JP2017133398A - オイルストレーナ - Google Patents

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淳史 幸
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Abstract

【課題】筒状フィルタを用いてオイルストレーナのコンパクト化を図りながら、ケーシングを軸線の径方向に分割して成型自由度を向上させる場合に、ケーシングを構成する部材の接合方法の選択の自由度を向上させる。【解決手段】ケーシング20は、軸線の径方向に分割された上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40とを接合してなる。フィルタ10には第1被固定部10eと第2被固定部10gとが設けられている。第1被固定部10eは下側ケーシング部材40の内面に嵌合する。第2被固定部10gは下側ケーシング部材40の接合面45aの凹部45bに嵌合する。【選択図】図4

Description

本発明は、例えばエンジンや自動変速機のオイルパン等に設けられるオイルストレーナに関し、特に、オイルストレーナの内部に収容されているフィルタが立体形状である構造の技術分野に属する。
従来より、例えばエンジンや自動変速機のオイルパン等にはオイルを濾過するためのオイルストレーナが設けられている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2のオイルストレーナは、ケーシングと、該ケーシングの内部に収容されている筒状のフィルタとを備えている。
また、特許文献1、2のケーシングは、フィルタが筒状であることから全体として筒状に形成されており、その長手方向一端部にオイル流入孔が形成され、他端部にオイル流出孔が形成されている。そして、オイル流入孔とオイル流出孔との間において流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材とに分割されており、流入側ケーシング部材及び流出側ケーシング部材が共に筒状をなしている。流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材は突き合わされた状態で溶着される。
特開2010−7627号公報 特許第4749298号公報
ところで、特許文献1、2のようにフィルタを筒状にすることで、平面型フィルタと同等の濾過面積を確保しながら、コンパクトにすることが可能になる。すなわち、仮に特許文献1、2の筒状フィルタを展開して同等の濾過面積を持つ平面型フィルタを想定した場合、平面型フィルタは面方向に大型になるので、ケーシングもそれに対応するように大型化し、しかも、平面型フィルタの一方側の面から他方側の面にオイルの流通空間を確保しなければならず、全体としてオイルストレーナが大型化してしまう。したがって、筒状フィルタを使用したいという要求がある。
一方、特許文献1、2では、流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材が共に筒状であることから、成型時には軸線方向に移動する金型を使用するのが型構造上、一般的である。ところが、ケーシングの形状設定等により、軸線方向に金型を移動させようとするとアンダーカットになってしまうことがある。この場合、ケーシングを軸線の径方向に分割して2つの半割状のケーシング部材を組み合わせることによって対応することが考えられる。このようにした場合、筒状フィルタは立体形状であるため、一方のケーシング部材の接合面から他方のケーシング部材内へ突出するように配置されることになる。こうなると、一方のケーシング部材を他方のケーシング部材に対して接合する際に、振動溶着しようとするとフィルタが突出しているために両ケーシング部材の振動方向が規制されてしまう。また、熱板溶着しようとすると、フィルタが突出しているため、熱板を接合面に接近させた際にフィルタが溶けてしまうという問題が起きやすくなる。
つまり、筒状フィルタを用い、かつ、ケーシングを軸線の径方向に分割する構造を採用しようとすると、ケーシング部材の溶着方法が限られて設計自由度が低くなってしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筒状フィルタを用いてオイルストレーナのコンパクト化を図りながら、ケーシングを軸線の径方向に分割して成型自由度を向上させる場合に、ケーシングを構成する部材の接合方法の選択の自由度を向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、筒状フィルタを一方のケーシング部材から突出させないようにしながら、筒状フィルタを該ケーシング部材に確実に固定できるようにした。
