JP2017129365A - 放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置 - Google Patents

放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放射性廃棄物の貯蔵に関する信頼性向上を図り得る放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置を提供する。【解決手段】放射性廃棄物Rwを封入するキャニスタ1と、キャニスタ1を内圧9pが負圧となるよう封入する密封監視用容器6と、密封監視用容器6を格納する遮蔽コンクリート室7と、遮蔽コンクリート室7に格納された密封監視用容器6を通風冷却する冷却装置8と、冷却装置8で通風冷却される密封監視用容器6の内圧9pを監視する内圧監視装置9と、内圧監視装置9で監視される密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタ1からの漏洩の有無を検知する漏洩検知装置10とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置に関するものである。
事故時等の原子力発電所等から排出される燃料デブリ等の放射性廃棄物は、例えば、キャニスタと呼ばれる金属製の容器に収納した状態で、鉄筋コンクリート製の建屋内に貯蔵され、崩壊熱を除くために所定期間に亘り冷却される。
尚、前記放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1及び特許文献2がある。
特開2004−184390号公報 特開2004−264162号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されたいずれの発明も、コンクリート製の容器の内部に単にキャニスタを保管した状態で、温度或いは圧力を検出することによって異常を検知するものに過ぎず、信頼性を更に高める上で改善の余地が残されていた。
一方、前記放射性廃棄物においては、貯蔵中、水の放射線分解等により水素が発生することがある。特に、燃料デブリ等の放射性廃棄物の場合、冷却や破砕等の過程で水が加えられることがあり、含水量によってはその後の貯蔵の過程で水素が生じやすい。一般に、水素濃度が規定値(例えば、体積濃度で4%)以上になると、可燃領域に入るため、該水素濃度は規定値未満に抑える必要がある。しかしながら、特許文献1に開示された発明、並びに特許文献2に開示された発明においては、キャニスタの内部の水素濃度に関して何ら考慮されていなかった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、放射性廃棄物の貯蔵に関する信頼性向上を図り得る放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、放射性廃棄物をキャニスタに封入する廃棄物封入工程と、
該廃棄物封入工程で放射性廃棄物が封入されたキャニスタを密封監視用容器に該密封監視用容器の内圧が負圧となるよう封入するキャニスタ封入工程と、
該キャニスタ封入工程でキャニスタが封入された密封監視用容器を遮蔽コンクリート室に格納する容器格納工程と、
該容器格納工程で遮蔽コンクリート室に格納された密封監視用容器を通風冷却する冷却工程と、
該冷却工程で通風冷却される密封監視用容器の内圧を監視する内圧監視工程と、
該内圧監視工程で監視される密封監視用容器の内圧が閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタからの漏洩の有無を検知する漏洩検知工程と
を行う放射性廃棄物の貯蔵方法にかかるものである。
前記放射性廃棄物の貯蔵方法では、前記廃棄物封入工程において、前記キャニスタの開口部から放射性廃棄物を入れた状態で該放射性廃棄物を加熱することにより、前記キャニスタの内部から水を追い出した後、前記キャニスタに対し、水素・酸素再結合触媒及び水蒸気吸収材が内面に取り付けられた蓋材を前記開口部を覆うように溶接しても良い。
一方、本発明は、放射性廃棄物を封入するキャニスタと、
前記放射性廃棄物が封入されたキャニスタを内圧が負圧となるよう封入する密封監視用容器と、
