JP2015152290A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置において、冷媒の飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる手法を提供する。
【解決手段】空気調和装置1では、冷媒回路10に充填された冷媒が所定の循環状態になるように圧縮機21を含む構成機器を制御する冷媒誤充填検知運転を行い、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路10に充填された冷媒が充填予定の冷媒と同じであるかどうかを判定する冷媒誤充填判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置、特に、圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置に関する。
従来より、圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置がある。そして、このような空気調和装置の冷媒回路に充填される冷媒としては、フロン規制前はR22がよく使用されてきたが、現在は、その代替冷媒であるR410Aがよく使用されている。このようなフロン規制による代替冷媒への切り換えに際して、その当時、冷媒の誤充填という問題が懸念されていた。これに対して、特許文献1(特開平10−111052号公報)に示すように、冷媒回路内に冷媒を充填した後の圧縮機の運転前に、ある外気温度条件で飽和状態になっている冷媒回路内の冷媒の圧力(すなわち、ある飽和温度条件における飽和圧力)を検出し、この検出された飽和圧力と充填予定の冷媒の飽和圧力である予定飽和圧力とを比較して、その圧力差の大小に基づいて誤充填の有無を検知する手法が提案されている。
ところで、最近は、現在よく使用されているR410AをさらにR32に切り換えようとする動きが出てきている。このため、R410AとR32の誤充填、すなわち、R410Aを使用する空気調和装置にR32を充填したり、R32を使用する空気調和装置にR410Aを充填するような誤充填が発生するおそれがある。
しかし、このようなR410AとR32の誤充填に対しては、特許文献1のような圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法を使用することができない。なぜなら、R410AとR32とは、同じ飽和温度条件における飽和圧力がほぼ同じ値であり、両冷媒間で圧力差が現れないからである。
このように、特許文献1のような圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法では、R410AとR32の誤充填のような飽和圧力がほぼ同じ冷媒間における誤充填に対応することができない。このため、飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる手法が望まれる。
本発明の課題は、圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置において、冷媒の飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる手法を提供することにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置である。そして、ここでは、冷媒回路に充填された冷媒が所定の循環状態になるように圧縮機を含む構成機器を制御する冷媒誤充填検知運転を行い、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路に充填された冷媒が充填予定の冷媒と同じであるかどうかを判定する冷媒誤充填判定を行う。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、冷媒誤充填判定は、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量である実測状態量と、冷媒回路に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量である予測状態量との比較によって行う。
飽和圧力がほぼ同じ冷媒間で誤充填が発生した場合には、従来の圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法では、誤充填の有無を検知することができない。しかし、飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、すべての物性が同じということではないため、運転時における冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量には、両冷媒の物性に起因した違いが現れることになる。
そこで、ここでは、従来の圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法とは異なり、上記のように、圧縮機等の運転を含む冷媒誤充填検知運転を行って所定の循環状態が得られるようにし、そして、この冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づいて冷媒誤充填判定を行うようにしている。ここで、冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づく冷媒誤充填判定として、上記のように、冷媒誤充填検知運転時における実測状態量と、冷媒回路に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される予測状態量との比較によるものを採用することができる。
