JP2017125088A - ゲル状洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、テトラアルキルアンモニウム塩を含んでいながら、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できるゲル状洗浄剤組成物を提供することである。【解決手段】テトラアルキルアンモニウム塩と共に、特定構造のポリオキシアルキレンブロックポリマー、並びにポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物を配合してゲル状洗浄剤組成物を製造することにより、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できる。【選択図】なし

Description

本発明は、トイレの便器、ガラス、窓、ドア、浴室の壁等の硬質表面に付着させて使用されるゲル状洗浄剤組成物に関する。
従来、トイレの便器等の硬質表面に付着する汚れを除去し、衛生的な環境を作り出すために、様々な洗浄剤が使用されている。例えば、水洗トイレの洗浄剤としては、水洗トイレの手洗い部や貯水タンク内に設置することにより、フラッシュ水に洗浄剤を溶出できるように設計されたオンタンク又はインタンク用のトイレ用洗浄剤が使用されている。しかしながら、近年、タンクレスの水洗トイレが普及しており、オンタンク又はインタンク用のトイレ用洗浄剤では、タンクレスの水洗トイレに適用できないという欠点がある。
一方、トイレ便器のリム部に設置し、トイレ便器に流れるフラッシュ水に洗浄剤を流出させるリム部用のトイレ用洗浄剤が知られている。リム部用のトイレ用洗浄剤は、タンクレスの水洗トイレに適用できるが、使用前後にリム部に取り外しすること等が必要であり、衛生面で欠点があるため、広く普及していないのが現状である。
そこで、近年、トイレの便器ボウルの表面に付着させて使用するゲル状洗浄剤が開発されている。例えば、特許文献1には、重合度が13〜50のポリオキシエチレンと炭素数12〜18のアルキル基で構成されるポリオキシエチレンアルキルエーテルを含むトイレ用ゲル状洗浄剤を、トイレの便器ボウルの表面に付着させることによって、流水と接触しても、便器ボウルの表面に付着した状態を維持したまま、流水に洗浄剤を持続的に放出できることが報告されている。また、特許文献2には、特定のポリオキシアルキレンブロックポリマーを含むゲル状洗浄剤は、高温条件下でも液化を抑制して性状を安定に維持できることが開示されている。
一方、トイレの便器等の硬質表面を衛生的な状態に維持するには、汚垢の洗浄のみならず、除菌作用による雑菌除去やバイオフィルム形成抑制も必要になる。雑菌除去やバイオフィルム形成抑制には、除菌成分の配合が有効であるが、従来、ゲル状洗浄剤に除菌成分を配合したゲル状洗浄剤については十分な検討がなされていないのが現状である。
特開2011−57780号公報 特開2015−199936号公報
従来、テトラアルキルアンモニウム塩には、除菌作用があり、雑菌除去やバイオフィルム形成抑制に有効であることが知られている。そこで、本発明者は、ゲル状洗浄剤に除菌作用を付与すべく、テトラアルキルアンモニウム塩を配合してゲル状洗浄剤の製造を試みたところ、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できないという問題点に直面した。更に、テトラアルキルアンモニウム塩を配合したゲル状洗浄剤では、白濁、硬質表面への付着性の低下、高温でのゲル状態の安定性低下等の問題も生じるという問題点にも直面した。
そこで、本発明の目的は、テトラアルキルアンモニウム塩を含んでいながら、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できるゲル状洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、テトラアルキルアンモニウム塩と共に、特定構造のポリオキシアルキレンブロックポリマー、並びにポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物を配合してゲル状洗浄剤組成物を製造することにより、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できることを見出した。
更に、テトラアルキルアンモニウム塩と共に、特定構造のポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルを配合した場合には、ゲル状洗浄剤組成物に高い透明性を備えさせつつ、硬質表面に対する付着性も良好になることを見出した。また、テトラアルキルアンモニウム塩と共に、特定構造のポリオキシアルキレンブロックポリマーと共に、水溶性無機塩化物としてアルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを組み合わせて使用すると、硬質表面に対する良好な付着性とゲル状洗浄剤組成物に高い透明性をも備えさせつつ、高温でのゲル状態の安定な維持も可能になることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.(A)テトラアルキルアンモニウム塩、
(B)下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマー、並びに
[ 一般式(1)中、j、k、l、m、及びnは、それぞれ付加モル数を示す。j+nは1以上であり、kは0以上であり、lは1以上であり、mは0以上である。A1Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数は2〜4であって、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数は2〜4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドである。]
(C)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物
を含有することを特徴とする、ゲル状洗浄剤組成物。
項2. 前記(A)成分が、ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩である、項1に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項3. 前記(B)成分が、下記一般式(1a−1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーである、項1又は2に記載のゲル状洗浄剤組成物。
[ 一般式(1a−1)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。j1、k1、l1、m1、及びn1は、付加モル数を示し、それぞれ1以上である。]
項4. 前記(C)成分として、少なくともアルカリ金属の塩化物及び塩化アンモニウムを含む、項1〜3に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項5. 前記(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び水溶性無機塩化物を含む、項1〜4のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項6. 前記(A)成分の含有量が0.5〜20重量%である、項1〜5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項7. 前記(B)成分の含有量が12〜40重量%である、項1〜6のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項8. 前記(C)成分の含有量が2〜20重量%である、項1〜7のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項9. トイレの洗浄用である、項1〜8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、テトラアルキルアンモニウム塩を含んでいながら、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できるので、トイレの便器等の硬質表面にゲル状態のまま付着させることが可能になっており、硬質表面(特にトイレ便器)の洗浄及び除菌に好適に使用できる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物の一態様では、高い透明性を備えることができるので、外観性状の点でも良好である。更に、本発明のゲル状洗浄剤組成物の一態様では、硬質表面に対する付着性も良好であり、流水との接触による洗浄成分及び除菌成分の放出を繰り返し行うこともできる。
