JP6009140B2 - Dcモータ - Google Patents

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Description

本発明はDCモータに関し、特に電動工具等に利用されるモータに関する。
電動工具等に利用されるモータは、高出力、高トルク、コンパクト、軽量、低消費電力などの種々の特性が要求される。そして、このような電動工具用の分野において、4極界磁の直流モータが考案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。また、近年、電動工具用の分野では、モータの全長の短縮化の要求が強まっている。
国際公開第08/126834号パンフレット 特開2009−165213号公報
ところで、モータの性能を維持しつつモータの全長を短くしようとすると、モータの径を変えないのであれば、マグネットの体積を減らすことになる。そのため、より小さな体積のマグネットで必要な磁界を発生させるために、希土類マグネットなどの高磁力マグネットを採用する必要がある。その場合、高磁力マグネットは高価であり、モータの低コスト化の妨げとなっている。そこで、本発明者は、電動工具に必要なモータの性能を維持しつつ全長を短くしたモータにおいて、低コストなマグネットを採用することを試みている。
しかしながら、このようなモータにおいては、想定よりもモータの寿命が低下する場合がある。コストの観点から、例えば、フェライトマグネットを採用した場合、体積を減らしたマグネットにより発生する磁界が弱くなるため、モータの性能を維持する場合、電機子(ロータ)で発生させる磁界を強める必要がある。この場合、マグネットにより発生する磁界の強さは、電機子で発生する磁界の強さに対して相対的に弱まるため、いわゆる電機子反作用の影響が大きくなる。その結果、モータの寿命が想定より低下したと考えられる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立したDCモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のDCモータは、ヨークと、ヨークの内面に沿って設けられ、周方向に4つ以上の磁極を有するマグネットと、マグネットに対向配置され、コアと巻き線で構成されている電機子と、電機子の回転軸に沿って挿通され固定されたシャフトと、電機子と同軸になるようにシャフトに取り付けられたコミテータと、を備える。マグネットは、最大エネルギー積BHmaxが3〜6MGOeの材料で構成され、電機子の径方向におけるマグネットの厚みをT[mm]、コアの外径をd[mm]、とすると、マグネットの厚みTとコアの外径dとの比T/dが0.16以上である。ここで、ヨークの外径とは、例えば、ヨークが円筒状の場合はその直径ということができる。また、ヨークが円筒状ではない場合、ヨークの外径とは、ヨークの中心軸を挟んで対向する磁極を結んだ方向のヨークの幅ということもできる。
この態様によると、比較的に廉価である最大エネルギー積が約3〜約6MGOeのマグネットを用いた場合であっても、所望のモータ性能を維持しつつ、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立することができる。詳細には、マグネットの厚みTとコアの外径dとの比T/dを0.16以上とすることで、マグネットの体積をある程度増加させることができ、いわゆる電機子反作用の影響を緩和することができる。つまり、モータの負荷回転時における電気的な遅れ位相(遅角)が小さくなり、遅角に起因してコミテータとブラシとの間での発生する火花が抑制されるため、ブラシの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化が実現される。
特に、電機子の回転軸方向におけるコアの厚みをL[mm]、電機子の径方向におけるヨークの外径をD[mm]、とすると、コアの厚みLとヨークの外径Dとの比L/Dを0.60未満とする場合、ロータで発生する磁界の強度がマグネットで発生する磁界の強度よりも相対的に強まる。その結果、電機子反作用の影響が強まることにより、火花の発生が促進され、モータ寿命が大幅に短くなっていた。前述の、マグネットの厚みTとコアの外径dとの比T/dを0.16以上とする構造は、コアの厚みLとヨークの外径Dとの比L/Dを0.60未満とするモータ構造のときに、特にモータ長寿命化の効果が高い。
シャフトは、電機子およびコミテータを挟んだ両側でそれぞれ軸受に支持されており、2つの軸受の間隔が35〜70[mm]であってもよい。好ましくは、2つの軸受の間隔が60[mm]以下であるとよい。より好ましくは、2つの軸受の間隔が55[mm]以下であるとよい。これにより、このようなモータを用いた電動工具の全長も短縮化が可能となる。
コアは、外径Dが20〜35[mm]であってもよい。このように、電動工具などに求められるモータ性能を満たしつつ、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立できる。
ヨークは、環状のハウジングであり、ハウジングは、外径Dが30〜55[mm]であってもよい。これにより、ある程度小型のモータであっても、所望のモータ特性を維持しつつモータの全長を短縮化することができる。
本発明によれば、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立することができる。
マグネットの厚みの相違による減磁率とモータ(ブラシ)寿命の変化の傾向を示すグラフである。 モータの全長の相違によるマグネットが発生する磁界の強度とモータ(ブラシ)の寿命の変化の傾向を示すグラフである。 第1の実施の形態に係るDCモータの正面図である。 図3のA方向から見たDCモータの側面図である。 図3のB方向から見たDCモータの側面図である。 図5のC−C’断面図である。 巻線の図示を省略した回転子の上面図である。 内部にマグネットが固定されている金属ケースを開口側から見た側面図である。 内部にマグネットが固定され、電機子が収容されている金属ケースを開口側から見た側面図である。 マグネットの厚みT/コアの外径dの値の相違による減磁率とモータ寿命の変化の傾向を示すグラフである。 マグネットの厚みT/コアの外径dの値の相違による電機子反作用の影響とモータ寿命の変化の傾向を示すグラフである。 各パラメータを説明するための要部を示す模式図である。 第2の実施の形態係るモータの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
本実施の形態に係るモータの性能を決定する過程について説明する。図1は、マグネットの厚みの相違による減磁率とモータ(ブラシ)寿命の変化の傾向を示すグラフである。通常のマグネットは、材料コストの低減の観点からはなるべく薄くしつつ、モータとして必要な性能が発揮されるように不可逆減磁しない範囲の厚みが確保されている。つまり、従来のマグネットは、図1に示すように、矢印が指す領域の範囲で厚みが設定されている。より詳述すれば、減磁率が急激に上昇するマグネットの厚みよりわずかに厚い値に設定している。また、4極のマグネットを用いたモータの場合、同様のモータ性能を発揮するように設計された2極のマグネットを用いたモータと比較して、電機子の反磁界強度が分散されるため、不可逆減磁が起こり難くなり、マグネットの厚みを薄くできる。一方、モータの寿命は、マグネットの厚みが薄くなるにつれて短くなる傾向がある。
図2は、モータの全長の相違によるマグネットが発生する磁界の強度とモータ(ブラシ)の寿命の変化の傾向を示すグラフである。モータの全長が短くなるにつれてマグネットの体積は減る傾向にあり、マグネットが発生する磁界の強度は小さくなる。そのため、いわゆる電機子反作用の影響が多くなり、整流時の火花の発生によるブラシ摩耗が促進されやすくなる。
電機子反作用とは、マグネットによって発生する磁束と、負荷電流が流れたときに電機子電流によって発生する磁束を合成すると、合成磁束の向きに偏りが生じる現象をいう。例えば、モータ製造時にマグネットや電機子を幾何学的に中性位相に組み立てたとしても、負荷回転時には電機子反作用により、電気的な遅れ位相(遅角)が生じる。そのため、負荷回転時に電機子によって生じる磁界の強度に対する、マグネットが発生する磁界の強度の比率が小さいほど、電機子反作用の影響が大きくなる。つまり、マグネットが発生する磁界の強度が小さいほど整流時の火花が増大し、モータの寿命が短くなる傾向がある。
本発明者は、このような知見に基づいて、磁極が4つ以上で低コストのマグネットを用いたモータにおいて、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立するモータを考案した。
(第1の実施の形態)
図3は、第1の実施の形態に係るDCモータの正面図である。図4は、図3のA方向から見たDCモータの側面図である。図5は、図3のB方向から見たDCモータの側面図である。図6は、図5のC−C’断面図である。
図3乃至図5に示すように、DCモータ(単に「モータ」という)10は、円筒状のハウジング12の内部に回転子(ロータ)14が収容されて構成されている。ハウジング12は、ヨークとしても機能する有底筒状の金属ケース16と、円筒状の樹脂製のブラシホルダ18とを組み付けて構成される。金属ケース16の外周には環状の補助ヨーク19が固定されている。補助ヨーク19は、ハウジング12からの漏洩磁束を軽減させるために金属ケース16に補助的に巻き付ける鋼板である。
金属ケース16および補助ヨーク19は、磁気回路を形成するヨークとしても機能し、金属ケース16の内周面には筒状の界磁マグネット(単に「マグネット」という)20が固定され、共に固定子を構成している。金属ケース16の底部中央にはボス部17が外方にやや突出するように形成され、後述する軸受を収容している。
回転子14は、回転軸となるシャフト22に、電機子24、コミテータ26等が設けられて構成される。シャフト22は、ハウジング12の軸線に沿って挿通されているとともに、電機子24の回転軸に沿って挿通され電機子24に対して固定される。また、電機子24は、マグネット20に対向するように配置されている。ブラシホルダ18には、コミテータ26に対向配置される一対のカーボンブラシ30が配設されている。ブラシホルダ18には、図示しない電装品と電気的に接続するためのリード線32がカーボンブラシ30と直列に取り付けられている。
ブラシホルダ18は、リード線32を取り付けたブラシホルダ組立て体の状態で金属ケース16に挿入されるようにして組み付けられる。このようにブラシホルダ組立体を組み付けた後、金属ケース16の開口部に固定する。ブラシホルダ18は、金属ケース16の開口部とほぼ同形状の外形を有し、その開口部に挿通嵌合される。エンドプレート36は、ブラシホルダ18に設けられているカーボンホルダ31やリード線32を覆うように金属ケース16に固定されている。
エンドプレート36の中央にはボス部39が外方にやや突出するように形成され、リング状であって潤滑用のオイルを含浸したいわゆるオイルレスメタルからなる滑り軸受37が圧入されている。ボス部39の底部にはその滑り軸受37と同軸状に挿通孔が設けられている。シャフト22の一方端側は、この挿通孔を貫通して外部に露出している。なお、滑り軸受37をエンドプレート36ではなくブラシホルダ18に設けることもできるが、金属からなるエンドプレート36にて保持する本実施の形態の構成は、樹脂と比べて温度湿度変化に強く、モータ使用温度湿度環境の変化による体積の膨張収縮が小さいのでシャフト22の同軸度を向上させることができ、回転子14を高精度で安定した回転状態を保持することができる。
図6に示すように、金属ケース16およびブラシホルダ18に囲まれるようにしてハウジング12の内部空間が形成される。一方、金属ケース16のボス部17にも滑り軸受41が圧入されている。滑り軸受41は、シャフト22の端部が挿通され、シャフト22を回転自在に支持する。なお、ボス部17には、シャフト22の一端が突出できるように中央に開口が形成されている。
電機子24は、シャフト22に圧入されたコア46と、コア46に巻回された巻線48を含んで構成されており、コア46の外周面がマグネット20の内周面と所定のクリアランス(磁気ギャップ)をあけて対向配置されている。これらマグネット20およびコア46による磁極構成の詳細については後述する。
コミテータ26は、円筒状をなし、ブラシホルダ18が金属ケース16に組み付けられた際にカーボンブラシ30に対向配置される位置にてシャフト22に圧入され、電機子24と同軸になるようにシャフト22に取り付けられている。ブラシホルダ18には筒状のカーボンホルダ31(図5参照)が固定されており、カーボンブラシ30は、このカーボンホルダ31に内挿されて支持されている。また、カーボンブラシ30は、この状態でコミテータ26の外周面に摺接するよう位置決めされている。
図7は、巻線の図示を省略した回転子14の上面図である。コミテータ26は、10個の整流子片26aを有する。導電体で構成される各整流子片26aは、絶縁体からなる整流子芯26bの周上で、互いにスリット26cで分割されるとともに、その端部を折り曲げて電線接続部26dを構成している。
図8は、内部にマグネット20が固定されている金属ケース16を開口側から見た側面図である。図9は、内部にマグネット20が固定され、電機子24が収容されている金属ケース16を開口側から見た側面図である。なお、図8では、マグネット20の磁極を説明するためにそれ以外の部品が省略されている。また、図9では、金属ケースに電機子が挿入された状態を示しており、巻線は省略されている。
マグネット20は、その外周面が接着剤を介して金属ケース16の内周面に固着されている。マグネット20は、4つの円弧状の部材20aで構成されており、各部材20aは周方向に間隔をおいて所定の位置に配置されている。マグネット20は、4つの円弧状の部材20aの内周面により形成される仮想円の中心が、電機子24の軸中心に一致するように構成されており、各部材20aに各磁極が形成されている。
すなわち、マグネット20は、磁極60(N極)、磁極61(S極)、磁極62(N極)、磁極63(S極)が周方向に等間隔で設けられた4極界磁の筒状体からなる。マグネット20は、金属ケース16に固定した後、磁界発生装置により金属ケース16の外部から着磁させることで形成できるが、その着磁技術については公知であるため詳細な説明を省略する。なお、マグネット20は、環状の一つの部材であってもよい。
本実施の形態に係るマグネット20は、最大エネルギー積BHmaxが3〜6MGOe(23.9〜47.8kJ/m)の材料で構成されている。このような材料としては、フェライトの焼結体や、フェライトをプラスチックに分散させたもの、複数種の磁性体をプラスチックに分散させたものがあげられる。前述のような最大エネルギー積を有するマグネットであれば、低コストの材料で製造することができる。
一方、図9に示すように、コア46は、シャフト22に圧入された中央円筒部から放射状に延出する5つの磁極64〜68を有し、各磁極に巻線が巻回される。なお、コア46と巻線との間には、絶縁用のコーティングパウダーの塗布が施されている。
次に、上述のモータ10において、モータの全長を短縮しつつモータの寿命を延ばす構成を検討した。具体的には、電機子24の径方向におけるマグネットの厚みT[mm]、コアの外径d[mm]、電機子の回転軸方向におけるコアの厚みL[mm]、電機子の径方向における金属部材の外径D[mm]などのパラメータに着目した。これらのパラメータに着目した理由は以下の通りである。
図1、図2に示したように、モータの寿命はマグネットによる磁界の強度を高めることで延びることが示唆されている。一方、モータを短縮化しようとすると、マグネットの全長は制限されることになる。加えて、コストの観点からマグネット自身の性能を高める材料の使用、例えば、希土類磁石の使用は制限される。そこで、本発明者が鋭意検討した結果、前述のパラメータを最適化することでモータの全長を短縮しつつモータの寿命を延ばす構成に想到した。
寿命を延ばすためには、電機子反磁界による影響を抑えるようにする必要があり、マグネットにより発生する磁界を回転子14により発生する磁界よりも相対的に強くすることが有効である。そこで、マグネットの厚みT/コアの外径dの比率に着目した。図10は、マグネットの厚みT/コアの外径dの値の相違による減磁率とモータ寿命の変化の傾向を示すグラフである。図11は、マグネットの厚みT/コアの外径dの値の相違による電機子反作用の影響とモータ寿命の変化の傾向を示すグラフである。図12は、各パラメータを説明するための要部を示す模式図である。
図10、図11に示すように、本実施の形態に係るモータ10では、T/dの値が従来よりも大きくなるような構成を採用している。つまり、マグネット20の厚みTを厚くするとともに、コア46の外径dを小さくしたことで、電機子反作用の影響を緩和しモータの長寿命化を実現している。本実施の形態に係るマグネット20の厚みTは、4.6〜6.0[mm]程度が好ましい。マグネットの厚みTが4.6mm未満であると、電機子反作用の影響を十分緩和できるような強さの磁界を発生させることができない。マグネットの厚みTが6.0mmを超えると、モータ自体が大型化してしまう。コア46は、外径dが20〜35[mm]である。
また、電機子24が発生する磁界の強度を小さくする手段として、コア46の厚みLを薄くすることも考えられる。本実施の形態では、コア46の厚みLが10〜30[mm]である。一方、ハウジングやヨークの外径Dは、用途によってある程度決まっている。本実施の形態では、電動工具用としてはL/Dの値が従来よりも比較的小さい構成としている。具体的にはL/Dが0.60未満のモータを想定している。つまり、本実施の形態に係るモータは、モータの直径に対して全長が比較的短い形状を有している。
また、本実施の形態に係るモータ10は、金属ケース16(または補助ヨーク19)の外径Dが30〜55[mm]である。これにより、ある程度小型のモータであっても、所望のモータ特性を維持しつつモータの全長を短縮化することができる。また、モータ10は、2つの滑り軸受37,41の間隔(以下では、適宜「全長」という)が35〜70[mm]である。これにより、このようなモータを用いた電動工具の全長も短縮化が可能となる。
以下では、各比較例および実施例の構成と、その構成における寿命試験について説明する。なお、いずれの構成のモータも、電動工具用として好適な停動トルクが100〜1500[mN・m]程度の性能を実現している。
[寿命試験条件]
電圧:18.0V+0.11Ω
負荷:電流15A負荷
試験モード:連続
試験中回転速度:約17000rpm
ブラシ摩耗速度:実働100h当たりのブラシ摩耗量
ブラシ材:カーボンブラシ
[比較例1]
比較例1に係るモータは、全長が67.0[mm]、ハウジングの外径が47.0[mm]、コアの厚みLが31.0[mm]、コアの外径dが27.5[mm]、マグネットの厚みTが5.7[mm]である。この場合、T/d=0.21、L/D=0.66となる。また、マグネットには2極のフェライトマグネットが用いられている。この構成のモータは、ブラシ摩耗速度が1.1mm/100h程度であり、十分実用に耐えうるが、L/Dが0.66と大きく、短縮化が図れていない。
[比較例2]
比較例2に係るモータは、全長が50.0[mm]、ハウジングの外径が45.0[mm]、コアの厚みLが17.2[mm]、コアの外径dが30.0[mm]、マグネットの厚みTが4.5[mm]である。この場合、T/d=0.15、L/D=0.38となる。また、マグネットには4極のフェライトマグネットが用いられている。このモータは、L/Dが小さく、全長の短縮化が図られているが、T/d=0.15の値が小さく、電機子反作用の影響が大きい。そのため、この構成のモータのブラシ摩耗速度は5.0mm/100h程度となっており、寿命が著しく短くなっている。
[実施例]
次に実施例について説明する。実施例に係るモータ10は、全長が53.5[mm]、ハウジングの外径が45[mm]、コアの厚みLが23.5[mm]、コアの外径dが27.5[mm]、マグネットの厚みTが5.8[mm]である。この場合、T/d=0.21、L/D=0.52となる。この構成のモータのブラシ摩耗速度は2.0mm/100h未満であり、十分実用に耐える寿命を達成している。また、L/Dは0.52であり、モータの全長を十分短縮化できている。
このように、本実施の形態に係るモータ10は、比較的に廉価である最大エネルギー積が3〜6MGOeのマグネットを用いた場合であっても、所望のモータ性能を維持しつつ、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立することができる。詳細には、マグネットの厚みTとコアの外径dとの比T/dを0.16以上とすることで、マグネットの体積をある程度増加させることができる。そのため、マグネットにより生じる磁界の強度を高めることができ、いわゆる電機子反作用の影響を緩和することができる。
つまり、モータの負荷回転時における電気的な遅れ位相(遅角)が小さくなり、遅角に起因してコミテータとブラシとの間での発生する火花が抑制されるため、ブラシの長寿命化、ひいてはモータの長寿命化が実現される。一方、コアの厚みLと金属部材の外径Dとの比L/Dを0.60未満とすることで、ロータの回転軸方向の長さがある程度規制されるため、ロータで発生する磁界の強度も抑えられる。
その結果、電機子反作用の影響が緩和され、前述のように火花の発生が抑制されモータの長寿命化が達成される。また、ロータの回転軸方向の長さがある程度規制されているため、モータの全長の短縮化も図られる。このように、電動工具などに求められるモータ性能を満たしつつ、モータの全長の短縮化とモータの長寿命化を両立できる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係るモータ10は、マグネット20や回転子14がハウジング12に収納され一体化されている。しかしながら、モータの用途によっては、ハウジングが必ずしも必要がない場合がある。また、ブラシ自体もモータが取り付けられる装置側に配置されているものもある。図13は、第2の実施の形態係るモータ100の断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付して説明を適宜省略する。
モータ100は、環状のヨーク102と、ヨーク102の内周側に設けられているマグネット20と、回転子14と、コミテータ26とを備え、各部材がシャフト22を中心として同軸に配置されている。モータ100は、使用される機器に対して、ヨーク102、2つの滑り軸受37,41を介して取り付けられる。このようなモータ100も、第1の実施の形態に係るモータ10と同様の作用効果が得られる。
本発明は上述の各実施の形態や実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施の形態や実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
例えば、上述の実施の形態では、マグネットの磁極を4極として説明しているが、マグネットの磁極は4極以上であってもよい。
10 モータ、 12 ハウジング、 14 回転子、 16 金属ケース、 18 ブラシホルダ、 19 補助ヨーク、 20 マグネット、 22 シャフト、 24 電機子、 26 コミテータ、 30 カーボンブラシ、 31 カーボンホルダ。

Claims (3)

  1. ヨークと、
    前記ヨークの内面に沿って設けられ、周方向に4つの磁極を有するマグネットと、
    前記マグネットに対向配置され、コアと巻き線で構成されている電機子と、
    前記電機子の回転軸に沿って挿通され固定されたシャフトと、
    前記電機子と同軸になるように前記シャフトに取り付けられた、10個の整流子片を有するコミテータと、を備え、
    前記マグネットは、最大エネルギー積BHmaxが3〜6MGOeの材料で構成され、
    電機子の回転軸方向における前記コアの厚みをL[mm]、
    電機子の径方向における前記ヨークの外径をD[mm]、とすると、
    コアの厚みLとヨークの外径Dとの比L/Dが0.60未満であるDCモータにおいて、
    電機子の径方向における前記マグネットの厚みをT[mm]、
    前記コアの外径をd[mm]、とすると、
    マグネットの厚みTとコアの外径dとの比T/dが0.16以上であり、
    前記コアは、外径dが20〜35[mm]であり、
    前記ヨークは、環状のハウジングであり、
    前記ハウジングは、外径Dが30〜55[mm]であることを特徴とするDCモータ。
  2. 前記シャフトは、前記電機子および前記コミテータを挟んだ両側でそれぞれ軸受に支持されており、
    2つの軸受の間隔が35〜70[mm]であることを特徴とする請求項1に記載のDCモータ。
  3. 前記コアは、5つの磁極を有することを特徴とする請求項1または2に記載のDCモータ。
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