これにより、ここでは、冷媒の飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第2の観点にかかる空気調和装置において、冷媒誤充填検知運転は、冷媒回路における高圧を目標高圧で一定にする制御を行っており、冷媒誤充填検知運転時における目標高圧を、実測状態量と予測状態量との差が大きくなる方向に設定する。
第4の観点にかかる空気調和装置は、第2又は第3の観点にかかる空気調和装置において、冷媒誤充填判定は、実測状態量として冷媒誤充填検知運転時における圧縮機から吐出される冷媒の温度である実測吐出温度を使用し、予測状態量として冷媒回路に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される圧縮機から吐出される冷媒の温度である予測吐出温度を使用する。
実測状態量と予測状態量との比較によって冷媒誤充填判定を行う場合には、両状態量の差ができるだけ大きくなるように冷媒誤充填検知運転を行うことが好ましい。このとき、実測状態量と予測状態量との差は、冷媒回路における高圧と低圧との圧力差の影響を受けやすい。ここで、冷媒誤充填判定に使用する状態量として、上記のように、圧縮機から吐出される冷媒の温度を採用する場合には、冷媒回路における高圧と低圧との圧力差が大きいほど、実測状態量と予測状態量との差が大きくなる傾向にある。
そこで、ここでは、上記のように、冷媒誤充填検知運転において、冷媒回路における高圧を目標高圧で一定にする制御を行い、その目標高圧を実測状態量と予測状態量との差が大きくなる方向に設定するようにしている。ここで、冷媒誤充填判定に使用する状態量として圧縮機から吐出される冷媒の温度を採用する場合のように冷媒回路における高圧と低圧との圧力差が大きいほど実測状態量と予測状態量との差が大きくなる状態量を採用する場合には、通常運転時における冷媒回路における高圧よりも高めになるように、冷媒誤充填検知運転時における目標高圧を設定する等によって、実測状態量と予測状態量との差が大きくなるようにする。
これにより、ここでは、誤充填の有無を精度良く検知することができる。
第5の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第4の観点にかかる空気調和装置のいずれかにおいて、冷媒誤充填判定は、R410AとR32との誤充填の有無を判定するために使用される。
R410AとR32とは、冷媒の飽和圧力がほぼ同じであるため、従来の圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法を使用することができない。このため、上記の圧縮機等の運転を含む冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づく冷媒誤充填判定が特に有効である。
第6の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第5の観点にかかる空気調和装置のいずれかにおいて、冷媒誤充填判定の後に、冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路に充填された冷媒が過剰に充填されていないかどうかを判定する冷媒過充填判定を行う。
ここでは、上記のように、冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路に充填された冷媒が過剰に充填されていないかどうかを判定する冷媒過充填判定を行うようにしている。しかし、このとき、冷媒の誤充填が発生している状態で冷媒過充填判定を行っても意味がない。
そこで、ここでは、冷媒誤充填判定によって誤充填なく充填予定の冷媒が充填されていることを確認した後に、冷媒過充填判定を行うようにしている。
これにより、ここでは、冷媒誤充填判定と冷媒過充填判定とを適切な順序で行うことができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1及び第2の観点にかかる空気調和装置では、冷媒の飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる。
第3及び第4の観点にかかる空気調和装置では、誤充填の有無を精度良く検知することができる。
第5の観点にかかる空気調和装置では、上記の圧縮機等の運転を含む冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づく冷媒誤充填判定が特に有効である。
第6の観点にかかる空気調和装置では、冷媒誤充填判定と冷媒過充填判定とを適切な順序で行うことができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。 冷媒としてR410Aを使用する場合及びR32を使用する場合の冷房運転について、冷媒回路における高圧と圧縮機から吐出される冷媒の温度との関係を示す図である。 冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定を含む試運転を示すフローチャートである。 変形例<A>にかかる試運転の要部(冷媒過充填判定)を示すフローチャートである。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の屋内の空調に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、複数(ここでは、2台)の室内ユニット4、5とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と複数の室内ユニット4、5とは、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、複数の室内ユニット4、5とが冷媒連絡管6、7を介して接続されることによって構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4、5は、屋内に設置されている。室内ユニット4、5は、冷媒連絡管6、7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット4、5の構成について説明する。尚、室内ユニット5は、室内ユニット4と同様の構成を有するため、ここでは、室内ユニット4の構成のみ説明し、室内ユニット5の構成については、それぞれ、室内ユニット4の各部を示す符号を40番台から50番台に読み替えて、各部の説明を省略する。
