JP2017129816A - 像加熱装置の制御方法、像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置の制御方法、像加熱装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】励磁コイルによる電磁誘導加熱において、発熱分布に装置固有のばらつきがあっても、定着不良や過定着によるトナー剥がれの発生を共に解決することができる像加熱装置の制御方法、像加熱装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】励磁コイル4に流す高周波電流の駆動周波数を、円筒形回転体1が所定の発熱分布で発熱するような駆動周波数に設定し、温度検出素子9の検出温度が予め定められた目標温度になるように、高周波電流を前記励磁コイル4に流して円筒形回転体1の導電層1aを電磁誘導加熱するもので、駆動周波数で円筒形回転体1を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を、予め記憶手段に記憶しておき、励磁コイル4に高周波電流を流す際に、前記記憶手段79に記憶された装置固有の発熱分布情報に応じて、温度検出素子9の目標温度を補正することを特徴とする。【選択図】図8B

Description

本発明は、電磁誘導加熱方式の像加熱装置の制御方法、像加熱装置及び像加熱装置を具備した画像形成装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載される像加熱装置は、加熱回転体と、それに圧接する加圧ローラと、で形成されたニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱してトナー像を記録材に定着するものが一般的である。定着可能な最大サイズの記録材(以下大サイズ紙と記す)よりもある程度小さな幅の記録材(以下、小サイズ紙と記す)を通紙した場合、非通紙部では、記録材に熱を奪われないため、非通紙部の温度が通紙部に比べて上昇する。
これは、非通紙部昇温と呼ばれる現象である。このような非通紙部昇温に対する対策としては、特許文献1のように、誘導加熱方式の像加熱装置においてコイルに流す電流の駆動周波数を変更することによって、長手方向の発熱分布を変更するものが開示されている。
又、近年、装置の高速化により定着温度が高くなってきている。それにより、加熱装置がトナーを十分に溶かしきれないことによる定着不良と、過定着によってトナーが剥がれてしまうホットオフセットという二つの現象に対するマージンが少なくなってきている。
特開2009−145741号公報
しかし、駆動周波数を変えることによって発熱分布を補正した場合でも、装置固有のばらつきなどにより発熱分布を所望の発熱分布に補正しきれず、定着不良やホットオフセットが発生することがあり、改善が望まれていた。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、励磁コイルによる電磁誘導加熱において、発熱分布に装置固有のばらつきがあっても、定着不良や過定着によるトナー剥がれの発生を共に解決することができる電磁誘導加熱方式の像加熱装置の制御方法、像加熱装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の像加熱装置の制御方法は、
導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
該加熱ユニットの円筒形回転体に圧接してトナー像が形成された記録材を挟持搬送するニップ部を構成する加圧部材と、を備え、
前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、前記円筒形回転体が所定の発熱分布で発熱するような駆動周波数に設定し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように、前記高周波電流を前記励磁コイルに流して前記導電層を電磁誘導加熱する像加熱装置の制御方法であって、
前記駆動周波数で前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を、予め記憶手段に記憶しておき、
前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された装置固有の発熱分
布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正することを特徴とする。
また、本発明の他の像加熱装置の制御方法は、
導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
該加熱ユニットの円筒形回転体に圧接してトナー像が形成された記録材を挟持搬送するニップ部を構成する加圧部材と、を備え、
前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、記録材のサイズ又は前記温度検出素子によって検出した実際の発熱分布の状況に応じて変更し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように、変更した前記高周波電流を前記励磁コイルに流して前記導電層を電磁誘導加熱する像加熱装置の制御方法であって、
前記変更可能な駆動周波数毎に前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を記憶手段に記憶しておき、
前記励磁コイルに駆動周波数を変更して高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された駆動周波数毎の前記装置固有の発熱分布情報から、変更した駆動周波数に対応する装置固有の発熱分布情報を選択し、選択した発熱分布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正することを特徴とする。
