JP6778299B2 - オイルストレーナ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばエンジンや自動変速機のオイルパン等に設けられるオイルストレーナに関し、特に、オイルストレーナの内部に収容されているフィルタが立体形状である構造の技術分野に属する。
従来より、例えばエンジンや自動変速機のオイルパン等にはオイルを濾過するためのオイルストレーナが設けられている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2のオイルストレーナは、ケーシングと、該ケーシングの内部に収容されている筒状のフィルタとを備えている。
また、特許文献1、2のケーシングは、フィルタが筒状であることから全体として筒状に形成されており、その長手方向一端部にオイル流入孔が形成され、他端部にオイル流出孔が形成されている。そして、オイル流入孔とオイル流出孔との間において流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材とに分割されており、流入側ケーシング部材及び流出側ケーシング部材が共に筒状をなしている。流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材は突き合わされた状態で溶着される。
特開2010−7627号公報 特許第4749298号公報
ところで、特許文献1、2のようにフィルタを筒状にすることで、平面型フィルタと同等の濾過面積を確保しながら、コンパクトにすることが可能になる。すなわち、仮に特許文献1、2の筒状フィルタを展開して同等の濾過面積を持つ平面型フィルタを想定した場合、平面型フィルタは面方向に大型になるので、ケーシングもそれに対応するように大型化し、しかも、平面型フィルタの一方側の面から他方側の面にオイルの流通空間を確保しなければならず、全体としてオイルストレーナが大型化してしまう。したがって、筒状フィルタを使用したいという要求がある。
一方、近年、エンジンの小型化等によってオイルパンの内部に各部品が配設される場合があり、オイルストレーナとそれら部品との干渉が問題となる。部品との干渉を回避するためには、上述のように筒状フィルタにしてオイルストレーナ自体を小型化する方法もあるが、これだけでは困難な場合があり、その場合には、ケーシングの複数箇所を屈曲させて部品との干渉を回避したり、ケーシングに複数の凹部を設けて部品との干渉を回避する手段を選択せざるを得ない。
ところが、特許文献1、2では、流入側ケーシング部材と流出側ケーシング部材が共に筒状であることから、成型時には軸線方向に移動する金型を使用するのが型構造上、一般的であり、このような金型の移動方向を前提とすると、各ケーシング部材に屈曲部を少なくとも1か所設けるとアンダーカットになり、また、各ケーシング部材に少なくとも1か所の凹部を設けた場合もアンダーカットになり、型構造が成立しなくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筒状フィルタの使用を前提としてオイルストレーナの小型化を図りながら、ケーシングに複数の屈曲部や凹部等を形成して他部品との干渉を回避する場合に、型構造をシンプルにして低コスト化を図ることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、筒状ケーシングを該ケーシングの軸線の径方向に分割して複数のケーシング部材からなるものとし、これらケーシング部材にフィルタを確実に固定するようにした。
第1の発明は、
オイルを濾過する網目部(10a)が筒を形成するように設けられた筒状フィルタ(10)と、
上記フィルタ(10)を収容する筒状ケーシング(20)とを備え、
上記ケーシング(20)には、オイル流入孔(43)とオイル流出孔(33)とが該ケーシング(20)の軸線方向に互いに離れて形成され、該オイル流入孔(43)から該ケーシング(20)に流入したオイルが上記フィルタ(10)を通過して該オイル流出孔(33)から流出するように構成されたオイルストレーナ(1)において、
上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の軸線の径方向に分割された第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とを備え、該第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とが接合されており、
