JP2017138537A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
定着装置および画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017138537A JP2017138537A JP2016020652A JP2016020652A JP2017138537A JP 2017138537 A JP2017138537 A JP 2017138537A JP 2016020652 A JP2016020652 A JP 2016020652A JP 2016020652 A JP2016020652 A JP 2016020652A JP 2017138537 A JP2017138537 A JP 2017138537A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixing
- peeling
- peeling pad
- belt
- belt member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
- G03G15/2014—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
- G03G15/2017—Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
- G03G15/2028—Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
- G03G15/2014—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
- G03G15/206—Structural details or chemical composition of the pressure elements and layers thereof
Abstract
【課題】剥離パッド部の押圧面において、押圧面の搬送方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制する。【解決手段】定着装置は、加圧ベルトと、加圧ベルトの外周面に対向配置されて回転し、加圧ベルトとの間に、用紙に画像を定着するプレニップ領域を形成する定着ロールと、加圧ベルトの内周に設けられ、プレニップ領域より加圧ベルトの移動方向の下流側にて定着ロールを押圧する押圧面81が形成され、用紙を定着ロールから剥離させる剥離パッド部80と、を備え、剥離パッド部80の押圧面81は、定着ロールの回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い定着ロール側に突出するように湾曲し、且つ、移動方向における上流端部812および下流端部813が、回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
従来技術として、特許文献1には、回転可能な定着ロールと、定着ロールに接触し定着ロールとともに記録材にトナー像を定着する無端状の定着ベルトと、定着ロールと定着ベルトとの対向部にて定着ベルトを介して定着ロールを押圧する定着パッドとを備える定着装置が記載されている。そして、この定着装置における定着パッドは、定着ニップ域上流側に配置される低圧パッド部と、定着ニップ域下流側に配置される高圧パッド部とを備え、高圧パッド部により用紙の剥離作用が生じることが記載されている。
ところで、定着後の記録材を定着部材から剥離させるための剥離パッド部において、ベルト部材を介して定着部材を押圧する押圧面の形状を、定着部材の回転軸方向における両端部と中央部とで異ならせる場合がある。より具体的には、剥離パッド部のうち定着部材を押圧する押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部の形状を、回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とする場合がある。この場合、押圧面における移動方向の下流端部の形状によっては、記録材の剥離性能が低下するおそれがある。
本発明は、剥離パッド部の押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部を回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とした場合に、押圧面の移動方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制することを目的とする。
本発明は、剥離パッド部の押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部を回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とした場合に、押圧面の移動方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制することを目的とする。
請求項1に係る発明は、周回移動を行うベルト部材と、前記ベルト部材の外周面に対向配置されて回転し、当該ベルト部材との間に、記録材に画像を定着する定着ニップ部を形成する定着部材と、前記ベルト部材の内周に設けられ、前記定着ニップ部より前記ベルト部材の移動方向の下流側にて前記定着部材を押圧する押圧面が形成され、記録材を当該定着部材から剥離させる剥離パッド部と、を備え、前記剥離パッド部の前記押圧面は、前記定着部材の回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該定着部材側に突出するように湾曲し、且つ、前記移動方向における上流端部および下流端部が、当該回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする定着装置である。
請求項2に係る発明は、前記押圧面は、前記回転軸方向と垂直な面での断面形状が、当該回転軸方向の両端部と中央部とで等しいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に係る発明は、前記押圧面は、前記上流端部から前記下流端部までの距離が、前記回転軸方向の一端から他端にかけて等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に係る発明は、記録材への画像形成を行う画像形成手段と、周回移動を行うベルト部材と、前記ベルト部材の外周面に対向配置されて回転し、当該ベルト部材との間に、前記画像形成手段にて形成された画像を記録材に定着する定着ニップ部を形成する定着部材と、前記ベルト部材の内周に設けられ、前記定着ニップ部より前記ベルト部材の移動方向の下流側にて前記定着部材を押圧する押圧面が形成され、記録材を当該定着部材から剥離させる剥離パッド部と、を備え、前記剥離パッド部の前記押圧面は、前記定着部材の回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