JP2009069121A - 原子力プラント - Google Patents

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Abstract

【課題】電源の故障時においても原子炉格納容器の外側の空間内に漏洩した可燃性ガスを処理できる原子力プラントを提供する。
【解決手段】BWRプラント1は、原子炉格納容器3の外側で原子炉建屋13内に、静的可燃性ガス処理装置16a〜16eを配置する。静的可燃性ガス処理装置16aは原子炉格納容器3を貫通する配管20が設置される部屋22内に、静的可燃性ガス処理装置16b、16cは原子炉ウェル14内に配置される。静的可燃性ガス処理装置16dは部屋25内で機器搬入ハッチ17が配置される部屋25内に、静的可燃性ガス処理装置16eは吸込みダクト23の吸い込み口が配置される部屋24内に配置される。冷却材喪失事故に原子炉格納容器3から原子炉ウェル14、部屋22,24,25に漏洩した可燃性ガス(H,O)は静的可燃性ガス処理装置16a〜16eによって処理される。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子力プラントに係り、特に、沸騰水型原子力プラントに適用するのに好適な、静的可燃性ガス処理装置を有する原子力プラントに関する。
沸騰水型原子力発電プラント及び加圧水型原子力発電プラント等の軽水型原子力発電プラントにおいて、原子炉圧力容器に接続する原子炉一次冷却系配管が破断する冷却材喪失事故が発生した場合、冷却材である冷却水が放射線分解され、可燃性ガスである水素ガス及び酸素ガスが発生する。また、炉心の冷却機能が一時的に損なわれて燃料棒の温度が上昇する場合は、燃料棒の被覆管の構成材であるジルコニウムが水蒸気と反応し、水素ガスが発生する。これらの水素ガスは、原子炉一次冷却材配管の破損部などから原子炉格納容器内に放出され、原子炉格納容器内の水素ガス濃度は次第に上昇する。放出される水素ガスの濃度上昇を放置しておくと、水素ガス濃度4vol%以上かつ酸素ガス濃度5vol%以上の雰囲気では可燃状態となり、さらに水素ガス濃度が上昇すると爆発する可能性がある。
このような事態に対応できるように、現在の軽水型原子力プラントは、再結合式可燃性ガス処理装置を備えている。この再結合式可燃性ガス処理装置は、原子炉格納容器からブロアにより供給された水素ガスを含む気体を電気ヒ−タで加熱し、水素と酸素を再結合させて水にし、残りの気体をク−ラ−で冷却してから原子炉格納容器に戻している。また、動力及び電力を使わずに原子炉格納容器内の水素ガス濃度を低減する、触媒を有する静的可燃性ガス処理装置が、特開平6−130170号公報に記載されている。触媒式再結合装置を有して可燃性ガスの上昇濃度に応じて反応を開始し、触媒部での反応熱により自然循環が形成され連続的に可燃性ガスが処理できる静的可燃性ガス処理装置が知られている(HLR−019「沸騰水型原子力発電所 触媒式可燃性ガス濃度制御系について」、2頁〜4頁、平成18年12月発行、発行元:株式会社 日立製作所参照)。
特開昭59−52796号公報は、可燃性ガスが原子炉格納容器から漏洩して来る空間であるパイプスペ−ス(原子炉格納容器外に形成)に可燃性ガス処理系のガス吸込み口を設け、弁の開閉により、再結合器を有する可燃性ガス処理系を用いて原子炉格納容器から原子炉建屋内のパイプスペースに漏洩した可燃性ガスを処理することを記載している。
原子炉建屋と可燃性ガス処理装置の収容部を連結しているダクトに開閉自在な隔離ダンパを設け、事故時に原子炉建屋と収容部を隔離して原子炉建屋に漏洩した可燃性ガスが収容部に漏洩するのを防ぎ、運転員が収容部に可燃性ガス処理装置を搬入する際に受ける放射線被ばくを防ぐことができる換気設備が提案されている(特開昭62−261995号公報参照)。
水素吸蔵合金及び不活性ガスを有する複数の静的可燃性ガス制御装置を原子炉格納容器内に分散して配置させることが、特開平5−164892号公報に記載されている。
事故時に原子炉格納容器内の雰囲気の流れを有効活用して原子炉格納容器内に発生した可燃性ガスを効果的に低減するために、原子炉格納容器内にあるベント入口、配管入口、ドライウェル開口部、ウェットウェル開口部に接続されて可燃性ガスを効果的に低減する静的可燃性ガス処理装置が提案されている(特開平5−203778号公報及び特開平6−130170号公報参照)。
特開平6−130170号公報 特開昭59−52796号公報 特開昭62−261995号公報 特開平5−164892号公報 特開平5−203778号公報 HLR−019「沸騰水型原子力発電所 触媒式可燃性ガス濃度制御系について」、2頁〜4頁、平成18年12月発行、発行元:株式会社 日立製作所
特開平5−164892号公報、特開平5−203778号公報及び特開平6−130170号公報に記載された可燃性ガス処理装置は、原子炉格納容器内に漏洩した可燃性ガスを処理しており、原子炉格納容器から原子炉建屋に漏洩した可燃性ガスの処理については考慮されていない。
特開昭59−52796号公報に記載された可燃性ガス処理系は、配管に設置されている弁の開閉の組み合わせを利用して原子炉格納容器内、及び原子炉格納容器外で原子炉建屋内に形成されたパイプスペース内の可燃性ガスを処理する構成となっている。しかし、パイプスペース内の可燃性ガス処理時にその弁が故障した場合には、本来、閉じるはずの弁が閉じずに開いた状態のままとなるため、原子炉格納容器に蓄積した可燃性ガスは故障した弁から原子炉格納容器と原子炉建屋の間の空間(以下、建屋内部空間という)内に漏洩し、原子炉格納容器の隔離機能を喪失してしまう可能性がある。更に、電源の多重故障が発生した場合には、ブロアを設置している可燃性ガス処理系が作動しなくなるため、可燃性ガスは処理されないまま建屋内部空間内に漏洩する可能性がある。そして、この状態が継続すると建屋内部空間内の可燃性ガスの濃度が上昇し、可燃限界に到達して燃焼し、周辺の機器を損傷させる可能性がある。
特開昭62−261995号公報では、ダクトに設置された隔離ダンパの開閉により原子炉建屋と可燃性ガス濃度制御装置の収容部を隔離する構成を採用している。しかし、事故時に隔離ダンパの電源が喪失して隔離ダンパを閉じられない場合は原子炉建屋と収容部の隔離機能は喪失し、収容部に可燃性ガス処理装置を搬入した運転員は被ばくしてしまう可能性がある。
格納容器内の可燃性ガス濃度制御装置の分散配置(特開平5−164892号公報)と原子炉建屋の可燃性ガス濃度制御(特開昭59−52796号公報)の技術を組みあわせて原子炉建屋内に可燃性ガス濃度制御装置を分散配置させても、電源の多重故障が発生した場合には、可燃性ガス処理系が作動しないため、可燃性ガスは処理されないまま原子炉建屋に漏洩する可能性がある。そして、この状態が継続すると原子炉建屋内の可燃性ガスの濃度が上昇し、可燃限界に到達して燃焼し、周辺の機器を損傷させる可能性がある。可燃性ガス処理系に設けられた弁が故障した場合も、前述したように、原子炉格納容器に蓄積した可燃性ガスが故障した弁から建屋内部空間に漏洩する可能性がある。
本発明の目的は、電源の故障時においても原子炉格納容器の外側の空間内に漏洩した可燃性ガスを処理できる原子力プラントを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、原子炉格納容器の外側でかつ原子炉格納容器を取り囲む原子炉建屋内に、原子炉格納容器から漏洩する可燃性ガスを処理する静的可燃性ガス処理装置を配置したことにある。
静的可燃性ガス処理装置を原子炉格納容器の外側で原子炉建屋内に配置しているので、冷却材喪失事故時に原子力プラントの電源(例えば、非常用電源)が故障した場合においても、原子炉格納容器から漏洩した可燃性ガスを処理することができる。
本発明によれば、原子力プラントの電源の故障時においても原子炉格納容器の外側の空間内に漏洩した可燃性ガスを処理することができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である原子力プラントを、図1及び図2を用いて説明する。本実施例の、原子力プラントである沸騰水型原子力プラント(以下、BWRプラントという)1は、原子炉2、原子炉格納容器3、原子炉建屋13及び静的可燃性ガス処理装置16a〜16eを備えている。
原子炉2は内部に炉心3を有する。原子炉格納容器3は、鉄筋コンクリート部4、ライナー5及びトップヘッド6を有する。ライナー5は、原子炉格納容器3の気密性を確保するために用いられ、耐圧機能を有する鉄筋コンクリート部4の内側に取り付けられている。トップヘッド6は、コンクリート部4の上端部に設けられたフランジ7を用い、ボルト26により鉄筋コンクリート部4に着脱可能に取り付けられる(図2参照)。原子炉2は、原子炉格納容器3内に設けられた筒状のペデスタル8に据え付けられる。ダイヤフラムフロア9が原子炉格納容器3とペデスタル8に取り付けられる。原子炉格納容器3の内部空間は、ペデスタル8及びダイヤフラムフロア9によって、ウェットウェルである圧力抑制室12及びドライウェルに分離される。ドライウェルは、ダイヤフラムフロア9より上方に位置する上部ドライウェル10、及び原子炉2より下方でペデスタル8内に位置する下部ドライウェル11を含む。圧力抑制室12内には、冷却水22が充填されている。上部ドライウェル10及び下部ドライウェル11にそれぞれ連通され、ペデスタル8内に形成された複数のベント通路(図示せず)が、圧力抑制室12内の冷却水22中に開口している。
原子炉格納容器3は原子炉建屋13内に設置されている。原子炉建屋13内に形成される床は鉄筋コンクリート部4につながっている。原子炉ウェル14が、原子炉建屋13内で原子炉格納容器3の上方に形成される。原子炉ウェル天井15が、原子炉ウェル14の上方に配置され、原子炉建屋13に取り外し可能に取り付けられる。なお、図1では、原子炉ウェル天井15よりも上方における原子炉建屋13の構造が省略されている。原子炉2の運転が停止されて炉心3内に装荷された燃料集合体(図示せず)を交換するときには、水がドライウェル14内に張られ、原子炉ウェル天井15、トップヘッド6及び原子炉2の原子炉圧力容器の蓋がそれぞれ取り外される。燃料交換時には、原子炉ウェル14上方の運転床上を移動する燃料交換機(図示せず)により、炉心3から燃料集合体が取り出され、原子炉ウェル14を介して燃料貯蔵プールまで搬送される。新燃料集合体が、燃料プールから逆のルートをたどり炉心3内に装荷される。
原子炉格納容器3の外側で原子炉建屋13内には様々部屋が形成されている。図1では、それらの部屋のうち、部屋22,24及び25が示されている。配管室である部屋22内には、弁21を有する配管20が設置されている。部屋22内には、原子炉格納容器3を貫通している配管20のような配管が集中して配置されている。部屋24内には空調設備(図示せず)の吸い込みダクト23が配置されている。ペデスタル8、圧力抑制室12及び原子炉格納容器3を貫通するアクセストンネル18が設けられる。アクセストンネル18は、下部ドライウェル11と部屋25を連絡する。気密性を確保する開閉可能な機器搬入ハッチ17が、アクセストンネル18の部屋25側の端部に設けられる。機器搬入ハッチ17は部屋25内に存在している。