室内ユニット4は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット5では、室内側冷媒回路10b)を有している。室内側冷媒回路10aは、主として、室内膨張弁41と、室内熱交換器42とを有している。
室内膨張弁41は、室内側冷媒回路10aを流れる冷媒を減圧して冷媒の流量の調節する室内流量調節弁である。室内膨張弁41は、室内熱交換器42の液側に接続された電動膨張弁である。
室内熱交換器42は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。室内熱交換器42の近傍には、室内熱交換器42に室内空気を送るための室内ファン43が設けられている。室内ファン43によって室内熱交換器42に対して室内空気を送風することにより、室内熱交換器42では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。室内ファン43は、室内ファンモータ43aによって回転駆動されるようになっている。これにより、室内熱交換器42は、冷媒の放熱器や冷媒の蒸発器として機能するようになっている。また、室内ファンモータ43aは、回転数を変化させることによって、室内ファン43の風量を可変することが可能になっている。
また、室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。室内熱交換器42の液側には、液状態又は気液二相状態の冷媒の温度Trla(室外ユニット5では、Trlb)を検出する液側温度センサ44が設けられている。室内熱交換器42のガス側には、ガス状態の冷媒の温度Trga(室外ユニット5では、Trgb)を検出するガス側温度センサ45が設けられている。また、室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部47を有している。そして、室内側制御部47は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4を個別に操作するためのリモートコントローラ(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、屋外に設置されている。室外ユニット2は、冷媒連絡管6、7を介して室内ユニット4、5に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。
室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10cを有している。この室外側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、切換機構22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24とを有している。
圧縮機21は、ケーシング内に図示しない圧縮要素及び圧縮要素を回転駆動する圧縮機モータ21aが収容された密閉型圧縮機である。圧縮機モータ21aは、図示しないインバータ装置を介して電力が供給されるようになっており、インバータ装置の周波数(すなわち、回転数)を変化させることによって、運転容量を可変することが可能になっている。
切換機構22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための四路切換弁である。切換機構22は、通常運転の1つとしての冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器42、52を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側とガス冷媒連絡管7とを接続し(放熱切換状態、図1の切換機構22の実線を参照)、通常運転の1つとしての暖房運転時には、室内熱交換器42、52を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器42、52において放熱した冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡管7とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(蒸発切換状態、図1の切換機構22の破線を参照)。尚、切換機構22は、四路切換弁ではなく、三方弁や電磁弁等を組み合わせて同じ機能を果たすように構成したものであってもよい。
室外熱交換器23は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。室外熱交換器23の近傍には、室外熱交換器23に室外空気を送るための室外ファン25が設けられている。室外ファン25によって室外熱交換器23に対して室外空気を送風することにより、室外熱交換器23では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。室外ファン25は、室外ファンモータ25aによって回転駆動されるようになっている。これにより、室外熱交換器23は、冷媒の放熱器や冷媒の蒸発器として機能するようになっている。また、室外ファンモータ25aは、回転数を変化させることによって、室外ファン25の風量を可変することが可能になっている。