更に、本発明のゲル状洗浄剤組成物の一態様では、高温でもゲル状態を安定に維持できるので、様々な環境で使用される硬質表面の洗浄及び除菌に適用することができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、テトラアルキルアンモニウム塩(以下、(A)成分と表記することもある)、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマー(以下、(B)成分と表記することもある)、並びにポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物(以下、(C)成分と表記することもある)を含有することを特徴とする。このような特性の組成を備えることによって、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成することが可能になる。以下、本発明のゲル状洗浄剤組成物について詳述する。
(A)テトラアルキルアンモニウム塩
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、(A)成分として、テトラアルキルアンモニウム塩を含有する。本発明のゲル状洗浄剤組成物において、テトラアルキルアンモニウム塩は除菌成分として機能し、洗浄対象となる硬質表面を除菌する役割を果たす。従来技術では、テトラアルキルアンモニウム塩を配合したゲル状洗浄剤組成物は、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成できなくなるが、本発明によれば、後述する(B)成分及び(C)成分を含有することにより、適度なゲル強度を有するゲル状態の形成が可能になる。
本発明で使用されるテトラアルキルアンモニウム塩において、4つのアルキル基の各炭素数については、特に制限されないが、例えば、ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩、アルキル(炭素数12〜20)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩等が挙げられる。
前記ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩において、炭素数6〜18のアルキル基(以下、長鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該長鎖アルキル基の炭素数については、6〜18の範囲内であればよいが、好ましくは6〜16、更に好ましくは8〜12が挙げられる。前記ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩における2つの長鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
また、前記ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩において、炭素数1〜4のアルキル基(以下、短鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該短鎖アルキル基の炭素数については、1〜4の範囲内であればよいが、好ましくは1〜3、更に好ましくは1又は2、特に好ましくは1が挙げられる。前記ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩における2つの短鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
前記ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩として、具体的には、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジオレイルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
また、前記アルキル(炭素数12〜20)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩において、炭素数12〜20のアルキル基(以下、長鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該長鎖アルキル基の炭素数については、12〜20の範囲内であればよいが、好ましくは14〜20、更に好ましくは16〜18が挙げられる。
また、前記アルキル(炭素数12〜20)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩において、炭素数1〜4のアルキル基(以下、短鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該短鎖アルキル基の炭素数については、1〜4の範囲内であればよいが、好ましくは1〜3、更に好ましくは1又は2、特に好ましくは1が挙げられる。アルキル(炭素数12〜20)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩における3つの短鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
アルキル(炭素数12〜20)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩として、具体的には、セチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
これらのテトラアルキルアンモニウム塩の中でも、好ましくはジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩、更に好ましくはジアルキル(炭素数6〜16)ジアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩、より好ましくはジアルキル(炭素数8〜12)ジアルキル(炭素数1又は2)アンモニウム塩、特に好ましくはジデシルジメチルアンモニウム塩が挙げられる。
また、テトラアルキルアンモニウム塩の塩形態については、特に制限されないが、例えば、フッ化物塩、塩化物塩、ヨウ化物塩、臭化物塩等のハロゲン化物塩;水酸化物塩等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはハロゲン化物塩、更に好ましくは塩化物塩、即ちテトラアルキルアンモニウムクロライドが挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、テトラアルキルアンモニウム塩は、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(A)成分の含有量については、付与すべき抗菌作用の程度に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜25重量%、更に好ましくは0.7〜10重量%、特に好ましくは0.7〜3.5重量%が挙げられる。
(B)ポリオキシアルキレンブロックポリマー
