JP7081412B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
樹脂組成物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7081412B2 JP7081412B2 JP2018172162A JP2018172162A JP7081412B2 JP 7081412 B2 JP7081412 B2 JP 7081412B2 JP 2018172162 A JP2018172162 A JP 2018172162A JP 2018172162 A JP2018172162 A JP 2018172162A JP 7081412 B2 JP7081412 B2 JP 7081412B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine cellulose
- cellulose fiber
- cellulose fibers
- resin composition
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
しかし、いずれの技術においても生産性が高く、剛性や耐熱性が十分なセルロース含有の生分解性樹脂組成物は得られていない。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] 前記微細セルロース繊維の粉末状物は、セルロースのシート状物を細片化したものである、[1]に記載の樹脂組成物の製造方法。
[3] 前記微細セルロース繊維の粉末状物は、フィブリル化したセルロース繊維のシート状物を細片化したものである、[1]または[2]に記載の樹脂組成物の製造方法。
[4] 前記生分解性樹脂は予めペレット化されたものである、[1]~[3]の何れか一項に記載の樹脂組成物の製造方法。
[5] 前記生分解性樹脂がポリ乳酸である[1]~[4]の何れか一項に記載の樹脂組成物の製造方法。
[6] セルロース繊維を含むパルプを微細化する微細化工程と、
前記微細化処理したセルロース繊維をシート状にするシート化工程と、
前記シート状の微細セルロース繊維を粉末状にする粉末状化工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物の水分を、必要に応じて調節する水分調整工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物と、樹脂を、亜臨界状態で溶融混練工程と
を有する樹脂組成物の製造方法。
(微細セルロース繊維の物性)
溶融混練に用いる微細セルロース繊維は、平均繊維幅2~15000nm、且つ、平均繊維長0.1~2.0mmの微細セルロース繊維であり、微細セルロース繊維は粉末状物であり、その粉末状物は水分を含み、粉末状物の水分の割合が10~90質量%である。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、前記直線Xに対し、20本以上の微細セルロース繊維が交差する。
(2)同じ画像内で前記直線と垂直に交差する直線Yを引き、前記直線Yに対し、20本以上の微細セルロース繊維が交差する。
上記条件を満足する観察画像に対し、直線X、直線Yと交錯する微細セルロース繊維の幅を目視で読み取る。こうして少なくとも重なっていない表面部分の画像を3組、異なる観察画像を3枚以上観察し、各々の画像に対して、直線X、直線Yと交錯する微細セルロース繊維の幅を読み取る。このようにして少なくとも20本×2×3=120本の繊維幅を読み取る。本発明における繊維幅は、このように読み取った繊維幅の平均値である。
セルロース繊維を微細化する方法としては、公知の粉砕機や製紙用叩解機を使用した方法を挙げることができる。例えば、湿式粉砕または乾式粉砕によってセルロース繊維を微細化し、セルロース繊維同士を解離する方法が挙げられる。詳細な微細化処理については、例えば、国際公開第2013/137449号の段落0032~0035に記載されており、当該記載を参照して行うことができる。本発明においては製紙用叩解機、特にリファーナーやビーターが好ましく、水でセルロースを希釈、膨潤させて叩解することが特に好ましい。
測定方法(a)は、「0.3g法」や「変則フリーネス測定方法」とも呼ばれる方法で、水分散体中に含まれる微細セルロース繊維の含有量を絶乾質量で0.3gとなるように調整し、カナダ標準ろ水度試験機に装着するふるい板としてステンレスワイヤー製の80メッシュのふるい板を用いる以外は、JIS P 8121-2(2012)に準拠して水分散体のフリーネスを測定する。
中でも、セルロース繊維原料はバージンパルプであることが好ましい。ここで、バージンパルプとは、製紙された履歴を有しないパルプを意味する。
上記微細セルロース繊維は、一旦シート状に加工され、微細セルロース繊維含有シートとすることが好ましい。シート状にする方法については特に限定するものではないが、例えば微細セルロース繊維を含有するスラリーを用い、通常の抄紙方法で抄紙する。この場合、スラリーの固形分濃度は0.1~10.0質量%であることが好ましく、0.5~5.0質量%であることがより好ましい。微細セルロース繊維含有のスラリーの固形分濃度が前記下限値以上であれば、後述する粉末状化する工程において微細セルロース繊維を充分に含む粉末状物を容易に製造できる。前記上限値以下であれば、微細セルロース繊維を含有するスラリーが凝集塊を形成することを防止できる。微細セルロース繊維のスラリーには、必要に応じて、サイズ剤や紙力増強剤などの公知の製紙用薬品が含まれてもよい。
水分含有率(%)=(乾燥前重量-乾燥後重量)/乾燥前重量×100