上記フィルタ(10)は、該フィルタ(10)の軸線の径方向に突出する被固定部(10e)が該軸線の周方向に連続する環状に設けられるとともに、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第1開口部(10d)が該網目部(10a)とは別に形成されており
上記第1ケーシング部材(30)の内面には、上記フィルタ(10)の上記被固定部(10e)が嵌合する第1嵌合部(36、38)が形成され、該第1嵌合部(36、38)は、上記第1ケーシング部材(30)の内面に形成された溝(36)または上記第1ケーシング部材(30)の内面から上記ケーシング(20)の内方へ突出する突出部(38、38)であり、
上記第2ケーシング部材(40)の内面には、上記フィルタ(10)の上記被固定部(10e)が嵌合する第2嵌合部(46、48)が形成され、該第2嵌合部(46、48)は、上記第1ケーシング部材(30)の内面に形成された溝(46)または上記第1ケーシング部材(30)の内面から上記ケーシング(20)の内方へ突出する突出部(48、48)であり、
上記第1嵌合部(36、38)と上記第2嵌合部(46、48)とは、上記フィルタ(10)の軸線の周方向に連続し
上記第1開口部(10d)は上記ケーシング(20)の内面(30a、40a)によって閉鎖されていることを特徴とする。
この構成によれば、筒状フィルタとすることで、濾過面積を広く確保しながらオイルストレーナの小型化を図ることが可能になる。そして、第1ケーシング部材と第2ケーシング部材は、ケーシングの軸線の径方向に分割されているものなので、これらケーシング部材は筒状ではなく、ケーシングを径方向に割ったような形状となる。これにより、これらケーシング部材を成型する金型の型開き方向は、ケーシングの軸線を基準としたとき、該軸線の径方向となる。したがって、ケーシングに複数の屈曲部や凹部があったとしても、これらケーシング部材を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになる。
また、第1ケーシング部材と第2ケーシング部材とを接合した状態では、フィルタの被固定部が第1ケーシング部材の第1嵌合部及び第2ケーシング部材の第2嵌合部に嵌合するので、フィルタがケーシングに対して確実に固定され、外部からの振動やオイルの脈動等によるフィルタの外れが抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第1開口部(10d)及び第2開口部(10h)が該網目部(10a)とは別に形成されており、
上記第1開口部(10d)は上記ケーシング(20)の内面(30a、40a)によって閉鎖され、
上記第2開口部(10h)は上記ケーシング(20)のオイル流入孔(43)に連通するように配置されることを特徴とする。
この構成によれば、フィルタに第1開口部を設定しておくことで、例えばフィルタの成型時に金型を第1開口部から抜く等することが可能になり、フィルタの成型性が良好になる。そして、この第1開口部がケーシングの内面によって閉鎖されるので、第1開口部を閉鎖するための部材等を設ける必要はなく、構造がシンプルになる。また、フィルタの第2開口部がケーシングのオイル流入孔に連通しているので、ケーシングに流入したオイルがフィルタの内部に確実に流入して濾過される。
第3の発明は、第2の発明において、
上記フィルタ(10)の上記第2開口部(10h)の周縁部には、該フィルタ(10)の外方へ突出する筒部(10i)が形成され、
上記筒部(10i)は、上記ケーシング(10)に嵌合して上記オイル流入孔(43)と連通していることを特徴とする。
この構成によれば、フィルタの筒部がケーシングに固定されてケーシングに流入したオイルがフィルタの内部に確実に流入するようになる。
第1の発明によれば、ケーシングの軸線の径方向に分割した第1ケーシング部材と第2ケーシング部材とを接合し、フィルタの被固定部を第1ケーシング部材の第1嵌合部及び第2ケーシング部材の第2嵌合部に嵌合させるようにしている。これにより、フィルタの固定を確実なものとしながら、ケーシングに少なくとも1か所の屈曲部や凹部等を形成して他部品との干渉を回避する場合に、型構造をシンプルにして低コスト化を図ることにある。
第2の発明によれば、フィルタの第1開口部を利用してフィルタの成型性を良好することができ、この第1開口部をケーシングの内面によって閉鎖するようにしたので、第1開口部を閉鎖するための部材等を設ける必要はなく、構造をシンプルにできる。さらに、フィルタの第2開口部がケーシングのオイル流入孔に連通しているので、ケーシングに流入したオイルをフィルタによって確実に濾過できる。
第3の発明によれば、フィルタの第2開口部の周縁部に形成した筒部をケーシングに嵌合させるとともに、オイル流入孔に連通させたので、ケーシングに流入したオイルをフィルタの内部に確実に流入させることができる。