室外膨張弁24は、室外側冷媒回路10cを流れる冷媒を減圧する弁である。室外膨張弁24は、室外熱交換器23の液側に接続された電動膨張弁である。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。室外ユニット2には、圧縮機21の吸入圧力Psを検出する吸入圧力センサ31と、圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する吐出圧力センサ32と、圧縮機21の吸入温度Tsを検出する吸入温度センサ33と、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する吐出温度センサ34とが設けられている。室外熱交換器23には、気液二相状態の冷媒の温度Tolを検出する室外熱交温度センサ35が設けられている。また、室外熱交換器23の液側には、液状態又は気液二相状態の冷媒の温度Tollを検出する液側温度センサ36が設けられている。また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部37を有している。そして、室外側制御部37は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリや圧縮機モータ21aを制御するインバータ装置等を有しており、室内ユニット4、5の室内側制御部47、57との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管6、7は、空気調和装置1を設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、室外ユニット2及び室内ユニット4、5の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
<制御部>
室内ユニット4、5の室内側制御部47、57と、室外ユニット2の室外側制御部37とは、図1に示すように、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8を構成している。制御部8は、図2に示すように、各種センサ31〜36、44、45、54、55等の検出信号を受けることができるように接続されている。そして、制御部8は、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、24、26、41、51、43a、53aを制御することによって、通常運転(冷房運転及び暖房運転)等の各種運転を行うことができるように構成されている。また、制御部8には、空気調和装置1における種々の故障や異常等を表示するための警告表示部9が接続されている。ここで、図2は、空気調和装置1の制御ブロック図である。
以上のように、空気調和装置1は、室内ユニット4、5が室外ユニット2に接続されることによって構成される冷媒回路10を有している。冷媒回路10は、主として、圧縮機21と、放熱器としての室外熱交換器23又は室内熱交換器42、52と、蒸発器としての室内熱交換器42、52又は室外熱交換器23とが接続されることによって構成されている。そして、空気調和装置1では、制御部8によって、以下のような通常運転(冷房運転及び暖房運転)等の各種運転が行われるようになっている。
(2)空気調和装置の通常運転
次に、空気調和装置1の通常運転(冷房運転及び暖房運転)について、図1及び図2を用いて説明する。
<冷房運転>
リモートコントローラ(図示せず)等から冷房運転の指示がなされると、切換機構22が放熱運転状態(図1の切換機構22の実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン25及び室内ファン43、53が起動する。
すると、冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、切換機構22を経由して室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室外膨張弁24及び液冷媒連絡管6を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4、5に送られる。
室内ユニット4、5に送られた高圧の液冷媒は、室内膨張弁41、51によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器42、52に送られる。室内熱交換器42、52に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器42、52において、室内ファン43、53によって供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管7を経由して、室内ユニット4、5から室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2に送られた低圧のガス冷媒は、切換機構22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
<暖房運転>
リモートコントローラ(図示せず)等から暖房運転の指示がなされると、切換機構22が蒸発運転状態(図1の切換機構22の破線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン25及び室内ファン43、53が起動する。
すると、冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、切換機構22及びガス冷媒連絡管7を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4、5に送られる。