微細セルロース繊維含有シートの坪量は、1.0~1000g/m2が好ましく、5.0~500g/m2がより好ましく、10.0~100g/m2がさらに好ましい。微細セルロース繊維シートの坪量が前記下限値以上であれば、充分なシート強度を確保でき、連続生産しやすくなり、前記上限値以下であれば、微細セルロース繊維含有シートを後段での粉末状化することが容易になる。
本発明で使用する微細セルロース繊維は、溶融混練する際に粉末状であることにより、生分解性樹脂と、より容易に均一に分散させることができる。この結果、得られる樹脂組成物の剛性や耐熱性をより向上させることができる。粉末状物とは、必ずしも微細セルロース繊維の全てが粉末である必要はない。
粉末状物の粒子径(長径)は10mm以下、0.1mm以上が50%以上含まれることが好ましい。7mm以下、0.3mm以上がさらに好ましく、5mm以下、0.5mm以上が特に好ましい。粉末状物の粒子径が10mmを超えると樹脂中での分散性が悪くダマになりやすい。粉末状物の粒子径が0.1mm以下のものは粉末状物の生産性が低くなったり、粉砕エネルギーで水分が蒸発し、微細セルロース繊維同士が凝集しやすくなり、樹脂中での分散性が悪くなる。
得られた微細セルロース繊維の粉末状物を保管する場合、不純物の混入や水分の蒸発を防ぐため、容器等に保管してもよい。
本発明における「生分解性」とは、自然界において微生物によって低分子化合物に分解され得る性質のことであり、具体的には、JISK6953(ISO14855)「制御された好気的コンポスト条件の好気的かつ究極的な生分解度及び崩壊度試験」に基づいた生分解性のことを意味する。
生分解性樹脂としては、生分解性を有する樹脂であれば特に限定されるものではないが、微細セルロース繊維との親和性に優れるポリエステル系樹脂が好ましい。ポリエステル系樹脂は適度な極性と親水性があるため微細セルロース繊維との親和性に優れると考えられる。
溶融混練工程は、前述した所定の含水率の微細セルロース繊維の粉末状物と生分解性樹脂とを、当該微細セルロース繊維の粉末状物に含まれる水が亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で、溶融混練する工程である。
微細セルロース繊維の粉末状物の配合量が前記下限値以上であれば、生分解性樹脂を充分に強化することができ、前記上限値以下であれば、得られる微細セルロース繊維含有樹脂組成物の靭性を充分に維持できる。
溶融混練工程における溶融混練のメカニズムの詳細は未解明であるが、次のように推測される。チャンバー内で亜臨界状態となった水は活性化され、その比誘電率が低下し、イオン積が増大する。この様に活性化した水は、互いに凝集した微細セルロース繊維を解繊し、モノフィラメントにするとともに、それらの再凝集を防ぐ。さらに、活性化した水は生分解性樹脂を単一のポリマー分子鎖に近い状態に分散する。この結果、分散されたポリマー分子と微細セルロース繊維のモノフィラメントとがチャンバー内で撹拌され、効率良く混合されることによって、均一に分散して混ざり合った微細セルロース繊維含有樹脂組成物が得られると推測される。
本発明の製造方法によれば、優れた剛性と耐熱性を有する微細セルロース繊維と生分解性樹脂を含む樹脂組成物が得られる。この理由として、溶融混練時の微細セルロース繊維粉末状物の含水率を適切に制御することによって、微細セルロース繊維の劣化や分解を抑制しつつ、生分解性樹脂中に極めて高い分散性で微細セルロース繊維を混練できることが考えられる。
溶融混練の際、微細セルロース繊維粉末状物の含水率が少ないと、微細セルロース繊維と生分解性樹脂との混練に寄与する活性化した水の量が少なくなり、分散性が劣ると考えられる。逆に、含水率が多くなり過ぎると、発生熱量及び活性化した水分量が過多になり、微細セルロース繊維や生分解性樹脂が分解したり劣化したりすると考えられる。分散性が低くなったり、微細セルロース繊維あるいは生分解性樹脂が分解又は劣化したりすると、微細セルロース繊維含有樹脂組成物の機械的強度を高めることは困難である。
文献1(特許第5211571号公報)の方法では、熱可塑性樹脂に対してセルロース繊維とともに大量の水を混練し、混練中に気化させているため、発生熱量が多くなるので、セルロース繊維が劣化していると考えられる。
文献2(特許第5169188号公報)の方法では、セルロース繊維を第1の熱可塑性樹脂に溶融混練した後、これをペレット化し、これを第2の熱可塑性樹脂のペレットとドライブレンドして、再度溶融混練するという、少なくとも二段階の溶融混練工程を経るため、セルロース繊維が劣化していると考えられる。また、水に分散させずにセルロース繊維を溶融混練しているため、樹脂中のセルロース繊維の分散性が劣ると考えられる。
以上説明した製造方法において、微細セルロース繊維粉末状物と、水分と、生分解性樹脂とを含む混合物が、水の亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で溶融混練されることによって、樹脂中に微細セルロース繊維が分散されてなる樹脂組成物が得られる。
以上説明したように、微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造プロセスとしては、
セルロース繊維を含むパルプを微細化する微細化工程と、
前記微細化処理したセルロース繊維をシート状にするシート化工程と、
前記シート状の微細セルロース繊維を粉末状にする粉末状化工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物の水分を、必要に応じて調節する水分調整工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物と、樹脂を、亜臨界状態で溶融混練工程と
を少なくとも有する。
本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物は成形体の材料として用いることができる。
微細セルロース繊維含有樹脂組成物を用いた成形体を製造する方法は特に制限されず、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形などを適用することができる。
「質量部」のことである。
実施例2及び5は参考例である。
・微細セルロース繊維含有シートの粉末状物の製造
針葉樹晒クラフトパルプ(王子製紙株式会社製、水分含有率50質量%)に水を加えて、固形分濃度が4.0質量%になるように分散した。その後、ダブルディスクリファイナーで連続循環叩解を行い、セルロース繊維の微細化を行った。得られた微細セルロース繊維の水分散体のフリーネス(0.3g法)は230mlであった(繊維長および繊維幅は表1に記載)。
得られた微細セルロース繊維の水分散体を長網抄紙機で抄紙し、脱水及び乾燥を行うことで、表1に記載の水分、坪量のシートを得た。微細セルロース繊維含有シートをオリエント粉砕機(株)製の竪型粉砕機「VM42K」で粉砕し、微細セルロース繊維を含む粉砕物(粉末状物)を得た。なお粉砕中に水分が蒸発して水分が低下するため、粉末状物の水分を測定し、表1に記載の水分になるよう水を加えて水分を調整した。
得られた微細セルロース繊維シートの粉砕物(粉末状物)8kgと、ポリ乳酸ペレット(PLA:ユニチカ製、テラマックTE-2000、MFR12g/10min)のペレット12kgをドライブレンドした。その後、溶融混合装置(エムアンドエフ・テクノロジー社製、型番:MF‐1000)の混合室内に投入し、200℃、5MPaの条件で混合室内の水分を亜臨界状態にするとともに2分間溶融混練した。その後、樹脂吐出口から棒状の微細セルロース繊維含有樹脂組成物を押出し、ステンレス製トレーの上に載せ、室温で冷却して固化させた。固化した微細セルロース繊維含有樹脂組成物をペレット状(マスターバッチペレット)に裁断した。マスターバッチペレットにおける微細セルロース繊維の含有量は、40質量%であった。
微細セルロース繊維の水分散体のフリーネス、微細セルロース繊維シート水分、粉末状物の水分が表1に記載のように変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。なお実施例5のフリーネスは3g法でも測定しており、その値は450mlcsfであった。
[実施例6~8]
セルロース繊維配合量を表2に記載のように変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。
二軸混練機(テクノベル社製 KZW15、スクリュー直径15mm)に投入し、溶融・混練(回転数300/分、処理速度300g/時、混練温度190℃)としたこと以外、実施例1と同様に実施した。
シート水分を5質量%、粉体水分を3%としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
(1)微細セルロース繊維の平均繊維長
「JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.52:2000 パルプ及び紙―繊維長試験方法―光学的自動計測法」に準ずるカヤーニ社製:繊維長測定装置「FiberLab」を用いて、微細セルロース繊維の長さ荷重平均繊維長を測定し、微細セルロース繊維の平均繊維長とした。
微細セルロース繊維含有シートの表面を走査型電子顕微鏡にて観察した。この際、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定した場合に少なくとも軸に対し、20本以上の繊維が軸と交差するような試料及び観察条件(倍率等)とした。この条件を満足する観察像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維幅を目視で読み取った。こうして最低3枚の重なっていない表面部分の画像を電子顕微鏡で観察し、各々2つの軸の交錯する繊維の繊維幅の値を読み取り(最低20本×2×3=120本の繊維幅)平均値を算出した。これを、微細セルロース繊維の平均繊維幅とした。
微細セルロース繊維含有シートは製造直後(30分以内)に、幅25cm×長さ25cmの大きさにカットしたものを16枚用意し、重量を測定した(乾燥前重量)。その後、サンプリングした微細セルロース繊維含有シートを110℃で3時間乾燥させ、乾燥後の重量を測定して水分含有率を測定した。
水分含有率(%)=(乾燥前重量-乾燥後重量)/乾燥前重量×100
フリーネスは、変則フリーネス測定方法(0.3g法)で測定した。変則フリーネス測定方法は、JIS P 8121-2 (2012)「パルプ-ろ水度試験方法- 第2部:カナダ標準ろ水度法」に準拠した測定方法であるが、用いる微細セルロース繊維の量は、絶乾質量で0.3g相当とし、カナダ標準ろ水度試験機に装着する孔のあいたふるい板は、ステンレスワイヤー製の80メッシュのふるい板を用いた測定方法である。
具体的には、離解したパルプを固形分濃度0.030質量%となるように水で希釈した。試料温度を20℃に調整し、試料1000mLをメスシリンダーへ移した。メスシリンダーの開口部を手でふさぎ、メスシリンダーを反転し、試料を混合し、試料をろ水筒へ注いだ。下蓋を開き、5秒経過後、空気コックを開いて試料を流下した。サイドオリフィスからの排水を採取し、量を読み取り読み取った量をフリーネスとした。なお実施例5のみは通常の3g法でもフリーネスを測定した。
微細セルロース繊維含有シートの坪量は幅25cm×長さ25cmのシート16枚分の重さを測定して坪量とした。ただし特に調湿はせずに、シート作成後30分以内に坪量を
得られた粉砕物(粉粒物)の平均粒子径は、表1及び2のとおりであった。粉砕物(粉粒物)の平均粒子径は、光学顕微鏡で観察した後、画像解析処理を行うことで算出した。
(7)粉体の水分調整
粉砕物(粉粒物)の水分を110℃で3時間乾燥させ測定し、表1および表2の水分になるように粉体に水を加え、密閉された容器の中で1時間攪拌した。
成形体(樹脂複合体)の曲げ強度と曲げ弾性率は、JIS K 7171「プラスチック-曲げ特性の求め方」に準じて測定した。引張試験機として株式会社エーアンドディー社製のテンシロン(型式:RTG-1250)を用いた。引張強度測定時の引張速度は2.0mm/分とした。
(9)成形体の熱変形温度
荷重たわみ温度JIS K 7191「プラスチック-荷重たわみ温度の求め方」に準じて、フラットワイズ法(荷重0.45MPa)で測定した。なお、スパンは64mm固定とし、射出成形体で作成した試験片(80mm×10mm、厚さ4mm)を用いて試験片の中央部で測定した。
(10)外観
外観は目視で判定して、以下の基準で評価した。
○:成形体の表面を観察した際、目視で分かる大きいセルロース繊維の塊が10個以下である
△:成形体の表面を観察した際、目視で分かる大きいセルロース繊維の塊が11個以上30個以下である
×:成形体の表面を観察した際、目視で分かる大きいセルロース繊維の塊が31個以上ある
実施例の微細セルロース含有樹脂組成物からなる成形体は、機械的物性が優れていた。この理由として、溶融混練時に亜臨界状態の水が生分解性樹脂に対する微細セルロース繊維の分散性を高めたことが考えられる。
一方、比較例1の成形体は、機械的物性が劣っていた。この理由として、溶融混練時の水分が少なかったために微細セルロース繊維同士が凝集し易く、分散性が劣ったことが考えられる。また、比較例2の成形体も機械的物性が劣っていた。この理由として、溶融混練時の水分が多過ぎたために、発生熱量が多く、微細セルロース繊維が劣化したことが考えられる。
以上から、本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法によれば、微細セルロース繊維の劣化や分解を抑制しつつ樹脂中の微細セルロース繊維を混練し、極めて高い分散性が得られることが理解される。さらに、本発明の微細セルロース繊維含有樹脂組成物を使用することにより、優れた機械的物性を有する機械部品等の成形体を製造できることが明らかである。
Claims (5)
- 微細セルロース繊維と、生分解性樹脂と、を溶融混練する樹脂組成物の製造方法において、前記微細セルロース繊維は、平均繊維幅2~10000nm、且つ、平均繊維長0.1~2.0mmであり、前記微細セルロース繊維は粉末状物であり、その粉末状物は水を加えて調整された水分を含み、粉末状物の水分の割合が10~90質量%であり、前記微細セルロース繊維の粉末状物は、セルロースのシート状物を細片化したものであり、前記シート状物の水分含有率が20~90質量%であり、前記溶融混練は、前記微細セルロース繊維の粉末状物が含む水が亜臨界状態となる温度及び圧力条件下で溶融混練を行う、ことを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
- 前記微細セルロース繊維の粉末状物は、微細繊維化したセルロース繊維のシート状物を細片化したものである、請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記生分解性樹脂は予めペレット化されたものである、請求項1または2に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記生分解性樹脂がポリ乳酸である請求項1~3の何れか一項に記載の樹脂組成物の製造方法。
- セルロース繊維を含むパルプを微細化する微細化工程と、
前記微細化処理したセルロース繊維を水分含有率が20~90質量%であるシート状にするシート化工程と、
前記シート状の微細セルロース繊維を粉末状にする粉末状化工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物の水分を調節する水分調整工程と、
前記微細セルロース繊維の粉末状物と、樹脂を、亜臨界状態で溶融混練工程と
を有する樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018172162A JP7081412B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018172162A JP7081412B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 樹脂組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020045374A JP2020045374A (ja) | 2020-03-26 |
JP7081412B2 true JP7081412B2 (ja) | 2022-06-07 |
Family
ID=69900821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018172162A Active JP7081412B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7081412B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7407405B2 (ja) * | 2020-03-25 | 2024-01-04 | 国立大学法人群馬大学 | ナノセルロース片、ナノセルロース片の製造方法、高分子複合材料及び高分子複合材料の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017128717A (ja) | 2016-01-14 | 2017-07-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2018131700A (ja) | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細セルロース繊維含有シート、その粉砕物及び樹脂組成物 |