実施形態1に係るオイルストレーナを上方から見た斜視図である。 上側ケーシング部材を上方から見た斜視図である。 下側ケーシング部材を上方から見た斜視図である。 フィルタを上方から見た斜視図である。 図1のV−V線断面図である。 実施形態1の変形例に係る図5相当図である。 実施形態2に係る図5相当図である。 実施形態2に係るフィルタを下方から見た斜視図である。 実施形態3に係る図5相当図である。 実施形態3に係るフィルタを上方から見た斜視図である。 実施形態3に係るフィルタを下方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るオイルストレーナ1を示すものである。このオイルストレーナ1は、図示しないが、例えば自動車のエンジンのオイルパンの内部や自動変速機のオイルパンの内部に設けられるものであり、オイルパンの内部に貯留されているオイルを濾過した後、オイルポンプ(図示せず)に供給するためのものである。尚、オイルストレーナ1は、エンジンや自動変速機以外にも各種機械が有しているオイルパンの内部に設けることもできる。オイルストレーナ1は、図5に示すように、筒状フィルタ10と、フィルタ10を収容する筒状ケーシング20とを少なくとも備えている。
(フィルタの構成)
フィルタ10は樹脂材を射出成型してなるものであり、図4にも示すように、角筒状をなしており、オイルストレーナ1の内部のオイル流れ方向(図5に示す)を基準としたとき、上流側から下流側へ向かって長く延びている。これにより、広い濾過面積が確保される。フィルタ10の軸線は、該フィルタ10の長手方向に延びている。フィルタ10は、例えば、上下方向の寸法が幅方向の寸法よりも短く設定された扁平形状となっている。これにより、フィルタ10の高さを低くしながら広い濾過面積を確保することが可能になる。尚、フィルタ10は、例えば、円筒状であってもよいし、扁平な筒状であってもよく、その形状は特に限定されない。
フィルタ10の側壁部、上壁部、下壁部及び下流側端壁部は、それぞれ、細かな孔を多数有する網目部10aで構成されている。つまり、網目部10aが角筒を形成するように設けられていることで、フィルタ10が筒状となっている。また、フィルタ10には、外形状を形成するための枠部10bと、網目部10aを補強するためのリブ10cとが設けられている。リブ10cは網目部10aを横切るように延びている。尚、リブ10cは省略してもよい。
フィルタ10の上流端部には開口部10dが形成されている。開口部10dによってフィルタ10の内部が開放されており、この開口部10dはフィルタ10の幅方向に長い形状となっている。開口部10dは、フィルタ10の成型時に該フィルタ10の内面を成型するための金型を抜くことによって形成されたものである。フィルタ10の上流端部に開口部10dを設けることで型構造をシンプルにすることができ、フィルタ10の成型性が良好になる。
また、フィルタ10の開口部10dの周縁部には、該フィルタ10の軸線の径方向に突出する被固定部10eが設けられている。被固定部10eは板状をなしており、フィルタ10の開口部10dの全周に亘って連続している。被固定部10eの突出方向は、フィルタ10の軸線に対して略直交する方向となっている。被固定部10eは、オイルの脈動等によって変形しないように厚肉に形成されている。尚、被固定部10eの突出方向は、フィルタ10の軸線方向に対して交差する方向であればよく、軸線と直交していなくてもよい。
(ケーシングの構成)
ケーシング20は、全体として筒状に形成されており、図1〜図3に示すように上下方向、即ち、該ケーシング20の軸線の径方向に分割された上側ケーシング部材(第1ケーシング部材)30と下側ケーシング部材(第2ケーシング部材)40とを備えている。上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40は共に樹脂材を射出成型してなるものであり、互いに接合されている。
上側ケーシング部材30は、ケーシング20の略上半部を構成するものであり、上壁部31と、上壁部31の周縁部から下方へ延びる上側周壁部32とを有している。一方、下側ケーシング部材40は、ケーシング20の略下半部を構成するものであり、下壁部41と、下壁部41の周縁部から上方へ延びる下側周壁部42とを有している。