静的可燃性ガス処理装置16a〜16eは、原子炉格納容器3の外側で原子炉建屋13内に配置される。静的可燃性ガス処理装置16aは部屋22の上部に配置され、静的可燃性ガス処理装置16bは、原子炉ウェル14内でフランジ7の上方に配置され、図2に示すように、原子炉ウェル14のある横断面において4箇所に設置されている。静的可燃性ガス処理装置16cは、原子炉ウェル14内でトップヘッド6の真上に位置しており、原子炉ウェル天井15付近に配置される。静的可燃性ガス処理装置16dは部屋25内で機器搬入ハッチ17の近傍に配置されている。静的可燃性ガス処理装置部屋24内で吸込みダクト23の吸い込み口前面近傍に配置されている。
静的可燃性ガス処理装置16a〜16eは、以下の構造を有する。これらの静的可燃性ガス処理装置は、前述のHLR−019の4頁に記載されているように、チムニ内に形成されて上下に開口が形成された流路内に、複数の触媒カートリッジが相互に間隔を保って配置されている。触媒カートリッジは、多孔質のアルミナ粒子表面に触媒材を付着させた多数の触媒粒子を充填しており、側面に多数の孔を形成した箱型の形状を有する。触媒粒子に含まれる触媒材は、触媒カートリッジ内に側面の孔から流入した気体に含まれている水素と酸素を結合させて水にする機能を有する。
原子炉2に接続された原子炉一次冷却材系配管が破断する冷却材喪失事故が発生した場合、原子炉2内の高温の冷却水が蒸気となってその破断箇所から上部ドライウェル10内に噴出する。この蒸気は、前述のベント通路を通って圧力抑制室12内の冷却水中に放出され、凝縮されて水になる。この蒸気の凝縮によってドライウェル内の圧力上昇が抑制される。原子炉2内の冷却水が、冷却材喪失事故によって減少する。冷却材喪失事故には、非常用炉心冷却系(図示せず)が作動し、冷却水が原子炉2内に注入される。また、原子炉2内で、冷却水である水が放射線分解され、水素ガス及び酸素ガスが発生する。これらの可燃性ガスは、原子炉一次冷却材配管の破断箇所から上部ドライウェル10に蒸気と共に放出される。この蒸気が下部ドライウェル11に拡散すると共に、可燃性ガスも下部ドライウェル11に達する。蒸気がベント通路を通って圧力抑制室12の冷却水22中に放出される際に、可燃性ガスも冷却水22中に放出される。この可燃性ガスは、冷却水22によって凝縮されないので、圧力抑制室12の、冷却水22の液面より上方の空間に蓄積される。以上に述べた原子炉格納容器3内の可燃性ガスは、放置した場合には可燃限界に到達し燃焼する可能性がある。
冷却材喪失事故時に可燃性ガスとして発生する水素ガスは、密度が小さく、原子炉格納容器3のトップヘッド6内の空間に蓄積しやすい。このため、フランジ7のシ−ルがトップヘッド6内に蓄積した可燃性ガスの熱により、万が一、劣化した場合には、可燃性ガスがシールの劣化部分から原子炉格納容器3の外側の原子炉ウェル14内に漏洩する可能性がある。原子炉ウェル14は、トップヘッド6及び原子炉ウェル天井15によって閉ざされた空間になっている。この漏洩した可燃性ガスは、その閉ざされた空間内で、フランジ16の上方に設置された静的可燃性ガス処理装置16bで処理される。すなわち、可燃性ガスである水素ガス及び酸素ガスは、下方より静的可燃性ガス処理装置16b内に流入して静的可燃性ガス処理装置16b内に配置された複数の触媒カートリッジ内に導かれる。この水素ガス及び酸素ガスは、触媒粒子に含まれる触媒によって再結合されて水になる。この結果、原子炉ウェル14内の可燃性ガス濃度は可燃限界未満に制御され、原子炉ウェル14内における可燃性ガスの燃焼を防ぐことができる。静的可燃性ガス処理装置16b内に流入した気体は、静的可燃性ガス処理装置16bから上方に向って放出される。後述する静的可燃性ガス処理装置16a,16c〜16eも、静的可燃性ガス処理装置16bと同様な作用によって、水素ガスと酸素ガスを再結合させる。
