JP2017129633A - 画像表示用装置の製造方法及び入力装置の製造方法 - Google Patents

画像表示用装置の製造方法及び入力装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像表示部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な画像表示用装置の製造方法を提供する。
【解決手段】硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層3を介して画像表示部材4と光透過性カバー部材1とを接続する接続工程と、10℃以上の温度で5分以上エージングして樹脂組成物層3を硬化させる工程と、を備える、画像表示用装置10の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像表示用装置の製造方法及び入力装置の製造方法に関する。
スマートフォーン等の情報端末に用いられている画像表示用装置は、画像表示部材(液晶表示パネル、有機EL表示パネル等)と光透過性カバー部材との間に配した光硬化性樹脂組成物に紫外線を照射し硬化させることにより形成される光透過性硬化樹脂層によって画像表示部材と光透過性カバー部材とを接着及び積層することにより製造されている(例えば、下記特許文献1参照)。
ところで、光透過性カバー部材における画像表示部材側の表面の周縁部には、表示画像の輝度又はコントラストの向上のために遮光層が設けられている場合がある。この場合、遮光層と画像表示部材との間に挟まれた光硬化性樹脂組成物の硬化が充分に進行しないことにより充分な接着力が得られず、画像表示部材と光透過性カバー部材との間の剥離、又は、その間隙への湿気の侵入による画像品質の低下等が生ずることが懸念されている。
そこで、光硬化性樹脂組成物に熱重合開始剤を配合して熱硬化性且つ光硬化性を有する樹脂組成物を用いることが提案されている。光透過性カバー部材における遮光層が形成された表面にこの樹脂組成物を塗布し、この塗布面を画像表示部材に重ね、紫外線を照射して光硬化させた後、全体を加熱することにより、遮光層と画像表示部材との間に挟まれた樹脂組成物を熱硬化させることが提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
また、熱重合開始剤を含有していない液状の光硬化性樹脂組成物を、遮光層を含む光透過性カバー部材の表面、又は、画像表示部材の表面に塗布した状態で紫外線を照射して、仮硬化させた仮硬化樹脂層を形成する仮硬化工程と、仮硬化樹脂層を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを積層する工程と、紫外線を照射し仮硬化樹脂層を本硬化させて光透過性硬化樹脂層を形成する光硬化工程と、を備える方法が提案されている(例えば、下記特許文献3参照)。
国際公開第2010/027041号 国際公開第2008/126860号 特許第5138820号公報
ところで、従来の樹脂組成物を用いて形成された樹脂層を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続するに際しては、画像表示部材と光透過性カバー部材との間において、気泡が発生する場合、又は、樹脂組成物が染み出す場合がある。また、このような問題は、画像表示部材に代えて入力部材を備える構成を有する入力装置においても同様に生じ得る。そのため、画像表示用装置又は入力装置の信頼性を向上させる観点から、これらの問題を解決することが求められている。
本発明は、以上の従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、画像表示部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な画像表示用装置の製造方法を提供する。また、本発明は、入力部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な入力装置の製造方法を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、10℃以上の温度で5分以上エージングして樹脂組成物層を硬化させることにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係る画像表示用装置の製造方法は、硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる工程と、を備える。
本発明に係る入力装置の製造方法は、硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を介して入力部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる工程と、を備える。
本発明に係る画像表示用装置の製造方法、及び、本発明に係る入力装置の製造方法によれば、画像表示部材又は入力部材と、光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することができる。
ところで、上記特許文献2の技術によれば、特許文献1で懸念された問題の解消は期待できるが、光重合開始剤と熱重合開始剤とを併用し、光重合プロセスに加えて熱重合プロセスを実施しなければならないため、熱重合プロセスのための設備投資の負担が大きくなるという問題、熱硬化性及び光硬化性を有する樹脂組成物の保存安定性が低下するという問題、並びに、画像表示部材及び光透過性カバー部材が加熱工程で劣化するという問題がある。
また、上記特許文献3の技術によれば、上記特許文献2で懸念された問題の解消は期待できる。しかしながら、上記特許文献3の技術では、仮硬化工程を経て、半硬化状態の樹脂層を用いて貼り合わせを行うため、樹脂層を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続するに際して、光透過性カバー部材(例えば、光透過性カバー部材の遮光層)と光透過性カバー部材との間において気泡が発生する場合、及び、光透過性カバーと樹脂層との層間剥離が発生する場合がある。
さらに、上記特許文献3の技術では、半硬化状態の樹脂層を用いて貼り合わせを行うため、樹脂層の表面の凹凸に起因する剥離及び気泡の発生、又は、局所的な応力発生に伴う画像表示部材の色ムラの発生が懸念され、特に薄膜化が困難となる。
また、画像表示部材と光透過性カバー部材とを貼り合わせた後、更なる紫外線照射による光硬化を行い接着させるため、本硬化プロセスのための設備投資の負担が大きくなるという問題、並びに、紫外線照射により画像表示部材及び光透過性カバー部材が劣化するという問題がある。さらに、画像表示部材と光透過性カバー部材とを貼り合わせた後、更なる紫外線照射による光硬化を行い接着させるため、真空気泡を除去するための加熱・加圧工程も必要となり、このプロセスによる画像表示部材及び光透過性カバー部材の劣化が懸念される。
一方、本発明に係る画像表示用装置の製造方法、及び、本発明に係る入力装置の製造方法によれば、10℃以上の温度で5分以上エージングして樹脂組成物層を硬化させるため、硬化物を得るために加熱及び光照射を行う必要がない。そのため、加熱又は光照射に起因する従来技術の上記問題点を解決することができる。本発明に係る画像表示用装置の製造方法、及び、本発明に係る入力装置の製造方法によれば、画像表示部材又は入力部材と、光透過性カバー部材との接続信頼性が高く、染み出し防止を図ることが可能であり、充分な接着力が発揮される。