また、本発明の像加熱装置は、
導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
該加熱ユニットの円筒形回転体に接触する加圧部材と、を備え、
前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、前記円筒形回転体が所定の発熱分布で発熱するように予め設定された駆動周波数に設定し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように前記励磁コイルに高周波電流を流すことによって、前記円筒形回転体の導電層を電磁誘導加熱させる制御手段と、を備えた像加熱装置であって、
前記所定の駆動周波数で前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を予め記憶する記憶手段を有し、
前記制御手段は、前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶されている前記装置固有の発熱分布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正する構成となっていることを特徴とする。
また、本発明の他の像加熱装置は、
導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
該加熱ユニットの円筒形回転体に接触する加圧部材と、を備え、
前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、記録材のサイズ又は前記温度検出素子によって検出した発熱分布の状況に応じた駆動周波数に変更し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように前記励磁コイルに高周波電流を流すことによって、前記円筒形回転体の導電層を電磁誘導加熱させる制御手段と、を備えた像加熱装置であって、
前記変更する駆動周波数毎に前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を記憶手段に記憶しておき、
前記制御手段は、前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された前記変更した駆動周波数に対応した装置固有の発熱分布情報から前記温度検出素子の目標温度を補正する構成となっていることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、
記録材上に現像剤像を形成する画像形成部と、該記録材上に形成された現像剤像を加熱する像加熱部と、を備えた画像形成装置において、
前記像加熱部として、前記請求項5乃至9のいずれかの項に記載の像加熱装置を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、励磁コイルによる電磁誘導加熱において、発熱分布に装置固有のばらつきがあっても、定着不良や過定着によるトナー剥がれの発生を共に解決することができる。
本発明が適用される画像形成装置の一例を示す概略断面図。 本発明の実施例1における像加熱装置を模式的に示す要部断面図。 図2の装置の正面図。 図2の装置の定着スリーブの電磁誘導部分の制御ブロック図。 本発明の実施例1に適用される定着駆動動回路の説明図。 本発明の実施例1に適用される駆動周波数と定着スリーブ表面の長手方向の発熱分布を示す図。 本発明の実施例1に適用される定着スリーブ表面の長手の発熱分布のばらつきを示す図。 本発明の温調温度補正の説明図。 本発明の温調温度補正の説明図。 本発明の温調温度補正の説明図。 本発明の温調温度補正の説明図。 本発明の実施例1の制御手順を説明するフローチャート。 本発明の実施例2に適用される周波数と定着スリーブ表面の長手発熱分布を示す図。 本発明の実施例2の制御手順を説明するフローチャート。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
図1は、本実施例に従う画像形成装置100の概略構成図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。
31は画像形成装置の制御部であるコントローラであり、ROM32a、RAM32b、タイマ32c等を具備したCPU(中央演算処理装置)32、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。
画像形成装置は、記録材上に現像剤像としてのトナー像を形成する画像形成部120と、記録材上に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置Aと、を備えた構成となっている。
画像形成部120は次のように構成されている。
すなわち、101は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。感光体ドラム
101はその回転過程で接触帯電ローラ102により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。103は露光手段としてのレーザービームスキャナである。不図示のイメージスキャナ・コンピュータ等の外部機器から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応してオン/オフ変調したレーザー光Lを出力して、感光体ドラム101の帯電処理面を走査露光(照射)する。この走査露光により感光体ドラム101表面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム101表面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。104は現像装置であり、現像ローラ104aから感光体ドラム101表面に現像剤(トナー)が供給されて感光体ドラム101表面の静電潜像が転写像であるトナー像として順次に現像される。
