JP2017137416A - 水性塗料組成物及び水性塗料組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期に持続可能な低汚染性を有する塗膜を形成するのに適する水性塗料組成物を提供する。【解決手段】アルコキシシリル基及び/又はシラノール基、ポリオキシアルキレン骨格並びに2価の炭化水素基を有し、ポリオキシアルキレン骨格が2価の炭化水素基を介して珪素原子と結合することを特徴とする有機珪素化合物(A)を含む水性塗料組成物、該水性塗料組成物を用いた塗装方法、及びヒドロシラン化合物及び/又はその縮合物(a−1)と、少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)と、を用い、ヒドロシリル化反応を行い有機珪素化合物(A)を製造する工程(I)を含むことを特徴とする水性塗料組成物の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、水性塗料組成物及び水性塗料組成物の製造方法に関する。さらに詳しくは、例えば建築物、鋼製構造物、自動車、建材、家電用品等、特に低汚染性が要求される被塗物に適用するための水性塗料組成物とその製造方法に関する。
各種有機溶剤系塗料にオルガノシリケート化合物を配合し、塗膜形成後、降雨等により塗膜が徐々に親水化され、親油性の汚染物質を付着し難く、そして付着した汚染物質を降雨等の水滴と共に洗い流すという塗膜を親水化したことによる低汚染化技術はよく知られている(例えば特許文献1)。
近年、環境に対する配慮から塗料分野においても有機溶剤系塗料から水系塗料への転換が積極的に行われているが、オルガノシリケート化合物は水と反応するために、オルガノシリケート化合物を用いた塗膜の低汚染化技術を水系塗料に適用するための試みが種々行われてきた。
例えば特許文献2にはポリオキシアルキレン基及びアルコキシシリル基を有するアルコキシシランの変性縮合物を水性塗料用の低汚染化剤として使用することが記載されている。かかる低汚染化剤を含む水性塗料組成物によれば、水系の塗料組成物でありながら光沢のある低汚染性塗膜を得ることができるが、この塗膜が長期間屋外に暴露されると低汚染化剤として添加したアルコキシシランの変性縮合物が徐々に分解され、初期の耐汚染性と光沢が発揮できないという問題点がある。
また、特許文献3には水性塗料用低汚染化剤として適用可能な種々のシリコン含有化合物が記載されている。
特許文献3記載のシリコン含有化合物を含む水性塗料用樹脂組成物によれば、適度な硬度を有し、耐候性、耐水性、低汚染性を有する塗膜が得られるが、低汚染性という点においては不十分な点があるのが実情である。
一方、オルガノシリケート化合物を変性することなく低汚染化剤として利用する試みも行われてきた。
例えば特許文献4には、オルガノシリケート化合物、分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性又は水分散性化合物、メルカプト錫、メルカプトシランを含むことを特徴とする水性塗料用の耐汚染性付与組成物が開示されている。
かかる耐汚染性付与組成物をポリカルボン酸塩を含む特定の水性塗料に配合することによって、塗装業者にとって使いやすく塗料調整後の使用可能な時間を増粘により可視化、いわゆるポットライフの可視化ができ、そして低汚染性を有する塗膜が得られるものの、耐汚染性付与組成物の長期の貯蔵安定性が十分とは言えなかった。
一般に、有機溶剤系塗料から形成される塗膜に比較すると水系塗料から形成される塗膜は仕上がり性などの外観に加えて、耐候性、耐水性、低汚染性などの塗膜性能が著しく劣ると言われている。特に、雨筋汚れや排気ガス等に対する塗膜の低汚染性については各方面での要求が高まっており、有機溶剤系塗料に匹敵するような低汚染性に優れた塗膜を形成する水性塗料組成物の開発が強く望まれている。
本発明の目的は、長期に持続可能な低汚染性を有する塗膜を形成するのに適する水性塗料組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記した課題について鋭意検討した結果、水性塗料用低汚染化剤として特定の構造を有する有機珪素化合物を使用することによって、長期に持続可能な低汚染性を発揮する塗膜が得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、
下記式(1)又は式(2)又は式(3)で表される有機珪素化合物(A)を含むことを特徴とする水性塗料組成物。
下記式(1)又は式(2)又は式(3)で表される有機珪素化合物(A)を含むことを特徴とする水性塗料組成物。
[式(1)においてpは1以上の整数であり、q、r及びsは同一又は異なって0以上の整数であり、ここで、指数q、r及びsを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、nは1〜60の整数であり、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、R2は水素又はメチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]
[式(2)においてpは1以上の整数であり、q、r、s、t、u及びvは同一又は異なって0以上の整数であり、ここで、指数q、r及びsを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、ここで、指数t、u及びvを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、nは1〜60の整数であり、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]
[式(3)においてpは1以上の整数であり、q、r及びsは同一又は異なって0以上の整数であり、ここで、指数q、r及びsを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、nは同一又は異なって1〜60の整数であり、R1は同一又は異なって、水素、メチル基又はエチル基であり、R2は同一又は異なって水素又はメチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]
該水性塗料組成物を塗装する塗装方法、該水性塗料組成物の製造方法、に関する。
該水性塗料組成物を塗装する塗装方法、該水性塗料組成物の製造方法、に関する。
本発明における低汚染化剤として水性塗料に使用される有機珪素化合物は、降雨水等に曝されることによって塗膜に親水性を付与することができ、優れた低汚染性塗膜を与えることができる。その低汚染性は長期間に渡り、安定して持続することができるという利点がある。
本発明において低汚染化剤として使用する有機珪素化合物(A)は、アルコキシシリル基及び/又はシラノール基、ポリオキシアルキレン骨格並びに2価の炭化水素基を有し、ポリオキシアルキレン骨格が2価の炭化水素基を介して珪素原子と結合することを特徴とするものであり、具体的には下記式(1)、式(2)又は式(3)で表される化合物である。
[式(1)においてpは1以上の整数であり、q、r及びsは同一又は異なって0以上の整数であり、nは1〜60の整数であり、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、R2は水素又はメチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]。
上記式(1)において、nはオキシアルキレン単位の繰り返し数であり1〜60好ましくは4〜40の範囲内にあることが適している。