本発明に係る画像表示用装置の製造方法は、前記接続工程の前に、前記画像表示部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程を更に備えていてもよい。本発明に係る入力装置の製造方法は、前記接続工程の前に、前記入力部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程を更に備えていてもよい。これらの場合、染み出しを更に抑制することができる。
前記画像表示部材は、偏光板、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、視差バリアパネル又はタッチパネルであってもよい。
前記入力部材は、タッチセンサ、光センサ、CMOSセンサ又はCCDセンサであってもよい。
本発明によれば、画像表示部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な画像表示用装置の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、入力部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な入力装置の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像表示用装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示用装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係る画像表示用装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係る画像表示用装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係る画像表示用装置の製造方法を示す模式断面図である。 遮蔽層の変形例を示す模式断面図である。 実施例及び比較例における評価サンプルの作製方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<硬化性樹脂組成物>
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、10℃以上の温度で5分以上エージングすることにより硬化反応が進行する樹脂組成物である。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、例えば、(A)エポキシ基を有する化合物(以下、「(A)成分」という)、(B)チオール基を有する化合物((A)成分に該当する化合物を除く。以下、「(B)成分」という)、及び、(C)硬化促進剤(以下、「(C)成分」という)を含有することができる。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、(D)紫外線吸収剤(以下、「(D)成分」という)、(E)酸化防止剤(以下、「(E)成分」という)、(F)可塑剤(以下、「(F)成分」という)等を更に含有していてもよい。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、例えば、透明であってもよい。
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、例えば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合することで、硬化反応を容易に進行させることができる。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂組成物の構成成分が複数の液に分けて保管される複数液混合型硬化性樹脂組成物(例えば2液混合型硬化性樹脂組成物)であってもよい。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、例えば、(A)成分を含有する第1の液と、(B)成分及び(C)成分を含有する第2の液と、に分けて保存され、前記第1の液と前記第2の液とを混合することにより硬化性樹脂組成物が得られてもよい。(D)成分は、第1の液及び第2の液のいずれに配合されてもよい。
((A)成分:エポキシ基を有する化合物)
(A)成分としては、各種エポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製の商品名「エピコート828」等)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製の商品名「YDF−170」等)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製の商品名「エピコート152、154」;日本化薬株式会社製の商品名「EPPN−201」;ダウケミカル社製の商品名「DEN−438」等)、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製の商品名「EOCN−125S,103S,104S」等)、多官能エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製の商品名「Epon1031S」;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「アラルダイト0163」;ナガセケムテックス株式会社製の商品名「デナコールEX−611,EX−614,EX−614B,EX−622,EX−512,EX−521,EX−421,EX−411,EX−321」等)、アミン型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製の商品名「エピコート604」;東都化成株式会社製の商品名「YH434」;三菱ガス化学株式会社製の商品名「TETRAD−X」、「TERRAD−C」;日本化薬株式会社製の商品名「GAN」;住友化学株式会社製の商品名「ELM−120」等)、複素環含有エポキシ樹脂(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「アラルダイトPT810」等)、脂環式エポキシ樹脂(UCC社製の「ERL4234,4299,4221,4206」等)などが挙げられる。(A)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分としては、芳香族を有しないエポキシ樹脂が好適である。芳香族を有しないエポキシ樹脂としては、トリグリシジルイソシアヌレート(商品名:TEPIC−S、TEPIC−L、TEPIC−VL、TEPIC−PAS B22、いずれも日産化学株式会社製)、脂環式エポキシ樹脂(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名:セロキサイド2021P、セロキサイド2081(以上、株式会社ダイセル製)、商品名:ERL4221、ERL4221D、ERL4221E(以上、ダウケミカル日本株式会社製)))、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、エピコートYX8000、エピコートYX8034、エピコートYX−8040(以上、三菱化学株式会社製)、デナコールEX−252(ナガセケムテックス株式会社製))、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(例えば、商品名:エピオールG−100(日油株式会社製)、デナコールEX−512(ナガセケムテックス株式会社製))、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル(例えば、商品名:デナコールEX−321(ナガセケムテックス株式会社製))、1,2−ポリブタジエンのビニル基の酸化によりエポキシ基を導入したエポキシ化ポリブタジエン(例えば、商品名:JP−100,JP−200(日本曹達株式会社製))などが挙げられる。
