JP2017160369A - ポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体 Download PDF

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尚一 福永
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Abstract

【課題】長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性がバランスに優れたポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体を提供する。
【解決手段】ポリプロピレン系樹脂(A)100重量部と、特定の耐候剤(B)0.01〜0.2重量部と、特定の紫外線吸収剤(C)0.01〜0.05重量部と、特定の滑剤(D)0.1〜1重量部と、特定の帯電防止剤(E1)と特定の帯電防止剤(E2)とを共に含有し、かつその合計が0.1〜1重量部であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体に関する。さらに詳しくは、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである帯電防止剤(E1)、及びエステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである帯電防止剤(E2)を共に含有し、自動車車内などの長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性がバランスに優れた、自動車内装部品などの射出成形品に好適なポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体に関する。
プロピレン系樹脂組成物は、良好な物性および成形性を有し、また、環境にやさしい材料として、急速にその使用範囲が拡大している。特に、自動車部品や家電機器部品などでは、軽量で剛性に優れたポリプロピレン系樹脂製品が提供されている。
そして、ポリプロピレン樹脂への添加剤を種々検討することによって、高流動を確保して成形性を向上させると共に、物性、表面外観、耐傷付き性、金型汚染性、耐候性を改善することが提案されている。
例えば、特許文献1(特開2003−105163号公報)では、特定の組成を有するポリプロピレン系樹脂組成物が開示されている。すなわち、(a)高結晶性かつ高流動である特定のプロピレン・エチレンブロック共重合体、(b)特定のプロピレン・エチレンブロック共重合体、(c)特定の高密度ポリエチレン、(d)特定のエチレン・ブテン−1共重合体および/またはエチレン・オクテン−1共重合体、(e)タルク、(f)特定のヒンダードアミン化合物、(g)特定の脂肪酸金属塩を含有するポリプロピレン系樹脂組成物が開示されている。この技術により、高流動性、物性、表面外観、耐傷付き性、金型汚染性については、改良されている。
しかしながら、この技術では、樹脂製品が、自動車車内などにおいて、長時間にわたって、例えば60℃という高温環境下におかれた場合に、樹脂製品がべたついてしまうという、べたつき性の課題については、何ら着目されていなかった。そのために、この文献では、べたつき性の課題について記載がなく、もちろん、この課題についての解決方法も何ら示されていなかった。
また、特許文献2(特許第3987632号公報)では、熱可塑性エラストマー100重量部に、特定のアルキルベンゾエート化合物0.001〜10重量部が添加された熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内外装材が開示されている。この技術により、耐候性の安定化効果が大きく、しかもブルームやフォギングの問題がないばかりか、加工時のプレートアウトがなく、また顔料を用いた場合にも顔料の移行による加工機汚染がないこと等各種効果が大きいことが示されている。
しかしながら、この技術でも、樹脂製品が、自動車車内などにおいて、長時間にわたって、例えば60℃という高温環境下におかれた場合に、樹脂製品がべたついてしまうという、べたつき性の課題については、何ら着目されていなかった。そのために、この文献では、べたつき性の課題について記載がなく、もちろん、この課題についての解決方法も何ら示されていなかった。
また、特許文献3(特開平11―106577号公報)では、熱可塑性エラストマー100重量部に、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートが0.001〜10重量部添加された熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装材が開示されている。
この技術により、安定化効果が大きく、ブルームやフォギングの問題がなく、加工時のプレートアウトがなく、顔料を用いた場合にも、顔料の移行による加工機汚染や製品の色ムラがないことが示されている。
しかしながら、この技術でも、樹脂製品が、自動車車内などにおいて、長時間にわたって、例えば60℃という高温環境下におかれた場合に、樹脂製品がべたついてしまうという、べたつき性の課題については、何ら着目されていなかった。そのために、この文献では、べたつき性の課題について記載がなく、もちろん、この課題についての解決方法も何ら示されていなかった。
また、特許文献4(特表2005−514508号公報)では、オルト−ヒドロキシトリアジン化合物、立体障害をもったヒドロキシ安息香酸エステル化合物、および随時存在する立体障害をもったアミン化合物を含んでなる紫外線安定用添加剤組成物が開示されている。
この技術により、耐候性、光沢保持率、変色、引張強度保持率について良好な結果が得られることが示されている。
しかしながら、この技術でも、樹脂製品が、自動車車内などにおいて、長時間にわたって、例えば60℃という高温環境下におかれた場合に、樹脂製品がべたついてしまうという、べたつき性の課題については、何ら着目されていなかった。そのために、この文献では、べたつき性の課題について記載がなく、もちろん、この課題についての解決方法も何ら示されていなかった。
また、特許文献5(特表2008−542512号公報)では、ポリオレフィン基材に、特定の添加剤を含むポリオレフィン組成物が開示されている。ここで、特定の添加剤としては、(b)カルボン酸試薬で官能化されたオレフィンポリマー又はコポリマー、(c)第一脂肪酸アミド又は第二脂肪酸アミド、及び、(d)(i)低分子量立体障害性アミン光安定剤及び(ii)高分子量立体障害性アミン光安定剤の組み合わせが採用されている。
この技術により、良好な耐候性(光沢保留性)、良好な非粘着性、抗引掻効果に加えて、きしり止め(anti−squeak)(騒音防止)効果及び抗応力白化(抗マーキング(anti−marking))効果が得られると記載されている。
この文献では、特定の添加剤の組み合わせについてのみ評価されている。すなわち、カルボン酸で官能化されたオレフィン、及び高分子量ヒンダードアミンを、必須とした構成を採用されている。そして、この文献における非粘着性の試験には、89℃におけるキセノン試験が採用されている。この試験は、実用形態と比較して、高温且つ短時間であるため、その評価結果は実用形態との乖離が大きい。
そして、この文献の技術でも、樹脂製品が、自動車車内などにおいて、長時間にわたって、例えば60℃という高温環境下におかれた場合に、樹脂製品がべたついてしまうという、べたつき性の課題は十分には解決されていなかった。
特開2003−105163号公報 特許第3987632号公報 特開平11―106577号公報 特表2005−514508号公報 特表2008−542512号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、長時間にわたる高温環境下におけるべたつきが抑制され、良好な耐候性と帯電防止性のバランスに優れた、自動車内装部品などの射出成形品に好適なポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、耐候剤(B)がヒンダードアミン系光安定剤であり、紫外線吸収剤(C)が下記式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物であり、滑剤(D)が高級脂肪酸アミドであり、帯電防止剤として、帯電防止剤(E1)と帯電防止剤(E2)とを共に含有し、帯電防止剤(E1)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルであり、帯電防止剤(E2)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルであり、各成分の含量が特定範囲にあるポリプロピレン系樹脂組成物、及びその成形体が、長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性がバランスに優れたものとなることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
Figure 2017160369
(式中、RおよびRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基若しくはシクロアルキル基、または炭素原子数6〜12のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。)
すなわち、本発明の第1の発明によれば、
下記の条件(A−1)を満足するポリプロピレン系樹脂(A)100重量部と、
ポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対し、
下記条件(B−1)を満足する耐候剤(B)0.01〜0.2重量部と、
下記条件(C−1)を満足する紫外線吸収剤(C)0.01〜0.05重量部と、
下記条件(D−1)を満足する滑剤(D)0.1〜1重量部と、
下記条件(E−1)を満足する帯電防止剤(E1)と下記条件(E−2)を満足する帯電防止剤(E2)とを共に含有し、かつその合計が0.1〜1重量部であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
条件(A−1)
ポリプロピレン系樹脂(A)が、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン樹脂である。
条件(B−1)
耐候剤(B)がヒンダードアミン系光安定剤である。
条件(C−1)
紫外線吸収剤(C)が下記式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物である。
Figure 2017160369
(式中、RおよびRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基若しくはシクロアルキル基、または炭素原子数6〜12のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。)
条件(D−1)
滑剤(D)が高級脂肪酸アミドである。
条件(E−1)
帯電防止剤(E1)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである。
条件(E−2)
帯電防止剤(E2)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、耐候剤(B)が、分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤であるポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1〜2のいずれかの発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる成形体が提供される。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体は、長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性のバランスに優れることから、自動車の内外装部品などの射出成形部品用途に、好適に用いることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
下記の条件(A−1)を満足するポリプロピレン系樹脂(A)100重量部と、
ポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対し、
下記条件(B−1)を満足する耐候剤(B)0.01〜0.2重量部と、
下記条件(C−1)を満足する紫外線吸収剤(C)0.01〜0.05重量部と、
下記条件(D−1)を満足する滑剤(D)0.1〜1重量部と、
下記条件(E−1)を満足する帯電防止剤(E1)と下記条件(E−2)を満足する帯電防止剤(E2)とを共に含有し、かつその合計が0.1〜1重量部であることを特徴とする。
条件(A−1)
ポリプロピレン系樹脂(A)が、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン樹脂である。
条件(B−1)
耐候剤(B)がヒンダードアミン系光安定剤である。
条件(C−1)
紫外線吸収剤(C)が下記式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物である。
Figure 2017160369
(式中、RおよびRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基若しくはシクロアルキル基、または炭素原子数6〜12のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。)
条件(D−1)
滑剤(D)が高級脂肪酸アミドである。
条件(E−1)
帯電防止剤(E1)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである。
条件(E−2)
帯電防止剤(E2)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである。
I.ポリプロピレン系樹脂組成物の構成成分
1.ポリプロピレン系樹脂(A)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、ポリプロピレン系樹脂(A)は、下記の条件(A−1)を満足する必要がある。
<条件(A−1)>
ポリプロピレン系樹脂(A)が、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン樹脂である。
以下に、本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)(以下、成分(A)と略記することがある)を詳細に説明する。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)は、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン樹脂である。(以下、本明細書においては、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体とプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を単に「プロピレン−α−オレフィン共重合体」と称することがある。)
通常用いられるプロピレン−α−オレフィン共重合体は、プロピレンとプロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンをコモノマーとする共重合体であり、プロピレン含量が60〜99.99重量%(すなわちコモノマー含量が0.01〜40重量%)であり、好ましくはプロピレン含量が70〜99重量%、更に好ましくはプロピレン含量が90〜98重量%のプロピレンとα−オレフィンとのランダム共重合体またはブロック共重合体である。また、α−オレフィンの異なるランダム共重合体またはブロック共重合体の混合物であってもよい。
また、プロピレンと共重合させるプロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンであるコモノマーは、1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、具体的には、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ペンテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1共重合体、プロピレン−オクテン−1共重合体のような二元共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ヘキセン−1共重合体のような三元共重合体などが挙げられ、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1ランダム共重合体などが好ましい。
プロピレンを除く炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、1−オクテン等を挙げることができる。
また、成形性の観点から、ポリプロピレン系樹脂(A)は、融点が100〜170℃であることが好ましく、160〜165℃であることがより好ましい。ポリプロピレン系樹脂の融点は、主として、原料として用いられるプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンの種類、共重合比率、MFR等により、適宜制御することができる。なお、本明細書でいう「融点」とは、示差走査熱量計(DSC:Differential Scanning Calorimeter)により、測定された融解ピーク温度である。
(1)ポリプロピレン系樹脂(A)の物性
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)の、JIS K7210に準拠したメルトフローレート(以下、MFRとも記す。)[測定温度230℃、荷重2.16kg(21.18N)]は、特に限定されないが、通常は10〜70g/10分であり、好ましくは25〜35g/10分であり、より好ましくは27〜33g/10分である。成分(A)のMFRが前記範囲未満であると、流動性が不足し、薄肉成形品を成形する際に大きな成形内圧がかかるので、大きな型締め力のある成形機を必要とし、生産性に悪影響を及ぼす。他方、ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRが前記範囲を超える場合、耐衝撃性、引張り伸びなどの特性が劣る。上記ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRは、重合時に調整したもの、あるいは重合後にジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイドなどの有機過酸化物で調整したものであってもよい。
また、ポリプロピレン系樹脂(A)は、その結晶化度を示すアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が96%以上のものが、本発明おいて好ましく用いられ、更に好ましくは、アイソタクチックペンタッド分率97%以上である。アイソタクチックペンタッド分率が96%以上であると、剛性や耐熱性などが高くなり、その物性がより良好なものとなるので好ましい。これは、ポリプロピレン系樹脂(A)において、分子の配向結晶性が高まるからである。ポリプロピレン系樹脂(A)の結晶化度の制御は、原料の共重合比率や、使用する触媒によって分子量分布を制御することにより調整することができる。
なお、上記アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は、13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定される値であり、同位体炭素による核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である。すなわち、アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してアイソタクチック結合したプロピレン単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中mmmmピークの強度分率をもってアイソタクチックペンタッド単位を測定し、例えば、日本電子社製FT−NMRの270MHzの装置が用いられる。
(2)ポリプロピレン系樹脂(A)の製造
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)の製造に用いる触媒は、特に限定されるものではなく、公知の触媒が使用可能である。好ましくは、高立体規則性触媒が用いられる。高立体規則性触媒としては、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元し、さらに各種の電子供与体および電子受容体で処理して得られた三塩化チタン組成物と有機アルミニウム化合物並びに芳香族カルボン酸エステルを組み合わせた触媒(特開昭56―100806号、同56−120712号、同58−104907号の各公報参照)、および、ハロゲン化マグネシウムに四塩化チタンと各種の電子供与体を接触させた担持型触媒(特開昭57−63310号、同63−43915号、同63−83116号の各公報参照)などを例示することができる。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)を得るために用いられる重合プロセスは、特に限定されるものではなく、公知の重合プロセスが使用可能である。例えば、上記触媒の存在下、気相流動床法、溶液法、スラリー法、バルク法等が使用できる。また、バッチ重合法や連続重合法のいずれも用いることができ、所望により、二段及び三段等の複数段の連続重合法を用いてもよい。また、2種以上のプロピレン系重合体を機械的に溶融混練することによっても、製造することができる。
また、ポリプロピレン系樹脂(A)として使用可能なポリプロピレン樹脂は、種々の製品が多くの会社から市販されており、例えば日本ポリプロ社製のニューコンシリーズや、ノバテックシリーズ等を挙げることができる。これら市販の製品から所望の物性を有する製品を購入し、使用することも可能である。
2.耐候剤(B)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、耐候剤(B)(以下、成分(B)と略記することがある)は、下記の条件(B−1)を満足する必要がある。
<条件(B−1)>
耐候剤(B)がヒンダードアミン系光安定剤である。
ヒンダードアミン系光安定剤は種々の構造のものを特に制限なく耐候剤(B)として使用することができるが、代表例としては、ピペリジン環を有するヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。なかでも、ピペリジン環の窒素原子に直接又は酸素原子を介して有機基又は有機の官能基が結合した構造を有するものであれば入手も容易で、所望の効果を得ることが可能であるので、特に限定されずに好ましく用いることができる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく挙げられる。NOR型ヒンダードアミン系光安定剤は、ピペリジン環骨格に含まれている窒素原子(N)に酸素原子(O)を介してアルキル基(R)が結合しているNOR構造を有している。NOR構造におけるアルキル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは1〜20であり、より好ましくは8〜19であり、さらに好ましくは16〜18である。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基が挙げられる。また、アルキル基を構成している水素原子が、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)又はヒドロキシル基などで置換されていてもよい。
本発明(第1の発明)のポリプロピレン系樹脂組成物を構成する、ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−N−オキシル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシルピペリジン)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシルピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−(トリス(2,2,6,6−テトラメチル−N−オキシルピペリジル−4−オキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ)エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられる。
第2の発明のポリプロピレン系樹脂組成物を構成する耐候剤(B)は、分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有するヒンダードアミン化合物である。分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有するヒンダードアミン化合物としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボキシレート、トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカーボキシレート/β,β,β´,β´−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノール縮合物、N,N´−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン/2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが例示されるが、この中でも、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの使用が好ましい。ヒンダードアミン化合物が、分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有することで、特にシボ加工を施した金型を汚染させず、耐候性を向上させるという効果が得られるだけでなく、自動車車内の長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性の抑制効果が増すため、好ましく用いることができる。
耐候剤(B)の配合量は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中のポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜0.2重量部であり、好ましくは0.015〜0.15重量部であり、より好ましくは0.018〜0.1重量部である。耐候剤(B)の配合量が上記範囲未満では、十分な耐候性能が得られず、一方、上記範囲を超えるとべたつき抑制効果が減少する上に経済性の観点から適当な添加量とは言い難いからである。
3.紫外線吸収剤(C)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、紫外線吸収剤(C)(以下、成分(C)と略記することがある)は、下記の条件(C−1)を満足する必要がある。
<条件(C−1)>
紫外線吸収剤(C)が下記式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物である。
Figure 2017160369
(式中、RおよびRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基若しくはシクロアルキル基、または炭素原子数6〜12のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。)
一般式(I)におけるRおよびRで表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、第三オクチルなどが、シクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが、アリール基としては、フェニル、ナフチルなどが、アルキルアリールとしては、メチルフェニル、ブチルフェニルなどが、アリールアルキルとしては、フェニルメチル、1−フェニルエチル、クミルなどが挙げられる。
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ベヘニル、トリアコンチルなどが挙げられる。
一般式(I)で表される好適なアルキルベンゾエート系化合物としては、より具体的には、下記の化合物が挙げられる。これらの中でも、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルとも表記される)が好ましい。なお、本発明は例示によりなんら制限されるものではない。また、アルキルベンゾエート化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
Figure 2017160369
Figure 2017160369
Figure 2017160369
Figure 2017160369
Figure 2017160369
上記紫外線吸収剤(C)の配合量は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中のポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜0.05重量部であり、好ましくは0.015〜0.045重量部であり、より好ましくは0.02〜0.04重量部である。
紫外線吸収剤(C)の配合量が上記範囲未満では、十分な耐候性能が得られず、一方、上記範囲を超えるとべたつき抑制効果が減少する上に経済性の観点から適当な添加量とは言い難いからである。
4.滑剤(D)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、滑剤(D)(以下、成分(D)と略記することがある)は、下記の条件(D−1)を満足する必要がある。
<条件(D−1)>
滑剤(D)が高級脂肪酸アミドである。
本発明では、滑剤(D)として高級脂肪酸アミドを用いることにより、成形物品上の引掻き傷などの表面損傷の視認性を低減させたまま、本願効果である耐候性や表面のベタツキを抑制することができる。
本願発明で使用することができる高級脂肪酸アミドとしては、特に限定されず、例えば、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸アミド、モノアルカノールアミンと飽和又は不飽和脂肪酸とのアミド、ジアルカノールアミンと飽和又は不飽和脂肪酸とのアミドなどが挙げられる。
不飽和脂肪酸アミドとしては、C10−30不飽和脂肪酸アミドが好ましく、特に、C14−26脂肪酸アミドが好ましい。より具体的には、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リノール酸アミドを例示することができる。
飽和脂肪酸アミドとしては、C10−30飽和脂肪酸アミドが好ましく、特に、C14−26脂肪酸アミドが好ましい。より具体的には、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アラキン酸アミド、ベヘン酸アミドを例示することができる。
モノアルカノールアミンと飽和又は不飽和脂肪酸とのアミドとしては、例えば、カプリン酸エタノールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ミリスチン酸エタノールアミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミドなどが挙げられる。
ジアルカノールアミンと飽和又は不飽和脂肪酸とのアミドとしては、カプリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどが挙げられる。
高級脂肪酸アミドとして、N,N’−メチレンビス(ラウリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ラウリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ミリスチン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ステアリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(オレイン酸アミド)などを用いてもよい。
これらの高級脂肪酸アミドは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上を混合して用いる場合に、混合割合は特に限定されない。
本発明では、高級脂肪酸アミドとしては、不飽和脂肪酸アミドを用いることが好ましく、エルカ酸アミドを用いることがより好ましい。
滑剤(D)の配合量は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中のポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜1重量部であり、好ましくは0.15〜0.7重量部であり、より好ましくは0.2〜0.5重量部である。滑剤(D)の配合量が上記範囲未満では、十分なべたつき抑制効果が得られず、一方、上記範囲を超えると表面が滑りすぎる上に経済性の観点から適当な添加量とは言い難いからである。
5.帯電防止剤(E)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物では、下記条件(E−1)を満足する帯電防止剤(E1)と下記条件(E−2)を満足する帯電防止剤(E2)とを共に含有する。
<条件(E−1)>
帯電防止剤(E1)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである。
<条件(E−2)>
帯電防止剤(E2)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである。
(1)帯電防止剤(E1)
本発明では、帯電防止剤(E1)は、上述のようにエステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである。
グリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンと炭素数12〜22の脂肪酸とをエステル化反応させて得られる化合物である。
炭素数12〜22の脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸が用いられる。炭素数14〜22の脂肪酸が好ましく、炭素数16〜20の脂肪酸がより好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセロールモノステアレートが好適に例示される。
帯電防止剤(E1)として、これらのグリセリン脂肪酸エステルは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上を混合して用いる場合に、混合割合は特に限定されない。
(2)帯電防止剤(E2)
本発明では、帯電防止剤(E2)は、上述のようにエステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルは、ポリオキシエチレンアミンと脂肪酸の反応によって合成されるものである。脂肪酸としては、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸が用いられる。炭素数14〜22の脂肪酸が好ましく、炭素数16〜20の脂肪酸がより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルとしては、ステアリルジエタノールアミンモノステアレートが好適に挙げられる。
本発明では、帯電防止剤(E1)及び帯電防止剤(E2)は併用して用いられる。これは、表面析出による外観低下を抑制するためである。
(3)帯電防止剤(E)の配合量
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物では、帯電防止剤(E)の合計の配合量は、ポリプロピレン系樹脂組成物中の成分(A)100重量部に対して、0.1〜1重量部であり、好ましくは0.15〜0.6重量部であり、より好ましくは0.2〜0.5重量部である。
帯電防止剤(E)の配合量が上記範囲未満では、十分な帯電防止効果が得られず、一方、上記範囲を超えると表面に析出し外観が低下する上に経済性の観点から適当な添加量とは言い難いからである。
また、帯電防止剤(E1)と、帯電防止剤(E2)の重量比は、特に限定されないが、帯電防止剤(E1):帯電防止剤(E2)の重量比が、好ましくは1:0.01〜1:100であり、より好ましくは1:0.1〜1:10であり、さらに好ましくは1:0.3〜1:3である。
帯電防止剤(E1):帯電防止剤(E2)の重量比がこの範囲内であると、帯電防止発現効果が良好な傾向にあるからである。
6.その他の付加的成分(任意成分(F))
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中には、上記成分(A)〜(E)以外に本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的成分(任意成分)を添加することができる。
このような付加的成分(任意成分)としては、エラストマー、充填材、ウイスカー、炭素繊維、ガラス繊維、酸化防止剤、造核剤、離型剤、着色剤などの物質を例示できる。
これらの任意添加成分は、2種以上を併用してもよい。また、任意添加成分は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に添加してもよいし、前記各成分、すなわち、ポリプロピレン系樹脂(A)、耐候剤(B)、紫外線吸収剤(C)、滑剤(D)、帯電防止剤(E)の各成分に混合、添加されていてもよく、夫々の成分においても2種以上併用することもできる。本発明において、任意添加成分(F)の配合量は特に限定されないが、添加を行う場合には、通常、ポリプロピレン系樹脂(A)、耐候剤(B)、紫外線吸収剤(C)、滑剤(D)、及び帯電防止剤(E)の合計量100重量部に対して、0.01〜4.0重量部である。
各付加的成分について詳細に説明する。
〔エラストマー〕
本発明に使用できるエラストマーとしては、特に限定されないが、例えば、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテン共重合体、エチレンプロピレン共重合体、エチレンプロピレンジエン共重合体、SEBS、SES、SBRなどに代表されるスチレン系などのエラストマーを用いることができる。
〔充填剤〕
本発明に使用できる充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどを用いることができる。
〔ウイスカー〕
本発明に使用できるウイスカーとしては、特に限定されないが、例えば、繊維状チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキシサルフェート、繊維状硼酸アルミニウム、炭酸カルシウムなどを用いることができる。
〔炭素繊維〕
本発明に使用できる炭素繊維としては、その寸法や種類は特に限定されず、微細炭素繊維とも称される例えば繊維径が500nm以下の極細のものも含め用いることができる。
〔ガラス繊維〕
本発明に使用できるガラス繊維としては、特に限定されないが、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラスなどを用いたガラス繊維が好適に挙げられる。また、ガラス繊維の径や寸法も特に限定されない。
ガラス繊維の製造方法は、特に限定されたものではなく、公知の各種製造方法にて製造される。
〔酸化防止剤〕
本発明に使用できる酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール系、リン系やイオウ系などの酸化防止剤は、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体の、耐熱安定性、加工安定性、耐熱老化性などの付与、向上などに有効である。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]−メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
また、リン系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)フォスファイトなどが挙げられる。
また、イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリルチオジプロピオネートなどが挙げられる。
〔造核剤〕
本発明に使用できる造核剤としては、特に限定されないが、例えば、有機アルミニウム化合物、有機リン化合物、ソルビトール系化合物などを用いることができる。これらの造核剤は、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体の剛性、耐熱性や硬度、耐傷付性、しっかり感(剛性感)、成形性などの付与、向上などに有効である。
具体例としては、有機アルミニウム化合物として、アルミニウム−モノ−ヒドロキシ−ジ−p−t−ブチルベンゾエートなどが挙げられる。
有機リン化合物としては、例えば、ソジウムビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ソジウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートなどが挙げられる。
ソルビトール系化合物としては、例えば、1,3,2,4−ジベンジリデン−ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−メチル−ベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−エチル−ベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(2’,4’−ジ−メチル−ベンジリデン)ソルビトール、1,3−p−クロロベンジリデン−2,4−p−メチル−ベンジリデン−ソルビトール、1,3,2,4−ジ−(p−プロピルベンジリデン)ソルビトールなどが挙げられる。
〔離型剤〕
本発明に使用できる離型剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸アミド、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン系離型剤が好適に用いられる。
〔着色剤〕
本発明に使用できる着色剤としては、特に限定されないが、例えば、無機系や有機系の顔料などは、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体の、着色外観、見映え、風合い、商品価値、耐候性や耐久性などの付与、向上などに有効である。
無機系顔料としては、ファーネスカーボン、ケッチェンカーボンなどのカーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄(ベンガラ等)、クロム酸(黄鉛など)、モリブデン酸、硫化セレン化物、フェロシアン化物などが挙げられ、有機系顔料としては、難溶性アゾレーキ、可溶性アゾレーキ、不溶性アゾキレート、縮合性アゾキレート、その他のアゾキレートなどのアゾ系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、アントラキノン、ペリノン、ペリレン、チオインジゴなどのスレン系顔料、染料レーキ、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系などが挙げられる。また、メタリック調やパール調にするには、アルミフレーク、パール顔料を含有させることができる。また、染料を含有させることもできる。
II.ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法、及びその性能・用途
(1)ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法(混練)
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記構成成分および必要に応じてその他の付加的成分を、通常の押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーなどを用いて、例えば、設定温度180℃〜250℃にて混練することにより製造されるが、これらの中でも押出機、特に二軸押出機を用いて製造することが好ましい。
(2)ポリプロピレン系樹脂組成物の性能・用途
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、その成形品の高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性のバランスに優れることから、自動車の内外装部品などの射出成形部品用途に、好適に用いることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記の性能を発現できる素材であることから、各種の成形品に加工することができるが、中でもインストルメントパネル、ドアトリム、ピラートリム、コンソールボックスをはじめとする自動車内装部品に用いることが好ましい。
III.成形体の製造方法、及び性能・用途
(1)成形体の製造方法(成形加工)
本発明の成形体の成形加工法は、特に限定されるものではなく、合成樹脂分野において一般的に実施されている射出成形法、射出圧縮成形法、中空成形法のごとき成形法を適応して成形されるが、奏される発明の効果からみて、射出成形法を用いることが適している。
射出成形法は、特に限定されない。例えば、ガス射出成形法、二色射出成形法、コアバック射出成形法、サンドイッチ射出成形法も含まれる。
(2)成形体の性能・用途
本発明の成形体は、長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され、良好な耐候性と帯電防止性のバランスに優れる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、上記の性能を発現できるから、各種の用途に用いられるが、中でもインストルメントパネル、ドアトリム、ピラートリム、コンソールボックスをはじめとする自動車内装部品として用いることが好ましい。
以下、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例における測定法および実施例で用いた原材料及び評価方法は、以下の通りである。
1.使用原材料
1−1)ポリプロピレン系樹脂(A)
成分(A−1):日本ポリプロ株式会社製ニューコン「NBC03HR」
プロピレン・エチレンブロック共重合体で、MFRが30g/10min。
1−2)耐候剤(B)
成分(B−1):株式会社アデカ製「アデカスタブLA−52」、分子量=847
テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤)。
成分(B−2):SABO S.p.A.社製「SABOSTAB UV91」、分子量=419
2,2,6,6?テトラメチル?4?ピペリジル?不飽和脂肪酸エステル(分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有しないヒンダードアミン系光安定剤)。
成分(B−3):三共社製「サノールLS−770」、分子量=481
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有しないヒンダードアミン系光安定剤)。
成分(B−4):SABO S.p.A.社製「SABOSTAB UV79」、分子量=1440〜1760
2,4-ジクロロ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン・N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン重縮合物(分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有しないヒンダードアミン系光安定剤)。
1−3)紫外線吸収剤(C)
成分(C−1):Songwon Ind.Co.Ltd社製「SONGSORB 2908PW」
ヘキサデシル3,5-ジ-[t-ブチル]-4-ヒドロキシベンゾエート(式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物)
1−4)滑剤(D)
成分(D−1):日本化成株式会社製「ダイヤミッドL−200」
エルカ酸アミド(高級脂肪酸アミド)
1−5)帯電防止剤(E1)、(E2)
成分(E−1):花王株式会社製「エレクトロストリッパー TS−5」
グリセロールモノステアレート
成分(E−2):ステアリルジエタノールアミン モノステアレート
2.評価方法
2−1)メルトフローレート(MFR)
ASTM−D1238に準拠し、2.16kg荷重にて、230℃の温度で測定した。
2−2)耐候性
以下の成形条件にて作成した平板を、温度23℃、湿度50%で48時間保持した後、該平板から縦30mm横70mmに試験片を切り出し、東洋精機社製アトラス試験機Ci65AWにてブラックパネル温度89℃、湿度50%、放射照度100W/mの条件で504MJのキセノンアークランプ光を照射した後、試験片の照射表面を目視或いは顕微鏡にて観察し評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
○:照射表面に変化が観察されない、或いは汚れが観察されても僅かである。
×:照射表面で、以下の変化の何れかが観察される。
・照射表面に多くの汚れが観察される
・照射表面に黄変色が観察される。
・照射表面の顕微鏡観察又は目視でクラックが認められる。
<成形条件>
評価する試料を以下の条件にて成形した。
・成形機:東芝機械社製、射出成形機IS100GN
・成形温度:200℃
・成形平板(120mm×120mm厚み3mm)
2−3)べたつき性の評価
前述の成形条件にて作成した平板(120mm×120mm厚み3mm)を東洋精機社製パーフェクトオーブン60℃、及び80℃のオーブン中で1000時間保持し、取り出し後すぐに手でべたつき触感を以下の基準で評価した。
○:手で触ってもべたつきを感じない。
×:手で触るとべたつきが感じられる。
3.実施例1〜3及び比較例1〜5
上記の使用原料を、下記の添加剤とともに、表1に示す割合で配合し、下記の条件で混練、造粒した。なお、この際ポリプロピレン樹脂100重量部当たり、熱安定剤としてBASF社製イルガノックス1010を0.1重量部及びBASF社製イルガフォス168を0.05重量部、中和剤として日油株式会社製カルシウムステアレートG)を0.35重量部配合し、株式会社カワタ社製スーパーフローターSFC-50にて3分ブレンドした後、以下の混練条件にて混練し押し出したストランドをカットしてペレットを得た。
混練装置:神戸製鋼社製KCM50型二軸押出機。
混練条件:温度=200℃、スクリュー回転数=800rpm。
得られたペレットを用いて、上記評価方法に従い、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2017160369
4.評価
表1に示すように、本発明の必須構成要件における各規定を満たす、実施例1〜3に示す組成を持ったポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体は、何れも耐候性とベタツキ性の評価が良好であった。特に、実施例3では、本願第2発明を満足しない耐候剤(B−2)を更に添加した場合も同様の効果を示している。
一方、本発明の必須構成要件における各規定を満たさない比較例1〜5は、これらの性能バランスが不良で見劣りしている。
即ち、比較例1及び比較例2は、本願規定の紫外線吸収剤(C−1)を用いていない為に、ベタツキ性の評価が不良となっている。また、比較例3及び比較例4では本願規定の紫外線吸収剤(C−1)の使用量が多い為、べたつき性の評価が不良となっている。更に、比較例5では本願規定の紫外線吸収剤(C−1)を用いず、(B−4)を用いた為に、耐候性試験では試験片が黄変し、耐候性の評価が不良となっている。
以上における各実施例と各比較例の結果から、本発明の構成と各要件の合理性と有意性が実証され、さらに本発明の従来技術に対する優位性も明らかである。
5.実施例の効果
本実施例のポリプロピレン系樹脂組成物は、耐候性が高く、べたつき性も良好に抑制されている。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明のプロピレン系樹脂組成物及びその成形品は、自動車車内等の長時間にわたる高温環境下におけるべたつき性が抑制され良好な耐候性と帯電防止性がバランスに優れた素材であることから、各種の成形品に加工することができるが、中でもインストルメントパネル、ドアトリム、ピラートリム、コンソールボックスをはじめとする自動車内装部品に好適に用いることができ、産業上の利用可能性が高い。

Claims (3)

  1. 下記の条件(A−1)を満足するポリプロピレン系樹脂(A)100重量部と、
    ポリプロピレン系樹脂(A)100重量部に対し、
    下記条件(B−1)を満足する耐候剤(B)0.01〜0.2重量部と、
    下記条件(C−1)を満足する紫外線吸収剤(C)0.01〜0.05重量部と、
    下記条件(D−1)を満足する滑剤(D)0.1〜1重量部と、
    下記条件(E−1)を満足する帯電防止剤(E1)と下記条件(E−2)を満足する帯電防止剤(E2)とを共に含有し、かつその合計が0.1〜1重量部であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    条件(A−1)
    ポリプロピレン系樹脂(A)が、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン樹脂である。
    条件(B−1)
    耐候剤(B)がヒンダードアミン系光安定剤である。
    条件(C−1)
    紫外線吸収剤(C)が下記式(I)で表されるアルキルベンゾエート系化合物である。
    Figure 2017160369
    (式中、RおよびRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基若しくはシクロアルキル基、または炭素原子数6〜12のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜30のアルキル基を表す。)
    条件(D−1)
    滑剤(D)が高級脂肪酸アミドである。
    条件(E−1)
    帯電防止剤(E1)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステルである。
    条件(E−2)
    帯電防止剤(E2)が、エステルを構成する脂肪酸が炭素数12〜22の飽和脂肪酸であるポリオキシアルキレンアルキルアミンの脂肪酸エステルである。
  2. 耐候剤(B)が、分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる成形体。
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