r及びsは珪素原子に直結する炭化水素基を有するシロキサン結合の繰り返し単位であり、qは珪素原子に直結する炭化水素基を有さないシロキサン結合の繰り返し単位でありる。
指数q、r及びsを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、また、ポリシロキサン鎖において各繰り返し単位はブロック状に配列されていてもよいし又はランダムに分布していてもよい。
本発明においては、r+s<qの関係にあることが適しており、r=s=0であることがより好ましい。
rとsの和がq以上になると本発明組成物から形成される塗膜の低汚染性が不十分になることがある。
Xは、同一又は異なってSiを含んでいてもよい有機基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、n−オクチル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;直鎖状又は分岐状ポリシロキサン基等が挙げられる。
また、本発明において有機珪素化合物(A)は下記式(2)で表される化合物でもある。
[式(2)においてpは1以上の整数であり、q、r、s、t、u及びvは同一又は異なって0以上の整数であり、nは1〜60の整数であり、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]。
式(2)において、r、u、s及びvは、珪素原子に直結する炭化水素基を有するシロキサン結合の繰り返し単位であり、q及びtは、珪素原子に直結する炭化水素基を有さないシロキサン結合の繰り返し単位である。
指数q、r及びsを有する各繰り返し単位、並びに指数t、u及びvを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、また、ポリシロキサン鎖において各繰り返し単位はブロック状に配列されていてもよいし又はランダムに分布していてもよい。
本発明においては、r+u+s+v<q+tの関係にあることが適しており、r=u=s=v=0であることがより好ましい。
r、u、s及びvの総和がqとtの和以上になると本発明組成物から形成される塗膜の低汚染性が不十分になることがある。
式(2)において、n、R1、R3、及びXについては、式(1)の説明において例示した数値又は基と同様の数値又は基を例示することができる。
また、本発明において有機珪素化合物(A)は下記式(3)で表される化合物でもある。
[式(3)において、pは1以上の整数であり、q、r及びsは同一又は異なって0以上の整数であり、nは同一又は異なって1〜60の整数であり、R1は同一又は異なって、水素、メチル基又はエチル基であり、R2は同一又は異なって水素又はメチル基であり、R3は同一又は異なってメチル基又はフェニル基であり、Xは同一又は異なってSiを含んでも良い有機基である。]。
式(3)において、r及びsは、珪素原子に直結する炭化水素基を有するシロキサン結合の繰り返し単位であり、qは、珪素原子に直結する炭化水素基を有さないシロキサン結合の繰り返し単位である。
指数q、r及びsを有する各繰り返し単位は互いに自由に並べ替えられてもよく、すなわちポリシロキサン鎖の配列が互いに替えられていてもよく、また、ポリシロキサン鎖において各繰り返し単位はブロック状に配列されていてもよいし又はランダムに分布していてもよい。
本発明においては、r+s<qの関係にあることが適しており、r=s=0であることがより好ましい。
rとsの和がq以上になると本発明組成物から形成される塗膜の低汚染性が不十分になることがある。
式(3)において、n、R1、R2、R3、及びXについては、式(1)の説明において例示した数値又は基と同様の数値又は基を例示することができる。
本発明において上記化合物(A)は、ポリオキシアルキレン骨格と珪素原子が2価の炭化水素基を介して結合されていることを特徴とする。
ポリオキシアルキレン骨格が上記の如く結合されていることによって、ポリオキシアルキレン鎖と珪素原子との結合の加水分解による解離が抑制され、本発明組成物を用いて形成される塗膜の低汚染性が長期的に持続する効果がある。
有機珪素化合物(A)においてポリオキシアルキレン骨格と珪素原子が酸素を介して結合されているのでは、本発明組成物を用いて形成される塗膜が長期に渡って低汚染性を発現することが困難になり、好ましくない。
本発明に用いられる有機珪素化合物(A)は上記特徴を有している限り特に制限されるものではないが、推定される具体的な構造式の一例としては、例えば下記を例示することができる。
また、本発明において有機珪素化合物(A)はシロキサン結合を有するものであることが適している。これによって本発明組成物から形成される塗膜の低汚染性の持続性が向上するからである。
有機珪素化合物(A)がシロキサン結合を有する化合物である場合の一例としては式(1)〜(3)においてXがポリシロキサン基であるものであり、その具体例としては下記構造式(A5)〜(A7)等を挙げることができる。
構造式(A1)〜(A7)において、nはオキシエチレン単位の繰り返し数であり、同一又は異なって1〜60、好ましくは4〜40の整数である。
本発明において、有機珪素化合物(A)の数平均分子量は、一般に300〜5000、好ましくは400〜2500の範囲内にあることが望ましい。数平均分子量がこの範囲内にあると、本発明塗料組成物を用いて形成される塗膜の光沢の観点から適している。
本発明において、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー(株)社製、「HLC8120GPC」)で測定した数平均分子量をポリスチレンの数平均分子量を基準にして換算した値である。カラムは、「TSKgelG−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgelG−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
以上に述べた有機珪素化合物(A)の製造方法は特に限定されるものではなく、従来公知の化学反応を組み合わせることができるものである。中でも好ましい製造方法を以下に説明する。
すなわち有機珪素化合物(A)を含む本発明の水性塗料組成物の製造方法(I)としては、下記一般式(4)で表されるヒドロシラン化合物及び/又はその縮合物(a−1)と、
[式(4)において、aは1〜3の整数、Rは同一又は異なって水素又はアルキル基である]
少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)と、を用い、ヒドロシリル化反応を行い有機珪素化合物(A)を製造する工程(i)を含む製造方法(I)である。
少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)と、を用い、ヒドロシリル化反応を行い有機珪素化合物(A)を製造する工程(i)を含む製造方法(I)である。
上記製造方法(I)において、ヒドロシラン化合物における一般式(4)中のRは同一又は異なって水素又はアルキル基であり、具体的には水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−プロピル基等が挙げられ、水素、メチル基及びエチル基が好ましい。
ヒドロシラン化合物の具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン等のアルコキシシラン類等を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