上壁部31は、オイル流れ方向下流側へ行くほど上に位置するように緩やかに傾斜している。上壁部31におけるオイル流れ方向下流側には、上下方向に延びるオイル流出孔33がケーシング20の内部及び外部に連通するように形成されている。オイル流出孔33の周囲には外方へ延びる締結フランジ34が形成されている。締結フランジ34には、オイルストレーナ1をエンジン等に締結するための締結部材(図示せず)が上下方向に挿通する挿通孔34a、34aが、オイル流出孔33を径方向に挟むように設けられている。各挿通孔34aには金属製のブッシュ2が嵌入されている。また、締結フランジ34の上面には、オイル流出孔33を囲むように延びるシール材嵌入溝34bが形成されている。図5に示すように、シール材嵌入溝34bには、シール材としてのOリング3が嵌入されている。
上側ケーシング部材30の上側周壁部32の下端部には、ケーシング20の外方へ延出する接合フランジ35が形成されている。接合フランジ35は、上側周壁部32の下方へ開放した部分を囲むように形成されている。接合フランジ35の下面が下側ケーシング部材40に接合される接合面35a(図5に示す)とされており、この接合面35aは平坦であってもよいし、接合面35aに溶着用突条部(図示せず)を形成してもよい。
上側ケーシング部材30の内面には、フィルタ10の被固定部10eの上側が嵌合する上側嵌合溝(第1嵌合部)36が形成されている。上側嵌合溝36は、上側ケーシング部材30の幅方向両端部に亘って延びており、具体的には、上側周壁部32の内面及び上壁部31の内面に連続して形成されている。上側嵌合溝36の幅は、フィルタ10の被固定部10eの厚みと同程度か、被固定部10eの厚みよりも若干狭く設定してシール効果を得るのが好ましい。これにより、フィルタ10の被固定部10eが上側嵌合溝36に嵌合した状態でオイルが被固定部10eと上側嵌合溝36との間を流れ難くなる。上側嵌合溝36は、上側ケーシング部材30のオイル流れ方向中央部よりも上流側寄りに位置しているが、この上側嵌合溝36の形成位置はケーシング20の形状やフィルタ10の形状及び大きさ等によって変更することが可能である。
上側嵌合溝36の形成により、上側ケーシング部材30の外面には幅方向に延びる上側突条部37(図1参照)が形成されることになる。つまり、上側突条部37の内部に上側嵌合溝36が形成される。この上側突条部37は上側ケーシング部材30の上側周壁部32と上壁部31とに亘っているので、上側ケーシング部材30を補強するリブとしても機能する。
下側ケーシング部材40の下壁部41は、オイル流れ方向下流側へ行くほど上に位置するように緩やかに傾斜している。下壁部41におけるオイル流れ方向上流側には、上下方向に延びるオイル流入孔43がケーシング20の内部及び外部に連通するように形成されている。オイル流入孔43とオイル流出孔33とはケーシング20の軸線方向に互いに離れることになる。オイル流入孔43の下端部は、オイルパンの底壁部近傍に配置される。
また、この実施形態では、オイル流入孔43の開口面積と、オイル流出孔33の開口面積と、フィルタ10の開口部10dの開口面積とは略等しく設定されている。これにより、オイルがオイル流入孔43からフィルタ10の開口部10dを経てオイル流出孔33に流れる間の流通抵抗を低減することができる。
下側ケーシング部材40の下側周壁部42の上端部には、ケーシング20の外方へ延出する接合フランジ45が形成されている。接合フランジ45は、下側周壁部42の上方へ開放した部分を囲むように形成されている。接合フランジ45の上面が上側ケーシング部材30に接合される接合面45a(図5に示す)とされており、この接合面45aは平坦であってもよいし、接合面45aに溶着用突条部(図示せず)を形成してもよい。
下側ケーシング部材40の内面には、フィルタ10の被固定部10eの下側が嵌合する下側嵌合溝(第2嵌合部)46が形成されている。図3に示すように、下側嵌合溝46は、下側ケーシング部材40の幅方向両端部に亘って延びており、具体的には、下側周壁部42の内面及び下壁部41の内面に連続して形成されている。下側嵌合溝46の幅は、フィルタ10の被固定部10eの厚みと同程度か、被固定部10eの厚みよりも若干狭く設定してシール効果を得るのが好ましい。
下側嵌合溝46の形成により、下側ケーシング部材40の外面には幅方向に延びる下側突条部47が形成されることになる。つまり、下側突条部47の内部に下側嵌合溝46が形成される。この下側突条部47は下側ケーシング部材40の下側周壁部42と下壁部41とに亘っているので、下側ケーシング部材40を補強するリブとしても機能する。
ケーシング20の形状は、図示した形状よりも小さくしてもよいし、各部に凹部や屈曲部を有する形状としてもよい。これにより、オイルパンの内部に配設されている部品とオイルストレーナ1との干渉を回避できる。
(オイルストレーナの製造方法)
次に、オイルストレーナ1の製造方法について説明する。フィルタ10、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40の成型後、フィルタ10を例えば下側ケーシング部材40に仮保持させる。このとき、フィルタ10の被固定部10eの下側を下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46に差し込んで嵌合させる。その後、上側ケーシング部材30を下側ケーシング部材40と重ね、このときにフィルタ10の被固定部10eの上側を上側ケーシング部材30の上側嵌合溝36に差し込んで嵌合させる。そして、上側ケーシング部材30の接合フランジ35の接合面35aと、下側ケーシング部材40の接合フランジ45の接合面45aとを接合する。両接合面35a、45aを接合する際には、周知の超音波溶着法や振動溶着法等を使用することができる。超音波溶着法を使用することで設備費を低減することができる。
両接合面35a、45aを接合すると上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40との間が全周に亘ってシールされるとともに、フィルタ10の被固定部10eが上側ケーシング部材30の内面及び下側ケーシング部材40の内面に固定される。このとき、フィルタ10の被固定部10eの全周が上側嵌合溝36及び下側嵌合溝46に差し込まれてシールされるので、未濾過のオイルが流出するのを未然に防止できる。
(実施形態の作用効果)
次に、実施形態の作用効果について説明する。オイルはオイル流入孔43からケーシング20の内部においてその上流側に吸い込まれる。ケーシング20の上流側に吸い込まれたオイルは、フィルタ10の開口部10dが上流側に向かって開口しているので、開口部10dからフィルタ10の内部にスムーズに流入する。フィルタ10の内部に流入したオイルは、各網目部10aを通過して濾過された後、フィルタ10の外部へ流出し、ケーシング20の内部を下流側へ流れてオイル流出孔33から流出する。
この実施形態では、筒状フィルタ10としているので、濾過面積を広く確保しながらオイルストレーナ1の小型化を図ることが可能になる。そして、上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40は、ケーシング20の軸線の径方向に分割されているものなので、これらケーシング部材30、40は筒状ではなく、ケーシング20を径方向に割ったような形状となっている。従って、上側ケーシング部材30及び下側ケーシング部材40を成型する金型の型開き方向は、ケーシング20の軸線を基準としたとき、該軸線の径方向となる。このため、例えばケーシング20に複数の屈曲部や凹部を形成してオイルパン内部の部品との干渉を回避する必要があったとしても、これらケーシング部材30、40を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになり、その結果、低コスト化を図ることができる。
また、上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40とを接合した状態では、フィルタ10の被固定部10eが上側ケーシング部材30の上側嵌合溝36及び下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46に嵌合するので、フィルタ10がケーシング20に対して確実に固定され、外部からの振動やオイルの脈動等によるフィルタ10の外れが抑制される。
尚、図6に示す変形例のように、上側ケーシング部材30の内面に、上側嵌合溝36の代わりに一対の上側突出部38、38を形成してもよい。上側突出部38、38は、上側ケーシング部材30の内面からケーシング20の内方へ突出しており、互いにオイル流れ方向に離れている。上側突出部38、38の間隔は、フィルタ10の被固定部10eの厚みと同程度か、被固定部10eの厚みよりも若干狭く設定してシール効果を得るのが好ましい。また、下側ケーシング部材40の内面に、下側嵌合溝46の代わりに、上側と同様な一対の下側突出部48、48を形成してもよい。
また、上側ケーシング部材30の内面に上側突出部38、38を形成し、下側ケーシング部材40の内面に下側嵌合溝46を形成してもよいし、上側ケーシング部材30の内面に上側嵌合溝36を形成し、下側ケーシング部材40の内面に下側突出部48、48を形成してもよい。
また、上記実施形態1では、フィルタ10の開口部10dがオイル流れ方向上流側に向くように該フィルタ10を配置しているが、これに限らず、開口部10dがオイル流れ方向下流側に向くように該フィルタ10を配置してもよい。
(実施形態2)