105は給紙カセットであり、給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ106が駆動されて給紙カセット105内の記録材Pが一枚ずつ分離給紙される。給紙された記録材Pは、レジストローラー107を介して、感光体ドラム101と接触型・回転型の転写部材としての転写ローラ108との当接ニップ部である転写部位108Tに所定のタイミングで導入される。
感光体ドラム101上のトナー像の先端部が転写部位108Tに到達したとき、記録材Pの先端部もちょうど転写部位108Tに到達するタイミングとなるようにレジストローラー107で記録材Pの搬送が制御される。
転写部位108Tに導入された記録材Pはこの転写部位108Tを挟持搬送され、その間、転写ローラ108には不図示の転写バイアス印加電源から所定に制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ108にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加されることで転写部位108Tにおいて感光体ドラム101表面側のトナー像が記録材Pの表面に静電的に転写される。転写部位108Tにおいてトナー像の転写を受けた記録材Pは、感光体ドラム101表面から分離され、搬送ガイド109を通って像加熱ユニットA1に導入されてトナー画像の熱及び加圧による定着処理を受ける。
一方、記録材Pの分離後(記録材Pに対するトナー像転写後)の感光体ドラム101表面は、クリーニング装置110で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。像加熱ユニットA1を通った記録材Pは、排紙口111から排紙トレイ112上に排出される。
像加熱装置の構成
次に、上記像加熱装置について詳細に説明する。本実施例において、像加熱ユニットA1は、電磁誘導加熱方式の装置である。
図2は、本実施例の像加熱装置の要部縦断面図、図3は要部の正面模型図、図4は要部の斜視図である。
像加熱装置Aは、導電層としての発熱層1aを有し、回転可能な円筒形回転体としての定着スリーブ1を備えた加熱ユニットA1と、加熱ユニットA1に圧接される加圧部材としての加圧ローラ8と、を備えている。加熱ユニットA1と加圧ローラ8は所定圧力で当接してニップ部としての定着ニップ部Nを構成し、定着ニップ部Nに、トナー像が形成された記録材Pが挟持搬送されてトナー像が加熱定着される。
加熱ユニットA1は、励磁コイル3と、定着スリーブ1の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子、この実施例では3つの温度検出素子9,10,11を有している。温度検出素子9、10、11については後述する。
定着スリーブ1は、導電層となる導電性部材できた導電層としての発熱層1aと、その外面に積層した弾性層1bと、その外面に積層した表層の離型層1cの複合構造の筒形回転体である。この例では、定着スリーブ1は、直径10〜50mmの円筒体で、発熱層1aは、膜厚10〜50μmの金属フィルムとし、弾性層1bは、硬度が20度(JIS−A、1kg加重)のシリコーンゴムを0.3mm〜0.1mm成形している。そして、弾性層1b上に離型層1c(表層)として50μm〜10μmの厚さのフッ素樹脂チューブ
を被覆している。
この発熱層1aに対し、励磁コイル3によって交番磁束を作用させ、誘導電流を発生させて発熱する。この熱が弾性層1b、離型層1cに伝達されて、定着スリーブ1全体が加熱され、定着ニップ部Nに通紙される記録材Pを加熱してトナー像Tの定着がなされる。
また、加熱ユニットA1には、定着スリーブ1の中空部に挿通され定着スリーブ1の長手方向に沿って配置された磁性芯材としての磁性コア2が設けられ、励磁コイル3は、磁性コア2に対して定着スリーブ1の回転軸線に交差する方向に、巻き線を形成することによって構成されている。また、定着スリーブ1内には、定着ニップ部Nに沿うようにスリーブガイド6が挿入され、さらに、励磁コイル3を囲むように断面逆U字形状に開いた加圧ステイ5が装着され、加圧ステイ5の下端縁がスリーブガイド6に当接している。
図3に示すように、加圧ステイ5の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材18a、18bとの間に、それぞれ加圧バネ17a、17bを縮設することで、加圧ステイ5に押し下げ力を作用させている。なお、本実施例の像加熱ユニットA1では、総圧約100N〜250N(約10kgf〜約25kgf)の押圧力を与えている。これにより、耐熱性樹脂PPS等で構成されたスリーブガイド6の下面と加圧ローラ8の上面とが、定着スリーブ1を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
また、スリーブガイド6の左右両端部にはフランジ部材12a・12bが外端側から嵌合され、左右位置を規制部材13a・13bで固定しつつ、回転自在に取り付けられる。フランジ部材12a・12bは、定着スリーブ1の回転時に定着スリーブ1の端部を受けて定着スリーブ1のスリーブガイド長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。フランジ部材12a・12bの材質としては、LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂等の耐熱性の良い材料が好ましい。
加圧ローラ8は、芯金8aと、芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた耐熱性・弾性材層8bとで構成されており、表層に離型層8cを設けてある。弾性材層8bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよい材質が好ましい。芯金8aの両端部は装置の不図示のシャーシ側板金間に導電性軸受けを介して回転自由に保持させて配設してある。