上記少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)において、アルケニル基としては、ヒドロシリル化反応に対して活性のある炭素−炭素2重結合を含む基であり、具体的には、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の脂肪族不飽和炭化水素基等が挙げられる。反応性の点からはアリル基がよい。
化合物(a−2)におけるポリオキシアルキレン骨格としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等が挙げられ、単独でもあってもよいし、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの組み合わせ等2種以上のポリオキシアルキレン骨格が含まれていてもよい。
化合物(a−2)として例えば下記一般式(5)又は(6)で表される化合物を使用することが低汚染性の点から好ましい。
[式(5)において、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、R2は水素又はメチル基であり、nは1〜60の整数である。]
[式(6)において、R1は水素、メチル基又はエチル基であり、nは1〜60の整数である。]。
化合物(a−2)の具体例としては、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、メトキシポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル等が挙げられる。
化合物(a−2)としては、「ユニオックス」、「ユニルーブ」、「ポリセリン」、「ユニセーフ」(以上商品名、日本油脂社製)等の市販品を用いることもできる。
成分(a−1)と化合物(a−2)のヒドロシリル化反応は、通常、(a−1)に含まれるヒドロシリル基1モルに対して(a−2)に含まれるアルケニル基が1.0〜3.0モル、好ましくは1.1〜2.0モルとなるような割合で、20〜150℃、1〜24時間の条件で触媒の存在下、行うことができる。
触媒としては、コバルト、ニッケル、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの各種錯体といった公知の触媒を用いればよい。例えば、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に白金を担持させたもの、塩化白金酸;塩化白金酸とアルコールやアルデヒドやケトンなどとからなる塩化白金酸錯体;白金−オレフィン錯体[例えばPt(CH2=CH2)2(PPh3)、Pt(CH2=CH2)2Cl2];白金−ビニルシロキサン錯体[Pt{(vinyl)Me2SiOSiMe2(vinyl)}、Pt{Me(vinyl)SiO}4];白金−ホスフィン錯体[Ph(PPh3)4、Pt(PBu3)4];白金−ホスファイト錯体[Pt{P(OPh)3}4];RhCl(PPh3)3、RhCl3、Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等などを用いることができる。
触媒の使用量としては特に制限されるものではないが、一般には、ヒドロシリル基1モルに対して0.005〜20mmol、好ましくは0.01〜1.0mmolの範囲内で用いるのがよい。
また、本発明に使用される有機珪素化合物(A)が、分子中にアルコキシシリル基及び/又はシラノール基、ポリオキシアルキレン骨格並びに2価の炭化水素基に加えて、シロキサン結合を更に有する化合物である場合の化合物(A)のを含む水性塗料組成物の製造方法(II)としては、下記一般式(4)で表されるヒドロシラン化合物及び/又はその縮合物(a−1)と、
[式(4)において、aは1〜3の整数、Rは水素又はアルキル基である]
少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)と、を用い、ヒドロシリル化反応を行う工程(i)、工程(i)で得られた生成物に、加水分解性シリル基含有化合物(a−3)を縮合反応させて有機珪素化合物(A)を製造する工程(ii)を含む製造方法(II)を挙げることができる。
少なくとも1個のアルケニル基を持つポリオキシアルキレン化合物(a−2)と、を用い、ヒドロシリル化反応を行う工程(i)、工程(i)で得られた生成物に、加水分解性シリル基含有化合物(a−3)を縮合反応させて有機珪素化合物(A)を製造する工程(ii)を含む製造方法(II)を挙げることができる。
上記製造方法(II)において、成分(a−1)及び(a−2)は、製造方法(I)で挙げた化合物と同様のものを使用することができる。
また、上記製造方法(II)において、製造方法(I)により得られる生成物に反応させるための別の加水分解性シリル基含有化合物(a−3)としては、加水分解性シリル基を有している限り特に制限はないが、具体的にはトリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシランなどのモノアルコキシシラン化合物;ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルアミノエトキシプロピルジアルコキシシラン、N−(βアミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン化合物;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(フェニル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−(ポリエチレンアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン化合物;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン化合物;ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシラン化合物;トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン等のハロシラン化合物などがあげられる。これら化合物は単独で用いてもよいし複数を組み合わせたものであってもよいし、また、加水分解縮合物であってもよい。
これらの中でも化合物(A)の分子中に含まれる加水分解性シリル基の量が増え、本発明組成物を用いて形成される塗膜の低汚染性の向上に効果があることから、加水分解性シリル基含有化合物(a−3)としてはテトラアルコキシシラン化合物及びその加水分解縮合物が好ましい。
製造方法(II)の工程(ii)において、工程(i)により得られる生成物と加水分解性シリル基含有化合物(a−3)の割合が、該生成物に含まれる加水分解性基1モルに対し、(a−3)に含まれる加水分解性基が1.0〜10モル、好ましくは1.1〜5.0モルの範囲内となるような割合で、水及び必要に応じて触媒の存在下、20〜150℃、1〜24時間の条件で反応させることができる。
前記触媒としては、公知のものを使用でき、具体例には、例えば、酢酸、酪酸、マレイン酸、クエン酸等の有機酸類;塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等の無機酸類;トリエチルアミン等の塩基性化合物類;テトラブチルチタネート、ジブチル錫ジラウレート等の有機金属塩類;フッ化カリウム、フッ化アンモニウム等の含フッ素化合物類等を挙げることができる。
本発明において上記で説明した如き化合物(A)は、低汚染化剤として塗膜形成成分に配合され、使用される。
次に、本発明の水性塗料組成物において塗膜形成成分となる水性樹脂(B)について説明する。