第1の発明は、
オイルを濾過する網目部(10a)が筒を形成するように設けられた筒状フィルタ(10)と、
上記フィルタ(10)を収容する筒状ケーシング(20)とを備え、
上記ケーシング(20)には、オイル流入孔(43)とオイル流出孔(33)とが該ケーシング(20)の軸線方向に互いに離れて形成され、該オイル流入孔(43)から該ケーシング(20)に流入したオイルが上記フィルタ(10)を通過して該オイル流出孔(33)から流出するように構成されたオイルストレーナ(1)において、
上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の軸線の径方向に分割された第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とを備え、該第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とが接合されており、
上記フィルタ(10)の上記網目部(10a)は、上記第2ケーシング部材(40)に収容されており、
上記フィルタ(10)には、該フィルタ(10)の軸線の径方向に突出する第1被固定部(10e)と、上記第1ケーシング部材(30)及び上記第2ケーシング部材(40)の分割面(W)に沿う方向に突出する第2被固定部(10g)とが設けられ、
上記第2ケーシング部材(40)の内面には、上記フィルタ(10)の上記第1被固定部(10e)が嵌合する嵌合部(46、48)が形成され、
上記第2ケーシング部材(40)における上記第1ケーシング部材(30)との接合面(45a)には、上記フィルタ(10)の第2被固定部(10g)が嵌合する凹部(45b)が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、筒状フィルタとすることで、濾過面積を広く確保しながらオイルストレーナの小型化を図ることが可能になる。そして、第1ケーシング部材と第2ケーシング部材は、ケーシングの軸線の径方向に分割されているものなので、これらケーシング部材は筒状ではなく、ケーシングを径方向に割ったような形状となる。これにより、これらケーシング部材を成型する金型の型開き方向は、ケーシングの軸線を基準としたとき、該軸線の径方向となる。したがって、ケーシングに複数の屈曲部や凹部があったとしても、これらケーシング部材を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになる。
また、第1ケーシング部材と第2ケーシング部材とを接合した状態では、フィルタの第1被固定部が第2ケーシング部材の嵌合部に嵌合し、第2被固定部が第2ケーシング部材の接合面に形成された凹部に嵌合している。このとき、第2被固定部は分割面に沿って延びているので、第1ケーシング部材の内部へ向けて突出することはない。さらに、第1被固定部は第2ケーシング部材の内面に嵌合するので、この第1被固定部も第1ケーシング部材の内部へ向けて突出することはない。そして、フィルタの網目部が第2ケーシング部材に収容されている。したがって、フィルタの全体が第1ケーシング部材の内部へ向けて突出しないようにすることができるので、第1ケーシング部材と第2ケーシング部材とを相対的に振動させる振動溶着の際にフィルタが邪魔になることはなく、また、熱板溶着の際の熱板を接合面に接近させることも可能になる。よって、ケーシングを構成する部材の溶着方法の選択の自由度が向上する。
第2の発明は、第1の発明において、
上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有するオイル流入用開口部(10d)が該網目部(10a)とは別に形成されており、
上記オイル流入用開口部(10d)の縁部には、オイル流れ方向上流側へ延びる延出部(10f)が設けられており、該延出部(10f)に上記網目部(10a)が形成され、
上記延出部(10f)は、上記オイル流入孔(43)の下流端に対向するように配置されることを特徴とする。
この構成によれば、オイル流入孔からケーシングの内部に流入したオイルを、延出部の網目部によっても濾過することが可能になる。よって、濾過面積の広いフィルタがコンパクトになる。
第3の発明は、第1の発明において、
上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第1開口部(11)及び第2開口部(12)が該網目部(10a)とは別に形成されており、
