JP7241477B2 - ゲル状洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、トイレの便器、ガラス、窓、ドア、浴室の壁等の硬質表面に付着させて使用されるゲル状洗浄剤組成物に関する。
従来、トイレの便器等の硬質表面に付着する汚れを除去し、衛生的な環境を作り出すために、様々な洗浄剤が使用されている。例えば、水洗トイレの洗浄剤としては、水洗トイレの手洗い部や貯水タンク内に設置することにより、フラッシュ水に洗浄剤を溶出できるように設計されたオンタンク又はインタンク用のトイレ用洗浄剤が使用されている。しかしながら、近年、タンクレスの水洗トイレが普及しており、オンタンク又はインタンク用のトイレ用洗浄剤では、タンクレスの水洗トイレに適用できないという欠点がある。
一方、トイレ便器のリム部に設置し、トイレ便器に流れるフラッシュ水に洗浄剤を流出させるリム部用のトイレ用洗浄剤が知られている。リム部用のトイレ用洗浄剤は、タンクレスの水洗トイレに適用できるが、使用前後にリム部に取り外しすること等が必要であり、衛生面で欠点があるため、広く普及していないのが現状である。
そこで、近年、トイレの便器ボウルの表面に付着させて使用するゲル状洗浄剤が開発されている。例えば、特許文献1には、重合度が15~50のポリオキシエチレンと炭素数12~18のアルキル基で構成されるポリオキシエチレンアルキルエーテルを含むトイレ用ゲル状洗浄剤を、トイレの便器ボウルの表面に付着させることによって、流水と接触しても、便器ボウルの表面に付着した状態を維持したまま、流水に洗浄剤を持続的に放出できることが報告されている。
ゲル状洗浄剤は、容器に収容され、容器の吐出口から吐出させ、被付着面に付着させることにより使用される。しかしながら、従来のゲル状洗浄剤では、ツヤ感が少なく、外観の点で更なる改善が望まれている。
また、従来、ゲル状洗浄剤は、消費者志向を捉えるために、収容する容器の吐出口の形状を工夫することにより、被付着面に所望の形状を形成して付着させるタイプのものが開発されている。しかしながら、従来のゲル状洗浄剤では、容器の吐出口の形状を工夫して被付着面上で複雑な形状を形成するように設計すると、設計した通りの複雑な形状を形成できないという欠点がある。更に、従来のゲル状洗浄剤において、被付着面への吐出時に、容器の吐出口から糸を引いた状態になったりすることがあり、被付着面上で複雑な形状を設計通りに形成することがより一層困難になるという問題点もある。
特開2011-57780号公報
本発明の目的は、ツヤ感がある外観を呈し、被付着面への吐出時に容器の吐出口から糸を引いた状態になり難く、しかも吐出された被付着面上で複雑な形状であっても設計通りに形成できる、ゲル状洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、25℃における損失正接tanδが0.020以下であるゲル状洗浄剤組成物は、ツヤ感がある外観を呈し、被付着面への吐出時に容器の吐出口から糸を引いた状態になり難いことを見出した。また、前記特性を有するゲル状洗浄剤組成物は、容器から吐出された被付着面上で、形状が崩れることなく、複雑な形状であっても、設計通りに形成できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより、完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 25℃における損失正接tanδが0.020以下である、ゲル状洗浄剤組成物。
項2. 25℃における損失正接tanδが0.015以下である、項1に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項3. 25℃における損失弾性率(G'')が100~400Paである、項1又は2に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項4. ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含む、項1~3のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項5. 更にポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、項4に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項6. 被付着面上で2個以上の凸部を有する形状を形成するように付着させて使用される、項1~5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
項7. 前記2個以上の凸部を有する形状が、放射状に延びる2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する回転対称形状であって、
中心から前記凸部の頂点までの距離D1と中心から前記凸部に隣接する一方の凹部までの距離D2の比(D1/D2)が、1.2以上である、項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項8. 前記2個以上の凸部を有する形状が、2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する非回転対称形状であって、
隣接する2つの凸部の頂点を結ぶ直線から、当該2つの凸部間に形成された凹部までの垂直方向の距離D3が1.2cm以上である、項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
項9. トイレの便器ボウル表面に付着させて使用される、項1~8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、ツヤ感がある外観を呈し、被付着面への吐出時に容器の吐出口から糸を引いた状態になり難く、しかも吐出された被付着面上で複雑な形状であっても設計通りに形成できるので、被付着面上で、優れた外観で斬新な形状のゲル状洗浄剤組成物を付着させることが可能になる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物によって被付着面上で形成される回転対称形状の一例の模式図である。 本発明のゲル状洗浄剤組成物によって被付着面上で形成される非回転対称形状の一例の模式図である。 実施例3~5、比較例1及び3のゲル状洗浄剤組成物を被付着面に吐出した後の形状を観察した図である。
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、25℃における損失正接tanδが0.020以下であることを特徴とする。以下、本発明のゲル状洗浄剤組成物について詳述する。
[粘弾特性]
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、25℃における損失正接tanδ(損失弾性率G''/貯蔵弾性率G')が0.020以下である。このような損失正接tanδを具備することによって、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引きの抑制、及び被付着面上で複雑な形状の形成が可能になる。ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、25℃における損失正接tanδとして、好ましくは0.015以下、更に好ましくは0.005~0.015、特に好ましくは0.008~0.01が挙げられる。
本発明において、25℃における損失正接tanδは、レオメーターを用いて、パラレルプレート(25.5mmφ)、ギャップ0.5mm、周波数1Hz、ひずみ0.01~100%の条件下で測定し、ひずみ0.1%の時の損失弾性率(G'')と貯蔵弾性率(G')の値を求め、算出式:損失弾性率G''(Pa)/貯蔵弾性率G'(Pa)に従って求められる値である。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、25℃における損失弾性率(G'')の値については、前記損失正接tanδの範囲を充足できることを限度として、特に制限されないが、例えば、100~400Pa、好ましくは130~350Pa、更に好ましくは170~270Paが挙げられる。このような損失弾性率(G'')の範囲を充足することによって、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。25℃における損失弾性率(G'')の測定方法は、前記損失正接tanδの場合と同様である。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、25℃における貯蔵弾性率(G')の値については、前記損失正接tanδの範囲を充足できることを限度として、特に制限されないが、例えば、10000Pa以上、好ましくは15000Pa以上、更に好ましくは16000~40000Pa、特に好ましくは17000~32000Paが挙げられる。25℃における貯蔵弾性率(G')の測定方法は、前記損失正接tanδの場合と同様である。
