JP2017128816A - 配向基板、配向膜基板の製造方法、スパッタリング装置及びマルチチャンバー装置 - Google Patents

配向基板、配向膜基板の製造方法、スパッタリング装置及びマルチチャンバー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを低減することを課題とする。
【解決手段】(100)の結晶面を有するSi基板23と、前記Si基板上にエピタキシャル成長により形成された(100)の配向膜31と、前記配向膜上にエピタキシャル成長により形成された下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36と、を具備する配向膜基板である。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
【選択図】図4

Description

本発明は、配向基板、配向膜基板の製造方法、スパッタリング装置及びマルチチャンバー装置に関する。
従来のPb(Zr,Ti)O3(以下、「PZT」という。)ペロブスカイト型強誘電体セラミックスの製造方法について説明する。
4インチSiウエハ上に膜厚300nmのSiO2膜を形成し、このSiO2膜上に膜厚5nmのTiOX膜を形成する。次に、このTiOX膜上に例えば(111)に配向した膜厚150nmのPt膜を形成し、このPt膜上にスピンコーターによってPZTゾルゲル溶液を回転塗布する。この際のスピン条件は、1500rpmの回転速度で30秒間回転させ、4000rpmの回転速度で10秒間回転させる条件である。
次に、この塗布されたPZTゾルゲル溶液を250℃のホットプレート上で30秒間加熱保持して乾燥させ、水分を除去した後、さらに500℃の高温に保持したホットプレート上で60秒間加熱保持して仮焼成を行う。これを複数回繰り返すことで膜厚150nmのPZTアモルファス薄膜を生成する。
次いで、このPZTアモルファス薄膜に加圧式ランプアニール装置(RTA: rapidly thermal anneal)を用いて700℃のアニール処理を行ってPZT結晶化を行う。このようにして結晶化されたPZT膜はペロブスカイト構造からなる(例えば特許文献1参照)。
WO2006/087777
上記の従来技術では、(111)に配向したPt膜が必要となり、Ptが高価であるため、製造コストが高くなるという課題がある。
本発明の一態様は、製造コストを低減することを課題とする。
以下に、本発明の種々の態様について説明する。
[1](100)の結晶面を有するSi基板と、
前記Si基板上にエピタキシャル成長により形成された(100)の配向膜と、
前記配向膜上にエピタキシャル成長により形成された下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜と、
を具備することを特徴とする配向膜基板。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[2](100)の結晶面を有するSi基板と、
前記Si基板上にエピタキシャル成長により形成された(100)の配向膜と、
前記配向膜上にエピタキシャル成長により形成された磁性を有する第2の導電膜と、
前記第2の導電膜上にエピタキシャル成長により形成された下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜と、
を具備することを特徴とする配向膜基板。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[3]上記[1]または[2]において、
前記格子定数dを有する物質は金属を含むことを特徴とする配向膜基板。
[4]上記[1]乃至[3]のいずれか一項において、
前記格子定数dを有する物質は、Al、Al合金、Ni、Ni合金及びNi−Cu合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属であることを特徴とする配向膜基板。
[5]上記[2]において、
前記第2の導電膜は金属を含むことを特徴とする配向膜基板。
[6]上記[2]または[5]において、
前記第2の導電膜は、磁性を有する金属が40質量%以上含まれていることを特徴とする配向膜基板。
[7]上記[2]、[5]及び[6]のいずれか一項において、
前記第2の導電膜は、Fe、Fe合金及びFe−Ni合金の群から選択された少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属からなることを特徴とする配向膜基板。
[8]上記[1]乃至[7]のいずれか一項において、
前記第1の導電膜は電極であることを特徴とする配向膜基板。
[9]上記[2]及び[5]乃至[7]のいずれか一項において、
前記第2の導電膜は電極であることを特徴とする配向膜基板。
[10]上記[1]乃至[9]のいずれか一項において、
前記配向膜及び前記第1の導電膜は500℃の耐熱性を有することを特徴とする配向膜基板。
[11]上記[2]、[5]乃至[7]、及び[9]のいずれか一項において、
前記配向膜、前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜は500℃の耐熱性を有することを特徴とする配向膜基板。
[12]上記[1]乃至[11]のいずれか一項において、
前記配向膜は、ZrO膜とY膜を積層した積層膜またはYSZ膜であることを特徴とする配向膜基板。
[13]上記[1]乃至[12]のいずれか一項において、
前記配向膜と前記第1の導電膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
[14]上記[2]、[5]乃至[7]、[9]及び[11]のいずれか一項において、
前記配向膜と前記第2の導電膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
[15]上記[1]乃至[14]のいずれか一項において、
前記第1の導電膜上に形成され、(100)に配向した誘電体膜を有することを特徴とする配向膜基板。
[16]上記[15]において、
前記誘電体膜はPZT膜であることを特徴とする配向膜基板。
[17]上記[15]または[16]において、
前記第1の導電膜と前記誘電体膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
[18]上記[13]、[14]及び[17]のいずれか一項において、
前記ペロブスカイト構造物質は、一般式ABOで表され、Aは、Al、Y、Na、K、Rb、Cs、La、Sr、Cr、Ag、Ca、Pr、Nd、Biおよび周期表のランタン系列の元素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなり、Bは、Al、Ga、In、Nb、Sn、Ti、Ru、Rh、Pd、Re、Os、IrPt、U、Co、Fe、Ni、Mn、Cr、Cu、Mg、V、Nb、Ta、MoおよびWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなるペロブスカイト物質、または、酸化ビスマス層と、ペロブスカイト型構造ブロックとが交互に積層された構造を有するビスマス層状構造強誘電体結晶であり、前記ペロブスカイト型構造ブロックは、Li、Na、K、Ca、Sr、Ba、Y、Bi、Pbおよび希土類元素から選ばれる少なくとも1つの元素Lと、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Mo、Mn、Fe、SiおよびGeから選ばれる少なくとも1つの元素Rと、酸素とによって構成されることを特徴とする配向膜基板。
[19](100)の結晶面を有するSi基板を用意し、
前記Si基板上にエピタキシャル成長によりZrO膜とY膜を積層した積層膜またはYSZ膜を形成し、
前記積層膜またはYSZ膜上にエピタキシャル成長により下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜を形成する配向膜基板の製造方法であり、
前記積層膜は(100)に配向しており、
前記YSZ膜は(100)に配向しており、
前記物質は、Al及びAl合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属であることを特徴とする配向膜基板の製造方法。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[20](100)の結晶面を有するSi基板を用意し、
前記Si基板上にエピタキシャル成長によりZrO膜とY膜を積層した積層膜またはYSZ膜を形成し、
前記配向膜またはYSZ膜上にエピタキシャル成長により磁性を有する第2の導電膜を形成し、
前記第2の導電膜上にエピタキシャル成長により下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜を形成する配向膜基板の製造方法であり、
前記積層膜は(100)に配向しており、
前記YSZ膜は(100)に配向しており、
前記第2の導電膜は、Fe、Fe合金及びFe−Ni合金の群から選択された少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属からなり、
前記格子定数dを有する物質は、Al及びAl合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属であることを特徴とする配向膜基板の製造方法。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[21]上記[20]において、
