JP2017128717A - 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017128717A JP2017128717A JP2017000431A JP2017000431A JP2017128717A JP 2017128717 A JP2017128717 A JP 2017128717A JP 2017000431 A JP2017000431 A JP 2017000431A JP 2017000431 A JP2017000431 A JP 2017000431A JP 2017128717 A JP2017128717 A JP 2017128717A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- fine cellulose
- resin
- dispersion
- cellulose
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
Description
[2] 前記セルロース分散材料において、前記繊維分散用樹脂に対する前記微細セルロース繊維の質量比(前記微細セルロース繊維/前記繊維分散用樹脂)が0.2〜100である、[1]に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
[3] 前記溶融混練する工程の前に、前記セルロース分散材料を予めシート状に形成した後、そのシートを細片化するセルロース分散材料作製工程を有する、[1]又は[2]に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
[4] 前記セルロース分散材料作製工程において、前記微細セルロース繊維と前記繊維分散用樹脂と水を含有する混合分散液を、脱水することによって、前記シート状のセルロース分散材料を形成する工程を有する、[3]に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
[5] 前記主材樹脂は予めペレット化されたものである、[1]〜[4]の何れか一項に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
[6] 前記微細セルロース繊維はバージンパルプ由来である、[1]〜[5]の何れか一項に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
[7] [1]〜[6]の何れか一項に記載の製造方法によって製造された微細セルロース繊維含有樹脂組成物。
本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法によれば、樹脂中の微細セルロース繊維の分散性を極めて高くすることができる。
本発明の第一実施形態は、微細セルロース繊維が分散され、繊維分散用樹脂及び水分を含むセルロース分散材料と、主材樹脂と、を溶融混練する工程(溶融混練工程)を有する微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法である。本実施形態では、例えば、繊維分散用樹脂に微細セルロース繊維が分散され且つ水分を含むセルロース分散材料と、主材樹脂と、を溶融混練する方法が挙げられる。
前記微細セルロース繊維は、平均繊維幅2〜15000nm、且つ、平均繊維長0.1〜2.0mmの微細セルロース繊維である。前記セルロース分散材料中の前記微細セルロース繊維及び水分の合計に対する水分の割合(以下、含水率と呼ぶことがある。)は10〜60質量%である。前記溶融混練は、前記セルロース分散材料中の水が亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で行う。
繊維スラリー調製工程は、微細セルロース繊維が分散媒に分散された繊維スラリーを調製する工程である。分散媒としては、水や有機溶媒などを用いることができ、水であることが好ましい。
微細セルロース繊維の平均繊維幅は、2〜12,000nmが好ましく、20〜10,000nmがより好ましく、50〜8,000nmがさらに好ましい。
平均繊維幅が2nm以上であれば、セルロース分子として水に溶解することを抑制できるため、微細繊維としての物性(強度や剛性、寸法安定性)を容易に発現できる。平均繊維幅が12,000nm以下とすると、通常の製紙用のパルプに含まれる繊維の繊維幅よりも顕著に幅が狭くなり、通常の製紙用パルプとは異なる特性を発揮する。
微細セルロース繊維の平均繊維幅が上記範囲内にある場合、全ての微細セルロース繊維が上記繊維幅の範囲内にある必要はなく、一部の微細セルロース繊維は繊維幅が上限を超えてもよいし、下限未満であってもよい。すなわち、太い繊維や細い繊維が混在してもよい。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、前記直線Xに対し、20本以上の微細セルロース繊維が交差する。
(2)同じ画像内で前記直線と垂直に交差する直線Yを引き、前記直線Yに対し、20本以上の微細セルロース繊維が交差する。
上記条件を満足する観察画像に対し、直線X、直線Yと交錯する微細セルロース繊維の幅を目視で読み取る。こうして異なる観察画像を3枚以上観察し、各々の画像に対して、直線X、直線Yと交錯する微細セルロース繊維の幅を読み取る。このようにして少なくとも20本×2×3=120本の繊維幅を読み取る。本発明における繊維幅は、このように読み取った繊維幅の平均値である。
前記上限値以下であれば、後段の溶融混練工程において、微細セルロース繊維の分散性が良好となる。さらに微細セルロース繊維含有樹脂組成物の強度をより向上させることができる。
平均繊維長の測定は、長さ加重平均繊維長の測定により求められる。例えば、カヤーニオートメーション社のカヤーニ繊維長測定器(FS−200形)を用いて測定することができる。なお、平均繊維長の測定は上記の装置に限られず、同等品を使用して測定することもできる。少なくとも120本の微細セルロース繊維の繊維長を測定し、その平均値を平均繊維長とする。
微細セルロース繊維はバージンパルプ由来であることが好ましい。ここで、バージンパルプとは、製紙された履歴を有しないパルプ(セルロース繊維含有材料)を意味する。
一般の製紙においては、叩解や解繊されたセルロース繊維が分散媒に分散された後、抄紙工程を経て乾燥されて紙が形成される。この乾燥時にセルロース繊維同士が脱水結合するため、原料として紙を使用し、個々に分離したセルロース繊維(モノフィラメント)の繊維スラリーを調製することは容易ではない。
一方、バージンパルプ由来の微細セルロース繊維を使用することによって、均質な微細セルロース繊維が分散された繊維スラリーを得ることができる。この結果、本発明にかかる微細セルロース繊維含有樹脂組成物中に、均質な微細セルロース繊維を高い分散度で含有させることができる。
微細セルロース繊維を得る非木材系の材料としては、例えば、綿、マニラ麻、亜麻、藁、竹、パガス、ケナフなどから上記の方法で得られたパルプが挙げられる。
また、バージンパルプを得る材料として、前述した植物原料の他、衣類(古着)に含まれる木綿を適用することもできる。
樹脂エマルション調製工程は、繊維分散用樹脂を含有する樹脂エマルションを調製する工程である。ここで、樹脂エマルションとは、繊維分散用樹脂粒子が分散媒中に分散して乳化した液体である。樹脂エマルションは、アニオン性、カチオン性、ノニオン性の何れであってもよい。なお、「樹脂エマルション」は「樹脂エマルジョン」と呼ばれることもある。
繊維分散用樹脂は、主材樹脂に対して相溶性を有する樹脂であることが好ましく、例えば、オレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等)、ポリウレタン、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン−メチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。これら繊維分散用樹脂は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
より詳細には、繊維分散用樹脂としては、例えば、国際公開第2013/137449号の段落0018〜0024に記載の繊維分散用樹脂が挙げられる。
前記平均粒子径は、体積平均粒子径を元にした粒子径分布において、全粒子量に対する積算粒子量が50%となる粒子径(いわゆるメディアン径)を意味する。前記平均粒子径の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置、たとえば(株)島津製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−2000シリーズを使用して行うことができる。
本発明では、繊維分散用樹脂として、樹脂エマルションに替えて又は樹脂エマルションと共に、樹脂繊維を使用することができる。樹脂繊維は分散媒中に分散されたスラリーであってもよいし、固形分のみであってもよい。分散媒としては、水や有機溶媒などを用いることができ、水であることが好ましい。
樹脂繊維の種類は時に限定されないが、主材樹脂に対して相溶性を有する樹脂繊維であることが好ましく、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン6繊維等の公知の樹脂繊維が挙げられる。
使用する樹脂繊維の種類は1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
混合工程は、繊維スラリーと、繊維分散用樹脂の樹脂エマルション及び/又は樹脂繊維とを混合し、水分を含ませた混合分散液を調製する工程である。この工程により、微細セルロース繊維の一部または全部を繊維分散用樹脂で被覆できると推測される。
上記下限値以上であると、混合分散液の粘度を充分に低下させて、後段の工程における混合分散液の取り扱いが容易になる。上記上限値以下であると、後段の工程において、セルロース分散材料に含まれる微細セルロース繊維の含有量を容易に高めることができ、セルロース分散材料の生産性がより一層向上する。
セルロース分散材料作製工程は、混合分散液を脱水し、微細セルロース繊維及び水分の合計に対する水分の割合(含水率)を、10〜60質量%又は後段の溶融混練工程に供する前に蒸発等によって失われる水分を加味した量に、調整したセルロース分散材料を形成する工程である。なお、ここで規定する含水率に対して、セルロース分散材料に含まれる繊維分散用樹脂の分量は影響しない。
セルロース分散材料の上記含水率は、15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%がさらに好ましい。
混合分散液に含まれる水分を上記含水率となるように脱水することにより、繊維分散用樹脂と共に微細セルロース繊維が均一に分散し、且つ、適切な量の水分を含むセルロース分散材料を用いて溶融混練工程を行うことができる。
細片化することにより、セルロース分散材料に含まれる微細セルロース繊維を主材樹脂に対してより容易に均一に分散させることができる。この結果、得られる微細セルロース繊維含有樹脂組成物の強度をより向上させることができる。
上記下限値以上であると、セルロース分散材料の形態(例えばシート状)を維持することがより容易になる。
上記上限値以下であると、微細セルロース繊維同士の凝集を防ぎ、分散状態を維持することが一層容易になる。
抄紙の具体的方法としては、例えば、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパートを具備する公知の連続抄紙装置を使用して、コンポジットシートを作製する方法が挙げられる。各パートにおける水分の蒸発量を常法で制御することによって、セルロース分散材料の水分含有量を調整できる。
塗工の具体的な方法としては、例えば、基台上に混合分散液を塗工し、水分を蒸発させる乾燥処理によって所望の水分含有量のセルロース分散材料を形成する方法が挙げられる。
前記裁断又は粉砕は、例えば、アトマイザー、カッターミル、ビーズミル、ボールミル、ジェットミルなどの公知の粉砕機やシュレッダーを使用して行うことができる。コンポジットシートの粉砕物の面積は0.1〜2500mm2であることが好ましく、0.2〜1000mm2であることがより好ましい。粉砕物の面積が上記範囲であると、後段の溶融混練工程において当該粉砕物と主材樹脂とを均一に混合することが一層容易になる。
溶融混練工程は、前述した所定の含水率のセルロース分散材料と主材樹脂とを、当該セルロース分散材料に含まれる水が亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で、溶融混練する工程である。
上記下限値以上であると、亜臨界状態の水分が、微細セルロース繊維を主材樹脂に対して分散させる効率がより高められる。上記上限値以下であると、溶融混練時の発生熱量が過剰となることを防止し、微細セルロース繊維の分解を抑制することができる。さらに、微細セルロース繊維を主材樹脂に分散させる役割を果たした水分を、微細セルロース含有樹脂組成物から除去する手間が少なくなる。
なお、主材樹脂に含まれる水分がセルロース分散材料の含水率に与える影響が無視できる場合には、セルロース分散材料を分取せずに、前記混合物を試料として前述したJIS
P−8127:2010に準拠した方法で含水率を求めても構わない。
セルロース分散材料の配合量が前記下限値以上であれば、主材樹脂を充分に強化することができ、前記上限値以下であれば、得られる微細セルロース繊維含有樹脂組成物の靭性を充分に維持できる。
溶融混練時の主材樹脂の加水分解を低減する観点から、主材樹脂としては、ポリオレフィンが好ましく、なかでもポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましい。
溶融混練時のチャンバー内の圧力は、溶融混練温度における飽和水蒸気圧以下であり、0.5MPa〜25MPaが好ましく、1MPa〜20MPaがより好ましい。
上記温度範囲及び圧力範囲の下限値以上であると、セルロース分散材料に含まれる水を亜臨界状態にすることが容易になり、主材樹脂に対する微細セルロース繊維の分散性をより向上させることができる。
上記温度範囲及び圧力範囲の上限値以下であると、微細セルロース繊維又は主材樹脂が分解して、目的の樹脂組成物の強度を向上させるために必要な繊維強度又は樹脂強度が失われることを充分に抑制することができる。
なお、本発明における好適な水の亜臨界状態は、100℃超300℃以下及び0.5〜25MPaであり、より好適な水の亜臨界状態は、150℃以上250℃以下及び1MPa〜20MPaである。
上記下限値以上であると、主材樹脂中に微細セルロース繊維を充分均一に分散させることができる。上記上限値以下であると、主材樹脂や微細セルロース繊維の分解を充分に抑制することができる。
溶融混練工程における溶融混練のメカニズムの詳細は未解明であるが、次のように推測される。チャンバー内で亜臨界状態となった水は活性化され、その比誘電率が低下し、イオン積が増大する。この様に活性化した水は、互いに凝集した微細セルロース繊維を解繊し、モノフィラメントにするとともに、それらの再凝集を防ぐ。さらに、活性化した水は主材樹脂を単一のポリマー分子鎖に近い状態に分散する。この結果、分散されたポリマー分子と微細セルロース繊維のモノフィラメントとがチャンバー内で撹拌され、効率良く混合されることによって、均一に分散して混ざり合った微細セルロース繊維含有樹脂組成物が得られると推測される。
また、微細セルロース繊維を主材樹脂に混合する前に、微細セルロース繊維を繊維分散用樹脂と共に予めセルロース分散材料中に分散させているため、繊維分散用樹脂が微細セルロース繊維同士の不可逆的な結合を阻害し、主材樹脂に対する分散性を向上させていると考えられる。
本発明の製造方法によれば、優れた機械的物性を有する微細セルロース繊維含有樹脂組成物が得られる。この理由として、溶融混練時のセルロース分散材料の含水率を適切に制御することによって、微細セルロース繊維の劣化や分解を抑制しつつ、樹脂中に極めて高い分散性で微細セルロース繊維を混練できることが考えられる。
溶融混練時のセルロース分散材料の含水率が少ないと、微細セルロース繊維と主材樹脂との混練に寄与する活性化した水の量が少なくなり、分散性が劣ると考えられる。逆に、含水率が多くなり過ぎると、発生熱量及び活性化した水分量が過多になり、微細セルロース繊維が分解したり劣化したりすると考えられる。分散性が低くなったり、微細セルロース繊維が分解又は劣化したりすると、微細セルロース繊維含有樹脂組成物の機械的強度を高めることは困難である。
文献1(特許第5211571号公報)の方法では、熱可塑性樹脂に対してセルロース繊維とともに大量の水を混練し、混練中に気化させているため、発生熱量が多くなるので、セルロース繊維が劣化していると考えられる。
文献2(特許第5169188号公報)の方法では、セルロース繊維を第1の熱可塑性樹脂に溶融混練した後、これをペレット化し、これを第2の熱可塑性樹脂のペレットとドライブレンドして、再度溶融混練するという、少なくとも二段階の溶融混練工程を経るため、セルロース繊維が劣化していると考えられる。また、水に分散させずにセルロース繊維を溶融混練しているため、樹脂中のセルロース繊維の分散性が劣ると考えられる。
また、本発明とは異なり、セルロース繊維を繊維分散用樹脂と共に分散させておらず、主材樹脂に直接分散させているため、セルロース繊維同士の不可逆的な結合を招き易く、主材樹脂に対して充分に分散し難く、分散性が劣る。
以上説明した製造方法において、微細セルロース繊維と、水分と、樹脂とを含む混合物が、水の亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で溶融混練されることによって、樹脂中に微細セルロース繊維が分散されてなる微細セルロース繊維含有樹脂組成物が得られる。
微細セルロース繊維の含有量が上記下限値以上であれば、当該組成物の強度をより一層向上させることができる。上記上限値以下であれば、当該組成物の靭性を充分に維持することができる。
微細セルロース繊維の含有量が上記下限値以上であれば、当該組成物の強度をより一層向上させることができる。前記上限値以下であれば、当該組成物の靭性を充分に維持することができる。
微細セルロース繊維含有樹脂組成物は成形体の材料として用いることができる。
微細セルロース繊維含有樹脂組成物を用いた成形体を製造する方法は特に制限されず、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形などを適用することができる。
微細セルロース繊維含有樹脂組成物を用いた成形体の引張降伏強度は5.0MPa以上が好ましく、10MPa以上がより好ましく、20MPaがさらに好ましい。引張降伏強度が前記下限値以上であれば、充分に強度が高いといえる。一方、引張降伏強度の上限値は特に限定されず、例えば、一例として、200MPa程度が挙げられるが、この値を超える強度を有していても構わない。引張降伏強度は、JISK7161−1994、JISK7162−1994に準拠して測定することができる。
・繊維スラリーの調製
針葉樹晒クラフトパルプ(王子製紙株式会社製、水分55質量%、JIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)600ml)に、濃度4質量%となるように水を加えた。次いで、ダブルディスクリファイナーを用いて変則CSF(平織り80メッシュ、パルプ採取量を0.3gとした以外はJIS P8121に準ずる)が300ml、平均繊維長が0.68mmになるまで叩解して、パルプスラリーを得た。叩解後、濃度が2.1%になるように調製し、エムテクニック社製クレアミックス2.2Sを用い、機械力による解繊処理を行って、水中に固形分濃度1.9%の微細セルロース繊維が分散された繊維スラリーを得た。この微細セルロース繊維の平均繊維長は0.3mm、平均繊維幅は80nmであった。