図7及び図8は、本発明の実施形態2に係るオイルストレーナ1及びフィルタ10を示している。実施形態2は、フィルタ10の構造及びケーシング20の形状が実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図8に示すように、フィルタ10の下壁部には第2開口部としての下側開口部10fが形成されている。下側開口部10fは、フィルタ10の下壁部におけるオイル流れ方向上流側の端部から下流側に向かって延びる細長い形状とされている。下側開口部10fにおけるオイル流れ方向上流側の端部は、第1開口部としての開口部10dと連続している。また、下側開口部10fの周縁部には下方へ延びる縦板部10gが形成されている。この縦板部10gは、下方から見たとき、U字状に形成されていて、オイル流れ方向上流側が開放されており、被固定部10eと連続している。
また、図7に示すように、ケーシング20の上側ケーシング部材30の上側嵌合溝36及び上側突条部37は、オイル流れ方向上流端部に形成されている。また、ケーシング20の下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46及び下側突条部47は、オイル流入孔43近傍に形成されている。この下側嵌合溝46には、フィルタ10の縦板部10gが差し込まれて嵌合するようになっている。従って、実施形態2では下側嵌合溝46が縦板部10gと同様に延びている。
フィルタ10はケーシング20の内部においてオイル流れ方向上流側に配置されている。そして、フィルタ10の開口部10dは、上側ケーシング部材30のオイル流れ方向上流側の内面である上側閉鎖面30a、及び下側ケーシング部材40のオイル流れ方向上流側の内面である下側閉鎖面40aによって閉鎖される。また、フィルタ10の下側開口部10fの下方にオイル流入孔43が位置しており、下側開口部10fとオイル流入孔43とが連通している。
この実施形態2のオイルストレーナ1によれば、実施形態1と同様に上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40は、ケーシング20の軸線の径方向に分割されているものなので、例えばケーシング20に複数の屈曲部や凹部を形成してオイルパン内部の部品との干渉を回避する必要があったとしても、これらケーシング部材30、40を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになり、その結果、低コスト化を図ることができる。
(実施形態3)
図9〜図11は、本発明の実施形態3に係るオイルストレーナ1及びフィルタ10を示している。実施形態3は、フィルタ10の構造及びケーシング20の形状が実施形態1のものと異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図9に示すように、フィルタ10のオイル流れ方向上流端部には第1開口部として開口部10dが網目部10aとは別に形成され、下壁部には第2開口部として下側開口部10hが網目部10aとは別に形成されている。下側開口部10hは、フィルタ10の下壁部におけるオイル流れ方向中間部に形成されている。また、下側開口部10hの周縁部には、フィルタ10の外方、即ち下方へ延びる筒部10iが形成されている。開口部10d及び下側開口部10hの開口面積は、網目部10aを構成している孔よりも大きな開口面積となっている。
また、ケーシング20の上側ケーシング部材30の上側嵌合溝36及び上側突条部37は、オイル流れ方向上流端部に形成されている。また、ケーシング20の下側ケーシング部材40の下側嵌合溝46及び下側突条部47もオイル流れ方向上流端部に形成されている。下側ケーシング部材40の下壁部41の内面には、オイル流入孔43の周囲に、該オイル流入孔43を全周に亘って囲む環状溝49が形成されている。この環状溝49にフィルタ10の筒部10iが嵌合するようになっている。フィルタ10の筒部10iが下側ケーシング部材40の環状溝49に嵌合した状態では、下側開口部10hがオイル流入孔43の上方に位置し、オイル流入孔43と連通するように配置される。下側開口部10hがオイル流入孔43の上方に位置しているので、オイル流入孔43に流入したオイルがフィルタ10の内部に流入し易くなり、オイルの流通抵抗を低減できる。
フィルタ10はケーシング20の内部においてオイル流れ方向上流側に配置されている。そして、フィルタ10の開口部10dは、上側ケーシング部材30のオイル流れ方向上流側の内面である上側閉鎖面30a、及び下側ケーシング部材40のオイル流れ方向上流側の内面である下側閉鎖面40aによって閉鎖される。
この実施形態3のオイルストレーナ1によれば、実施形態1と同様に上側ケーシング部材30と下側ケーシング部材40は、ケーシング20の軸線の径方向に分割されているものなので、例えばケーシング20に複数の屈曲部や凹部を形成してオイルパン内部の部品との干渉を回避する必要があったとしても、これらケーシング部材30、40を成型する際にアンダーカットになることはなく、型構造がシンプルになり、その結果、低コスト化を図ることができる。