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、(B)成分として、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーを含有する。本発明のゲル状洗浄剤組成物において、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーは、ゲル状態を形成させるためのゲル化剤としての役割と共に、界面活性作用による洗浄成分としての役割を果たす。また、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーを後述する(C)成分と共に使用することによって、テトラアルキルアンモニウム塩を含んでいながらも、適度なゲル強度を有するゲル状態を形成することが可能になる。
一般式(1)中、j、k、l、m、及びnは、それぞれ付加モル数を示す。j+nは1以上であり、kは0以上であり、lは1以上であり、mは0以上である。A1Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数は2〜4であって、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数は2〜4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドである。
一般式(1)において、A1Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、A1Oとして、好ましくはエチレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、j+nはアルキレンオキサイド(A1O)の付加モル数の合計を表し、j+nは1以上であればよく、j又はnの一方は0であってもよい。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、j及びnはそれぞれ1以上であることが好ましい。また、j及びnは、略同数であることが好ましい。j+nの上限値については、特に制限されないが、例えば400が挙げられる。また、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、j+nは、好ましくは30以上、更に好ましくは30〜350、特に好ましくは70〜350が挙げられる。より具体的には、jは、好ましくは15以上、更に好ましくは15〜175、特に好ましくは35〜175が挙げられ、nは好ましくは15以上、更に好ましくは15〜175、特に好ましくは35〜175が挙げられる。
一般式(1)において、A2Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。但し、A2Oは、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドになる。即ち、A1Oがエチレンオキサイドの場合には、A2Oはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A1Oがプロピレンオキサイドの場合には、A2Oはエチレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A1Oがブチレンオキサイドの場合には、A2Oはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドになる。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、A2Oとして、好ましくはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイド、更に好ましくはブチレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、k及びmは、アルキレンオキサイド(A2O)の付加モル数を示し、それぞれ0以上である。kが0の場合には、mも0であることが好ましいが、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、k及びmは、1以上であることが更に好ましい。また、k及びmは、略同数であることが好ましい。k及びmの上限値については、特に制限されないが、例えば、kの上限値として30、mの上限値として30が挙げられる。また、k+mの上限値については、特に制限されないが、例えば60が挙げられる。また、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、k+mは、好ましくは0〜60、更に好ましくは0〜40、特に好ましくは10〜40が挙げられる。より具体的には、kは0〜30、好ましくは0〜20、更に好ましくは5〜20;mは0〜30、好ましくは0〜20、更に好ましくは5〜20が挙げられる。
一般式(1)において、A3Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。但し、A3Oは、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドになる。即ち、k及びmが0の場合(A2Oがない場合)であれば、A3Oは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになる。また、k及び/又はmが1以上の場合、A2Oがエチレンオキサイドであれば、A3Oはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A2Oがプロピレンオキサイドであれば、A3Oはエチレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A2Oがブチレンオキサイドであれば、A3Oはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドになる。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、A3Oとして、好ましくはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイド、更に好ましくはプロピレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、lは、アルキレンオキサイド(A3O)の付加モル数を示し、1以上である。lの上限値については、特に制限されないが、例えば、60が挙げられる。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、lは1〜60、好ましくは15〜60が挙げられる。より具体的には、k及びmが0の場合であれば、lは、より好ましくは1〜60、特に好ましくは15〜60、最も好ましくは30〜60が挙げられる。また、k及びmが1以上の場合であれば、lは、より好ましくは1〜60、特に好ましくは15〜60、最も好ましくは15〜30が挙げられる。
一般式(1)において、A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドになる。適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、少なくともA1Oはエチレンオキサイドであることが好ましい。A1Oがエチレンオキサイドの場合の一般式(1)のブロックポリマーは下記一般式(1a)に示す構造になる。
一般式(1a)中、j、k、l、m、及びnは、前記と同様である。EOは、エチレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数3又は4のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数2〜4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。
また、一般式(1)のブロックポリマーにおいて、炭素数3〜4のアルキレンオキサイドが占める部分の分子量については、前述する一般式(1)の条件を充足する範囲であればよいが、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好ましくは1400以上、更に好ましくは1700以上、特に好ましくは1700〜3500が挙げられる。
