本発明の実施形態に係る複合熱源ヒートポンプ装置1の構成について、適宜図1と図2を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、複合熱源ヒートポンプ装置1は、第1ヒートポンプ回路40(図2参照)を備える地中熱ヒートポンプユニット4と、第2ヒートポンプ回路50(図2参照)を備える空気熱ヒートポンプユニット5とを有している。また、複合熱源ヒートポンプ装置1は、空調端末36に負荷側循環液L(例えば、水や不凍液)を循環させる負荷側循環回路30と、熱源側循環回路20と、複合熱源ヒートポンプ装置1の動作を制御する制御手段としての制御装置6(61、62)と、制御装置6に信号を送るリモコン60とを有しており、空調端末36が設置された室内の暖房または冷房を行うものである。
図2に示すように、本実施形態に係る複合熱源ヒートポンプ装置1は、外気とは別の熱源、ここでは地中熱源を利用して空調端末36側の負荷側循環液Lを加熱または冷却する第1ヒートポンプ回路40の第1負荷側熱交換器41と、外気を熱源として利用して空調端末36側の負荷側循環液Lを加熱または冷却する第2ヒートポンプ回路50の第2負荷側熱交換器51とを負荷側循環回路30を循環する負荷側循環液Lの流れに対して、第1負荷側熱交換器41が第2負荷側熱交換器51よりも上流側に配設されている。この複合熱源ヒートポンプ装置1は、暖房装置および冷房装置として機能させることができるが、この実施形態においては主として暖房装置として使用している場合の構成要素および動作について説明する。
第1ヒートポンプ回路40は、第1冷媒C1を圧縮する回転数可変の第1圧縮機43と、第1四方弁44と、第1負荷側熱交換器41と、第1減圧手段としての第1膨張弁45と、第1熱源側熱交換器46と、これらを環状に接続する第1冷媒配管42とを備えて構成されている。
前記第1冷媒配管42に設けられた第1四方弁44は、第1ヒートポンプ回路40における第1冷媒C1の流れ方向を切り換える切換弁としての機能を有し、第1圧縮機43から吐出された第1冷媒C1を、第1負荷側熱交換器41、第1膨張弁45、第1熱源側熱交換器46の順に流通させ、第1圧縮機43に戻す流路を形成する状態(暖房運転時の状態)と、第1圧縮機43から吐出された第1冷媒C1を、第1熱源側熱交換器46、第1膨張弁45、第1負荷側熱交換器41の順に流通させ、第1圧縮機43に戻す流路を形成する状態(冷房運転時の状態)とに切換可能なものである。
また、図2に示す地中熱ヒートポンプユニット4において、符号42aは、第1圧縮機43から吐出された第1冷媒C1の温度を検出する第1冷媒吐出温度センサであり、符号42bは、第1膨張弁45から第1熱源側熱交換器46までの第1冷媒配管42に設けられ、低圧側(暖房運転時)または高圧側(冷房運転時)の第1冷媒C1の温度を検出する第1冷媒温度センサである。
第2ヒートポンプ回路50は、第2冷媒C2を圧縮する回転数可変の第2圧縮機53と、第2四方弁54と、第2負荷側熱交換器51と、第2減圧手段としての第2膨張弁55と、送風ファン56の作動により送られる外気との熱交換を行う第2熱源側熱交換器としての空気熱交換器57と、これらを環状に接続する第2冷媒配管52とを備えて構成されている。
前記第2冷媒配管52に設けられた第2四方弁54は、第2ヒートポンプ回路50における第2冷媒C2の流れ方向を切り換える切換弁としての機能を有し、第2圧縮機53から吐出された第2冷媒C2を、第2負荷側熱交換器51、第2膨張弁55、空気熱交換器57の順に流通させ、第2圧縮機53に戻す流路を形成する状態(暖房運転時の状態)と、第2圧縮機53から吐出された第2冷媒C2を、空気熱交換器57、第2膨張弁55、第2負荷側熱交換器51の順に流通させ、第2圧縮機53に戻す流路を形成する状態(除霜運転時または冷房運転時)とに切換可能なものである。
本実施形態では、空気熱交換器57が低温となり、着霜した場合に、第2圧縮機53から吐出される第2冷媒C2が空気熱交換器57に向けて流れるように第2四方弁54が切り換えられて、第2圧縮機53からの高温の第2冷媒C2により空気熱交換器57に発生した霜が溶かされるようになっている。
また、図2に示す空気熱ヒートポンプユニット5において、符号52aは、第2圧縮機53から吐出された第2冷媒C2の温度を検出する第2冷媒吐出温度センサであり、符号52bは、第2膨張弁55から空気熱交換器57までの第2冷媒配管52に設けられ、低圧側(暖房運転時)または高圧側(除霜運転時または冷房運転時)の第2冷媒C2の温度を検出する第2冷媒温度センサであり、符号52cは外気温度を検出する外気温度検出手段としての外気温度センサである。
なお、第1ヒートポンプ回路40および第2ヒートポンプ回路50の冷媒としては、R410AやR32等のHFC冷媒や二酸化炭素冷媒等の任意の冷媒を用いることができる。
前記第1負荷側熱交換器41、第1熱源側熱交換器46、および第2負荷側熱交換器51は、例えばプレート式熱交換器で構成されている。このプレート式熱交換器は、複数の伝熱プレートが積層され、冷媒を流通させる冷媒流路と循環液等の流体を流通させる流体流路とが各伝熱プレートを境にして交互に形成されている。
熱源側循環回路20は、回転数可変の熱源側循環ポンプ22と、第1熱源側熱交換器46と、前記第1熱源側熱交換器46を流通する第1冷媒C1と熱交換する熱源として(この例では地中に)設置された地中熱交換器23とが、熱媒配管としての熱源側配管21によって環状に接続されている。この熱源側配管21には、熱源側循環ポンプ22によって、熱媒として熱源側循環液H(水や不凍液)が循環されると共に、熱源側循環液Hを貯留し熱源側循環回路20の圧力を調整する熱源側シスターン24が設けられている。
負荷側循環回路30は、第1負荷側熱交換器41と、第2負荷側熱交換器51と、床暖房パネルやパネルコンベクタやファンコイル等の負荷端末としての空調端末36とが、負荷側配管31によって上流側から順に環状に接続されている。この負荷側配管31には、負荷側循環回路30に負荷側循環液Lを循環させる負荷側循環ポンプ32が設けられており、空調端末36毎に分岐した負荷側配管31の各々には、その開閉により空調端末36への負荷側循環液Lの供給を制御する熱動弁33がそれぞれ設けられ、熱動弁33は、空調端末36が設置された室内の室温が所定の温度になるように開閉が制御されるものであり、図2では空調端末36外に設けられているが、空調端末36に内蔵されていてもよいものである。なお、空調端末36は、図2では2つ設けられているが、1つであってもよく、3つ以上であってもよく、数量や仕様が特に限定されるものではない。
また、図2に示す負荷側循環回路30において、符号34は、負荷側配管31に設けられ空調端末36から第1負荷側熱交換器41に流入する負荷側循環液Lの温度を検出する戻り温度センサであり、符号35は、負荷側循環液Lを貯留し負荷側循環回路30の圧力を調整する負荷側シスターンである。
制御装置6は、熱源側循環回路20、負荷側循環回路30、および第1ヒートポンプ回路40の動作を制御する地中熱ヒートポンプ制御装置61と、第2ヒートポンプ回路50の動作を制御する空気熱ヒートポンプ制御装置62とを備えている。制御装置6は、各種のデータやプログラムを記憶する記憶部と、演算・制御処理を行う制御部とを備えており、外気温度センサ52c等の温度センサ、およびリモコン60からの信号を受けて、複合熱源ヒートポンプ装置1の動作を制御できるようになっている。
ここで、暖房運転時における地中熱ヒートポンプ制御装置61について説明すると、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、第1負荷側熱交換器41の直上流側の負荷側循環液Lの温度を検出する戻り温度センサ34の検出値に応じて、第1圧縮機43の回転数を制御する。特にこの例では、戻り温度センサ34により検出される負荷側循環液Lの戻り温水温度が、例えば、リモコン60の設定温度に基づいて設定される目標温水温度になるように、第1圧縮機43の回転数を制御する。
また、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、第1冷媒吐出温度センサ42aにより検出される第1冷媒C1の冷媒吐出温度に応じて、第1膨張弁45の弁開度を制御する。特にこの例では、第1冷媒吐出温度センサ42aにより検出される第1冷媒C1の冷媒吐出温度が、例えばリモコン60の設定温度に対応した制御上の目標冷媒吐出温度となるように、第1膨張弁45の弁開度を制御する。
さらに、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、第1冷媒温度センサ42bにより検出される第1冷媒C1の温度に応じて、熱源側循環ポンプ22の回転数を制御する。特にこの例では、第1冷媒温度センサ42bにより検出される第1冷媒C1の温度が略一定値になるように、熱源側循環ポンプ22の回転数を制御する。
そして、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、負荷側循環ポンプ32の回転数を制御する。特にこの例では、暖房運転のみが行われているときは、定速(一定回転数)にて回転するように負荷側循環ポンプ32の回転数が制御されるが、暖房運転中に、後述する除霜運転が行われるときは、暖房運転時における上記一定回転数よりも低い所定の除霜回転数で負荷側循環ポンプ32の回転数を制御する。
また、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、外気温度センサ52cの検出する外気温度を基準として、地中熱ヒートポンプユニット4および空気熱ヒートポンプユニット5のうちどちらの熱効率(採熱効率)が高いかを判断して、熱効率が高い方を主側(優先側)のヒートポンプユニット、熱効率が低い方を補助側のヒートポンプユニットに設定する。言い換えると、地中熱ヒートポンプ制御装置61は、外気温度センサ52cの検出する外気温度を基準として、地中熱ヒートポンプユニット4(第1ヒートポンプ回路40)の第1圧縮機43および空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の第2圧縮機53のうち一方を主動力源、他方を補助動力源に設定するものである。
ここで、図3を用いて、主動力源/補助動力源の切り換えについて説明する。
まず、基本的な考え方として、冬期などで外気温度が比較的低い場合には、外気から吸熱することにより空気熱交換器57が着霜する問題があることから第1圧縮機43が主動力源とされ、第2圧縮機53が補助動力源とされる。逆に、秋期や春期、冬期であっても外気温度があまり低くない場合には、外気から吸熱しても空気熱交換器57が着霜しにくいことから第2圧縮機53が主動力源とされ、第1圧縮機43が補助動力源とされる。
すなわち、本実施形態では、暖房運転を開始する際に、外気温度センサ52cの検出する外気温度が所定の切換温度θ1(ここではθ1=5℃)未満である場合、第1ヒートポンプ回路40の第1圧縮機43を主動力源とすると共に、第2ヒートポンプ回路50の第2圧縮機53を補助動力源として、暖房運転を開始させる。また、外気温度センサ52cの検出する外気温度が所定の切換温度θ1以上である場合、第2ヒートポンプ回路50の第2圧縮機53を主動力源とすると共に、第1ヒートポンプ回路40の第1圧縮機43を補助動力源として、暖房運転を開始させる。
そして、本実施形態では、上記のようにして暖房運転を開始した後、外気温度が変化した場合には、その変化の度合いに応じて、適宜、主動力源と補助動力源とを入れ換える。つまり、第1圧縮機43と第2圧縮機53の何れの動力源を主とするか、補助とするかを入れ換える。
すなわち、(暖房運転開始時の外気温度がθ1未満で)第1圧縮機43が主動力源、第2圧縮機53が補助動力源として暖房運転を開始した後、図3に示すように、外気温度が上昇して切換温度であるθ1(5℃)以上となるまで(5℃未満の場合)はそのまま上第1圧縮機43を主動力源とし第2圧縮機53を補助動力源とする。その後、外気温度がθ1以上に上昇したら、第2圧縮機53を主動力源とし、第1圧縮機43を補助動力源とする。
逆に、(暖房運転開始時の外気温度がθ1以上で)第2圧縮機53が主動力源、第1圧縮機43が補助動力源として暖房運転を開始した後、図3に示すように、外気温度が低下してθ2(ここではθ2=2℃)未満とならないうち(2℃以上の場合)はそのまま第2圧縮機53を主動力源とし第1圧縮機43を補助動力源とする。その後、外気温度がθ2未満に低下したら、第1圧縮機43を主動力源とし、第2圧縮機53を補助動力源とする。
すなわち、暖房運転中において、図3の矢印で示すように、上記のような外気温度の上昇方向では、主動力源と補助動力源を切り換える区切りとなる切換温度をθ1とする一方、外気温度の低下方向では、切換温度を変えてθ2とする(=主動力源/補助動力源の切り換え挙動にヒステリシスを持たせている)。なお、上記切換温度は予め設定された初期値として、θ1=5℃、θ2=2℃が制御装置6の記憶部に記憶されている。
以上のように、外気温度が変化し、それまでの主動力源・補助動力源の割り当てを入れ換えたほうが効率がよいとみなされた場合には、第1圧縮機43及び第2圧縮機53に対する割り当てが入れ換えられ、それまで主動力源だった圧縮機が補助動力源として駆動され、補助動力源だった圧縮機が主動力源として駆動される。
なお、本実施形態では、地中熱ヒートポンプ制御装置61が、主動力源/補助動力源の切換制御を行うものとして説明したが、空気熱ヒートポンプ制御装置62が主動力源/補助動力源の切換制御を行うものであってもよく、地中熱ヒートポンプ制御装置61と空気熱ヒートポンプ制御装置62とが、必要に応じて互いに連係して、主動力源/補助動力源の切換制御を行うものであってもよい。
続いて、暖房運転時における空気熱ヒートポンプ制御装置62について説明すると、空気熱ヒートポンプ制御装置62は、戻り温度センサ34の検出値に応じて、第2圧縮機53の回転数を制御する。特にこの例では、戻り温度センサ34により検出される負荷側循環液Lの戻り温水温度が、例えばリモコン60の設定温度に基づいて設定される目標温水温度になるように、第2圧縮機53の回転数を制御する。なお、この空気熱ヒートポンプ制御装置62と地中熱ヒートポンプ制御装置61とは、必要に応じて互いに連係しつつ、対象となる第1圧縮機43または第2圧縮機53の制御を行う。
また、空気熱ヒートポンプ制御装置62は、第2冷媒吐出温度センサ52aにより検出される第2冷媒C2の冷媒吐出温度に応じて、第2膨張弁55の弁開度を制御する。特にこの例では、第2冷媒吐出温度センサ52aにより検出される第2冷媒C2の冷媒吐出温度が、例えばリモコン60の設定温度に対応した制御上の目標冷媒吐出温度となるように、第2膨張弁55の弁開度を制御する。なお、この空気熱ヒートポンプ制御装置62と地中熱ヒートポンプ制御装置61とは、必要に応じて互いに連係しつつ、対象となる第1膨張弁45または第2膨張弁55の制御を行う。
さらに、空気熱ヒートポンプ制御装置62は、外気温度センサ52cにより検出された外気温度に応じて、送風ファン56の回転数を制御する。
そして、空気熱ヒートポンプ制御装置62は、暖房運転中に、空気熱交換器57に霜が付着していると判断した場合、その霜を溶かす除霜運転を行わせる。
前記除霜運転の形態は、暖房運転時と逆方向に第2冷媒C2を循環させる形態であり、具体的に除霜運転は、第2膨張弁55を除霜運転前の暖房運転時よりも所定の開度(例えば全開)まで拡大すると共に、第2四方弁54を除霜運転時の状態に切り換えて第2冷媒C2の流れ方向が暖房運転時の第2冷媒C2の流れ方向と逆になるようにし、第2圧縮機53から吐出された第2冷媒C2を、空気熱交換器57に直接供給して空気熱交換器57に発生した霜を溶かす。空気熱交換器57にて霜との熱交換で温度低下した第2冷媒C2は、第2膨張弁55で減圧されることなく第2膨張弁55を通過し、第2負荷側熱交換器51を流通して再び第2圧縮機53に戻るものである。
前記除霜運転の開始は、例えば、第2冷媒温度センサ52bで検出した冷媒温度が予め設定された除霜開始温度に達したか否か、または、外気温度センサ52cで検出した外気温度および第2冷媒温度センサ52bで検出した冷媒温度がそれぞれ予め設定された除霜開始温度に達したか否かなどを制御装置6(例えば、空気熱ヒートポンプ制御装置62)が判断、すなわち、所定の除霜開始条件が成立したか否かを制御装置6が判断して、除霜開始条件が成立したと判断したら除霜運転を開始することができる。また、除霜運転の完了は、第2冷媒温度センサ52bで検出する空気熱交換器57を流通してきた第2冷媒C2の温度が、予め設定された除霜終了温度に達したか否かを制御装置6(例えば、空気熱ヒートポンプ制御装置62)が判断、すなわち所定の除霜終了条件が成立したか否かを制御装置6が判断して、除霜終了条件が成立したと判断したら除霜運転を終了することができる。
また、空気熱ヒートポンプ制御装置62は、空気熱交換器57に付いた霜を溶かす除霜運転の実行されやすさを判定する判定手段62aを有し、判定手段62aは、除霜運転の実行されやすさに応じて所定の切換温度(θ1、θ2)を変更するものである。判定手段62aの具体的な制御内容については後述する。
なお、本実施形態では、空気熱ヒートポンプ制御装置62が上記判定手段62aを有するものとしたが、地中熱ヒートポンプ制御装置61が判定手段62aと同等の機能を持った判定手段を有するものであってもよく、地中熱ヒートポンプ制御装置61と空気熱ヒートポンプ制御装置62とが、必要に応じて互いに連係して、判定手段62aと同等の機能を発揮するようにしたものであってもよい。
次に、図1および図2に示す複合熱源ヒートポンプ装置1の暖房運転時の動作について図4および図5を用いて説明する。空調端末36に供給される負荷側循環液Lを加熱する暖房運転は、第1ヒートポンプ回路40または第2ヒートポンプ回路50の何れか一方を作動させて行う場合と、第1ヒートポンプ回路40および第2ヒートポンプ回路50の双方を作動させて行う場合があるが、ここでは、第1ヒートポンプ回路40および第2ヒートポンプ回路50の双方を作動させて行う場合について説明するものである。なお、図4および図5中の矢印は、冷媒や循環液の流れる方向を示したものである。
リモコン60から空調端末36による室内の加熱の指示がなされると、まず、制御装置6は、外気温度を基準として、地中熱ヒートポンプユニット4の第1圧縮機43と空気熱ヒートポンプ装置5の第2圧縮機53のうち、一方を主動力源に設定し、他方を補助動力源に設定する。
具体的には、外気温度センサ52cで検出した外気温度が所定の切換温度θ1(例えば、5℃)以上であれば、空気熱ヒートポンプユニット5の方が採熱効率が高いと判断し、第2圧縮機53を主動力源とすると共に第1圧縮機43を補助動力源として設定し、外気温度センサ52cで検出した外気温度が所定の切換温度θ1(例えば、5℃)未満であれば、地中熱ヒートポンプユニット4の方が採熱効率が高いと判断し、第1圧縮機43を主動力源とすると共に第2圧縮機53を補助動力源として設定する。
そして、制御装置6は、第1四方弁44および第2四方弁54を暖房運転時の状態となるように流路を切り換え、第1圧縮機43、第1膨張弁45、熱源側循環ポンプ22、第2圧縮機53、第2膨張弁55、送風ファン56、および負荷側循環ポンプ32を駆動させて暖房運転を開始させる。この時、熱動弁33も開弁される。
前記暖房運転中、第1ヒートポンプ回路40では、第1圧縮機43で圧縮された高温・高圧のガス状の第1冷媒C1が第1圧縮機43から吐出され、第1冷媒C1は凝縮器として機能する第1負荷側熱交換器41にて、負荷側循環回路30を流れる負荷側循環液Lと熱交換を行って負荷側循環液Lに熱を放出して加熱しながら気液混合状態で高圧の冷媒に変化する。そして、この状態の第1冷媒C1が第1膨張弁45において減圧されて低圧の冷媒となって蒸発しやすい状態となり、蒸発器として機能する第1熱源側熱交換器46において、熱源側循環回路20を流れる熱源側循環液Hと熱交換を行って熱源側循環液Hから吸熱して低温・低圧のガス状の第1冷媒C1となって、再び第1圧縮機43へ戻るものである。
一方、第2ヒートポンプ回路50では、第2圧縮機53で圧縮された高温・高圧のガス状の第2冷媒C2が第2圧縮機53から吐出され、第2冷媒C2は凝縮器として機能する第2負荷側熱交換器51にて、負荷側循環回路30を流れる負荷側循環液Lと熱交換を行って負荷側循環液Lに熱を放出して加熱しながら気液混合状態で高圧の冷媒に変化する。そして、この状態の第2冷媒C2が第2膨張弁55において減圧されて低圧の冷媒となって蒸発しやすい状態となり、蒸発器として機能する空気熱交換器57において、送風ファン56の作動により送られる外気と熱交換を行って外気から吸熱して低温・低圧のガス状の第2冷媒C2となって、再び第2圧縮機53へ戻るものである。
前記熱源側循環回路20では、地中熱交換器23によって地中熱が採熱され、その熱を帯びた熱源側循環液Hが熱源側循環ポンプ22の駆動により第1熱源側熱交換器46に供給される。そして第1熱源側熱交換器46にて第1冷媒C1と熱源側循環液Hとで熱交換が行われ、地中熱交換器23にて採熱された地中熱が第1冷媒C1側に汲み上げられ、第1冷媒C1が加熱され蒸発するものである。
前記負荷側循環回路30では、一定回転数で駆動される負荷側循環ポンプ32の駆動により第1負荷側熱交換器41に流入した負荷側循環液Lは、凝縮器として機能する第1負荷側熱交換器41において第1冷媒C1と熱交換されて加熱された後、凝縮器として機能する第2負荷側熱交換器51において第2冷媒C2と熱交換されてさらに加熱され、加熱された負荷側循環液Lは、その後、空調端末36に供給されて室内の暖房が行われ、空調端末36にて放熱された温度低下した負荷側循環液Lは再び第1負荷側熱交換器41へと戻るものである。
なお、暖房運転中に、空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の空気熱交換器57の霜を溶かす除霜運転が実行される場合は、第2四方弁54が暖房運転時の状態から除霜運転時の状態に切り換えられ、図5に示すように、第2冷媒C2の流れ方向が暖房運転時の第2冷媒C2の流れ方向と逆方向になる。
前記除霜運転中、第1ヒートポンプ回路40は作動すると共に負荷側循環ポンプ32も駆動しており、空気熱交換器57の除霜のために第2ヒートポンプ回路50側に熱供給を行いつつ、安定した暖房能力を確保して空調端末36に供給される負荷側循環液Lの温水温度を低下させないように暖房運転を継続させることができるものである。
次に、特徴的な動作として、上記判定手段62aによる主動力源/補助動力源を切り換えるための切換温度の設定方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。
前記判定手段62aは、所定期間(例えば3日間)における空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の作動状況や除霜運転の実施状況を把握して、それらに基づいて主動力源/補助動力源の切換温度を設定するものであり、まず、判定手段62aは、前記所定期間をカウントするためのタイマをスタートする(ステップS1)。
続いて、判定手段62aは、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度未満(空気熱交換器57に霜の付着が生じやすくなる状況として、例えば5℃未満)か否か判断し(ステップS2)、外気温度が所定温度未満であると判断すると、外気温度が所定温度未満のときの第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間[分]をカウント(積算)すると共に、除霜運転を実行した回数をカウントし(ステップS3)、後述のステップS4の処理に進む。なお、上記ステップS3の処理においてカウントされる第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間は、第2ヒートポンプ回路50のみを作動させて暖房運転を行っているときの時間、および、第1ヒートポンプ回路40と第2ヒートポンプ回路50の双方を作動させて暖房運転を行っているときの第2ヒートポンプ回路50の作動時間の両方が含まれる。一方、前記ステップS2において、外気温度が所定温度以上であると判断した場合は、後述のステップS4の処理に進む。
そして、判定手段62aは、所定期間(3日間)が経過したか否か判断し(ステップS4)、所定期間が経過していないと判断した場合は、前記ステップS2の処理に戻り、所定期間が経過するまで、ステップS2、ステップS3の処理を繰り返し行い、所定期間が経過したと判断すると、第2ヒートポンプ回路50の作動時間(積算作動時間)が所定時間(例えば6時間)以上か否か判断し(ステップS5)、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間以上であると判断した場合は、前記ステップS3の処理でカウントした第2ヒートポンプ回路50の作動時間と除霜運転の実行回数とに基づき、除霜運転の実行されやすさを表す指標となる除霜頻度係数を算出し(ステップS6)、この算出した値から主動力源/補助動力源の切換温度(θ1、θ2)を設定し(ステップS7)、所定期間のカウントを行っていたタイマをリセットし(ステップS8)、前記ステップS1の処理に戻る。なお、判定手段62aが、前記ステップS5の処理において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間未満であると判断した場合は、現在設定されている切換温度(θ1、θ2)を維持し(ステップS9)、前記ステップS8の処理に進むものである。
ここで、上記の除霜頻度係数を算出する方法、および、算出値から主動力源/補助動力源の切換温度(θ1、θ2)を設定する方法について説明すると、判定手段62aは、まず、以下に示す式1にて除霜頻度係数を算出する。
除霜頻度係数=第2ヒートポンプ回路50作動時間/除霜運転実行回数 (式1)
続いて、判定手段62aは、算出された除霜頻度係数を用い、制御装置6の記憶部に予め記憶された図7に示すような除霜頻度係数と切換温度変更量との関係に照らし合わせて、主動力源/補助動力源の切換温度を設定する。図7に示すように、算出された除霜頻度係数が予め設定された基準範囲(90以上120未満)を上回る120以上(除霜運転実行回数が0回の場合、除霜頻度係数は計算できないが、この場合、除霜頻度係数は自動的に120以上の値が算出されるよう予めプログラムされているものとする)の場合、判定手段62aは、除霜運転が実行されにくいと判定し、現状値として現在設定されている主動力源/補助動力源の切換温度(θ1、θ2)から1℃低下させるように切換温度(θ1、θ2)を変更し、算出された除霜頻度係数が基準範囲内となる90以上120未満の場合、判定手段62aは、除霜運転は実行されやすくも実行されにくくもないと判定し、現状値として現在設定されている主動力源/補助動力源の切換温度(θ1、θ2)を維持し、算出された除霜頻度係数が予め設定された基準範囲(90以上120未満)を下回る90未満の場合、判定手段62aは、除霜運転が実行されやすいと判定し、現状値として現在設定されている主動力源/補助動力源の切換温度(θ1、θ2)から1℃上昇させるように切換温度(θ1、θ2)を変更する。
次に、主動力源/補助動力源の切換温度遷移の具体例を、図8~図10を用いて説明する。なお、図8~図9における、(a)第1期間、(b)第2期間、(c)第3期間、および、図10における、(a)第1期間、(b)第2期間は、先に説明した所定期間とされ、ここでは3日間とし、図8~図10において、第2ヒートポンプ回路50の積算作動時間を作動時間(分)と表記すると共に、除霜運転実行回数を除霜回数と表記する。
まず、図8の(a)第1期間において、主動力源/補助動力源の切換温度が、例えば、θ1=5℃、θ2=2℃に設定された状態で、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度(5℃)未満のときに、暖房運転に関与した第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間が360分、除霜運転実行回数が3回であった場合、上記判定手段62aは、(a)第1期間において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間(6時間)以上あると判断し、除霜頻度係数を上記式1に基づき、除霜頻度係数=360/3=120と算出し、算出された値から除霜運転が実行されにくい設置環境であると判定し、図7に示すような除霜頻度係数と切換温度変更量との関係を参照して、現在の切換温度(θ1=5℃、θ2=2℃)から1℃低下させ、次回の(b)第2期間の切換温度をθ1=4℃、θ2=1℃に設定する。
そして、図8の(b)第2期間において、主動力源/補助動力源の切換温度がθ1=4℃、θ2=1℃に設定された状態で、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度(5℃)未満のときに、暖房運転に関与した第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間が420分、除霜運転実行回数が4回であった場合、上記判定手段62aは、(b)第2期間において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間(6時間)以上あると判断し、除霜頻度係数を上記式1に基づき、除霜頻度係数=420/4=105と算出し、算出された値から除霜運転が実行されやすくもされにくくもない設置環境であると判定し、現在の切換温度(θ1=4℃、θ2=1℃)を維持し、次回の(c)第3期間の切換温度をθ1=4℃、θ2=1℃に設定する。
続いて、図9に示す動力源/補助動力源の切換温度遷移例について説明する。
図9の(a)第1期間において、主動力源/補助動力源の切換温度が、例えば、θ1=5℃、θ2=2℃に設定された状態で、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度(5℃)未満のときに、暖房運転に関与した第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間が420分、除霜運転実行回数が5回であった場合、上記判定手段62aは、(a)第1期間において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間(6時間)以上あると判断し、除霜頻度係数を上記式1に基づき、除霜頻度係数=420/5=84と算出し、算出された値から除霜運転が実行されやすい設置環境であると判定し、図7に示すような除霜頻度係数と切換温度変更量との関係を参照して、現在の切換温度(θ1=5℃、θ2=2℃)から1℃上昇させ、次回の(b)第2期間の切換温度をθ1=6℃、θ2=3℃に設定する。
そして、図9の(b)第2期間において、主動力源/補助動力源の切換温度がθ1=6℃、θ2=3℃に設定された状態で、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度(5℃)未満のときに、暖房運転に関与した第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間が400分、除霜運転実行回数が4回であった場合、上記判定手段62aは、(b)第2期間において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間(6時間)以上あると判断し、除霜頻度係数を上記式1に基づき、除霜頻度係数=40/4=100と算出し、算出された値から除霜運転が実行されやすくもされにくくもない設置環境であると判定し、現在の切換温度(θ1=6℃、θ2=3℃)を維持し、次回の(c)第3期間の切換温度をθ1=6℃、θ2=3℃に設定する。
続いて、図10に示す動力源/補助動力源の切換温度遷移例について説明する。
図10の(a)第1期間において、主動力源/補助動力源の切換温度が、例えば、θ1=5℃、θ2=2℃に設定された状態で、外気温度センサ52cで検出される外気温度が所定温度(5℃)未満のときに、暖房運転に関与した第2ヒートポンプ回路50(空気熱ヒートポンプユニット5)の作動時間が240分、除霜運転実行回数が1回であった場合、上記判定手段62aは、(a)第1期間において、第2ヒートポンプ回路50の作動時間が所定時間(6時間)未満であると判断し、次回の(b)第2期間の切換温度として、(a)第1期間と同じ切換温度θ1=5℃、θ2=2℃を設定する。
以上説明してきたように、上記判定手段62aは、除霜運転の実行されやすさに応じて切換温度(θ1、θ2)を設定するようにしたことで、除霜運転が実行されやすそうな環境であれば、空気熱ヒートポンプユニット5の第2圧縮機53から地中熱ヒートポンプユニット4の第1圧縮機43への主動力源の切り換えタイミングが早くなるようにし、除霜運転が実行されにくそうな環境であれば、空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の第2圧縮機53から地中熱ヒートポンプユニット4(第1ヒートポンプ回路40)の第1圧縮機43への主動力源の切り換えタイミングが遅くなるようにする等、個々の設置環境に合った切換温度(θ1、θ2)へと自動的に設定されるので、運転効率を向上させることができるものである。
前記判定手段62aは、上記所定期間における除霜運転の実行状況に基づいて、除霜運転の実行されやすさを判定するようにしたことで、除霜運転の実行状況、すなわち、除霜運転の実行回数や除霜運転の実行時間等から、個々の設置環境における除霜運転の実行されやすさを確実に判定でき、その判定に基づいて個々の設置環境に合った切換温度(θ1、θ2)の設定を容易に行うことができるものである。
また、判定手段62aは、上記所定期間において外気温度センサ52cが検出する外気温度が所定温度未満のときの第2ヒートポンプ回路50の作動時間と除霜運転の実行状況としての除霜運転の実行回数とに基づいて算出された算出値である除霜頻度係数によって、除霜運転の実行されやすさを判定し、その算出値に応じて切換温度(θ1、θ2)を設定するようにしたことで、空気熱交換器57に霜の付着が生じやすくなるような外気温度状況下での第2ヒートポンプ回路50の作動時間と除霜運転の実行回数とを用いて、簡素な演算で確実に除霜運転の実行されやすさを判定することができ、それに見合う的確な切換温度(θ1、θ2)の設定を行うことができるものである。
さらに、判定手段62aは、算出した除霜頻度係数が予め設定された基準範囲を上回ると判定した場合、すなわち、除霜運転が実行されにくいと判定した場合は、現在設定されている切換温度(θ1、θ2)を低下させるようにしたことで、除霜運転が実行されにくい、つまり、空気熱交換器57に着霜しづらければ、第2ヒートポンプ回路50は着霜による効率低下が抑制されて高効率で運転可能であり、切換温度(θ1、θ2)を低下させることにより、空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の第2圧縮機53が主動力源に設定されやすくなると共に、空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の第2圧縮機53から地中熱ヒートポンプユニット4(第1ヒートポンプ回路40)の第1圧縮機43への主動力源の切り換えタイミングが遅くなるので、効率の高い第2ヒートポンプ回路50の第2圧縮機53が主動力源として駆動する割合が増え、運転効率を向上させることができるものである。
その上、判定手段62aは、算出した除霜頻度係数が予め設定された基準範囲を下回ると判定した場合、すなわち、除霜運転が実行されやすいと判定した場合は、現在設定されている切換温度(θ1、θ2)を上昇させるようにしたことで、除霜運転が実行されやすい、つまり、空気熱交換器57に着霜しやすければ、第2ヒートポンプ回路50は着霜による効率低下が生じ高効率な運転ができないが、切換温度(θ1、θ2)を上昇させることにより、地中熱ヒートポンプユニット4(第1ヒートポンプ回路40)の第1圧縮機43が主動力源に設定されやすくなると共に、空気熱ヒートポンプユニット5(第2ヒートポンプ回路50)の第2圧縮機53から地中熱ヒートポンプユニット4(第1ヒートポンプ回路40)の第1圧縮機43への主動力源の切り換えタイミングが早くなるので、効率の低い第2ヒートポンプ回路50の第2圧縮機53が主動力源として駆動する割合が減り、着霜による効率低下した状態での運転が減り、運転効率を向上させることができるものである。
また、判定手段62aは、算出した除霜頻度係数が予め設定された基準範囲内であると判定した場合、すなわち、除霜運転が実行されやすくも実行されにくくもないと判定した場合は、現在設定されている切換温度(θ1、θ2)を変更せず維持するようにしたことで、設置環境に合致した切換温度(θ1、θ2)を継続できるので、運転効率がよい状態を保つことができるものである。
なお、本発明は先に説明した一実施形態に限定されるものでなく、本実施形態では、地中熱ヒートポンプユニット4の熱源として地中熱交換器23を示したが、熱源としては、地中熱の他に、湖沼、貯水池、井戸等の水熱源も利用可能であり、外気以外の熱源を利用するものであれば種類は問わないものであり、さらに、第1熱源側熱交換器46に供給される熱源側循環液Hは熱源側循環回路20のような閉回路を循環する形態でなくてもよく、熱源側循環液Hは第1熱源側熱交換器46で熱交換した後は外部に排出されるような開放式の形態であってもよいものである。
また、本実施形態では、判定手段62aは、上記所定期間において外気温度センサ52cが検出する外気温度が所定温度未満のときの第2ヒートポンプ回路50の作動時間と除霜運転の実行回数とに基づき、除霜運転の実行されやすさを表す指標となる除霜頻度係数を、上記式1を用いて算出したが、除霜運転の実行回数の代わりに、除霜運転の実行状況として除霜運転の実行時間を用いて、除霜頻度係数を算出してもよいものであり、上記所定期間において外気温度センサ52cが検出する外気温度が所定温度未満のときの第2ヒートポンプ回路50の作動時間と除霜運転の実行回数または実行時間とに基づいていれば、除霜頻度係数を算出する方法としては上記式1に限定されるものでもない。