ゲル状洗浄剤組成物の粘弾特性は、配合する成分の種類と含有量、配合する成分の組み合わせ等によって変化するので、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、前記粘弾特性を具備させるには、配合する成分の種類と含有量、配合する成分の組み合わせ等を適宜調節すればよい。また、当業者であれば、達成すべき粘弾特性が決まっていれば、配合する成分の種類と含有量、配合する成分の組み合わせ等を調節して、所望の粘弾特性を具備させることは可能である。
[含有成分]
・ポリオキシアルキレンブロックポリマー
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記粘弾特性を具備することを限度として、含有成分については、特に制限されないが、ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含んでいることが好ましい。ポリオキシアルキレンブロックポリマーは、ゲル状態を形成させるためのゲル化剤としての役割と共に、界面活性作用による洗浄成分としての役割を果たすことができる。また、ポリオキシアルキレンブロックポリマーを含むことのよって、前記粘弾特性を好適に具備させることが可能になる。
[含有成分]
ポリオキシアルキレンブロックポリマーとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等ポリオキシアルキレンの内、2種以上のポリオキシアルキレンを含むブロックポリマーであればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーが挙げられる。
Figure 0007241477000001
一般式(1)中、j、k、l、m、及びnは、それぞれ付加モル数を示す。j+nは1以上であり、kは0以上であり、lは1以上であり、mは0以上である。A1Oは、炭素数2~4のアルキレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数は2~4であって、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数は2~4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドである。
一般式(1)において、A1Oは、炭素数2~4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、A1Oとして、好ましくはエチレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、j+nはアルキレンオキサイド(A1O)の付加モル数の合計を表し、j+nは1以上であればよく、j又はnの一方は0であってもよい。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、j及びnはそれぞれ1以上であることが好ましい。また、j及びnは、略同数であることが好ましい。j+nの上限値については、特に制限されないが、例えば400が挙げられる。また、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、j+nは、好ましくは30以上、更に好ましくは30~350、特に好ましくは70~350が挙げられる。より具体的には、jは、好ましくは15以上、更に好ましくは15~175、特に好ましくは35~175が挙げられ、nは好ましくは15以上、更に好ましくは15~175、特に好ましくは35~175が挙げられる。
一般式(1)において、A2Oは、炭素数2~4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。但し、A2Oは、A1Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドになる。即ち、A1Oがエチレンオキサイドの場合には、A2Oはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A1Oがプロピレンオキサイドの場合には、A2Oはエチレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A1Oがブチレンオキサイドの場合には、A2Oはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドになる。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、A2Oとして、好ましくはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイド、更に好ましくはブチレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、k及びmは、アルキレンオキサイド(A2O)の付加モル数を示し、それぞれ0以上である。kが0の場合には、mも0であることが好ましいが、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、k及びmは、1以上であることが更に好ましい。また、k及びmは、略同数であることが好ましい。k及びmの上限値については、特に制限されないが、例えば、kの上限値として30、mの上限値として30が挙げられる。また、k+mの上限値については、特に制限されないが、例えば60が挙げられる。また、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、k+mは、好ましくは0~60、更に好ましくは0~40、特に好ましくは10~40が挙げられる。より具体的には、kは0~30、好ましくは0~20、更に好ましくは5~20;mは0~30、好ましくは0~20、更に好ましくは5~20が挙げられる。
一般式(1)において、A3Oは、炭素数2~4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドを示す。但し、A3Oは、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドになる。即ち、k及びmが0の場合(A2Oがない場合)であれば、A3Oは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになる。また、k及び/又はmが1以上の場合、A2Oがエチレンオキサイドであれば、A3Oはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A2Oがプロピレンオキサイドであれば、A3Oはエチレンオキサイド又はブチレンオキサイドになり、A2Oがブチレンオキサイドであれば、A3Oはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドになる。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、A3Oとして、好ましくはプロピレンオキサイド又はブチレンオキサイド、更に好ましくはプロピレンオキサイドが挙げられる。
また、一般式(1)において、lは、アルキレンオキサイド(A3O)の付加モル数を示し、1以上である。lの上限値については、特に制限されないが、例えば、60が挙げられる。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、lは1~60、好ましくは15~60が挙げられる。より具体的には、k及びmが0の場合であれば、lは、より好ましくは1~60、特に好ましくは15~60、最も好ましくは30~60が挙げられる。また、k及びmが1以上の場合であれば、lは、より好ましくは1~60、特に好ましくは15~60、最も好ましくは15~30が挙げられる。
