JP7241478B2 - ゲル状洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
項1. 25℃における貯蔵弾性率(G')が10000Pa以上である、ゲル状洗浄剤組成物。
項2. 25℃における貯蔵弾性率(G')が17000Pa以上である、項1に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項3. 25℃における損失弾性率(G'')が100~400Paである、項1又は2に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項4. ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含む、項1~3のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項5. 更にポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、項4に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項6. 被付着面上で、2個以上の凸部を有する形状を形成するように付着させて使用される、項1~5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項7. 前記2個以上の凸部を有する形状が、放射状に延びる2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する回転対称形状であって、
中心から前記凸部の頂点までの距離D1と中心から前記凸部に隣接する一方の凹部までの距離D2の比(D1/D2)が、1.2以上である、項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項8. 前記2個以上の凸部を有する形状が、2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する非回転対称形状であって、
隣接する2つの凸部の頂点を結ぶ直線から、当該2つの凸部間に形成された凹部までの垂直方向の距離D3が1.2cm以上である、項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項9. トイレの便器ボウル表面に付着させて使用される、項1~8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、25℃における貯蔵弾性率(G')が10000Pa以上である。このような貯蔵弾性率を具備することによって、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引きの抑制、及び被付着面上で複雑な形状の形成が可能になる。ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、25℃における貯蔵弾性率(G')として、好ましくは15000Pa以上、更に好ましくは16000~40000Pa、特に好ましくは17000~32000Paが挙げられる。
・ポリオキシアルキレンブロックポリマー
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記粘弾特性を具備することを限度として、含有成分については、特に制限されないが、ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含んでいることが好ましい。ポリオキシアルキレンブロックポリマーは、ゲル状態を形成させるためのゲル化剤としての役割と共に、界面活性作用による洗浄成分としての役割を果たすことができる。また、ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含むことのよって、前記粘弾特性を好適に具備させることが可能になる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマーと共に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含んでいることが好ましい。ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルを併用することによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが含まれる場合には、洗浄作用も向上させることができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、両性界面活性剤が含まれていてもよい。ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、両性界面活性剤が含まれている場合には、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、両性界面活性剤が含まれる場合には、洗浄作用も向上させることができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物の好適な一態様として、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、過酸化水素が含まれていることが挙げられる。ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルと共に、過酸化水素を含むことによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、過酸化水素を含むことによって、本発明のゲル状洗浄剤組成物に漂白作用を備えさせることもできる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物の好適な一態様として、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、テトラアルキルアンモニウム塩が含まれていることが挙げられる。
ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルと共に、テトラアルキルアンモニウム塩を含むことによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、過テトラアルキルアンモニウム塩を含むことによって、本発明のゲル状洗浄剤組成物に除菌作用を備えさせることもできる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物にテトラアルキルアンモニウム塩が含まれている場合には、更に水溶性無機塩化物が含まれていることが好ましい。にテトラアルキルアンモニウム塩と水溶性無機塩化物を併用することによって、前記粘弾特性を具備させ易くなる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、ゲル状にするために水を含んでいることが好ましい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、水以外の溶剤を必要に応じて含んでいてもよい。このように水以外の溶剤を含有させることによって、香料等の他の添加剤に対して分散性や溶解性を付与することが可能になる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、使用する空間に芳香を付与するために、必要におうじて、香料が含まれていてもよい。香料は、ゲル状洗浄剤組成物の用途に応じて、所望の芳香を呈する香料成分を適宜選択すればよい。本発明のゲル状洗浄剤組成物に含有される香料としては、例えば、天然香料の他、炭化水素系香料、エーテル系香料、エステル系香料、アルコール系香料、アルデヒド系香料、ケトン系香料等の合成香料が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、前述する成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、非イオン性界面活性剤(ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル以外)、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム塩以外)、酵素、殺菌剤、キレート剤、着色剤、顔料、消臭剤、乳化剤、可溶化剤、増量剤、溶解性調整剤、漂白剤、撥水剤、親水剤、充填剤、pH調整剤、増粘剤、緩衝剤、消泡剤等の添加剤を適量含むことができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、常温において、含有させる成分を所定量混合することによって製造される。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、硬質表面の洗浄及び除菌に使用される。具体的には、硬質表面に付着させ、硬質表面上に付着した本発明のゲル状洗浄剤組成物に水を接触させることにより、水に含有成分が流出し、硬質表面の洗浄及び除菌が行われる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、チューブ容器、ボトル容器、シリンジ型容器等の押出式容器;エアゾール容器等の噴射式容器等に収容して供給される。押出式容器の押出機構については、特に制限されず、手動式、圧縮式等のいずれであってもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、容器から吐出後に被付着面上で形成される形状については、特に制限されない。従来のゲル状洗浄剤組成物では、被付着面上で複雑な形状を形成させようとしても、設計通りの形状に形成できないという欠点があるが、本発明では、かかる欠点を解消し、被付着面上で複雑な形状を形成させることができる。更に、本発明では、従来のゲル状洗浄剤組成物では、被付着面上で複雑な形状を形成させようとすると、ゲル状洗浄剤組成物と被付着面との間に隙間が生じ、付着性が低下する欠点もあるが、本発明では、かかる欠点も解消し、被付着面上で複雑な形状を形成させても、ゲル状洗浄剤組成物と被付着面との間に隙間が生じるのを抑制して、優れた付着性を備えさせることができる。このような本発明の格別の効果を鑑みれば、本発明のゲル状洗浄剤組成物は、容器から吐出後に被付着面上で複雑な形状を形成するように設定されていることが好ましい。
・ポリオキシアルキレンブロックポリマー:構造式:HO-(EO)j1-(BO)k1-(PO)l1-(BO)m1-(EO)n1-H[j1及びn1は略同数、k1及びm1は略同数、EO付加モル数(j1+n1)は約330、BOの付加モル数(k1+m1)は約20、POの付加モル数(l1)は約20、分子量は約16800、疎水基部分((BO)k1-(PO)l1-(BO)m1)の分子量は約2200]
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:ポリオキシエチレン(付加モル数50)セチルエーテル及びポリオキシエチレンオレイルエーテルの混合物
・両性界面活性剤:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、商品名「アモーゲンCB-H」、第一工業製薬株式会社製
・テトラアルキルアンモニウム塩:ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、商品名「DDAM(リポカード210-80MSPG)」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・過酸化水素:ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・塩化ナトリウム:和光純薬工業株式会社製。
・塩化アンモニウム:和光純薬工業株式会社製。
・グリセリンオキサイド:付加モル数20のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物、商品名「GE20」、第一工業製薬株式会社製。
・香料:ミント系香料
表1に示す各成分を所定量混合することにより、ゲル状洗浄剤組成物を調製した。なお、表1に示す含有量は、添加した添加剤(商品)に含まれる溶媒を除いた各成分の実質的な量を示す。得られたゲル状洗浄剤組成物について、以下の方法で、粘弾特性、及び被付着面へ付着後の状態について、評価した。
レオメーター(「MCR302」、アントンパール社製)を用いて、以下の条件で、ひずみ0.1%の時の損失弾性率G''及び貯蔵弾性率G'を測定し、損失正接tanδを算出した。
測定条件:25℃、パラレルプレート(25.5mmφ)、ギャップ0.5mm
測定手順:静置(せん断速度0S-1、時間300秒)した後に、ひずみ分散試験験(ひずみγ=0.01~100%、周波数f=1Hz)を行った。
各ゲル状洗浄剤組成物をポンプ式容器に収容した。なお、本ポンプ式容器では、1回の押出しによって、ゲル状洗浄剤組成物3.5gが吐出されるように設計されている。また、本ポンプ式容器の吐出口は、吐出後のゲル状洗浄剤組成物が、6個の円形凸部と6個の凹部があり、中心から凸部の頂点までの距離D1が1.9cm、中心から凸部に隣接する凹部までの距離D2が1.0cm、比D1/D2が1.9である6回転対称(具体的には、図3の実施例1、4及び5として示す形状)になるように設計されている。
5:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が十分ある。
4:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が概ね十分ある。
3:吐出後のゲル状洗浄剤組成物に僅かにツヤ感がある。
2:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が殆どない。
1:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が全くない。
5:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが全くなく、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、設計された形状の通りになっている。
4:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが殆どなく、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、設計された形状の通りになっている。
3:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが僅かにあり、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによる影響が若干あるが、全体的には設計された形状の通りになっている。
2:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きがあり、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによって設計された形状から変化している。
1:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが強く、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによって設計された形状から大きく変化している。
5:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.8~2.0程度になっており、設計された形状の通りになっている。
4:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.5~1.7程度になっており、略設計された形状の通りになっている。
3:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.2~1.4程度になっており、概ね設計された形状の通りになっている。
2:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.1程度になっており、凸部の形状が設計通りに現れておらず、設計された形状から変化している。
1:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.0以下程度になっており、凸部の形状が設計通りに全く現れておらず、設計された形状から大きく変化している。
・総合評価の分類基準
◎:総合平均点が4以上
○:総合平均点が3以上4未満
△:総合平均点が2以上3未満
×:総合平均点が2未満
Claims (13)
- 25℃における貯蔵弾性率(G')が10000Pa以上であり、
ポリオキシアルキレンブロックポリマーを10~50重量%、及び
両性界面活性剤を5~25重量%含む、ゲル状洗浄剤組成物。 - ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、両性界面活性剤の総量が20~200重量部である、請求項1に記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 25℃における貯蔵弾性率(G')が10000Pa以上であり、
両性界面活性剤を5~25重量%、及びポリオキシアルキレンブロックポリマーを含み、
ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、両性界面活性剤の総量が20~200重量部である、ゲル状洗浄剤組成物。 - 25℃における貯蔵弾性率(G')が17000Pa以上である、請求項1~3のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 25℃における損失弾性率(G'')が100~400Paである、請求項1~4のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 更にポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、請求項1~5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、0.85~15重量%である、請求項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 更に水を30~70重量%含む、請求項1~7のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 更にグリセリンポリオキシエチレン付加物を2.55~20重量%含む、請求項1~8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 被付着面上で2個以上の凸部を有する形状を形成するように付着させて使用される、請求項1~9のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
- 前記2個以上の凸部を有する形状が、放射状に延びる2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する回転対称形状であって、
中心から前記凸部の頂点までの距離D1と中心から前記凸部に隣接する一方の凹部までの距離D2の比(D1/D2)が、1.2以上である、請求項10に記載のゲル状洗浄剤組成物。 - 前記2個以上の凸部を有する形状が、2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する非回転対称形状であって、
隣接する2つの凸部の頂点を結ぶ直線から、当該2つの凸部間に形成された凹部までの垂直方向の距離D3が1.2cm以上である、請求項10に記載のゲル状洗浄剤組成物。 - トイレの便器ボウル表面に付着させて使用される、請求項1~12のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
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