上記第1開口部(11)は上記ケーシング(20)の内面によって閉鎖され、
上記第2開口部(12)は上記ケーシング(20)のオイル流入孔(43)に連通するように配置されることを特徴とする。
この構成によれば、フィルタに第1開口部を設定しておくことで、例えばフィルタの成型時に金型を第1開口部から抜く等することが可能になり、フィルタの成型性が良好になる。そして、この第1開口部がケーシングの内面によって閉鎖されるので、第1開口部を閉鎖するための部材等を設ける必要はなく、構造がシンプルになる。また、フィルタの第2開口部がケーシングのオイル流入孔に連通しているので、ケーシングに流入したオイルがフィルタの内部に確実に流入して濾過される。
第4の発明は、第3の発明において、
上記フィルタ(10)の上記第2開口部(12)の周縁部には、該フィルタ(10)の外方へ突出する筒部(12a)が形成され、
上記筒部(12a)は、上記ケーシング(10)に嵌合して上記オイル流入孔(43)と連通していることを特徴とする。
この構成によれば、フィルタの筒部がケーシングに固定されてケーシングに流入したオイルがフィルタの内部に確実に流入するようになる。
第1の発明によれば、筒状フィルタを用いてオイルストレーナのコンパクト化を図ることができるとともに、ケーシングを軸線の径方向に分割して第1ケーシング部材及び第2ケーシング部材の成型自由度を向上させることができ、しかも、フィルタが第1ケーシング部材の内部へ突出しないようにすることができるので、第1ケーシング部材及び第2ケーシング部材を振動溶着や熱板溶着等によって接合することができ、接合方法の選択の自由度を向上させることができる。
第2の発明によれば、フィルタのオイル流入用開口部の縁部からオイル流れ方向下流側へ延びる延出部に網目部を設け、この延出部をオイル流入孔の下流端に対向するように配置したので、オイル流入孔からケーシングの内部に流入したオイルを、延出部の網目部によっても濾過することができる。これにより、濾過面積の広いフィルタをコンパクトにすることができ、その結果、オイルストレーナの小型化を図ることができる。
第3の発明によれば、フィルタの第1開口部を利用してフィルタの成型性を良好することができ、この第1開口部をケーシングの内面によって閉鎖するようにしたので、第1開口部を閉鎖するための部材等を設ける必要はなく、構造をシンプルにできる。さらに、フィルタの第2開口部がケーシングのオイル流入孔に連通しているので、ケーシングに流入したオイルをフィルタによって確実に濾過できる。
第4の発明によれば、フィルタの第2開口部の周縁部に形成した筒部をケーシングに嵌合させるとともに、オイル流入孔に連通させたので、ケーシングに流入したオイルをフィルタの内部に確実に流入させることができる。
実施形態1に係るオイルストレーナを上方から見た斜視図である。 下側ケーシング部材を上方から見た斜視図である。 フィルタを上方から見た斜視図である。 図1のIV−IV線断面図である。 変形例に係る図4相当図である。 実施形態2に係る図4相当図である。 実施形態2に係るフィルタを上方から見た斜視図である。 実施形態2に係るフィルタを下方から見た斜視図である。 実施形態2の変形例に係るフィルタを上方から見た斜視図である。 実施形態2の変形例に係るフィルタを下方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るオイルストレーナ1を示すものである。このオイルストレーナ1は、図示しないが、例えば自動車のエンジンのオイルパンの内部や自動変速機のオイルパンの内部に設けられるものであり、オイルパンの内部に貯留されているオイルを濾過した後、オイルポンプ(図示せず)に供給するためのものである。尚、オイルストレーナ1は、エンジンや自動変速機以外にも各種機械が有しているオイルパンの内部に設けることもできる。オイルストレーナ1は、図4に示すように、筒状フィルタ10と、フィルタ10を収容する筒状ケーシング20とを少なくとも備えている。
(フィルタの構成)
フィルタ10は樹脂材を射出成型してなるものであり、図3にも示すように、角筒状をなしており、オイルストレーナ1の内部のオイル流れ方向(図4の右側から左側へ向かう方向)を基準としたとき、上流側から下流側へ向かって長く延びている。これにより、広い濾過面積が確保される。フィルタ10の軸線は、該フィルタ10の長手方向に延びている。フィルタ10は上下方向の寸法が幅方向の寸法よりも短く設定された扁平形状となっている。これにより、フィルタ10の高さを低くしながら広い濾過面積を確保することが可能になる。尚、フィルタ10は、例えば、円筒状であってもよいし、扁平な筒状であってもよく、その形状は特に限定されない。
フィルタ10の側壁部、上壁部、下壁部及び下流側端壁部は、それぞれ、細かな孔を多数有する網目部10aで構成されている。つまり、網目部10aが角筒を形成するように設けられていることで、フィルタ10が筒状となっている。また、フィルタ10には、外形状を形成するための枠部10bと、網目部10aを補強するためのリブ10cとが設けられている。リブ10cは網目部10aを横切るように延びている。尚、リブ10cは省略してもよい。
フィルタ10の上流端部には、網目部10aを構成している孔よりも大きな開口面積のオイル流入用開口部10dが網目部10aとは別に形成されている。オイル流入用開口部10dによってフィルタ10の内部が開放されており、このオイル流入用開口部10dはフィルタ10の幅方向に長い形状となっている。オイル流入用開口部10dは、フィルタ10の成型時に該フィルタ10の内面を成型するための金型を抜くことによって形成されたものである。フィルタ10の上流端部にオイル流入用開口部10dを設けることで型構造をシンプルにすることができ、フィルタ10の成型性が良好になる。
また、図3に示すように、フィルタ10のオイル流入用開口部10dの両側縁部及び下縁部には、該フィルタ10の軸線の径方向に突出する第1被固定部10eが設けられている。第1被固定部10eは、下側ケーシング部材40に固定される部分である。第1被固定部10eはオイル流入用開口部10dの両側縁部及び下縁部に亘って連続する板状をなしている。第1被固定部10eの突出方向は、フィルタ10の軸線に対して略直交する方向となっている。第1被固定部10eは、オイルの脈動等によって変形しないように厚肉に形成されている。尚、第1被固定部10eの突出方向は、フィルタ10の軸線に対して交差する方向であってもよい。
また、オイル流入用開口部10dの上縁部には、オイル流れ方向上流側へ延びる延出部10fが設けられている。延出部10fは、フィルタ10の幅方向にも延びており、板状をなしている。延出部10fはフィルタ10の上壁部と略同一面上に位置している。延出部10fの延出方向先端部は湾曲している。これはケーシング20の形状に対応させるためである。延出部10fに、フィルタ10の本体部分と同様な網目部10aが形成されることによってフィルタ10をよりコンパクトにできる。尚、延出部10fは、網目部10aを形成せずに板状のままであってもよいし、一部にのみ網目部10aを形成してもよい。
また、延出部10fにはリブ10cが設けられているが、このリブ10cは省略してもよい。延出部10fは、図4に示すようにケーシング20に形成されているオイル流入孔43(後述する)の下流端に対向するように配置される。
図3に示すように、フィルタ10の延出部10fの周縁部には、第2被固定部10gが設けられている。第2被固定部10gは下側ケーシング部材40に固定される部分である。つまり、フィルタ10は、第1被固定部10eと第2被固定部10gとの少なくとも2箇所が下側ケーシング部材40に固定されるので、固定状態で安定する。第2被固定部10gは、フィルタ10の上壁部と略同一面上に位置するとともに、この上壁部の延長線上に位置するようになっており、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40の分割面W(図4に仮想線で示す)に沿う方向に突出している。したがって、この実施形態では、フィルタ10の上壁部よりも上方へ突出する部分が形成されないようにしている。
(ケーシングの構成)
ケーシング20は、全体として筒状に形成されており、図1、図2及び図4に示すように上下方向、即ち、該ケーシング20の軸線の径方向に分割された上側ケーシング部材(第1ケーシング部材)30と下側ケーシング部材(第2ケーシング部材)40とを備えている。上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40は共に樹脂材を射出成型してなるものであり、互いに接合されている。
上側ケーシング部材30は、ケーシング20の略上半部を構成するものであり、上壁部31と、上壁部31の周縁部から下方へ延びる上側周壁部32とを有している。一方、下側ケーシング部材40は、ケーシング20の略下半部を構成するものであり、下壁部41と、下壁部41の周縁部から上方へ延びる下側周壁部42とを有している。
上壁部31は、オイル流れ方向下流側へ行くほど上に位置するように緩やかに傾斜している。上壁部31におけるオイル流れ方向下流側には、上下方向に延びるオイル流出孔33がケーシング20の内部及び外部に連通するように形成されている。オイル流出孔33の周囲には外方へ延びる締結フランジ34が形成されている。締結フランジ34には、オイルストレーナ1をエンジン等に締結するための締結部材(図示せず)が上下方向に挿通する挿通孔34a、34aが、オイル流出孔33を径方向に挟むように設けられている。各挿通孔34aには金属製のブッシュ2が嵌入されている。また、締結フランジ34の上面には、オイル流出孔33を囲むように延びるシール材嵌入溝34bが形成されている。図4に示すように、シール材嵌入溝34bには、シール材としてのOリング3が嵌入されている。
上側ケーシング部材30の上側周壁部32の下端部には、ケーシング20の外方へ延出する接合フランジ35が形成されている。接合フランジ35は、上側周壁部32の下方へ開放した部分を囲むように形成されている。接合フランジ35の下面が下側ケーシング部材40に接合される接合面35a(図4に示す)とされており、分割面Wに沿うように延びている。この接合面35aは平坦であってもよいし、接合面35aに溶着用突条部(図示せず)を形成してもよい。
下側ケーシング部材40の下壁部41は、オイル流れ方向下流側へ行くほど上に位置するように緩やかに傾斜している。下壁部41におけるオイル流れ方向上流側には、上下方向に延びるオイル流入孔43がケーシング20の内部及び外部に連通するように形成されている。オイル流入孔43の下流端は、該オイル流入孔43の上端部である。オイル流入孔43とオイル流出孔33とはケーシング20の軸線方向に互いに離れることになる。オイル流入孔43の下端部は、オイルパンの底壁部近傍に配置される。
また、この実施形態では、オイル流入孔43の開口面積と、オイル流出孔33の開口面積と、フィルタ10のオイル流入用開口部10dの開口面積とは略等しく設定されている。これにより、オイルがオイル流入孔43からフィルタ10のオイル流入用開口部10dを経てオイル流出孔33に流れる間の流通抵抗を低減することができる。
図2に示すように、下側ケーシング部材40の下側周壁部42の上端部には、ケーシング20の外方へ延出する接合フランジ45が形成されている。接合フランジ45は、下側周壁部42の上方へ開放した部分を囲むように形成されている。接合フランジ45の上面が上側ケーシング部材30に接合される接合面45a(図4に示す)とされており、分割面Wに沿うように延びている。この接合面45aは平坦であってもよいし、接合面45aに溶着用突条部(図示せず)を形成してもよい。
下側ケーシング部材40の内面には、フィルタ10の第1被固定部10eの下側が嵌合する下側嵌合溝(嵌合部)46が形成されている。図2に示すように、下側嵌合溝46は、下側ケーシング部材40の幅方向両端部に亘って延びており、具体的には、下側周壁部42の内面及び下壁部41の内面に連続して形成されている。下側嵌合溝46の幅は、フィルタ10の第1被固定部10eの厚みと同程度か、第1被固定部10eの厚みよりも若干狭く設定してシール効果を得るのが好ましい。
下側嵌合溝46の形成により、下側ケーシング部材40の外面には幅方向に延びる下側突条部47が形成されることになる。つまり、下側突条部47の内部に下側嵌合溝46が形成される。この下側突条部47は下側ケーシング部材40の下側周壁部42と下壁部41とに亘っているので、下側ケーシング部材40を補強するリブとしても機能する。
下側ケーシング部材40の接合面45aには、フィルタ10の第2被固定部10gが嵌合する凹部45bが形成されている。凹部45bは、接合面45aにおける下側嵌合溝46よりもオイル流れ方向上流側にのみ形成されており、第2被固定部10gの全周が凹部45bに嵌合可能となっている。凹部45bの深さは、フィルタ10の第2被固定部10gの厚みと同程度か、第2被固定部10gの厚みよりも深く設定されており、凹部45bに嵌合した第2被固定部10gが接合面45aから上方へ突出しないようになっている。
ケーシング20の形状は、図示した形状よりも小さくしてもよいし、各部に凹部や屈曲部を有する形状としてもよい。これにより、オイルパンの内部に配設されている部品とオイルストレーナ1との干渉を回避できる。
(オイルストレーナの製造方法)
次に、オイルストレーナ1の製造方法について説明する。フィルタ10、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40の成型後、フィルタ10を例えば下側ケーシング部材40に仮保持させる。このとき、フィルタ10の第1被固定部10eを下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46に差し込んで嵌合させ、また、フィルタ10の第2被固定部10gを凹部45bに嵌合させる。この状態では、フィルタ10の網目部10a及び第2被固定部10gが下側ケーシング部材40の接合面45aと同一高さか、接合面45aよりも下に位置しており、フィルタ10の全体が下側ケーシング部材40に収容される。
その後、上側ケーシング部材30を下側ケーシング部材40と重ねる。このとき、フィルタ10の全体が下側ケーシング部材40に収容されているので、例えば上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40を相対的に振動させて振動溶着する場合に、フィルタ10が上側ケーシング部材30や下側ケーシング部材40の振動を邪魔することはなく、上側ケーシング部材30の接合フランジ35の接合面35aと、下側ケーシング部材40の接合フランジ45の接合面45aとを確実に振動溶着することができる。
また、熱板溶着する場合に、フィルタ10が上側ケーシング部材30の内部に突出していないので、上側ケーシング部材30を下側ケーシング部材40と重ねる前に、熱板を上側ケーシング部材30の接合面35aと下側ケーシング部材40の接合面45aとに接近させることができ、両接合面35a、45aを確実に溶融することができる。そして、上側ケーシング部材30を下側ケーシング部材40と重ねて保持しておくことで、上側ケーシング部材30の接合フランジ35の接合面35aと、下側ケーシング部材40の接合フランジ45の接合面45aとを確実に熱板溶着することができる。尚、フィルタ10及びケーシング20の形状によっては、上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40を周知の超音波溶着法によって溶着することもできる。
両接合面35a、45aを接合すると上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40との間が全周に亘ってシールされるとともに、フィルタ10の第1被固定部10eが下側ケーシング部材40の内面に固定され、第2被固定部10gが下側ケーシング部材40の接合面45aに固定される。
(実施形態の作用効果)
次に、実施形態の作用効果について説明する。オイルはオイル流入孔43からケーシング20の内部においてその上流側に吸い込まれる。ケーシング20の上流側に吸い込まれたオイルは、フィルタ10のオイル流入用開口部10dが上流側に向かって開口しているので、オイル流入用開口部10dからフィルタ10の内部にスムーズに流入する。フィルタ10の内部に流入したオイルは、各網目部10aを通過して濾過される。
また、フィルタ10の延出部10fがオイル流入孔43の下流端部の直上方に配置されていて該オイル流入孔43と対向しているので、オイル流入孔43からケーシング20に流入したオイルは延出部10fに向けて流れる。延出部10fには網目部10aが形成されているので、延出部10fに向けて流れたオイルは延出部10fの網目部10aを通過して濾過される。
フィルタ10によって濾過されたオイルはケーシング20の内部を下流側へ流れてオイル流出孔33から流出する。
この実施形態では、筒状フィルタ10としているので、濾過面積を広く確保しながらオイルストレーナ1の小型化を図ることが可能になる。そして、上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40は、ケーシング20の軸線の径方向に分割されているものなので、これらケーシング部材30、40は筒状ではなく、ケーシング20を径方向に割ったような形状となっている。従って、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40を成型する金型の型開き方向は、ケーシング20の軸線を基準としたとき、該軸線の径方向となる。このため、例えばケーシング20に複数の屈曲部や凹部を形成してオイルパン内部の部品との干渉を回避する必要があったとしても、これらケーシング部材30、40を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになり、その結果、低コスト化を図ることができる。
また、フィルタ10が上側ケーシング部材30の内部へ突出していないので、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40を振動溶着や熱板溶着等によって接合することができ、接合方法の選択の自由度を向上させることができる。
