基づいて過負荷判定を行う例について説明する。
第3の実施形態に係る空気調和機では、室内の温度、および、室内送風機のファン速度(回転数)または風量換算データを、過負荷判定を行うための追加情報として採用している。図1には、第3の実施形態に係る空気調和機200の全体構成を示す。空気調和機200は、空気調和機1と同様の構成を有している。
室内の温度の情報は、室内温度センサ15によって取得され、制御部20へ送信される。また、制御部20は、室内送風機13の運転を制御する。また、制御部20は、室内送風機13のファン速度や風量換算データの情報を取得することができる。
制御部20内の回転数制御部21は、圧縮機52の回転数及び電力値に加えて、室内温度及び室内送風機13のファン速度の情報にも基づいて、冷凍サイクルが過負荷状態であるか否かの判定を行っている。そのため、より正確な過負荷判定を行うことができる。
例えば、室内温度が標準温度より高いと、電力値は高くなる傾向がある。また、室内送風機の風量が大きいと、電力値は小さくなる傾向がある。そのため、予め室内温度や室内送風機の風量の補正値を求めておき、過負荷判定の因子としてこれらの情報を加えることで、電力値のみによる過負荷判定と比較して、より正確な過負荷判定を行うことができる。過負荷判定にこれらの追加因子が含まれることで、例えば、電力閾値A(図5参照)および電力閾値B(図9参照)が、上方向あるいは下方向にシフトする。
<第4の実施形態>
上述した第1から第3の実施形態では、空気調和機を例に挙げて説明した。しかし、本発明は、冷房機でも実現可能である。そこで、第4の実施形態として、冷房機を例に挙げて説明する。図2には、第4の実施形態に係る冷房機300の全体構成を示す。冷房機300は、空気調和機1とほぼ同様の構成を有している。但し、冷房機300は、冷房運転のみを行い、暖房運転は行わない。すなわち、冷房機300は、図2において、実線の矢印で示す方向のみに冷凍サイクルを循環させる構成を有している。その他の構成については、空気調和機1と同様の構成を適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
1 :空気調和機
10 :室内機
20 :制御部
21 :回転数制御部
22 :電力算出部
50 :室外機
52 :圧縮機
100 :空気調和機
106 :外気温度センサ
200 :空気調和機
300 :冷房機

Claims (5)

  1. 圧縮機を有する冷却機構と、
    前記圧縮機の電力値を算出する電力算出部と、
    前記電力算出部によって得られた電力値と、前記圧縮機の回転数とに基づいて、前記冷却機構が過負荷状態であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて前記圧縮機の回転数を制御する回転数制御部と
    を備えている冷房機。
  2. 前記回転数制御部は、前記電力算出部から得られた電力値が、前記圧縮機の回転数おける電力閾値を超えている場合に、過負荷状態であると判定する、請求項1に記載の冷房機。
  3. 前記電力閾値は、異なる環境温度下、及び異なる回転数で前記圧縮機を過負荷運転させた時の電力値を予め算出することによって設定される、請求項2に記載の冷房機。
  4. 室外機と、該室外機が置かれている環境の温度を測定する外気温度センサとをさらに備え、
    前記回転数制御部は、前記外気温度センサによって測定された温度に基づいて前記電力閾値を設定する、請求項2に記載の冷房機。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の冷房機を有する空気調和機。
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