室内ユニット4、5に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器42、52に送られる。室内熱交換器42、52に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器42、52において、室内ファン43、53によって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室内膨張弁41、51によって減圧される。室内膨張弁41、51によって減圧された冷媒は、液冷媒連絡管6を経由して、室内ユニット4、5から室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2に送られた冷媒は、室外膨張弁24に送られ、室外膨張弁24によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器23において、室外ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、切換機構22を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定を含む試運転
上記の通常運転を行う空気調和装置1には、現地出荷時や現地施工時に冷媒が充填され、冷媒回路10内に封入される。ここで、冷媒回路10に充填される冷媒が、充填予定の冷媒と同じであれば問題はないが、充填予定の冷媒とは異なる冷媒が誤充填されるおそれがある。
このとき、R22とR410Aの誤充填のように、飽和圧力が異なる冷媒間の誤充填であれば、従来の圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法によって、冷媒の誤充填を検知することができる。
ところが、R410AとR32の誤充填のように、飽和圧力がほぼ同じ冷媒間における誤充填である場合には、従来の圧縮機の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法では、冷媒の誤充填を検知することができない。
しかし、飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、すべての物性が同じということではないため、運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量には、両冷媒の物性に起因した違いが現れることになる。例えば、図3に、冷媒としてR410Aを使用する場合及びR32を使用する場合の冷房運転について、冷媒回路10における高圧(ここでは、これに相当する凝縮温度Tc)と圧縮機21から吐出される冷媒の温度(すなわち、吐出温度Td)との関係を示す。図3によれば、冷媒としてR410Aを使用する場合とR32を使用する場合とでは、吐出温度Tdに約10℃(高圧が30℃のとき)から約20℃(高圧が50℃のとき)の違いが現れていることがわかる。このため、運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量である実測状態量(ここでは、吐出温度Tdの実測値、以下、「実測吐出温度Tda」とする)と、冷媒回路10に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量である予測状態量(ここでは、図3に示される吐出温度Tdの予測値、以下、「予測と出温度Tdp」とする)とを比較することによって、冷媒の誤充填の有無を検知することができる。但し、図3の予測吐出温度Tdは、冷媒回路10における低圧(ここでは、これに相当する蒸発温度Te)が0℃で、かつ、各室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過熱度SHra、SHrbが5℃になるように冷房運転が行われる場合に得られる値である。このため、実測状態量(ここでは、実測吐出温度Tda)を得る際には、冷媒回路10に充填された冷媒を、予測状態量(予測吐出温度Tdp)を得るにあたって想定している所定の循環状態(ここでは、冷媒回路10における低圧が0℃で、かつ、各室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過熱度SHra、SHrbが5℃になるように冷房運転を行っている状態)になるように、圧縮機21を含む構成機器を制御する必要がある。
そこで、ここでは、冷媒回路10に冷媒を充填した後の試運転において、冷媒回路10に充填された冷媒が所定の循環状態になるように圧縮機21を含む構成機器を制御する冷媒誤充填検知運転を行い、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路10に充填された冷媒が充填予定の冷媒と同じであるかどうかを判定する冷媒誤充填判定を行うようにしている。すなわち、ここでは、従来の圧縮機21の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法とは異なり、上記のように、圧縮機21等の運転を含む冷媒誤充填検知運転を行って所定の循環状態が得られるようにし、そして、この冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づいて冷媒誤充填判定を行うようにしている。
次に、冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定を含む試運転について、図1〜図4を用いて説明する。ここで、図4は、冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定を含む試運転を示すフローチャートである。尚、冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定を含む試運転時の制御は、制御部8によって行われる。
<ステップST1:冷媒誤充填検知運転>
具体的には、まず、ステップST1において、冷媒回路10に充填された冷媒が所定の循環状態になるように圧縮機21を含む構成機器を制御する冷媒誤充填検知運転を行う。ここで、所定の循環状態とは、室内ユニット4、5のすべてについて強制的に冷房運転(以下、「室内ユニット全数運転」とする)を行い、蒸発器として機能する室内熱交換器42、52の過熱度SHra、SHrbが目標過熱度SHras、SHrbsで一定になるように室内膨張弁41、51を制御(以下、「過熱度制御」とする)し、冷媒回路10における低圧(蒸発温度Te)が目標低圧Tesで一定になるように圧縮機21の運転容量を制御(以下、「低圧制御」とする)し、冷媒回路10における高圧(凝縮温度Tc)が目標高圧Tcsで一定になるように、室外ファン25の風量を制御(以下、「高圧制御」とする)して安定させた状態である。例えば、過熱度制御における目標過熱度SHras、SHrbsを5℃とし、低圧制御における目標低圧Tesを0℃で安定させると、図3の高圧(凝縮温度Tc)と圧縮機21から吐出される冷媒の温度(吐出温度Td)との関係を得ることが可能な状態になる。そうすると、充填予定の冷媒の種類及び高圧制御における目標高圧Tcsに応じて圧縮機21から吐出される冷媒の温度Tdの予測値(予測状態量としての予測吐出温度Tdp)を得ることができ、圧縮機21から吐出される冷媒(ここでは、実際に充填されている冷媒)の温度Tdの実測値(実測状態量としての実測吐出温度Tda)と比較することができるようになるのである。このように、所定の循環状態とは、冷媒誤充填判定に使用される冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量(ここでは、実測吐出温度Tda)が、図3のような予測状態量(ここでは、予測吐出温度Tdp)を得る際に想定した循環状態になるように圧縮機21を含む構成機器を制御して安定させた状態のことである。そして、ここでは、所定の循環状態を得るために、上記のような室内ユニット全数運転、過熱度制御、低圧制御及び高圧制御を伴う冷媒誤充填検知運転を行うのである。尚、冷媒回路10における低圧(蒸発温度Te)としては、吸入圧力センサ31によって検出される圧縮機21の吸入圧力Psを冷媒の飽和温度に換算したもの、又は、液側温度センサ44、54によって検出される室内熱交換器42、52の液側における冷媒の温度Trla、Trlbを使用することができる。冷媒回路10における高圧(凝縮温度Tc)としては、吐出圧力センサ32によって検出される圧縮機21の吐出圧力Pdを冷媒の飽和温度に換算したもの、又は、室外熱交温度センサ35によって検出される室外熱交換器23における冷媒の温度Tolを使用することができる。過熱度SHra、SHrbとしては、ガス側温度センサ45、55によって検出される室内熱交換器42、52のガス側における冷媒の温度Trga、Trgbから冷媒回路10における低圧(蒸発温度Te)を差し引いて得られる温度差を使用することができる。
しかも、冷媒誤充填検知運転の高圧制御では、目標高圧Tcsを、実測状態量(ここでは、実測吐出温度Tda)と予測状態量(ここでは、予測吐出温度Tdp)との差が大きくなる方向に設定している。例えば、R410AとR32との誤充填において、図3に示すように、両冷媒の吐出温度Tdの差ΔTdは、高圧Tcが高くなるほど大きくなる傾向にある。このため、冷媒誤充填検知運転時における目標高圧Tcsを通常運転時における冷媒回路10の高圧Tcよりも高め(40℃以上)になるように設定している。
<ステップST2〜ST5:冷媒誤充填判定>
次に、ステップST2、ST3において、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量(ここでは、吐出温度Td)に基づいて、冷媒回路10に充填された冷媒が充填予定の冷媒と同じであるかどうかを判定する冷媒誤充填判定を行う。ここで、冷媒誤充填判定は、冷媒誤充填検知運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量である実測状態量(ここでは、実測吐出温度Tda)と、冷媒回路10に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量である予測状態量(ここでは、予測吐出温度Tdp)との比較によって行う。
まず、ステップST2において、実測状態量と予測状態量との差(ここでは、実測吐出温度Tdaと予測吐出温度Tdpとの差ΔTd)が第1所定範囲ΔTd1内であるかどうかを判定する。すなわち、充填予定の冷媒が冷媒回路10に充填されている場合には、圧縮機21の故障等の不具合がなければ、実測状態量と予測状態量とがほぼ一致するはずである。このため、ここでは、ΔTdの絶対値がΔTd1以下であるかどうかを判定して、ΔTdの絶対値がΔTd1以下の条件を満たす場合には、充填予定の冷媒が冷媒回路10に充填されていると判定して、冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填判定の処理を終了し、ΔTdの絶対値がΔTd1以下の条件を満たさない場合には、ステップST3の処理に移行する。この処理をR410AとR32との誤充填の有無の判定に使用する場合には、第1所定範囲ΔTd1は、冷媒としてR410Aを使用する場合とR32を使用する場合とでは、約10℃(高圧が30℃のとき)から約20℃(高圧が50℃のとき)という吐出温度Tdの違い(図3参照)を考慮して、3〜7℃程度に設定される。このとき、目標高圧Tcsに応じて、第1所定範囲ΔTd1の値を変更するようにしてもよい。