該密封監視用容器を格納する遮蔽コンクリート室と、
該遮蔽コンクリート室に格納された密封監視用容器を通風冷却する冷却装置と、
該冷却装置で通風冷却される密封監視用容器の内圧を監視する内圧監視装置と、
該内圧監視装置で監視される密封監視用容器の内圧が閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタからの漏洩の有無を検知する漏洩検知装置と
を備えた放射性廃棄物の貯蔵装置にかかるものである。
前記放射性廃棄物の貯蔵装置においては、前記キャニスタの開口部から内部に入れられた放射性廃棄物を加熱することにより、前記キャニスタの内部から水を追い出すためのヒータと、
該ヒータにて内部から水が追い出されたキャニスタに対し前記開口部を覆うように配置され且つ水素・酸素再結合触媒及び水蒸気吸収材が内面に取り付けられた蓋材と
を備えても良い。
前記放射性廃棄物の貯蔵装置においては、前記キャニスタの内部に配設される中性子吸収材を備えても良い。
前記中性子吸収材は、前記キャニスタの内壁面を覆うように配設しても良い。
又、前記中性子吸収材は、前記キャニスタの内壁面から径方向へ張り出し且つ前記キャニスタの周方向へ間隔をあけて配設しても良い。
本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置によれば、放射性廃棄物の貯蔵に関する信頼性向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例において行われる各工程を示すフローチャートである。 本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例において行われる内圧監視工程及び漏洩検知工程での詳細を示すフローチャートである。 本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例における廃棄物封入工程を示す概略図である。 本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例におけるキャニスタの内部に配設される中性子吸収材を示す概略図であって、(A)はキャニスタの内壁面を覆うように中性子吸収材を配設した例を示す側断面図及び平断面図、(B)はキャニスタの内壁面から径方向へ張り出すよう中性子吸収材を配設した例を示す側断面図及び平断面図である。 本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例におけるキャニスタ封入工程を示す概略図である。 本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例における遮蔽コンクリート室に格納された密封監視用容器を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図6は本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置の実施例である。
本実施例の場合、図1に示す如く、廃棄物封入工程P1と、キャニスタ封入工程P2と、容器格納工程P3と、冷却工程P4と、内圧監視工程P5と、漏洩検知工程P6とを行うようになっている。
前記廃棄物封入工程P1は、燃料デブリ等の放射性廃棄物Rwをキャニスタ1(図3参照)に封入する工程である。前記廃棄物封入工程P1においては、図3に示す如く、前記キャニスタ1の開口部1aから放射性廃棄物Rwを入れた状態で該放射性廃棄物RwをヒータHにて加熱することにより、前記キャニスタ1の内部から水を追い出すようにしている。この後、前記キャニスタ1に対し、水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3が内面に取り付けられた蓋材4を前記開口部1aを覆うように溶接し配置している。
ここで、前記キャニスタ1の内部には、中性子吸収材5(図4参照)を配設してある。前記中性子吸収材5は、例えば、図4(A)に示す如く、前記キャニスタ1の内壁面を覆うよう円筒状に配設することができる。又、前記中性子吸収材5は、例えば、図4(B)に示す如く、それぞれ板状の部材で構成し、前記キャニスタ1の内壁面から径方向内側へ張り出し且つ前記キャニスタ1の周方向へ等間隔をあけて配設されるようにしても良い。尚、前記中性子吸収材5としては、例えば、アルミニウム合金粉末に酸化ホウ素を添加して加熱処理した焼結材を用いることができる。又、図3、図5及び図6では、図4(A)或いは図4(B)に示すいずれかの中性子吸収材5が配設されるものとして、該中性子吸収材5の図示を省略している。