(A)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましく、20質量%以上が特に好ましい。(A)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。
((B)成分:チオール基を有する化合物)
(B)成分としては、β−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオール基を含むオリゴマー等が挙げられる。チオール基を含むオリゴマーとしては、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX11、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX21、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX40(いずれも三菱化学株式会社製)、ポリチオールQE−340M(東レ・ファインケミカル株式会社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。(B)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)成分としては、複数の官能基と反応する可能性があることから、分子内に2以上のチオール基(−SH)を有する化合物が好ましい。分子内に2以上のチオール基を有する化合物としては、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX11、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX21、エポキシ樹脂硬化剤 メルカプタングレード QX40(いずれも三菱化学株式会社製)、ポリチオールQE−340M(東レ・ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
(B)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、60質量%以上が特に好ましい。(B)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、75質量%以下が更に好ましい。
((C)成分:硬化促進剤)
(C)成分としては、公知の塩基性触媒を使用することができる。また、(C)成分としては、塩基性触媒をポリマーに担持させた、ポリマー担持塩基性触媒を使用することもできる。
塩基性触媒の塩基性原子としては、リン、窒素等が挙げられる。(C)成分としては、3価の有機リン化合物及びアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。(C)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
3価の有機リン化合物としては、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン等のアルキルホスフィン類及びその塩;トリフェニルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリス−(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のアリールホスフィン類及びその塩;トリフェニルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等の亜リン酸トリエステル類及びその塩などが挙げられる。3価の有機リン化合物の塩としては、トリフェニルホスフィン・エチルブロミド、トリフェニルホスフィン・ブチルブロミド、トリフェニルホスフィン・オクチルブロミド、トリフェニルホスフィン・デシルブロミド、トリフェニルホスフィン・イソブチルブロミド、トリフェニルホスフィン・プロピルクロリド、トリフェニルホスフィン・ペンチルクロリド、トリフェニルホスフィン・ヘキシルブロミド等が挙げられる。中でも、3価の有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィンが好ましい。
アミン化合物としては、ジエタノールアミン等の第二級アミン;トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリスジエチルアミノメチルフェノール等の第3級アミン;1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(Me−TBD)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン等の強塩基性アミン及びその塩などが挙げられる。中でも、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、及び、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。アミン化合物の塩としては、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等が挙げられる。
(C)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、0.4質量%以上が特に好ましい。(C)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
((D)成分:紫外線吸収剤)
(D)成分としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、シンナメート誘導体、アントラニレート誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体等が挙げられる。ベンゾフェノン誘導体の具体例としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。ベンゾエート誘導体の具体例としては、2−エチルヘキシルサリチレート、フェニルサリチレート、pt−ブチルフェニルサリチレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。ベンゾトリアゾール誘導体の具体例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)べンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。トリアジン誘導体の具体例としては、ヒドロキシフェニルトリアジン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等が挙げられる。(D)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としては、市販品であってもよい。市販品としては、TINUVIN PS、TINUVIN 99−2、TINUVIN 109、TINUVIN 384−2、TINUVIN 900、TINUVIN 928、TINUVIN 1130、TINUVIN 400、TINUVIN 405、TINUVIN 460、TINUVIN 479(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名)等が挙げられる。
(D)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好ましく、0.5質量%以上が特に好ましい。(D)成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.7質量%以下が更に好ましい。
((E)成分:酸化防止剤)
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、液浮き及び黄変を更に抑制できる観点から、酸化防止剤を用いることができる。(E)成分としては、(E1)ヒンダードフェノール構造を有する化合物(以下、「(E1)成分」という)、アミン系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物、ヒドラジン系化合物、アミド系化合物等が好ましい。(E)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、特に、ブリードアウトを抑制できる観点から、(E1)成分がより好ましい。(E1)成分としては、黄変を更に抑制できる観点から、後述する(E1’)チオエーテル構造を有するヒンダードフェノール系化合物(ヒンダードフェノール−チオエーテル系化合物)を用いることが好ましく、(E1’)チオエーテル構造を有するヒンダードフェノール系化合物と、イオウ系化合物とを併用することがより好ましい。イオウ系化合物としては、後述する(E2)チオエーテル構造を有する化合物を使用することが更に好ましい。
[(E1)成分:ヒンダードフェノール構造を有する化合物]
(E1)成分としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。(E1)成分の中でも、黄変を更に抑制できる観点から、(E1’)チオエーテル構造を有するヒンダードフェノール系化合物(ヒンダードフェノール−チオエーテル系化合物)が好ましく、下記一般式(2)で表されるチオエーテル構造を有するヒンダードフェノール系化合物(ヒンダードフェノール−チオエーテル系化合物)がより好ましい。
Figure 2017129633

[一般式(1)中、R11は、炭素数1〜5のアルキル基又は−CH−S−Rを示し、それぞれ独立の置換基として複数個存在してもよい。R12はtert−ブチル基又は−CH−S−Rを示す。nは1〜4の整数を示す。Aはn価の有機基を示す。前記Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。]
Figure 2017129633

[一般式(2)中、R21は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R22及びR23は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基を示す。]
(E1)成分としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン株式会社製IRGANOX1010)、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン株式会社製IRGANOX1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1076)、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド](BASFジャパン株式会社製IRGANOX1098)、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1135)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1141)、ジエチル[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ホスホネート(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1222)、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1330)、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]とポリエチレンワックスの混合物(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1425WL)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(BASFジャパン株式会社製IRGANOX1520L)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](BASFジャパン株式会社製IRGANOX245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン株式会社製IRGANOX259)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸(BASFジャパン株式会社製IRGANOX3114)、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(BASFジャパン株式会社製IRGANOX3790)、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物(BASFジャパン株式会社製IRGANOX5057)、6−(4−ヒドロキシ−3−5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン(BASFジャパン株式会社製IRGANOX565)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−20)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−30)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−40)、3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオン酸−n−オクタデシル(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−50)、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](株式会社ADEKA製アデカスタブAO−60)、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](株式会社ADEKA製アデカスタブAO−70)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−80)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(株式会社ADEKA製アデカスタブAO−330)、2,2−オキサミドビス−[エチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Chemtura社製ナウガードXL−1)、1,1,3−トリス{2−メチル−4−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−tert−ブチルフェニル}ブタン(株式会社エーピーアイ コーポレーション製GSY−242)等が挙げられる。
(E1)成分の中でも、ブリードアウトを更に抑制できる観点から、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]及び4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、ブリードアウト及び黄変を容易に抑制できると共に扱い易い観点から、分子内にチオエーテル構造を有する4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールがより好ましい。また、(E1)成分の中でも、広範囲に使用する場合等は、ブリードアウトを更に容易に抑制でき、低臭気であり、操作性に優れる観点から、液状であるベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステルが好ましい。
[(E2)成分:チオエーテル構造を有する化合物]
(E2)チオエーテル構造を有する化合物としては、下記一般式(3)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2017129633

[一般式(3)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。]
(E2)成分としては、例えば、ジドデシルチオジプロピオネート(シプロ化成株式会社製SEENOX DL、BASFジャパン株式会社製IRGANOX PS 800 FL、住友化学株式会社製Sumilizer TPL−R)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネート(株式会社ADEKA製AO−503)、ジテトラデシルチオジプロピオネート(住友化学株式会社製Sumilizer TPM)、ジステアリルチオジプロピオネート(住友化学株式会社製Sumilizer TPD)等が挙げられる。
(E)成分の含有量は、樹脂組成物の黄変及びブリードアウトを更に抑制できる観点から、樹脂組成物の全質量を基準として、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上がより好ましく、0.7質量%以上が更に好ましい。(E)成分の含有量は、硬化性及び感度の低下を抑制できる観点から、樹脂組成物の全質量を基準として、3.0質量%以下が好ましく、2.7質量%以下がより好ましく、2.5質量%以下が更に好ましい。
(E1)成分と(E2)成分とを併用する場合、(E2)成分に対する(E1)成分の質量比(E1)/(E2)は、0.25以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5以上が更に好ましい。質量比(E1)/(E2)は、4以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下が更に好ましい。
((F)成分:可塑剤)
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、(F)成分として可塑剤は含有してもよい。(F)成分としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロロヒドリンゴム等の液状物;ポリブテン等のポリα−オレフィン;水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー;アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体;エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体などが挙げられる。(F)成分は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(その他の添加剤)
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、その他の添加剤を更に含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、接着改善剤(シランカップリング剤等)、熱重合開始剤、湿気硬化剤、酸化防止剤、チキソトロピック剤、連鎖移動剤、安定剤、光増感剤などの一般的な添加剤が挙げられる。
(有機溶媒)
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、耐湿熱信頼性に優れる観点、及び、硬化物中の気泡発生を抑制し易い観点から、実質的に有機溶媒(溶剤)を含有しないことが好ましい。なお、「有機溶媒」とは、(メタ)アクリロイル基を有さず、25℃において液状であり、且つ、大気圧における沸点が250℃以下の有機化合物を意味する。
ここで、「実質的に有機溶媒を含有しない」とは、意図的に有機溶媒を添加しないという意味であり、本実施形態に係る硬化性樹脂組成物の光硬化後の特性を著しく低下させない程度であれば、微量の有機溶媒が存在していてもよい。具体的には、樹脂組成物中の有機溶媒の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として、1.0×10ppm以下が好ましく、5.0×10ppm以下がより好ましく、1.0×10ppm以下が更に好ましい。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、有機溶媒を全く含有しない(有機溶媒の含有量が0ppmである)ことが好ましい。
(樹脂組成物の粘度)
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、作業性に優れる観点から、10mPa・s以上が好ましく、4.0×10mPa・s以上がより好ましく、5.0×10mPa・s以上が更に好ましく、1.0×10mPa・s以上が特に好ましく、2.0×10mPa・s以上が極めて好ましく、3.0×10mPa・s以上が非常に好ましい。本実施形態に係る硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、作業性に優れる観点から、5.0×10mPa・s以下が好ましく、2.0×10mPa・s以下がより好ましく、1.5×10mPa・s以下が更に好ましく、1.25×10mPa・s以下が特に好ましく、1.0×10mPa・s以下が極めて好ましい。なお、25℃における粘度は、例えば、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、B型粘度計(東機産業株式会社製、BL2)により測定することができる。粘度計の校正は、例えば、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
<画像表示用装置の製造方法及び入力装置の製造方法>
本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法、及び、本実施形態に係る入力装置の製造方法について説明する。本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法は、硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層(第1の樹脂層)を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる硬化工程と、を備える。本実施形態に係る入力装置の製造方法は、硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層(第1の樹脂層)を介して入力部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる硬化工程と、を備える。硬化工程では、硬化性樹脂組成物の硬化物を含む硬化樹脂層が得られる。前記硬化樹脂層は、例えば、光透過性硬化樹脂層であってもよい。
本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法における接続工程では、例えば、画像表示部材と光透過性カバー部材との間に樹脂組成物層が介在するように画像表示部材と光透過性カバー部材とを貼り合わせることにより画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続することができる。本実施形態に係る入力装置の製造方法における接続工程では、例えば、入力部材と光透過性カバー部材との間に樹脂組成物層が介在するように入力部材と光透過性カバー部材とを貼り合わせることにより入力部材と光透過性カバー部材とを接続することができる。
本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法、及び、本実施形態に係る入力装置の製造方法は、接続工程の前に、前記樹脂組成物層を形成する樹脂組成物層形成工程を更に備えていてもよい。本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法において樹脂組成物層は、画像表示部材の表面、又は、光透過性カバー部材の表面に形成することが可能であり、画像表示部材の表面の中央部、又は、光透過性カバー部材の表面の中央部に形成することができる。本実施形態に係る入力装置の製造方法において樹脂組成物層は、入力部材の表面、又は、光透過性カバー部材の表面に形成することが可能であり、入力部材の表面の中央部、又は、光透過性カバー部材の表面の中央部に形成することができる。樹脂組成物層は、硬化性樹脂組成物の構成成分を混合しつつ形成してもよい。これにより、製造工程の簡便化を図ることができる。樹脂組成物層は、硬化性樹脂組成物をディスペンスすることにより形成することができる。
硬化工程では、樹脂組成物層を10℃以上の温度で5分以上保持することにより樹脂組成物層をエージングして樹脂組成物層を硬化させる。エージング温度は、15℃以上であってもよく、20℃以上であってもよく、25℃以上であってもよい。エージング温度は、50℃以下であってもよく、40℃以下であってもよく、30℃以下であってもよい。
エージング時間は、10分以上であってもよい。エージング時間は、樹脂組成物層を充分に硬化させ易い観点から、15分以上であることが好ましく、30分以上であることがより好ましく、1時間以上であることが更に好ましい。エージング時間は、48時間以下であってもよい。エージング時間は、工程にかかる時間を短縮する観点から、24時間以下であることが好ましく、12時間以下であることがより好ましく、6時間以下であることが更に好ましい。
硬化樹脂層は、例えば、光透過性の硬化樹脂層である。硬化樹脂層の光透過性のレベルは、例えば、画像表示部材に形成された画像が視認可能となるような光透過性を有している。
硬化工程後の硬化樹脂層の厚さは、6μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましく、50μm以上が特に好ましく、1.0×10μm以上が極めて好ましい。硬化樹脂層の厚さは、1.5×10μm以下が好ましく、1.0×10μm以下がより好ましく、5.0×10μm以下が更に好ましい。
本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法は、前記接続工程の前に、前記画像表示部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて遮蔽層(第2の樹脂層、ダム)を形成する遮蔽層形成工程を更に備えていてもよい。本実施形態に係る入力装置の製造方法は、前記接続工程の前に、前記入力部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて遮蔽層(第2の樹脂層、ダム)を形成する遮蔽層形成工程を更に備えていてもよい。前記樹脂組成物層の配置位置は、接続工程において前記樹脂組成物層が配置される位置である。
遮蔽層は、画像表示部材の表面、又は、光透過性カバー部材の表面に形成することができる。遮蔽層は、硬化性樹脂組成物の構成成分を混合しつつ形成してもよい。遮蔽層を形成する硬化性樹脂組成物は、前記樹脂組成物層の硬化性樹脂組成物と同一であってもよく、異なっていてもよい。遮蔽層は、画像表示部材及び光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間の少なくとも一部に配置されていればよく、画像表示部材又は光透過性カバー部材の周縁部に沿って連続的に形成されていてもよい。遮蔽層は、光透過性カバー部材の遮光層上に形成されていてもよい。
遮蔽層は、硬化樹脂層であってもよく、未硬化の樹脂層であってもよい。遮蔽層形成工程は、遮蔽層を硬化させる工程を有していてもよい。遮蔽層を硬化させる工程における硬化条件は、前記硬化工程と同様であってもよく、異なっていてもよい。
画像表示部材としては、偏光板、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、視差バリアパネル、タッチパネル等を挙げることができる。ここで、「タッチパネル」とは、液晶表示パネルのような表示素子と、タッチパッドのような位置入力装置とを組み合わせたパネルを意味する。入力部材としては、タッチセンサ、光センサ、CMOSセンサ、CCDセンサ等が挙げられる。タッチセンサとしては、感圧式タッチセンサ、静電容量式タッチセンサ等が挙げられる。
光透過性カバー部材は、例えば、画像表示部材に形成された画像が視認可能となるような光透過性を有している。光透過性カバー部材としては、例えば、保護パネルを用いることができる。光透過性カバー部材としては、ガラス、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等を含む板状部材又はシート状部材が挙げられる。光透過性カバー部材としては、例えば、板状のガラスを用いることができる。
光透過性カバー部材には、片面又は両面ハードコート処理、反射防止処理等を施すことができる。光透過性カバー部材の厚さ又は弾性等の物性は、使用目的に応じて適宜決定することができる。また、光透過性カバー部材は、タッチセンサ層、裸眼3D用視差バリア層等を有していてもよい。
遮光層は、画像のコントラストを上げるため等に設けられるものであり、黒色等に着色された塗料をスクリーン印刷法等で塗布した後に乾燥及び硬化させたものである。遮光層の厚みとしては、例えば5〜1.0×10μmである。
以下、本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法の好適例を、図面を参照しながら説明する。なお、以下において画像表示部材に代えて入力部材を用いることにより入力装置を得ることができる。
第1実施形態に係る画像表示用装置の製造方法では、光透過性カバー部材に遮蔽層を形成した後に画像表示部材を貼り合わせることで画像表示用装置を得る。第1実施形態に係る画像表示用装置の製造方法は、遮蔽層形成工程、樹脂組成物層形成工程、接続工程及び硬化工程をこの順に備える。
第1実施形態に係る画像表示用装置の製造方法において、遮蔽層形成工程では、硬化性樹脂組成物の構成成分を混合しつつ遮蔽層を形成することができる。図1(a)に示すように、光透過性カバー部材1を用意する。光透過性カバー部材1は、基材層1aと、基材層1aの片面の周縁部に形成された遮光層1bとを有する。次に、混合装置を通して塗布装置に硬化性樹脂組成物を供給し、図1(b)に示すように、光透過性カバー部材1の遮光層1b上に、構成成分を混合して得られた硬化性樹脂組成物の樹脂組成物層2を形成する。次に、図1(c)に示すように、樹脂組成物層2をエージングすることで遮蔽層(光透過性ダム)2aを形成する。