本発明において水性樹脂(B)は、水に溶解又は分散可能な樹脂が使用される。その樹脂種には特に限定はなく、また、分散粒子の形態である場合には単層状又はコアシェル型等の多層状であることができる。
水性樹脂(B)の例としては、塗膜形成能を有するものであれば特に制限なく従来公知のものを使用でき、その具体例としては、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリエステル樹脂エマルション、アルキド樹脂エマルション、メラミン樹脂エマルションなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、これらは単独で使用しても2種以上を併用しても良い。これらの中で形成塗膜の耐候性などの点から、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション及びウレタン樹脂エマルションよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。
アクリル樹脂エマルションとしては、アクリル系単量体を必須とし、必要に応じてアクリル系単量体と共重合可能な単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。
使用可能な上記単量体としては、特に限定はないが、具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル系単量体;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシスチレン、アロニクス5700(東亜合成化学(株)製)、placcelFA−1、placcelFA−4、placcelFM−1、placcelFM−4(以上、ダイセル化学(株)製)、HE−10、HE−20、HP−10、HP−20(以上日本触媒(株)製)、ブレンマーPEPシリーズ、ブレンマーNKH−5050、ブレンマーGLM(以上日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどの水酸基含有ビニル系単量体;東亜合成化学(株)製のマクロモノマーである、AS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−5などの化合物、ビニルメチルエーテル、プロピレン、ブタジエン等が挙げられる。
更に、エマルションの安定性を向上させることが可能な親水性を有するビニル系単量体も使用可能である。使用可能な親水性基を有するビニル系単量体としては、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートアンモニウム、ポリオキシアルキレン骨格を有するビニル系単量体が挙げられる。ポリオキシアルキレン骨格を有するビニル系単量体に限定はないが、ポリオキアルキレン骨格を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが好ましい。
更に、エマルションの安定性を向上させることが可能な親水性を有するビニル系単量体も使用可能である。使用可能な親水性基を有するビニル系単量体としては、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートアンモニウム、ポリオキシアルキレン骨格を有するビニル系単量体が挙げられる。ポリオキシアルキレン骨格を有するビニル系単量体に限定はないが、ポリオキアルキレン骨格を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが好ましい。
具体例としては日本油脂(株)製の市販品である、ブレンマーPE−90、ブレンマーPE−200、ブレンマーPE−350、ブレンマーAE−90、ブレンマーAE−200、ブレンマーAE−350、ブレンマーPP−500、ブレンマーPP−800、ブレンマーPP−1000、ブレンマーAP−400、ブレンマーAP−550、ブレンマーAP−800、ブレンマー700PEP−350B、ブレンマー10PEP−550B、ブレンマー55PET−400、ブレンマー30PET−800、ブレンマー55PET−800、ブレンマー30PPT−800、ブレンマー50PPT−800、ブレンマー70PPT−800、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマーAME−400、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマー50AOEP−800B、ブレンマーAEP、ブレンマーAET、ブレンマーAPT、ブレンマーPLE、ブレンマーALE、ブレンマーPSE、ブレンマーASE、ブレンマーPKE、ブレンマーAKE、ブレンマーPNE、ブレンマーANE、ブレンマーPNP、ブレンマーANP、ブレンマーPNEP−600;共栄社化学(株)製の市販品である、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトエステルMTG、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートMTG−A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM−A、ライトアクリレートP−200A、ライトアクリレートNP−4EA、ライトアクリレートNP−8EA、ライトアクリレートEHDG−A;日本乳化剤(株)製の市販品である、MA−30、MA−50、MA−100、MA−150、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、MPG130−MA、Antox MS−60、MPG−130MA、RMA−150M、RMA−300M、RMA−450M、RA−1020、RA−1120、RA−1820;新中村化学工業(株)製の市販品である、NK−ESTER M−20G、M−40G、M−90G、M−230G、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AM−90G、LA;三洋化成(株)製の市販品であるエレミノールRS−30などがあげられる。
また、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの重合性の不飽和結合を2つ以上有する単量体を使用することも可能である。
また、トリフルオロ(メタ)アクリレート、ペンタフルオロ(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有ビニル系単量体を使用することにより高度な撥水・撥油を有するフッ素含有アクリル系樹脂エマルションも使用可能である。
また、上記単量体にカルボニル基含有ビニル系単量体を共重合し、ヒドラジンおよび/またはヒドラジド基を含有する化合物を配合した架橋型アクリル樹脂エマルションも使用可能である。
アクリルシリコン樹脂エマルションは、例えば、上記アクリル樹脂エマルションの共重合等で珪素含有化合物を反応させてシリコン成分が組み込まれたアクリル樹脂エマルションを挙げることができる。
また、アクリルシリコン樹脂エマルションのなかでも、特に加水分解性シリル基含有アクリル樹脂エマルションが、良好な低汚染性を示し、好ましい。
また、アクリルシリコン樹脂エマルションのなかでも、特に加水分解性シリル基含有アクリル樹脂エマルションが、良好な低汚染性を示し、好ましい。
加水分解性シリル基含有アクリル樹脂エマルションは、上記アクリル樹脂エマルションの説明で例示した単量体と加水分解性シリル基を有する単量体を共重合することにより使用可能である。
加水分解性シリル基を有する単量体としては、取扱いの容易さ、価格の点および反応副生成物が生じにくい点から、アルコキシシリル基含有ビニル系モノマーが好ましい。アルコシキシシリル基含有ビニルモノマーの具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらの加水分解性シリル基を有する単量体は、1種を単独で用いてもよいし、また2種以上を併用しても良い。
水性塗料にした場合の貯蔵安定性の点からγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシランが特に好ましい。
上記アクリル樹脂エマルションおよびアクリルシリコン樹脂エマルションは、通常の方法を採用することで得ることができるが、エマルションの粒子径および安定性、さらには塗料組成物中の有機溶剤含有量を低減させることを考慮すると乳化重合法が好ましい。
前記乳化重合法には特に限定がなく、たとえばバッチ重合法、モノマー滴下重合法、乳化モノマー滴下重合法などの各種乳化重合法の中から適宜選択して採用することができる。
乳化重合に際しては、通常用いられるイオン性または非イオン性の界面活性剤を用いることができる。
イオン性界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアリルエーテルサルフェート、オクチルフェノキシエトキシエチルスルホネート、ポリオキシエチレントリデシルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレン骨格を有するアニオン性界面活性剤;ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩;イミダゾリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイドなどのアンモニウム塩などが代表例として挙げられるが、これらの中では、ポリオキシエチレン骨格を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。
また、非イオン性界面活性剤としては、たとえばポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン類;L−77、L−720、L−5410、L−7602、L−7607(以上、ユニオンカーバイド社製)などのシリコーンを含む非イオン系の界面活性剤などが代表例として挙げられる。
これらアクリル樹脂エマルションおよびアクリルシリコン樹脂エマルションは、各社より市販されており、例えば、大日本インキ化学工業(株)製の市販品である、ボンコート、ウォーターゾール;日本触媒(株)製の市販品である、アクリセット、ユーダブル;昭和高分子(株)製の市販品であるポリゾール;日本エヌエスシー(株)製の市販品である、ヨドゾール、カネビノール;旭化成工業(株)製の市販品である、ポリトロン、ポリデュレックス;中央理化工業(株)製の市販品であるリカボンド;日本アクリル(株)製の市販品であるプライマル;BASFディスパージョン(株)製の市販品であるアクロナール;クラリアントポリマー(株)の市販品であるモビニール;(株)カネカ製の市販品である、カネカゼムラック、カネビラック等があげられる。
ウレタン樹脂エマルションとしては、ウレタン樹脂を水中に分散したものであり、ウレタン樹脂に親水基を付与し自己分散型にしたものと、疎水性のウレタン樹脂を乳化剤等で強制的に乳化したものがあり、何れも使用可能である。
これらは、例えば、第一工業製薬(株)製の市販品である、スーパーフレックス90、スーパーフレックス107M、スーパーフレックス110、スーパーフレックス126、スーパーフレックス130、スーパーフレックス150、スーパーフレックス150HS、スーパーフレックス160、スーパーフレックス300、スーパーフレックス361、スーパーフレックス370、スーパーフレックス410、スーパーフレックス420、スーパーフレックス460、スーパーフレックス460S、スーパーフレックス500、スーパーフレックス600、スーパーフレックスE−2000、スーパーフレックスE−2500、スーパーフレックスE−4000、スーパーフレックスE−4500、スーパーフレックスE−4700、スーパーフレックスR−5000、エラストロンBN−08、エラストロンBN−11、エラストロンBN−50D;Avecia KK製の市販品である、NeoRez R−960、NeoRez R−972、NeoRez R−9637、NeoRez R−9679、NeoRez AX−311、NeoRez R−966、NeoRez R−967、NeoRez R−9603、NeoRez R−600、NeoRez R−9320、NeoRez R−9617、NeoRez R−9621、NeoPac R−9000、NeoPac R−9699;三井武田ケミカル(株)製の市販品である、タケラックW−615、タケラックW−6010、タケラックW−6020、タケラックW−6061、タケラックW−511、タケラックW−405、タケラックW−7004、タケラックW−605、タケラックW−512A6、タケラックW−635、タケラックW−635C、タケラックWS−7000、タケラックWS−5000、タケラックWS−5070X、タケラックWS−4000、タケラックXW−75−X35;(株)アデカ製の市販品である、アデカボンタイターHUX−290H、(アデカボンタイターHUX−290K、アデカボンタイターHUK−290N、アデカボンタイターHUX−395D、アデカボンタイターHUX−394、アデカボンタイターHUX−232、アデカボンタイターHUX−240、アデカボンタイターHUX−320、アデカボンタイターHUX−350、アデカボンタイターHUX−380、アデカボンタイターHUX−381、アデカボンタイターHUX−388、アデカボンタイターHUX−380A、アデカボンタイターHUX−386、アデカボンタイターHUX−401、アデカボンタイターHUX−750、アデカボンタイターHUX−670、アデカボンタイターHUX−680、アデカボンタイターHUX−575、アデカボンタイターHUX−580、などがあげられる。
フッ素樹脂エマルションとしては、フルオロオレフィン重合体および/またはフルオロオレフィンと共重合可能な単量体との共重合体を水中に分散させたものが使用できる。
フルオロオレフィンとしては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンなどがあげられる。
フルオロオレフィンとしては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンなどがあげられる。
フルオロオレフィンと共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;ブチルビニルエステル、オクチルビニルエステル、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル(ジャパンエポキシレジン(株)製ベオバ10、ベオバ9、ベオバ11)などのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチルアリルエーテルなどのアリルエーテル類やブチルアリルエステルなどのアリル化合物;(メタ)アクリル酸エステル類などがあげられる。
これらは、各社から市販されており、例えば、旭硝子(株)製の市販品であるルミフロン;ダイキン工業(株)製の市販品であるゼッフル;セントラル硝子(株)製の市販品であるセフラルコート;大日本インキ化学工業(株)製の市販品であるフルオネートなどがあげられる。
これらは、各社から市販されており、例えば、旭硝子(株)製の市販品であるルミフロン;ダイキン工業(株)製の市販品であるゼッフル;セントラル硝子(株)製の市販品であるセフラルコート;大日本インキ化学工業(株)製の市販品であるフルオネートなどがあげられる。
本発明の水性塗料組成物は上記化合物(A)に加えて水性樹脂(B)を含んでなることができ、その配合割合は水性樹脂(B)固形分100質量部を基準として、化合物(A)の固形分質量が1〜40質量部、好ましくは2〜30質量部の範囲内にあることが望ましい。
本明細書において固形分とは、揮発成分を除いた残存物を意味するものであり、残存物としては常温で固形状であっても液状であっても差し支えない。固形分質量は、例えば試料2gをブリキ皿に秤量し、105℃で3時間乾燥させた時の残存物質量の乾燥前質量に対する割合を固形分率とし、固形分率を乾燥前の試料質量に乗じることで算出することができる。
本発明の水性塗料組成物の塗料形態は化合物(A)を含む第1成分と水性樹脂(B)を含む第2成分とを使用直前に混合してなる2液型であることが望ましいが、1液型とすることも可能である。
本発明の水性塗料組成物は、顔料を含むエナメル塗料であっても、実質的に透明な塗膜を形成するクリヤー塗料であってもよい。
顔料を含む場合、着色顔料、光輝性顔料、体質顔料等を例示できる。
着色顔料としては、例えば、ニ酸化チタン等の白色顔料;カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラックなどの黒色顔料;黄色酸化鉄、チタンイエロー、モノアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アゾメチンイエロー、ビスマスバナデート、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料;パーマネントオレンジ等の橙色顔料;赤色酸化鉄、ナフトールAS系アゾレッド、アンサンスロン、アンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドン系赤顔料、ジケトピロロピロール、ウォッチングレッド、パーマネントレッド等の赤色顔料;コバルト紫、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料;コバルトブルー、フタロシアニンブルー、スレンブルーなどの青色顔料;フタロシアニングリーンなどの緑色顔料などを挙げることができる。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、錫粉、リン化鉄、亜鉛粉等のメタリック顔料;金属酸化物コーティング雲母粉、ガラスフレーク、マイカ状酸化鉄等の真珠光沢調顔料などを挙げることができる。
また、体質顔料としては、例えば、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシム、石膏、クレー、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト等を挙げることができる。
これらの着色顔料、光輝性顔料及び体質顔料等は、単独で又は2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
上記水性塗料組成物は、必要に応じて、化合物(A)以外の有機珪素化合物、ポリカルボン酸塩、架橋剤、粘性調整剤、硬化触媒、芳香剤、脱臭剤、抗菌剤、中和剤、界面活性剤、水性撥水剤、分散剤、防腐剤、防カビ剤、凍結防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の塗料用添加剤を含有することができる。
これらのうち、化合物(A)以外の有機珪素化合物としては、加水分解性シリル基含有化合物(a−3)の説明で列記した化合物に加えて、これら化合物をポリオキシアルキレン化合物などの親水性化合物で変性した化合物等、水性塗料の低汚染化剤として公知のものを使用することができる。
本発明では特に化合物(A)以外の有機珪素化合物として、テトラアルコキシシラン及び/またはその縮合物を使用することが、本発明の塗料組成物を用いて形成された塗膜の長期暴露後の低汚染性が向上し、適している。
化合物(A)以外の有機珪素化合物を併用する場合、その場合の併用比率としては、化合物(A)の質量を基準として/化合物(A)以外の有機珪素化合物質量比として、10/90〜90/10、好ましくは20/80〜80/20の範囲内にあることが適している。
また、本発明の水性塗料組成物において必要に応じて配合されるポリカルボン酸塩としては例えば、カルボキシル基含有ビニル系単量体を含む単量体成分の共重合体であるポリカルボン酸を塩基性物質で中和してなる化合物を挙げることができ、分散剤、湿潤剤等として市販されている。
上記ポリカルボン酸塩の配合量としては一般に、水性樹脂(B)の樹脂固形分100質量部を基準として2〜10質量部の範囲内にあることが、本発明水性塗料組成物を用いて形成される塗膜の低汚染性の点から適している。
本発明では、ポリカルボン酸塩として、特に酸価が80を超えて700mgKOH/g以下、好ましくは200〜600mgKOH/gの範囲内のポリカルボン酸塩と、酸価が5〜80mgKOH/g、好ましくは10〜70mgKOH/gの範囲内のポリカルボン酸塩とを併用するものであると、形成塗膜の光沢等の仕上がり性や低汚染性、耐水性、耐候性等の物性とを両立させることができ、望ましい。
本発明において、上記ポリカルボン酸塩は、水性塗料組成物製造のいずれの段階においても配合することができ、水性塗料組成物が顔料を含む場合には顔料を分散するための顔料分散剤として配合することもできる。
本発明の塗装方法は、被塗面に上記水性塗料組成物を塗装する塗装方法である。
本発明の水性塗料組成物を適用することができる被塗面としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属基材;石膏ボード、コンクリート壁、コンクリートブロック、モルタル壁、スレート板、PC板、ALC板、セメント珪酸カルシウム板、木材、石材等の無機質基材;プラスチック成形物等の有機質基材等の基材の表面、これら基材上に設けられたアクリル樹脂系、アクリルウレタン樹脂系、ポリウレタン樹脂系、フッ素樹脂系、シリコンアクリル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系等の旧塗膜面などを挙げることができる。また必要に応じて塗料分野で公知の下塗り塗料や中塗り塗料を予め設けてもよい。
本発明の水性塗料組成物の塗装は、それ自体既知の塗装手段を用いて行うことができ、例えば、ローラー、エアスプレー、エアレススプレー、リシンガン、万能ガン、ハケ、ロールコーターなど基材の用途等に応じて適宜選択することができる。
形成塗膜の乾燥は、常温乾燥で十分な物性の塗膜が得られるが、使用した塗料組成物の組成などに応じて、加熱乾燥又は強制乾燥を行うことができる。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ここで「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
<ヒドロシリル化反応による有機珪素化合物の製造>
製造例1
反応容器に窒素雰囲気下で、トリエトキシシラン164.3部、ポリエチレングリコールアリルエーテル「ユニオックスPKA−5003」(注1)630部を加え80℃に昇温した。この中に1%塩化白金酸イソプロパノール溶液1.6部を加え、115℃まで加熱し2時間反応させ有機珪素化合物(A−1)を得た。有機珪素化合物(A−1)の数平均分子量は約700であった。
製造例1