該定着部材側に突出するように湾曲し、且つ、前記移動方向における上流端部および下流端部が、当該回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、前記押圧面は、前記回転軸方向と垂直な面での断面形状が、当該回転軸方向の両端部と中央部とで等しいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に係る発明は、前記押圧面は、前記上流端部から前記下流端部までの距離が、前記回転軸方向の一端から他端にかけて等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に係る発明は、記録材への画像形成を行う画像形成手段と、周回移動を行うベルト部材と、前記ベルト部材の外周面に対向配置されて回転し、当該ベルト部材との間に、前記画像形成手段にて形成された画像を記録材に定着する定着ニップ部を形成する定着部材と、前記ベルト部材の内周に設けられ、前記定着ニップ部より前記ベルト部材の移動方向の下流側にて前記定着部材を押圧する押圧面が形成され、記録材を当該定着部材から剥離させる剥離パッド部と、を備え、前記剥離パッド部の前記押圧面は、前記定着部材の回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該定着部材側に突出するように湾曲し、且つ、前記移動方向における上流端部および下流端部が、当該回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、剥離パッド部の押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部を回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とした場合に、押圧面の移動方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、押圧面の回転軸方向と垂直な面での断面形状が回転軸方向の両端部と中央部とで異なる場合と比較して、回転軸方向の両端部と中央部とで、記録材の剥離性能の差を小さくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、押圧面の上流端部から下流端部までの距離が回転軸方向の一端から他端に掛けて等しくない場合と比較して、回転軸方向による記録材の剥離性能の差を小さくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、剥離パッド部の押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部を回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とした場合に、押圧面の移動方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、押圧面の回転軸方向と垂直な面での断面形状が回転軸方向の両端部と中央部とで異なる場合と比較して、回転軸方向の両端部と中央部とで、記録材の剥離性能の差を小さくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、押圧面の上流端部から下流端部までの距離が回転軸方向の一端から他端に掛けて等しくない場合と比較して、回転軸方向による記録材の剥離性能の差を小さくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、剥離パッド部の押圧面において、ベルト部材の移動方向における上流端部を回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い移動方向の上流側に突出するように湾曲した形状とした場合に、押圧面の移動方向における下流端部が直線状である場合と比較して、記録材の剥離性能の低下を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。
この画像形成装置1は、例えば電子写真方式にて各色トナー像を形成する画像形成手段の一例としての複数(本実施の形態では4つ)の画像形成ユニット10(具体的には10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10で形成された各色トナー像を転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20に一次転写された重ねトナー像を記録材の一例としての用紙に二次転写する二次転写装置30と、二次転写装置30に供給される用紙を保持する用紙保持部40と、二次転写された画像を用紙上に定着させる定着装置60とを有している。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。
この画像形成装置1は、例えば電子写真方式にて各色トナー像を形成する画像形成手段の一例としての複数(本実施の形態では4つ)の画像形成ユニット10(具体的には10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10で形成された各色トナー像を転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20に一次転写された重ねトナー像を記録材の一例としての用紙に二次転写する二次転写装置30と、二次転写装置30に供給される用紙を保持する用紙保持部40と、二次転写された画像を用紙上に定着させる定着装置60とを有している。
各画像形成ユニット10すなわちイエロー(Y)の画像形成ユニット10Y、マゼンタ(M)の画像形成ユニット10M、シアン(C)の画像形成ユニット10Cおよび黒(K)の画像形成ユニット10Kは、使用されるトナーの色を除き、共通の構成を有している。
それぞれの画像形成ユニット10は、矢印A方向に回転可能に設けられた感光体ドラム11を具備している。また、それぞれの画像形成ユニット10は、この感光体ドラム11の周囲に矢印A方向に沿って設けられた、帯電器12、露光器13、現像器14、一次転写ロール15およびドラムクリーナ16を有している。
それぞれの画像形成ユニット10は、矢印A方向に回転可能に設けられた感光体ドラム11を具備している。また、それぞれの画像形成ユニット10は、この感光体ドラム11の周囲に矢印A方向に沿って設けられた、帯電器12、露光器13、現像器14、一次転写ロール15およびドラムクリーナ16を有している。
中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では6つ)の支持ロールに回転可能に掛け渡されている。また、中間転写ベルト20の表面には、二次転写装置30を通過した後、画像形成ユニット10の感光体ドラム11との対向部に進入する前の中間転写ベルト20の表面を清掃するベルトクリーナ25が設けられている。
二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー像転写面側に接触して配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール32とを備えている。