樹脂組成物層形成工程では、硬化性樹脂組成物の構成成分を混合しつつ樹脂組成物層を形成することができる。図1(d)に示すように、光透過性カバー部材1の中央部の上に硬化性樹脂組成物を供給して樹脂組成物層3を形成する。
接続工程では、図2(a)及び図2(b)に示すように、画像表示部材4を準備した後、樹脂組成物層3が画像表示部材4と光透過性カバー部材1との間に介在するように画像表示部材4を光透過性カバー部材1に貼り合わせる。これにより、硬化性樹脂組成物が濡れ広がる。貼り合わせは、公知の圧着装置を用いて行うことができる。
硬化工程では、図2(c)に示すように、樹脂組成物層3をエージングすることで硬化樹脂層(光透過性硬化樹脂層)3aを形成する。具体的には、樹脂組成物層3を10℃以上の温度で5分以上静置する。これにより、画像表示用装置10が得られる。
第2実施形態に係る画像表示用装置の製造方法では、画像表示部材に遮蔽層を形成した後に光透過性カバー部材を貼り合わせることで画像表示用装置を得る。
第2実施形態に係る画像表示用装置の製造方法において、遮蔽層形成工程では、図3(a)に示すように、画像表示部材4を用意する。次に、混合装置を通して塗布装置に硬化性樹脂組成物を供給し、図3(b)に示すように、画像表示部材4の片面の周縁部上に、構成成分を混合して得られた硬化性樹脂組成物の樹脂組成物層2を形成する。次に、図3(c)に示すように、樹脂組成物層2をエージングすることで遮蔽層(光透過性ダム)2aを形成する。樹脂組成物層形成工程では、図3(d)に示すように、画像表示部材4の中央部の上に硬化性樹脂組成物を供給して樹脂組成物層3を形成する。接続工程では、光透過性カバー部材1を準備した後、樹脂組成物層3が画像表示部材4と光透過性カバー部材1との間に介在するように光透過性カバー部材1を画像表示部材4に貼り合わせる。そして、硬化工程において樹脂組成物層3をエージングすることで硬化樹脂層(光透過性硬化樹脂層)3aを形成することにより、画像表示用装置10が得られる。
本実施形態に係る画像表示用装置の製造方法は上記に限られるものではない。例えば、図4に示すように、遮蔽層を形成することなく樹脂組成物層3を形成してもよい。例えば、図4(a)のように光透過性カバー部材1に樹脂組成物層3を形成する場合、図5に示すように、上記と同様に接続工程及び硬化工程を行うことにより画像表示用装置10aを得ることができる。
遮蔽層2aが光透過性カバー部材1上に配置される場合、図6(a)の画像表示用装置10bのように、基材層1aの表面から遮光層1bの表面に跨って配置されていてもよい。遮蔽層2aは、遮光層1bよりも内側に配置されていてもよい。例えば、遮蔽層2aは、図6(b)の画像表示用装置10cのように、遮光層1bよりも内側において遮光層1bに接するように配置されていてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限られるものではない。
<樹脂組成物の調製>
表1に示す配合比(質量部)で下記(A)〜(D)成分を混合及び攪拌して常温硬化性樹脂組成物を調製した。また、表1に示す配合比(質量部)で各種原料を混合し、30分間加熱攪拌して光硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表1中の各成分の配合量は、樹脂組成物の全質量を基準とした配合量(質量部)である。
[常温硬化性樹脂組成物の原料]
(A)エポキシ基を有する化合物:デナコールEX−321L(トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ナガセケムテックス株式会社)
(B)チオール基を有する化合物:PEMP(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、SC有機化学株式会社)
(C)硬化促進剤:TAP(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、和光純薬工業株式会社)
(D)紫外線吸収剤:TINUVIN 384−2(BASF株式会社)
[光硬化性樹脂組成物の原料]
ポリイソプレンの骨格を持つアクリル系オリゴマー(UC−102、株式会社クラレ)
末端水酸基ポリブタジエン重合体(G−3000、日本曹達株式会社)
ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(FA−512M、日立化成株式会社)
光重合開始剤(IRGACURE MBF、BASF株式会社)
<評価サンプルの作製>
[実施例1]
図7(a)のように、膜厚30μmの遮光層(符号1b)が印刷されたガラス板(膜厚700μm、符号1a)の周辺4辺に常温硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、25℃で1時間エージングして、常温硬化性樹脂組成物の硬化物を含む遮蔽層(ダム、符号2a)を形成した。
続けて、図7(b)のように、膜厚700μmのポリカーボネート板(符号4)に常温硬化性樹脂組成物(符号3)をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、常温硬化性樹脂組成物と、遮蔽層を形成した遮光層付きガラス板とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、常温硬化性樹脂組成物を濡れ広げつつ25℃で1時間エージングし、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。
[実施例2]
図7(a)のように、膜厚30μmの遮光層が印刷されたガラス板(膜厚700μm)の周辺4辺に光硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を1.0×10mJ/cm照射して、光硬化性樹脂組成物の硬化物を含む遮蔽層(ダム)を形成した。
続けて、図7(b)のように、膜厚700μmのポリカーボネート板に常温硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、常温硬化性樹脂組成物と、遮蔽層を形成した遮光層付きガラス板とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、常温硬化性樹脂組成物を濡れ広げつつ25℃で1時間エージングし、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。
[実施例3]
図7(b)のように、膜厚700μmのポリカーボネート板に常温硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、常温硬化性樹脂組成物と、膜厚30μmの遮光層が印刷されたガラス板(膜厚700μm)とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、常温硬化性樹脂組成物を濡れ広げつつ25℃で1時間エージングし、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。
[実施例4]
図7(b)のように、膜厚700μmのポリカーボネート板に常温硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、常温硬化性樹脂組成物と、膜厚30μmの遮光層が印刷されたガラス板(膜厚700μm)とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、常温硬化性樹脂組成物を濡れ広げつつ25℃で1時間エージングし、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。