一般式(1)において、A1O、A2O及びA3Oの少なくとも1つは、エチレンオキサイドになる。前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、少なくともA1Oはエチレンオキサイドであることが好ましい。A1Oがエチレンオキサイドの場合の一般式(1)のブロックポリマーは下記一般式(1a)に示す構造になる。
Figure 0007241477000002
一般式(1a)中、j、k、l、m、及びnは、前記と同様である。EOは、エチレンオキサイドを示す。A2Oは、炭素数3又は4のアルキレンオキサイドを示す。A3Oは、炭素数2~4であって、A2Oとは異なる炭素数のアルキレンオキサイドを示す。
また、一般式(1)のブロックポリマーにおいて、炭素数3~4のアルキレンオキサイドが占める部分の分子量については、前述する一般式(1)の条件を充足する範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは1400以上、更に好ましくは1700以上、特に好ましくは1700~3500が挙げられる。
また、一般式(1)のブロックポリマーの分子量については、前述する一般式(1)の条件を充足する範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは4600以上、更に好ましくは6500以上、特に好ましくは6500~20000が挙げられる。
一般式(1)のブロックポリマーの中でも、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好適な具体例として、以下の一般式(1a-1)~(1a-3)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーが挙げられる。
Figure 0007241477000003
一般式(1a-1)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。また、一般式(1a-1)中、j1、k1、l1、m1、及びn1は、それぞれ付加モル数を示す。j1及びn1は、それぞれ、1以上、好ましくは15以上、更に好ましくは15~175、特に好ましくは35~175を示す。j1及びn1は、略同数であることが好ましい。また、j1+n1(エチレンオキサイドの付加モル数)は、好ましくは30以上、更に好ましくは30~350、特に好ましくは70~350である。k1及びm1は、それぞれ、0以上、好ましくは0~30、更に好ましくは0~20、特に好ましくは5~20を示す。k1及びm1は、略同数であることが好ましい。また、k1+m1(ブチレンオキサイドの付加モル数)は、0以上、好ましくは0~60、更に好ましくは0~40、特に好ましくは10~40である。l1は、1以上、好ましくは1~60、更に好ましくは15~60、特に好ましくは15~30を示す。
Figure 0007241477000004
一般式(1a-2)中、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。また、一般式(1a-2)中、j2、l2、及びn2は、それぞれ付加モル数を示す。j2及びn2は、それぞれ、1以上、好ましくは15~150、更に好ましくは35~150を示す。j2及びn2は、略同数であることが好ましい。また、j2+n2(エチレンオキサイドの付加モル数)は、2以上、好ましくは30~300、更に好ましくは70~300である。l2は、1以上、好ましくは1~60、更に好ましくは15~60、特に好ましくは30~60を示す。
Figure 0007241477000005
一般式(1a-3)中、EOはエチレンオキサイド、BOはブチレンオキサイドを示す。また、一般式(1a-3)中、j3、l3、及びn3は、それぞれ付加モル数を示す。j3及びn3は、それぞれ、1以上、好ましくは15~150、更に好ましくは35~150を示す。j3及びn3は、略同数であることが好ましい。また、j3+n3(エチレンオキサイドの付加モル数)は、2以上、好ましくは30~300、更に好ましくは70~300である。l3は、1以上、好ましくは1~50、更に好ましくは20~50を示す。
一般式(1a-1)~(1a-3)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーの中でも、前記粘弾特性を好適に具備させて、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは一般式(1a-1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーが挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレンブロックポリマーとして、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、10~50重量%、好ましくは12~40重量%、更に好ましくは15~25重量%が挙げられる。
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマーと共に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含んでいることが好ましい。ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルを併用することによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが含まれる場合には、洗浄作用も向上させることができる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるオキシアルキレン基の種類については、特に制限されないが、例えば、炭素数2~4のアルキレンオキサイド、即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドが挙げられる。これらのオキシアルキレン基の中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させるという観点から、好ましくはエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド、更に好ましくはエチレンオキサイドが挙げられる。また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおいて、1種の構造のオキシアルキレン基が単独で含まれていてもよく、2種以上の構造のオキシアルキレン基が組み合わされて含まれていてもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるオキシアルキレン基の付加モル数については、特に制限されないが、例えば、10~100、好ましくは25~75、更に好ましくは40~60が挙げられる。
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるアルキル基の炭素数については、特に制限されないが、例えば、10~22、好ましくは14~20、更に好ましくは16~18が挙げられる。また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおけるアルキル基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよいが、好ましくは直鎖状が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの中でも、適度なゲル強度を有するゲル状態をより一層好適に形成させる、より高い透明性を備えさせる、或は硬質表面に対する付着性をより一層向上させるという観点から、好ましくはポリオキシエチレン(付加モル数10~100)アルキル(炭素数10~22)エーテル、更に好ましくはポリオキシエチレン(付加モル数40~60)アルキル(炭素数16~18)エーテルが挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとして、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含有させる場合、その含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、1~40重量%、好ましくは2~15重量%、更に好ましくは3~7重量%が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルの比率については、前述する各成分の含有量に応じた範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させるという観点から、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの総量が1~100重量部、好ましくは3~70重量部、更に好ましくは4~60重量部となる比率が挙げられる。
