JP2017126558A - 電気化学セルおよび電気化学セルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、収容部が第1部材と第2部材とのカシメにより封止される場合、第1部材および第2部材に対してカシメに耐えうる強度を持たせるために、第1部材および第2部材の厚さを所定値以上確保する必要がある。本発明によれば、収容部の内部が第1部材と第2部材との溶着により封止されているので、収容部が第1部材と第2部材とのカシメにより封止される構成と比較して、第1部材および第2部材を薄くすることができる。これにより、収容部の内部の体積を大きく確保でき、電気化学セルのエネルギー密度を向上させることができる。
以上により、信頼性が高く、かつエネルギー密度の高いボタン形の電気化学セルが得られる。
ここで、周縁部において、シーラントフィルムが収容部を囲うように断続的に配置されると、シーラントフィルムの端部には、第1部材と第2部材との間にシーラントフィルムが配置された領域と、第1部材と第2部材とが直接重なり合う領域と、の境界が形成される。この境界では、第1部材と第2部材とシーラントフィルムとの溶着が不完全となり、収容部の内部と外装体の外部とを連通するリークパスが形成されて、収容部の内部の密閉性が低下する場合がある。本発明によれば、シーラントフィルムは、周縁部において、収容部を囲うように全周に亘って配置されるとともに、第1部材および第2部材に溶着しているので、収容部の内部と外装体の外部とを連通するリークパスが形成されることを防止できる。
以上により、収容部の内部の密閉性をより向上させ、電気化学セルの信頼性をより向上させることができる。
また、第1部材と第2部材との両方に収容部を形成する場合は、特に小型の電気化学セルでは、第1部材と第2部材とを重ね合せる際の位置精度を高くする必要があり、製造コストの増大につながる。これに対して、第1部材と第2部材のうち他方の部材に収容部を設けることで、第1部材と第2部材とを重ね合せる際の位置精度を緩和できる。すなわち、小型でかつ密閉性に優れた電気化学セルを低コストで提供することが可能になる。
さらに、周縁部の一部を集電端子として用いる場合は、周縁部が折り返されていることで機械的強度を高めることが可能になる。このため、外部配線と集電端子との間で接触不良が生じる可能性を低減でき、電気化学セルの信頼性をさらに向上させることができる。
さらに、周縁部の一部を集電端子として用いる場合は、周縁部が折り曲げられていることで機械的強度を高めることが可能になる。このため、外部配線と集電端子との間で接触不良が生じる可能性を低減でき、電気化学セルの信頼性をさらに向上させることができる。
本発明によれば、溶着工程を曲げ工程の後に行うので、周縁部に対応する部分を容易に曲げることができる。このため、外装体を容易に形成することが可能となり、製造コストを低減できる。さらに、溶着工程を曲げ工程の後に行うので、曲げ工程を溶着工程の後に行う場合と比較して周縁部にかかる負荷を小さくできるため、周縁部が破損することを防止でき、品質の低下を防止できる。しかも、周縁部が収容部の外周面に沿うように配置されるので、外装体の外形を小さくすることができ、エネルギー密度の高い電気化学セルが得られる。したがって、エネルギー密度の高い電気化学セルを、高品質かつ低コストで製造できる。
本発明の電気化学セルの製造方法によれば、エネルギー密度の高い電気化学セルを、高品質かつ低コストで製造できる。
最初に、第1実施形態の電池1について説明する。
(電池)
図1は、第1実施形態に係る電池の斜視図である。
図1に示すように、電池1は、正極体11および負極体12を含む電極体10と、電極体10が収容された外装体20と、正極体11および負極体12にそれぞれ接続された一対の電極端子30と、電極端子30を挟み込むシーラントフィルム40と、を備えている。
図2に示すように、電極体10は、帯状の正極体11および負極体12を重ねて捲回された円柱状に形成されている。より具体的には、電極体10は、長尺帯状の正極体11および負極体12が、図示しないセパレータを介して積層された状態で、捲回軸P周りに捲回された構造を有している。なお、電極体10は、正極体11および負極体12の捲回時に用いる巻芯を捲回軸P上に備えていてもよい。
図3に示すように、第1シート21には、有底円筒状の収容部23が形成されている。収容部23の中心軸方向における寸法は、例えば5.4mm程度になっている。また、収容部23の外径は、例えば7.9mm程度や11.6mm程度になっている。収容部23は、その内部に電極体10を収容する。収容部23の内部において、電極体10は、捲回軸P(図2参照)が収容部23の中心軸と略一致するように配置されている。