また、上記実施形態1〜3では、ケーシング20が扁平な筒状に形成されているが、これに限らず、角筒状であってもよいし、円筒状であってもよい。
また、上記実施形態1〜3では、ケーシング20が略水平方向に延びるように形成されているが、これに限らず、斜めに延びる形状であってもよいし、上下方向に延びる形状であってもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るオイルストレーナは、例えば、自動車のエンジンのオイルパンの内部や自動変速機のオイルパンの内部に設けることができる。
1 オイルストレーナ
10 フィルタ
10a 網目部
10d 開口部(第1開口部)
10e 被固定部
10h、10f 下側開口部(第2開口部)
10i 筒部
20 ケーシング
30 上側ケーシング部材(第1ケーシング部材)
33 オイル流出孔
36 上側嵌合溝
38 上側突出部
40 下側ケーシング部材(第2ケーシング部材)
43 オイル流入孔
46 下側嵌合溝
48 下側突出部

Claims (3)

  1. オイルを濾過する網目部(10a)が筒を形成するように設けられた筒状フィルタ(10)と、
    上記フィルタ(10)を収容する筒状ケーシング(20)とを備え、
    上記ケーシング(20)には、オイル流入孔(43)とオイル流出孔(33)とが該ケーシング(20)の軸線方向に互いに離れて形成され、該オイル流入孔(43)から該ケーシング(20)に流入したオイルが上記フィルタ(10)を通過して該オイル流出孔(33)から流出するように構成されたオイルストレーナ(1)において、
    上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の軸線の径方向に分割された第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とを備え、該第1ケーシング部材(30)と第2ケーシング部材(40)とが接合されており、
    上記フィルタ(10)は、該フィルタ(10)の軸線の径方向に突出する被固定部(10e)が該軸線の周方向に連続する環状に設けられるとともに、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第1開口部(10d)が該網目部(10a)とは別に形成されており
    上記第1ケーシング部材(30)の内面には、上記フィルタ(10)の上記被固定部(10e)が嵌合する第1嵌合部(36、38)が形成され、該第1嵌合部(36、38)は、上記第1ケーシング部材(30)の内面に形成された溝(36)または上記第1ケーシング部材(30)の内面から上記ケーシング(20)の内方へ突出する突出部(38、38)であり、
    上記第2ケーシング部材(40)の内面には、上記フィルタ(10)の上記被固定部(10e)が嵌合する第2嵌合部(46、48)が形成され、該第2嵌合部(46、48)は、上記第1ケーシング部材(30)の内面に形成された溝(46)または上記第1ケーシング部材(30)の内面から上記ケーシング(20)の内方へ突出する突出部(48、48)であり、
    上記第1嵌合部(36、38)と上記第2嵌合部(46、48)とは、上記フィルタ(10)の軸線の周方向に連続し
    上記第1開口部(10d)は上記ケーシング(20)の内面(30a、40a)によって閉鎖されていることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  2. 請求項1に記載にオイルストレーナ(1)において、
    上記フィルタ(10)には、上記網目部(10a)を構成している孔よりも大きな開口面積を有する第2開口部(10h)が該網目部(10a)とは別に形成されており
    上記第2開口部(10h)は上記ケーシング(20)のオイル流入孔(43)に連通するように配置されることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
  3. 請求項2に記載のオイルストレーナ(1)において、
    上記フィルタ(10)の上記第2開口部(10h)の周縁部には、該フィルタ(10)の外方へ突出する筒部(10i)が形成され、
    上記筒部(10i)は、上記ケーシング(10)に嵌合して上記オイル流入孔(43)と連通していることを特徴とするオイルストレーナ(1)。
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