繊維分散用樹脂として、日本ポリエチレン株式会社製エチレン−メチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(商品名:レクスパールET、グレード:ET330H)を使用した。
上記繊維分散用樹脂を同方向回転噛合型二軸スクリュー押出機のホッパーより100部/時間の割合で連続供給した。同押出機のベント部に設けた供給口より、固形分35%のカチオン性高分子界面活性剤の水溶液を28部/時間(固形分としては8.5部/時間)の割合で、ギヤーポンプ(吐出圧力3Kg/cm2G)で加圧して連続的に供給しながら、加熱温度120℃で連続的に押出すことによって、樹脂エマルションを得た。
上記カチオン性高分子界面活性剤及び樹脂エマルションの調製は、特開2007−326913号公報に記載された方法に準拠して実施した。
上記で調製した繊維スラリー100部(固形分換算)と、樹脂エマルション20部(固形分換算)とを混合して、混合分散液を得た。
上記混合分散液を、日本フィルコン社製の二重織りのプラスチックワイヤー上で吸引脱水することにより抄紙して、微細セルロース繊維と樹脂エマルションとで構成された含水ウェブを得た。その含水ウェブを、シリンダーロールを用いて脱水して、坪量32g/m2のコンポジットシートを得た。このシートを鋏で裁断し、約2mm角に細片化した。細片化したセルロース分散材料の含水率(微細セルロース繊維及び水分の合計に対する水分の割合)を前述の方法で測定したところ、45%であった。
細片化したセルロース分散材料400gと、ポリプロピレン(日本ポリプロピレン株式会社製、銘柄:MA3)800gとを混合した。この細片化及び混合後のセルロース分散材料の含水率(微細セルロース繊維及び水分の合計に対する水分の割合)を測定したところ、40%であった。
得られた混合物から水分が失われないように留意しながら、溶融混合装置(エムアンドエフ・テクノロジー社製、型番:MF‐1000)の混合室内に投入し、200℃、5MPaの条件で混合室内の水分を亜臨界状態にするとともに2分間溶融混練した。
2分経過後、樹脂吐出口から棒状の微細セルロース繊維含有樹脂組成物を押出し、ステンレス製トレーの上に載せ、室温で冷却して固化させた。固化した微細セルロース繊維含有樹脂組成物をペレット状に裁断した。
溶融混練時のセルロース分散材料の含水率を55%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、微細セルロース繊維含有樹脂組成物を製造した。
溶融混練時のセルロース分散材料の含水率を4%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、微細セルロース繊維含有樹脂組成物を製造した。
溶融混練時のセルロース分散材料の含水率を85%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、微細セルロース繊維含有樹脂組成物を製造した。
[引張降伏強度および引張弾性率]
実施例及び比較例で作製した各樹脂組成物のペレットを、寸法:50mm×60mm、厚さ1mmの加熱プレス用モールドに入れた。表面温度160℃の熱プレス機中で5分間予熱後、加圧と減圧を繰り返すことで樹脂を溶融すると共に溶融樹脂中の残留気体を脱気し、更に4.9MPaで加圧し、5分間保持した。その後、4.9MPaの圧力をかけた状態で、10℃/分の速度で徐々に冷却し、温度が室温付近まで低下したところでモールドから成形板を取り出した。得られた成形板を温度23±2℃、湿度50±5℃の環境下で48時間以上、静置して、状態を安定化させた。その後、成形板からJIS K 7162に記載の試験片5B形の形状の試験片1を打ち抜いた。
実施例及び比較例で作製した各樹脂組成物のペレットを、寸法:120mm×120mm、厚さ0.2mmの加熱プレス用モールドに入れて、表面温度200℃で5分間加熱した。加熱後、加圧と減圧を繰り返すことで樹脂を溶融すると共に溶融樹脂中の残留気体を脱気し、更に15MPaで加圧し、1分間保持した。その後、取り出し、水冷下のプレス機で5MPaの圧力をかけた状態で、1分間保持して冷却後、モールドから成形板を取り出した。得られた成形板を温度23±2℃、湿度50±5℃の環境下で48時間以上、静置して、状態を安定化させた。その後、成形板から3mm幅×40mm長の試験片2を打ち抜いた。
実施例1〜2で製造したペレットを射出成型機(日精樹脂(株)社製:「NPX7-1F」)に投入し、ダンベル試験片(厚さ2mm)を得た。なお、加熱筒(シリンダー)温度は200℃、金型温度は40℃の条件下で成型を行った。
実施例の微細セルロース含有樹脂組成物からなる成形体は、機械的物性が優れていた。
この理由として、溶融混練時に亜臨界状態の水が主材樹脂に対する微細セルロース繊維の分散性を高めたことが考えられる。
一方、比較例1の成形体は、機械的物性が劣っていた。この理由として、溶融混練時の水分が少なかったために微細セルロース繊維同士が凝集し易く、分散性が劣ったことが考えられる。また、比較例2の成形体も機械的物性が劣っていた。この理由として、溶融混練時の水分が多過ぎたために、発生熱量が多く、微細セルロース繊維が劣化したことが考えられる。
以上から、本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法によれば、微細セルロース繊維の劣化や分解を抑制しつつ樹脂中の微細セルロース繊維を混練し、極めて高い分散性が得られることが理解される。さらに、本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物を使用することにより、優れた機械的物性を有する機械部品等の成形体を製造できることが明らかである。
Claims (7)
- 微細セルロース繊維が分散され、繊維分散用樹脂及び水分を含むセルロース分散材料と、主材樹脂と、を溶融混練する工程を有し、
前記微細セルロース繊維は、平均繊維幅2〜15000nm、且つ、平均繊維長0.1〜2.0mmの微細セルロース繊維であり、
前記セルロース分散材料中の前記微細セルロース繊維及び水分の合計に対する水分の割合は10〜60質量%であり、
前記セルロース分散材料中の水が亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で、前記溶融混練を行う、微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。 - 前記セルロース分散材料において、前記繊維分散用樹脂に対する前記微細セルロース繊維の質量比(前記微細セルロース繊維/前記繊維分散用樹脂)が0.2〜100である、請求項1に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
- 前記溶融混練する工程の前に、前記セルロース分散材料を予めシート状に形成した後、そのシートを細片化するセルロース分散材料作製工程を有する、請求項1又は2に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
- 前記セルロース分散材料作製工程において、前記微細セルロース繊維と前記繊維分散用樹脂と水を含有する混合分散液を、脱水することによって、前記シート状のセルロース分散材料を形成する、請求項3に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
- 前記主材樹脂は予めペレット化されたものである、請求項1〜4の何れか一項に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
- 前記微細セルロース繊維はバージンパルプ由来である、請求項1〜5の何れか一項に記載の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載の製造方法によって製造された微細セルロース繊維含有樹脂組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016005337 | 2016-01-14 | ||
JP2016005337 | 2016-01-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017128717A true JP2017128717A (ja) | 2017-07-27 |
JP6787137B2 JP6787137B2 (ja) | 2020-11-18 |
Family
ID=59396106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017000431A Active JP6787137B2 (ja) | 2016-01-14 | 2017-01-05 | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6787137B2 (ja) |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019039570A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2019-02-28 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
WO2019066070A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
WO2019088140A1 (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-09 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
JP2019210388A (ja) * | 2018-06-06 | 2019-12-12 | 国立大学法人群馬大学 | 複合材料の製造方法 |
WO2020022532A1 (ko) * | 2018-07-24 | 2020-01-30 | 인하대학교 산학협력단 | 증기 처리 및 압출을 이용한 고강도 나노셀룰로오스 장섬유 제조방법 |
JPWO2018180469A1 (ja) * | 2017-03-29 | 2020-02-06 | 古河電気工業株式会社 | ポリオレフィン樹脂複合材及びその製造方法 |
JP2020045374A (ja) * | 2018-09-14 | 2020-03-26 | 王子ホールディングス株式会社 | 樹脂組成物の製造方法 |
CN111065503A (zh) * | 2017-08-23 | 2020-04-24 | 古河电气工业株式会社 | 分散有纤维素纤维的聚乙烯树脂复合材料、使用了该复合材料的成型体和粒料、它们的制造方法、以及附着有纤维素纤维的聚乙烯薄膜片的再循环方法 |
JPWO2019039571A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-07-30 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材 |
JPWO2019039569A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-08-06 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
US11390723B2 (en) | 2016-12-05 | 2022-07-19 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-aluminum-dispersing polyethylene resin composite material, pellet and formed body using same, and production method therefor |
US11466140B2 (en) | 2016-03-31 | 2022-10-11 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition, method of producing thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11578192B2 (en) | 2017-09-29 | 2023-02-14 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article |
US11597817B2 (en) | 2016-03-31 | 2023-03-07 | Furukawa Electric Co., Ltd | Thermoplastic resin composition, method of producing thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11629244B2 (en) | 2016-03-31 | 2023-04-18 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition, cellulose-reinforced thermoplastic resin composition, method of producing cellulose-reinforced thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11667763B2 (en) | 2017-08-23 | 2023-06-06 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber dispersion polyethylene resin composite material, formed body and pellet using same, production method therefor, and recycling method for cellulose-fiber adhesion polyethylene thin film piece |
US11746215B2 (en) | 2017-09-29 | 2023-09-05 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011116838A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-16 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | セルロース含有熱可塑性樹脂の製造方法、セルロース含有熱可塑性樹脂およびその成形体 |
WO2013137449A1 (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-19 | 王子ホールディングス株式会社 | 植物繊維含有樹脂組成物の製造方法および成形物の粉砕物の製造方法、植物繊維含有樹脂組成物 |
-
2017
- 2017-01-05 JP JP2017000431A patent/JP6787137B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011116838A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-16 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | セルロース含有熱可塑性樹脂の製造方法、セルロース含有熱可塑性樹脂およびその成形体 |
WO2013137449A1 (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-19 | 王子ホールディングス株式会社 | 植物繊維含有樹脂組成物の製造方法および成形物の粉砕物の製造方法、植物繊維含有樹脂組成物 |
Cited By (35)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11629244B2 (en) | 2016-03-31 | 2023-04-18 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition, cellulose-reinforced thermoplastic resin composition, method of producing cellulose-reinforced thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11597817B2 (en) | 2016-03-31 | 2023-03-07 | Furukawa Electric Co., Ltd | Thermoplastic resin composition, method of producing thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11466140B2 (en) | 2016-03-31 | 2022-10-11 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition, method of producing thermoplastic resin composition, molded article of cellulose-reinforced resin, and method of producing molded article of cellulose-reinforced resin |
US11390723B2 (en) | 2016-12-05 | 2022-07-19 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-aluminum-dispersing polyethylene resin composite material, pellet and formed body using same, and production method therefor |
JP7042802B2 (ja) | 2017-03-29 | 2022-03-28 | 古河電気工業株式会社 | ポリオレフィン樹脂複合材及びその製造方法 |
US11485837B2 (en) | 2017-03-29 | 2022-11-01 | Furukawa Electronic Co., Ltd. | Polyolefin resin composite material and method of producing the same |
JPWO2018180469A1 (ja) * | 2017-03-29 | 2020-02-06 | 古河電気工業株式会社 | ポリオレフィン樹脂複合材及びその製造方法 |
JP7157745B2 (ja) | 2017-08-23 | 2022-10-20 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
US11390724B2 (en) | 2017-08-23 | 2022-07-19 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber dispersion polyethylene resin composite material, formed body and pellet using same, production method therefor, and recycling method for cellulose-fiber adhesion polyethylene thin film piece |
US11667763B2 (en) | 2017-08-23 | 2023-06-06 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber dispersion polyethylene resin composite material, formed body and pellet using same, production method therefor, and recycling method for cellulose-fiber adhesion polyethylene thin film piece |
JPWO2019039571A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-07-30 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材 |
JPWO2019039569A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-08-06 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
JPWO2019039570A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2020-08-06 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
US11597826B2 (en) | 2017-08-23 | 2023-03-07 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber-dispersing polyolefin resin composite material, pellet and formed body using same, and production method for cellulose-fiber-dispersing polyolefin resin composite material |
WO2019039570A1 (ja) * | 2017-08-23 | 2019-02-28 | 古河電気工業株式会社 | セルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材、これを用いたペレット及び成形体、並びにセルロース繊維分散ポリオレフィン樹脂複合材の製造方法 |
US11261318B2 (en) | 2017-08-23 | 2022-03-01 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber-dispersing polyolefin resin composite material, pellet and formed body using same, and production method for cellulose-fiber-dispersing polyolefin resin composite material |
CN111065503A (zh) * | 2017-08-23 | 2020-04-24 | 古河电气工业株式会社 | 分散有纤维素纤维的聚乙烯树脂复合材料、使用了该复合材料的成型体和粒料、它们的制造方法、以及附着有纤维素纤维的聚乙烯薄膜片的再循环方法 |
US11466145B2 (en) | 2017-08-23 | 2022-10-11 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Cellulose-fiber-dispersing polyolefin resin composite material |
CN111065503B (zh) * | 2017-08-23 | 2022-05-17 | 古河电气工业株式会社 | 聚乙烯树脂复合材料、成型体和粒料、它们的制造方法、以及聚乙烯薄膜片的再循环方法 |
JP7203742B2 (ja) | 2017-09-29 | 2023-01-13 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
US11597818B2 (en) | 2017-09-29 | 2023-03-07 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article |
US11746215B2 (en) | 2017-09-29 | 2023-09-05 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article |
WO2019066070A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
JPWO2019066070A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2020-09-10 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
US11578192B2 (en) | 2017-09-29 | 2023-02-14 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article |
CN111148798A (zh) * | 2017-09-29 | 2020-05-12 | 古河电气工业株式会社 | 成型品 |
JPWO2019088140A1 (ja) * | 2017-10-31 | 2020-09-24 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
WO2019088140A1 (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-09 | 古河電気工業株式会社 | 成形品 |
CN111295419A (zh) * | 2017-10-31 | 2020-06-16 | 古河电气工业株式会社 | 成型品 |
US11891498B2 (en) | 2017-10-31 | 2024-02-06 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Molded article provided with a resin part |