原子炉ウェル14内のガスは、原子炉格納容器3内、すなわち、トップヘッド6内に蓄積された蒸気及び可燃性ガスの熱により温められ、原子炉ウェル14の側壁によって冷却されるので、原子炉ウェル14内を循環する。このガスの循環流によって、原子炉ウェル14内の可燃性ガスが下方より静的可燃性ガス処理装置16b内に供給され、水素ガス及び酸素ガスが触媒の作用によって再結合される。再結合は発熱反応であり、この反応熱によって静的可燃性ガス処理装置16b内のガスは加熱されて浮力が生じ、静的可燃性ガス処理装置16bの上端部より上方に放出される。
フランジ7のシールの劣化部から原子炉ウェル14内に漏洩した可燃性ガスの一部は、静的可燃性ガス制御装置16bで処理されずに、原子炉ウェル天井15の近傍に到達する可能性がある。この可燃性ガスは、静的可燃性ガス処理装置16cで静的可燃性ガス処理装置16bと同様に処理される。この結果、原子炉ウェル14内の可燃性ガス濃度がさらに低下し、可燃性ガスの燃焼を防ぐことができる。
特開昭59−52796号公報は、トップヘッド6のフランジ7のシールから原子炉ウェル14に漏洩した可燃性ガスの処理について言及していない。本実施例は、BWRプラント1の電源の多重故障時においても上記のように原子炉ウェル14に漏洩した可燃性ガスを処理することができる。
冷却材喪失事故時に原子炉格納容器3内の圧力が上昇したとき、部屋22に達する配管20等の配管の原子炉格納容器3の貫通部周辺から、原子炉格納容器3の外側で原子炉建屋13内、すなわち、部屋22内に原子炉格納容器3から可燃性ガスが、万が一、漏洩した場合にも、BWRプラント1は対処できるように構成する必要がある。万が一、その貫通部周辺から可燃性ガスが漏洩した場合には、漏洩した密度の小さい可燃性ガスが部屋22の上部に蓄積される。蓄積した可燃性ガスは、部屋22の上部に設置した静的可燃性ガス処理装置16aで処理される。静的可燃性ガス処理装置16aによる可燃性ガスの処理は、前述の静的可燃性ガス処理装置16b、16cと同様に行われる。この結果、部屋22内の可燃性ガス濃度を低下させることができ、部屋22内での水素ガス及び酸素ガスの燃焼を防ぐことができる。
特開昭59−52796号公報は、原子炉格納容器を貫通する配管が通るパイプスペースに原子炉格納容器から漏洩する可燃性ガスを、配管に設けられたブロワの駆動により、その配管に設けられた再結合器で処理することを記載している。この処理に際しては、事前に配管に設けられた弁の切り替え操作が必要である。この弁が故障したとき、または非常用電源喪失時に弁及びブロアが作動しないときにおける可燃性ガスの処理についての配慮がなされていない。これに対し、本実施例は、弁を必要としない静的可燃性ガス処理装置16aを用いているため、特開昭59−52796号公報で生じる弁の故障による問題が生じることがない。また、電源を必要としない静的可燃性ガス処理装置16aを用いているため、特開昭59−52796号公報で生じる、BWRプラントの非常用電源喪失時の問題、すなわち、弁操作ができなくなる、及びブロアが作動しないことによって生じる問題は、静的可燃性ガス処理装置16aで生じない。この結果、冷却材喪失事故時に非常用電源が喪失したときでも、静的可燃性ガス処理装置16aは可燃性ガスを処理することができるので、部屋22内の可燃性ガスの濃度を減少させることができる。
部屋25内に存在する機器搬入ハッチ17はゴムによりシ−ルされている。冷却材喪失事故時において原子炉格納容器3内の圧力及び温度の上昇により機器搬入ハッチ17が、万が一、変形し、また、万が一ゴムシ−ルが劣化した場合には、機器搬入ハッチ17の変形部、及びこのシールの劣化部分から可燃性ガスが部屋25内に漏洩する可能性がある。漏洩した可燃性ガスは部屋25の上部に蓄積される。静的可燃性ガス制御装置16dは、部屋25の上部に蓄積された可燃性ガスを静的可燃性ガス処理装置16bと同様に処理する。この結果、部屋25内の可燃性ガス濃度が低下し、部屋25内での可燃性ガスの燃焼が防止される。
