JP2017135967A - ステータ及びステータの製造方法 - Google Patents

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剛志 若菜
Tsuyoshi Wakana
剛志 若菜
啓功 鈴木
Hiroisa Suzuki
啓功 鈴木
洋輔 水野
Yosuke Mizuno
洋輔 水野
巧 岡野
Takumi Okano
巧 岡野
史弥 江間
Fumiya Ema
史弥 江間
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Abstract

【課題】磁気回路としての機能を発揮させつつ、構成がより改良されたヨークを実現する。【解決手段】電機子12を格納する有底筒状のモータMのステータ2が、有底筒状のメインヨーク21と、メインヨーク21内において電機子12の外側面と対向するように配置された界磁用のマグネット23と、マグネット23の少なくとも一部と径方向に対向する位置に配置された補助ヨーク22と、を有して構成されている。補助ヨーク22は、メインヨーク21の外周面に沿ってマグネット23の極数に応じた個数だけ配置された複数の断片部材24を備えている。複数の断片部材24は、断片部材24、24の間に間隔を設けた状態で並んでおり、メインヨーク21内に固定された隣接するマグネット23間を跨ぐ位置に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、直流モータのステータ及び当該ステータの製造方法に係り、特に、ヨークに特徴を有するステータ及び当該ステータの製造方法に関するものである。
直流モータは、回転軸に固定された電機子及び整流子と、電機子の外側を被覆するカップ状のヨークと、ヨークの内壁面に固定された界磁用のマグネットを有するものが一般的である。このように構成された直流モータでは、マグネットがヨーク内部において電機子の側面と対面するように配置されている。また、カップ状のヨークの開口は、ブラケットにより閉塞されている。このブラケットには、回転軸を突出させるための孔が形成されている。この孔の形成により、回転軸の出力側端部は、ヨーク外へと突出可能となる。
また、ヨークの底部とブラケットの孔部付近には軸受が配設されている。回転軸は、これらの軸受によって回転可能に支持されている。また、ブラケットにはブラシが配置されており、ブラシの径方向内側端部が整流子に摺接するように構成されている。これにより、外部電源に接続されたブラシから整流子へと電流が供給される。そして、整流子による整流によって電機子を流れる電流の方向が切り替えられると、電機子と界磁用のマグネットとの相互作用によって電機子が回転し、ロータとして機能する。
ところで、ヨークは、単に、電機子を被覆したりマグネットを支持したりするだけではなく、磁気回路としての役割を果たす。このため、磁気回路を構築するために、ヨークの肉厚を所定以上確保する必要がある。
一方、従来のヨークは、磁気回路として機能する上で必要な肉厚となるようにヨーク素材を絞ることにより製造されていた。このため、従来のヨークでは、磁気回路としての機能を発揮させる必要がない部分の肉厚が、磁気回路としての機能を発揮させる必要がある部分の肉厚と同じ厚みにて形成される。つまり、従来のヨークでは、磁気回路として機能させる必要がない部分について、肉厚が必要以上に大きくなっていた。その結果、従来のヨークでは素材費用が嵩み、また、ヨークの重量が必要以上に大きくなっていた。
以上の問題を解決するための技術は、これまでに開発されてきている。一例を挙げて説明すると、特許文献1に開示された直流電動機のフレーム構造では、回転子鉄心がカップ状のフレーム(メインヨークに相当)に囲繞されており、このフレームの円筒部外側面にリング状の補助フレーム(補助ヨークに相当)が配置されている。このように構成されていることで、全体としては肉厚の小さいメインヨークを作成する。
より具体的に説明すると、特許文献1のフレーム構造では、磁気回路としての機能を発揮させる上で肉厚を大きくする必要がある部分に補助ヨークを巻装する。これにより、磁気回路として機能させる必要がある部分については十分な肉厚を確保し、それ以外の部分については肉厚を小さくすることができる。この結果、ヨークの製造コストの低減及びヨーク重量の軽量化を図ることが可能となる。
実開平06−031354号公報
以上のように補助ヨークを用いることで、ヨークの製造コストの低減及びヨーク重量の軽量化を図ることが可能となる。そして、磁気回路として機能を適切に発揮させながらヨークの更なる低コスト化及び軽量化を図る上で、補助ヨークの形状や配置等について更なる検討が必要となる。つまり、磁気回路としての機能と、補助ヨークの形状や配置位置等についての改良を行い、ヨークの低コスト化及び軽量化を効果的に実現することが可能なステータの開発が求められている。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、メインヨークと補助ヨークとを有するステータについて、磁気回路としての機能を発揮させつつヨークの構成をより改良したステータ及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題は、回転軸に固定された電機子を格納する有底筒状の回転電機のステータであって、該ステータは、有底筒状に形成されたメインヨークと、該メインヨークの内部において前記電機子の外側面と対向するように配置された界磁用のマグネットと、該マグネットの少なくとも一部と径方向に対向する位置に配置された補助ヨークと、を有して構成されており、前記補助ヨークは、前記メインヨークの外周面又は内周面に沿って前記マグネットの極数に応じた個数だけ配置された複数の断片部材を備え、該複数の断片部材は、断片部材間に間隔を設けた状態で並んでおり、前記メインヨーク内に固定された隣接するマグネット間を跨ぐ位置に配置されていることにより解決される。
以上のように、本発明に係るステータは、メインヨークと補助ヨークを備えている。また、補助ヨークは、メインヨークの外周面又は内周面に沿って配置された複数の断片部材によって構成されている。そして、複数の断片部材は、断片部材間に間隔が設けられた状態で並べられ、メインヨーク内に固定された隣接するマグネット間を跨ぐ位置に配置されている。これにより、ヨークの磁気回路としての機能を良好に発揮しつつ、ヨークの製造コストの低減及びヨーク重量の軽量化を実現することが可能となる。
より詳しく説明すると、界磁用のマグネットの磁束分布において、隣接するマグネット間で磁束密度が最も高くなる。そこで、本発明では、隣接するマグネット間を跨ぐように断片部材を配置することとした。これにより、磁束密度の高い箇所を補助ヨーク(厳密には、断片部材)にてカバーすることで適正な磁気回路を構築することができる。また、複数の断片部材は、断片部材間に間隔が設けられた状態で配置されている。つまり、磁気回路を構築する上で肉厚が不要な箇所には補助ヨークを配置せず、その分、ヨークの低コスト化及び軽量化を図ることが可能となる。
また、上記のステータにおいて、前記複数の断片部材の各々の軸方向の長さの最大値は、前記マグネットの軸方向の長さの最大値以下であると好適である。
上記の構成であれば、ヨークにおいて磁気回路としての機能を十分に発揮させつつ、ヨークの更なる低コスト化及び軽量化を図ることが可能となる。
より詳しく説明すると、上述したように、隣接するマグネット間で磁束密度が最も高くなるが、厳密には、特に、マグネット間に位置する部分の軸方向中央部で高くなる。このため、当該軸方向中央部を補助ヨークが重点的にカバーすることで、磁気回路としての機能が十分に発揮されるようになる。
そこで、上記の構成のように、補助ヨークの軸方向の長さの最大値をマグネットの軸方向の長さの最大値以下とすることにより、磁束密度が高い箇所をカバーすることが可能となるので、磁気回路としての機能を保ちつつ、ヨークの更なる低コスト化及び軽量化を図ることが可能となる。
また、上記のステータにおいて、前記複数の断片部材の各々の軸方向の長さ及び前記マグネットの軸方向の長さは、いずれも一定であり、前記複数の断片部材の各々は、当該各々の軸方向の距離の中点と、前記マグネットの軸方向の距離の中点とが、軸方向において一致するように配置されていると好適である。
以上の構成であれば、補助ヨークが軸方向中央部、つまり、磁束密度が高い箇所を効果的にカバーすることができる。
また、上記のステータにおいて、前記複数の断片部材の各々の厚みは、前記マグネットの厚みより小さく、前記メインヨークの厚みよりも大きく形成されていると好適である。
以上の構成では、メインヨークが、メインヨークよりも肉厚なマグネット及び補助ヨーク(厳密には、断片部材)に挟まれている。これにより、筒状のメインヨークを薄肉化でき、ヨークの尚一層の低コスト化及び軽量化を図ることができる。
また、上記のステータにおいて、径方向における前記マグネットと前記電機子との間の隙間の長さが、前記メインヨークの厚みよりも小さいと好適である。
以上の構成であれば、メインヨークの更なる小型化を図ることができる。
また、上記のステータにおいて、前記複数の断片部材の各々における中央部と端部との間には段差が形成されており、前記複数の断片部材の各々は、当該各々の中央部が前記段差の分だけ前記メインヨークの外周面から離れた状態で配置されていると好適である。
上記の構成では、各断片部材の中央部がメインヨークの外周面から離れているので、その分、電機子とヨークとの間の磁気抵抗が上がる。これにより、電機子の発生磁束量が抑えられ、結果として、マグネットの磁束を有効に利用することが可能となる。つまり、回転電機において所定のトルクを得るのに必要なマグネットの発生磁束量がより少なく済むようになる。
また、上記のステータにおいて、前記複数の断片部材の各々は、当該各々に形成された凸部を前記メインヨークの外周面に当接させながら前記メインヨークの外周面に対してプロジェクション溶接することで、前記メインヨークの外周面に取り付けられていると好適である。
上記の構成では、各断片部材がプロジェクション溶接によってメインヨークに接合される。これにより、メインヨークの変形(換言すると、真円度の低下)を抑えることができ、さらに、メインヨークの外周面に形成されたメッキ膜が溶接時に剥離することに起因した腐食の進行を抑制することが可能となる。
また、前述の課題は、本発明のステータの製造方法によれば、回転軸に固定された電機子を格納する有底筒状の回転電機のステータの製造方法であって、前記ステータは、有底筒状に形成されたメインヨークと、該メインヨークの内部において前記電機子の外側面と対向するように配置された界磁用のマグネットと、該マグネットの少なくとも一部と径方向に対向する位置に配置された補助ヨークと、を有して構成されるものであり、前記メインヨーク内において、前記マグネットを固定するマグネット固定工程と、前記補助ヨークが複数備える断片部材を、前記メインヨークの外周面又は内周面に沿って前記マグネットの極数に応じた個数だけ配置することで、前記補助ヨークを前記メインヨークに対して固定する補助ヨーク固定工程と、を行い、該補助ヨーク固定工程では、前記断片部材を、該断片部材間に間隔を設けた状態で並べ、前記メインヨーク内に固定された隣接するマグネット間を跨ぐ位置に配置することにより解決される。
上記の製造方法であれば、ヨークの磁気回路としての機能を良好に発揮しつつ、ヨークの製造コストの低減及びヨーク重量の軽量化を実現したステータを製造することが可能となる。
また、上述したステータの製造方法において、前記補助ヨーク固定工程では、前記マグネットの軸方向の長さよりも小さい軸方向の長さを有するように形成された前記断片部材を配置すると好適である。
以上の方法であれば、ヨークの磁気回路としての機能を保ちつつ、ヨークの更なる低コスト化及び軽量化を図ることが可能となる。
また、上述したステータの製造方法において、前記補助ヨーク固定工程では、前記断片部材の各々の軸方向の距離の中点と、前記マグネットの軸方向の距離の中点とが、軸方向において一致するように前記断片部材を配置すると好適である。
以上の方法であれば、磁束密度が高い箇所を効果的にカバーすることができる。
また、上述したステータの製造方法において、前記補助ヨーク固定工程では、前記メインヨークを形成するための素材であるメインヨーク形成用板素材と、前記補助ヨークを形成するための素材であって前記断片部材の基材をなす複数の補助ヨーク形成用板素材と、を同時に絞ることにより、前記メインヨークと前記補助ヨークとを一体化すると好適である。
以上の方法では、メインヨーク形成用板素材と補助ヨーク形成用板素材とを同時に絞り込むことでメインヨークと補助ヨークとが一体化された状態で形成される。これにより、メインヨークに対して補助ヨークを適切に配置することが可能となり、より具体的には、補助ヨーク配置によるメインヨークの変形(換言すると、真円度の低下)や外周面からのメッキ剥離等を回避することが可能となる。
また、上述したステータの製造方法において、前記補助ヨーク固定工程では、前記断片部材に形成された凸部を前記メインヨークの外周面に当接させ、前記メインヨークの外周面に対して前記断片部材をプロジェクション溶接すると好適である。
以上の方法では、各断片部材をプロジェクション溶接によってメインヨークに接合する。これにより、溶接によるメインヨークの変形(換言すると、真円度の低下)、溶接による外周面からのメッキ剥離及びこれに起因する腐食の進行を抑制することが可能となる。
本発明のステータ及びその製造方法によれば、メインヨークと補助ヨークとを組み合わせることで、磁気回路を構成するヨークを形成する。そして、磁束密度の分布に注目し、磁束密度が高い場所に補助ヨーク(厳密には、断片部材)を配置し、磁束密度が低い場所には補助ヨークを配置しないこととした。これにより、磁気回路としての機能を十分に発揮させつつ、ヨークの低コスト化及び軽量化を効果的に実現することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るモータの基本構成図である。 本発明の第1実施例に係るステータを示す分解機器図である。 本発明の第1実施例に係るステータの断面図である。 磁束密度の分布状態に関する説明図である。 ステータ各部の厚みの大小関係に関する説明図である。 本発明の第2実施例に係るステータの断面図である。 補助ヨークをメインヨークに接合する従来例を示す図である。 プロジェクション溶接にて補助ヨークをメインヨークに接合する手順を示す図である(その1)。 プロジェクション溶接にて補助ヨークをメインヨークに接合する手順を示す図である(その2)。 絞り加工によりステータを製造する手順を示す図である(その1)。 絞り加工によりステータを製造する手順を示す図である(その2)。 絞り加工によりステータを製造する手順を示す図である(その3)。 絞り加工によりステータを製造する手順を示す図である(その4)。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1は、本発明のステータを利用したモータの基本構成を示す概略図である。図2は、第1実施例に係るステータ(第1ステータ)の分解機器図である。図3は、第1ステータの断面図であり、図1のA−A断面図である。図4は、磁束密度の分布状態に関する説明図である。図5は、ステータ各部の厚みの大小関係に関する説明図である。
図6は、第2実施例に係るステータ(第2ステータ)の説明図であり、図3と同じ向きの断面図である。図7は、補助ヨークをメインヨークに接合する従来例を示す模式図であり、補助ヨークをスポット溶接にてメインヨークに接合する様子を示している。図8A及び図8Bは、プロジェクション溶接にて補助ヨークをメインヨークに接合する手順を示す模式図であり、図8Aが接合前の状態を示しており、図8Bが接合後の状態を示している。図9A乃至図9Dは、絞り加工により本発明のステータを製造する手順を示す図である。なお、絞り加工は、図9A、図9B、図9C、図9Dの順に進行する。
以下に説明する実施形態は、補助ヨークを用いて磁気回路としての機能を発揮するステータであって、補助ヨークを含むヨーク全体の低コスト及び軽量化を実現することが可能なステータ及びその製造方法に関するものである。
本発明のステータの構成について説明するにあたり、本発明のステータを利用したモータについて、図1を参照しながら、その基本構成を説明する。なお、以下に説明するモータの構成は、一例に過ぎず、これに限定されるものではない。また、以下の説明中、「出力側」とは、モータの動力が伝達されていく側であり、図1では紙面の左側に相当する。また、「基端部側」とは、回転軸の軸方向において出力側と反対側を意味し、図1では紙面の右側に相当する。
本発明のステータを利用したモータ(以下、モータM)は、直流モータであり、例えば車両の電動パワーステアリング装置に好適に使用されるものである。モータMは、図1に示すように、ロータ1と、ステータ2と、エンドプレート3と、ブラシ4と、を有する。ロータ1は、図1に示すように、回転中心となる回転軸11と、電機子12と、整流子13と、を有する。電機子12は、回転軸11に固定された状態で回転軸11と一体回転可能に組み付けられており、ロータコア12Aと、ロータコア12Aに巻装されるコイル12Bとによって構成されている。整流子13は、円筒形状をなし、回転軸11において電機子12によりも出力側に固定されており、回転軸11と一体的に回転可能である。また、整流子13(正確には、整流子13の構成部品として円周状に並んだ整流子片の各々)は、電機子12を構成するコイル12Bと電気的に接続されている。
ステータ2は、電機子12を格納する有底筒状の部品であり、有底筒状に形成されたメインヨーク21と、メインヨーク21の外側に配置される補助ヨーク22と、界磁用のマグネット23と、を有して構成されている。
メインヨーク21は、カップ形状の磁性体であり、磁性体からなる素材(メインヨーク形成用板素材)を、底部とは反対側に開口部を有するように絞り加工されることで成形されている。メインヨーク21の底部の中央部分には、基端部側に突出するカップ形状の軸受配設部21Aが形成されている。軸受配設部21Aの内部には円環状のボール軸受K1が配置されており、このボール軸受K1により回転軸11の基端部側の端部が回転可能に軸支されている。なお、メインヨーク21のうち、軸受配設部21A以外の部分を、以下では「メインヨーク本体部21B」と呼ぶ。
メインヨーク本体部21Bは、その内周面に貼設されたマグネット23、23間を磁束で結合して磁気回路を構成する役割を果たす。また、メインヨーク本体部21Bの出力側端部(底部とは反対側の端部)に設けられた開口部は、エンドプレート3(ブラシホルダ)によって閉塞されている。また、エンドプレート3の中央部には、回転軸11の出力側端部を貫通させるための貫通孔が形成されており、当該貫通孔の内壁面には円環状のボール軸受K2が配置されている。このボール軸受K2により、回転軸11の出力側端部が回転可能に軸支されている。
さらに、エンドプレート3の基端部側の面にはブラシ4が配置されている。ブラシ4は、角柱状の部材であり、径方向中央側の端部が整流子13(厳密には、整流子片)の外側面と当接するように構成されている。そして、ブラシ4には不図示の外部電源から電流が供給され、この電流は、整流子13により整流されて電機子12中のコイル12Bを流れる。
界磁用のマグネット23は、瓦型の永久磁石であり、メインヨーク本体部21Bの内側壁(内周面)に複数個、より厳密には極数に対応する個数だけ貼設されている。なお、以下に説明するモータの構成例では4極の構造となっており、すなわち、4個のマグネット23がメインヨーク21の内部に固定されている。各マグネット23は、メインヨーク本体部21Bの内部において、電機子12の外側面と対面するように配置されている。そして、電機子12中のコイル12B内に整流電流が流れると、当該電機子12とマグネット23との相互作用によりロータ1が回転する。
補助ヨーク22は、磁性体であり、メインヨーク21と協働して1個のヨークをなしている。また、補助ヨーク22は、メインヨーク21の磁気回路としての役割を補強するためにメインヨーク本体部21Bの外周面(厳密には、側胴部の外周面)に沿って配置されている。より具体的に説明すると、補助ヨーク22は、メインヨーク本体部21Bの外周面において、マグネット23の少なくとも一部と径方向に対向する位置に固定されている。
なお、本発明において、補助ヨーク22は、複数のパーツ(断片部材)に断片化されており、各パーツが分離した状態でメインヨーク本体部21Bの外周面に固定されている。なお、補助ヨーク22の形状や配置位置に関する詳細については、後の項で説明することとする。
<第1実施例>
次に、第1実施例に係るステータ2(以下、第1ステータ2A)の構成について説明する。図2及び図3に示すように、第1ステータ2Aは、メインヨーク21と、第1補助ヨーク22Aと、界磁用のマグネット23と、を有する。また、図2に示すように、第1補助ヨーク22Aは、複数の断片部材24に分かれている(断片化されている)。複数の断片部材24の各々は、薄肉瓦型形状の磁性体からなり、マグネット23の極数に応じた個数だけメインヨーク21の外周面に沿って配置されている。なお、図2及び図3に図示した構成では、4個の断片部材24がメインヨーク21の外周面に固定されており、モータ回転方向(以下、回転方向)において一定間隔毎に、具体的には略90度間隔で配置されている。
そして、複数(具体的には4個)の断片部材24は、図3に示すように、メインヨーク21の外周面において、断片部材24、24間に間隔を設けた状態で環状に並んでいる。さらに、各断片部材24は、メインヨーク21内に貼設された隣接するマグネット23、23間を跨ぐ位置に配置されている。
以上のように構成された第1ステータ2Aでは、ヨーク(メインヨーク21及び第1補助ヨーク22A)が磁気回路を効果的に構築するようになる。また、補助ヨーク22をメインヨーク21の外周面全域に亘って配置する構成に比してヨーク重量をより軽量化することができ、結果として、ヨークを含むステータ全体の製造コストを低減することが可能となる。
より詳しく説明すると、一般的に、マグネット23、23間では磁束密度が最も高くなる。本実施例では、このような磁束分布を考慮し、ヨークが効果的に磁気回路を構成するのに必要な箇所(すなわち、マグネット23、23間に位置する部分)を補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)にてカバーすることとした。
一方、ヨークが効果的に磁気回路を構成する上で補助ヨーク22によるカバーが不要な箇所については、補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)を配置しないこととし、その分、補助ヨーク22(第1補助ヨーク22A)が軽量化されることになる。
また、本実施例では、断片部材24のサイズや配置位置を調整することで、ヨークの更なる軽量化及び低コスト化を図っている。具体的に説明すると、マグネット23の軸方向の長さをt1としたとき、各断片部材24の軸方向長さt2がt1と同じ若しくはt1よりも短くなるように構成されている。つまり、本実施例では長さt1≧長さt2となるように各断片部材24が構成されている。さらに、各断片部材24は、マグネット23の軸方向の距離の中点と各断片部材24の軸方向の距離の中点とが整合するように配置されている。
以上により、ヨークの更なる軽量化及び低コスト化が実現される。かかる効果について図4を参照しながら説明すると、前述したように、マグネット23、23間では磁束密度が最も高くなり、また、マグネット23、23間の領域では、図4に示すように軸方向中央部分において特に磁束密度が高くなる。そして、軸方向中央部から軸方向端部に向かうにつれて磁束密度が低くなっていく。本実施例では、このような磁束分布を考慮し、マグネット23、23間の軸方向中央部分を第1補助ヨーク22A(断片部材24)によって重点的にカバーすることとした。このような構成であれば、各断片部材24の軸方向長さt2を短くすることができ、その分、第1補助ヨーク22Aの軽量化を図ることができる。この結果、ヨーク素材の使用量が減り、ヨークの製造コストが低減するようになる。
さらに、マグネット23の厚み(径方向距離)をt3とし、各断片部材24の厚み(径方向距離)をt4とし、メインヨーク21の厚み(径方向距離)をt5とすると、それぞれの関係は、図5に示すように、径方向において厚みt3>厚みt4>厚みt5となるように構成されている。このような大小関係であれば、磁束密度の高い部分を補助ヨーク22(厳密には断片部材24)によってカバーして効果的な磁気回路を構成すると共に、メインヨーク21を薄肉化してヨークの更なる軽量化及び低コスト化を実現することが可能となる。
ここで、ヨーク各部の厚みについて付言しておくと、径方向における電機子12(より具体的には、ロータコア12A)とマグネット23との間の隙間、すなわちギャップをdとすると、図5に示すように、厚みt3>厚みt4>厚みt5>ギャップdとなっている。このような構成であれば、補助ヨーク22(厳密には断片部材24)とマグネット23との間にメインヨーク21が挟まれているので、メインヨーク21を薄くしてもメインヨーク21の変形(つまり、真円度の低下)を効果的に抑えることが可能となる。
なお、メインヨーク21を絞り加工にて形成する際、素材(メインヨーク形成用板素材)の肉が逃げるように絞り加工される。このため、メインヨーク21のうちの筒状部(メインヨーク本体部21B)の肉厚は、出力側(開口部側)でより厚くなり、底部側でより薄くなる。つまり、メインヨーク21は、底部側の方が変形し易い構造となっている。また、メインヨーク21の底部は、円形となっているので、その外周面に補助ヨーク22からの圧力(荷重)が掛かったときにも真円度を良好に維持することが可能となる。このため、複数の断片部材24からなる補助ヨーク22(第1補助ヨーク22A)をメインヨーク21の外周面に固定する構成では、各断片部材24を外側から固着できるので、メインヨーク21及び補助ヨーク22(厳密には、各断片部材24)の双方の変形を抑えることが可能となる。
<第2実施例>
次に、第2実施例に係るステータ2(以下、第2ステータ2B)の構成について説明する。第2ステータ2Bは、図6に示すように、メインヨーク21と、第2補助ヨーク22Bと、界磁用のマグネット23と、を有する。ここで、メインヨーク21の構成及びマグネット23の構成は、上述した第1実施例と同様である。このため、図6では、メインヨーク21及びマグネット23について第1実施例と同一の符号を付すこととし、また、以下では、メインヨーク21及びマグネット23の構成に関する説明を省略することとする。
第2補助ヨーク22Bは、第1実施例の補助ヨーク(第1補助ヨーク22A)と同様、複数(具体的には4個)の断片部材25によって構成されている。複数の断片部材25は、それぞれ磁性体からなり、図6に示すようにメインヨーク21の外周面に沿って断片部材25、25間に間隔を設けた状態で環状に並んでいる。また、各断片部材25は、メインヨーク21内に貼設された隣接するマグネット23、23間を跨ぐ位置に配置されている。
以上の点において、第2実施例に係る断片部材25は、第1実施例に係る断片部材24と共通する。一方、図3と図6を対比すると分かるように、第2実施例に係る断片部材25の形状は、第1実施例に係る断片部材24の形状と相違する。具体的に説明すると、第2実施例に係る断片部材25の断面形状は、段差が設けられた円弧の形状(略矩形波形状)となっている。より詳しく説明すると、各断片部材25における中央部25a(回転方向における中央部)と端部25b(回転方向における端部)との間には段差が形成されている。
そして、各断片部材25は、図6に示すように、端部25bがメインヨーク本体部21Bに当接している一方で中央部25aが上記の段差だけメインヨーク本体部21Bの外周面から離れた状態(外周面から浮いた状態)で配置されている。このように第2実施例では、各断片部材25の中央部25aがメインヨーク本体部21Bの外周面から離れているため、その分、電機子12とヨークとの間の磁気抵抗が上がることになる。これにより、第1実施例の構成(すなわち、断片部材24の中央部及び端部がメインヨーク本体部21Bの外周面に当接している構成)と比較して、電機子12の発生磁束量が抑えられるようになる。この結果、マグネット23の磁束をより有効に利用することができるようになる。すなわち、モータMにおいて所定のトルクを得るのに必要なマグネット23の発生磁束量が、より少なく済むようになる。
なお、第2実施例では、第1実施例と同様、各断片部材25の軸方向の長さがマグネット23の軸方向の長さよりも短くなっている。また、第2実施例において、各断片部材25は、マグネット23の軸方向の距離の中点と各断片部材25の軸方向の距離の中点とが整合するように配置されている。以上の構成により、第2実施例では、磁気回路としての機能を保ちつつ、ヨークの更なる低コスト化及び軽量化を図ることが可能となる。
また、マグネット23の厚さと、各断片部材25の厚さと、メインヨーク21の厚さとの大小関係についても、第1実施例と同様であり、マグネット23の厚さが最も大きく、次いで断片部材25の厚さが大きく、メインヨーク21の厚さが最も小さくなっている。これにより、メインヨーク21を薄くしてもメインヨーク21の変形(真円度の低下)を効果的に抑えることが可能となる。
<ステータの製造方法>
次に、上述したステータ(第1ステータ2A及び第2ステータ2B)の製造方法について説明する。なお、以下では、第1ステータ2Aの製造方法を具体例として挙げて説明するが、以下の手順については、第2ステータ2Bの製造方法にも適用可能である。
ステータの製造プロセスでは、まず、メインヨーク21を絞り加工により形成する工程、すなわち、メインヨーク形成工程を行う。その後、補助ヨーク22を構成する複数の断片部材24をメインヨーク21に対して固定する工程、すなわち、補助ヨーク固定工程を行う。そして、断片部材24を配置した後、マグネット23をメインヨーク本体部21Bの内周面に貼設して固定する工程、すなわち、マグネット固定工程を行う。なお、補助ヨーク固定工程を行う順序は、マグネット固定工程の後でもよい。
補助ヨーク固定工程では、各断片部材24を、断片部材同士の間に間隔を設けた状態で並べ、メインヨーク21内に固定された隣接するマグネット23、23間を跨ぐ位置に配置させる。また、マグネット23の軸方向の長さよりも小さい軸方向の長さを有するように形成された断片部材24を配置する。さらに、各断片部材24を配置する際には、当該各断片部材24の軸方向の距離の中点と、マグネット23の軸方向の距離の中点とが、軸方向において一致するように配置する。
ところで、補助ヨーク固定工程において断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に配置する際、断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に溶接することが考えらえる。その一例としては、断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面にスポット溶接することが考えられる。断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面にスポット溶接する手順について図7を参照しながら説明すると、断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に当接させた状態で、断片部材24及びメインヨーク本体部21Bの外周壁のそれぞれに棒状の溶接電極100の先端部を押し当てる。かかる状態で溶接電極100の間に電流を流すと、溶接電極100の先端部の間に挟まれている部分が溶融し、結果として、断片部材24がメインヨーク本体部21Bの外周面に溶接される。
上述したスポット溶接では、断片部材24がメインヨーク本体部21Bと当接している箇所のうち、溶接電極100の先端部の間に挟まれて溶融した部分に溶接ナゲット101が形成されるようになる。このような溶接ナゲット101が局所的に形成されると、メインヨーク21の変形(真円度の低下)を招くと共に、メインヨーク本体部21Bの外周面に形成されたメッキ膜を剥離させて腐食を進行させてしまう原因となる。
上記の問題に対応する方策としては、断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面にプロジェクション溶接することが考えられる。断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面にプロジェクション溶接する手順について図8A及び図8Bを参照しながら説明すると、先ず、断片部材24の外表面(厳密には、メインヨーク本体部21Bの外周面に対向する面)に凸部としての打ち出し26(プロジェクション)を形成する。なお、図8Aでは、断片部材24の両端部の各々に1か所ずつ計2個の打ち出し26が形成されているが、打ち出し26の個数については、特に限定されるものではない。
その後、打ち出し26をメインヨーク本体部21Bの外周面に当接させ、さらに、図8Bに示すように、断片部材24及びメインヨーク本体部21Bの外周面のそれぞれに対して溶接電極102を押し当てる。ここで、プロジェクション溶接用の溶接電極102は、幾分幅広となっており、円弧状に湾曲した当接面にて断片部材24やメインヨーク本体部21Bの外周面と当接する構成になっている。
そして、打ち出し26がメインヨーク本体部21Bの外周面に当接した状態で、溶接電極102間に電流が流れると、溶接電極102の間に挟まれている部分、主には打ち出し26周りが溶融し、結果として、断片部材24がメインヨーク本体部21Bの外周面に対してプロジェクション溶接される。なお、溶融した箇所には溶接ナゲット101が形成されるが、図8Bに示すように、プロジェクション溶接によって形成される溶接ナゲット101は、周方向(回転方向)に沿って幾分広がったものとなる。
以上の手順にて断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に対してプロジェクション溶接することにより、スポット溶接の場合のように局所的な溶接ナゲット101の形成が抑制されるようになる。この結果、メインヨーク本体部21Bの外周面に断片部材24を溶接したとしても、メインヨーク21の真円度を良好に維持することが可能となる。また、メインヨーク21の外周面のメッキ膜が溶接時に剥離するのを抑制することができるので、当該メッキ膜の剥離に起因する腐食の進行を効果的に抑えることが可能となる。
なお、断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に固定する方法としては、溶接以外にも考えられ、例えば、接着材によって断片部材24をメインヨーク本体部21Bの外周面に固定してもよい。
以上までの説明では、メインヨーク21及び補助ヨーク22(具体的には、断片部材24、25)のそれぞれを別々に成形し、メインヨーク21の成形後に補助ヨーク22をメインヨーク21に対して固定することとした。ただし、これに限定されるものではなく、メインヨーク21及び補助ヨーク22を同時に絞り加工して形成してもよい。以下、図9A乃至図9Dを参照しながら、メインヨーク21及び補助ヨーク22を同時に絞り加工する手順について説明する。
先ず、図9Aに示すように、磁性体で構成された円盤形状の板体であるメインヨーク形成用板素材201と、磁性体で構成された円弧形状の板体である複数(具体的には4個)の補助ヨーク形成用板素材202とを同心円状に積層する。この際、4個の補助ヨーク形成用板素材202は、一定の間隔を空けながら略90度毎に配置される。
その後、図9Bに示すように、積層状態にあるメインヨーク形成用板素材201及び補助ヨーク形成用板素材202を、パンチホルダ203と第1ダイ(不図示)との間に配置する。この際、メインヨーク形成用板素材201と補助ヨーク形成用板素材202との積層順及び径サイズの大小を調整することにより、補助ヨーク22をメインヨーク21の外側に形成するか内側に形成するかを選択することが可能である。例えば、メインヨーク21の内側に補助ヨーク22を形成する場合には、第1パンチ204に近接する側に補助ヨーク形成用板素材202を配置し、その裏側にメインヨーク形成用板素材201を積層するとよい。他方、メインヨーク21の外側に補助ヨーク22を形成する場合には、メインヨーク形成用板素材201と補助ヨーク形成用板素材202との位置関係が上記と逆になるが、以降の絞りの工程に関しては同様である。なお、以下では、補助ヨーク22をメインヨーク21の外側に形成する場合を例に挙げて説明する。
上記の如く積層されたメインヨーク形成用板素材201と補助ヨーク形成用板素材202とを、パンチホルダ203と第1ダイとの間に挟持しながら、第1パンチ204を第1ダイに向かって進行させることにより一次絞りが行われる。この一次絞りが行われることにより、図9Cに示すように、メインヨーク形成用板素材201の外側面に補助ヨーク形成用板素材202が配置された円筒部205と、この円筒部205の一端部と連続する半球状部分206と、により構成されたカップ状の部材が形成される。この段階において、4個の補助ヨーク形成用板素材202は、円筒部205の外周面に沿って略90度間隔で配置されて固着される。
そして、半球状部分206に軸受配設部21Aを形成するために、当該軸受配設部21Aの形状に整合する形状を有する第2ダイ(不図示)をセットし、先端部分が軸受配設部21Aと整合する形状に形成された第2パンチ207を進行させる。このようにして軸受配設部21Aの形状を形成する二次絞りが行われる。以上のような手順によりメインヨーク21と補助ヨーク22とを同時に絞り込むことで、メインヨーク21に対して補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)が固定(配設)される。すなわち、同時絞り加工により、図9Dに示すヨーク(外周面に断片部材24が配置されたメインヨーク21)が形成される。その後、マグネット23をメインヨーク21の所定位置に配置する。
以上のような同時絞り加工によりメインヨーク21及び補助ヨーク22を一体的に形成すれば、メインヨーク本体部21Bの外周面に補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)を配置する上で補助ヨーク配置によるメインヨークの変形(換真円度の低下)を抑え、また、メインヨーク本体部21Bの外周面からのメッキ剥離等を回避することが可能となる。
なお、上記の説明では、メインヨーク21(メインヨーク本体部21B)の外周面に補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)を配置することとしたが、メインヨーク21(メインヨーク本体部21B)の内周面に補助ヨーク22を配置する構成であってもよい。この場合、界磁用のマグネット23は、補助ヨーク22(厳密には、断片部材24)の内側に固定されることとなる。
<付記>
以上までに説明してきたように、本発明では、メインヨーク21を薄肉化させながらも適正な磁気回路を構築する目的で、補助ヨーク22を使用した。また、補助ヨーク22を複数の断片部材24、25に断片化し、各断片部材24、25のサイズ及び配置位置を調整することでヨークの軽量化及び低コスト化を図ることが可能となる。
また、本発明では、メインヨーク本体部21Bの外周面に断片部材24、25を固定する際に、メインヨーク21の形状(具体的には真円度)を良好に保持しながら固定することが可能となる。
また、本発明では、各断片部材25の中央部25aをメインヨーク21の外周面から離すことで、電機子の発生磁束量を抑え、これにより、マグネット23の磁束を有効に利用することが可能となる。
1 ロータ
2 ステータ
2A 第1ステータ
2B 第2ステータ
3 エンドプレート
4 ブラシ
11 回転軸
12 電機子
12A ロータコア
12B コイル
13 整流子
21 メインヨーク
21A 軸受配設部
21B メインヨーク本体部
22 補助ヨーク
22A 第1補助ヨーク
22B 第2補助ヨーク
23 マグネット
24,25 断片部材
25a 中央部
25b 端部
26 打ち出し(凸部)
100,102 溶接電極
101 溶接ナゲット
201 メインヨーク形成用板素材
202 補助ヨーク形成用板素材
203 パンチホルダ
204 第1パンチ
205 円筒部
206 半球状部分
207 第2パンチ
K1 ボール軸受
K2 ボール軸受
M モータ(回転電機)

Claims (12)

  1. 回転軸に固定された電機子を格納する有底筒状の回転電機のステータであって、
    該ステータは、有底筒状に形成されたメインヨークと、該メインヨークの内部において前記電機子の外側面と対向するように配置された界磁用のマグネットと、該マグネットの少なくとも一部と径方向に対向する位置に配置された補助ヨークと、を有して構成されており、
    前記補助ヨークは、前記メインヨークの外周面又は内周面に沿って前記マグネットの極数に応じた個数だけ配置された複数の断片部材を備え、
    該複数の断片部材は、断片部材間に間隔を設けた状態で並んでおり、前記メインヨーク内に固定された隣接するマグネット間を跨ぐ位置に配置されていることを特徴とするステータ。
  2. 前記複数の断片部材の各々の軸方向の長さの最大値は、前記マグネットの軸方向の長さの最大値以下であることを特徴とする請求項1に記載のステータ。
  3. 前記複数の断片部材の各々の軸方向の長さ及び前記マグネットの軸方向の長さは、いずれも一定であり、
    前記複数の断片部材の各々は、当該各々の軸方向の距離の中点と、前記マグネットの軸方向の距離の中点とが、軸方向において一致するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のステータ。
  4. 前記複数の断片部材の各々の厚みは、前記マグネットの厚みより小さく、前記メインヨークの厚みよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のステータ。
  5. 径方向における前記マグネットと前記電機子との間の隙間の長さが、前記メインヨークの厚みよりも小さいことを特徴とする請求項4に記載のステータ。
  6. 前記複数の断片部材の各々における中央部と端部との間には段差が形成されており、
    前記複数の断片部材の各々は、当該各々の中央部が前記段差の分だけ前記メインヨークの外周面から離れた状態で配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のステータ。
  7. 前記複数の断片部材の各々は、当該各々に形成された凸部を前記メインヨークの外周面に当接させながら前記メインヨークの外周面に対してプロジェクション溶接することで、前記メインヨークの外周面に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のステータ。
  8. 回転軸に固定された電機子を格納する有底筒状の回転電機のステータの製造方法であって、
    前記ステータは、有底筒状に形成されたメインヨークと、該メインヨークの内部において前記電機子の外側面と対向するように配置された界磁用のマグネットと、該マグネットの少なくとも一部と径方向に対向する位置に配置された補助ヨークと、を有して構成されるものであり、
    前記メインヨーク内において、前記マグネットを固定するマグネット固定工程と、
    前記補助ヨークが複数備える断片部材を、前記メインヨークの外周面又は内周面に沿って前記マグネットの極数に応じた個数だけ配置することで、前記補助ヨークを前記メインヨークに対して固定する補助ヨーク固定工程と、を行い、
    該補助ヨーク固定工程では、前記断片部材を、該断片部材間に間隔を設けた状態で並べ、前記メインヨーク内に固定された隣接するマグネット間を跨ぐ位置に配置することを特徴とするステータの製造方法。
  9. 前記補助ヨーク固定工程では、前記マグネットの軸方向の長さよりも小さい軸方向の長さを有するように形成された前記断片部材を配置することを特徴とする請求項8に記載のステータの製造方法。
  10. 前記補助ヨーク固定工程では、前記断片部材の各々の軸方向の距離の中点と、前記マグネットの軸方向の距離の中点とが、軸方向において一致するように前記断片部材を配置することを特徴とする請求項9に記載のステータの製造方法。
  11. 前記補助ヨーク固定工程では、前記メインヨークを形成するための素材であるメインヨーク形成用板素材と、前記補助ヨークを形成するための素材であって前記断片部材の基材をなす複数の補助ヨーク形成用板素材と、を同時に絞ることにより、前記メインヨークと前記補助ヨークとを一体化することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のステータの製造方法。
  12. 前記補助ヨーク固定工程では、前記断片部材に形成された凸部を前記メインヨークの外周面に当接させ、前記メインヨークの外周面に対して前記断片部材をプロジェクション溶接することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のステータの製造方法。
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