前記第2の導電膜は、磁性を有する金属が40質量%以上含まれていることを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[22]上記[19]において、
前記積層膜またはYSZ膜を形成した後で且つ前記第1の導電膜を形成する前に、前記積層膜またはYSZ膜上にペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を形成することを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[23]上記[20]または[21]において、
前記第2の導電膜を形成した後で且つ前記第1の導電膜を形成する前に、前記第2の導電膜上にペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を形成することを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[24]上記[19]乃至[23]のいずれか一項において、
前記第1の導電膜を形成した後に、前記第1の導電膜上に(100)に配向した誘電体膜を形成することを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[25]上記[24]において、
前記誘電体膜はPZT膜であることを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[26]上記[24]または[25]において、
前記第1の導電膜を形成した後で且つ前記誘電体膜を形成する前に、前記第1の導電膜上にペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層を形成することを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[27]上記[23]または[26]において、
前記ペロブスカイト構造物質は、一般式ABOで表され、Aは、Al、Y、Na、K、Rb、Cs、La、Sr、Cr、Ag、Ca、Pr、Nd、Biおよび周期表のランタン系列の元素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなり、Bは、Al、Ga、In、Nb、Sn、Ti、Ru、Rh、Pd、Re、Os、IrPt、U、Co、Fe、Ni、Mn、Cr、Cu、Mg、V、Nb、Ta、MoおよびWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなるペロブスカイト物質、または、酸化ビスマス層と、ペロブスカイト型構造ブロックとが交互に積層された構造を有するビスマス層状構造強誘電体結晶であり、前記ペロブスカイト型構造ブロックは、Li、Na、K、Ca、Sr、Ba、Y、Bi、Pbおよび希土類元素から選ばれる少なくとも1つの元素Lと、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Mo、Mn、Fe、SiおよびGeから選ばれる少なくとも1つの元素Rと、酸素とによって構成されることを特徴とする配向膜基板の製造方法。
[28]第1のチャンバーに第1のゲートバルブを介して接続された搬送室と、
前記搬送室内に配置された、Si基板を搬送する搬送機構と、
前記搬送室に第4のゲートバルブを介して接続された第4のチャンバーと、
前記第1のチャンバー内で(100)の結晶面を有する前記Si基板上にYSZ膜を成膜する第1のスパッタリング装置と、
前記第4のチャンバー内で前記YSZ膜上に下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜を成膜する第4のスパッタリング装置と、
を具備し、
前記第1のスパッタリング装置は、
第1のチャンバーと、
前記第1のチャンバー内に配置された、前記Si基板を保持する保持機構と、
前記保持機構に保持され、前記Si基板の下面にランプ光を照射して前記基板を800℃以上に加熱するランプヒーターと、
前記第1のチャンバー内に配置され、前記保持機構に保持された前記Si基板の上面と対向するYとZrを含有するスパッタリングターゲットと、
前記スパッタリングターゲットに電気的に接続されたスパッタ電極と、
前記スパッタ電極に電気的に接続された第1の電源と、
前記保持機構に保持された前記基板と前記スパッタリングターゲットとの間に配置されたグリッド電極と、
前記グリッド電極に設けられた複数の貫通孔と、
前記グリッド電極に電気的に接続された第2の電源と、
前記保持機構に保持された前記基板と前記グリッド電極との間の第1の空間から真空排気する排気機構と、
前記第2の空間に不活性ガスを導入し、前記第1の空間に酸素ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記グリッド電極によって前記第1のチャンバーは、前記第1の空間と、前記グリッド電極と前記スパッタリングターゲットとの間の第2の空間に二分割されていることを特徴とするマルチチャンバー装置。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[29]上記[28]において、
前記搬送室に第3のゲートバルブを介して接続された第3のチャンバーと、
前記第3のチャンバー内で前記YSZ膜上に磁性を有する第2の導電膜を成膜する第3のスパッタリング装置と、
を具備することを特徴とするマルチチャンバー装置。
[30]第1のチャンバーに第1のゲートバルブを介して接続された搬送室と、
前記搬送室内に配置された、Si基板を搬送する搬送機構と、
前記搬送室に第2のゲートバルブを介して接続された第2のチャンバーと、
前記搬送室に第4のゲートバルブを介して接続された第4のチャンバーと、
前記第1のチャンバー内で(100)の結晶面を有する前記Si基板上にZrO膜を成膜する第1のスパッタリング装置と、
前記第2のチャンバー内で前記ZrO膜上にY膜を成膜する第2のスパッタリング装置と、
前記第4のチャンバー内で前記Y膜上に下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜を成膜する第4のスパッタリング装置と、
を具備し、
前記第1のスパッタリング装置及び前記第2のスパッタリング装置は、それぞれ、
第1のチャンバーと、
前記第1のチャンバー内に配置された、前記Si基板を保持する保持機構と、
前記保持機構に保持され、前記Si基板の下面にランプ光を照射して前記基板を800℃以上に加熱するランプヒーターと、
前記第1のチャンバー内に配置され、前記保持機構に保持された前記Si基板の上面と対向するスパッタリングターゲットと、
前記スパッタリングターゲットに電気的に接続されたスパッタ電極と、
前記スパッタ電極に電気的に接続された第1の電源と、
前記保持機構に保持された前記基板と前記スパッタリングターゲットとの間に配置されたグリッド電極と、
前記グリッド電極に設けられた複数の貫通孔と、
前記グリッド電極に電気的に接続された第2の電源と、
前記保持機構に保持された前記基板と前記グリッド電極との間の第1の空間から真空排気する排気機構と、
前記第2の空間に不活性ガスを導入し、前記第1の空間に酸素ガスを導入するガス導入機構と、
を具備し、
前記グリッド電極によって前記第1のチャンバーは、前記第1の空間と、前記グリッド電極と前記スパッタリングターゲットとの間の第2の空間に二分割されており、
前記第1のスパッタリング装置のスパッタリングターゲットは、Zrからなり、
前記第2のスパッタリング装置のスパッタリングターゲットは、Yからなることを特徴とするマルチチャンバー装置。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
[31]上記[30]において、
前記搬送室に第3のゲートバルブを介して接続された第3のチャンバーと、
前記第3のチャンバー内で前記Y膜上に磁性を有する第2の導電膜を成膜する第3のスパッタリング装置と、
を具備することを特徴とするマルチチャンバー装置。
[32]上記[28]乃至[31]のいずれか一項において、
前記搬送室に第5のゲートバルブを介して接続された第5のチャンバーと、
前記第5のチャンバー内で誘電体膜を成膜する第5のスパッタリング装置と、
を具備することを特徴とするマルチチャンバー装置。
[33]上記[28]乃至[31]のいずれか一項において、
前記搬送室に第6のゲートバルブを介して接続された第6のチャンバーと、
前記第6のチャンバーを有する誘電体膜成膜装置と、
を具備し、
前記誘電体膜成膜装置は、ゾルゲル溶液をスピンコートにより塗布して誘電体膜を製膜する装置であることを特徴とするマルチチャンバー装置。
本発明の一態様を適用することで、製造コストを低減することができる。
本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図である。 本発明の一態様に係る第1のスパッタリング装置を模式的に示す断面図である。 (A)は図2に示すSiウエハ23、保持機構22及びランプヒーター24の詳細を示す平面図と断面図、(B)は(A)に示す保持機構22の比較例を示す平面図と断面図、(C)は(A)に示す集光型反射板及びその周辺を拡大した断面図であり、(D)は図2の第1のスパッタリング装置の変形例であるEB型蒸着装置である。 (A)は本発明の一態様に係る配向膜基板を示す断面図、(B)は(A)に示す配向膜基板の変形例1を示す断面図である。 (A)は図4(A)に示す配向膜基板の変形例2を示す断面図、図4(B)に示す配向膜基板の変形例3を示す断面図である。 (A)はヘテロエピタキシャル成長による図4(B)の配向膜基板を格子定数から説明する図、(B)はヘテロエピタキシャル成長による図4(A)の配向膜基板を格子定数から説明する図である。 ヘテロエピタキシャル成長による図4(B)の配向膜基板を格子定数から説明する図である。 本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図である。 本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図である。 (A)は本発明の一態様に係る配向膜基板を示す断面図、(B)は(A)に示す配向膜基板の変形例1を示す断面図である。 (A)は、図10(A)に示す配向膜基板の変形例2を示す断面図、(B)は図10(B)に示す配向膜基板の変形例3を示す断面図である。 実施例及び比較例のヒステリシス曲線である。
以下では、本発明の実施形態及び実施例について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施形態の記載内容及び実施例に限定して解釈されるものではない。
(第1の実施形態)
≪製造装置≫
図1は、本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図である。
マルチチャンバー装置は、ロードロック室1と、搬送室2と、搬送ロボット3と、YSZスパッタ室4と、磁性を持つ物質のスパッタ室5と、特定の格子定数を持つ物質のスパッタ室6と、PZTスパッタ室7とを有している。
ロードロック室1には真空ポンプ(図示せず)が接続されており、成膜処理を施すSi基板(例えばSiウエハ)をロードロック室1内に導入し、真空ポンプによってロードロック室1内が真空排気されるようになっている。
搬送室2は、ゲートバルブ51を介してロードロック室1に接続されている。搬送室2内には搬送ロボット3が配置されている。搬送室2には真空ポンプ(図示せず)が接続されており、その真空ポンプによって搬送室2内が真空排気されるようになっている。
YSZスパッタ室4は、Siウエハ(Si基板ともいう)23上にYSZ膜を反応性スパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。YSZスパッタ室4は第1のチャンバーを有しており、マルチチャンバー装置は第1のチャンバーを有する第1のスパッタリング装置(図2参照)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をロードロック室1内から搬送室2を通ってYSZスパッタ室4の第1のチャンバーに搬送するようになっている。図2に示す第1のスパッタリング装置については後述する。
なお、本明細書において「YSZ膜」とは、YとZrが酸素によって酸化されたYとZrOの混合物からなる安定した状態にある膜をいう。広義にはZrOに数%のYOを混合したもの(Zrの酸化数を安定化するため)で良く知られているのはZrOが8%添加されたもの、或いはZrに数%のYを添加した合金を酸化したもので、これも良く知られているのはZrに8%Yを添加した合金を酸化したものである。
磁性を持つ物質のスパッタ室5は、Siウエハ23上に磁性を持つ物質を含む第2の導電膜をスパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。スパッタ室5は、第2のチャンバーを有する第2のスパッタリング装置(図示せず)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をYSZスパッタ室4の第1のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室5の第2のチャンバー内に搬送するようになっている。
特定の格子定数を持つ物質のスパッタ室6は、Siウエハ23上に下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜をスパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。スパッタ室6は、第3のチャンバーを有する第3のスパッタリング装置(図示せず)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をスパッタ室5の第2のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室6の第3のチャンバー内に搬送するようになっている。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
PZTスパッタ室7は、Siウエハ23上にPZT膜をスパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。PZTスパッタ室7は、第4のチャンバーを有する第4のスパッタリング装置(図示せず)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をスパッタ室6の第3のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室7の第4のチャンバー内に搬送するようになっている。なお、PZTスパッタ室7の第4のチャンバー内でPZT膜を成膜するスパッタリング装置を用いているが、第4のチャンバー内でPZT以外の誘電体膜を成膜するスパッタリング装置を用いてもよい。
搬送ロボット3によるSiウエハ23の搬送は上述したものに限定されず、例えばSiウエハ23をスパッタ室5の第2のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室7の第4のチャンバー内に搬送してもよい。
図2は、本発明の一態様に係る第1のスパッタリング装置を模式的に示す断面図である。図3(A)は、図2に示すSiウエハ23、保持機構22及びランプヒーター24の詳細を示す平面図と断面図であり、図3(C)は図3(A)に示す集光型反射板及びその周辺を拡大した断面図である。図3(B)は、図3(A)に示す保持機構22の比較例を示す平面図と断面図である。
図2及び図3(A)に示すように、第1のスパッタリング装置は、第1のチャンバー(プロセスチャンバーともいう)21を有し、プロセスチャンバー21内には基板(例えばSiウエハ23)を保持する保持機構22が配置されている。保持機構22は基板電極としての機能を有し、Siウエハ23は基板電極に電気的に接触している。基板電極は図示せぬ電源に電気的に接続されている。Siウエハ23は例えば(100)の結晶面を有する。
保持機構22には、Siウエハ23の下面にランプ光を照射してSiウエハ23を800℃以上に加熱するランプヒーター24が設けられている。図3(A),(C)に示すように、ランプヒーター24は、Siウエハ23の下面の下方に配置され、平面が円形状のSiウエハ23の中心から同心円状に配置されている。ランプヒーター24とSiウエハ23との間で且つSiウエハ23の外周を覆うように集光型反射部材(集光リフレクターともいう)15が保持機構22に設けられている。集光リフレクター15は、ランプヒーター24から照射されるランプ光がSiウエハ23の下面の外側に漏れるのを遮る遮光部材としても機能し、またランプ光をSiウエハ23の下面に集光させる集光部材としても機能する。集光リフレクター15は例えばAl製であり、集光リフレクター15には例えばAuメッキが施されている。
図3(C)に示すように、集光リフレクター15は保持機構22に取り付けられている。図3(B)に示すように、保持機構22に集光リフレクター15が取り付けられていない場合、ランプヒーター4から照射されるランプ光がSiウエハ23の下面の外側に漏れる量18が多くなる。これに対し、図3(A)に示すように、保持機構22に集光リフレクター15が取り付けられている場合、ランプヒーター4から照射されるランプ光がSiウエハ23の下面の外側に漏れる量17が少なくなる。これにより、Siウエハ23を加熱する能力を飛躍的に向上させることができる。
図2に示すように、第1のチャンバー21内には、保持機構22に保持されたSiウエハ23の上面と対向するスパッタリングターゲット26が配置されている。スパッタリングターゲット26は、例えば YとZrを含有するターゲット、Zrからなるターゲット、またはYからなるターゲットを用いることができる。
スパッタリングターゲット26にはスパッタ電極25が電気的に接続されており、スパッタ電極25にはスパッタ電源(第1の電源ともいう)28が電気的に接続されている。スパッタ電源28は高周波電源または直流電源である。
スパッタリングターゲット26の裏面側にはモーターMによって矢印のように回転するロータリーマグネット27が配置されている。これにより、スパッタリングターゲット26の表面側に発生するプラズマを均一化することができる。なお、本実施形態では、ロータリーマグネット27を用いているが、回転させないマグネットを用いてもよい。
Siウエハ23とスパッタリングターゲット26との間にはグリッド電極29が配置されており、グリッド電極29には複数の貫通孔29aが設けられている。グリッド電極29は、導電体(例えばカーボン)で形成されている。グリッド電極29にはグリッド電源(第2の電源ともいう)10が電気的に接続されている。グリッド電源10は、直流電源または第1の電源28の周波数より低い周波数の高周波電源である。
プロセスチャンバー21は、グリッド電極29によって第1の空間52と第2の空間53に二分割されている。つまり、第1の空間52はSiウエハ23とグリッド電極29との間に位置し、第2の空間53はグリッド電極29とスパッタリングターゲット26との間に位置する。第1の空間52と第2の空間53はグリッド電極29の貫通孔29aによって空間的に繋がっている。
第1のスパッタリング装置は、第2の空間53にスパッタ放電ガスを導入する放電ガス導入機構13と、第1の空間52に反応ガスを導入する反応ガス導入機構14とを有している。スパッタ放電ガスは例えば不活性ガス(Ar、Ne、Kr、Xeなど)である。反応ガスは例えば酸素ガス(O)である。
第1のスパッタリング装置は第1の空間52からプロセスチャンバー21の内部を真空排気する排気機構を有しており、この排気機構は真空ポンプPを有している。この真空ポンプPは、配管及びバルブ54を介してプロセスチャンバー21に接続されている。
グリッド電極29は、第2の空間53に発生するプラズマを遮蔽し、そのプラズマを第2の空間53に閉じ込める機能を有する。真空ポンプPによって第1の空間52から真空排気することで、グリッド電極29の貫通孔29aを通して第2の空間53も真空排気される。この際、第2の空間53より第1の空間52の方が高真空となる。別言すれば、貫通孔29aの大きさや数は、真空ポンプPによって真空排気することで、第2の空間53より第1の空間52の方が高真空となる程度のものとするとよい。
Siウエハ23とグリッド電極29との間(即ち第1の空間52)には熱電子を発生させるフィラメント11が配置されている。フィラメント11にはフィラメント電源(第3の電源ともいう)12が電気的に接続されており、フィラメント電源12は直流電源または交流電源である。フィラメント11から発生させた熱電子は、グリッド電極29の貫通孔29aから通過したイオン化したスパッタ粒子を中和する機能を有する。
≪第1のスパッタリング装置の変形例≫
図1に示すマルチチャンバー装置が有する図2の第1のスパッタリング装置を、ボート型蒸着装置、EB型蒸着装置またはRF型イオンプレーティング装置に代えて実施してもよい。つまり、図1に示すマルチチャンバー装置がボート型蒸着装置、EB型蒸着装置またはRF型イオンプレーティング装置を有するように変更しても良い。
ボート型蒸着装置、EB型蒸着装置またはRF型イオンプレーティング装置それぞれは、YとZrを含有する蒸着材料、Zrを含有する蒸着材料、またはYを含有する蒸着材料を備えた蒸着源を有し、これらの蒸着材料を蒸発させた蒸発物質と酸素を反応させた酸化物を基板上に成膜する装置である。
図3(D)は、第1のスパッタリング装置の変形例であるEB型蒸着装置である。
EB型蒸着装置は成膜チャンバー41を有しており、成膜チャンバー41の下部には蒸着源43が配置されている。成膜チャンバー41の上部には基板ホルダー44が配置されており、この基板ホルダー44は蒸着源43と対向するように配置されている。蒸着源43は、YとZrを含有する蒸着材料、Zrを含有する蒸着材料、またはYを含有する蒸発材料を収容したルツボ及び電子銃(EBgun)42を有している。ルツボには冷却機構(図示せず)が取り付けられている。蒸着源43は、電子銃42からの電子ビームを蒸発材料に照射して加熱し、蒸発材料を蒸発させるものである。
基板ホルダー44はSi基板23を保持するものであり、基板ホルダー44は回転機構49に取り付けられている。回転機構49によって基板ホルダー44を回転させることができるようになっている。また、基板ホルダー44の上部側面(Si基板23の設置部と反対側の側面)には基板加熱用の加熱ヒータ(赤外線ランプ)47が配置されている。基板ホルダー44の下面(基板の設置面)には反射板(図示せず)が配置されている。また、基板ホルダー44は基板温度を下げるための基板冷却機構(図示せず)を備えている。
成膜チャンバー41には、反応ガスを供給する反応ガス供給機構(図示せず)が接続されている。反応ガスは例えば酸素ガス(O)である。また、成膜チャンバー41には、成膜チャンバー41の内部圧力を所定圧力まで下げるための排気ポンプ系(図示せず)が接続されている。
≪配向膜基板の製造方法≫
図4(A)は、本発明の一態様に係る配向膜基板を示す断面図である。この配向膜基板は、図1に示すマルチチャンバー装置と図2及び図3に示す第1のスパッタリング装置を用いて作製される。
(100)の結晶面を有するSi基板23を用意し、Si基板23をYSZスパッタ室4の第1のチャンバー21に導入し、保持機構22にSi基板23を保持する。このSi基板23の(100)の結晶面上には、SiO膜やTiO膜などの酸化膜が形成されていてもよい。第1のチャンバー21を真空ポンプPによって真空排気し、放電ガス導入機構13によって放電ガスとしてArガスを第2の空間53に導入し、反応ガス導入機構14によって反応ガスとして酸素ガスを第1の空間52に導入する。放電ガス及び反応ガスの導入と排気のバランスによって第1のチャンバー21内を所定の圧力にする。詳細には、第2の空間53がグリッド電極29の貫通孔29aを通しても真空排気されるため、第2の空間53より第1の空間52の方が高真空となる。
また、モーターMによってロータリーマグネット27を回転させ、YSZからなるスパッタリングターゲット26に高周波電力を印加し、この高周波電力の周波数より低い周波数の高周波電力をグリッド電極29に印加する。フィラメント11に交流を印加し、ランプヒーター24によってランプ光をSi基板23の裏面に照射してSi基板23を800℃に加熱する。このようにして第2の空間53にプラズマを発生させ、スパッタ粒子を生成する。そのスパッタ粒子はグリッド電極29の貫通孔29aを通過する。その際にイオン化されていたスパッタ粒子は中和されるが、一部中和されずにイオン化されたままのスパッタ粒子はフィラメント11から発生する熱電子によって中和される。そして、イオン化されていないスパッタ粒子(Y粒子、Zr粒子)が800℃に加熱されたSi基板23の(100)の結晶面上で酸素と反応して酸化物となって堆積される。これにより、Si基板23上にエピタキシャル成長によるYSZ膜31が形成される。このYSZ膜31はSi基板23の(100)の結晶面と同様に(100)に配向している(図4(A)参照)。
なお、本実施形態では、Si基板23上にYSZ膜31を形成しているが、YSZ膜31に限定されるものではなく、YSZ膜以外の(100)の配向膜をエピタキシャル成長によりSi基板23上に形成してもよい。ここでいう(100)の配向膜とは、Si基板23の(100)の結晶面と同様に(100)に配向する膜をいう。
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をYSZスパッタ室4の第1のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室6の第3のチャンバー内に搬送する(図1参照)。
次に、第3のチャンバー内でスパッタリングによりYSZ膜31上にエピタキシャル成長による下記式1を満たす格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成する。格子定数dを有する物質は金属を含むとよい。第1の導電膜36は、YSZ膜31と同様に(100)に配向している。第1の導電膜36は電極として機能するとよい。なお、第1の導電膜36は、下記式1を満たす格子定数dを有するものであれば金属以外の酸化膜であってもよい。また、格子定数dは例えばPtの格子定数に近いとよい。
0.300nm≦d≦0.550nm ・・・式1
格子定数dを有する物質は、Al、Al合金、Ni、Ni合金及びNi−Cu合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属であるとよい。
Al合金とは、Alを50質量%以上含有する合金であり、例えばAlに、Cu、Mn、Si、Mg、Zn、Niの少なくとも一つを含有する合金であり、また、Al−Cu系合金、Al−Mn系合金、Al−Si系合金、Al−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金、Al−Zn−Mg系合金、Al−Zn−Mg−Cu系合金(ジュラルミン)、Al−Cu−Ni−Mg系合金(AC5A)である。また、Al合金の具体例としては表1及び表2に示す化学成分を有する合金が挙げられる。
Ni合金は、例えばNi−Fe合金を含む。Ni−Fe合金は、例えばパーマロイ、Ni−Fe−Co合金などを含む。
また、上記の少なくとも一つの金属にAgを含有する金属は、例えばNi−Ag混合金属、Ni−Fe−Ag合金などを含む。
Figure 2017128816
Figure 2017128816
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をスパッタ室6の第3のチャンバー内から搬送室2を通ってPZTスパッタ室7の第4のチャンバー内に搬送する(図1参照)。
次に、第4のチャンバー内でスパッタリングによって第1の導電膜36上にエピタキシャル成長によるPZT膜33を形成する。PZT膜33は、第1の導電膜36と同様に(100)に配向している。なお、本実施形態では、第1の導電膜36上にPZT膜33を形成しているが、これに限定されるものではなく、第1の導電膜36上にPZT膜33以外の(100)に配向した誘電体膜を形成してもよい。
本実施形態によれば、グリッド電極29の貫通孔29aによって第2の空間53より第1の空間52を高真空とするため、YSZ膜31の結晶性を良くすることができる。つまり、YSZ膜31の結晶性は成膜時の圧力が高真空であるほど良いため、第1の空間52を第2の空間53より高真空にすることで、結晶性を良くすることができる。
また、PZT膜33の下に格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36及びYSZ膜31を形成するため、結晶性の良いPZT膜33を形成することができる。また、第1の導電膜36が格子定数dを有するため、PZT膜33の結晶性を良くすることができる。
図6(B)は、ヘテロエピタキシャル成長による図4(A)の配向膜基板を格子定数から説明する図である。図6(B)に示す格子整合は、ヘテロエピタキシャル成長の幾つかのタイプのうちの一つである。
Si基板23のSiの格子定数、YSZ膜31のYSZの格子定数、第1の導電膜36の一例のNi−Feの格子定数、PZT膜33の格子定数は、図6(B)の表に示すとおりである。Ni−Feの格子定数は、Si及びYSZの格子定数とPZTの格子定数との間で整合性が良いため、PZT膜33の結晶性を良くすることができると考えられる。
図6(B)に示すNi/YSZの格子整合性は良好である。Niは小さいが、YSZの上で45°回転すると対角線長さがYSZのa軸と整合するためである。また、NiとPZTは格子ミスマッチが比較的大きいが、特開平7−267799に開示されているように19%くらいのミスマッチでもヘテロエピタキシャル成長は可能である。また、少しでも整合性を良くするにはNi−Fe合金としてNiの格子定数をベガード則に従って大きくすることでミスマッチ幅を縮小することができる。
また、本実施形態では、図3(A)に示す第1のスパッタリング装置を用いてYSZ膜31を成膜しているが、第1のスパッタリング装置の変形例である図3(D)に示すEB型蒸着装置を用いてYSZ膜31を成膜してもよい。詳細には、基板ホルダー44にSi基板23を設置し、基板ホルダー44を回転機構49により回転させる。次いで、成膜チャンバー41内に反応ガス供給機構により酸素ガスを供給し、成膜チャンバー41内を排気ポンプ系により真空引きを行い、成膜チャンバー41の内部圧力を所定圧力に到達させる。次いで、加熱ヒータ47を点灯させ、基板温度を800℃まで上昇させ、この温度にSi基板23を維持する。蒸着源43のYとZrを含有する蒸発材料に電子銃42により電子ビームを照射して加熱し、蒸発材料を蒸発させ、酸素ガスと反応させてYSZ膜31をSi基板23上に成膜する。
≪配向膜基板の製造方法の変形例1≫
図4(B)は、図4(A)に示す配向膜基板の変形例1であり、図4(A)と同一部分には同一符号を付し、同一部分の説明は省略する。
図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、Si基板23上にYSZ膜31を形成する。
次に、スパッタリングによりYSZ膜31上にエピタキシャル成長によるペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層34を形成する。第1のバッファ層34は、YSZ膜31と同様に(100)に配向している。
上記のペロブスカイト構造物質は、一般式ABOで表され、Aは、Al、Y、Na、K、Rb、Cs、La、Sr、Cr、Ag、Ca、Pr、Nd、Biおよび周期表のランタン系列の元素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなり、Bは、Al、Ga、In、Nb、Sn、Ti、Ru、Rh、Pd、Re、Os、IrPt、U、Co、Fe、Ni、Mn、Cr、Cu、Mg、V、Nb、Ta、MoおよびWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなるペロブスカイト物質、または、酸化ビスマス層と、ペロブスカイト型構造ブロックとが交互に積層された構造を有するビスマス層状構造強誘電体結晶からなるBi層状構造ペロブスカイト物質であり、前記ペロブスカイト型構造ブロックは、Li、Na、K、Ca、Sr、Ba、Y、Bi、Pbおよび希土類元素から選ばれる少なくとも1つの元素Lと、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Mo、Mn、Fe、SiおよびGeから選ばれる少なくとも1つの元素Rと、酸素とによって構成される。
次に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、第1のバッファ層34上にエピタキシャル成長による格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成する。
次に、スパッタリングにより第1の導電膜36上にエピタキシャル成長によるペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層35を形成する。第2のバッファ層35は、第1の導電膜36と同様に(100)に配向している。
次に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、第2のバッファ層35上にPZT膜33を形成する。
図6(A)及び図7は、ヘテロエピタキシャル成長による図4(B)の配向膜基板を格子定数から説明する図である。図6(A)及び図7に示す格子整合は、ヘテロエピタキシャル成長の幾つかのタイプのうちの一つである。
Si基板23のSiの格子定数、YSZ膜31のYSZの格子定数、第1の導電膜36の一例のNi−Feの格子定数、PTOまたはBLTの格子定数、PZT膜33の格子定数は、図6(A)及び図7の表に示すとおりである。Ni−Fe及びPTOの格子定数は、Si及びYSZの格子定数とPZTの格子定数との間で整合性が良いため、PZT膜33の結晶性を良くすることができると考えられる。
図6(A)及び図7に示すNi/YSZの格子整合性は良好である。Niは小さいが、YSZの上で45°回転すると対角線長さがYSZのa軸と整合するためである。また、少しでも整合性を良くするために、PTO(即ちPbTiO)、BLT(即ち{(Bi,La)Ti12})等をバッファ層として入れてPZT側の格子定数を小さくすることでミスマッチ幅を縮小することができる。
≪配向膜基板の製造方法の変形例2≫
図5(A)は、図4(A)に示す配向膜基板の変形例2であり、図4(A)と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
本変形例は、図4(A)の配向膜基板のYSZ膜31と第1の導電膜36の間に第2の導電膜32を形成する点が異なる。
YSZ膜31を形成した後に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をYSZスパッタ室4の第1のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室5の第2のチャンバー内に搬送する(図1参照)。
次に、第2のチャンバー内でスパッタリングによりYSZ膜31上にエピタキシャル成長による磁性を有する第2の導電膜32を形成する。第2の導電膜32は、YSZ膜31と同様に(100)に配向している。第2の導電膜32は電極として機能するとよい。第2の導電膜32は、磁性を有する金属が40質量%以上(好ましくは70質量%以上)含まれているとよい。なお、第2の導電膜32は、磁性を有するものであれば金属以外の酸化膜であってもよい。
第2の導電膜32は、Ni、Fe、Ni合金、Ni−Cu合金、Ni−Al−Cu−Mg合金、Fe合金及びFe−Ni合金の群から選択された少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属からなるとよい。
Fe合金は、例えばステンレスであり、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス(18%のCrを含有するステンレス鋼が代表的)、マルテンサイト系ステンレス、オーステナイトとフェライトの二相組織のステンレスであってもよい。また、Fe−Ni合金は、例えばパーマロイ、Fe−Co−Ni合金などである。また、上記のAgを含有する金属は、例えばFe−Ni−Ag合金、Ni−Ag混合金属などである。
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をスパッタ室5の第2のチャンバー内から搬送室2を通ってスパッタ室6の第3のチャンバー内に搬送する(図1参照)。
次に、図4(A)の配向膜基板と同様の方法で、第3のチャンバー内でスパッタリングにより第2の導電膜32上にエピタキシャル成長による格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成する。その後の工程は図4(A)の配向膜基板と同様である。
本変形例は、図4(A)の配向膜基板と同様の効果を奏する。さらに、PZT膜33の下に磁性を有する第2の導電膜32及びYSZ膜31を形成するため、結晶性の良いPZT膜33を形成することができる。また、第2の導電膜32が磁性を有するため、PZT膜33の結晶性を良くすることができる。
また、PZT膜33上に電極(図示せず)を形成し、PZT膜33に直流高電界、磁場などを印加することによるポーリング処理(分極処理)を行ってもよい。これにより、圧電特性を向上させることができる。このポーリング処理を行う際に、PZT膜33の下に磁性を有する導電膜32を有するため、その磁性でポーリングアシスト効果が得られ、圧電特性をより向上させることができる。
≪配向膜基板の製造方法の変形例3≫
図5(B)は、図4(B)に示す配向膜基板の変形例3であり、図4(B)と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
本変形例は、図4(B)の配向膜基板の第1のバッファ層34と第1の導電膜36の間に第2の導電膜32を形成する点が異なる。
第1のバッファ層34を形成した後に、図5(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、第1のバッファ層34上にエピタキシャル成長による磁性を有する第2の導電膜32を形成する。第2の導電膜32は、第1のバッファ層34と同様に(100)に配向している。第2の導電膜32は電極として機能するとよい。
次に、図4(B)に示す配向膜基板と同様の方法で、第2の導電膜32上にエピタキシャル成長による格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成する。その後の工程は図4(B)の配向膜基板と同様である。
本変形例は、図4(B)の配向膜基板と同様の効果を奏する。さらに、PZT膜33の下に磁性を有する第2の導電膜32及びYSZ膜31を形成するため、結晶性の良いPZT膜33を形成することができる。また、第2の導電膜32が磁性を有するため、PZT膜33の結晶性を良くすることができる。
また、PZT膜33上に電極(図示せず)を形成し、PZT膜33に直流高電界、磁場などを印加することによるポーリング処理(分極処理)を行ってもよい。この際、前述したように、PZT膜33の下に磁性を有する導電膜32によってポーリングアシスト効果が得られる。
(第2の実施形態)
≪製造装置≫
図8は、本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すマルチチャンバー装置は、ゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置(誘電体膜成膜装置ともいう)8を有する点が図1に示すマルチチャンバー装置と異なる。ゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8は第5のチャンバーを有しており、第5のチャンバーはゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。
搬送ロボット3によってSiウエハ23をスパッタ室6の第3のチャンバーまたはスパッタ室7の第4のチャンバーから搬送室2を通ってゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8の第5のチャンバー内に搬送するようになっている。
ゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8は、Siウエハ23上にゾルゲル溶液をスピンコートにより塗布してPZT膜を製膜する装置である。
≪配向膜基板の製造方法≫
図4(A)に示す配向膜基板と異なる点についてのみ説明する。
図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、Si基板23上にエピタキシャル成長によりYSZ膜31を形成し、YSZ膜31上にエピタキシャル成長により格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成し、第1の導電膜36上にエピタキシャル成長によりPZT膜33を形成する。
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をPZTスパッタ室7の第4のチャンバー内から搬送室2を通ってゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8の第5のチャンバー内に搬送する(図5参照)。
次に、PZT膜33上にゾルゲル溶液をスピンコートにより塗布してPZT膜を製膜する。その後、PZT膜に、乾燥処理、仮焼成及び結晶化処理を行う。この結晶化処理は500℃以上の温度で行うため、配向膜であるYSZ膜31及び導電膜32は500℃の耐熱性を有するとよい。このPZT膜は、PZT膜33と同様に(100)に配向している。なお、本実施形態では、PZT膜33上にPZT膜を形成しているが、これに限定されるものではなく、PZT膜33上にPZT膜以外の誘電体膜を形成してもよい。
また、本実施形態では、PZT膜33上にゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8によりPZT膜を製膜しているが、導電膜32上にPZT膜33を形成せずに、導電膜32上にゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8によりPZT膜を製膜し、そのPZT膜に、乾燥処理、仮焼成及び結晶化処理を行ってもよい。
本実施形態によれば、ゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8により形成されたPZT膜の下に格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36及びYSZ膜31を形成するため、結晶性の良いPZT膜を形成することができる。また、第1の導電膜36が格子定数dを有する物質を含むため、PZT膜の結晶性を良くすることができる。
≪配向膜基板の製造方法の変形例1≫
図4(B)に示す配向膜基板と異なる点についてのみ説明する。
図4(B)に示す配向膜基板と同様の方法で、Si基板23上にエピタキシャル成長によりYSZ膜31を形成し、YSZ膜31上にエピタキシャル成長によりペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層34を形成し、第1のバッファ層34上にエピタキシャル成長により格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成し、第1の導電膜36上にエピタキシャル成長によりペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層35を形成し、第2のバッファ層35上にエピタキシャル成長によりPZT膜33を形成する。
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をPZTスパッタ室7の第4のチャンバー内から搬送室2を通ってゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8の第5のチャンバー内に搬送する(図5参照)。
次に、PZT膜33上にゾルゲル溶液をスピンコートにより塗布してPZT膜を製膜する。その後、PZT膜に、乾燥処理、仮焼成及び結晶化処理を行う。このPZT膜は、PZT膜33と同様に(100)に配向している。なお、本実施形態では、PZT膜33上にPZT膜を形成しているが、これに限定されるものではなく、PZT膜33上にPZT膜以外の誘電体膜を形成してもよい。
また、本実施形態では、PZT膜33上にゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8によりPZT膜を製膜しているが、第2のバッファ層35上にPZT膜33を形成せずに、第2のバッファ層35上にゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置8によりPZT膜を製膜し、そのPZT膜に、乾燥処理、仮焼成及び結晶化処理を行ってもよい。
≪配向膜基板の製造方法の変形例2≫
図5(A)に示す配向膜基板と異なる点についてのみ説明する。
図5(A)に示す配向膜基板のPZT膜33上に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、PZT膜を形成する。または、図5(A)に示す配向膜基板のPZT膜33に代えて、第1の導電膜36上に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、PZT膜を形成する。
≪配向膜基板の製造方法の変形例3≫
図5(B)に示す配向膜基板と異なる点についてのみ説明する。
図5(B)に示す配向膜基板のPZT膜33上に、図4(B)に示す配向膜基板と同様の方法で、PZT膜を形成する。または、図5(B)に示す配向膜基板のPZT膜33に代えて、第2のバッファ層35上に、図4(B)に示す配向膜基板と同様の方法で、PZT膜を形成する。
(第3の実施形態)
≪製造装置≫
図9は、本発明の一態様に係るマルチチャンバー装置を模式的に示す平面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図9のマルチチャンバー装置は、YSZスパッタ室4を有してなく、その代わりに、ZrOスパッタ室34と、Yスパッタ室35を有する点が異なる。
ZrOスパッタ室34は、Siウエハ23上にZrO膜を反応性スパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。ZrOスパッタ室34は第1のチャンバーを有しており、マルチチャンバー装置は第1のチャンバーを有する第1のスパッタリング装置(図2参照)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をロードロック室1内から搬送室2を通ってZrOスパッタ室34の第1のチャンバーに搬送するようになっている。
スパッタ室35は、Siウエハ23上にY膜をスパッタリングによって成膜するものであり、ゲートバルブ51を介して搬送室2に接続されている。スパッタ室35は、第1のチャンバーを有する第1のスパッタリング装置(図2参照)を有している。搬送ロボット3によってSiウエハ23をZrOスパッタ室34の第1のチャンバー内から搬送室2を通ってYスパッタ室35の第1のチャンバー内に搬送するようになっている。
≪配向膜基板の製造方法≫
図10(A)は、本発明の一態様に係る配向膜基板を示す断面図であり、図4(A)の配向膜基板と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。図10(A)の配向膜基板は、図9に示すマルチチャンバー装置を用いて作製される。
(100)の結晶面を有するSi基板23を用意し、Si基板23をZrOスパッタ室34の第1のチャンバー21に導入し、保持機構22にSi基板23を保持する(図2参照)。このSi基板23の(100)の結晶面上には、SiO膜やTiO膜などの酸化膜が形成されていてもよい。第1のチャンバー21を真空ポンプPによって真空排気し、放電ガス導入機構13によって放電ガスとしてArガスを第2の空間53に導入し、反応ガス導入機構14によって反応ガスとして酸素ガスを第1の空間52に導入する。放電ガス及び反応ガスの導入と排気のバランスによって第1のチャンバー21内を所定の圧力にする。詳細には、第2の空間53がグリッド電極29の貫通孔29aを通しても真空排気されるため、第2の空間53より第1の空間52の方が高真空となる。
また、モーターMによってロータリーマグネット27を回転させ、Zrからなるスパッタリングターゲット26に高周波電力を印加し、この高周波電力の周波数より低い周波数の高周波電力をグリッド電極29に印加する。フィラメント11に交流を印加し、ランプヒーター24によってランプ光をSi基板23の裏面に照射してSi基板23を800℃に加熱する。このようにして第2の空間53にプラズマを発生させ、スパッタ粒子を生成する。そのスパッタ粒子はグリッド電極29の貫通孔29aを通過する。その際にイオン化されていたスパッタ粒子は中和されるが、一部中和されずにイオン化されたままのスパッタ粒子はフィラメント11から発生する熱電子によって中和される。そして、イオン化されていないスパッタ粒子(Zr粒子)が800℃に加熱されたSi基板23の(100)の結晶面上で酸素と反応して酸化物となって堆積される。これにより、Si基板23上にエピタキシャル成長によるZrO膜31aが形成される(図10(A)参照)。
次に、搬送ロボット3によってSiウエハ23をZrOスパッタ室34の第1のチャンバー内から搬送室2を通ってYスパッタ室35の第1のチャンバー内に搬送する(図9参照)。
Si基板23をYスパッタ室35の第1のチャンバー21に導入し、保持機構22にSi基板23を保持する(図2参照)。このSi基板23のZrO膜31a上には、SiO膜やTiO膜などの酸化膜が形成されていてもよい。第1のチャンバー21を真空ポンプPによって真空排気し、放電ガス導入機構13によって放電ガスとしてArガスを第2の空間53に導入し、反応ガス導入機構14によって反応ガスとして酸素ガスを第1の空間52に導入する。放電ガス及び反応ガスの導入と排気のバランスによって第1のチャンバー21内を所定の圧力にする。詳細には、第2の空間53がグリッド電極29の貫通孔29aを通しても真空排気されるため、第2の空間53より第1の空間52の方が高真空となる。
また、モーターMによってロータリーマグネット27を回転させ、Zrからなるスパッタリングターゲット26に高周波電力を印加し、この高周波電力の周波数より低い周波数の高周波電力をグリッド電極29に印加する。フィラメント11に交流を印加し、ランプヒーター24によってランプ光をSi基板23の裏面に照射してSi基板23を800℃に加熱する。このようにして第2の空間53にプラズマを発生させ、スパッタ粒子を生成する。そのスパッタ粒子はグリッド電極29の貫通孔29aを通過する。その際にイオン化されていたスパッタ粒子は中和されるが、一部中和されずにイオン化されたままのスパッタ粒子はフィラメント11から発生する熱電子によって中和される。そして、イオン化されていないスパッタ粒子(Y粒子)が800℃に加熱されたSi基板23の(100)の結晶面上で酸素と反応して酸化物となって堆積される。これにより、Si基板23上にエピタキシャル成長によるY膜31bが形成される(図10(A)参照)。ZrO膜31aとY膜31bを積層した積層膜はSi基板23の(100)の結晶面と同様に(100)に配向している。
次に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法により、第3のチャンバー内でスパッタリングによりZrO膜31aとY膜31bを積層した積層膜上にエピタキシャル成長による格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜36を形成する。
次に、図4(A)に示す配向膜基板と同様の方法により、第4のチャンバー内でスパッタリングによって第1の導電膜36上にエピタキシャル成長によるPZT膜33を形成する。
本実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を奏する。
なお、本実施形態では、図3(A)に示す第1のスパッタリング装置を用いてZrO膜31aとY膜31bの積層膜を成膜しているが、第1のスパッタリング装置の変形例である図3(D)に示すEB型蒸着装置を用いてZrO膜31aとY膜31bの積層膜を成膜してもよい。詳細には、基板ホルダー44にSi基板23を設置し、基板ホルダー44を回転機構49により回転させる。次いで、成膜チャンバー41内に反応ガス供給機構により酸素ガスを供給し、成膜チャンバー41内を排気ポンプ系により真空引きを行い、成膜チャンバー41の内部圧力を所定圧力に到達させる。次いで、加熱ヒータ47を点灯させ、基板温度を800℃まで上昇させ、この温度にSi基板23を維持する。蒸着源43のZrを含有する蒸発材料に電子銃42により電子ビームを照射して加熱し、蒸発材料を蒸発させ、酸素ガスと反応させてZrO膜31aをSi基板23上に成膜する。
次いで、基板ホルダー44にSi基板23を設置し、基板ホルダー44を回転機構49により回転させる。次いで、成膜チャンバー41内に反応ガス供給機構により酸素ガスを供給し、成膜チャンバー41内を排気ポンプ系により真空引きを行い、成膜チャンバー41の内部圧力を所定圧力に到達させる。次いで、加熱ヒータ47を点灯させ、基板温度を800℃まで上昇させ、この温度にSi基板23を維持する。蒸着源43のZrを含有する蒸発材料に電子銃42により電子ビームを照射して加熱し、蒸発材料を蒸発させ、酸素ガスと反応させてY膜31bをZrO膜31a上に成膜する。このようにしてZrO膜31aとY膜31bの積層膜がSi基板23上に成膜される。
≪配向膜基板の製造方法の変形例1≫
図10(B)は、図10(A)に示す配向膜基板の変形例1であり、図4(B)と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図10(A)に示す配向膜基板と同様の方法で、Si基板23上にZrO膜31aを形成し、ZrO膜31a上にY膜31bを形成する。
次に、スパッタリングによりY膜31b上にエピタキシャル成長によるペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層34を形成する。第1のバッファ層34は、ZrO膜31aとY膜31bを積層した積層膜と同様に(100)に配向している。
≪配向膜基板の製造方法の変形例2≫
図11(A)は、図10(A)に示す配向膜基板の変形例2であり、図10(A)と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
本変形例は、図10(A)の配向膜基板のZrO膜31aとY膜31bを積層した積層膜と第1の導電膜36の間に第2の導電膜32を形成する点が異なる。
第2の導電膜32は、図5(A)の配向膜基板の第2の導電膜32と同様の方法で形成される。
本変形例においても図5(A)の配向膜基板と同様の効果を奏する。
≪配向膜基板の製造方法の変形例3≫
図11(B)は、図10(B)に示す配向膜基板の変形例3であり、図10(B)と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
本変形例は、図10(B)の配向膜基板の第1のバッファ層34と第1の導電膜36の間に第2の導電膜32を形成する点が異なる。
第2の導電膜32は、図5(B)の配向膜基板の第2の導電膜32と同様の方法で形成される。
本変形例においても図5(B)の配向膜基板と同様の効果を奏する。
なお、上述した実施形態を適宜組合せて実施してもよい。
実施例によるNi下部電極のPZT強誘電体膜は以下の要領により作製した。
表面に約0.3μmの酸化シリコン絶縁膜が形成されたSiウエハを基板とした。この基板上に、RFスパッタリング方法により、Ti膜を15nm成膜した。
Ti膜の成膜条件は、2×10−1PaのArガス圧、0.12kWの電源出力、5分の成膜時間であった。スパッタリング時の基板温度は200℃とした。
次いで、Ti膜を酸化してTiO膜にした後、無電解Niめっき法により、TiO膜上にNi下部電極を形成した。詳細には、下記の組成を有する無電解Niめっき浴を用いて無電解Niめっきを行うことにより、厚さ200nmのNi・B合金めっき膜を形成した。