第2シート22は、矩形平板状に形成されている。
また、シーラントフィルム40を形成する一対のフィルム同士の間に、融点の高い不織布を介在してもよい。これにより、熱溶着時に樹脂材料が溶け、加圧によって横方向に樹脂が流れることを防ぐことができる。
以上により、収容部23が円筒状に形成された、信頼性が高く、かつエネルギー密度の高いボタン形の電池1が得られる。
また、外装体20をラミネートフィルムにより形成することで、電池1全体の軽量化が可能になる。小型のウエアラブル機器に搭載する電気化学セルは、電気化学セルの重量が機器全体の重量に占める割合が高くなりやすいので、電気化学セルの軽量化は、機器全体の軽量化につながり、ユーザの利便性を高めることが可能になる。
ここで、周縁部24において、シーラントフィルムが収容部23を囲うように断続的に配置されると、シーラントフィルムの端部には、第1シート21と第2シート22との間にシーラントフィルムが配置された領域と、第1シート21と第2シート22とが直接重なり合う領域と、の境界が形成される。この境界では、第1シート21と第2シート22とシーラントフィルムとの溶着が不完全となり、収容部23の内部と外装体20の外部とを連通するリークパスが形成されて、収容部23の内部の密閉性が低下する場合がある。本実施形態によれば、シーラントフィルム40は、周縁部24において、収容部23を囲うように全周に亘って配置されるとともに、第1シート21および第2シート22に溶着しているので、収容部23の内部と外装体20の外部とを連通するリークパスが形成されることを防止できる。
以上により、収容部23の内部の密閉性をより向上させ、電池1の信頼性をより向上させることができる。
また、第1シートと第2シートとの両方に収容部を形成する場合は、特に小型の電池では、第1シートと第2シートとを重ね合せる際の位置精度を高くする必要があり、製造コストの増大につながる。これに対して、第1シート21のみに収容部23を設けることで、第1シート21と第2シート22とを重ね合せる際の位置精度を緩和できる。すなわち、小型でかつ密閉性に優れた電池1を低コストで提供することが可能になる。
また、電極端子30は、切欠部25から導出される構成に限られず、周縁部24の角部から延出する構成であってもよい。
なお、上記第1実施形態では、一対の電極端子30が周縁部24の同一対角線上に位置する一対の角部に設けられた切欠部25から外装体20の外部に導出されているが、これに限定されるものではない。
図6は、第1実施形態の第1変形例に係る電池の斜視図である。
例えば、図6に示すように、切欠部25が周縁部24の隣り合う一対の角部に設けられ、一対の電極端子30をそれぞれ切欠部25が設けられた角部から外装体20の外部へ導出してもよい。
図7は、第1実施形態の第2変形例に係る電池の斜視図である。
また、図7に示すように、一対の電極端子30を周縁部24の端辺における中間部分から外装体20の外部へ導出してもよい。
次に、第2実施形態の電池101について説明する。
図8は、第2実施形態に係る電池の平面図である。図9は、第2実施形態に係る電池の側面図である。図10は、第2実施形態に係る第1シートおよび第2シートの斜視図である。
図3および図4に示す第1実施形態では、第1シート21および第2シート22は、別体で設けられている。これに対して、図10に示す第2実施形態では、第1シート121(第1部材)および第2シート122(第2部材)が一体に形成されている点で、第1実施形態と異なっている。なお、図1から図5に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、周縁部124における第1シート121には、一対の切欠部125が形成されている。一対の切欠部125は、周縁部124における収容部123を挟んで一端辺124aとは反対側に位置する一対の隣り合う角部にそれぞれ形成されている。
また、周縁部124の一端辺124aは、第1シート121と第2シート122とが連続して接続された折り返し部となっている。このため、周縁部124の一端辺124aに、収容部123の内部と外装体120の外部とを連通するリークパスが形成されることを防止できる。このため、少なくとも周縁部124のうち一端辺124aを除く3か所の端辺に沿う領域において、第1シート121および第2シート122を溶着することで、収容部123の内部を封止できる。したがって、電池101の製造工程を簡略化でき、低コストな電池101とすることができる。
次に、第2実施形態の第1変形例について説明する。
図11および図12は、第2実施形態の第1変形例の斜視図である。
図8に示す第2実施形態では、周縁部24が平坦に形成されている。これに対して、図11に示す第2実施形態の第1変形例では、周縁部124が折り返されている点で、第2実施形態と異なっている。なお、図8から図10に示す第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この構成によれば、第1シート121および第2シート122の重ね合わせ方向から見た周縁部124の外形を小さくすることができる。したがって、外装体120の外形を小さくすることができ、エネルギー密度の高い電池101とすることができる。
さらに周縁部124は、折り返されることで強度が向上する。このため、折り返された周縁部124の角部において外部に露出する電極端子30にリード線等を接触させて電気を取り出す際に、電極端子30がリード線等から逃げるように変位することを抑制できる。したがって、電池101の外部端子としての機能の信頼性を向上させることができる。
次に、第2実施形態の第2変形例について説明する。
図13は、第2実施形態の第2変形例の斜視図である。
図8に示す第2実施形態では、周縁部24が平坦に形成されている。これに対して、図13に示す第2実施形態の第2変形例では、周縁部24が折り曲げられている点で、第2実施形態と異なっている。なお、図8から図10に示す第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この構成によれば、第1シート121および第2シート122の重ね合わせ方向から見た周縁部124の外形を小さくすることができる。したがって、外装体120の外形を小さくすることができ、エネルギー密度の高い電池101とすることができる。
さらに周縁部124は、折り曲げられることで強度が向上する。このため、折り曲げられた周縁部124の角部において外部に露出する電極端子30にリード線等を接触させて電気を取り出す際に、電極端子30がリード線等から逃げるように変位することを抑制できる。したがって、電池101の外部端子としての機能の信頼性を向上させることができる。
次に、第3実施形態の電池201について説明する。
図14は、第3実施形態に係る電池の斜視図である。図15は、第3実施形態に係る電池の縦断面図である。
図1に示す第1実施形態では、周縁部24は、収容部23の径方向に沿うように延びている。これに対して、図14に示す第3実施形態では、周縁部224は、収容部223の中心軸の軸方向に沿うように延びている点で、第1実施形態と異なっている。なお、図1から図5に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図14に示すように、外装体220は、ラミネートフィルムにより形成された第1シート221(第1部材)および第2シート222(第2部材)を重ね合わせて形成されている。外装体220は、円筒状の収容部223と、収容部223の周囲において第1シート221と第2シート222とが重なり合った周縁部224と、を備えている。
また、第3実施形態において、第1シート221と第2シート222とはそれぞれ異なる強度の部材を用いることが好ましい。具体的には、まず、第1シート221と第2シート222とをそれぞれ異なる材質で構成することができる。例えば、第1シート221にステンレス鋼製のラミネートフィルムを用い、第2シート222にアルミニウム製のラミネートフィルムを用いることができる。
また、第1シート221と第2シート222との厚みを変えることによっても部材の強度を変えることができる。例えば、第1シート221の厚みを150μmとし、第2シート222の厚みを100μmとすることができる。第1シート221および第2シート222の厚みは、後述する作用効果を奏する範囲において適宜設定することができる。
これにより、電池内部に発生したガスによる圧力で外装体220が変形する場合でも、外装体220を構成するいずれかのラミネートフィルムに変形を集中させることにより、電池の外径の寸法に影響が及ばなくすることができる。
次に、第4実施形態の電池301について説明する。
図16は、第4実施形態に係る電池の斜視図である。図17は、第4実施形態に係る電池の縦断面図である。
図14に示す第3実施形態では、周縁部224が収容部223の中心軸方向に沿って収容部223から離間する方向に向かって延びている。これに対して、図16に示す第4実施形態では、周縁部324が収容部323の外周面に沿うように配置されている点で、第3実施形態と異なっている。なお、図14および図15に示す第3実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図16に示すように、外装体320は、ラミネートフィルムにより形成された第1シート321(第1部材)および第2シート322(第2部材)を重ね合わせて形成されている。外装体320は、円筒状の収容部323と、収容部323の周囲において第1シート321と第2シート322とが重なり合った周縁部324と、を備えている。
周縁部324は、収容部323の開口部から、収容部323の径方向外側に向かって延び、さらに収容部323の中心軸方向に沿って収容部323の底部側に向かって収容部323の外周面に沿うように延びている。周縁部324と収容部323の外周面との間には、隙間Gが設けられている。周縁部324における第1シート321と第2シート322との間には、シーラントフィルム240が配置されている。シーラントフィルム240は、第1シート321および第2シート322に溶着された状態で固定されている。第1シート321および第2シート322が溶着された領域の中心軸方向における寸法は、例えば2mm以上であることが好ましい。
また、第1シート321と第2シート322との厚みを変えることによっても部材の強度を変えることができる。例えば、第1シート321の厚みを100μmとし、第2シート322の厚みを150μmとすることができる。あるいは、第1シート321のうち、底部を第2シート322と同じ厚みとし、底部に垂直な部分については第2シート322より薄くすることもできる。第1シート321および第2シート322の厚みは、後述する作用効果を奏する範囲において適宜設定することができる。
これにより、電池内部に発生したガスによる圧力で外装体320が変形する場合でも、外装体320を構成するいずれかのラミネートフィルムに変形を集中させることにより、電池の外径の寸法に影響が及ばなくすることができる。
図18に示すように、外装体320の製造方法は、ラミネートフィルムに絞り加工を行って第1シート321および第2シート322を形成する曲げ工程S10と、曲げ工程S10において形成された第1シート321および第2シート322を重ね合わせる重ね合わせ工程S20と、第1シート321および第2シート322を溶着する溶着工程S30と、を備えている。
具体的に、図19に示すように、円板状のラミネートフィルムに対して絞り加工を行って有底円筒状の収容部323を形成する。さらに、収容部323の周囲に張り出す部分を収容部323の外周面に沿うように曲げて、第1シート321における周縁部324に対応する部分を形成する。このとき、第1シート321における周縁部324に対応する部分と、収容部323の外周面との間には、隙間Gを設ける。これにより第1シート321が形成される。また、円板状のラミネートフィルムに対して絞り加工を行ってその外周部分を約90°曲げ、第2シート322における周縁部324に対応する部分を形成する。これにより有底円筒状の第2シート322が形成される。
具体的に、図20に示すように、収容部323の内部に電極体10を収容し、かつ電極端子(不図示)およびシーラントフィルム240を配置した状態で、収容部323の開口を覆うように第1シート321に対して第2シート322を被せて重ね合わせる。この際、周縁部324における第1シート321と第2シート322との間に、シーラントフィルム240を挟み込む。
具体的に、図21に示すように、溶着工程S30では、所定温度に加熱されたヒーター等の加熱手段50により、周縁部324の両面から周縁部324を挟み込んで周縁部324を加熱する。加熱手段50は、例えば、周縁部324の内側に配置される円筒状のガイド部材51と、周縁部324に対して外側から押し付けられる押さえ部材52と、により構成され、ガイド部材51と押さえ部材52とにより周縁部324を挟み込む。押さえ部材52は、例えばローラーであってもよいし、板状であってもよい。押さえ部材52の材質は、熱伝導率の高い金属材料が好ましく、例えば真鍮やアルミニウムを用いることができる。また、押さえ部材52がローラーである場合には、周縁部324の溶着に用いる十分な熱容量を確保するために、押さえ部材52の直径を電池301の直径よりも大きくすることが望ましい。また、押さえ部材52の表面に、ゴム等の弾性部材を配置してもよい。これにより、押さえ部材52を周縁部324に押し付ける際に、周縁部324の厚みが不均一であっても、周縁部324の表面を均等に押圧することができる。
以上により、外装体320の製造が完了する。
次に、第4実施形態の変形例の電池401について説明する。
図23および図24は、第4実施形態の変形例に係る電池の斜視図である。図25は、第4実施形態の変形例に係る電池の縦断面図である。
図17に示す第4実施形態では、収容部323が第1シート321に形成されている。これに対して、図25に示す第4実施形態の変形例では、収容部423が第1シート421(第1部材)および第2シート422(第2部材)の両方に形成されている点で、第4実施形態と異なっている。なお、図16および図17に示す第4実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図24に示すように、外装体420は、ラミネートフィルムにより形成された第1シート421および第2シート422を重ね合わせて形成されている。外装体420は、円筒状の収容部423と、収容部423の周囲において第1シート421と第2シート422とが重なり合った周縁部424と、を備えている。
次に、第5実施形態の電池501について説明する。
図26は、第5実施形態に係る電池の斜視図である。図27は、第5実施形態に係る第1シートおよび第2シートの斜視図である。
図26に示す第5実施形態では、円筒状の収容部523がその径方向に分割された状態で第1シート521(第1部材)および第2シート522(第2部材)に形成されている点で、上記各実施形態と異なっている。なお、上記各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
外装体520は、ラミネートフィルムにより一体に形成された第1シート521および第2シート522を重ね合わせて形成されている。外装体520は、円筒状の収容部523と、収容部523の周囲において第1シート521と第2シート522とが重なり合った周縁部524と、を備えている。
ここで、第1シート521および第2シート522は、1枚のラミネートフィルムにより形成されている(図27参照)。第1シート521および第2シート522は、周縁部524のうち収容部523の中心軸方向の一方側に位置する一端辺524aにおいて連続するとともに約180°折り返されている。
次に、第6実施形態の電池601について説明する。
図28は、第6実施形態に係る電池の縦断面図である。
上記各実施形態では、第1シートおよび第2シートがラミネートフィルムにより形成されている。これに対して、図28に示す第6実施形態では、第1シート621(第1部材)および第2シート622(第2部材)が金属箔により形成されている点で、上記各実施形態と異なっている。なお、上記各実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
外装体620は、第1シート621および第2シート622を重ね合わせて形成されている。外装体620は、円筒状の収容部623と、収容部623の周囲において第1シート621と第2シート622とが重なり合った円環状の周縁部624と、を備えている。
第2シート622は、例えばアルミニウム箔により第1シート621と同一形状の円板状に形成されている。第2シート622は、収容部623の内部において負極体12と接続されている。第2シート622は、負極端子として機能する。
例えば、上記実施形態においては、ボタン形の電気化学セルの一例として、非水電解質二次電池を例に挙げて説明したが、この場合に限定されず、電気二重層キャパシタや一次電池等に上述した構成を適用することができる。
さらに、第1シートや第2シートを形成する金属材料としてステンレス鋼を用いることで、金属材料として銅またはニッケルが用いられる場合と比較して、第1シートおよび第2シートのうち少なくともいずれか一方のシートを安価に形成することができる。したがって、外装体の製造コストを低減でき、低コストな電池とすることができる。
Claims (16)
- 正極体および負極体を含む電極体と、
第1部材および第2部材を重ね合わせて形成され、前記電極体が収容される外装体と、
を備え、
前記外装体は、
前記第1部材および前記第2部材のうち少なくとも一方の部材に形成され、前記電極体が収容される収容部と、
前記収容部の周囲において、前記第1部材と前記第2部材とが重なり合った周縁部と、
を備え、
前記収容部の内部は、前記周縁部において前記第1部材と前記第2部材とが溶着された状態で封止されている、
ことを特徴とする電気化学セル。 - 前記第1部材および前記第2部材は、金属材料および樹脂材料を含むラミネートフィルムにより形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。 - 前記第1部材および前記第2部材のうち少なくともいずれか一方の部材は、金属材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。 - 前記金属材料は、ステンレス鋼である、
ことを特徴とする請求項3に記載の電気化学セル。 - 前記正極体および前記負極体にそれぞれ接続され、前記外装体の外部へ導出された一対の電極端子と、
樹脂材料を含む一対のフィルムを重ね合わせて形成され、前記電極端子を挟み込むシーラントフィルムと、
を備え、
前記電極端子は、前記周縁部において、前記シーラントフィルムを介して前記第1部材および前記第2部材に挟み込まれ、
前記シーラントフィルムは、前記周縁部において、前記収容部を囲うように全周に亘って配置されるとともに、前記第1部材および前記第2部材に溶着された状態で固定されている、
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の電気化学セル。 - 前記周縁部は、矩形枠状に形成され、
前記電極端子は、前記周縁部の角部から、前記外装体の外部へ導出されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の電気化学セル。 - 前記電極体は、セパレータを介して前記正極体および前記負極体を積層した状態で捲回され、
前記電極体は、前記電極端子に接続される一対のタブを備え、
前記一対のタブは、前記正極体および前記負極体の外周部から延びている、
ことを特徴とする請求項6に記載の電気化学セル。 - 前記一方の部材には、前記外装体の内部において前記正極体および前記負極体のうちいずれか一方が接続している、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の電気化学セル。 - 前記第1部材および前記第2部材のうちいずれか一方の部材は、平板状に形成され、
前記第1部材および前記第2部材のうち他方の部材には、前記収容部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電気化学セル。 - 前記周縁部は、第1部材および第2部材の重ね合わせ方向における前記収容部とは反対側に向かって折り返されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気化学セル。 - 前記周縁部は、第1部材および第2部材の重ね合わせ方向における前記収容部側に向かって折り曲げられている、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気化学セル。 - 前記周縁部は、前記収容部の外周面に沿うように配置されている、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電気化学セル。 - 前記周縁部と前記収容部の外周面との間には隙間が設けられている、
ことを特徴とする請求項12に記載の電気化学セル。 - 前記収容部は、前記第1部材および前記第2部材の両方に形成されている、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の電気化学セル。 - 前記第1部材および前記第2部材は、一体に形成されている、
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の電気化学セル。 - 正極および負極を含む電極体と、
第1部材および第2部材を重ね合わせて形成され、前記電極体が収容される外装体と、
を備え、
前記外装体は、
前記第1部材および前記第2部材のうち少なくとも一方の部材に形成され、前記電極体が収容される収容部と、
前記収容部の周囲において、前記第1部材と前記第2部材とが重なり合う周縁部と、
を備える電気化学セルの製造方法であって、
前記第1部材および前記第2部材のうち前記周縁部に対応する部分を前記収容部の外周面に沿うように曲げる曲げ工程と、
前記周縁部を溶着させる溶着工程と、
を備え、
前記溶着工程を前記曲げ工程の後に行う、
ことを特徴とする電気化学セルの製造方法。
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