前記キャニスタ封入工程P2は、前記廃棄物封入工程P1で放射性廃棄物Rwが封入されたキャニスタ1を密封監視用容器6(図5参照)に該密封監視用容器6の内圧が負圧となるよう封入する工程である。前記密封監視用容器6は、前記キャニスタ1が格納される容器本体6aと、該容器本体6aの開口部を覆う密封蓋6bと、該密封蓋6bと容器本体6aとの間に介装されるガスケット6cと、前記容器本体6aのフランジ部6dに対し密封蓋6bを取り付けるボルト・ナット等の締結部材6eとを備えている。尚、前記密封監視用容器6は、図示していないポートから真空ポンプによって吸引を行うことにより内圧を負圧とするようになっている。
前記容器格納工程P3は、前記キャニスタ封入工程P2でキャニスタ1が封入された密封監視用容器6を遮蔽コンクリート室7(図6参照)に格納する工程である。前記遮蔽コンクリート室7は、図6に示す如く、前記密封監視用容器6を格納した状態で、遮蔽蓋7aによって閉塞されるようになっている。
前記冷却工程P4は、前記容器格納工程P3で遮蔽コンクリート室7に格納された密封監視用容器6を通風冷却する工程である。前記遮蔽コンクリート室7は、図6に示す如く、その底部に形成された空気の取入口8aと、該取入口8aから導入される空気を密封監視用容器6の外周に流通させる流通路8bと、該流通路8bを流れる空気を外部へ導出するよう上部に形成された空気の排出口8cとを備え、これにより、前記遮蔽コンクリート室7に格納された密封監視用容器6を通風冷却する冷却装置8が構成されている。尚、前記冷却装置8は、密封監視用容器6を冷却できるものであるならば、どのような構成であっても良い。
前記内圧監視工程P5は、前記冷却工程P4で通風冷却される密封監視用容器6の内圧9pを監視する工程である。前記遮蔽コンクリート室7の遮蔽蓋7aには、図6に示す如く、サンプリングポート9aを取り付け、該サンプリングポート9a及び前記密封監視用容器6の密封蓋6bを貫通する圧力検出管9bを設けると共に、該圧力検出管9bに圧力計9cを取り付けてある。これにより、前記冷却装置8で通風冷却される密封監視用容器6の内圧9pを監視する内圧監視装置9が構成されている。
尚、前記内圧監視工程P5においては、図2のフローチャートにおける後述のステップS1に示す操作を行うようになっている。
前記漏洩検知工程P6は、前記内圧監視工程P5で監視される密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタ1からの漏洩の有無を検知する工程である。前記圧力検出管9bの中途部からは、図6に示す如く、サンプリング管10aを分岐させ、該サンプリング管10aの中途部には、開閉弁10bを設け、前記圧力計9cで検出された密封監視用容器6の内圧9pに基づき前記開閉弁10bに開信号10cを出力する制御器10dを設けてある。これにより、前記内圧監視装置9で監視される密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタ1からの漏洩の有無を検知する漏洩検知装置10が構成されている。
尚、前記漏洩検知工程P6においては、図2のフローチャートにおける後述のステップS2〜ステップS6に示す操作を行うようになっている。
次に、上記実施例の作用を説明する。
先ず、廃棄物封入工程P1において、図3に示す如く、前記キャニスタ1の開口部1aから放射性廃棄物Rwを入れた状態で該放射性廃棄物RwをヒータHにて加熱すると、前記キャニスタ1の内部から水が追い出される。この後、前記キャニスタ1に対し、水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3が内面に取り付けられた蓋材4が前記開口部1aを覆うように溶接される。
ここで、前記キャニスタ1の内部には、図4(A)或いは図4(B)に示す如く、中性子吸収材5を配設してあるため、放射性廃棄物Rwの再臨界による核分裂連鎖反応が防止される。尚、図4(A)に示す如く、前記キャニスタ1の内壁面を覆うように中性子吸収材5を配設した場合に、放射性廃棄物Rwの発熱が高く、前記中性子吸収材5が断熱材となってキャニスタ1の内部温度上昇が懸念される時には、前記中性子吸収材5を、図4(B)に示す如く、前記キャニスタ1の内壁面から径方向内側へ張り出し且つ前記キャニスタ1の周方向へ等間隔をあけて配設すると、キャニスタ1の内部温度上昇が抑制され、好ましい。但し、前記中性子吸収材5は、必ずしもキャニスタ1の周方向へ等間隔をあけて配設する必要はなく、その間隔は適宜選定すれば良い。
続いて、キャニスタ封入工程P2において、前記廃棄物封入工程P1で放射性廃棄物Rwが封入されたキャニスタ1が、図5に示す如く、密封監視用容器6に該密封監視用容器6の内圧が負圧となるよう封入される。前記密封監視用容器6は、その容器本体6aに前記キャニスタ1が格納された後、該容器本体6aの開口部が、ガスケット6cによって気密性が保持されるよう、密封蓋6bで覆われ、図示していないポートから真空ポンプによる吸引が行われつつ前記容器本体6aのフランジ部6dに対し密封蓋6bがボルト・ナット等の締結部材6eで締め付けられることにより、前記キャニスタ1の封入が行われる。
次に、前記容器格納工程P3において、前記キャニスタ封入工程P2でキャニスタ1が封入された密封監視用容器6が、図6に示す如く、遮蔽コンクリート室7に格納される。前記遮蔽コンクリート室7は、前記密封監視用容器6を格納した状態で、遮蔽蓋7aによって閉塞されている。
この後、前記冷却工程P4において、前記容器格納工程P3で遮蔽コンクリート室7に格納された密封監視用容器6が冷却装置8により通風冷却される。前記遮蔽コンクリート室7の内部は、図6に示す如く、その底部に形成された空気の取入口8aから導入される空気が流通路8bを流れ、排出口8cから外部へ導出されることにより、通風冷却される。
そして、前記内圧監視工程P5において、前記冷却工程P4で通風冷却される密封監視用容器6の内圧9pが監視される。前記密封監視用容器6の内圧9pは、図6に示す如く、内圧監視装置9を構成する圧力検出管9bに取り付けられた圧力計9cによって検出され、制御器10dへ入力され、該制御器10dにおいて前記密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化したか否かの判定が行われる(図2のステップS1参照)。
更に、前記漏洩検知工程P6において、前記内圧監視工程P5で監視される密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析することにより(図2のステップS2参照)、キャニスタ1からの漏洩の有無が検知される(図2のステップS3参照)。前記密封監視用容器6の内部ガスのサンプリングは、漏洩検知装置10を構成する制御器10dから開閉弁10bへ開信号10cが出力されて、該開閉弁10bが開かれることによりサンプリング管10aから行われる。
前記密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析した結果、キャニスタ1からの漏洩が有った場合、各キャニスタ1の閉じ込め・外観検査により、漏洩の有るキャニスタ1を特定し、図示していないオーバーパックに収納することが行われる(図2のステップS4参照)。健全なキャニスタ1は除染後、密封監視用容器6に再収納して貯蔵される(図2のステップS5参照)。
前記密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析した結果、キャニスタ1からの漏洩が無かった場合、各キャニスタ1の閉じ込め・外観検査による密封機能維持確認後、密封監視用容器6を交換することが行われる(図2のステップS6参照)。
この結果、本実施例では、キャニスタ1が封入された密封監視用容器6を遮蔽コンクリート室7に格納した状態で、密封監視用容器6の内圧9pを監視しているため、万が一、キャニスタ1から内部ガスが漏洩したとしても密封監視用容器6の内部に閉じ込めることができ、特許文献1及び特許文献2に開示された発明と比較して、信頼性を更に高めることが可能となる。更に、前記キャニスタ1への水分、海塩、錆及びその他の粒子等の付着を予防でき、キャニスタ1の腐食を防止して健全性を維持することも可能となる。