また、一般式(1)のブロックポリマーの分子量については、前述する一般式(1)の条件を充足する範囲であればよいが、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好ましくは4600以上、更に好ましくは6500以上、特に好ましくは6500〜20000が挙げられる。
一般式(1)のブロックポリマーの中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好適な具体例として、以下の一般式(1a−1)〜(1a−3)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーが挙げられる。
一般式(1a−1)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。また、一般式(1a−1)中、j1、k1、l1、m1、及びn1は、それぞれ付加モル数を示す。j1及びn1は、それぞれ、1以上、好ましくは15以上、更に好ましくは15〜175、特に好ましくは35〜175を示す。j1及びn1は、略同数であることが好ましい。また、j1+n1(エチレンオキサイドの付加モル数)は、好ましくは30以上、更に好ましくは30〜350、特に好ましくは70〜350である。k1及びm1は、それぞれ、0以上、好ましくは0〜30、更に好ましくは0〜20、特に好ましくは5〜20を示す。k1及びm1は、略同数であることが好ましい。また、k1+m1(ブチレンオキサイドの付加モル数)は、0以上、好ましくは0〜60、更に好ましくは0〜40、特に好ましくは10〜40である。l1は、1以上、好ましくは1〜60、更に好ましくは15〜60、特に好ましくは15〜30を示す。
一般式(1a−2)中、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。また、一般式(1a−2)中、j2、l2、及びn2は、それぞれ付加モル数を示す。j2及びn2は、それぞれ、1以上、好ましくは15〜150、更に好ましくは35〜150を示す。j2及びn2は、略同数であることが好ましい。また、j2+n2(エチレンオキサイドの付加モル数)は、2以上、好ましくは30〜300、更に好ましくは70〜300である。l2は、1以上、好ましくは1〜60、更に好ましくは15〜60、特に好ましくは30〜60を示す。
一般式(1a−3)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイドを示す。また、一般式(1a−3)中、j3、l3、及びn3は、それぞれ付加モル数を示す。j3及びn3は、それぞれ、1以上、好ましくは15〜150、更に好ましくは35〜150を示す。j3及びn3は、略同数であることが好ましい。また、j3+n3(エチレンオキサイドの付加モル数)は、2以上、好ましくは30〜300、更に好ましくは70〜300である。l3は、1以上、好ましくは1〜50、更に好ましくは20〜50を示す。
一般式(1a−1)〜(1a−3)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーの中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好ましくは一般式(1a−1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーが挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーとして、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率については、特に制限されないが、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、(A)成分100重量部当たり、(B)成分が50〜4000重量部、好ましくは500〜3000重量部、更に好ましくは1000〜2000重量部が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(B)成分の含有量については、前述する(A)成分に対する(B)成分の比率を勘案しつつ、水との共存下でゲル状態を形成できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、10〜50重量%、好ましくは12〜40重量%、更に好ましくは15〜25重量%が挙げられる。
(C)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物を含有する。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物は、前述する(B)成分との相互作用により、テトラアルキルアンモニウム塩を含んでいながら適度なゲル強度を有するゲル状態を形成する役割を果たす。特に、(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを使用する場合には、ゲル状洗浄剤組成物に高い透明性を備えさせつつ、硬質表面に対する付着性も良好にすることができる。また、(C)成分として、アルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを組み合わせて使用する場合には、硬質表面に対する良好な付着性と高い透明性をも備えさせつつ、高温でのゲル状態の安定性を向上させることも可能となる。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるオキシアルキレン基の種類については、特に制限されないが、例えば、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドが挙げられる。これらのオキシアルキレン基の中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好ましくはエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド、更に好ましくはエチレンオキサイドが挙げられる。また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおいて、1種の構造のオキシアルキレン基が単独で含まれていてもよく、2種以上の構造のオキシアルキレン基が組み合わされて含まれていてもよい。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるオキシアルキレン基の付加モル数については、特に制限されないが、例えば、10〜100、好ましくは25〜75、更に好ましくは40〜60が挙げられる。
また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるアルキル基の炭素数については、特に制限されないが、例えば、10〜22、好ましくは14〜20、更に好ましくは16〜18が挙げられる。また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるアルキル基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよいが、好ましくは直鎖状が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させる、より高い透明性を備えさせる、或は硬質表面に対する付着性をより一層向上させるという観点から、好ましくはポリオキシエチレン(付加モル数10〜100)アルキル(炭素数10〜22)エーテル、更に好ましくはポリオキシエチレン(付加モル数40〜60)アルキル(炭素数16〜18)エーテルが挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとして、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
また、前記水溶性無機塩化物の種類については、4℃程度の水に溶解できるものであることを限度として、特に制限されないが、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物;塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム等の2価金属の塩化物;塩化アンモニウム等が挙げられる。これらの水溶性無機塩化物の中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させる、或は硬質表面に対する付着性をより一層向上させるという観点から、好ましくはアルカリ金属の塩化物、塩化アンモニウム、更に好ましくは塩化ナトリウム、塩化アンモニウムが挙げられる。
水溶性無機塩化物として、1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを組み合わせて使用してもよい。
水溶性無機塩化物として、アルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを併用すると、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させつつ、硬質表面に対する良好な付着性と高い透明性を備えさせ、更には高温でのゲル状態の安定性を向上させることも可能になる。このようにアルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを併用する場合、これらの比率については、付与すべき特性に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アルカリ金属の塩化物の総量100重量部当たり、塩化アンモニウムが10〜1000重量部、好ましくは20〜200重量部、更に好ましくは30〜100重量部となる比率が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル又は水溶性無機塩化物の一方のみを使用してもよく、またこれらの双方を組み合わせて使用してもよい。特に、(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び水溶性無機塩化物の双方を組み合わせて使用する場合(特に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルカリ金属の塩化物、及び塩化アンモニウムを組み合わせて使用する場合)には、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させると共に、ゲル状洗浄剤組成物の透明性、硬質表面に対する付着性、及び高温でのゲル状態の安定性をより一層向上させることが可能になる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び水溶性無機塩化物の双方を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、付与すべき特性に応じて適宜設定すればよいが、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテルの総量100重量部当たり、水溶性無機塩化物の総量が1〜500重量部、好ましくは10〜100重量部、更に好ましくは20〜40重量部となる比率が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(A)成分に対する(C)成分の比率については、特に制限されないが、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、(A)成分100重量部当たり、(C)成分の総量が1〜2000重量部、好ましくは30〜1000重量部、更に好ましくは70〜450重量部となる比率が挙げられる。より具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを使用する場合であれば、(A)成分100重量部当たり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの総量が10〜2000重量部、好ましくは50〜1000重量部、更に好ましくは100〜450重量部となる比率が挙げられる。また、水溶性無機塩化物を使用する場合であれば、(A)成分100重量部当たり、水溶性無機塩化物の総量が1〜400重量部、好ましくは10〜300重量部、更に好ましくは70〜200重量部となる比率が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(C)成分の含有量については、前述する(A)成分に対する(C)成分の比率を勘案しつつ適宜設定すればよいが、例えば、1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは3〜10重量%が挙げられる。より具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを使用する場合であれば、本発明のゲル状洗浄剤組成物におけるポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量として、例えば、1〜40重量%、好ましくは2〜15重量%、更に好ましくは3〜7重量%が挙げられる。また、水溶性無機塩化物を使用する場合であれば、本発明のゲル状洗浄剤組成物における水溶性無機塩化物の含有量として、例えば、0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%、更に好ましくは0.5〜3重量%が挙げられる。
その他の成分
・水
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記(A)〜(C)成分と共に、水を含有しゲル状に調製される。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、水の含有量については、ゲル状態を形成できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、更に好ましくは40〜60重量%が挙げられる。
・水以外の溶剤
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、水以外の溶剤を必要に応じて含んでいてもよい。このように水以外の溶剤を含有させることによって、香料等の他の添加剤に対して分散性や溶解性を付与することが可能になる。
溶剤の種類については、特に制限されないが、例えば、グリセリンポリオキシエチレン付加物(例えば、付加モル数が5〜80、好ましくは10〜40、更に好ましくは15〜30のエチレンオキサイド3つが、グリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物);エタノール、プロパノール、ブタノール等の1価の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、溶剤(水以外)を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば、0超〜30重量%、好ましくは3〜20重量%、更に好ましくは5〜10重量%が挙げられる。
・界面活性剤
本発明の洗浄剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、及び(B)成分以外の非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、(A)成分以外の陽イオン性界面活性剤が含まれていてもよい。
(B)成分及び(C)成分以外の非イオン性界面活性剤としては、具体的には、モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;モノヤシ脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、プロピレングリコールモノミリスチン酸エステル等のアルキレングリコールモノ脂肪酸エステル類;グリセリンモノドデシルエーテル、グリセリンモノセチルエーテル、グリセリンモノステアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノドデシルエーテル等のアルキル多価アルコールエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン分鎖オクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン;ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;ラウリン酸メチルグルカミド、ヤシ脂肪酸メチルグルカミド等のアシルメチルグルカミド;その他アセチレングリコール、ポリオキシエチレンアセチレングリコール、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンコレスタノール、ポリオキシエチレンノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルポリグルコシド等が挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
両性界面活性剤としては、具体的には、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のベタイン型両性界面活性剤;β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤;デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの両性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ヤシカリセッケン等の脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレン・ポリオキシエチレンエーテルミリスチン酸塩;高級アルキル硫酸エステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等)等のアルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジエタノールアミン等のN−アシルアミン酸塩;N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルアミドエーテルスルホン酸ナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルアミドエーテルリン酸ナトリウム等のリン酸エステル塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム、ロート油などの硫酸化油、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、及びカゼインナトリウム等の高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、脂肪酸アミドエーテル硫酸エステル塩、アシルイセチオン酸塩、スルホコハク酸塩等の硫酸エステル塩型またはスルホン酸塩型界面活性剤;エーテルカルボン酸塩、脂肪酸アミドエーテルカルボン酸塩、N−アシルイミノジ酢酸、N−アシルアミノ酸塩等のカルボン酸型界面活性剤等が挙げられる。これらの陰イオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、(A)成分以外の陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、塩化セチルピリジニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩型界面活性剤;ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドグルタミン酸塩、ラノリン脂肪酸ジエチルアミノエチルアミドグルタミン酸塩等のアミドアミン塩型カチオン性界面活性剤;ラウリン酸アミドグアニジン塩酸塩等が挙げられる。これらの陽イオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、(A)成分及び(B)成分以外の界面活性剤を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば、0超〜40重量%、好ましくは3〜20重量%、更に好ましくは5〜15重量%が挙げられる。
・香料
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、使用する空間に芳香を付与するために、必要におうじて、香料が含まれていてもよい。香料は、ゲル状洗浄剤組成物の用途に応じて、所望の芳香を呈する香料成分を適宜選択すればよい。本発明のゲル状洗浄剤組成物に含有される香料としては、例えば、天然香料の他、炭化水素系香料、エーテル系香料、エステル系香料、アルコール系香料、アルデヒド系香料、ケトン系香料等の合成香料が挙げられる。
天然香料としては、例えば、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、イランイラン油、パチュリ油、シトロネラ油、レモングラス油、ボアドローズ油、チョウジ油、ユーカリ油、セダー油、ラベンダー油、ビャクダン油、ベチバー油、ゼラニウム油、ラブダナム油、ミント油、ペパーミント油、ローズ油、ジャスミン油、リッツアキュベバ油等が挙げられる。また、炭化水素系香料としては、例えば、リモネン、α−ピネン、カンフェン、p−サイメン、フェンチェン等が挙げられる。また、エーテル系香料としては、例えば、テトラヒドロ−2,4−ジメチル−4−フェニルフラン、1,8−シネオール、ローズオキサイド、セドロールメチルエーテル(セドランバー)、p−クレジルメチルエーテル、イソアミルフエェニルエチルエーテル、4−フェニル−2,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン、アネトール等が挙げられる。また、エステル系香料としては、例えば、ゲラニルアセテート、エチルアセテート、エチルプロピオネート、メチルブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、ブチルアセテート、エチル2−メチルブチレート、イソアミルアセテート、エチル2−メチルペンタノエート(マンザネート)、ヘキシルアセテート、アリルヘキサノエート、トリシクロデセニルプロピオネート(VERTOPRO;フロロシクレン)、アリルヘプタノエート、イソボルニルアセテート、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、2−ter−ブチルシクロヘキシルアセテート(ナルシドール)等が挙げられる。また、アルコール系香料としては、例えば、リナノール、3−オクタノール、2,6−ジメチル−ヘプタノール、10−ウンデセノール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ミルセノール、テトラヒドロリナロール、ターピネオール、セドロール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキサン−1−メタノール、4−イソプロピルシクロヘキサノール、ネロリドール、9−デセノール、シス−3−ヘキセノール、トランス−2−ヘキセノール、オイゲノール等が挙げられる。また、アルデヒド系香料としては、例えば、シトロネラール、オクタナール、パラアルデハイド、ベンズアルデヒド、アルデヒドC−6、アルデヒドC−7、 アルデヒドC−8、アルデヒドC−9、アルデヒドC−10、トリプラール、p−エチルジメチルヒドロシンナミックアルデヒド(フローラゾン)、2−トリデセナール、アルデヒドC11等が挙げられる。また、ケトン系香料としては、例えば、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン-1-イル)−4−ペンテン−1−オン、アセトイン、メチルアミルケトン、エチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メチルヘプテノン、コアボン、カンファー、カルボン、メントン、d−プレゴン、ピペリトン、フェンチョン、ゲラニルアセトン、マルトール、エチルマルトール、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフラノン、プリカトン、アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、ベンジルアセトン、ベンジルケトン等が挙げられる。
これらの香料は、単品香料として1種単独で使用してもよく、また調合香料として2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、香料を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば、0超〜15重量%、好ましくは1〜12重量%、更に好ましくは3〜10重量%が挙げられる。
その他の添加剤
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、前述する成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、酵素、殺菌剤、キレート剤、着色剤、顔料、消臭剤、乳化剤、可溶化剤、増量剤、溶解性調整剤、漂白剤、撥水剤、親水剤、充填剤、pH調整剤、増粘剤、緩衝剤、消泡剤等の添加剤を適量含むことができる。
ゲル強度
本発明のゲル状洗浄剤組成物のゲル強度については、使用時において、硬質表面に付着させるのに適度なゲル強度を備えていることを限度として、特に制限されないが、例えば、25℃でのゲル強度として、50〜300gf、好ましくは80〜200gf、更に好ましくは100〜150gfが挙げられる。なお、本発明において、25℃でのゲル強度は、レオメーターを使用して、直径10mmの感圧軸を用い、せん断速度60mm/min(モード20)の条件下にて測定される値である。
製造方法
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、常温において、前記(A)〜(C)成分、水、必要に応じて添加される他の成分を所定量混合することによって製造される。
用途
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、硬質表面の洗浄及び除菌に使用される。具体的には、硬質表面に付着させ、硬質表面上に付着した本発明のゲル状洗浄剤組成物に水を接触させることにより、水に配合成分が流出し、硬質表面の洗浄及び除菌が行われる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、洗浄対象となる硬質表面としては、水との接触が可能な硬質表面であればよく、例えば、トイレ便器、トイレの手洗い部、ガラス、窓、ドア、浴室の壁等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはトイレ便器が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物をトイレ便器の洗浄に使用する場合、本発明のゲル状洗浄剤組成物は、フラッシュ水として供給される水と接触する部位に付着させればよい。このような付着部位として、好ましくは便器ボウルの表面が挙げられるが、貯水タンクの上に手洗い部が付いている水洗トイレの場合であれば、当該手洗い部の受け皿(貯水タンクの上蓋表面)であってもよい。本発明のゲル状洗浄剤組成物は、このような部位に付着させても、硬質表面に対する優れた付着性を備えているため、フラッシュ水が流れても、又はフラッシュ水として貯水タンクに供給される水と接触しても、付着した状態を維持することができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物を硬質表面に付着させるには、硬質表面に対して本発明のゲル状洗浄剤組成物を収容した容器から押出又は噴射させればよい。
容器
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、チューブ容器、ボトル容器、シリンジ型容器等の押出式容器;エアゾール容器等の噴射式容器等に収容して供給される。押出式容器の押出機構については、特に制限されず、手動式、圧縮式等のいずれであってもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、エチレンオキサイドをEO、プロピレンオキサイドをPO、ブチレンオキサイドをBOと略記することもある。
試験例1
(1)洗浄剤組成物の調製
表1〜6に示す各成分の内、容器(柏洋硝子株式会社製マヨネーズ瓶;M140/容量140ml)に各成分を添加して混合することにより、洗浄剤組成物(容器中に50g収容)を調製した。なお、表1〜6に示す各成分の略号は、以下の通りである。また、表1〜6に示す含有量は、添加した添加剤(商品)に含まれる溶媒を除いた各成分の実質的な量を示す。
ポリオキシアルキレンブロックポリマー1:
・構造式:HO-(EO)j1-(BO)k1-(PO)l1-(BO)m1-(EO)n1-H
・j1及びn1は略同数、k1及びm1は略同数、EO付加モル数(j1+n1)は約330、BOの付加モル数(k1+m1)は約20、POの付加モル数(l1)は約20。
・分子量は約16800、疎水基部分((BO)k1-(PO)l1-(BO)m1)の分子量は約2200。
ポリオキシアルキレンブロックポリマー2:
・構造式:HO-(EO)j2-(PO)l2-(EO)n2-H
・j2及びn2は略同数、EO付加モル数(j2+n2)は約300、POの付加モル数(l1)は約60。
・分子量は約16300、疎水基部分((PO)l2)の分子量は約3300。
ポリオキシアルキレンブロックポリマー3:
・構造式:HO-(EO)j2-(PO)l2-(EO)n2-H
・j2及びn2は略同数、EO付加モル数(j2+n2)は約160、POの付加モル数(l1)は約30。
・分子量は約8800、疎水基部分((PO)l2)の分子量は約1800。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル1:
・炭素数16〜18の直鎖アルキル基と、付加モル数約50のEOを有するポリオキシエチレンアルキルエーテル。
両性イオン性界面活性剤1:
・商品名「アモーゲンCB−H」、第一工業製薬株式会社製
・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン(28重量%)水溶液
非イオン性界面活性剤1
・商品名「ダイアノールCDE」、第一工業製薬株式会社製
・ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド
非イオン性界面活性剤2
・商品名「ノイゲンHC−600」、第一工業製薬株式会社製
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
非イオン性界面活性剤3
・商品名「ノイゲンDS601」、第一工業製薬株式会社製
・POEジステアリン酸エステル
グリセリンEO付加物1:
・商品名「GE20」、第一工業製薬株式会社製
・付加モル数20のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物
グリセリンEO付加物2:
・商品名「GE25」、第一工業製薬株式会社製
・付加モル数25のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物
グリセリンEO付加物3:
・付加モル数40のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物
グリセリンEO付加物4:
・付加モル数80のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物
香料1:
・ミント系香料
香料2:
・ミント系香料(前記香料1とは組成が異なるもの)
(2)ゲル強度の測定
レオメーターCR500DX(株式会社サン科学製)を使用して、直径10mmの感圧軸を用い、25℃、せん断速度60mm/min(モード20)の条件下でゲル強度の測定を行った。測定したゲル強度について、以下の判定基準に従って、ゲル強度を判定した。なお、ゲル強度が50gf以上の場合であれば、硬質表面に付着させるゲル状洗浄剤組成物として適度なゲル強度を備えており、ゲル強度が80gf以上であれば、硬質表面に付着させるゲル状洗浄剤組成物として更に適度なゲル強度を備えており、ゲル強度が100gf以上であれば、硬質表面に付着させるゲル状洗浄剤組成物として特に適度なゲル強度を備えているといえる。
(ゲル強度の判定基準)
◎:ゲル強度が100gf以上である。
○:ゲル強度が80gf以上100gf未満である。
△:ゲル強度が50gf以上80gf未満である。
×:ゲル強度が50gf未満である、又は液化しておりゲル強度を測定できない。
(3)透明性の評価
得られた洗浄剤組成物について、外観を観察し、以下の判定基準に従って、透明性を評価した。
(透明性の判定基準)
○:透明である。
△:やや白濁している。
×:明らかに白濁している。
(4)硬質表面への付着性の評価
各洗浄剤組成物3.5gを「ブルーレット デコラル」(小林製薬株式会社)の容器に充填し、TOTO社製便器C730のボウル表面に、中心から最外縁まで約20mmの花びら形状を5枚有する形状となるように塗布した。塗布後直ぐに、TOTO社製S731Bタンクを用いてフラッシュを連続3回行い、便器ボウルの表面上の洗浄剤組成物の状態を観察した。
(硬質表面への付着性の判定基準)
○:3回のフラッシュ後でも便器ボウルから剥がれておらず、安定に付着している。
△:3回のフラッシュ後に便器ボウルから剥がれが僅かに認められる。
×:3回のフラッシュ後に便器ボウルから完全に剥がれている。
(5)ゲル状態の安定性の評価
各洗浄剤組成物を50℃の温度条件で1ヶ月保存した後の性状を目視にて確認し、以下の判定基準に従って、ゲル状態を評価した。なお、各洗浄剤組成物を収容した容器を90度傾けた状態で5秒間静止し、目視にて流動が確認できなかったものを「ゲル状」であると評価した。
<ゲル状態の判定基準>
◎:ゲル状態に変化がなく、形状を安定に維持できている。
○:やや軟化又は硬化しているが、ゲル状態を維持できている。
△:明らかな軟化又は硬化が認められ、ゲル状態に明らかな変化が認められる。
×:液化したり、硬くなり過ぎて容器から出し難くなったりしている。
得られた結果を表1〜6に示す。ジデシルジメチルアンモニウムクロライドを含まない場合には、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1を使用することにより、優れたゲル強度、透明性、及び硬質表面への付着性を備えることができていたが(比較例1)、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1と共にジデシルジメチルアンモニウムクロライドを添加すると、ゲル強度、透明性、及び硬質表面への付着性の全てが不十分になり、硬質表面に付着して使用される洗浄剤としては実用に供し得ないものであった(比較例2〜4)。この結果は、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1以外のポリオキシアルキレンブロックポリマーを使用しても同様であった(比較例5〜8)。これに対して、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1及びジデシルジメチルアンモニウムクロライドと共に、水溶性無機塩化物(塩化ナトリウム及び/又は塩化アンモニウム)並びに/或はポリオキシエチレンアルキルエーテル1を添加した場合には、適度なゲル強度を備えることができ、良好なゲル状態を形成できていた(実施例1〜11)。特に、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1及びジデシルジメチルアンモニウムクロライドと共にポリオキシエチレンアルキルエーテル1を添加した場合では、透明性及び硬質表面に対する付着性も良好であった(実施例6〜8)。なお、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル以外の非イオン性界面活性剤を使用した場合には、ゲル強度が不十分なものとなった(比較例9〜11)。また、ポリオキシアルキレンブロックポリマー1及びジデシルジメチルアンモニウムクロライドと共に、塩化ナトリウム及び塩化アンモニウムを組み合わせて添加した場合には、硬質表面に対する良好な付着性、高い透明性、及びゲル状態の安定性も向上していた(実施例4、7、及び8)。
製造例
表7〜9に示す組成の洗浄剤組成物を前記試験例1と同様の方法で調製した。なお、表7〜9に示す各成分の略号は前記試験例1で使用したものと重複するものについては同様であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル2及びポリオキシエチレンアルキルエーテル3については以下の通りである。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル2:
・炭素数16〜18の直鎖アルキル基と、付加モル数約80のEOを有するポリオキシエチレンアルキルエーテル。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル3:
・炭素数16〜18の直鎖アルキル基と、付加モル数約25のEOを有するポリオキシエチレンアルキルエーテル。

Claims (9)

  1. (A)テトラアルキルアンモニウム塩、
    (B)下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマー、並びに
    [ 一般式(1)中、j、k、l、m、及びnは、それぞれ付加モル数を示す。j+nは1以上であり、kは0以上であり、lは1以上であり、mは0以上である。A1Oは、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数は2〜4であって、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数は2〜4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドである。]
    (C)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又は水溶性無機塩化物
    を含有することを特徴とする、ゲル状洗浄剤組成物。
  2. 前記(A)成分が、ジアルキル(炭素数6〜18)ジアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩である、請求項1に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  3. 前記(B)成分が、下記一般式(1a−1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーである、請求項1又は2に記載のゲル状洗浄剤組成物。
    [ 一般式(1a−1)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。j1、k1、l1、m1、及びn1は、付加モル数を示し、それぞれ1以上である。]
  4. 前記(C)成分として、少なくともアルカリ金属の塩化物及び塩化アンモニウムを含む、請求項1〜3に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  5. 前記(C)成分として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び水溶性無機塩化物を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  6. 前記(A)成分の含有量が0.5〜25重量%である、請求項1〜5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  7. 前記(B)成分の含有量が12〜40重量%である、請求項1〜6のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  8. 前記(C)成分の含有量が2〜20重量%である、請求項1〜7のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  9. トイレの洗浄用である、請求項1〜8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
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