・両性界面活性剤
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、両性界面活性剤が含まれていてもよい。ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、両性界面活性剤が含まれている場合には、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、両性界面活性剤が含まれる場合には、洗浄作用も向上させることができる。
両性界面活性剤の種類については、特に制限されないが、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のベタイン型両性界面活性剤;β-ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤;デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド型両性界面活性剤等が挙げられる。
これらの両性界面活性剤の中でも、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはベタイン型両性界面活性剤、更に好ましくはヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが挙げられる。
これらの両性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、両性界面活性剤を含有させる場合、その含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、1~30重量%、好ましくは5~25重量%、更に好ましくは9~20重量%が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーと両性界面活性剤の比率については、前述する各成分の含有量に応じた範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させるという観点から、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、両性界面活性剤の総量が15~200重量部、好ましくは20~175重量部、更に好ましくは25~150重量部となる比率が挙げられる。
・過酸化水素
本発明のゲル状洗浄剤組成物の好適な一態様として、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、過酸化水素が含まれていることが挙げられる。ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルと共に、過酸化水素を含むことによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、過酸化水素を含むことによって、本発明のゲル状洗浄剤組成物に漂白作用を備えさせることもできる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、過酸化水素を含有させる場合、その含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、1~15重量%、好ましくは1.5~12重量%、更に好ましくは2~10重量%が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーと過酸化水素の比率については、前述する各成分の含有量に応じた範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させるという観点から、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、過酸化水素の総量が5~100重量部、好ましくは7~75重量部、更に好ましくは10~60重量部となる比率が挙げられる。
・テトラアルキルアンモニウム塩
本発明のゲル状洗浄剤組成物の好適な一態様として、前記ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルに加えて、テトラアルキルアンモニウム塩が含まれていることが挙げられる。ポリオキシアルキレンブロックポリマーとポリオキシアルキレンアルキルエーテルと共に、テトラアルキルアンモニウム塩を含むことによって、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。更に、過テトラアルキルアンモニウム塩を含むことによって、本発明のゲル状洗浄剤組成物に除菌作用を備えさせることもできる。
テトラアルキルアンモニウム塩において、4つのアルキル基の各炭素数については、特に制限されないが、例えば、ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩、アルキル(炭素数12~20)トリアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩等が挙げられる。
ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩において、炭素数6~18のアルキル基(以下、長鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該長鎖アルキル基の炭素数については、6~18の範囲内であればよいが、好ましくは6~16、更に好ましくは8~12が挙げられる。前記ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩における2つの長鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
また、ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩において、炭素数1~4のアルキル基(以下、短鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該短鎖アルキル基の炭素数については、1~4の範囲内であればよいが、好ましくは1~3、更に好ましくは1又は2、特に好ましくは1が挙げられる。前記ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩における2つの単鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
ジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩として、具体的には、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジオレイルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
また、アルキル(炭素数12~20)トリアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩において、炭素数12~20のアルキル基(以下、長鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該長鎖アルキル基の炭素数については、12~20の範囲内であればよいが、好ましくは14~20、更に好ましくは16~18が挙げられる。