-
2018
- 2018-09-14 JP JP2018172162A patent/JP7081412B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017128717A (ja) | 2016-01-14 | 2017-07-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2018131700A (ja) | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 王子ホールディングス株式会社 | 微細セルロース繊維含有シート、その粉砕物及び樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020045374A (ja) | 2020-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6787137B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
Garcia-Garcia et al. | Reinforcing capability of cellulose nanocrystals obtained from pine cones in a biodegradable poly (3-hydroxybutyrate)/poly (ε-caprolactone)(PHB/PCL) thermoplastic blend | |
JP6787136B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有樹脂組成物及びその製造方法 | |
TWI537286B (zh) | 纖維素奈米纖維及其製造方法、母料組成物、樹脂組成物及成形體 | |
EP2799491B1 (en) | Polyester resin composition | |
JP2009293167A (ja) | ナノ繊維の製造方法、ナノ繊維、混合ナノ繊維、複合化方法、複合材料および成形品 | |
EP2310454B1 (en) | Biodegradable resin composition | |
JP4612098B2 (ja) | 生分解性樹脂組成物 | |
JP2020070379A (ja) | 繊維状セルロース複合樹脂 | |
JP6926507B2 (ja) | 微細セルロース繊維含有シート、その粉砕物及び樹脂組成物 | |
JP2019059956A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
EP3950805A1 (en) | Cellulose fiber composite recycled resin and production method therefor | |
JP7434871B2 (ja) | 成形用組成物及び成形体 | |
JP7491026B2 (ja) | 成形用組成物及び成形体 | |
JP7081412B2 (ja) | 樹脂組成物の製造方法 | |
JP2023503533A (ja) | 生分解性バイオ複合材料及びその調製方法 | |
CN112673060A (zh) | 纤维状纤维素复合树脂及其制造方法 | |
JP6968845B2 (ja) | 繊維状セルロース複合樹脂及びその製造方法、並びに樹脂の補強材 | |
JP7128660B2 (ja) | 繊維状セルロース複合樹脂の製造方法 | |
JP2021037769A5 (ja) | ||
JP2020158700A5 (ja) | ||
JP2019210331A (ja) | 繊維状セルロース複合樹脂及びその製造方法 | |
JP6997128B2 (ja) | 繊維状セルロース複合樹脂及びその製造方法、並びに樹脂の補強材 | |
JP7484343B2 (ja) | 成形用組成物及び成形体 | |
US20240327636A1 (en) | Biodegradable resin composition and biomass nanofiber particle |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201217 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211109 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211222 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220426 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220509 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7081412 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |