JP2017138673A - 冷却システム、空調制御装置および空調制御方法 - Google Patents

冷却システム、空調制御装置および空調制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない測定点数で省エネ化を実現する冷却システム、空調制御装置および空調制御方法を提供する。
【解決手段】ホットアイルHAの暖気を冷却してコールドアイルCAに冷風を供給する冷却装置20と、ホットアイルHAとコールドアイルCAの差圧を測定する差圧センサ30と、冷却装置20の起動または停止を行う制御装置40と、を備え、制御装置40は、差圧センサ30の測定値に応じて起動または停止を行う冷却装置20を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却システム、空調制御装置および空調制御方法に関し、特にサーバルームの空調を制御する冷却システム、空調制御装置および空調制御方法に関する。
サーバルームには、コンピュータやサーバ等の電子機器(以下、「機器」と称する。)が集約された状態で多数設置され、これらの機器が昼夜にわたって連続稼働している。サーバルームにおける機器の設置は、ラックマウント方式が主流になっている。ラックマウント方式は、機器を機能単位別に分割して収納するラック(筺体)を、キャビネットに段積みする方式であり、かかるキャビネットがサーバルームの床上に多数整列配置されている。ラックに収納されている機器は、前面から低温空気を吸い込み、機器の内部を冷却して、背面から高温空気を排気するものが一般的である。
これらの機器は、高温状態になるとシステム停止等のトラブルを引き起こすおそれがあるため、冷却装置によって機器から排気された高温空気を冷却することで、サーバルームは一定の温度環境に管理されている。
さらに、サーバルームでは、このようなラック列が、隣接する列の給気面同士および排気面同士を対向させて複数列配置される。つまり、通路(空間)を挟んで給気面同士が対向し、排気面同士が対向するように配置されている。給気面同士で挟まれた空間は、冷却装置で冷却した低温空気が供給されることからコールドアイル(Cold aisle;冷気通路)と呼ばれる。同様に、排気面同士で挟まれた空間は機器からの高温空気が供給されることからホットアイル(Hot aisle;暖気通路)と呼ばれている。
従来におけるサーバルームの空調方式では、機械室またはサーバルーム壁際に設置されたCRAC(Computer Room Air Conditioning)と呼ばれる冷却装置で冷却された低温空気をサーバルームの二重床空間を介してコールドアイルに供給する床吹出し方式が一般的である。しかし、近年では、機器の処理速度や、機器の処理能力の急激な上昇に伴い機器の発熱量が増大し、冷却負荷が増大していることから、一般空調方式の冷却システムに局所的に機器の冷却を行う局所冷却装置を増設する場合や、局所冷却方式において局所冷却装置故障時の冗長用に床吹出し方式を用いる場合など、床吹出し方式と局所冷却方式を併用するケースが増加している。
サーバルームでは、冷却装置故障時の冗長用空調機が設置されていることと、機器は長時間に亘り段階的に設置されることから、通常は機器の発熱量に対して冷却装置の冷却能力は非常に大きくなっているが、過剰な冷却装置を停止することで室内の温度が上昇することを不安視するあまり、冷却装置の過剰運転を行っている場合が多い。特に、床吹出し方式と局所冷却方式を併用している場合には、どの冷却装置の操作を行えばよいか判定が困難であるため、過剰運転が顕著になっている。
このような背景から、冷却装置の運転台数や送風量を最適に制御し、省エネを図る冷却装置の制御方法について様々な技術が開示されている。例えば、特許文献1には、データセンタ内に多数のノードを設置し、前記各ノードがネットワークを介して接続され、データセンタ内に設置された複数の空調機により前記各ノードを冷却するネットワークシステムにおいて、前記各ノードを冷却する空調機を記憶し、前記各ノードの給気面及び排気面の温度を検知し、前記各ノードの排気が他のノードに給気される割合を算出し、前記給気面の温度の検知により熱だまりの発生を検出した際に、前記データセンタ内の空気の流れを考慮して前記熱だまりにあるノードの給気面の温度低下に影響の大きい空調機の出力を大きくすることで熱だまりの除去を行うことを特徴とするデータセンタにおける空調管理方法が開示されている(請求項1参照)。
また、特許文献2には、IT機器を冷却する空調機器を制御する空調制御システムが行う空調制御方法であって、前記空調制御システムは、電源装置からIT機器に供給されている電流値および電圧値を取得して、取得した電流値および電圧値からIT機器によるエネルギー消費量を計測する機器エネルギー消費量計測ステップと、電力供給部から空調システムに供給されている電流値および電圧値を取得して、取得した電流値および電圧値から前記空調システムによるエネルギー消費量を計測するシステムエネルギー消費量計測ステップと、IT機器に取り付けられた温度センサにより検知されたセンサ値から、IT機器の吸気温度を計測する吸気温度計測ステップと、前記機器エネルギー消費量計測ステップにより計測されたIT機器によるエネルギー消費量、および前記システムエネルギー消費量計測ステップにより計測された前記空調システムによるエネルギー消費量を足し合わせた総エネルギー消費量を、前記吸気温度計測ステップにより計測された吸気温度を変数とする所定の関数で近似することにより得られる特性式を用いて、総エネルギー消費量が最小となる時の吸気温度を算出する吸気温度算出ステップと、前記吸気温度算出ステップにより算出された吸気温度となるように、前記空調システムの制御値を設定する空調制御値設定ステップとを実行することを特徴とする空調制御方法が開示されている(請求項3参照)。
特開2011−39891号公報 特開2010−270937号公報
しかし、一般的にデータセンタでは室内の温熱環境を、各コールドアイルに1〜2点設置された温度センサの測定値で管理している場合が多く、特許文献1や特許文献2に開示された冷却システムを運用する場合には、各機器の吸込温度センサや排気温度センサ、電流値、電圧値を測定するための複数のセンサ設置が必要となり、イニシャルコストが高くなってしまう。特に、データセンタでは、冷却システムを管理する管理者と、機器を所有するユーザが異なる場合があり、その場合には、各機器が所有する温度情報等を空調の制御に使用できないことがあるため、空調制御用の新たなセンサの設置が必要となり、イニシャルコストが高くなる。
また、室全体を冷却する冷却装置に加え、特定のエリアの機器を局所的に冷却する局所冷却装置が設置されている場合には、局所冷却装置の運転状態によって冷却装置の最適な運転状態が変わることから、運転する最適な冷却装置を一意的に決定することができない。
そこで、本発明は、少ない測定点数で省エネ化を実現する冷却システム、空調制御装置および空調制御方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る冷却システムは、複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置と、前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサと、前記冷却装置の起動または停止を行う制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記差圧センサの測定値に応じて起動または停止を行う前記冷却装置を選択することを特徴とする。
また、本発明に係る空調制御装置は、複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置を制御する空調制御装置であって、前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサの測定値に応じて起動または停止を行う前記冷却装置を選択することを特徴とする。
また、本発明に係る空調制御方法は、複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置と、前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサと、前記冷却装置の起動または停止を行う制御装置と、を備える冷却システムの空調制御方法であって、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が第1閾値よりも高い場合、差圧が最大値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を起動すると判定し、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最小値が第2閾値よりも低い場合、差圧が最小値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を停止すると判定することを特徴とする。
本発明によれば、少ない測定点数で省エネ化を実現する冷却システム、空調制御装置および空調制御方法を提供することができる。
第1実施形態に係る冷却システムの構成例を示す平面図である。 第1実施形態に係る冷却システムの構成例を示す立面図である。 第1実施形態に係る冷却システムの制御装置の処理を示すフローチャートである。 (a)は各冷却装置20と各ホットアイルHAにおける風量の割合の関係を示す表であり、(b)は優先順位の関係を示す表である。 第2実施形態に係る冷却システムの構成例を示す平面図である。 第2実施形態に係る冷却システムの構成例を示す立面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
<冷却システムS>
第1施形態に係る冷却システムSについて、図1および図2を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る冷却システムSの構成例を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る冷却システムSの構成例を示す立面図である。なお、図2に示す立面図においては、空気の流れる関係を理解しやすくするため、図1とは冷却装置20の配置を変更して図示している。
図1に示すように、室(コンピュータルーム,サーバルーム)Rには、コンピュータやサーバ等の電子機器(以下、「機器」と称する。)を収納したラック10が複数設置されている。ラック10は、機器が内蔵するファン(図示せず)により、前面を給気面とし、背面を排気面として、給気面から取り込んだ空気で機器の内部を冷却し、排気面から高温空気を排気するようになっている。
ラック10は、給気面と排気面を揃えて配置したラック列を形成しており、さらに、ラック列の給気面同士、排気面同士を向かい合わせて複数列配置されている。これにより、図1および図2に示すように、ラック列の給気面同士が対向するコールドアイルCAと、ラック列の排気面同士が対向するホットアイルHAと、が交互に形成される。
また、図1および図2に示すように、室Rには、ホットアイルHAとコールドアイルCAとを仕切る間仕切り15が設けられており、ラック10の排気面から排気された高温空気がラック10の給気面へと再循環することを防止する。換言すれば、ラック10の排気面から排気された高温空気と、後述する冷却装置20からラック10の給気面に供給される低温空気と、が混合せず、分離するようになっている。
第1実施形態に係る冷却システムSは、冷却装置20と、差圧センサ30と、制御装置40と、を備えている。
冷却装置20は、図1に示すように、室Rの周囲部に複数設置されている。冷却装置20は、空調機(Computer Room Air Conditioning;CRAC)であり、ホットアイルHAからの高温空気を取り込んで冷却し、低温空気をコールドアイルCAに供給する。なお、冷却装置20の運転/停止は、制御装置40により制御される。
図2に示すように、ラック10の排気面から排気された高温空気(暖気)は、ホットアイルHAに排気され、室Rの上部(天井裏)を通って、冷却装置20に吸い込まれる(左下がりハッチングを付した矢印参照)。そして、冷却装置20で冷却された低温空気(冷風)は、室Rの二重床空間を通って、各コールドアイルCAに供給され、ラック10の給気面から吸い込まれる(白抜き矢印参照)。このように、冷却システムSは、室Rに設置されたラック10を冷却する、換言すれば、ラック10に収納した機器(図示せず)を冷却する。
各ホットアイルHAおよびコールドアイルCAには、差圧センサ30が設置され、ホットアイルHAの圧力(静圧)とコールドアイルCAの圧力(静圧)との差を測定することができるようになっている。換言すれば、ラック10の排気面(ホットアイルHA)と給気面(コールドアイルCA)の圧力差を測定することができるようになっている。差圧センサ30の検出信号は、制御装置40に出力される。
なお、図1に示す構成においては、コールドアイルCAは室Rの室内(ラック10の側面方向の通路)で連通しているため、各コールドアイルCAにおける圧力はほぼ等しい。一方、ホットアイルHAは間仕切り15で囲われており、各ホットアイルHAにおける圧力は異なることがある。このため、差圧センサ30は各ホットアイルHAに対応するように設ける。
制御装置40は、差圧センサ30で検出した圧力差に基づいて、冷却装置20の運転/停止を判定し、冷却装置20の運転/停止を制御する。図1に示すように、制御装置40は、差圧取得部41と、運転状態取得部42と、運転判定部43と、記憶部44と、を備えている。
差圧取得部41は、差圧センサ30で検出したホットアイルHAとコールドアイルCAの差圧を取得する。
運転状態取得部42は、現在の冷却装置20の運転状態(どの冷却装置20が運転しているか、停止しているか)を取得する。
運転判定部43は、差圧取得部41で取得した差圧情報および運転状態取得部42で取得した現在の運転状態情報に基づいて、冷却装置20の運転/停止を判定する。
記憶部44は、運転判定部43が冷却装置20の運転/停止を判定する際に用いる情報が格納されている。
そして、制御装置40は、運転判定部43の判定結果に基づいて、各冷却装置20の運転/停止を制御することにより、冷却システムS全体を制御する。
<運転判定処理>
次に、制御装置40の処理について、図3を用いて説明する。図3は、第1実施形態に係る冷却システムSの制御装置40の処理を示すフローチャートである。
ステップS101において、制御装置40の差圧取得部41は、差圧センサ30から各ホットアイルHAにおけるコールドアイルCAとの差圧を取得する。なお、各ホットアイルHA(差圧センサ30)における差圧は「差圧ΔP=(ホットアイルHAの圧力)−(コールドアイルCAの圧力)」とする。
ステップS102において、制御装置40の運転判定部43は、ステップS101で取得した各ホットアイルHAの差圧ΔPのなかで最大のものを差圧最大値ΔPmaxとする。なお、ホットアイルHAに通し番号を付け、差圧ΔPが最大となるホットアイルHAの番号を(n)とする。そして、運転判定部43は、差圧最大値ΔPmaxが予め設定された第1閾値ΔPset1よりも大きいか否かを判定する(ΔPmax>ΔPset1?)。なお、第1閾値ΔPset1は、ホットアイルHAからコールドアイルCAへの空気の流入(逆流)を判定するための閾値であり、第1閾値ΔPset1=0としてもよく、その他の値を用いてもよい。差圧最大値ΔPmaxが第1閾値ΔPset1よりも大きい場合(S102・Yes)、制御装置40の処理はステップS103に進む。一方、差圧最大値ΔPmaxが第1閾値ΔPset1よりも大きくない場合(S102・No)、制御装置40の処理はステップS106に進む。
ここで、差圧ΔP>0となると、即ち、ホットアイルHAの圧力がコールドアイルCAの圧力よりも高くなると、ホットアイルHAの空気(高温空気)がコールドアイルCAへ流入しラック10の給気面に吸い込まれることにより、吸込温度が上昇してしまうおそれがある。このため、第1閾値ΔPset1=0と設定することにより、ホットアイルHAの空気(高温空気)がコールドアイルCAへ流入するか否かを判定する。なお、マージンを設けて、第1閾値ΔPset1を0未満(ΔPset1<0)で設定してもよい。また、ホットアイルHAからコールドアイルCAへの逆流が許容できる範囲で第1閾値ΔPset1を0よりも大きく(ΔPset1>0)設定してもよい。
ステップS103において、制御装置40の運転状態取得部42は、冷却装置20の運転状態を取得する。そして、制御装置40の運転判定部43は、停止している冷却装置20のそれぞれについて差圧ΔPが最大(差圧最大値ΔPmax)となるホットアイルHA(n)から各冷却装置20が吸込む風量の寄与率を計算する。なお、寄与率の計算方法については、後述する。
ステップS104において、制御装置40の運転判定部43は、停止している冷却装置20のうち、ホットアイルHA(n)への寄与率が最も高い冷却装置20を選定する。
ステップS105において、制御装置40は、ステップS104で選定した冷却装置20を起動する。また、制御装置40は、起動した冷却装置20の番号を記憶部44に記憶する。そして、制御装置40の処理はステップS101に戻る。
ステップS106において、制御装置40の運転判定部43は、ステップS101で取得した各ホットアイルHAの差圧ΔPのなかで最小のものを差圧最小値ΔPminとする。なお、差圧ΔPが最小となるホットアイルHAの番号を(m)とする。そして、運転判定部43は、差圧最小値ΔPminが予め設定された第2閾値ΔPset2よりも小さいか否かを判定する(ΔPmin<ΔPset2?)。なお、第2閾値ΔPset2は、冷却装置20の運転が過剰であるか否かを判定するための閾値であり、第1閾値ΔPset1よりも小さな値であり、基本的には第2閾値ΔPset2は負の値となる(ΔPset2<0)。差圧最小値ΔPminが第2閾値ΔPset2よりも小さい場合(S106・Yes)、制御装置40の処理はステップS107に進む。一方、差圧最小値ΔPminが第2閾値ΔPset2よりも小さくない場合(S106・No)、制御装置40の処理はステップS101に戻る。
ステップS107において、制御装置40の運転状態取得部42は、冷却装置20の運転状態を取得する。そして、制御装置40の運転判定部43は、運転している冷却装置20のそれぞれについて差圧ΔPが最小(差圧最小値ΔPmin)となるホットアイルHA(m)から各冷却装置20が吸込む風量の寄与率を算出する。なお、寄与率の計算方法については、後述する。
ステップS108において、制御装置40の運転判定部43は、運転している冷却装置20のうち、ホットアイルHA(m)への寄与率が最も高い冷却装置20を選定する。
ステップS109において、制御装置40の運転判定部43は、ステップS108で選定した冷却装置20が前回起動した冷却装置20であるか否かを判定する。ちなみに、前回起動した冷却装置20の番号は記憶部44に記憶されている。選定した冷却装置20が前回起動した冷却装置20である場合(S109・Yes)、冷却装置20の選定を取り消して、制御装置40の処理はステップS101に戻る。一方、選定した冷却装置20が前回起動した冷却装置20でない場合(S109・No)、制御装置40の処理はステップS110に進む。
ステップS110において、制御装置40は、ステップS108で選定した冷却装置20を停止する。そして、制御装置40の処理はステップS101に戻る。
<寄与率の計算>
次に、ステップS103における寄与率の計算およびステップS104における冷却装置20の選定について、図4を用いて説明する。図4(a)は、各冷却装置20と各ホットアイルHAにおける風量の割合の関係を示す表であり、図4(b)は、優先順位の関係を示す表である。