次に、ステップST3において、実測状態量と予測状態量との差(ここでは、実測吐出温度Tdaと予測吐出温度Tdpとの差ΔTd)が第2所定範囲ΔTd2内であるかどうかを判定する。すなわち、充填予定の冷媒が冷媒回路10に充填されていない場合には、圧縮機21の故障等の不具合がなければ、実測状態量と予測状態量との差(ここでは、ΔTd)が、充填予定の冷媒が充填された場合の状態量と誤充填の疑いのある冷媒が充填された場合の状態量との差にほぼ一致するはずである。このため、ここでは、ΔTdの絶対値がΔTd2以下であるかどうかを判定して、ΔTdの絶対値がΔTd2以下の条件を満たす場合には、誤充填が発生しているものと判定して、ステップST4の処理に移行し、ΔTdの絶対値がΔTd2以下の条件を満たさない場合には、圧縮機21の故障等の不具合が発生しているものと判定して、ステップST6の処理に移行する。ここで、この処理をR410AとR32との誤充填の有無の判定に使用する場合には、第2所定範囲ΔTd2は、冷媒としてR410Aを使用する場合とR32を使用する場合とでは、約10℃(高圧が30℃のとき)から約20℃(高圧が50℃のとき)という吐出温度Tdの違いを考慮して、17℃〜27℃程度に設定される。このとき、目標高圧Tcsに応じて、第1所定範囲ΔTd1の値を変更するようにしてもよい。
そして、ステップST2、ST3によって、冷媒の誤充填が発生していると判定された場合には、ステップST4において、冷媒の誤充填が発生している旨を警告表示部9に表示した上で、ステップST5の処理に移行して、運転を停止する。また、ステップST2、ST3によって、圧縮機21の故障等の不具合が発生していると判定された場合には、ステップST6において、冷媒誤充填判定ができない旨を警告表示部9に表示した上で、ステップST5の処理に移行して、運転を停止する。
(4)空気調和装置の特徴
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
<A>
R410AとR32との誤充填のように飽和圧力がほぼ同じ冷媒間で誤充填が発生した場合には、従来の圧縮機21の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法では、誤充填の有無を検知することができない。しかし、飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、すべての物性が同じということではないため、運転時における冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量には、両冷媒の物性に起因した違いが現れることになる。
ここでは、上記のように、従来の圧縮機21の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法とは異なり、上記のように、圧縮機21等の運転を含む冷媒誤充填検知運転を行って所定の循環状態が得られるようにし、そして、この冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づいて冷媒誤充填判定を行うようにしている。この所定の循環状態とは、冷媒誤充填判定に使用される冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量(例えば、実測吐出温度Tda)が、予測状態量(例えば、図3に示す予測吐出温度Tdp)を得る際に想定した循環状態になるように圧縮機21を含む構成機器を制御して安定させた状態のことである。尚、ここでは、尚、所定の循環状態を得るために、上記のような室内ユニット全数運転、過熱度制御、低圧制御及び高圧制御を伴う冷媒誤充填検知運転を行うようにしている。また、冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づく冷媒誤充填判定としては、上記のように、冷媒誤充填検知運転時における実測状態量と、冷媒回路に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される予測状態量との比較によるものを採用することができる。
これにより、ここでは、冷媒の飽和圧力がほぼ同じ冷媒間であっても、誤充填の有無を検知することができる。
<B>
実測状態量と予測状態量との比較によって冷媒誤充填判定を行う場合には、両状態量の差ができるだけ大きくなるように冷媒誤充填検知運転を行うことが好ましい。このとき、実測状態量と予測状態量との差は、冷媒回路10における高圧Tcと低圧Teとの圧力差の影響を受けやすい。ここで、冷媒誤充填判定に使用する状態量として、上記のように、圧縮機21から吐出される冷媒の温度Tdを採用する場合には、冷媒回路10における高圧Tcと低圧Teとの圧力差が大きいほど、実測状態量と予測状態量との差が大きくなる傾向にある。
そこで、ここでは、上記のように、冷媒誤充填検知運転において、冷媒回路10における高圧Tcを目標高圧Tcsで一定にする制御を行い、その目標高圧Tcsを実測状態量と予測状態量との差が大きくなる方向に設定するようにしている。ここで、冷媒誤充填判定に使用する状態量として圧縮機21から吐出される冷媒の温度Tdを採用する場合のように冷媒回路10における高圧Tcと低圧Teとの圧力差が大きいほど実測状態量と予測状態量との差が大きくなる状態量を採用する場合(図3参照)には、通常運転時における冷媒回路10における高圧Tcよりも高めになるように、冷媒誤充填検知運転時における目標高圧Tcsを設定する等によって、実測状態量と予測状態量との差が大きくなるようにする。
これにより、ここでは、誤充填の有無を精度良く検知することができる。
<C>
R410AとR32とは、冷媒の飽和圧力がほぼ同じであるため、従来の圧縮機21の運転前に飽和圧力の違いに基づいて誤充填を検知する手法を使用することができない。このため、上記の圧縮機21等の運転を含む冷媒誤充填検知運転及び冷媒誤充填検知運転時における状態量に基づく冷媒誤充填判定が特に有効である。
(5)変形例
<A>
空気調和装置では、冷媒回路を循環する冷媒又は構成機器の状態量に基づいて、冷媒回路に充填された冷媒が過剰に充填されていないかどうかを判定する冷媒過充填判定を行う場合がある。このため、上記実施形態の空気調和装置1においても冷媒過充填判定を行うようにすることが考えられる。
しかし、冷媒の誤充填が発生している状態で冷媒過充填判定を行っても意味がない。
そこで、ここでは、図5に示すように、上記実施形態の空気調和装置1において、ステップST2の冷媒誤充填判定の処理によって誤充填なく充填予定の冷媒が充填されていることを確認した後に、ステップST7の冷媒過充填判定を行うようにしている。
ここで、冷媒過充填判定に使用可能な冷媒回路10を循環する冷媒又は構成機器の状態量としては、種々のものが使用可能であるが、ここでは、室外熱交換器23の出口における冷媒の過冷却度SCを使用することが好ましい。なぜなら、ここでは、ステップST1の室内ユニット全数運転、過熱度制御、低圧制御及び高圧制御を伴う冷媒誤充填検知運転によって冷媒回路10に充填された所定の循環状態で安定した状態になっており、この状態において、冷媒回路10に充填された冷媒の過不足は、室外熱交換器23内に存在する冷媒量に現れるからである。このため、ステップST7の冷媒過充填判定では、室外熱交換器23の出口における冷媒の過冷却度SCが、所定の過冷却度範囲SCs1〜SCs2内であるかどうかを判定する。尚、過冷却度SCとしては、冷媒回路10における高圧(凝縮温度Tc)から液側温度センサ36によって検出される室外熱交換器23の液側における冷媒の温度Tollを差し引いて得られる温度差を使用することができる。
これにより、ここでは、冷媒誤充填判定と冷媒過充填判定とを適切な順序で行うことができる。しかも、ステップST1の冷媒誤充填検知運転によって所定の循環状態で安定した状態を利用して、冷媒過充填判定を行うことができるため、2つの判定処理をスムーズに行うことができる。
<B>
上記実施形態やその変形例では、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことが可能な空気調和装置1に本発明を適用しているが、これに限定されるものではなく、冷房専用の空気調和装置に本発明を適用してもよい。
<C>
上記実施形態やその変形例では、複数の室内ユニット4、5が室外ユニット2に接続された空気調和装置1に本発明を適用しているが、これに限定されるものではなく、1台の室内ユニットが室外ユニットに接続された空気調和装置に本発明を適用してもよい。
本発明は、圧縮機と放熱器と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器(放熱器)
42、52 室内熱交換器(蒸発器)
特開平10−111052号公報

Claims (6)

  1. 圧縮機(21)と放熱器(23)と蒸発器(42、52)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10)を備えた空気調和装置において、
    前記冷媒回路に充填された冷媒が所定の循環状態になるように前記圧縮機を含む構成機器を制御する冷媒誤充填検知運転を行い、
    前記冷媒誤充填検知運転時における前記冷媒回路を循環する冷媒又は前記構成機器の状態量に基づいて、前記冷媒回路に充填された冷媒が充填予定の冷媒と同じであるかどうかを判定する冷媒誤充填判定を行う、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記冷媒誤充填判定は、前記冷媒誤充填検知運転時における前記冷媒回路(10)を循環する冷媒又は前記構成機器の状態量である実測状態量と、前記冷媒回路に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される前記冷媒回路を循環する冷媒又は前記構成機器の状態量である予測状態量との比較によって行う、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記冷媒誤充填検知運転は、前記冷媒回路(10)における高圧を目標高圧で一定にする制御を行っており、
    前記冷媒誤充填検知運転時における目標高圧を、前記実測状態量と前記予測状態量との差が大きくなる方向に設定する、
    請求項2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記冷媒誤充填判定は、前記実測状態量として前記冷媒誤充填検知運転時における前記圧縮機(21)から吐出される冷媒の温度である実測吐出温度を使用し、前記予測状態量として前記冷媒回路(10)に充填予定の冷媒が充填された場合に予測される前記圧縮機から吐出される冷媒の温度である予測吐出温度を使用する、
    請求項2又は3に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記冷媒誤充填判定は、R410AとR32との誤充填の有無を判定するために使用される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  6. 前記冷媒誤充填判定の後に、前記冷媒回路(10)を循環する冷媒又は前記構成機器の状態量に基づいて、前記冷媒回路に充填された冷媒が過剰に充填されていないかどうかを判定する冷媒過充填判定を行う、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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