特開昭59−52796号公報は、冷却材喪失事故時において、熱及び圧力による機器搬入ハッチ17の変形、ゴムシ−ルの劣化により搬入ハッチ17近傍に可燃性ガスが漏洩することについて言及していない。本実施例は、上記したように、機器搬入ハッチ17から漏洩する可燃性ガスを静的可燃性ガス制御装置16dによって処理することができる。
部屋24内に空調設備の吸込みダクト13の吸い込み口が配置されているので、原子炉格納容器3の外側で原子炉建屋13内に漏洩した可燃性ガスは、冷却材喪失事故時においていずれは吸込みダクト13の吸い込み口近傍に局所的に集まる。吸い込みダクト13の吸い込み口近傍に局所的に集まる可燃性ガスは、静的可燃性ガス処理装置16eによって静的可燃性ガス処理装置16bと同様に処理される。この結果、部屋24内の可燃性ガス濃度が低下し、部屋24内での燃焼を防ぐことができる。
特開昭59−52796号公報)は、冷却材喪失事故時において、吸込みダクト近傍に可燃性ガスが集まることについて言及していなく、集まったその可燃性ガスの処理に対する配慮もなされていない。本実施例は、吸込みダクト13の吸い込み口近傍に集まった可燃性ガスを、静的可燃性ガス処理装置16eによって処理することができる。
本実施例に用いられた静的可燃性ガス処理装置16b〜16eも、静的可燃性ガス処理装置16aと同様に、特開昭59−52796号公報で生じる弁の故障による問題が生じなく、さらに、冷却材喪失事故時に非常用電源が喪失したときでも可燃性ガスを処理することができる。
本発明の好適な一実施例であるBWR原子力プラントの構成図である。 図1に示す原子炉ウェル内における静的可燃性ガス処理装置の配置を示す平面図である。
符号の説明
1…BWRプラント、2…原子炉、3…原子炉格納容器、4…鉄筋コンクリート部、5…ライナー、6…トップヘッド、7…フランジ、10…上部ドライウェル、11…下部ドライウェル、12…圧力抑制室、13…原子炉建屋、14…原子炉ウェル、16a〜16e…静的可燃性ガス処理装置、17…機器搬入ハッチ、20…配管、22,24,25…部屋、23…吸込みダクト。

Claims (7)

  1. 原子炉を取り囲む原子炉格納容器を有する原子力プラントにおいて、
    前記原子炉格納容器の外側でかつ前記原子炉格納容器を取り囲む原子炉建屋内に、前記原子炉格納容器から漏洩する可燃性ガスを処理する静的可燃性ガス処理装置を配置したことを特徴とする原子力プラント。
  2. 前記静的可燃性ガス処理装置が前記原子炉格納容器の上方に位置する原子炉ウェル内に配置されている請求項1に記載の原子力プラント。
  3. 前記原子炉ウェル内に配置された前記静的可燃性ガス処理装置が、前記原子炉格納容器のトップヘッドのフランジの上方に設置されている請求項2に記載の原子力プラント。
  4. 前記原子炉ウェル内に配置された前記静的可燃性ガス処理装置が、前記静的可燃性ガス処理装置は、前記原子炉格納容器のトップヘッドの真上に設置されている請求項2に記載の原子力プラント。
  5. 前記静的可燃性ガス処理装置が前記原子炉格納容器を貫通する配管が配置された領域に配置されている請求項1に記載の原子力プラント。
  6. 前記静的可燃性ガス処理装置が、前記原子炉格納容器内に機器を搬出入するハッチが配置された領域に配置されている請求項1に記載の原子力プラント。
  7. 前記静的可燃性ガス処理装置が、空調設備の吸込みダクトの吸い込みが配置された領域に配置されている請求項1に記載の原子力プラント。
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