ホットアイルHAの差圧測定値に応じて冷却装置20の運転を行う際に、対象となるホットアイルHAに対して、冷却装置20が吸込む風量の寄与率が最も高い冷却装置20を選定するため、予めホットアイルHAや冷却装置20のレイアウト、仕様を基にしたシミュレーションを行い、様々な冷却装置20の運転状態(運転/停止)の組み合わせに対して、各ホットアイルHAから各冷却装置20に吸い込まれる風量の割合(寄与率)を算出する近似式を求めておき、記憶部44に格納しておく。そして、各冷却装置20とホットアイルHAの位置関係(距離)、および、各冷却装置20の運転状態から冷却装置20の寄与率を算定する近似式を用いて各冷却装置20の寄与率を算出する。
図4(a)において、現在の各冷却装置20の運転状態から、現在停止している冷却装置(1)を起動(運転)した場合、冷却装置(1)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが60%、ホットアイル(2)からが25%、ホットアイル(3)からが10%、…、であることを示している。同様に、現在の各冷却装置20の運転状態から、現在停止している冷却装置(2)を起動(運転)した場合、冷却装置(2)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが20%、ホットアイル(2)からが50%、ホットアイル(3)からが20%、…、であることを示している。また、現在の各冷却装置20の運転状態から、現在停止している冷却装置(3)を起動(運転)した場合、冷却装置(3)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが10%、ホットアイル(2)からが15%、ホットアイル(3)からが50%、…、であることを示している。
図4(a)に示す各冷却装置20と各ホットアイルHAにおける風量の割合(寄与率)の関係に基づいて、各ホットアイルHAについて、寄与率の高い順に番号(優先順位)を付与する。
図4(b)に示すように、ホットアイル(1)において、冷却装置(1)に「1」が付与され、冷却装置(2)に「2」が付与され、冷却装置(3)に「3」が付与される。同様に、ホットアイル(2)において、冷却装置(2)に「1」が付与され、冷却装置(1)に「2」が付与され、冷却装置(3)に「3」が付与される。また、ホットアイル(3)において、冷却装置(3)に「1」が付与され、冷却装置(2)に「2」が付与され、冷却装置(1)に「3」が付与される。
差圧ΔPが最大(差圧最大値ΔPmax)となるホットアイルHA(n)がホットアイル(1)だった場合、冷却装置(1)が選定される。また、ホットアイルHA(n)がホットアイル(2)だった場合、冷却装置(2)が選定される。また、ホットアイルHA(n)がホットアイル(3)だった場合、冷却装置(3)が選定される。
次に、ステップS107における寄与率の計算およびステップS108における冷却装置20の選定について、同様に図4を用いて説明する。
ホットアイルHAの差圧測定値に応じて冷却装置20の停止を行う際に、対象となるホットアイルHAに対して、冷却装置20が吸込む風量の寄与率が最も高い冷却装置20を選定するため、各冷却装置20とホットアイルHAの位置関係(距離)、および、各冷却装置20の運転状態から冷却装置20の寄与率を算定する近似式を用いて各冷却装置20の寄与率を算出する。
図4(a)において、前記のとおり現在の各冷却装置20の運転状態から、現在運転している冷却装置(1)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが60%、ホットアイル(2)からが25%、ホットアイル(3)からが10%、…、であることを示している。同様に、現在の各冷却装置20の運転状態から、現在運転している冷却装置(2)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが20%、ホットアイル(2)からが50%、ホットアイル(3)からが20%、…、であることを示している。また、現在の各冷却装置20の運転状態から、現在運転している冷却装置(3)の吸込口に吸い込まれる高温空気の風量の割合は、ホットアイル(1)からが10%、ホットアイル(2)からが15%、ホットアイル(3)からが50%、…、であることを示している。
ステップS103の処理と同様、ステップS107の処理でも図4(a)に示す各冷却装置20と各ホットアイルHAにおける風量の割合(寄与率)の関係に基づいて、各ホットアイルHAについて、寄与率の高い順に番号(優先順位)を付与する。
図4(b)に示すように、ホットアイル(1)において、冷却装置(1)に「1」が付与され、冷却装置(2)に「2」が付与され、冷却装置(3)に「3」が付与される。同様に、ホットアイル(2)において、冷却装置(2)に「1」が付与され、冷却装置(1)に「2」が付与され、冷却装置(3)に「3」が付与される。また、ホットアイル(3)において、冷却装置(3)に「1」が付与され、冷却装置(2)に「2」が付与され、冷却装置(1)に「3」が付与される。
差圧ΔPが最小(差圧最小値ΔPmin)となるホットアイルHA(m)がホットアイル(1)だった場合、冷却装置(1)が選定される。また、ホットアイルHA(m)がホットアイル(2)だった場合、冷却装置(2)が選定される。また、ホットアイルHA(m)がホットアイル(3)だった場合、冷却装置(3)が選定される。
図4(a)に示す各寄与率は、前述のステップS103の処理のときのように、各冷却装置20とホットアイルHAの位置関係(距離)、および、各冷却装置20の運転状態(運転/停止)から近似式を用いて算出する。そして、図4(b)に示すように、算出した寄与率の高い順に優先順位を付与して冷却装置20の運転/停止を行う。これにより、様々な冷却装置20の運転状態に対して、複雑な計算を行わなくても、好適な冷却装置20を選定することができる。
また、図4(a)に示す各寄与率のテーブルは、各冷却装置20とホットアイルHAの位置関係、および、各冷却装置20の運転状態(運転/停止)から求めることができるので、各冷却装置20の運転状態(運転/停止)の組み合わせごとのテーブルを記憶部44に記憶しておいてもよい。これにより、制御装置40で計算を行わなくとも冷却装置20の寄与率を求め、寄与率の高い冷却装置20を選定することができる。
<作用効果>
このように、第1実施形態に係る冷却システムSの制御装置40は、差圧最大値ΔPmaxが第1閾値ΔPset1よりも大きいと判定すると、換言すれば、ホットアイルHAの圧力がコールドアイルCAの圧力+第1閾値ΔPset1よりも大きくなると、冷却装置20の運転台数を増加する(S102・Yes…S105参照)。これにより、ホットアイルHAの空気(高温空気)がコールドアイルCAへ流入することを防止することができる。
この際、対象とするホットアイルHA(n)から各冷却装置20が吸込む風量の寄与率を計算して、その寄与率に基づいて起動する冷却装置20を選択するので(S103,S104参照)、対象とするホットアイルHA(n)を効率よく冷却する冷却装置20を選択する、換言すれば、対象とするホットアイルHA(n)の圧力を効率よく下げる冷却装置20を選択することができるので、冷却装置20の運転台数の増加数を抑制して、冷却システムSのシステム効率を向上させることができる。
また、第1実施形態に係る冷却システムSの制御装置40は、差圧最小値ΔPminが第2閾値ΔPset2よりも小さいと判定すると、換言すれば、ホットアイルHAの圧力がコールドアイルCAの圧力+第2閾値ΔPset2よりも小さくなると、ホットアイルHAの圧力がコールドアイルCAの圧力よりも十分に小さく冷却装置20が過剰に運転しているとして、冷却装置20の運転台数を減少する(S106・Yes…S110参照)。これにより、過剰に運転している冷却装置20を停止させて、冷却システムSのシステム効率を向上させることができる。
この際、対象とするホットアイルHA(m)から各冷却装置20が吸込む風量の寄与率を計算して、その寄与率に基づいて停止する冷却装置20を選択するので(S107,S108参照)、対象とするホットアイルHA(m)の圧力を効率よく下げる冷却装置20を選択する、換言すれば、他のホットアイルHA(m以外)の冷却に与える影響の少ない冷却装置20を選択することができるので、他のホットアイルHA(m以外)の冷却に与える影響を抑えつつ、過剰に運転している冷却装置20を停止することができる。
また、停止させるように選定した冷却装置20が前回起動させた冷却装置20である場合には(S109・Yes参照)、この冷却装置20を停止させると冷却能力に不足が生じるおそれがあるため、選定した冷却装置20の選定を取り消して、冷却装置20を停止させず運転を継続する。これにより、当該冷却装置20の発停を繰り返すことを防止することができる。
また、第1実施形態に係る冷却システムSは、各ホットイアイルHAごとに差圧センサ30を設けることにより達成できるので、特許文献1,2に開示された冷却システムと比較して、センサの数を削減することができ、イニシャルコストを下げることができる。
また、図4に示すように、寄与率の高い順に優先順位を付けて冷却装置20の運転および停止を行うので、様々な運転状態に対して、複雑な計算を行わなくても好適な冷却装置20を選定することができる。
≪第2実施形態≫
<冷却システムSA>
第2施形態に係る冷却システムSAについて、図5および図6を用いて説明する。図5は、第2実施形態に係る冷却システムSAの構成例を示す平面図である。図6は、第2実施形態に係る冷却システムSAの構成例を示す立面図である。ここで、第2実施形態に係る冷却システムSA(図5,6参照)は、第1実施形態に係る冷却システムS(図1,2参照)と比較して、局所冷却装置25を備える点で異なっている。その他の構成は、第1実施形態に係る冷却システムSと同様であり重複する説明を省略する。
第2実施形態に係る冷却システムSAは、冷却装置20と、局所冷却装置25と、差圧センサ30と、制御装置40Aと、を備えている。
前述のように、冷却装置20は、室Rの上部(天井裏)を介して複数のホットアイルHAから高温空気を吸い込んで、室Rの二重床空間を介して複数のコールドアイルCAに低温空気を供給する。これに対し、局所冷却装置25は、ラック10に設置された機器の近傍に設置され、機器の発熱を局所的に冷却する。即ち、局所冷却装置25は、冷却対象のラック10の排気面と接したホットアイルHAから高温空気を取り込んで冷却し、低温空気を冷却対象のラック10の給気面と接したコールドアイルCAに供給する。
なお、図5および図6において、局所冷却装置25は一部のラック列に配置されているものとして図示しているが、これに限られるものではなく、全てのラック列に局所冷却装置25を配置してもよい。
制御装置40Aは、差圧センサ30で検出した圧力差に基づいて、冷却装置20の運転/停止を判定し、冷却装置20の運転/停止を制御する。図5に示すように、制御装置40は、差圧取得部41と、運転状態取得部42Aと、運転判定部43Aと、記憶部44と、を備えている。
運転状態取得部42Aは、現在の冷却装置20の運転状態(どの冷却装置20が運転しているか、停止しているか)と、現在の局所冷却装置25どの局所冷却装置25が運転しているか、停止しているか)の運転状態を取得する。
運転判定部43Aは、差圧取得部41で取得した差圧情報および運転状態取得部42Aで取得した現在の運転状態情報に基づいて、冷却装置20の運転/停止を判定する。
そして、制御装置40Aは、運転判定部43Aの判定結果に基づいて、各冷却装置20の運転/停止を制御することにより、冷却システムS全体を制御する。
制御装置40Aの処理は、第1実施形態に係る冷却システムSの制御装置40の処理(図3参照)と同様である。但し、ステップS103およびステップS107で寄与率計算する際、運転している局所冷却装置25を考慮する点で異なっている。即ち、各冷却装置20とホットアイルHAの位置関係(距離)、各局所冷却装置25とホットアイルHAの位置関係(距離)、各冷却装置20の運転状態、および、各局所冷却装置25の運転状態から冷却装置20の寄与率を算定する近似式を用いて各冷却装置20の寄与率を算出する。
<作用効果>
このように、第2実施形態に係る冷却システムSAによれば、局所冷却装置25を備える構成においても第1実施形態に係る冷却システムSと同様にシステム効率のよい冷却装置20の台数制御が可能となる。
また、制御装置40は、局所冷却装置25の運転/停止を行わず、冷却装置20の運転/停止を行うようになっている。これにより、消費電力の大きい冷却装置20を台数制御することにより、システム効率が向上する。
≪変形例≫
なお、本実施形態に係る冷却システムS,SAは、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本実施形態(第1,2実施形態)に係る冷却システムS,SAが備える冷却装置20の台数や配置位置は、図1,図5に示す台数や配置位置に限定されるものではない。また、冷却装置20は室内Rに設置されているものとして説明したが、これに限られるものではなく、ホットアイルHAから高温空気を取り込む風路と、コールドアイルCAに低温空気を供給する風路と、を設け、冷却装置20を室Rの外(機械室)に設置してもよい。
制御装置40は、冷却装置20の運転の判定および制御を行うものとして説明したが、これに限定されるものではない。41〜43および判定結果を表示する表示装置(図示せず)を備える運転判定装置として、表示された判定結果に基づいて、運転者が冷却装置20の運転/停止を操作する構成であってもよい。
S,SA 冷却システム
10 ラック(機器)
15 間仕切り
20 冷却装置
25 局所冷却装置
30 差圧センサ
40,40A 制御装置
41 差圧取得部
42,42A 運転状態取得部
43,43A 運転判定部
44 記憶部
HA ホットアイル
CA コールドアイル
R 室(部屋)

Claims (11)

  1. 複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、
    前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置と、
    前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサと、
    前記冷却装置の起動または停止を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記差圧センサの測定値に応じて起動または停止を行う前記冷却装置を選択する
    ことを特徴とする冷却システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が第1閾値よりも高い場合、
    差圧が最大値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を起動すると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最小値が第2閾値よりも低い場合、
    差圧が最小値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を停止すると判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の冷却システム。
  4. 前記制御装置は、
    前記ホットアイルと前記冷却装置の距離と、前記冷却装置の運転状態から、前記ホットアイルの暖気を前記冷却装置が吸込む風量割合を予め求めておいた予測式で演算し、前記風量割合の高い順に前記冷却装置の優先順位を決定する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の冷却システム。
  5. 前記機器の近傍に設置して前記機器の発熱を局所的に冷却する局所冷却装置をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
  6. 前記制御装置は、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が第1閾値よりも高い場合、
    差圧が最大値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を起動すると判定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の冷却システム。
  7. 前記制御装置は、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最小値が第2閾値よりも低い場合、
    差圧が最小値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を停止すると判定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷却システム。
  8. 前記制御装置は、
    前記ホットアイルと前記冷却装置の距離と、記ホットアイルと前記局所冷却装置の距離と、前記冷却装置の運転状態と、前記局所冷却装置の運転状態と、から、前記ホットアイルの暖気を前記冷却装置が吸込む風量割合を予め求めておいた予測式で演算し、前記風量割合の高い順に前記冷却装置の優先順位を決定する
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の冷却システム。
  9. 前記制御装置は、
    停止すると判定した前記冷却装置が、前回の動作で起動した前記冷却装置である場合、
    前記冷却装置を停止しないと判定する
    ことを特徴とする請求項3または7に記載の冷却システム。
  10. 複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置を制御する空調制御装置であって、
    前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサの測定値に応じて起動または停止を行う前記冷却装置を選択する
    ことを特徴とする空調制御装置。
  11. 複数台設置された機器の給気面と排気面を揃えて配置した機器列を形成し、前記機器列の給気面同士が対向するコールドアイルおよび前記機器列の排気面同士が対向するホットアイルを形成し、前記コールドアイルと前記ホットアイルの空気の混合を抑制する間仕切りを設けた部屋において、前記ホットアイルの暖気を冷却して前記コールドアイルに冷風を供給する冷却装置と、前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧を測定する差圧センサと、前記冷却装置の起動または停止を行う制御装置と、を備える冷却システムの空調制御方法であって、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が第1閾値よりも高い場合、
    差圧が最大値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を起動すると判定し、
    前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最大値が前記第1閾値よりも低く、かつ、前記差圧センサで測定した前記ホットアイルと前記コールドアイルの差圧の最小値が第2閾値よりも低い場合、
    差圧が最小値となる前記ホットアイルに対する前記冷却装置の優先順位を算出し、前記優先順位の高い前記冷却装置を停止すると判定する
    ことを特徴とする空調制御方法。
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