また、アルキル(炭素数12~20)トリアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩において、炭素数1~4のアルキル基(以下、短鎖アルキル基と表記することもある)については、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、当該短鎖アルキル基の炭素数については、1~4の範囲内であればよいが、好ましくは1~3、更に好ましくは1又は2、特に好ましくは1が挙げられる。アルキル(炭素数12~20)トリアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩における3つの単鎖アルキル基は、相互に同一の構造であってもよく、また相互に異なる構造であってもよいが、好ましくは、相互に同一の構造が挙げられる。
アルキル(炭素数12~20)トリアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩として、具体的には、セチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
これらのテトラアルキルアンモニウム塩の中でも、好ましくはジアルキル(炭素数6~18)ジアルキル(炭素数1~4)アンモニウム塩、更に好ましくはジアルキル(炭素数6~16)ジアルキル(炭素数1~3)アンモニウム塩、より好ましくはジアルキル(炭素数8~12)ジアルキル(炭素数1又は2)アンモニウム塩、特に好ましくはジデシルジメチルアンモニウム塩が挙げられる。
また、テトラアルキルアンモニウム塩の塩形態については、特に制限されないが、例えば、フッ化物塩、塩化物塩、ヨウ化物塩、臭化物塩等のハロゲン化物塩;水酸化物塩;メトサルフェート塩、エトサルフェート塩等のスルホン酸塩;プロピオン酸塩、アジピン酸塩等のカルボン酸塩等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはハロゲン化物塩、スルホン酸塩が挙げられる。
これらのテトラアルキルアンモニウム塩は、1種の構造のものを単独で使用してもよく、また2種以上の構造のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、テトラアルキルアンモニウム塩を含有させる場合、その含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、0.1~40重量%、好ましくは0.5~25重量%、更に好ましくは0.7~10重量%、特に好ましくは0.7~3.5重量%が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーとテトラアルキルアンモニウム塩の比率については、前述する各成分の含有量に応じた範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させるという観点から、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、テトラアルキルアンモニウム塩の総量が0.5~150重量部、好ましくは2.5~100重量部、更に好ましくは3.5~20重量部となる比率が挙げられる。
・水溶性無機塩化物
本発明のゲル状洗浄剤組成物にテトラアルキルアンモニウム塩が含まれている場合には、更に水溶性無機塩化物が含まれていることが好ましい。にテトラアルキルアンモニウム塩と水溶性無機塩化物を併用することによって、前記粘弾特性を具備させ易くなる。
水溶性無機塩化物の種類については、4℃程度の水に溶解できるものであることを限度として、特に制限されないが、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物;塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム等の2価金属の塩化物;塩化アンモニウム等が挙げられる。これらの水溶性無機塩化物の中でも、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはアルカリ金属の塩化物、塩化アンモニウム、更に好ましくは塩化ナトリウム及び塩化アンモニウムが挙げられる。
これらの水溶性無機塩化物は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
特に、水溶性無機塩化物として、アルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを併用すると、前記粘弾特性を好適に具備させつつ、ツヤ感がある外観、容器の吐出口からの糸引き抑制効果、及び被付着面上での複雑な形状の形成効果をより一層向上させることが可能になる。このようにアルカリ金属の塩化物と塩化アンモニウムを併用する場合、これらの比率としては、例えば、アルカリ金属の塩化物の総量100重量部当たり、塩化アンモニウムが10~1000重量部、好ましくは20~200重量部、更に好ましくは30~100重量部となる比率が挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、水溶性無機塩化物を含有させる場合、その含有量については、前記粘弾特性を具備できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、0.1~10重量%、好ましくは0.3~5重量%、更に好ましくは0.5~3重量%が挙げられる。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物において、ポリオキシアルキレンブロックポリマーと水溶性無機塩化物の比率については、前述する各成分の含有量に応じた範囲であればよいが、前記粘弾特性を好適に具備させるという観点から、ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、水溶性無機塩化物の総量が0.5~50重量部、好ましくは2~40重量部、更に好ましくは2.5~30重量部となる比率が挙げられる。
・水
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、ゲル状にするために水を含んでいることが好ましい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、水の含有量については、ゲル状態を形成できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、20~80重量%、好ましくは30~70重量%、更に好ましくは40~60重量%が挙げられる。
・水以外の溶剤
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、水以外の溶剤を必要に応じて含んでいてもよい。このように水以外の溶剤を含有させることによって、香料等の他の添加剤に対して分散性や溶解性を付与することが可能になる。
溶剤の種類については、特に制限されないが、例えば、グリセリンポリオキシエチレン付加物(例えば、付加モル数が5~80、好ましくは10~40、更に好ましくは15~30のエチレンオキサイド3つが、グリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物);エタノール、プロパノール、ブタノール等の1価の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等が挙げられる。
これらの溶剤の中でも、好ましくはグリセリンポリオキシエチレン付加物が挙げられる。
これらの溶剤は、1種単独で使用していてもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、溶剤(水以外)を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば、0超~30重量%、好ましくは3~20重量%、更に好ましくは5~10重量%が挙げられる。
・香料
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、使用する空間に芳香を付与するために、必要におうじて、香料が含まれていてもよい。香料は、ゲル状洗浄剤組成物の用途に応じて、所望の芳香を呈する香料成分を適宜選択すればよい。本発明のゲル状洗浄剤組成物に含有される香料としては、例えば、天然香料の他、炭化水素系香料、エーテル系香料、エステル系香料、アルコール系香料、アルデヒド系香料、ケトン系香料等の合成香料が挙げられる。