一方、前記放射性廃棄物は、貯蔵中、水の放射線分解等により水素が発生することがあるが、本実施例の場合、ヒータHによる加熱によって前記キャニスタ1の内部から水が追い出されているため、水の放射線分解等による水素の発生が抑えられる。更に、キャニスタ1の開口部1aを覆う蓋材4の内面には水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3を取り付けてあるため、完全には追い出されなかった水の放射線分解等により水素が発生しても、該水素は水素・酸素再結合触媒2により酸素と再結合して水蒸気となり、水蒸気吸収材3により吸収される。これにより、前記キャニスタ1の内部の水素濃度が規定値未満に抑えられ、可燃領域に入ることが防止される。
こうして、放射性廃棄物Rwの貯蔵に関する信頼性向上を図り得る。
そして、本実施例の貯蔵方法の場合、前記廃棄物封入工程P1において、前記キャニスタ1の開口部1aから放射性廃棄物Rwを入れた状態で該放射性廃棄物Rwを加熱することにより、前記キャニスタ1の内部から水を追い出した後、前記キャニスタ1に対し、水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3が内面に取り付けられた蓋材4を前記開口部1aを覆うように溶接している。このように構成すると、前記放射性廃棄物は、貯蔵中、水の放射線分解等により水素が発生することがあるが、加熱によって前記キャニスタ1の内部から水が追い出されているため、水の放射線分解等による水素の発生が抑えられる。更に、完全には追い出されなかった水の放射線分解等により水素が発生しても、キャニスタ1の開口部1aを覆う蓋材4の内面に取り付けられた水素・酸素再結合触媒2によって、前記水素は水素・酸素再結合触媒2により酸素と再結合して水蒸気となり、水蒸気吸収材3により吸収される。これにより、前記キャニスタ1の内部の水素濃度が規定値未満に抑えられ、可燃領域に入ることが防止される。
又、本実施例の貯蔵装置においては、放射性廃棄物Rwを封入するキャニスタ1と、前記放射性廃棄物Rwが封入されたキャニスタ1を内圧9pが負圧となるよう封入する密封監視用容器6と、該密封監視用容器6を格納する遮蔽コンクリート室7と、該遮蔽コンクリート室7に格納された密封監視用容器6を通風冷却する冷却装置8と、該冷却装置8で通風冷却される密封監視用容器6の内圧9pを監視する内圧監視装置9と、該内圧監視装置9で監視される密封監視用容器6の内圧9pが閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器6の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタ1からの漏洩の有無を検知する漏洩検知装置10とを備えている。このように構成すると、放射性廃棄物Rwの貯蔵に関する信頼性向上を図り得る。
又、本実施例の貯蔵装置の場合、前記キャニスタ1の開口部1aから内部に入れられた放射性廃棄物Rwを加熱することにより、前記キャニスタ1の内部から水を追い出すためのヒータHと、該ヒータHにて内部から水が追い出されたキャニスタ1に対し前記開口部1aを覆うように配置され且つ水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3が内面に取り付けられた蓋材4とを備えている。このように構成すると、前記放射性廃棄物は、貯蔵中、水の放射線分解等により水素が発生することがあるが、ヒータHによる加熱によって前記キャニスタ1の内部から水が追い出されているため、水の放射線分解等による水素の発生が抑えられる。更に、キャニスタ1の開口部1aを覆う蓋材4の内面には水素・酸素再結合触媒2及び水蒸気吸収材3を取り付けてあるため、完全には追い出されなかった水の放射線分解等により水素が発生しても、該水素は水素・酸素再結合触媒2により酸素と再結合して水蒸気となり、水蒸気吸収材3により吸収される。これにより、前記キャニスタ1の内部の水素濃度が規定値未満に抑えられ、可燃領域に入ることが防止される。
又、本実施例の貯蔵装置の場合、前記キャニスタ1の内部に配設される中性子吸収材5を備えている。このように構成すると、放射性廃棄物Rwの再臨界による核分裂連鎖反応が防止される。
又、本実施例の貯蔵装置の場合、前記中性子吸収材5は、前記キャニスタ1の内壁面を覆うように配設される。このように構成しても、放射性廃棄物Rwの再臨界による核分裂連鎖反応が防止される。
又、本実施例の貯蔵装置の場合、前記中性子吸収材5は、前記キャニスタ1の内壁面から径方向へ張り出し且つ前記キャニスタ1の周方向へ間隔をあけて配設される。このように構成しても、放射性廃棄物Rwの再臨界による核分裂連鎖反応が防止され、更に、放射性廃棄物Rwの発熱が高く、前記キャニスタ1の内部温度上昇が懸念される場合に、前記キャニスタ1の内壁面から径方向へ張り出し且つ前記キャニスタ1の周方向へ間隔をあけて配設される中性子吸収材5は、前記キャニスタ1の内部温度上昇を抑制する上で有効となる。
尚、本発明の放射性廃棄物の貯蔵方法及び装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 キャニスタ
1a 開口部
2 水素・酸素再結合触媒
3 水蒸気吸収材
4 蓋材
5 中性子吸収材
6 密封監視用容器
7 遮蔽コンクリート室
8 冷却装置
9 内圧監視装置
9p 内圧
10 漏洩検知装置
H ヒータ
P1 廃棄物封入工程
P2 キャニスタ封入工程
P3 容器格納工程
P4 冷却工程
P5 内圧監視工程
P6 漏洩検知工程
Rw 放射性廃棄物

Claims (7)

  1. 放射性廃棄物をキャニスタに封入する廃棄物封入工程と、
    該廃棄物封入工程で放射性廃棄物が封入されたキャニスタを密封監視用容器に該密封監視用容器の内圧が負圧となるよう封入するキャニスタ封入工程と、
    該キャニスタ封入工程でキャニスタが封入された密封監視用容器を遮蔽コンクリート室に格納する容器格納工程と、
    該容器格納工程で遮蔽コンクリート室に格納された密封監視用容器を通風冷却する冷却工程と、
    該冷却工程で通風冷却される密封監視用容器の内圧を監視する内圧監視工程と、
    該内圧監視工程で監視される密封監視用容器の内圧が閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタからの漏洩の有無を検知する漏洩検知工程と
    を行う放射性廃棄物の貯蔵方法。
  2. 前記廃棄物封入工程において、前記キャニスタの開口部から放射性廃棄物を入れた状態で該放射性廃棄物を加熱することにより、前記キャニスタの内部から水を追い出した後、前記キャニスタに対し、水素・酸素再結合触媒及び水蒸気吸収材が内面に取り付けられた蓋材を前記開口部を覆うように溶接する請求項1記載の放射性廃棄物の貯蔵方法。
  3. 放射性廃棄物を封入するキャニスタと、
    前記放射性廃棄物が封入されたキャニスタを内圧が負圧となるよう封入する密封監視用容器と、
    該密封監視用容器を格納する遮蔽コンクリート室と、
    該遮蔽コンクリート室に格納された密封監視用容器を通風冷却する冷却装置と、
    該冷却装置で通風冷却される密封監視用容器の内圧を監視する内圧監視装置と、
    該内圧監視装置で監視される密封監視用容器の内圧が閾値を超えて変化した場合、密封監視用容器の内部ガスをサンプリングして分析することにより、キャニスタからの漏洩の有無を検知する漏洩検知装置と
    を備えた放射性廃棄物の貯蔵装置。
  4. 前記キャニスタの開口部から内部に入れられた放射性廃棄物を加熱することにより、前記キャニスタの内部から水を追い出すためのヒータと、
    該ヒータにて内部から水が追い出されたキャニスタに対し前記開口部を覆うように配置され且つ水素・酸素再結合触媒及び水蒸気吸収材が内面に取り付けられた蓋材と
    を備えた請求項3記載の放射性廃棄物の貯蔵装置。
  5. 前記キャニスタの内部に配設される中性子吸収材を備えた請求項3又は4記載の放射性廃棄物の貯蔵装置。
  6. 前記中性子吸収材は、前記キャニスタの内壁面を覆うように配設される請求項5記載の放射性廃棄物の貯蔵装置。
  7. 前記中性子吸収材は、前記キャニスタの内壁面から径方向へ張り出し且つ前記キャニスタの周方向へ間隔をあけて配設される請求項5記載の放射性廃棄物の貯蔵装置。
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