また、加圧ローラ8は、不図示の駆動手段により、矢示の反時計方向に回転駆動し、定着スリーブ1の外面との摩擦力で定着スリーブ1に回転力が作用される。
誘導電流発生機構
次に、誘導電流を発生させる機構について詳述する。
図4は、加熱ユニットA1の制御ブロック図である。磁性芯材としての磁性コア2は、不図示の固定手段で定着スリーブ1の中空部を貫通して配置され、磁極NP,SPを持つ直線状の開磁路を形成している。材質は、ヒステリシス損が小さく比透磁率の高い材料、例えば、焼成フェライト、フェライト樹脂、非晶質合金(アモルファス合金)や、パーマロイ等の高透磁率の酸化物や合金材質で構成される強磁性体が好ましい。本実施例においては、比透磁率1800の焼成フェライトを用いる。形状は直径5〜30mmの円柱形状をしており、長手長さは240mmである。
励磁コイル3は、通常の単一導線を定着スリーブ1の中空部において、磁性コア2に螺旋状に巻き回して形成される。その際、開磁路端部において巻間隔密、中央において巻間隔疎となるように巻かれている。長手寸法240mmの磁性コア2に対し、励磁コイル3は18回巻きつけている。その巻間隔は端部において10mm、中央部において20mm、その中間において15mmとなっている。この回転軸線Xに交差する方向に巻き回されているため、この励磁コイル3に、給電接点部3a,3bを介して高周波コンバータなどで高周波電流を流し、磁束を発生させる。
温度検出素子の説明
加熱ユニットA1の温度検出素子9、10、11は、図2に示すように、記録材Pが加熱ユニットA1に搬送されてくる上流側に配置する。長手方向は、図3に示すように、中央および両端部の定着スリーブ1の対向位置に配設する。温度検出素子9、10、11は非接触型サーミスタなどによって構成される。これにより、定着スリーブ1は、表面の温度が所定の目標温度に維持・調整される。また、定着スリーブ1の端部付近に配設された温度検出素子10、11では、小サイズの記録材Pを連続プリントした時の非通紙域の昇温具合を検知することができる。
図4には、加熱ユニットA1と共に、プリンタ制御を行なう制御手段である中央演算処理装置(以下、CPUという)32およびプリンタコントローラ41、ホストコンピュータ42のブロック図を示している。
プリンタコントローラ41は、後述するホストコンピュータ42との間で通信と画像データの受信、及び受け取った画像データを画像形成装置100が印字可能な情報に展開する。それと共に、エンジン制御部43との間で信号のやり取り及びシリアル通信を行う。エンジン制御部43は、プリンタコントローラ41との間で信号のやり取りを行い、さらに、シリアル通信を介して画像形成装置100の各種制御ユニットの制御を行う。制御ユニットとしては、周波数制御部45、電力制御部46及び定着温度制御部44を備えている。
定着温度制御部44は、温度検出素子9、10、11によって検出された温度情報を基に加熱ユニットA1の温度制御を行うと共に、加熱ユニットA1の異常検出等を行う。周波数制御部45は、高周波コンバータ16の駆動周波数の制御を、電力制御部46は、高周波コンバータ16の駆動をON・OFFして高周波コンバータ16の電力の制御を行う。このような制御部を有する画像形成装置100において、ホストコンピュータ42は、プリンタコントローラ41に画像データを転送したり、ユーザからの要求に応じてプリンタコントローラ41に記録材Pのサイズ等、様々なプリント条件を設定する。
図5は、本実施例における高周波コンバータを含む定着駆動回路を説明するための回路図である。
商用電源50は、画像形成装置100を接続する商用電源(交流電源)であり、インレット51を介して画像形成装置100に交流電力を供給する。本回路は、商用電源50と直接接続された一次側と、商用電源50と非接触に接続された二次側とで構成されている。商用電源50の波形は、横軸を時間、縦軸を電圧としたとき波形1のような波形である。商用電源50から入力された電力は、インレット51、ACフィルタ52を介してダイオードブリッジ53〜56に入力され、全波整流される。整流された電圧は、コンデンサ57に充電された後、横軸を時間、縦軸を電圧としたとき波形2のような電圧波形になる。この波形は、FETからなるスイッチング素子58、59と電圧共振用コンデンサ60から成る電流共振制御回路90に入力され、加熱ユニットA1のL及びR、及び共振コンデンサ61から成る共振回路91に電力供給される。
71は、電源装置(電源部)であり、商用電源50の電力がACフィルタ52を介して入力され、不図示の二次側の負荷に所定の電圧を出力している。また、CPU32は、電流共振制御回路90の動作にも使用され、各入出力ポートとROM32a及びRAM32bなどから構成される。すなわち、画像形成装置100において、本回路の一次側では、電流共振制御回路90や共振回路91、二次側に電力を供給するための電源装置(電源部)71が、商用電源50に直接接続されて電力供給を受ける構成である。また、電力供給回路の二次側では、感光体ドラム101を回転させる不図示のモータやレーザスキャナ103等、画像形成時に動作するモータやユニットが、商用電源50とは非接触に接続されて電力供給を受ける構成である。
一方、商用電源50の電力は、ACフィルタ52を介してゼロクロス生成回路85に入
力される。ゼロクロス生成回路85は、商用電源電圧が0V近辺のある閾値電圧以下の電圧になっているときにHighレベルかまたはLowレベルの信号を出力し、それ以外の場合にLowレベルかまたはHighレベルの信号を出力する構成となっている。そして、CPU32には、抵抗86を介して商用電源電圧の周期とほぼ等しい周期のパルス信号がポートPA1に入力される。CPU32は、ゼロクロス信号のHigh→LowまたはLow→Highに変化するエッジを検出し、電流共振制御回路90のタイミング制御に利用する。
次に、電流共振制御回路90について説明する。
CPU32が、ポートPA2から所定の周波数のパルス信号をHi−gate駆動回路87に向けて出力すると、Hi−gate駆動回路87は、一次−二次を絶縁した上でスイッチング素子58に向けて、ゲート波形を出力する。スイッチング素子58は、ゲート波形がHiの期間ドレインソース間をONし、Loの期間OFFする。同様にして、CPU32がPA3から所定の周波数のパルス信号をLo−gate駆動回路88に向けて出力すると、Lo−gate駆動回路87は、一次−二次を絶縁した上でスイッチング素子59に向けて、ゲート波形を出力する。スイッチング素子59は、ゲート波形がHiの期間、ドレインソース間をONし、Loの期間OFFする。スイッチング素子58とスイッチング素子59は、所定の周波数で交互にON、OFFし、共振回路91に方形波を供給することで、加熱ユニットA1の等価インダクタンスと共振コンデンサ61が共振し、加熱ユニットA1が発熱する。
スイッチング素子58とスイッチング素子59へのパルス信号を停止すると加熱ユニットA1の発熱は停止される。加熱ユニットA1に配置された温度検出素子9、10、11は、一方をグランド、もう一方を抵抗73、75、77に接続されており、さらに抵抗74、76、78を介してCPU32のアナログ入力ポートAN0、AN1,AN2に接続されている。温度検出素子9、10、11は高温になると抵抗値が低下する特性を持っており、固定抵抗73、75、77との分圧電圧から予め設定された温度テーブル(不図示)によって温度に変換することにより、加熱ユニットA1の温度をCPU32は検出する。
そして、加熱ユニットA1の温度が所定の温度になるように、ゼロクロス信号のタイミングに同期して、スイッチング素子58、スイッチング素子59の駆動を制御することで温調する。
加熱ユニットA1内には、記憶手段としてメモリとしてのROM79を有しており、加熱ユニットA1組み立て時の加熱装置毎の装置固有の情報等が書き込まれている。CPU32は、このROM79内の情報を読み込むことで加熱ユニットA1の個別の情報を入手することが出来る。本実施例における加熱装置では、電流共振制御回路90におけるスイッチング素子58、スイッチング素子59をON−OFFする周波数(以下駆動周波数fkと呼ぶ)によって、図6に示すように定着スリーブ1の発熱分布が変わる特性がある。
図7は、本実施例における加熱ユニットA1を駆動周波数fk=50kHzで動作させた際の、異なる加熱ユニットA1の長手方向の発熱分布ばらつきを表した図である。
図7(a)に示されている発熱分布a〜fは、1つ1つ異なる加熱ユニットA1の長手方向の発熱分布を表しており、同じ駆動周波数fkで動作させたとしても、定着スリーブ1の長手方向の発熱分布が異なることを意味している。これらのばらつきは、磁性コア2に対する励磁コイル3の巻き位置や定着スリーブの厚みなどのばらつきなどによって発生すると考えられている。
このばらつきを補正するために、図6で説明した駆動周波数fkによって発熱分布がかわる特性を使用し、発熱分布が均一になるように加熱ユニットA1の組み立て工程で調整を行っている。
すなわち、励磁コイル3に流す高周波電流の駆動周波数fkを、定着スリーブ1が所定
の発熱分布で発熱するような駆動周波数に設定し、温度検出素子9の検出温度が予め定められた目標温度になるように、高周波電流を励磁コイル3に流して定着スリーブ1の発熱層1aを電磁誘導加熱する。
具体的には、i)加熱ユニットA1の組み立て時に、実際に定着スリーブ1を発熱させ、発熱分布が均一になるような駆動周波数fkを算出する。ii)算出した駆動周波数fkを
加熱ユニットA1内のROM79に書き込む。iii)プリント時に、CPU32がROM79から、発熱分布が均一になるような発熱分布で発熱するような駆動周波数fkを読み出し、駆動周波数fkで加熱ユニットA1を通電駆動する。
以上3つの手順により定着スリーブ1の発熱分布を均一にすることを行っている。しかしながら、駆動周波数fkを用いた発熱分布補正では、十分に発熱分布補正が出来ないケースがある。例えば、発熱分布が均一になるような駆動周波数fkの算出時の算出誤差が大きい場合や、駆動周波数fkの分解能が足りない場合に、十分に発熱分布補正が出来ないケースがある。
図8は、発熱分布補正後の、定着スリーブ1の長手方向の発熱分布を表した図である。
発熱分布gは、中央温度に比べて端部温度が高い状態の発熱分布、発熱分布hは、端部温度に比べて中央温度が高い状態の発熱分布である。どちらの発熱分布も、中央部にある温度検出素子9によって中央部の温度が温調温度になるように温調されている。発熱分布gのように、中央温度に比べて端部温度が高い状態の場合は、端部においてホットオフセットの発生が懸念される。発熱分布fのように端部温度に比べて中央温度が高い状態の場合は、端部にて定着不良が発生することが懸念される。
本実施例では、十分に発熱分布補正が出来ておらず、中央温度に比べて端部温度が高い状態で発生する可能性のある端部でのホットオフセットを防ぐ方法、端部温度に比べて中央温度が高い場合に発生する懸念のある端部での定着不良を防ぐ方法について説明する。
まず、発熱分布gのように中央温度に比べて端部温度が高い状態の場合について説明する。
発熱分布gは、図8(a)に示すように、定着不良に対しては、発生温度との間に5℃以上の差分があるけれども、ホットオフセットに対しては、発生温度との間に差分がない。そこで、温調温度を下げることにより定着不良に対する発生温度とマージンを減らし、ホットオフセットに対する発生温度との差分を増やすことが出来る。補正後の温調温度T0’は、(式1)によってあらわすことが出来、177.5℃と算出することが出来る。
T0‘=T0−Tt/2=180℃−(+5℃/2)=177.5℃…(式1)
Ttは、中央温度に対する端部温度であり、予め加熱ユニットA1の組み立て工程で測定され、ROM79に書き込まれているデータであり、CPU32は、加熱ユニットA1内のROM79を読み出すものである。
このROM79に記憶されている発熱分布情報は、予め駆動周波数情報と関連付けられて記憶されている。
図8(b)は、温調温度補正前後の後の長手方向の定着スリーブ1の発熱分布を示す図である。温調温度を180℃から177.5℃に変更することによって、発熱分布g’が示すように、端部のホットオフセットに対して発生温度との差分を増やすことができた。続いて、発熱分布hのように、中央温度に比べて端部温度が高い状態の場合について説明する。発熱分布hは、図8(a)に示すように、ホットオフセットに対しては、発生温度との間に5℃以上の差分があるけれども、定着不良に対しては、発生温度との間に差分がない。そこで、温調温度を上げることにより、ホットオフセットに対するマージンを減らし、定着不良に対するマージンを増やすことが出来る。補正後の温調温度T0’は(式2)によってあらわすことが出来、177.5℃と算出することが出来る。
T0‘=T0−Tt/2=180℃−(−5℃/2)=182.5℃…(式2)
図8(c)は、温調温度補正前後の後の長手方向の定着スリーブ1の発熱分布を示す図である。
温調温度を180℃から182.5℃に変更することによって、発熱分布h’が示すように、端部の定着不良に対してマージンを増やすことができた。以上のように、定着スリーブ1の長手方向の発熱分布に応じて、温調温度を補正することによって、図8(d)に示すように、温度上限値と温度下限値の差分である温度レンジを狭めることが出来る。それにより、定着不良とホットオフセットのそれぞれに対してマージンを増やすことが可能になった。本実施例では、定着温度が180℃、ホットオフセット発生温度が185℃、定着不良発生温度が175℃で説明した。しかし、温調温度やホットオフセット、定着不良発生温度及び補正定着温度の算出方法は、それぞれのケースで異なるため本実施例に限定されるものではない。本実施例では、中央に対する端部温度のみROM79に書き込み、それを元に、補正後の温調温度補正値を計算するようになっている。しかしながら、ROM79に書き込む発熱分布は、両端部、及び中央温度の絶対値等でもよい。また、ROM79に予め用意する発熱分布データ及び温調温度補正値算出方法は、本実施例に限定されるものではない。
要するに、本発明は、所定の駆動周波数で定着スリーブ1を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報が、予め記憶手段としてのROM79に記憶している。そして、励磁コイル3に高周波電流を流す際に、ROM79に記憶された装置固有の発熱分布情報に応じて、温度検出素子9の目標温度、すなわち温調温度を補正するものである。
続いて、図9を参照して、本実施例における電力投入シーケンスにおけるフローチャートを説明する。
電力投入シーケンスが開始されると、CPU32は、S101にて初期設定として温調温度 T0=180℃、カウンタnを0に設定する。
続いて、S102で、CPU32は、加熱ユニットA1内のROM79から定着スリーブ1が均等に発熱する駆動周波数fkと、中央に対する端部の相対温度Ttのデータを取得する。S103で、電力投入が開始されると同時に、S104にて補正温調温度T0‘を温調温度T0と中央に対する端部の相対温度Ttから算出し、S105にて補正温調温度T0’と温度検出素子9の検出温度から投入電力を更新する。S106にて、ゼロクロス信号の立ち上がりエッジを検出し、S107でカウンタnをインクリメントし、S108でn=3になったところで、S110において温調温度T0の更新を行う。
S109において電力投入終了となるまでは、S104〜S108及びS110において電力投入を続ける。S109において、電力投入の終了を確認すると本電力投入シーケンスは終了となる。
本シーケンスにより、定着スリーブ1の端部の温度が中央の温度よりも高い場合には、温調温度を下げる補正を入れる。また、定着スリーブ1の端部の温度が中央の温度よりも低い場合には、温調温度を上げる補正を入れる制御を行うことで、発熱分布のばらつきが生じた場合においても、定着不良とホットオフセットとを両立させることが可能になる。
すなわち、温度検知素子9は定着スリーブ1の長手方向中央部に位置しており、目標温度の補正は、装置固有の発熱分布情報から、定着スリーブ1の長手方向端部の温度が中央の温度よりも高い場合には、目標温度を下げる。また、定着スリーブ1の端部の温度が中央の温度よりも低い場合には、温調温度を上げるように補正するものである。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について説明する。
実施例1では、駆動周波数fkが一つの場合に、均熱温度を実現するために温調温度を補正する例について説明した。これに対して、本実施例2は、記録材Pの紙サイズや定着スリーブ1の端部における昇温具合に応じて積極的に駆動周波数を可変させていく構成における温調温度補正の方法である。以下では、本実施例2について、実施例1と異なる点を主として説明し、共通する構成については、同一符号を付けて説明を省略する。
図10は、本実施例2における加熱ユニットA1を駆動周波数fk=35kHz〜60kHzで動作させた際の、定着スリーブ1の長手方向の発熱分布を表した図である。
駆動周波数を高くすればするほど、定着スリーブ1の中央の温度に対する端部の温度が高くなり、駆動周波数を低くすればするほど、定着スリーブ1の中央の温度に対する端部の温度が低くなる特性がある。この特性を積極的に使用して、記録材Pの紙サイズや定着スリーブ1の端部における昇温具合に応じて駆動周波数fkを変えることで、定着スリーブ1の発熱分布を変え、端部昇温を抑制することができる。
すなわち、この実施例2では、励磁コイル3に流す高周波電流の駆動周波数を、記録材Pのサイズ又は温度検出素子9、10,11によって検出した実際の発熱分布の状況に応じて変更している。そして、温度検出素子9の検出温度が予め定められた目標温度になるように、変更した駆動周波数で高周波電流を励磁コイル3に流して定着スリーブ1の発熱層1aを電磁誘導加熱するものである。但し、その場合に、図7で説明したように、同じ駆動周波数fkで動作させたとしても、加熱ユニットA1ごとに定着スリーブ1の長手方向の発熱分布が異なるという発熱分布ばらつきがある。この場合、紙サイズ等に応じて駆動周波数fkを下げて、中央の温度に対して端部の温度を下げていった場合に、発熱分布ばらつきによって、想定以上に、定着スリーブ1の端部温度が低くなり、画像端部で定着不良が発生してしまう可能性がある。
表1は、加熱ユニットA1を駆動周波数fk=35kHz〜60kHzで動作させた際の、定着スリーブ1の中央温度に対する端部温度を表した表である。本実施例2では、表1のような駆動周波数に応じた中央温度に対する端部温度を、加熱ユニットA1の組み立て工程にて測定し、ROM79に書き込む。
Figure 2017129816
プリント時に紙サイズ等に応じて設定した駆動周波数に応じて、CPU32は、ROM79から中央温度に対する端部温度値Ttを読み出す。読み出した中央温度に対する端部温度値Ttと温調温度から、(式3)を用いて補正後の温調温度T0’を算出する。
T0‘=T0−Tt/2 …(式3)
(式3)を用いて補正後の温調温度T0’を算出することで、発熱分布に応じた温調温度を選択することが出来る。これにより、定着スリーブ1の中央の温度に対して端部の温度が低い場合の定着不良や、定着スリーブ1の中央の温度に対して端部の温度が高い場合のホットオフセットを防ぐことが出来る。
本実施例2では、中央に対する端部温度のみROM79に書き込み、それを元に補正後の温調温度補正値を計算するようになっている。しかしながら、ROM79に書き込む発熱分布は、両端部、及び中央温度の絶対値等でもよい。また、ROM79に予め用意する発熱分布データ及び温調温度補正値算出方法は、本実施例に限定されるものではない。
すなわち、本実施例2では、変更可能な駆動周波数毎に前記定着スリーブ1を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を記憶手段としてのROM79に記憶しておく。そして、励磁コイル3に駆動周波数を変更して高周波電流を流す際に、ROM79に記憶された
駆動周波数毎の装置固有の発熱分布情報から、変更した駆動周波数に対応する装置固有の発熱分布情報を選択する。この選択した発熱分布情報に応じて、温度検出素子9の目標温度を補正するものである。
続いて、本実施例2における電力投入シーケンスにおけるフローチャートを、図11を参照して説明する。
電力投入シーケンスを開始すると、CPU32は、S1201で初期設定として、温調温度T0=180℃、駆動周波数 fk=45kHz、カウンタnを0に設定する。S1202で、CPU32は、加熱ユニットA1内のROM79から図11に示すような駆動周波数fk毎の中央の温度に対する端部の相対温度Ttを示したテーブルを取得する。続いてS103で電力投入を開始すると同時に、S1203にて紙サイズや温度検出素子10,11によって検出した定着スリーブ1の端部の温度に基づいて駆動周波数fkを決定し、S104では、S1202で取得した駆動周波数fk毎の定着スリーブ1の中央に対する端部の相対温度Ttテーブルから、S1203で選定した駆動周波数fkに応じたTtを選択し、(式3)を用いてS104にて補正温調温度T0’を算出し。S105にて補正温調温度T0’と温度検出素子9の検出温度から投入電力を更新する。S106にてZEROX立ち上がりエッジを検出し、S107でカウンタnをインクリメントし、S108でn=3になったところで、S110において温調温度T0の更新、S1204で紙サイズや温度検出素子10,11によって検出した定着スリーブ1の端部の温度に基づいて駆動周波数fkの更新を行う。S109において電力投入終了となるまでは、S104〜S108及びS110、S1204において電力投入を続ける。S109において電力投入の終了を確認すると本電力投入シーケンスは終了となる。
本シーケンスにより、定着スリーブ1の端部の温度が中央の温度よりも高い場合には、温調温度を下げる補正を入れ、定着スリーブ1の端部の温度が中央の温度よりも低い場合には、温調温度を上げる補正を入れる制御を行うことで、紙サイズや温度検出素子10,11の温度によって駆動周波数fkを変更した場合において、発熱分布のばらつきが生じた場合においても、定着不良とホットオフセットとを両立させることが可能になる。
1‥‥定着スリーブ
2‥‥磁性コア(磁性心材)
4‥‥励磁コイル
8‥‥加圧ローラ
9、10、11 温度検出素子
32‥‥CPU(制御手段)
100‥‥画像形成装置
103‥‥画像形成手段
79‥‥ROM(記憶手段)
N‥‥ニップ部
A‥‥加熱ユニット
P‥‥記録材

Claims (10)

  1. 導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
    該加熱ユニットの円筒形回転体に圧接してトナー像が形成された記録材を挟持搬送するニップ部を構成する加圧部材と、を備え、
    前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
    前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、前記円筒形回転体が所定の発熱分布で発熱するような駆動周波数に設定し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように、前記高周波電流を前記励磁コイルに流して前記導電層を電磁誘導加熱する像加熱装置の制御方法であって、
    前記駆動周波数で前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を、予め記憶手段に記憶しておき、
    前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された装置固有の発熱分布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正することを特徴とする像加熱装置の制御方法。