天然香料としては、例えば、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、イランイラン油、パチュリ油、シトロネラ油、レモングラス油、ボアドローズ油、チョウジ油、ユーカリ油、セダー油、ラベンダー油、ビャクダン油、ベチバー油、ゼラニウム油、ラブダナム油、ミント油、ペパーミント油、ローズ油、ジャスミン油、リッツアキュベバ油等が挙げられる。また、炭化水素系香料としては、例えば、リモネン、α-ピネン、カンフェン、p-サイメン、フェンチェン等が挙げられる。また、エーテル系香料としては、例えば、テトラヒドロ-2,4-ジメチル-4-フェニルフラン、1,8-シネオール、ローズオキサイド、セドロールメチルエーテル(セドランバー)、p-クレジルメチルエーテル、イソアミルフエェニルエチルエーテル、4-フェニル-2,4,6-トリメチル-1,3-ジオキサン、アネトール等が挙げられる。また、エステル系香料としては、例えば、ゲラニルアセテート、エチルアセテート、エチルプロピオネート、メチルブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、ブチルアセテート、エチル2-メチルブチレート、イソアミルアセテート、エチル2-メチルペンタノエート(マンザネート)、ヘキシルアセテート、アリルヘキサノエート、トリシクロデセニルプロピオネート(VERTOPRO;フロロシクレン)、アリルヘプタノエート、イソボルニルアセテート、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、2-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート(ナルシドール)等が挙げられる。また、アルコール系香料としては、例えば、リナノール、3-オクタノール、2,6-ジメチル-ヘプタノール、10-ウンデセノール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ミルセノール、テトラヒドロリナロール、ターピネオール、セドロール、2,4-ジメチル-3-シクロヘキサン-1-メタノール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、ネロリドール、9-デセノール、シス-3-ヘキセノール、トランス-2-ヘキセノール、オイゲノール等が挙げられる。また、アルデヒド系香料としては、例えば、シトロネラール、オクタナール、パラアルデハイド、ベンズアルデヒド、アルデヒドC-6、アルデヒドC-7、 アルデヒドC-8、アルデヒドC-9、アルデヒドC-10、トリプラール、p-エチルジメチルヒドロシンナミックアルデヒド(フローラゾン)、2-トリデセナール、アルデヒドC11等が挙げられる。また、ケトン系香料としては、例えば、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、アセトイン、メチルアミルケトン、エチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メチルヘプテノン、コアボン、カンファー、カルボン、メントン、d-プレゴン、ピペリトン、フェンチョン、ゲラニルアセトン、マルトール、エチルマルトール、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフラノン、プリカトン、アセトフェノン、p-メチルアセトフェノン、ベンジルアセトン、ベンジルケトン等が挙げられる。
これらの香料は、単品香料として1種単独で使用してもよく、また調合香料として2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、香料を含有させる場合、その含有量については、特に制限されないが、例えば、0超~15重量%、好ましくは1~12重量%、更に好ましくは3~10重量%が挙げられる。
・その他の添加剤
本発明のゲル状洗浄剤組成物には、前述する成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、非イオン性界面活性剤(ポリオキシアルキレンブロックポリマー及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル以外)、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤(テトラアルキルアンモニウム塩以外)、酵素、殺菌剤、キレート剤、着色剤、顔料、消臭剤、乳化剤、可溶化剤、増量剤、溶解性調整剤、漂白剤、撥水剤、親水剤、充填剤、pH調整剤、増粘剤、緩衝剤、消泡剤等の添加剤を適量含むことができる。
[製造方法]
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、常温において、含有させる成分を所定量混合することによって製造される。
[用途]
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、硬質表面の洗浄及び除菌に使用される。具体的には、硬質表面に付着させ、硬質表面上に付着した本発明のゲル状洗浄剤組成物に水を接触させることにより、水に含有成分が流出し、硬質表面の洗浄及び除菌が行われる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、洗浄対象となる硬質表面としては、水との接触が可能な硬質表面であればよく、例えば、トイレ便器ボウル、トイレの手洗い部、ガラス、窓、ドア、浴室の壁等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはトイレ便器ボウルが挙げられる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物をトイレ便器の洗浄に使用する場合、本発明のゲル状洗浄剤組成物は、フラッシュ水として供給される水と接触する部位に付着させればよい。このような付着部位として、好ましくは便器ボウルの表面が挙げられるが、貯水タンクの上に手洗い部が付いている水洗トイレの場合であれば、当該手洗い部の受け皿(貯水タンクの上蓋表面)であってもよい。本発明のゲル状洗浄剤組成物は、このような部位に付着させても、被付着面に対する優れた付着性を備えているため、フラッシュ水が流れても、又はフラッシュ水として貯水タンクに供給される水と接触しても、付着した状態を維持することができる。
本発明のゲル状洗浄剤組成物を硬質表面に付着させるには、被付着面に対して本発明のゲル状洗浄剤組成物を収容した容器から押出又は噴射させて吐出すればよい。
[容器]
本発明のゲル状洗浄剤組成物は、チューブ容器、ボトル容器、シリンジ型容器等の押出式容器;エアゾール容器等の噴射式容器等に収容して供給される。押出式容器の押出機構については、特に制限されず、手動式、圧縮式等のいずれであってもよい。
また、本発明のゲル状洗浄剤組成物を収容する容器は、ゲル状洗浄剤組成物を吐出させる吐出口の形状は、吐出されたゲル状洗浄剤組成物が被付着面上で所望の形状を形成できるように設計されていればよい。
[被付着面上で形成される形状]
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、容器から吐出後に被付着面上で形成される形状については、特に制限されない。従来のゲル状洗浄剤組成物では、被付着面上で複雑な形状を形成させようとしても、設計通りの形状に形成できないという欠点があるが、本発明では、かかる欠点を解消し、被付着面上で複雑な形状を形成させることができる。更に、本発明では、従来のゲル状洗浄剤組成物では、被付着面上で複雑な形状を形成させようとすると、ゲル状洗浄剤組成物と被付着面との間に隙間が生じ、付着性が低下する欠点もあるが、本発明では、かかる欠点も解消し、被付着面上で複雑な形状を形成させても、ゲル状洗浄剤組成物と被付着面との間に隙間が生じるのを抑制して、優れた付着性を備えさせることができる。このような本発明の格別の効果を鑑みれば、本発明のゲル状洗浄剤組成物は、容器から吐出後に被付着面上で複雑な形状を形成するように設定されていることが好ましい。
被付着面上で形成される複雑な形状の一例としては、2個以上の凸部を有する形状が挙げられる。なお、本明細書において、被付着面上で形成されるゲル状洗浄剤組成物の形状は、被付着面に対して垂直方向から見た場合の形状である。
2個以上の凸部を有する形状の一態様として、放射状に延びる2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する回転対称形状が挙げられる。回転対称とは、中心点を軸として回転させた際に、回転する角度が360°未満でもとの形状に一致することを意味する。また、本発明において、回転対称形状は、完全回転対称性から±20%の変動は許容される。回転対称形状では、例えば、花柄、星柄等を形成できる。
前記回転対称形状の好適な例として、中心Cから凸部の頂点Tまでの距離D1と中心から当該凸部に隣接する一方の凹部Bまでの距離D2の比(D1/D2)が、1.2以上が挙げられる。図1に、放射状に延びる6個の凸部と、当該凸部の間に形成される6個の凹部を有する回転対称形状の例を挙げて、前記距離D1及びD2を模式的に示す。従来のゲル状洗浄剤組成物では、回転対称形状において前記距離D1とD2との差が大きくなるように設計されていても、設計通りに形状を保持できず、前記比(D1/D2)が小さくなり、凸部の形状が際立ち難くなる傾向があったが、本発明では、回転対称形状において前記距離D1とD2との差が大きくなるように設計しても、その設計通りに被付着面上で形状を形成でき、前記比(D1/D2)が前述する範囲のように大きく、凸部の形状を際立たせることが可能になっている。
前記回転対称形状として、凸部の形状を際立たせた形状にして優れた外観を備えさせるという観点から、前記比(D1/D2)として、好ましくは1.2~4程度、更に好ましくは1.3~3.5程度が挙げられる。
なお、前記回転対称形状において、大きさの異なる凸部が2個以上あり、前記比(D1/D2)の値が2以上存在する場合には、少なくとも1個の前記比(D1/D2)の値が前記範囲を満たすように設定されていれていればよい。
前記回転対称形状における前記距離D1及びD2としては、洗浄対象物の種類等に応じて適宜設定されるが、洗浄対象物がトイレの便器ボウルの場合であれば、前記距離D1として、例えば1.0~3.2cm、好ましくは1.2~3.0cm、更に好ましくは1.4~2.7cmが挙げられ、前記距離D2として、例えば0.6~2.6cm、好ましくは0.7~1.4cm、更に好ましくは1.0~1.3cmが挙げられる。
なお、前記回転対称形状において、大きさの異なる凸部が2個以上あり、前記距離D1及びD2の値がそれぞれ2以上存在する場合には、少なくとも1個の前記距離D1及びD2の値が前記範囲を満たすように設定されていれていればよい。
また、前記回転対称形状1個当たりの凸部の数については、2個以上であればよく、形成する模様に応じて適宜設定すればよいが、例えば2~10個、好ましくは3~8個、更に好ましくは4~6個が挙げられる。
また、前記回転対称形状において、凸部の形状については、特に制限されないが、例えば、花弁形、楕円形、円形、涙滴形、針形等が挙げられる。凸部の形状が、花弁形、楕円形、円形、涙滴形等の場合には、前記回転対称形状で花柄を形成することができる。なお、前記回転対称形状において、2個以上の凸部は、同一の大きさ及び形状のもので構成されていてもよく、異なる大きさ又は形状のもので構成されていてもよい。
また、2個以上の凸部を有する形状の他の一態様として、2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する非回転対称形状が挙げられる。このような非回転対称形状では、例えば、ハート柄等を形成できる。
前記非回転対称形状の好適な例として、隣接する2つの凸部Tの頂点を結ぶ直線Lから、当該2つの凸部間に形成された凹部Bまでの垂直方向の距離D3が1.2cm以上であるものが挙げられる。図2に、2個の凸部と、当該凸部の間に形成される1個の凹部を有する非回転対称形状の例を挙げて、前記距離D3を模式的に示す。従来のゲル状洗浄剤組成物では、非回転対称形状において前記距離D3が大きくなるように設計されていても、設計通りに形状を保持できず、前記距離D3が小さくなり、凸部の形状が際立ち難くなる傾向があったが、本発明では、非回転対称形状において前記距離D3が大きくなるように設計しても、その設計通りに被付着面上で形状を形成でき、前記距離D3が前述する範囲のように大きく、凸部の形状を際立たせることが可能になっている。
非回転対称形状において、凸部の形状を際立たせた形状にして優れた外観を備えさせるという観点から、前記距離D3として、好ましくは1.4~2.0cm程度、更に好ましくは1.3~1.9cm程度が挙げられる。
なお、前記非回転対称形状において、凸部が3個以上あり、前記距離D3が2以上存在する場合には、少なくとも1個の前記距離D3の値が前記範囲を満たすように設定されていれていればよい。
前記非回転対称形状1個当たりの凸部の数については、2個以上であればよく、形成する模様に応じて適宜設定すればよいが、例えば2~10個、好ましくは2~8個、更に好ましくは2~6個が挙げられる。
また、前記非回転対称形状1個において、凸部の形状については、特に制限されないが、例えば、花弁形、楕円形、円形、涙滴形、針形等が挙げられる。なお、前記非回転対称形状において、2個以上の凸部は、同一の大きさ及び形状のもので構成されていてもよく、異なる大きさ又は形状のもので構成されていてもよい。
本発明のゲル状洗浄剤組成物が容器から吐出後に被付着面上で前記形状を形成させるように設定するには、使用する容器の吐出口の形状、1回当たりのゲル状洗浄剤組成物の吐出量を適宜設定すればよい。吐出後のゲル状洗浄剤組成物が所望の形状にするための容器の吐出口の形状については、特開2015-67321号公報等で公知である。
本発明のゲル状洗浄剤組成物において、吐出後に被付着面上で形成される1つの形状当たりのゲル状洗浄剤組成物の量については、洗浄対象物の種類、被付着面上に付着させる個数等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、2.4~4.0g程度、好ましくは3.0~3.5g程度が挙げられる。
以下、実施例を挙げて、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例で使用した主な成分の構造、商品名等は、以下の通りである。
・ポリオキシアルキレンブロックポリマー:構造式:HO-(EO)j1-(BO)k1-(PO)l1-(BO)m1-(EO)n1-H[j1及びn1は略同数、k1及びm1は略同数、EO付加モル数(j1+n1)は約330、BOの付加モル数(k1+m1)は約20、POの付加モル数(l1)は約20、分子量は約16800、疎水基部分((BO)k1-(PO)l1-(BO)m1)の分子量は約2200]
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:ポリオキシエチレン(付加モル数50)セチルエーテル及びポリオキシエチレンオレイルエーテルの混合物
・両性界面活性剤:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、商品名「アモーゲンCB-H」、第一工業製薬株式会社製
・テトラアルキルアンモニウム塩:ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、商品名「DDAM(リポカード210-80MSPG)」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・過酸化水素:ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製。
・塩化ナトリウム:和光純薬工業株式会社製。
・塩化アンモニウム:和光純薬工業株式会社製。
・グリセリンオキサイド:付加モル数20のエチレノキサイド3つがグリセリンにエステル結合しているグリセリンポリオキシエチレン付加物、商品名「GE20」、第一工業製薬株式会社製。
・香料:ミント系香料
試験例1
表1に示す各成分を所定量混合することにより、ゲル状洗浄剤組成物を調製した。なお、表1に示す含有量は、添加した添加剤(商品)に含まれる溶媒を除いた各成分の実質的な量を示す。得られたゲル状洗浄剤組成物について、以下の方法で、粘弾特性、及び被付着面へ付着後の状態について、評価した。
<粘弾特性>
レオメーター(「MCR302」、アントンパール社製)を用いて、以下の条件で、ひずみ0.1%の時の損失弾性率G''及び貯蔵弾性率G'を測定し、損失正接tanδを算出した。
測定条件:25℃、パラレルプレート(25.5mmφ)、ギャップ0.5mm
測定手順:静置(せん断速度0S-1、時間300秒)した後に、ひずみ分散試験験(ひずみγ=0.01~100%、周波数f=1Hz)を行った。
<被付着面へ付着後のゲル状洗浄剤組成物の状態>
各ゲル状洗浄剤組成物をポンプ式容器に収容した。なお、本ポンプ式容器では、1回の押出しによって、ゲル状洗浄剤組成物3.5gが吐出されるように設計されている。また、本ポンプ式容器の吐出口は、吐出後のゲル状洗浄剤組成物が、6個の円形凸部と6個の凹部があり、中心から凸部の頂点までの距離D1が1.9cm、中心から凸部に隣接する凹部までの距離D2が1.0cm、比D1/D2が1.9である6回転対称(具体的には、図3の実施例3~5として示す形状)になるように設計されている。
ポンプ式容器から各ゲル状洗浄剤組成物をアクリル製の硬質表面に吐出させ、吐出後のゲル状洗浄剤組成物のツヤ感、吐出時のゲル状洗浄剤組成物の糸引きの程度、及び吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状を以下の基準に従って評点化した。なお、評点化に際して、例えば評点3と評点4の中間の状態の場合には評点3.5と判定し、小数点第1位の桁で評点化した。各評価は4名によって各項目について評点化し、各項目の評点の平均点を算出した。
・吐出後のゲル状洗浄剤組成物のツヤ感の判定基準
5:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が十分ある。
4:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が概ね十分ある。
3:吐出後のゲル状洗浄剤組成物に僅かにツヤ感がある。
2:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が殆どない。
1:吐出後のゲル状洗浄剤組成物にツヤ感が全くない。
・吐出時のゲル状洗浄剤組成物の糸引きの程度の判定基準
5:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが全くなく、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、設計された形状の通りになっている。
4:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが殆どなく、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、設計された形状の通りになっている。
3:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが僅かにあり、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによる影響が若干あるが、全体的には設計された形状の通りになっている。
2:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きがあり、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによって設計された形状から変化している。
1:吐出時にゲル状洗浄剤組成物が容器の吐出口から糸引きが強く、吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、糸引きによって設計された形状から大きく変化している。
・吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状の判定基準
5:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.8~2.0程度になっており、設計された形状の通りになっている。
4:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.5~1.7程度になっており、略設計された形状の通りになっている。
3:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.2~1.4程度になっており、概ね設計された形状の通りになっている。
2:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.1程度になっており、凸部の形状が設計通りに現れておらず、設計された形状から変化している。
1:吐出後のゲル状洗浄剤組成物の形状は、比D1/D2が1.0以下程度になっており、凸部の形状が設計通りに全く現れておらず、設計された形状から大きく変化している。
また、各項目の評点の平均点を加算して3で除することにより総合平均点も算出し、以下の分類に従って、総合評価を行った。
・総合評価の分類基準
◎:総合平均点が4以上
○:総合平均点が3以上4未満
△:総合平均点が2以上3未満
×:総合平均点が2未満
結果を表1に示す。また、代表的な結果として、実施例3~5、比較例1及び3のゲル状洗浄剤組成物の吐出後の形状を観察した結果を図3に示す。この結果、ゲル状洗浄剤組成物の25℃における損失正接tanδが0.020以下である場合、被付着面に吐出すると、ツヤ感が良好な外観を呈し、糸引きが抑制できており、設計された通りの複雑な形状を形成できていた。
Figure 0007241477000006

Claims (13)

  1. 25℃における損失正接tanδが0.020以下であり、
    ポリオキシアルキレンブロックポリマーを10~50重量%、及び
    両性界面活性剤を5~25重量%含む、ゲル状洗浄剤組成物。
  2. ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、両性界面活性剤の総量が20~200重量部である、請求項に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  3. 25℃における損失正接tanδが0.020以下であり、
    両性界面活性剤を5~25重量%、及びポリオキシアルキレンブロックポリマーを含み、
    ポリオキシアルキレンブロックポリマーの総量100重量部当たり、両性界面活性剤の総量が20~200重量部である、ゲル状洗浄剤組成物。
  4. 25℃における損失正接tanδが0.015以下である、請求項1~3のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  5. 25℃における損失弾性率(G'')が100~400Paである、請求項1~4のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  6. 更にポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む、請求項1~5のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  7. ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、0.85~15重量%である、請求項6に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  8. 更に水を30~70重量%含む、請求項1~7のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  9. 更にグリセリンポリオキシエチレン付加物を2.55~20重量%含む、請求項1~8のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  10. 被付着面上で2個以上の凸部を有する形状を形成するように付着させて使用される、請求項1~のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
  11. 前記2個以上の凸部を有する形状が、放射状に延びる2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する回転対称形状であって、
    中心から前記凸部の頂点までの距離D1と中心から前記凸部に隣接する一方の凹部までの距離D2の比(D1/D2)が、1.2以上である、請求項10に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  12. 前記2個以上の凸部を有する形状が、2個以上の凸部と、当該凸部の間に形成される凹部を有する非回転対称形状であって、
    隣接する2つの凸部の頂点を結ぶ直線から、当該2つの凸部間に形成された凹部までの垂直方向の距離D3が1.2cm以上である、請求項10に記載のゲル状洗浄剤組成物。
  13. トイレの便器ボウル表面に付着させて使用される、請求項1~12のいずれかに記載のゲル状洗浄剤組成物。
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