また、上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40とを接合した状態では、フィルタ10の第1被固定部10eが下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46に嵌合し、フィルタ10の第2被固定部10gが凹部45bに嵌合するので、フィルタ10がケーシング20に対して確実に固定され、外部からの振動やオイルの脈動等によるフィルタ10の外れが抑制される。
尚、図5に示す変形例のように、下側ケーシング部材40の内面に、下側嵌合溝46の代わりに、一対の下側突出部48、48を形成してもよい。下側突出部48、48は、下側ケーシング部材40の内面からケーシング20の内方へ突出しており、互いにオイル流れ方向に離れている。下側突出部48、48の間隔は、フィルタ10の第1被固定部10eの厚みと同程度か、第1被固定部10eの厚みよりも若干狭く設定してシール効果を得るのが好ましい。
(実施形態2)
図6〜図8は、本発明の実施形態2に係るオイルストレーナ1及びフィルタ10を示すものである。この実施形態2は、フィルタ10の構造及びケーシング20の形状が実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図7及び図8に示すように、フィルタ10には、オイル流れ方向上流側に第1開口部11が網目部10aとは別に形成され、下壁部に第2開口部12が網目部10aとは別に形成されている。第1開口部11及び第2開口部12の開口面積は、網目部10aを構成している孔よりも大きな開口面積となっている。第1開口部11はフィルタ10の幅方向全体に亘って開口している。第1開口部11の両側縁部及び下縁部には、該フィルタ10の軸線の径方向に突出する第1被固定部10eが設けられている。第1開口部11の上縁部には、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40の分割面W(図6に仮想線で示す)に沿う方向に延びる板状の第2被固定部10gが設けられている。下側ケーシング部材40の凹部45bの形状は、第2被固定部10gの形状に対応するようになっている。
第2開口部12は、フィルタ10の下壁部におけるオイル流れ方向中間部に形成されている。また、第2開口部12の周縁部には、フィルタ10の外方、即ち下方へ延びる筒部12aが形成されている。
この実施形態では、オイル流入孔43がケーシング20の長手方向中間部に位置している。また、下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46は、該下側ケーシング部材40におけるオイル流出孔33が形成された側とは反対側の端部に位置している。下側ケーシング部材40の内面には、オイル流入孔43を囲むように延びる内側突条部49a及び外側突条部49bが形成されている。内側突条部49aの周囲を囲むように外側突条部49bが延びている。内側突条部49a及び外側突条部49bの間にフィルタ10の筒部12aが嵌合し、この状態で、筒部12aがオイル流入孔43と連通する。内側突条部49a及び外側突条部49bの隙間は、筒部12aの肉厚と同程度か、筒部12aの肉厚よりも狭く設定されており、シール性が確保されている。
また、フィルタ10をケーシング20に固定した状態では、フィルタ10の第1開口部11が下側ケーシング部材40の内面に形成されている閉鎖面40aによって閉鎖される。これにより、フィルタ10の内部のオイルが第1開口部11から外部に漏れることはなく、未濾過のオイルが流出するのを未然に防止できる。
この実施形態2によれば、実施形態1と同様に、筒状フィルタ10を用いてオイルストレーナ1のコンパクト化を図ることができるとともに、ケーシング20を軸線の径方向に分割したので成型自由度を向上させることができる。しかも、フィルタ10が上側ケーシング部材30の内部へ突出しないようにすることができるので、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40を振動溶着や熱板溶着等によって接合することができ、接合方法の選択の自由度を向上させることができる。
尚、図9及び図10に示すように、フィルタ10の第1開口部11の近傍に縦板部13を設けてもよい。縦板部13は、第2被固定部10gから下方へ延びており、第1被固定部10eから突出している。
また、上記実施形態1、2では、ケーシング20が扁平な筒状に形成されているが、これに限らず、角筒状であってもよいし、円筒状であってもよい。
