JP2017125086A - ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP2017125086A
JP2017125086A JP2016003240A JP2016003240A JP2017125086A JP 2017125086 A JP2017125086 A JP 2017125086A JP 2016003240 A JP2016003240 A JP 2016003240A JP 2016003240 A JP2016003240 A JP 2016003240A JP 2017125086 A JP2017125086 A JP 2017125086A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
bis
weight
resin composition
propylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016003240A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6896996B2 (ja
Inventor
正之 壁谷
Masayuki Kabetani
正之 壁谷
五士 今村
Itsuji Imamura
五士 今村
貴之 藤沢
Takayuki Fujisawa
貴之 藤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polypropylene Corp
Original Assignee
Japan Polypropylene Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polypropylene Corp filed Critical Japan Polypropylene Corp
Priority to JP2016003240A priority Critical patent/JP6896996B2/ja
Publication of JP2017125086A publication Critical patent/JP2017125086A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6896996B2 publication Critical patent/JP6896996B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 製品の最小厚み1.5mmt以上の厚みに対して高い難燃性を保有し、手触り肌触り感(手触りでの粘着感)、耐傷付き特性、撥水性、耐変色性(難燃剤に起因する成形体の変色の防止)や防汚性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物およびそれらを成形してなる成形体を提供する。【解決手段】 特定のプロピレン系重合体(成分(A))70〜95重量%と、特定の有機系難燃剤(成分(B))3〜20重量%と、特定の金属酸化物(成分(C))2〜10重量%(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量は100重量%である。)と、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、特定のシリコーン化合物(成分(X))0.6〜5重量部とを含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性を有するポリプロピレン系樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、肌触り感(手触りでの粘着感)、耐傷付き特性、撥水性、難燃性、耐変色性(難燃剤に起因する成形体の変色の防止)に優れたポリプロピレン系樹脂組成物およびそれらを成形してなる成形体に関する。
近年、家電製品、住設部材においても、樹脂自身が燃え難いという特性(所謂、自消性)と水分及び皮脂などによる汚れ防止性能(所謂、防汚性)が、より高いレベルで要求されている。一方、近年、自動車分野や家電製品、住設分野において軽量化や電気効率の向上を目的に樹脂の薄肉化が注目されている。また、住設分野においては屋外や水回りでの使用においても汚れにくい材料について要求されている。各分野において共通する性能として汚れに強くて燃えにくい材料が現在、強く求められている。
特許文献1にはシリコーンオイルと難燃剤を熱可塑性樹脂に添加することにより得られる、汚れに強い難燃性樹脂組成物が記載されている。しかしながら、低粘度のシリコーンオイルを使用することにより難燃性が低下してしまい、難燃剤が有する本来の難燃性能を発揮できず、要求性能を満たすためには難燃剤を増量する必要がある。それにより、成形体表面へ難燃剤がブリードしてしまい、従来から必要とされている成形体の外観が悪化し、成形体表面のベタツキ、難燃剤による耐候性の悪化が懸念される。また、成形体表面に難燃剤が存在することにより撥水性の低下も懸念される。
特許文献2にはシリコーンオイルと難燃剤を熱可塑性樹脂に添加することにより、成形体の表面外観に優れた難燃性樹脂組成物が記載されている。しかしながら、該発明ではシリコーンオイルの添加量が少ない為に、撥水性を満足することが困難であり、撥水性をより高いレベルで満足する為にはシリコーンオイルを増やす必要がある。即ち、特許文献2で記載されているシリコーンオイルを増量した場合、非常に燃えやすい低分子量のシロキサンを増量した影響により、種々の物性、特に難燃性の低下が懸念される。
特開2012−214677号公報 特開2008−74896号公報
本発明の課題は、従来の技術では困難であった、製品の最小厚み1.5mmt以上の厚みに対して高い難燃性を保有し、手触り肌触り感(手触りでの粘着感)、耐傷付き特性、撥水性、耐変色性(難燃剤に起因する成形体の変色の防止)や防汚性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物およびそれらを成形してなる成形体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピレン系樹脂、特定の有機系難燃剤、金属酸化物並びに特定のシリコーンオイル及びポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したグラフトポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のシリコーン化合物を特定量配合することにより、非常に高い難燃性と防汚性、傷つき性を発現し、かつ、成形加工後に良好な製品外観を得られるポプロピレン系樹脂組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記の条件(A−1)を満足する成分(A)70〜95重量%と、下記の条件(B−1)を満足する成分(B)3〜20重量%と、下記の条件(C−1)を満足する成分(C)2〜10重量%(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量は100重量%である。)と、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、下記の条件(X−1)を満足する成分(X)0.6〜5重量部とを含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
条件(A−1)
成分(A)は、プロピレン単独重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン系重合体である。
条件(B−1)
成分(B)は、融点が200℃未満の有機系難燃剤である。
条件(C−1)
成分(C)は、金属酸化物である。
条件(X−1)
成分(X)は、下記の成分(D)及び成分(E)からなる群から選ばれる少なくとも1種のシリコーン化合物である。
成分(D):ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したグラフトポリマー。
成分(E):粘度が1000〜50000cStのシリコーンオイル。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分(X)が、下記の条件(X−2)を満足するポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
条件(X−2)
成分(X)が、成分(E)を含有する。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明において、ポリプロピレン系樹脂組成物が、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、核剤0.05〜2重量部を更に含むポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1乃至第3の何れかの発明において、成分(A)がプロピレン−エチレンブロック共重合体であるポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1乃至第4の何れかの発明によるポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる成形体が提供される。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体は手触り肌触り感(手触りでの粘着感)が良好なうえに、従来の技術では困難であった、高い難燃性を維持したまま防汚性、撥水性、耐傷つき性、耐変色性に優れている。
I.ポリプロピレン系樹脂組成物
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、条件(A−1)を満足する成分(A)70〜95重量%と、条件(B−1)を満足する成分(B)3〜20重量%と、条件(C−1)を満足する成分(C)2〜10重量%(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量は100重量%である。)と、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、条件(X−1)を満足する成分(X)0.6〜5重量部とを含有することを特徴とするものである。
1.成分(A):プロピレン系重合体
以下に、本発明に用いられる成分(A)(プロピレン系重合体)の詳細について説明する。本発明に用いられる成分(A)(プロピレン系重合体)は、条件(A−1)を満足するものである。
1−1.条件(A−1)
本発明に用いられる成分(A)は、プロピレン単独重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン系重合体である。これらのうち、手触り肌触り感(手触りでの粘着感)や耐傷付き特性を良好にするにはプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を用いるのが好ましく、なかでもプロピレン−エチレンブロック共重合体は、製造が比較的容易で市販製品の種類も多く、入手が容易であるので、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において手触り肌触り感(手触りでの粘着感)や耐傷付き特性を所望の範囲に調整するのが容易であり、後述の通り成形性の観点からも、好ましく用いられる。
本発明で用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、一般に、プロピレン単独重合体部分70〜99.99重量%とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分0.01〜30重量%とからなり、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分はプロピレンとプロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンをコモノマーとするランダム共重合体である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分は好ましくは0.1〜25重量%(即ち、プロピレン単独重合体部分は75〜99.9重量%)、より好ましくは1.5〜20重量%(プロピレン単独重合体部分は80〜98.5重量%)、更に好ましくは2〜10重量%(プロピレン単独重合体部分は90〜98重量%)である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分やプロピレン単独重合体部分をこの様な範囲とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、成形体表面の硬さを維持することができる為、良好な耐傷付き特性を発現することができる。即ち、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分が30重量%を超えると、難燃性が低下する傾向となり、0.01%未満では耐衝撃性等の機械物性が低下し、用途によっては適用できなくなってしまう場合が有る。
また、本発明で用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体において、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分におけるα−オレフィン含有量は通常30〜60重量%(即ち、プロピレン含量は40〜70重量%)、好ましくは35〜58重量%(プロピレン含量は42〜65重量%)、より好ましくは40〜57重量%(プロピレン含量は43〜60重量%)、更に好ましくは45〜56重量%(プロピレン含量は44〜55重量%)である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分のα−オレフィン含量をこの様な範囲とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、良好な手触り肌触り感(手触りでの粘着感)を付与すると共に、成形体表面の硬さを維持することが可能となる為、良好な耐傷付き特性を発現することができる。即ち、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体部分におけるα−オレフィン含有量が60重量%を超えると耐衝撃性等の機械物性が低下し、用途によっては適用できなくなってしまう場合が有る。また、30重量%未満では成形体表面の硬さを維持することができず、良好な耐傷付き特性を発現することが困難となる場合が有る。
更に、本発明で用いられるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体において、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体全体のプロピレン含量は通常は82〜99.997重量%(即ちα−オレフィン含量は0.003〜18重量)、好ましくは85.5〜99.965重量%(α−オレフィン含量は0.035〜14.5重量)、より好ましくは88.6〜99.6重量%(α−オレフィン含量は0.4〜11.4重量)、更に好ましくは94.4〜99重量%(α−オレフィン含量は1〜5.6重量)である。プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体全体のプロピレン含量をこの様な範囲とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、良好な手触り肌触り感(手触りでの粘着感)を付与すると共に、成形体表面の硬さを維持することが可能となる為、良好な耐傷付き特性を発現することができる。即ち、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体全体のプロピレン含量が99.997重量%を超えると耐衝撃性等の機械物性が低下し、用途によっては適用できなくなってしまう場合が有る。また、82重量%未満では成形体表面の硬さを維持することができず、良好な耐傷付き特性を発現することが困難となる場合が有る。
また、プロピレンと共重合させるプロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンであるコモノマーは、1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体としては、具体的に、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテン−1ブロック共重合体、プロピレン−ペンテン−1ブロック共重合体、プロピレン−ヘキセン−1ブロック共重合体、プロピレン−オクテン−1ブロック共重合体のような二元共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1ブロック共重合体、プロピレン−エチレン−ヘキセン−1ブロック共重合体のような三元共重合体などが挙げられ、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1ブロック共重合体などが好ましい。
プロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、1−オクテン等を挙げることができる。
1−2.成分(A)のその他の物性等について
以下に、成分(A)のその他の物性等について説明する。
成形性の観点から、成分(A)は、融点が通常は100℃以上200℃未満であり、好ましくは130〜170℃であり、160〜165℃であることが更に好ましい。成分(A)の融点をこの様な範囲とすることにより、良好な成形性や難燃性を保つと共に、プロピレン系重合体や後述する有機系難燃剤の劣化に伴う変色を防止し、良好な外観を得ることが可能となる。即ち、融点が100℃未満では成形体とした時に比較的低温で軟化してしまうため、難燃剤を添加し難燃性を付与する用途には適さない場合がある。一方、融点が200℃以上では成形温度が高くなってしまうため、プロピレン系重合体や難燃剤が成形時の熱により劣化し、変色等の原因となる場合がある。また、プロピレン系重合体の融点は、主として、原料として用いられるプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンの種類、共重合比率、MFR等により、適宜制御することができる。なお、本明細書でいう「融点」とは、示差走査熱量計(DSC:Differential Scanning Calorimeter)により、測定された融解ピーク温度である。
本発明に用いられる成分(A)は、JIS K7210に準拠したメルトフローレート(以下、MFRとも記す。)[測定温度230℃、荷重2.16kg(21.18N)]が、通常は0.1〜200g/10分であり、1.0〜150g/10分であるのが好ましい。10〜130g/10分であるのが更に好ましく、30〜100g/10分がより好ましい。MFRをこのような範囲とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体において、良好な成形性や、成形体の良好な外観を保つことが可能となる。即ち、MFRが0.1g/10分を下回ると、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を成形する時の負荷が増大し、成形性が悪化すると共に、成形体の変色等を生じ外観が悪化するおそれがあり、逆に、200g/10分を上回ると、成形時にバリなどの成形不良を生じるおそれがある。
また、成分(A)は、その結晶化度を示すアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が96%以上のものが、本発明おいて好ましく用いられ、更に好ましくは、アイソタクチックペンタッド分率97%以上である。アイソタクチックペンタッド分率が96%以上であると、成形体とした時に良好な結晶構造を発現し剛性や耐熱性が高くなり、難燃性効果も高めることが可能となる。成分(A)の結晶化度の制御は、原料の共重合比率や、使用する触媒によって分子量分布を制御することにより調整することができる。
なお、上記アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は、13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定される値であり、同位体炭素による核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である。すなわち、アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してアイソタクチック結合したプロピレン単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中mmmmピークの強度分率をもってアイソタクチックペンタッド単位を測定し、測定には、例えば日本電子社製FT−NMRの270MHzの装置が用いられる。
本発明で成分(A)として用いられるプロピレン系重合体を製造するために用いられる触媒は、特に限定されるものではなく、公知の触媒が使用可能である。例えば、チタン化合物と有機アルミニウムを組み合わせた、いわゆるチーグラー・ナッタ触媒(例えば、ポリプロピレンハンドブック(1998年5月15日 初版第1刷発行)等に記載)、あるいは、メタロセン触媒(例えば、特開平5−295022号公報等に記載)が使用できる。
本発明で成分(A)として用いられるプロピレン系重合体を製造するために用いられる重合プロセスは、特に限定されるものではなく、公知の重合プロセスが使用可能である。例えば、スラリー重合法、バルク重合法、気相重合法等が使用できる。また、バッチ重合法や連続重合法のいずれも用いることができ、所望により、二段及び三段等の複数段の連続重合法を用いてもよい。また、2種以上のプロピレン系重合体を機械的に溶融混練することによっても、製造することができる。
また、成分(A)として使用可能なプロピレン系重合体は、種々の製品が多くの会社から市販されており、例えば日本ポリプロ社製のノバテックシリーズ等を挙げることができる。これら市販の製品から所望の物性を有する製品を購入し、使用することも可能である。
2.成分(B):有機系難燃剤
2−1.条件(B−1)
本発明に用いられる成分(B)は、融点が200℃未満の有機系難燃剤である。成分(B)として使用できる有機系難燃剤としては、一般的にポリオレフィン用の難燃剤として用いられる有機系難燃剤であれば、ハロゲン系、リン系などの種々の有機系難燃剤のうち、融点が200℃未満のものを用いることができる。
また、ハロゲン系難燃剤としては、例えば、ハロゲン化ビスフェノール系化合物、ハロゲン化ビスフェノール−ビス(アルキルエーテル)系化合物等を挙げることができ、これらのうち、融点が200℃未満のものを成分(B)として使用することができる。

これら成分(B)として使用する有機系難燃剤の融点を200℃未満とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の成形温度を極端に高温にする必要が無い為、プロピレン系重合体や難燃剤の成形時の熱による劣化を防ぐことができる。即ち、融点が200℃以上では成形温度が高くなってしまうため、プロピレン系重合体や難燃剤が成形時の熱により劣化し、変色等の原因となる場合がある。なお、成分(B)の融点の下限は一般的に30℃である。
上記ハロゲン化ビスフェノール系化合物としては、例えば、ハロゲン化ビスフェニルアルカン類、ハロゲン化ビスフェニルエーテル類、ハロゲン化ビスフェニルチオエーテル類、ハロゲン化ビスフェニルスルフォン類等が挙げられ、なかでもビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン等のハロゲン化ビスフェニルチオエーテル類が用いられることが多い。
上記ハロゲン化ビスフェノールビス(アルキルエーテル)系化合物としては、例えば、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1−(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−2−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1−(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−3−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1−(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−2−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1−(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−3−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1,3−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1,3−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、2−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォンが挙げられ、なかでも臭素化ビスフェノールA(臭素化脂肪族エーテル)、臭素化ビスフェノールS(臭素化脂肪族エーテル)、塩素化ビスフェノールA(塩素化脂肪族エーテル)、塩素化ビスフェノールS(塩素化脂肪族エーテル)、とりわけエーテル化テトラブロモビスフェノールA、エーテル化テトラブロモビスフェノールSが用いられることが多い。
エーテル化テトラブロモビスフェノールAとして、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンが例示される。エーテル化テトラブロモビスフェノールSとして、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォンが例示される。
これらのハロゲン系難燃剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
また、ハロゲン系難燃剤と共に、リン系難燃剤などのハロゲン系難燃剤に該当しない他の有機系難燃剤を使用することもできる。
これらのハロゲン系難燃剤の中でも、臭素系難燃剤は、難燃効果が高いので、用いられることが多い。
一方、近年はハロゲン系難燃剤の環境負荷への問題や、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体に対する分散や難燃性の発現効果が高いことから、有機リン酸エステル化合物からなるリン系難燃剤が好ましい。
3.成分(C):金属酸化物
3−1.条件(C−1)
本発明に於いて、成分(C)は金属酸化物であり、所謂難燃助剤と呼ばれるものである。
本発明で成分(C)として用いられる金属酸化物は特に制限されず種々の化合物を使用することが出来るが、中でも、アンチモン化合物が好ましい。アンチモン化合物は、有機系難燃剤(B)と共にポリプロピレン樹脂(A)に配合されることによって、難燃助剤として働き、より効果的に難燃効果を向上させることが可能となる。
具体的なアンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンであり、具体的な金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミ、酸化モリブデン、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。より好ましいアンチモン化合物としては、三酸化アンチモンがあり、通常は平均粒径が30μm以下、好ましくは10μm以下、更に好ましくは1μm以下のものが好適である。平均粒径の下限について特に制限はないが、取扱いの容易さや分散性の観点から、通常0.01μmである。金属酸化物の平均粒子径が30μmより大きい場合には、ポリプロピレン系樹脂(A)に対する分散性が悪くなり、高度な難燃性を得ることが難しくなる傾向となる。
なお、本発明において、アンチモン化合物には、金属アンチモンが含まれるものとする。本発明で用いるアンチモン化合物としては、有機系難燃剤と併用することによって、難燃性の高い相乗効果が得られるという理由から、三酸化アンチモンが好ましい。
また、これらの金属酸化物(C)は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
4.成分(X):シリコーン化合物
4−1.条件(X−1)
本発明で用いる成分(X)は、下記の成分(D)及び成分(E)からなる群から選ばれる少なくとも1種のシリコーン化合物である。これらの成分(D)や成分(E)を用いることにより、良好な防汚性、耐傷つき性という効果を得ることができる。
4−2.成分(D):ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したグラフトポリマー
成分(D)は、ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したポリマーである。成分(D)を用いることにより、特に良好な手触り肌触り感という効果を得ることができる。ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したポリマーは、ポリプロピレン単独重合体のポリプロピレン分子鎖にジメチルシロキサンを化学的に結合することにより得ることが出来る。具体的にはポリプロピレンとジメチルシロキサン、有機過酸化物を溶融混練することにより製造することが可能である。製造方法は公知技術であり、一例として特開平6−16824が挙げられる。ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したポリマーは、ジメチルシロキサンのかわりにオルガノシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリエイロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルヘキセニル共重合体等に置き換えた化合物も同等に使用できる。市販品としては、東レ・ダウコーニング社製のBY27−201等が挙げられる。
4−3.成分(E):シリコーンオイル
本発明で用いる成分(E)は、粘度が1000〜50000cStのシリコーンオイルである。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オルガノポリシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサン、ポリアルキル変性シロキサン、ポリエーテル変性シロキサン、ポリ脂肪酸エステル変性シロキサン等が使用できる。シリコーンオイルの粘度は1000〜50000cStであり、好ましくは1500〜40000cSt、さらに好ましくは5000〜30000cSt、より好ましくは10000〜20000cStである。シリコーンオイルの粘度をこのような範囲にすることにより、難燃性と傷つき性及び防汚性すべてを満たすことが可能となる。即ち、シリコーンオイルの粘度が1000cSt未満になると、成形体表面にブリードしてしまいベタツキ等の不具合が生じる場合がある。また、低分子量成分が増えることにより難燃性の低下も懸念される。シリコーンオイルの粘度が50000cStを超えると、溶融混練時に分散性が悪化する為ペレットと紛体が塊となり、供給ムラ等の不具合が生じるおそれがある。成分(E)として使用できる市販品としては、東レ・ダウコーニング社製SH200−10,000cs、SH200−1,000cs、SH200−50,000cs、信越化学工業(株)社製、KF−96ss−10,000、KF−96ss−1,000、KF−96ss−50,000等が挙げられる。また、上記シリコーンオイルは単独でも使用してもよく2種類以上併用してもよい。
4−4.条件(X−2)
本発明で用いる成分(X)は、成分(E)を含有するのが好ましい。これは、成形体表面の滑り性を成分(E)が向上させることにより、より高い耐傷つき性を付与することが可能となる為である。また、成分(E)は成形体表面の撥水性を向上させる効果も有り、より高い防汚性を付与するという効果もある。
5.各成分の配合量
本発明において、各成分の含有量は、成分(A)70〜95重量%と、成分(B)3〜20重量%と、金属酸化物(C)2〜10重量%との範囲(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量は100重量%である。)であり、更に、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、成分(X)0.6〜5重量部とを含有することを必須とする。各成分の配合量をこの様な範囲とすることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体において、非常に高い難燃性と防汚性、傷つき性を発現し、かつ、成形加工時にブリード性を良好に保ち、良好な製品外観を得ることが可能となる。
成分(A)は好ましくは75〜94.5重量%、より好ましくは78〜93.5重量%、更に好ましくは80〜93重量%、特に好ましくは81〜92重量%である。
成分(B)は好ましくは3.5〜17重量%、より好ましくは4〜14.5重量%、更に好ましくは4〜14重量%、特に好ましくは4.5〜13.5重量%である。成分(B)をこの様な範囲とすることにより、良好な難燃性を維持すると共に、成形時のブリード性を良好に保ち、成形体の外観を良好にするという効果が得られる。即ち、成分(B)の配合量が本願規定の範囲を下まわると、十分な難燃性が得られない傾向となり、一方、本願規定の範囲を上まわると、成形時のブリード物による成形体外観の悪化を生じる場合がある。
成分(C)は好ましくは2〜8重量%、よりに好ましくは2.5〜7.5重量%、更に好ましくは3〜6重量%、特に好ましくは3.5〜5.5重量%である。成分(C)をこの様な範囲とすることにより、良好な難燃性を維持すると共に、良好な成形体を得ることが可能となる。即ち、成分(C)の配合量が本願規定の範囲を下まわると、十分な難燃性が得られない場合が有り、一方、本願規定の範囲を上まわると、金属酸化物(成分(C))の凝集による成形不良を生じる場合がある。
成分(X)は、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、0.6〜5重量部含有され、好ましくは0.7〜4重量部、更に好ましくは0.8〜3重量部、特に好ましくは1.2〜2重量部である。成分(X)をこの様な範囲とすることにより、良好な撥水性と耐傷付き性を保つと共に、良好な手触り肌触り感(手触りでの粘着感)が付与された成形体を製造することができる。即ち、成分(X)の配合量が本願既定の範囲を下まわると、十分な撥水性と耐傷つき性が得られない場合が有り、一方、本願規定の範囲を上回ると、成形体の手触り肌触り感(手触りでの粘着感)が損なわれる傾向となり、かつ成分(A)と成分(B)及び成分(C)がシリコーンオイルにより塊の形状となり製造困難となる場合がある。
6.核剤
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、核剤0.05〜2重量部を更に含むのが好ましく、0.08〜1重量部が更に好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。核剤をこの様な範囲で含有することにより、成形体表層の硬さ(所謂、硬度)を向上させることにより耐傷つき性を付与する効果が得られる。即ち、核剤が0.05重量部未満では十分な硬さを付与することが出来ず良好な耐傷つき性が得られない場合がある。また、2重量部を超えると添加量に対して成形体表層の硬さの向上が得られない傾向となり、それ故に経済的に不利となる場合もある。
核剤にとしては、タルク、ミョウバン、シリカ、カーボンブラック、粘土鉱物などの無機化合物;マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、クエン酸、ブタントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ナフテン酸、シクロペンタンカルボン酸、1−メチルシクロペンタンカルボン酸、2−メチルシクロペンタンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、1−メチルシクロヘキサンカルボン酸、4−メチルシクロヘキサンカルボン酸、3,5−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸、4−ブチルシクロヘキサンカルボン酸、4−オクチルシクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、エチル安息香酸、4−t−ブチル安息香酸、サリチル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの脂肪族モノカルボン酸を除くカルボン酸;前記非脂肪族モノカルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウムなどの正塩または塩基性塩;1・2,3・4−ジベンジリデンソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−メチルベンジリデン−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−p−エチルベンジリデン−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−p−メチルベンジリデン-2・4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−エチルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−i−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−n−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−(2'・4'−ジメチルベンジリデン)−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−(2'・4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(2',4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3',4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−メチルベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1・3−p−エチルベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、および1・3,2・4−ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトールなどのジベンジリデンソルビトール系化合物;リチウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−ビス(4−クミルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−ビス(4−クミルフェニル)フォスフェート、カリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−モノ(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム−モノ(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ジンク−モノ(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ジンク−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロキシ−(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロキシ−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム-トリス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−クミル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2'−メチレン-ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2'−メチレン−ビス(4−クミル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2'−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム(4,4'−ジメチル−6,6'−ジ−t−ブチル−2,2'−ビフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−エチリデン−ビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェート、カリウム−2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ジンク−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2'−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2'−チオビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2'−チオビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2'−チオビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2'−チオビス(4−t−オクチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[(4,4'−ジメチル−6,6'−ジ−t−ブチル−2,2'−ビフェニル)フォスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム−トリス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロキシ−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロキシ−2,2'−メチレン−ビス(4−クミル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒロドオキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムヒロドオキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−クミル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、チタンジヒドロキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、チンジヒドロキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ジルコニウムオキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロキシ−2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウムジヒドロキシ−2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムヒドロキシ−ビス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]などのアリールフォスフェート系化合物;前記アリールフォスフェート系化合物の内、環状多価金属アリールフォスフェート系化合物と酢酸、乳酸、プロピオン酸、アクリル酸、オクチル酸、イソオクチル酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ベヘン酸、エルカ酸、モンタン酸、メリシン酸、ステアロイル乳酸、β−N−ラウリルアミノプロピオン酸、β−N−メチル−N−ラウロイルアミノプロピオン酸などの脂肪酸族モノカルボン酸のリチウム、ナトリウムまたはカリウム塩など脂肪酸モノカルボン酸アルカリ金属塩、もしくは塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレートとの混合物;ポリ3−メチル−1−ブテン、ポリ3−メチル−1−ペンテン、ポリ3−エチル−1−ペンテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ4−メチル−1−ヘキセン、ポリ4,4−ジメチル−1−ペンテン、ポリ4、4−ジメチル−1−ヘキセン、ポリ4−エチル−1−ヘキセン、ポリ3−エチル−1−ヘキセン、ポリアリルナフタレン、ポリアリルノルボルナン、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリジメチルスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリアリルベンゼン、ポリアリルトルエン、ポリビニルシクロペンタン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロペプタン、ポリビニルトリメチルシラン、ポリアリルトリメチルシランなどが挙げられる。
その中でも、特にタルク、アルミニウムヒドロキシ−ビス(4−t−ブチルベンゾエート)、1・3,2・4−ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(2',4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3',4'−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトール、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロキシ−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、もしくはアルミニウムヒドロキシ−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]など環状多価金属アリールフォスフェート系化合物と脂肪酸モノカルボン酸アルカリ金属塩との混合物、ポリ3−メチル−1−ブテン、ポリビニルシクロヘキサンまたはポリアリルトリメチルシランが好ましい。これらの核剤は単独でも使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
7.任意添加成分(F)
本発明においては、成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(X)や核剤の他に、必要に応じ、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、例えば、発明効果を一層向上させ、他の効果を付与するなどのため、通常用いられる任意添加成分(F)を配合することができる。
具体的には、過酸化物などの分子量降下剤、顔料などの着色剤、フェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、非イオン系などの帯電防止剤、有機金属塩系などの分散剤、窒素化合物などの金属不活性化剤、チアゾール系などの抗菌・防黴剤、可塑剤、中和剤、滑剤、エラストマー(ゴム成分)、成分(C)に該当しない難燃助剤、成分(A)以外のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂やポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂、ガラス繊維、炭素繊維などのフィラー、成分(B)以外の水和金属化合物などの無機系の難燃剤などを挙げることができる。
これらの任意添加成分は、2種以上を併用してもよく、本発明で用いられる各成分に混合、添加されていてもよく、夫々の成分においても2種以上併用することもできる。本発明において、任意添加成分(F)の配合量は特に限定されないが、通常、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)との合計100重量部に対して、0〜10重量部程度である。
7−1.種類
本発明で使用することができる分子量降下剤として、例えば、各種の有機過酸化物や、分解(酸化)促進剤と称されるものなどが使用でき、なかでも有機過酸化物が好適である。
具体例として、有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチル−ジ−パーアジペート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、メチル−エチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジキュミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルキュミルパーオキサイド、1,1−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシブタン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−サイメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラ−メチルブチルハイドロパーオキサイド及び2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−(ハイドロパーオキシ)ヘキサンのグループから選ばれる1種または2種以上からなるものを挙げることができる。なお、これらに限定されるものではない。
本発明で使用することができる着色剤として、例えば無機系や有機系の顔料などは、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体の、着色外観、耐傷付性、見映え、風合い、商品価値、耐候性や耐久性などの付与、向上などに有効である。
具体例として、無機系顔料としては、ファーネスカーボン、ケッチェンカーボンなどのカーボンブラック;クロム酸(黄鉛など);モリブデン酸;硫化セレン化物;フェロシアン化物などが挙げられ、有機系顔料としては、難溶性アゾレーキ;可溶性アゾレーキ;不溶性アゾキレート;縮合性アゾキレート;その他のアゾキレートなどのアゾ系顔料;フタロシアニンブルー;フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料;アントラキノン;ペリノン;ペリレン;チオインジゴなどのスレン系顔料;染料レーキ;キナクリドン系;ジオキサジン系;イソインドリノン系などが挙げられる。また、メタリック調やパール調にするには、アルミフレーク;パール顔料を含有させることができる。また、染料を含有させることもできる。
光安定剤や紫外線吸収剤として、例えばヒンダードアミン化合物、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系やサリシレート系などは、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体の耐候性や耐久性などの付与、向上に有効である。
具体例としては、ヒンダードアミン化合物として、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート;ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケートなどが挙げられ、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ、ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられ、サリシレート系としては、4−t−ブチルフェニルサリシレート;2,4−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
ここで、前記光安定剤と紫外線吸収剤とを併用する方法は、耐候性、耐久性などの向上効果が大きく好ましい。
酸化防止剤として、例えば、フェノール系、リン系やイオウ系の酸化防止剤などは、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体の、耐熱安定性、加工安定性、耐熱老化性などの付与、向上などに有効である。
帯電防止剤として、例えば、非イオン系やカチオン系などの帯電防止剤は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体の帯電防止性の付与、向上に有効である。
成分(C)に該当しない難燃助剤としては、三塩化アンチモン、五塩化アンチモンなどのハロゲン化アンチモン、三硫化アンチモン、五硫化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酒石酸アンチモン等が挙げられる。難燃助剤を使用する場合の配合量は、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)との合計100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜8重量部である。さらに好ましくは1〜5重量部である。0.05重量部未満では、十分な添加による相乗難燃効果が得られない場合が有り、一方、10重量部を超えて添加すると、添加した量に比してその効果が頭打ちとなり、経済的に不利となるので好ましくない。
II.ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法、成形体の製造方法及び用途
1.ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、各成分を前記配合割合で、従来公知の方法で配合し、溶融混練する混練工程を経ることにより製造することができる。
混合は、通常、タンブラー、Vブレンダー、リボンブレンダーなどの混合機器を用いて行い、溶融混練は、通常、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー、撹拌造粒器などの混練機器を用いて(半)溶融混練し造粒する。
2.成形体の製造方法及び用途
本発明の成形体は、前記方法で製造されたポリプロピレン系樹脂組成物を、例えば、射出成形(ガス射出成形、二色射出成形、コアバック射出成形、サンドイッチ射出成形も含む)、射出圧縮成形(プレスインジェクション)、押出成形、シート成形及び中空成形などの周知の成形方法にて成形することによって得ることができる。
各種成形体により家電分野においては、炊飯ジャー、掃除機、洗濯機、冷蔵庫、扇風機、エアコン等の家電部品、住設分野においては化粧台、換気扇、便座、便蓋、及び付属品として使用される機器のハウジング類等の住宅設備用機器部品等の用途として使用することができる。
本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例で用いた評価法、分析の各法および材料は、以下の通りである。
<使用した材料>
1.成分(A):プロピレン系重合体
(A)−1:日本ポリプロ株式会社製・ノバテックシリーズから、以下の特性を有するプロピレン−エチレンブロック共重合体を用いた。(プロピレン−エチレンブロック共重合体部分の含量8.0重量%、プロピレン−エチレンブロック共重合体部分におけるエチレン含量55重量%、全体のエチレン含量4.4重量%、全体のMFR30g/10分、全体のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)0.98、全体のQ値(Mw/Mn)4.7)
2.成分(B):有機系難燃剤
(B)−1:ハロゲン系難燃剤(鈴裕化学社製、ファイアーカットP−680:[2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル)プロパン]、融点100℃)
(B)−2:ハロゲン系難燃剤(丸菱油化工業社製、ノンネン52:[2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3―ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン]、融点60℃)
(B)−3:ハロゲン系難燃剤(アルベマール日本社製、SAYTEX8010:[1,1−(エタン−1,2−ジイル)ビス(ペンタブロモベンゼン)]、融点345℃)
3.成分(C):金属酸化物
(C)−1:アンチモン系酸化物(鈴裕化学社製、ファイヤーカットAT3(三酸化アンチモン))
4.成分(X):シリコーン化合物
4−1.成分(D):ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したグラフトポリマー
(D)−1:東レ・ダウコーニング社製、BY27−201(シリコーン含有ポリプロピレン樹脂)
4−2.成分(E):シリコーンオイル
(E)−1:東レ・ダウコーニング社製、SH200−100CS(ポリジメチルシロキサン)、粘度100cSt
(E)−2:東レ・ダウコーニング社製、SH200−1000CS(ポリジメチルシロキサン)、粘度1000cSt
(E)−3:東レ・ダウコーニング社製、SH200−10000CS(ポリジメチルシロキサン)粘度10000cSt
5.その他の任意成分(F)
本実施例で用いた任意成分(F)は以下の通りである。
5−1.酸化防止剤
(F)−1:BASF社製、イルガノックス1010(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェイル)プロピオネート]メタン)
(F)−2:ADEKA社製、PEP36(3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン)
5−2.中和剤
(F)−3:日油社製、カルシウムステアレート
5−3.核剤
(F)−4:ADEKA社製。NA11(2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−tert−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファロシン)
(F)−5:DIC社製、AL−PTBBA(ヒドロキシ−ジ−P−ターシャリブチル安息香酸アルミニウム)
(F)−6:日本タルク社製、5000SMA(含水珪酸マグネシウム))
以下の実施例及び比較例におけるポリプロピレン系樹脂組成物の調製は、下記の通りに行った。
表1及び表2に記載した所定量の成分(A)と成分(X)とを、ヘンシェルミキサーに投入して1分間予備混合を実施した後、所定量の各成分、成分(B)、成分(C)、及び任意成分(F)を投入し、3分間、充分に撹拌混合を行った。得られた配合組成物を、押出機(日本製鋼社製、径30mm2軸押出機)を用いて、設定温度200℃で溶融混練し、ペレット状のポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
以下の実施例及び比較例における物性評価方法は、下記の通りである。
(1)試験片の成形
上記で得られたペレット状のポリプロピレン系樹脂組成物を、射出成形機(東芝社製IS100)を用い、シリンダ温度190℃から200℃、金型冷却温度40℃の条件にてシート試験片(120×120×3mmt、2mmt)及び燃焼試験片(125×15×3mmt、2mmt、1.5mmt)を各々成形した。
(2)変色試験(成形時の焼け特性)
以下の手順で成形時の焼け特性を評価した。
(i)成形温度が210℃の射出成形機のシリンダ内にポリプロピレン系樹脂組成物を10分間滞留させる。
(ii)定常成形(成形機と成形条件、試験片サイズを記載要)し、試験片を作製(1サイクル1min)。
(iii)試験片を目視で確認し、以下の判定基準に従い判定した。
(判定基準)
○:変色が確認できない。
×:変色が確認できる。
(3)難燃性(燃焼試験)
上記燃焼試験片を用い、UL−94規格に準拠して、難燃性を評価した。
(4)撥水性
以下の手順で撥水性を評価した。
(i)上記シート試験片上に1μlの蒸留水を滴下する。
(ii)1分間放置。
(iii)液面の接触角を測定し、以下の判定基準に従い判定した。
(判定基準)
○:接触角が90度以上である。
×:接触角が90度未満である。
(5)耐傷付き性
以下の手順で耐傷付き性を評価した。
(i)5fingerで試験を実施した。
・試験片=上記のシート試験片(120×120×2t(mm))。
・引掻試験器=ROCKWOOD SYSTEMS AND EQUIPMENT社製 「SCRATCH & MAR TESTER」
・測定方法=上記試験器を用い、下記荷重にて、形状(曲率半径0.5mm、ボール状)加工を施した引掻先端にて、引掻速度=100mm/分にて引掻いた。
(ii)試験荷重0.6N、2N、3N、6N、10Nで実施し、その後の表面観察で白化が認められない最大の荷重について読み取り下記の判定基準に従い判定した。表面観察は、傷の形態を試験片に対して90度の角度で目視判定し、傷の白化が目立ち始める荷重を測定する。n数は10とし、その平均値を前記荷重とする。なお、試験温度は23℃である。
(判定基準)
○:ポリプロピレン単独より最大荷重が大きい。
△:ポリプロピレンと同等。
×:ポリプロピレン単独より最大荷重が小さい。
(6)粘着感試験
上記のシート試験片をJIS K7212−Bに準拠し、下記判定基準に従って判定した。即ち、ギアオーブン(株式会社東洋精機製作所製)を用いて70℃で168時間加熱処理し、23℃で24時間状態調整した後、手触りでの粘着感を評価した。
(判定基準)
○:粘着感が感じられない。
△:やや粘着感が感じられる。
×:べたべたした粘着感が感じられる。
(7)ブリード性評価
上記のシート試験片(120×120×3mmt)を50℃のギアオーブン(株式会社東洋精機製作所製)に72時間放置し熱処理を行った。72時間後のシート試験片の表面を目視で観察しブリード物の有無を確認し、下記判定基準にて判定した。
(判定基準)
○:試験片表面にブリード物が確認できない。
×:試験片表面にブリード物を確認できる。
(8)表面硬度評価
上記のシート試験片(120×120×2mmt)を厚さ6mmtとなるよう3枚重ね、JIS K 7202−2に準じて評価を実施した。
[実施例1〜10及び比較例1〜6]
ポリプロピレン系樹脂及び各配合成分を表1に示す割合で配合し、溶融混練し、ペレット化し、物性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2017125086
[実施例11〜13]
ポリプロピレン系樹脂、各配合成分及び任意成分として核剤を表2に示す割合で配合し、溶融混練し、ペレット化し、物性評価を行った。これらの結果と実施例1の結果を表2に示す。
Figure 2017125086
実施例及び比較例の評価結果の考察
(1)実施例1〜10:
実施例1〜10の評価結果(表1)から、成分(X)(成分(D)及び成分(E))を添加することにより、良好な撥水性・耐傷付き性を付与できることが確認できる。また、成分(X)(成分(D)及び成分(E))を添加しても、難燃性の低下、表面触感(ベタツキ性)、ブリード性の悪化等を生じない事も確認できる。
(2)実施例11〜13
実施例11〜13の評価結果(表2)から、成分(F)−4〜(F)−6(核剤)を添加することにより、実施例1と比較して表面硬度を更に向上させ、耐傷つき性が更に良好となる事が確認できる。
(3)比較例1〜6:
比較例1から粘度が1000cStに満たない成分(E)を添加した場合、表面触感を著しく低下させることが確認できる。比較例2から成分(C)が所定量添加されない場合、十分な難燃性を発現できず、本願の効果を満たせないことが確認できる。比較例3から成分(X)(成分(D)及び成分(E))を所定量以上添加した場合、難燃樹脂組成物の滑り性が著しく高くなってしまうことにより、製造時に溶融した樹脂がシリンダ内で滑ってしまうためにシリンダ内で前進せず、原料供給口で滞留してしまう事により原料の供給が出来なくなり、製造ができなかった。比較例4から成分(D)が所定量を満たさない場合、十分な撥水性を発現しない事が確認できた。比較例5から成分(B)が所定量以上の場合、成分(B)の有機系難燃剤が製品表面にブリードしてしまう事によりブリード性の悪化や難燃剤の分解により成形時に変色する不具合が生じた。比較例6から融点が200℃以上の成分(B)を用いた場合、未溶融の難燃剤が製品表面浮き出てしまうことにより、著しく撥水性を低下させる事が確認できた。また、製品厚みが薄い物では十分な難燃性を発現できないことも確認できた。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、住設部材に用いた際、製品外観の不具合を起こさず、水分を含む汚れ成分による製品への汚れ性が抑制される。また、手触り肌触り感や耐傷付き特性にも優れる。また、本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、従来製品に比較して薄物製品から厚物製品までの極めて高い難燃性を有しているために、例えば、炊飯ジャー、掃除機、洗濯機、冷蔵庫、扇風機、エアコン等の家電部品、化粧台、換気扇、便座、便蓋、及び付属品として使用される機器のハウジング類等の住宅設備用機器部品等の用途に、好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 下記の条件(A−1)を満足する成分(A)70〜95重量%と、下記の条件(B−1)を満足する成分(B)3〜20重量%と、下記の条件(C−1)を満足する成分(C)2〜10重量%(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量は100重量%である。)と、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、下記の条件(X−1)を満足する成分(X)0.6〜5重量部とを含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    条件(A−1)
    成分(A)は、プロピレン単独重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロピレン系重合体である。
    条件(B−1)
    成分(B)は、融点が200℃未満の有機系難燃剤である。
    条件(C−1)
    成分(C)は、金属酸化物である。
    条件(X−1)
    成分(X)は、下記の成分(D)及び成分(E)からなる群から選ばれる少なくとも1種のシリコーン化合物である。
    成分(D):ポリプロピレンとシリコーンが化学的に結合したグラフトポリマー。
    成分(E):粘度が1000〜50000cStのシリコーンオイル。
  2. 成分(X)が、下記の条件(X−2)を満足する請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
    条件(X−2)
    成分(X)が、成分(E)を含有する。
  3. ポリプロピレン系樹脂組成物が、成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量100重量部に対して、核剤0.05〜2重量部を更に含む請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 成分(A)が、プロピレン−エチレンブロック共重合体である請求項1乃至3の何れか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる成形体。
JP2016003240A 2016-01-12 2016-01-12 ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体 Active JP6896996B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003240A JP6896996B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016003240A JP6896996B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017125086A true JP2017125086A (ja) 2017-07-20
JP6896996B2 JP6896996B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=59363886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016003240A Active JP6896996B2 (ja) 2016-01-12 2016-01-12 ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6896996B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109651704A (zh) * 2018-12-11 2019-04-19 金旸(厦门)新材料科技有限公司 一种智能马桶专用自清洁母粒及阻燃高光聚丙烯复合材料和制备方法
KR20190042832A (ko) * 2017-10-17 2019-04-25 한양대학교 산학협력단 미끄러운 표면을 갖는 3차원 물품 제조용 3d 프린팅 조성물 및 이의 제조방법
CN112703224A (zh) * 2018-09-21 2021-04-23 凸版印刷株式会社 疏液层形成用树脂组合物、以及使用了其的疏液性膜、疏液性层叠体、包装材料及容器
CN113667308A (zh) * 2021-07-14 2021-11-19 力元材料科技(广东)有限公司 一种可连续挤出铂金硫化阻燃硅橡胶的组合物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03100033A (ja) * 1989-09-14 1991-04-25 Tokuyama Soda Co Ltd ポリプロピレン組成物
JP2000232950A (ja) * 1999-02-15 2000-08-29 Idemitsu Petrochem Co Ltd 便座および便座用成形材料
JP2008074896A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2017039816A (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 理研ビタミン株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03100033A (ja) * 1989-09-14 1991-04-25 Tokuyama Soda Co Ltd ポリプロピレン組成物
JP2000232950A (ja) * 1999-02-15 2000-08-29 Idemitsu Petrochem Co Ltd 便座および便座用成形材料
JP2008074896A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2017039816A (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 理研ビタミン株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
荻原定秀ら: "ポリジメチルシロキサンの高圧下における粘度の分子量依存性に及ぼす圧力の影響", 高分子化学, vol. 28, no. 319, JPN6019039974, November 1971 (1971-11-01), JP, pages 830 - 834, ISSN: 0004317636 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190042832A (ko) * 2017-10-17 2019-04-25 한양대학교 산학협력단 미끄러운 표면을 갖는 3차원 물품 제조용 3d 프린팅 조성물 및 이의 제조방법
KR102001850B1 (ko) 2017-10-17 2019-07-19 한양대학교 산학협력단 미끄러운 표면을 갖는 3차원 물품 제조용 3d 프린팅 조성물 및 이의 제조방법
CN112703224A (zh) * 2018-09-21 2021-04-23 凸版印刷株式会社 疏液层形成用树脂组合物、以及使用了其的疏液性膜、疏液性层叠体、包装材料及容器
US20210309428A1 (en) * 2018-09-21 2021-10-07 Toppan Printing Co., Ltd. Liquid repellent layer-forming resin composition, and liquid repellent film, liquid repellent laminate, packaging material, and container using same
CN112703224B (zh) * 2018-09-21 2023-11-03 凸版印刷株式会社 疏液层形成用树脂组合物、以及使用了其的疏液性膜、疏液性层叠体、包装材料及容器
CN109651704A (zh) * 2018-12-11 2019-04-19 金旸(厦门)新材料科技有限公司 一种智能马桶专用自清洁母粒及阻燃高光聚丙烯复合材料和制备方法
CN109651704B (zh) * 2018-12-11 2022-02-15 金旸(厦门)新材料科技有限公司 一种智能马桶专用自清洁母粒及阻燃高光聚丙烯复合材料和制备方法
CN113667308A (zh) * 2021-07-14 2021-11-19 力元材料科技(广东)有限公司 一种可连续挤出铂金硫化阻燃硅橡胶的组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6896996B2 (ja) 2021-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9321897B2 (en) Thermoplastic resin composition and toilet components made therefrom
US9273203B2 (en) Thermoplastic elastomer for cold and wet applications
JP5667701B2 (ja) フィラー高充填ポリマー組成物
JP6330302B2 (ja) 繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体
US20140242335A1 (en) Fiber-reinforced polypropylene resin composition and molded article thereof
JP6896996B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体
US10844207B2 (en) Thermoplastic elastomer composition having advanced vibration isolation and thermal resistance, and molded article manufactured therefrom
JP7363649B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体
JPH0627226B2 (ja) 結晶性プロピレン重合体組成物およびそれを用いた容器
CN112739767B (zh) 阻燃性聚丙烯组合物
JP4666896B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JP2015078277A (ja) 難燃樹脂組成物
JP7406162B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂用の結晶核剤組成物、及び該結晶核剤組成物を含むポリオレフィン系樹脂組成物
JP2009035581A (ja) 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JP2018024824A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物の製造法および該ポリオレフィン系樹脂組成物を用いたフィルム
TW201825572A (zh) 起霜/滲出抑制劑及含其之組成物以及彈性體成形品
JP6131075B2 (ja) プロピレン樹脂組成物およびその射出成形体
JP2017160369A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体
JP6165192B2 (ja) 低温および湿潤用途用の熱可塑性エラストマー
JP2013209448A (ja) 射出成形体の製造方法および射出成形体のウェルド外観向上方法
JP7248457B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物及び自動車内装部品用成形体
JP2008255319A (ja) プロピレン樹脂組成物およびその成形品
JP2018090697A (ja) 樹脂組成物及び成形体
WO2022004550A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
WO2022004551A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200811

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6896996

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150