めっき浴組成は、硫酸ニッケル25g/リットル、ホウ酸30g/リットル、クエン酸20g/リットル、酢酸ナトリウム13g/リットル、グリシン5g/リットル、チオ尿素3mg/リットルであり、pH6.0であった。
引き続き、Ni下部電極上にスピンコート法によりPZT膜を塗布した。前駆体溶液は市販のPZT(Zr/Ti=52/48)溶液を用い、Pbの過剰添加量は20%のものを用いた。この前駆体溶液をスピンコーター上の真空チャックに固定した基板へ滴下し、スピンコーターの回転により均一に塗布を行った。回転数は500rpmで10秒、2000rpmで10秒、5000rpmで10秒行った。
その後、PZT塗布後の基板をホットプレート上で熱処理を行った。この際の熱処理は乾燥が主な目的であり、乾燥温度は250℃で30秒行い、続けて450℃で60秒行った。
次に、この膜を焼成炉へ設置し、酸素中で650℃、10分間の酸化熱処理を行い、膜厚200nmのPZT単層膜を得た。
その後、PZT単層膜上に厚さ100nmのPt上部電極を形成した。
次に、PZT単層膜のヒステリシス特性を測定したところ、図12に示すような曲線が得られた。
比較例によるPt下部電極のPZT強誘電体膜は以下の要領により作製した。
表面に約0.3μmの酸化シリコン絶縁膜が形成されたSiウエハを基板とした。この基板上に、RFスパッタリング方法により、Ti膜を15nm成膜し、次いでPt下部電極を150nm成膜した。
Ti膜はPt下部電極と酸化シリコン絶縁膜との密着層の役割を果たしている。Ti膜の成膜条件は、2×10−1PaのArガス圧、0.12kWの電源出力、5分の成膜時間であった。Pt下部電極の成膜条件は、ガス圧、電源出力及び成膜時間がTi膜と同じであった。また、スパッタリング時の基板温度は200℃とした。
引き続き、Pt下部電極上にスピンコート法によりPZT膜を塗布した。前駆体溶液は市販のPZT(Zr/Ti=52/48)溶液を用い、Pbの過剰添加量は20%のものを用いた。この前駆体溶液をスピンコーター上の真空チャックに固定した基板へ滴下し、スピンコーターの回転により均一に塗布を行った。回転数は500rpmで10秒、2000rpmで10秒、5000rpmで10秒行った。
その後、PZT塗布後の基板をホットプレート上で熱処理を行った。この際の熱処理は乾燥が主な目的であり、乾燥温度は250℃で30秒行い、続けて450℃で60秒行った。
次に、この膜を焼成炉へ設置し、酸素中で650℃、10分間の酸化熱処理を行い、膜厚200nmのPZT単層膜を得た。
その後、PZT単層膜上に厚さ100nmのPt上部電極を形成した。
次に、PZT単層膜のヒステリシス特性を測定したところ、図12に示すような曲線が得られた。
図12に示すように、実施例のNi下部電極のPZT強誘電体膜は、比較例のPt下部電極のPZT強誘電体膜と比較して、角型の良い圧電使用に適したヒステリシスが得られた。
なお、本実施例では、無電解Niめっき法により、TiO膜上にNi下部電極を形成しているが、電解Niめっき法またはスパッタリング法によりTiO膜上にNi下部電極を形成してもそのNi下部電極のPZT強誘電体膜は、比較例のPt下部電極のPZT強誘電体膜と比較して、角型の良い圧電使用に適したヒステリシスが得られると考えられる。
1 ロードロック室
2 搬送室
3 搬送ロボット
4 YSZスパッタ室
5 磁性を持つ物質のスパッタ室5
6 特定の格子定数を持つ物質のスパッタ室6
7 PZTスパッタ室
8 ゾルゲルスピンコート式PZT製膜装置(誘電体膜成膜装置)
10 グリッド電源(第2の電源)
11 フィラメント
12 フィラメント電源(第3の電源)
13 放電ガス導入機構
14 反応ガス導入機構
15 集光型反射部材(集光リフレクター)
17,18 ランプ光がSiウエハの下面の外側に漏れる量
21 第1のチャンバー(プロセスチャンバー)
22 保持機構
23 Siウエハ(Si基板)
24 ランプヒーター
25 スパッタ電極
26 スパッタリングターゲット
27 ロータリーマグネット
28 スパッタ電源(第1の電源)
29 グリッド電極
29a 貫通孔
31 YSZ膜
31a ZrO
31b Y
32 磁性を有する第2の導電膜
33 PZT膜
34 ペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層
35 ペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層
36 格子定数dを有する物質を含む第1の導電膜
51 ゲートバルブ
52 第1の空間
53 第2の空間
54 バルブ

Claims (15)

  1. (100)の結晶面を有するSi基板と、
    前記Si基板上にエピタキシャル成長により形成されたZrO膜とY膜を積層した積層膜またはYSZ膜と、
    前記積層膜またはYSZ膜上にエピタキシャル成長により形成されたAl合金、Ni合金及びNi−Cu合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属を含む第1の導電膜と、
    を具備することを特徴とする配向膜基板。
  2. (100)の結晶面を有するSi基板と、
    前記Si基板上にエピタキシャル成長により形成されたZrO膜とY膜を積層した積層膜またはYSZ膜と、
    前記積層膜またはYSZ膜上にエピタキシャル成長により形成された磁性を有する第2の導電膜と、
    前記第2の導電膜上にエピタキシャル成長により形成されたAl、Al合金、Ni、Ni合金及びNi−Cu合金の少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属を含む第1の導電膜と、
    を具備することを特徴とする配向膜基板。
  3. 請求項2において、
    前記第2の導電膜は金属を含むことを特徴とする配向膜基板。
  4. 請求項2または3において、
    前記第2の導電膜は、磁性を有する金属が40質量%以上含まれていることを特徴とする配向膜基板。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項において、
    前記第2の導電膜は、Fe、Fe合金及びFe−Ni合金の群から選択された少なくとも一つの金属または前記少なくとも一つの金属にAgを含有する金属からなることを特徴とする配向膜基板。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、
    前記第1の導電膜は電極であることを特徴とする配向膜基板。
  7. 請求項2乃至5のいずれか一項において、
    前記第2の導電膜は電極であることを特徴とする配向膜基板。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、
    前記第1の導電膜は500℃の耐熱性を有することを特徴とする配向膜基板。
  9. 請求項2乃至5、及び7のいずれか一項において、
    前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜は500℃の耐熱性を有することを特徴とする配向膜基板。
  10. 請求項1において、
    前記積層膜またはYSZ膜と前記第1の導電膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
  11. 請求項2乃至5、7及び9のいずれか一項において、
    前記積層膜またはYSZ膜と前記第2の導電膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第1のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項において、
    前記第1の導電膜上に形成され、(100)に配向した誘電体膜を有することを特徴とする配向膜基板。
  13. 請求項12において、
    前記誘電体膜はPZT膜であることを特徴とする配向膜基板。
  14. 請求項12または13において、
    前記第1の導電膜と前記誘電体膜との間に形成されたペロブスカイト構造物質を含む第2のバッファ層を有することを特徴とする配向膜基板。
  15. 請求項10、11及び14のいずれか一項において、
    前記ペロブスカイト構造物質は、一般式ABOで表され、Aは、Al、Y、Na、K、Rb、Cs、La、Sr、Cr、Ag、Ca、Pr、Nd、Biおよび周期表のランタン系列の元素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなり、Bは、Al、Ga、In、Nb、Sn、Ti、Ru、Rh、Pd、Re、Os、IrPt、U、Co、Fe、Ni、Mn、Cr、Cu、Mg、V、Nb、Ta、MoおよびWからなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでなるペロブスカイト物質、または、酸化ビスマス層と、ペロブスカイト型構造ブロックとが交互に積層された構造を有するビスマス層状構造強誘電体結晶であり、前記ペロブスカイト型構造ブロックは、Li、Na、K、Ca、Sr、Ba、Y、Bi、Pbおよび希土類元素から選ばれる少なくとも1つの元素Lと、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Mo、Mn、Fe、SiおよびGeから選ばれる少なくとも1つの元素Rと、酸素とによって構成されることを特徴とする配向膜基板。
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