また、上記実施形態1、2では、ケーシング20が略水平方向に延びるように形成されているが、これに限らず、斜めに延びる形状であってもよいし、上下方向に延びる形状であってもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るオイルストレーナは、例えば、自動車のエンジンのオイルパンの内部や自動変速機のオイルパンの内部に設けることができる。
1 オイルストレーナ
10 フィルタ
10a 網目部
10d 開口部
10e 第1被固定部
10g 第2被固定部
20 ケーシング
30 上側ケーシング部材(第1ケーシング部材)
33 オイル流出孔
40 下側ケーシング部材(第2ケーシング部材)
43 オイル流入孔
45b 凹部
46 下側嵌合溝(嵌合部)
48 下側突出部(嵌合部)
W 分割面

Claims (4)

  1. オイルを濾過する網目部(10a)が筒を形成するように設けられた筒状フィルタ(10)と、
    上記フィルタ(10)を収容する筒状ケーシング(20)とを備え、
    上記ケーシング(20)には、オイル流入孔(43)とオイル流出孔(33)とが該ケーシング(20)の軸線方向に互いに離れて形成され、該オイル流入孔(43)から該ケーシング(20)に流入したオイルが上記フィルタ(10)を通過して該オイル流出孔(33)から流出するように構成されたオイルストレーナ(1)において、
    上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の軸線の径方向に分割された第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とを備え、該第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とが接合されており、
    上記フィルタ(10)の上記網目部(10a)は、上記第2ケーシング部材(40)に収容されており、
    上記フィルタ(10)には、該フィルタ(10)の軸線の径方向に突出する第1被固定部(10e)と、上記第1ケーシング部材(30)及び上記第2ケーシング部材(40)の分割面(W)に沿う方向に突出する第2被固定部(10g)とが設けられ、
    上記第2ケーシング部材(40)の内面には、上記フィルタ(10)の上記第1被固定部(10e)が嵌合する嵌合部(46、48)が形成され、
    上記第2ケーシング部材(40)における上記第1ケーシング部材(30)との接合面(45a)には、上記フィルタ(10)の第2被固定部(10g)が嵌合する凹部(45b)が形成されていることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  2. 請求項1に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有するオイル流入用開口部(10d)が該網目部(10a)とは別に形成されており、
    上記オイル流入用開口部(10d)の縁部には、オイル流れ方向上流側へ延びる延出部(10f)が設けられており、該延出部(10f)に上記網目部(10a)が形成され、
    上記延出部(10f)は、上記オイル流入孔(43)の下流端に対向するように配置されることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  3. 請求項1に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第1開口部(11)及び第2開口部(12)が該網目部(10a)とは別に形成されており、
    上記第1開口部(11)は上記ケーシング(20)の内面によって閉鎖され、
    上記第2開口部(12)は上記ケーシング(20)のオイル流入孔(43)に連通するように配置されることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  4. 請求項3に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記フィルタ(10)の上記第2開口部(12)の周縁部には、該フィルタ(10)の外方へ突出する筒部(12a)が形成され、
    上記筒部(12a)は、上記ケーシング(10)に嵌合して上記オイル流入孔(43)と連通していることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110017192A (zh) * 2018-01-10 2019-07-16 北汽福田汽车股份有限公司 机油集滤器和发动机

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