反応容器に窒素雰囲気下で、トリエトキシシラン164.3部、ポリエチレングリコールアリルエーテル「ユニオックスPKA−5003」(注1)630部を加え80℃に昇温した。この中に1%塩化白金酸イソプロパノール溶液1.6部を加え、115℃まで加熱し2時間反応させ有機珪素化合物(A−1)を得た。有機珪素化合物(A−1)の数平均分子量は約700であった。
製造例2〜5及び8
製造例1において配合を下記表1に示す配合とする以外は、製造例1と同様にして、有機珪素化合物(A−2)〜(A−5)及び(A−8)溶液を得た。
有機珪素化合物(A−1)〜(A−5)及び(A−8)について、H−NMR分析を行った結果、Si−Hを示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ4.27(1H) )及びCH2=CH-結合を示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ5.14〜5.17(1H), δ5.22〜5.27(1H),δ5.84〜5.92(1H) )が消失し、Si−CH2−結合を示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ0.58〜0.63(2H) )が生成していることを確認した。
製造例1において配合を下記表1に示す配合とする以外は、製造例1と同様にして、有機珪素化合物(A−2)〜(A−5)及び(A−8)溶液を得た。
有機珪素化合物(A−1)〜(A−5)及び(A−8)について、H−NMR分析を行った結果、Si−Hを示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ4.27(1H) )及びCH2=CH-結合を示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ5.14〜5.17(1H), δ5.22〜5.27(1H),δ5.84〜5.92(1H) )が消失し、Si−CH2−結合を示すピーク( 1H NMR(CDCl3)δ0.58〜0.63(2H) )が生成していることを確認した。
<ヒドロシリル化反応後に加水分解性シリル基含有化合物を縮合反応して得られる有機珪素化合物の製造>
製造例6
反応容器に窒素雰囲気下で、製造例1で得られた有機珪素化合物(A−1)278部、テトラエトキシシラン291.7部、エタノール156.4部、水25.2部、1N塩酸3.5部を加え80℃還流下で6時間反応させた。減圧下で溶剤を留去し有機珪素化合物(A−7)を得た。有機珪素化合物(A−7)の数平均分子量は約1300であった。
製造例6
反応容器に窒素雰囲気下で、製造例1で得られた有機珪素化合物(A−1)278部、テトラエトキシシラン291.7部、エタノール156.4部、水25.2部、1N塩酸3.5部を加え80℃還流下で6時間反応させた。減圧下で溶剤を留去し有機珪素化合物(A−7)を得た。有機珪素化合物(A−7)の数平均分子量は約1300であった。
製造例7
下記表1に示す配合とする以外は、製造例6と同様にして合成し、有機珪素化合物(A−7)を得た。
下記表1に示す配合とする以外は、製造例6と同様にして合成し、有機珪素化合物(A−7)を得た。
表1の配合量は、「部」を示す。また、表1において、(注1)〜(注4)は、下記のものを示す。
(注1)「ユニオックスPKA5003」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約450。(l≒9)
(注2)「ユニオックスPKA5005」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約1500。(l≒33)
(注3)「ユニオックスPKA5008」:商品名、日油(株)製、メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約450。(l≒9)
(注4)「ユニオックスAA−480R」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、平均分子量約500。(l≒9)。
(注1)「ユニオックスPKA5003」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約450。(l≒9)
(注2)「ユニオックスPKA5005」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約1500。(l≒33)
(注3)「ユニオックスPKA5008」:商品名、日油(株)製、メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、平均分子量約450。(l≒9)
(注4)「ユニオックスAA−480R」:商品名、日油(株)製、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、平均分子量約500。(l≒9)。
また、表1に各製造例で得られた有機珪素化合物(A−1)〜(A−7)の参考構造式として、明細書記載の構造式(A1)〜(A7)の中で類似する記号を示す。また、比較製造例である2価の炭化水素基と結合する珪素原子と直結するメチル基を有する有機珪素化合物(A−8)の参考構造式として下記構造式を(A8)として示す。
<顔料分散ペーストの製造>
製造例9〜10
容器に、表2記載の下記成分を仕込み、ガラスビーズを加えて、サンドミルにて1000rpmの回転速度で1時間分散することにより、顔料分散ペースト(P1)〜(P2)を得た。
製造例9〜10
容器に、表2記載の下記成分を仕込み、ガラスビーズを加えて、サンドミルにて1000rpmの回転速度で1時間分散することにより、顔料分散ペースト(P1)〜(P2)を得た。
表2の配合量は、「部」を示す。また、表2において、(注5)〜(注9)は、下記のものを示す。
(注5)「SNディスパーサント2020」:商品名、サンノプコ(株)製、ノニオン系界面活性剤、有効成分100%、
(注6)「フローレンG−700DMEA」:商品名、共栄社化学(株)製、ポリカルボン酸のジメチルエタノールアミン塩、固形分酸価60mgKOH/g、固形分64%、
(注7)「タイペークCR−97」:商品名、石原産業(株)製、酸化チタン、
(注8)「スラウト99N」:商品名、日本エンバイロケミカルズ(株)製、防腐剤、
(注9)「AGITAN295」:商品名、MUNZING CHEMIE社製、疎水性シリカ、鉱油を含む炭化水素油系消泡剤、有効成分100%。
(注5)「SNディスパーサント2020」:商品名、サンノプコ(株)製、ノニオン系界面活性剤、有効成分100%、
(注6)「フローレンG−700DMEA」:商品名、共栄社化学(株)製、ポリカルボン酸のジメチルエタノールアミン塩、固形分酸価60mgKOH/g、固形分64%、
(注7)「タイペークCR−97」:商品名、石原産業(株)製、酸化チタン、
(注8)「スラウト99N」:商品名、日本エンバイロケミカルズ(株)製、防腐剤、
(注9)「AGITAN295」:商品名、MUNZING CHEMIE社製、疎水性シリカ、鉱油を含む炭化水素油系消泡剤、有効成分100%。
<水性塗料組成物の製造>
実施例1〜19及び比較例1〜2
表3に示す配合で混合攪拌することにより水性塗料組成物(X−1)〜(X−22)を調製した。
実施例1〜19及び比較例1〜2
表3に示す配合で混合攪拌することにより水性塗料組成物(X−1)〜(X−22)を調製した。
(注10)「エチルシリケート40」:商品名、(株)コルコート製、エチルシリケート部分加水分解縮合物(シリカ残存量約40%)、有効成分100%、
(注11)「エチルシリケート48」:商品名、(株)コルコート製、エチルシリケート部分加水分解縮合物(シリカ残存量約48%)、有効成分100%、