定着装置60は、定着装置60に搬送された用紙を加熱する定着ロール61と、定着ロール61を加圧する加圧モジュール62とを備えている。なお、定着装置60の構成については、後段にて詳細に説明する。
本実施の形態の画像形成装置1では、不図示の制御部による動作制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成処理が行われる。すなわち、PCやスキャナ等から受け付けられた画像データが、予め定めた画像処理が施された後、各色の画像データとなって各画像形成ユニット10に送られる。そして、例えば黄(Y)色トナー像を形成する画像形成ユニット10Yでは、感光体ドラム11が矢印A方向に回転しながら帯電器12により予め定めた電位で帯電され、送信された黄(Y)色画像データに基づき露光器13が感光体ドラム11を露光する。これにより、感光体ドラム11上には黄(Y)色画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム11上に形成された黄(Y)色静電潜像は現像器14により現像され、感光体ドラム11上に黄(Y)色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット10M、10C、10Kにおいても、それぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット10の感光体ドラム11に形成された各色トナー像は、一次転写ロール15により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写装置30に搬送される。重畳トナー像が二次転写装置30に搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙Pが二次転写装置30に供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写装置にて二次転写ロール31が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、定着装置60まで搬送される。定着装置60に搬送された用紙P上のトナー像は、定着装置60によって熱および圧力を受け、用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の外部に排出される。
一方、一次転写後に感光体ドラム11に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
一方、一次転写後に感光体ドラム11に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
続いて、本実施の形態の定着装置60の構成について説明する。図2は、本実施の形態が適用される定着装置60を示した図であり、定着装置60を定着ロール61の後述する軸方向と垂直な面で切断した断面図である。
図2に示すように、本実施の形態の定着装置60は、定着装置60に搬送された用紙を加熱する定着部材の一例としての定着ロール61と、定着ロール61を加圧し定着ロール61との間にニップ部Nを形成する加圧モジュール62とを備えている。
図2に示すように、本実施の形態の定着装置60は、定着装置60に搬送された用紙を加熱する定着部材の一例としての定着ロール61と、定着ロール61を加圧し定着ロール61との間にニップ部Nを形成する加圧モジュール62とを備えている。
本実施の形態の定着装置60では、定着動作が行われる際には、不図示の駆動手段により、定着ロール61が図中反時計方向に回転され、これに従動して、加圧モジュール62の後述する加圧ベルト621が図中時計方向に回転される。これにより、ニップ部Nでは、用紙が図中左側から右側へ搬送され、用紙上に画像が定着される。
また、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール61および加圧モジュール62の回転軸に沿った方向の両端部に設けられた弾性体(不図示)により、定着ロール61と加圧モジュール62とが押圧(加圧)されている。これにより、定着装置60では、定着ロール61と加圧モジュール62との間にニップ部Nが形成される。
また、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール61および加圧モジュール62の回転軸に沿った方向の両端部に設けられた弾性体(不図示)により、定着ロール61と加圧モジュール62とが押圧(加圧)されている。これにより、定着装置60では、定着ロール61と加圧モジュール62との間にニップ部Nが形成される。
なお、以下の説明において、定着ロール61の回転軸に沿った方向(図2における紙面と垂直な方向)を単に「軸方向(回転軸方向)」と呼び、ニップ部Nにおける用紙の搬送方向(図2における左側から右側へ向かう方向)を単に「搬送方向(ベルト部材の移動方向)」と呼び、加圧モジュール62による加圧方向(加圧モジュール62から定着ロール61に向かう方向、図2における下側から上側へ向かう方向)を単に「加圧方向」と呼ぶ場合がある。
定着ロール61は、円筒状の基体611と、基体611の外周に形成された耐熱弾性層612と、耐熱弾性層612の表面に形成された離型層613とを備えている。また、定着ロール61は、基体611の内部に配置され、発熱源として機能するハロゲンヒータ614を備えている。
基体611は、例えば鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属により構成される。
耐熱弾性層612は、耐熱性の高い弾性体により構成される。耐熱弾性層612を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
離型層613は、耐熱性の樹脂により構成される。離型層613を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、これらの中でも、トナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂を用いることが適している。
耐熱弾性層612は、耐熱性の高い弾性体により構成される。耐熱弾性層612を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
離型層613は、耐熱性の樹脂により構成される。離型層613を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、これらの中でも、トナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂を用いることが適している。
加圧モジュール62は、定着ロール61の外周面に接触して配置され、定着ロール61との間にニップ部Nを形成するベルト部材の一例としての加圧ベルト621を備えている。また、加圧モジュール62は、加圧ベルト621の内部に設けられ、加圧ベルト621を介して定着ロール61を押圧するパッド部材70を備えている。さらに、加圧モジュール62は、パッド部材70を支持するとともに、加圧ベルト621の形状を規定する支持部材623を備えている。
加圧ベルト621は、原形が例えば円筒形状の、無端状のベルト部材により構成される。加圧ベルト621は、内周面側から順に、耐熱性の高いシート状部材からなる基層、基層の上に積層された弾性層、および弾性層の上に積層され、加圧ベルト621の外周面に露出する表面層が積層されて構成されている。
基層としては、フレキシブルで機械的強度に優れ、耐熱性を有する材料が用いられる。基層を構成する材料としては、例えば、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PES(ポリエーテルサルホン)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、PFA樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂、FEP(四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体)樹脂等が挙げられる。
弾性層としては、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。
また、表面離型層としては、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等が用いられる。
弾性層としては、耐熱性、熱伝導性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。
また、表面離型層としては、例えば、PFA樹脂、PTFE樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、シリコーンゴム等が用いられる。
支持部材623は、加圧ベルト621の内周において軸方向に沿って設けられる。そして、支持部材623は、定着ロール61と加圧ベルト621との対向位置においてパッド部材70を支持し、加圧ベルト621を介してパッド部材70を定着ロール61に押圧させる。これにより、定着ロール61と加圧ベルト621との間にニップ部Nを形成する。
支持部材623は、例えば耐熱性樹脂や金属等により構成される。
支持部材623は、例えば耐熱性樹脂や金属等により構成される。
パッド部材70は、図2に示すように、加圧ベルト621の内周側において、定着ロール61に対向する状態で配置され、定着ロール61と加圧ベルト621との間にニップ部Nを形成するように機能する。パッド部材70は、図2に示すように、搬送方向長さが広いニップ部Nを確保するためのプレニップ領域N1を形成するプレニップ部71を備えている。さらに、パッド部材70は、プレニップ部71に対して搬送方向の下流側に隣接して設けられ、定着ロール61に歪みを与えて定着ロール61から用紙を剥離させる剥離ニップ領域N2を形成する剥離パッド部80を備えている。さらに、パッド部材70は、プレニップ部71を保持するとともに、プレニップ部71に対して搬送方向の上流側に隣接する位置において、ニップ部Nに進入する加圧ベルト621の形状を規制する保持部72を備えている。
なお、図示は省略するが、パッド部材70には、プレニップ部71および剥離パッド部80における加圧ベルト621との対向面に、加圧ベルト621の内周面との摩擦抵抗を低減するための低摩擦シートを設けてもよい。
なお、図示は省略するが、パッド部材70には、プレニップ部71および剥離パッド部80における加圧ベルト621との対向面に、加圧ベルト621の内周面との摩擦抵抗を低減するための低摩擦シートを設けてもよい。
プレニップ部71は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性材料や板バネ等によって構成される。また、プレニップ部71のうち加圧ベルト621を介して定着ロール61に対向する面は、定着ロール61の外周面に倣うように、凹形状に形成されている。
剥離パッド部80および保持部72は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性を有する樹脂、または、鉄、アルミニウム、SUS等の金属により構成される。なお、この例では、剥離パッド部80と保持部72とを一体としているが、これらを別体として設けてもよい。また、剥離パッド部80と保持部72とを構成する材料は、同一でもよく、異なっていてもよい。
続いて、本実施の形態のパッド部材70における剥離パッド部80の形状について、詳細に説明する。図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)は、本実施の形態が適用される剥離パッド部80の形状を説明するための図である。図3は、剥離パッド部80の斜視図である。また、図4(a)は、図3に示した剥離パッド部80をIVA方向から見た図であり、図4(b)は、図3に示した剥離パッド部80をIVB方向から見た図である。さらに、図5(a)は、図3に示した剥離パッド部80のVA−VA断面図であり、図5(b)は、図3に示した剥離パッド部80のVB−VB断面図である。
図3に示すように、本実施の形態の剥離パッド部80は、軸方向に沿って延びる長尺形状を有している。また、本実施の形態の剥離パッド部80は、軸方向の中心に対して一方の端部側(軸方向の上流側)と他方の端部側(軸方向の下流側)とで、対称な形状を有している。
図2および図3に示すように、剥離パッド部80は、軸方向に沿って延び、パッド部材70が加圧ベルト621の内周に設置された状態で加圧ベルト621を介して定着ロール61を押圧し、剥離ニップ領域N2を形成する押圧面81を有している。また、剥離パッド部80は、押圧面81における搬送方向の上流側の端部から加圧方向に沿って延びる上流側面82と、押圧面81における下流側の端部から加圧方向に沿って延びる下流側面83とを備えている。
ここで、押圧面81における上流側面82との境界を上流端部812と称し、押圧面81における下流側面83との境界を下流端部813と称する。
ここで、押圧面81における上流側面82との境界を上流端部812と称し、押圧面81における下流側面83との境界を下流端部813と称する。
図3および図4(a)に示すように、本実施の形態の剥離パッド部80では、上流側面82は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い搬送方向の上流側に凸となるように、湾曲した形状を有している。これにより、本実施の形態の剥離パッド部80を加圧方向から見た場合に、上流端部812は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い搬送方向の上流側に突出するように湾曲している。
剥離パッド部80の上流側面82および上流端部812がこのような形状を有することで、加圧ベルト621(図2参照)を介して剥離パッド部80の押圧面81と定着ロール61(図2参照)との間に形成される剥離ニップ領域N2(図2参照)の入口は、軸方向の両端部と比較して軸方向の中央部ほど搬送方向の上流側に位置するようになる。
これにより、定着装置60(図2参照)にて定着動作を行う場合、プレニップ領域N1(図2参照)を通過した用紙は、軸方向の中央部が、まず初めに剥離ニップ領域N2に到達する。そして、用紙における軸方向の中央部が、剥離ニップ領域N2に進入した後に、用紙における軸方向の両端部が、剥離ニップ領域N2に進入する。
このような構成を採用することで、剥離ニップ領域N2を通過する用紙に対して、軸方向の中央部から両端部へ向かう力が付与されることになる。言い換えると、剥離ニップ領域N2を通過される用紙が、軸方向の中央部から両端部へ向けてしごかれる。この結果、例えば上流側面82および上流端部812が、軸方向の両端部から中央部にかけて平坦な場合と比較して、定着装置60を通過した後の用紙におけるしわの発生が抑制される。
このような構成を採用することで、剥離ニップ領域N2を通過する用紙に対して、軸方向の中央部から両端部へ向かう力が付与されることになる。言い換えると、剥離ニップ領域N2を通過される用紙が、軸方向の中央部から両端部へ向けてしごかれる。この結果、例えば上流側面82および上流端部812が、軸方向の両端部から中央部にかけて平坦な場合と比較して、定着装置60を通過した後の用紙におけるしわの発生が抑制される。
また、図3および図4(a)に示すように、本実施の形態の剥離パッド部80では、下流側面83は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い搬送方向の上流側へ凹となるように、湾曲した形状を有している。これにより、本実施の形態の剥離パッド部80を加圧方向から見た場合に、下流端部813は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い、搬送方向の上流側に突出するように湾曲している。
さらに、図4(a)に示すように、下流側面83は、上流側面82に対して略平行に設けられている。これにより、剥離パッド部80を加圧方向の下流側から見た場合に、上流端部812と下流端部813とは、略平行となっている。
さらに、図4(a)に示すように、下流側面83は、上流側面82に対して略平行に設けられている。これにより、剥離パッド部80を加圧方向の下流側から見た場合に、上流端部812と下流端部813とは、略平行となっている。
また、図3および図4(b)に示すように、本実施の形態の剥離パッド部80では、押圧面81は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い加圧方向の下流側(定着ロール61(図2参照)側)へ突出するように湾曲した形状を有している。これにより、剥離パッド部80を搬送方向から見た場合には、上流端部812および下流端部813は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い、加圧方向の下流側へ突出するように湾曲している。
ここで、本実施の形態の定着装置60(図2参照)では、上述したように、軸方向の両端部に設けられる弾性体(不図示)により、定着ロール61と加圧モジュール62とが押圧されている。このため、定着ロール61と加圧モジュール62とが押圧された状態において定着ロール61は、軸方向の両端部ほど加圧モジュール62側に突出するような撓みが生じている。言い換えると、定着装置60では、ニップ部Nにおいて、定着ロール61の表面に、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い、加圧方向の下流側へ凹むような撓みが生じている。
これに対し、本実施の形態では、定着ロール61に撓みが生じた場合であっても、剥離パッド部80の押圧面81を、軸方向の両端部から中央部に向かうに従い加圧方向の下流側へ突出するように湾曲した形状とすることで、例えば軸方向の中央部にて加圧モジュール62と定着ロール61との接触不良や押圧力の低下が抑制される。
これにより、例えば押圧面81が軸方向の両端部から中央部にかけて平坦な場合と比較して、剥離ニップ領域N2の軸方向の両端部と中央部とで押圧力の差が生じることが抑制される。
これにより、例えば押圧面81が軸方向の両端部から中央部にかけて平坦な場合と比較して、剥離ニップ領域N2の軸方向の両端部と中央部とで押圧力の差が生じることが抑制される。
さらに、図3および図4(a)に示すように、押圧面81を加圧方向の下流側(定着ロール61側)から見た場合、押圧面81は、全体として、軸方向の中央部が搬送方向の上流側へ突出した弓型に反った形状を有している。
そして、押圧面81を加圧方向の下流側から見た場合、上流端部812から下流端部813までの距離は、押圧面81の軸方向の一端から他端にかけて等しくなっている。言い換えると、本実施の形態の剥離パッド部80では、軸方向の両端部と軸方向の中央部で、上流端部812から下流端部813までの距離が等しくなっている。
そして、押圧面81を加圧方向の下流側から見た場合、上流端部812から下流端部813までの距離は、押圧面81の軸方向の一端から他端にかけて等しくなっている。言い換えると、本実施の形態の剥離パッド部80では、軸方向の両端部と軸方向の中央部で、上流端部812から下流端部813までの距離が等しくなっている。
そして、本実施の形態の剥離パッド部80では、図5(a)〜(b)に示すように、軸方向と垂直な面で切断した押圧面81の断面形状が、軸方向の両端部と軸方向の中央部とで、等しくなっている。
これにより、本実施の形態の定着装置60では、定着ロール61と加圧モジュール62との間に形成されるニップ部Nのうち、剥離ニップ領域N2の形状が、軸方向の両端部と中央部とで等しくなる。
そして、剥離ニップ領域N2の形状が等しいことで、例えば剥離ニップ領域N2の形状が軸方向の両端部と中央部とで異なる場合と比較して、加圧ベルト621を介して剥離パッド部80と定着ロール61との間で生じる押圧力の、軸方向の両端部と中央部との差が小さくなる。言い換えると、剥離ニップ領域N2において定着ロール61の表面に付与される押圧力の、軸方向の両端部と軸方向の中央部との差が小さくなる。
これにより、本実施の形態の定着装置60では、軸方向の両端部と中央部との双方で、用紙の剥離性能が維持され、用紙の剥離不良が抑制される。
そして、剥離ニップ領域N2の形状が等しいことで、例えば剥離ニップ領域N2の形状が軸方向の両端部と中央部とで異なる場合と比較して、加圧ベルト621を介して剥離パッド部80と定着ロール61との間で生じる押圧力の、軸方向の両端部と中央部との差が小さくなる。言い換えると、剥離ニップ領域N2において定着ロール61の表面に付与される押圧力の、軸方向の両端部と軸方向の中央部との差が小さくなる。
これにより、本実施の形態の定着装置60では、軸方向の両端部と中央部との双方で、用紙の剥離性能が維持され、用紙の剥離不良が抑制される。
これに対し、剥離パッド部80において軸方向と垂直な面で切断した押圧面81の断面形状が、軸方向の両端部と軸方向の中央部とで異なる場合、例えば軸方向の中央部で用紙の剥離不良が起こりやすい傾向がある。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明の作用についてより詳細に説明する。
(実施例)
図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)に示した形状を有する剥離パッド部80を備えた定着装置60を有する画像形成装置1を用い、以下の表1に示す条件で用紙に画像形成を行い、定着装置60における用紙の剥離性の評価を行った。
剥離性の評価は、温度28度、湿度85%の条件下にて行った。また、用紙としては、P紙を用い、画像形成装置1による画像の形成は、用紙の四辺にそれぞれ4mmの余白が形成されるように行った。なお、表1における画像密度は、画像形成装置1における用紙の搬送方向の下流側の端部(用紙の先端側)における画像密度を表している。
(実施例)
図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)に示した形状を有する剥離パッド部80を備えた定着装置60を有する画像形成装置1を用い、以下の表1に示す条件で用紙に画像形成を行い、定着装置60における用紙の剥離性の評価を行った。
剥離性の評価は、温度28度、湿度85%の条件下にて行った。また、用紙としては、P紙を用い、画像形成装置1による画像の形成は、用紙の四辺にそれぞれ4mmの余白が形成されるように行った。なお、表1における画像密度は、画像形成装置1における用紙の搬送方向の下流側の端部(用紙の先端側)における画像密度を表している。
また、定着装置60における用紙の剥離性の評価は、以下の基準にて行った。
A:用紙の剥離に問題がない。
B:用紙の先端が完全に剥離されずにダメージが発生するが、用紙詰まりはしない。
C:用紙が剥離されずに用紙詰まりが発生する。
A:用紙の剥離に問題がない。
B:用紙の先端が完全に剥離されずにダメージが発生するが、用紙詰まりはしない。
C:用紙が剥離されずに用紙詰まりが発生する。
(比較例)
図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)は、従来の剥離パッド部80の形状を示した図である。図6は、従来の剥離パッド部80の斜視図である。また、図7(a)は、図6に示した剥離パッド部80をVIIA方向から見た図であり、図7(b)は、図6に示した剥離パッド部80をVIIB方向から見た図である。さらに、図8(a)は、図6に示した剥離パッド部80のVIIIA−VIIIA断面図であり、図8(b)は、図6に示した剥離パッド部80のVIIIB−VIIIB断面図である。なお、図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)において、図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)に示した本実施の形態の剥離パッド部80と同様の構成については同様の符号を用いており、ここでは、詳細な説明は省略する。
図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)は、従来の剥離パッド部80の形状を示した図である。図6は、従来の剥離パッド部80の斜視図である。また、図7(a)は、図6に示した剥離パッド部80をVIIA方向から見た図であり、図7(b)は、図6に示した剥離パッド部80をVIIB方向から見た図である。さらに、図8(a)は、図6に示した剥離パッド部80のVIIIA−VIIIA断面図であり、図8(b)は、図6に示した剥離パッド部80のVIIIB−VIIIB断面図である。なお、図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)において、図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)に示した本実施の形態の剥離パッド部80と同様の構成については同様の符号を用いており、ここでは、詳細な説明は省略する。
図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)に示す従来の剥離パッド部80は、図3、図4(a)〜(b)および図5(a)〜(b)に示した本実施の形態の剥離パッド部80と比べて、押圧面81、下流側面83および下流端部813の形状が異なっている。
具体的には、従来の剥離パッド部80では、図6および図7(a)に示すように、下流側面83は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に掛けて平坦な形状を有している。言い換えると、従来の剥離パッド部80では、下流側面83が平面により構成されている。これにより、従来の剥離パッド部80を加圧方向から見た場合に、下流端部813は、軸方向に沿って延びる直線状となっている。
具体的には、従来の剥離パッド部80では、図6および図7(a)に示すように、下流側面83は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に掛けて平坦な形状を有している。言い換えると、従来の剥離パッド部80では、下流側面83が平面により構成されている。これにより、従来の剥離パッド部80を加圧方向から見た場合に、下流端部813は、軸方向に沿って延びる直線状となっている。
さらに、従来の剥離パッド部80では、図6および図7(b)に示すように、押圧面81を加圧方向の下流側(定着ロール61側)から見た場合、上流端部812から下流端部813までの距離は、軸方向の両端部から軸方向の中央部に向かうに従い大きくなっている。言い換えると、従来の剥離パッド部80では、押圧面81における上流端部812から下流端部813までの距離は、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して大きくなっている。
比較例では、図6、図7(a)〜(b)および図8(a)〜(b)に示した形状を有する従来の剥離パッド部80を用いた以外は実施例と同様にして、用紙に画像形成を行い、定着装置60における用紙の剥離性の評価を行った。
(評価結果)
実施例および比較例のそれぞれの定着装置60における用紙の剥離性の評価結果を、以下の表1に示す。
実施例および比較例のそれぞれの定着装置60における用紙の剥離性の評価結果を、以下の表1に示す。
表1に示すように、比較例では、実施例と比較して、用紙の剥離性に劣ることが確認された。具体的には、比較例では、用紙における画像密度が高く、また用紙の含水率が高いほど、用紙の剥離性が低下することが確認された。
これは以下の理由によると考えられる。
すなわち、上述したように、従来の剥離パッド部80では、押圧面81における上流端部812から下流端部813までの距離が、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して大きくなっている。このため、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、剥離ニップ領域N2の搬送方向の長さが、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して長くなっている。
すなわち、上述したように、従来の剥離パッド部80では、押圧面81における上流端部812から下流端部813までの距離が、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して大きくなっている。このため、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、剥離ニップ領域N2の搬送方向の長さが、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して長くなっている。
ここで、剥離ニップ領域N2において剥離パッド部80と定着ロール61との間に生じる押圧力が等しい場合、剥離ニップ領域N2にて定着ロール61の表面に付与される単位面積当たりの圧力は、剥離ニップ領域N2の長さが長いほど小さくなる傾向がある。
これにより、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して、定着ロール61に付与される圧力が小さく、定着ロール61の表面に生じる歪みが小さくなりやすい。このため、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、軸方向の中央部において、用紙の剥離不良が生じやすい傾向がある。
これにより、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、軸方向の中央部において、軸方向の両端部と比較して、定着ロール61に付与される圧力が小さく、定着ロール61の表面に生じる歪みが小さくなりやすい。このため、従来の剥離パッド部80を用いた定着装置60では、軸方向の中央部において、用紙の剥離不良が生じやすい傾向がある。
したがって、従来の剥離パッド部80を用いた比較例では、画像密度が高く、または含水率が高く、定着ロール61の表面に付着しやすい用紙において、用紙の剥離不良が生じたものと考えられる。
これに対し、本実施の形態の剥離パッド部80を用いた実施例では、用紙のサイズ、画像密度および含水率によらず、比較例と比べて、用紙の剥離性が良好であることが確認された。
これは、上述したように、本実施の形態の剥離パッド部80では、軸方向と垂直な面で切断した押圧面81の断面形状が軸方向の両端部と中央部とで等しいため、軸方向の両端部と中央部との双方で、定着ロール61の表面に、用紙を剥離するために適した歪みが生じているためと推測される。
これは、上述したように、本実施の形態の剥離パッド部80では、軸方向と垂直な面で切断した押圧面81の断面形状が軸方向の両端部と中央部とで等しいため、軸方向の両端部と中央部との双方で、定着ロール61の表面に、用紙を剥離するために適した歪みが生じているためと推測される。
1…画像形成装置、60…定着装置、61…定着ロール、62…加圧モジュール、70…パッド部材、71…プレニップ部、72…保持部、80…剥離パッド部、81…押圧面、82…上流側面、83…下流側面、812…上流端部、813…下流端部、N…ニップ部、N1…プレニップ領域、N2…剥離ニップ領域
Claims (4)
- 周回移動を行うベルト部材と、
前記ベルト部材の外周面に対向配置されて回転し、当該ベルト部材との間に、記録材に画像を定着する定着ニップ部を形成する定着部材と、
前記ベルト部材の内周に設けられ、前記定着ニップ部より前記ベルト部材の移動方向の下流側にて前記定着部材を押圧する押圧面が形成され、記録材を当該定着部材から剥離させる剥離パッド部と、
を備え、
前記剥離パッド部の前記押圧面は、前記定着部材の回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該定着部材側に突出するように湾曲し、且つ、前記移動方向における上流端部および下流端部が、当該回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする定着装置。 - 前記押圧面は、前記回転軸方向と垂直な面での断面形状が、当該回転軸方向の両端部と中央部とで等しいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記押圧面は、前記上流端部から前記下流端部までの距離が、前記回転軸方向の一端から他端にかけて等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 記録材への画像形成を行う画像形成手段と、
周回移動を行うベルト部材と、
前記ベルト部材の外周面に対向配置されて回転し、当該ベルト部材との間に、前記画像形成手段にて形成された画像を記録材に定着する定着ニップ部を形成する定着部材と、
前記ベルト部材の内周に設けられ、前記定着ニップ部より前記ベルト部材の移動方向の下流側にて前記定着部材を押圧する押圧面が形成され、記録材を当該定着部材から剥離させる剥離パッド部と、
を備え、
前記剥離パッド部の前記押圧面は、前記定着部材の回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該定着部材側に突出するように湾曲し、且つ、前記移動方向における上流端部および下流端部が、当該回転軸方向における両端部から中央部に向かうに従い当該移動方向の上流側に突出するように湾曲していることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016020652A JP2017138537A (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 定着装置および画像形成装置 |
US15/249,867 US9791811B2 (en) | 2016-02-05 | 2016-08-29 | Fixing device and image forming apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016020652A JP2017138537A (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 定着装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017138537A true JP2017138537A (ja) | 2017-08-10 |
Family
ID=59497687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016020652A Pending JP2017138537A (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 定着装置および画像形成装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9791811B2 (ja) |
JP (1) | JP2017138537A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10928762B2 (en) * | 2019-02-22 | 2021-02-23 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Fixing device |
US11402773B2 (en) * | 2020-02-07 | 2022-08-02 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuser |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006058527A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
US20070122215A1 (en) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Fixing device for an image forming apparatus |
JP2009122233A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2010262137A (ja) * | 2009-05-07 | 2010-11-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
JP4770453B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2011-09-14 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4609240B2 (ja) * | 2005-08-29 | 2011-01-12 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
JP2009116128A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2016
- 2016-02-05 JP JP2016020652A patent/JP2017138537A/ja active Pending
- 2016-08-29 US US15/249,867 patent/US9791811B2/en active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006058527A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
US20070122215A1 (en) * | 2005-11-25 | 2007-05-31 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Fixing device for an image forming apparatus |
JP4770453B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2011-09-14 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 |
JP2009122233A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2010262137A (ja) * | 2009-05-07 | 2010-11-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20170227896A1 (en) | 2017-08-10 |
US9791811B2 (en) | 2017-10-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7240627B2 (ja) | 加熱体、定着装置及び画像形成装置 | |
US20180113405A1 (en) | Image heating apparatus | |
JP5067387B2 (ja) | 定着装置及びこれを備えた画像形成装置 | |
US9791811B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP5028838B2 (ja) | 画像定着装置および画像形成装置 | |
JP5928052B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP6405761B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP6497552B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP6488713B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成システム | |
JP6540030B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成システム | |
JP2016161581A (ja) | 定着装置、画像形成装置 | |
US10520869B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
JP2019056762A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP6221821B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP5877736B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2013057730A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP6692608B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP5928067B2 (ja) | 定着ユニットおよび画像形成装置 | |
JP2005266716A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2017146404A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2009015042A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2020076881A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2008009005A (ja) | 分離爪及びそれを備えた定着装置 | |
JP2019113585A (ja) | 像加熱装置及び画像形成装置 | |
JP2019117295A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190806 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190820 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200303 |