[比較例1]
図7(a)のように、膜厚30μmの遮光層が印刷されたガラス板(膜厚700μm)の周辺4辺に光硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を1.0×10mJ/cm照射して、光硬化性樹脂組成物の硬化物を含む遮蔽層(ダム)を形成した。
続けて、図7(b)のように膜厚700μmのポリカーボネート板に光硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、光硬化性樹脂組成物と、遮蔽層を形成した遮光層付きガラス板とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、光硬化性樹脂組成物を濡れ広げ、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を4.0×10mJ/cm照射して光硬化性樹脂組成物を硬化し、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。なお、光硬化性樹脂組成物の前記光硬化は30秒以内で終了しており、光硬化性樹脂組成物は10℃以上の温度で5分以上保持されなかった。
[比較例2]
図7(b)のように膜厚700μmのポリカーボネート板に光硬化性樹脂組成物をディスペンスした。次に、ポリカーボネート板を反転させて、光硬化性樹脂組成物と、遮光層付きガラス板とを接触させて大気圧下で貼合した。その後、光硬化性樹脂組成物を濡れ広げ、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を4.0×10mJ/cm照射して光硬化性樹脂組成物を硬化し、硬化樹脂層を備える評価サンプルを得た。なお、光硬化性樹脂組成物の前記光硬化は30秒以内で終了しており、光硬化性樹脂組成物は10℃以上の温度で5分以上保持されなかった。
[比較例3]
図7(c)のように膜厚700μmのポリカーボネート板(符号4)に光硬化性樹脂組成物(符号3b)を膜厚300μmでスリットコートした。次に、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を5.0×10mJ/cm照射して硬化樹脂層を形成した。その後、ポリカーボネート板を反転させて、硬化樹脂層と、遮光層付きガラス板とを大気圧下にて貼合機で貼合した。続いて、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製、US5−X0401、使用光源:アイグラフィックス株式会社製、メタルハライドランプM04−L41)を用いて紫外線を2.0×10mJ/cm照射して評価サンプルを得た。なお、光硬化性樹脂組成物の前記光硬化は30秒以内で終了しており、光硬化性樹脂組成物は10℃以上の温度で5分以上保持されなかった。
<評価方法>
実施例及び比較例の評価サンプルを以下の方法により評価した。
(光学特性評価)
色相計(日本電色工業株式会社製、Σ90)を用いて、前記サンプルの波長400nmにおける透過率及びbを測定し、下記の基準で評価した。
A:400nmの透過率が98%以上、且つ、bの値が2.0以下
B:400nmの透過率が98%未満、又は、bの値が2.0超
(耐UV性試験後の光学特性評価)
前記サンプルのポリカーボネート板側をアルミニウムホイルで封止した。次に、耐UV性試験機(スガ試験機株式会社製、商品名:SX75)を用いて、条件0.89W/cm・nm(340nm)、63℃で300時間、紫外光をガラス板側から照射して耐UV性試験を実施した。その後、色相計(日本電色工業株式会社製、Σ90)を用いて、前記サンプルの波長400nmにおける透過率及びbを測定し、下記の基準で評価した。
A:400nmの透過率が98%以上、且つ、bの値が2.0以下
B:400nmの透過率が98%未満、又は、bの値が2.0超
(気泡評価)
前記サンプルの硬化樹脂層とガラス板との間、及び、硬化樹脂層とポリカーボネート板との間の気泡の有無を肉眼で確認し、下記の基準で評価した。
A:気泡無し
B:気泡あり
(側面指触試験)
前記サンプルの遮光層とポリカーボネート板との間に50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを差し込んだ後、取り外した。PETフィルムに液状の樹脂組成物が付着していないか否か(染み出しの有無)を肉眼で確認し、下記の基準で評価した。
A:付着なし
B:付着あり
Figure 2017129633
表1に示されるとおり、実施例では、光透過性カバー部材の遮光層と画像表示部材とに挟まれた部分の樹脂層の信頼性が高く、染み出し防止を図ることができることがわかる。
本発明によれば、画像表示部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な画像表示用装置の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、入力部材と光透過性カバー部材とを樹脂層を介して接続するに際して気泡の発生及び染み出しを抑制することが可能な入力装置の製造方法を提供することができる。したがって、本発明は、例えば、タッチパネル及び裸眼3D用視差バリアを備えたスマートフォーン又はタッチパッド;パーソナルコンピュータ、テレビ等の情報端末などの工業的製造に有用である。
1…光透過性カバー部材、1a…基材層、1b…遮光層、2,3…樹脂組成物層、2a…遮蔽層、3a…硬化樹脂層、3b…光硬化性樹脂組成物、4…画像表示部材、10,10a,10b,10c…画像表示用装置。

Claims (6)

  1. 硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を介して画像表示部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、
    10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる工程と、を備える、画像表示用装置の製造方法。
  2. 前記接続工程の前に、前記画像表示部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程を更に備える、請求項1に記載の画像表示用装置の製造方法。
  3. 前記画像表示部材が、偏光板、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、視差バリアパネル又はタッチパネルである、請求項1又は2に記載の画像表示用装置の製造方法。
  4. 硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を介して入力部材と光透過性カバー部材とを接続する接続工程と、
    10℃以上の温度で5分以上エージングして前記樹脂組成物層を硬化させる工程と、を備える、入力装置の製造方法。
  5. 前記接続工程の前に、前記入力部材及び前記光透過性カバー部材の少なくとも一方の外周部と、前記樹脂組成物層の配置位置との間に、硬化性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程を更に備える、請求項4に記載の入力装置の製造方法。
  6. 前記入力部材が、タッチセンサ、光センサ、CMOSセンサ又はCCDセンサである、請求項4又は5に記載の入力装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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