(注12)「カネカゼムラックW#3108F」:商品名、(株)カネカ製、加水分解性シリル基含有アクリル樹脂エマルション、固形分50%、
(注13)「アデカボンタイターHUX−401」:商品名、(株)アデカ製、ウレタン樹脂エマルション、固形分37%、
(注14)「ルミフロンFE−4300」:商品名、旭硝子(株)製、フッ素樹脂エマルション、固形分50%、
(注15)「CS−12」:チッソ(株)製、2,2,4−トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、造膜助剤、
(注16)「アデカノールUH526」:商品名、(株)アデカ製、ポリエーテルウレタン変性物、粘性調整剤、
(注17)「ナトロゾールプラス330」(3%):「ナトロゾールプラス330」(商品名、Aqualon社製、ヒドロキシエチルセルロース)/水/アンモニア水=3/97/微量で溶解希釈したものを使用(有効成分3%)、
(注18)「SNディスパーサント5027」:商品名、サンノプコ(株)製、ポリカルボン酸のアンモニウム塩、固形分酸価230mgKOH/g、固形分20%、
(注19)「SNディスパーサント5468」:商品名、サンノプコ(株)製、ポリカルボン酸のアンモニウム塩、固形分酸価500mgKOH/g、固形分40%。
(注11)「エチルシリケート48」:商品名、(株)コルコート製、エチルシリケート部分加水分解縮合物(シリカ残存量約48%)、有効成分100%、
(注12)「カネカゼムラックW#3108F」:商品名、(株)カネカ製、加水分解性シリル基含有アクリル樹脂エマルション、固形分50%、
(注13)「アデカボンタイターHUX−401」:商品名、(株)アデカ製、ウレタン樹脂エマルション、固形分37%、
(注14)「ルミフロンFE−4300」:商品名、旭硝子(株)製、フッ素樹脂エマルション、固形分50%、
(注15)「CS−12」:チッソ(株)製、2,2,4−トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、造膜助剤、
(注16)「アデカノールUH526」:商品名、(株)アデカ製、ポリエーテルウレタン変性物、粘性調整剤、
(注17)「ナトロゾールプラス330」(3%):「ナトロゾールプラス330」(商品名、Aqualon社製、ヒドロキシエチルセルロース)/水/アンモニア水=3/97/微量で溶解希釈したものを使用(有効成分3%)、
(注18)「SNディスパーサント5027」:商品名、サンノプコ(株)製、ポリカルボン酸のアンモニウム塩、固形分酸価230mgKOH/g、固形分20%、
(注19)「SNディスパーサント5468」:商品名、サンノプコ(株)製、ポリカルボン酸のアンモニウム塩、固形分酸価500mgKOH/g、固形分40%。
<塗膜性能試験>
アルミニウム板(90×300×0.8mm)に、「エポマリンGX」(商品名、関西ペイント(株)製、2液型エポキシ樹脂下塗り塗料)を、エアスプレーにより塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで24時間乾燥させた。
ついで、上記実施例及び比較例で得られた各水性塗料組成物をエアスプレーにより塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで24時間乾燥させた後、再度各水性塗料組成物を中毛ローラーで塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで7日間乾燥させ試験板を作成し、低汚染性及び仕上がり性試験を下記試験方法、評価基準にて行った。
アルミニウム板(90×300×0.8mm)に、「エポマリンGX」(商品名、関西ペイント(株)製、2液型エポキシ樹脂下塗り塗料)を、エアスプレーにより塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで24時間乾燥させた。
ついで、上記実施例及び比較例で得られた各水性塗料組成物をエアスプレーにより塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで24時間乾燥させた後、再度各水性塗料組成物を中毛ローラーで塗布量が0.1kg/m2となるように塗装し、23℃・50%RHで7日間乾燥させ試験板を作成し、低汚染性及び仕上がり性試験を下記試験方法、評価基準にて行った。
(*1)低汚染性
東京都大田区において試験面が南面を向き水平面に対し30度の角度となるように固定し、6ヵ月間ばくろした後の汚染状態を、下記基準により、目視で評価した。また、ばくろ前後の色差ΔEを、色彩色差計「CR−310」(商品名、ミノルタ(株)製)で評価した。
○:ΔEが5より小さい(汚れはほぼ目立たない)、
△:ΔEが5〜10(汚れが若干認められるが実用レベル)、
×:ΔEが10を越える(汚れが目立つ)。
東京都大田区において試験面が南面を向き水平面に対し30度の角度となるように固定し、6ヵ月間ばくろした後の汚染状態を、下記基準により、目視で評価した。また、ばくろ前後の色差ΔEを、色彩色差計「CR−310」(商品名、ミノルタ(株)製)で評価した。
○:ΔEが5より小さい(汚れはほぼ目立たない)、
△:ΔEが5〜10(汚れが若干認められるが実用レベル)、
×:ΔEが10を越える(汚れが目立つ)。
(*2)仕上がり性
試験板の塗膜表面の仕上り外観を、下記基準により、目視で評価した。
〇:光沢があり、均一にムラなく仕上っている、
×:光沢が不十分で、均一に仕上っておらず、ムラが認められる。
試験板の塗膜表面の仕上り外観を、下記基準により、目視で評価した。
〇:光沢があり、均一にムラなく仕上っている、
×:光沢が不十分で、均一に仕上っておらず、ムラが認められる。
Claims (8)
- 下記式(1)又は式(2)又は式(3)で表される有機珪素化合物(A)を含むことを特徴とする水性塗料組成物。
- 有機珪素化合物(A)の数平均分子量が300〜4,000である請求項1記載の水性塗料組成物。
- 水性樹脂(B)をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2記載の水性塗料組成物。
- 化合物(A)以外の有機珪素化合物をさらに含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 被塗面に、請求項1〜4記載の水性塗料組成物を塗装する塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016019168A JP2017137416A (ja) | 2016-02-03 | 2016-02-03 | 水性塗料組成物及び水性塗料組成物の製造方法 |
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JP2016019168A Pending JP2017137416A (ja) | 2016-02-03 | 2016-02-03 | 水性塗料組成物及び水性塗料組成物の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017137416A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019013353A1 (ja) | 2017-07-13 | 2019-01-17 | 新日鐵住金株式会社 | 方向性電磁鋼板 |
-
2016
- 2016-02-03 JP JP2016019168A patent/JP2017137416A/ja active Pending
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