  2. 導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
    該加熱ユニットの円筒形回転体に圧接してトナー像が形成された記録材を挟持搬送するニップ部を構成する加圧部材と、を備え、
    前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
    前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、記録材のサイズ又は前記温度検出素子によって検出した実際の発熱分布の状況に応じて変更し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように、変更した前記高周波電流を前記励磁コイルに流して前記導電層を電磁誘導加熱する像加熱装置の制御方法であって、
    前記変更可能な駆動周波数毎に前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を記憶手段に記憶しておき、
    前記励磁コイルに駆動周波数を変更して高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された駆動周波数毎の前記装置固有の発熱分布情報から、変更した駆動周波数に対応する装置固有の発熱分布情報を選択し、選択した発熱分布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正することを特徴とする像加熱装置の制御方法。
  3. 温度検知素子は前記円筒形回転体の長手方向中央部に位置し、目標温度の補正は、前記装置固有の発熱分布情報から、前記円筒形回転体の長手方向端部の温度が中央の温度よりも高い場合には、目標温度を下げ、前記円筒形回転体の端部の温度が中央の温度よりも低い場合には、温調温度を上げるように補正する請求項1又は2に記載の像加熱装置の制御方法。
  4. 前記記憶手段に記憶されている前記発熱分布情報は、予め前記駆動周波数情報と関連付けられて記憶されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の像加熱装置の制御方法。
  5. 導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
    該加熱ユニットの円筒形回転体に接触する加圧部材と、を備え、
    前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
    前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、前記円筒形回転体が所定の発熱分布で発熱するように予め設定された駆動周波数に設定し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように前記励磁コイルに高周波電流を流すことによって、前
    記円筒形回転体の導電層を電磁誘導加熱させる制御手段と、を備えた像加熱装置であって、
    前記所定の駆動周波数で前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を予め記憶する記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶されている前記装置固有の発熱分布情報に応じて、前記温度検出素子の目標温度を補正する構成となっていることを特徴とする像加熱装置。
  6. 導電層を有する回転可能な円筒形回転体を備えた加熱ユニットと、
    該加熱ユニットの円筒形回転体に接触する加圧部材と、を備え、
    前記加熱ユニットは、励磁コイルと、前記円筒形回転体の温度を検出する少なくとも一つ以上の温度検出素子と、を有し、
    前記励磁コイルに流す高周波電流の駆動周波数を、記録材のサイズ又は前記温度検出素子によって検出した発熱分布の状況に応じた駆動周波数に変更し、前記温度検出素子の検出温度が予め定められた目標温度になるように前記励磁コイルに高周波電流を流すことによって、前記円筒形回転体の導電層を電磁誘導加熱させる制御手段と、を備えた像加熱装置であって、
    前記変更する駆動周波数毎に前記円筒形回転体を発熱させた場合の装置固有の発熱分布情報を記憶手段に記憶しておき、
    前記制御手段は、前記励磁コイルに高周波電流を流す際に、前記記憶手段に記憶された前記変更した駆動周波数に対応した装置固有の発熱分布情報から前記温度検出素子の目標温度を補正する構成となっていることを特徴とする像加熱装置。
  7. 温度検知素子は前記円筒形回転体の長手方向中央部に位置し、目標温度の補正は、前記装置固有の発熱分布情報から、前記円筒形回転体の長手方向端部の温度が中央の温度よりも高い場合には、目標温度を下げ、前記円筒形回転体の端部の温度が中央の温度よりも低い場合には、温調温度を上げるように補正する請求項5又は6に記載の像加熱装置。
  8. 前記記憶手段に記憶されている前記発熱分布情報は、予め前記駆動周波数情報と関連付けられて記憶されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかの項に記載の像加熱装置。
  9. 前記円筒形回転体の中空部に挿通され前記円筒形回転体の長手方向に沿って配置された磁性芯材と、該磁性芯材に対し、前記円筒形回転体の回転軸線に交差する方向に、巻き線を形成することによって成る請求項5乃至8のいずれかの項に記載の像加熱装置。
  10. 記録材上に現像剤像を形成する画像形成部と、該記録材上に形成された現像剤像を加熱する像加熱装置と、を備えた画像形成装置において、
    前記像加熱装置として、前記請求項5乃至9のいずれかの項に記載の像加熱装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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