JP2019210388A (ja) * | 2018-06-06 | 2019-12-12 | 国立大学法人群馬大学 | 複合材料の製造方法 |
JP7044329B2 (ja) | 2018-06-06 | 2022-03-30 | 国立大学法人群馬大学 | 複合材料の製造方法 |
WO2020022532A1 (ko) * | 2018-07-24 | 2020-01-30 | 인하대학교 산학협력단 | 증기 처리 및 압출을 이용한 고강도 나노셀룰로오스 장섬유 제조방법 |
JP7081412B2 (ja) | 2018-09-14 | 2022-06-07 | 王子ホールディングス株式会社 | 樹脂組成物の製造方法 |
JP2020045374A (ja) * | 2018-09-14 | 2020-03-26 | 王子ホールディングス株式会社 | 樹脂組成物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6787137B2 (ja) | 2020-11-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6787137B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP6787136B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
CN109790681B (zh) | 将高稠度纸浆纤维转化为预分散半干和干纤维材料的方法 | |
Igarashi et al. | Manufacturing process centered on dry-pulp direct kneading method opens a door for commercialization of cellulose nanofiber reinforced composites | |
JP5916842B2 (ja) | 植物繊維含有樹脂組成物の製造方法および成形物の粉砕物の製造方法 | |
EP2665859B1 (en) | METHOD FOR THE PRODUCTION Of HIGH ASPECT RATIO CELLULOSE NANOFILAMENTS | |
KR101092272B1 (ko) | 수지 혼합용 종이 분쇄물, 그것을 함유하는 환경 배려형수지 조성물 및 그것을 사용한 환경 배려형 수지 성형물 | |
JP2014193959A (ja) | 植物繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP2019526720A5 (ja) | ||
KR20170112525A (ko) | 셀룰로오스 아세테이트를 포함하는 합성지 및 그 제조방법 | |
JP6733076B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
EP2917403B1 (en) | Mixing drying of nanofibrillated polysaccharide | |
JP6225760B2 (ja) | 微細繊維状セルロースコンポジットシートの製造方法 | |
JP6926507B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有シート、その粉砕物及び樹脂組成物 | |
JP2019059956A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
Lal et al. | Old corrugated box (OCB)-based cellulose nanofiber-reinforced and citric acid-cross-linked TSP–guar gum composite film | |
Suzuki et al. | Effect of preparation process of microfibrillated cellulose-reinforced polypropylene upon dispersion and mechanical properties | |
CA3138848A1 (en) | Cellulose fiber composite recycled resin and production method therefor | |
JP2017132988A (ja) | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP6572700B2 (ja) | 成形体及び成形体用シート | |
JP7081412B2 (ja) | 樹脂組成物の製造方法 | |
JP6919676B2 (ja) | 繊維強化樹脂成形体及び繊維強化樹脂成形体用シート | |
JP2019199522A (ja) | 発泡体 | |
Igarashi et al. | Pre-fibrillation of pulps to manufacture cellulose nanofiber-reinforced high-density polyethylene using the dry pulp direct kneading method | |
JP2019035005A (ja) | セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法、並びに成形体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181102 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190618 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200623 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200821 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200929 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201012 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6787137 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |