JP2017039816A - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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Keisuke Inagaki
啓介 稲垣
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Abstract

【課題】難燃性を有し、且つ経時的な撥水性を維持するポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形品を提供すること。【解決手段】下記(A)〜(E)の成分を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。(A)ポリプロピレン系樹脂(B)臭素系難燃剤(C)アンチモン系化合物(D)シリコーンガム(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性及び撥水性を有するポリプロピレン系樹脂組成物に関する。
従来、ポリプロピレン系樹脂は、家電製品、自動車部品等の広い分野で使用されている。そして、ポリプロピレン系樹脂の優れた加工特性を生かしつつ、更に難燃剤を配合して難燃性を改善したポリプロピレン系樹脂組成物、シリコーン化合物等の撥水剤を配合して撥水性を改善したポリプロピレン系樹脂組成物等が提案されている。撥水性を改善したポリプロピレン系樹脂組成物は、水回りの製品、例えば、便座、キッチン回り、風呂回り等でも使用されているが、これらの用途では水溶性の汚れ(例えば、水垢や尿等の付着)が問題となるため、撥水性を長期にわたって継続することが必要であり、そのための提案もなされている。
撥水性を改善したポリプロピレン系樹脂組成物の従来技術としては、ポリプロピレン樹脂、極性基を有するシリコーンオイル、相溶化剤とを含み、シリコーンオイルがポリプロピレン樹脂に分散していることを特徴とする防汚性ポリプロピレン樹脂組成物(特許文献1)、少なくとも表面の一部がポリプロピレン系樹脂とシリコーングラフトポリプロピレンからなる樹脂組成物で形成された便座(特許文献2)、ポリプロピレン系樹脂(A)、ポリプロピレンワックス(B)、1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサン(C)及び有機過酸化物(D)の含有物を加熱混練して得ることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物(特許文献3)等が開示されている。
また、ポリプロピレン系樹脂組成物に各種難燃剤(例えば、臭素系難燃剤、アンチモン系化合物等)を配合する提案がなされている。しかし、単にシリコーンオイル等の撥水剤と難燃剤を配合したポリプロピレン系樹脂組成物では、難燃性或いは撥水性を低減する場合が多い。そのため、難燃性を有し、且つ経時的な撥水性を維持することができるより優れたポリプロピレン系樹脂組成物が求められていた。
国際公開2009/072299号パンフレット 特開2000−232950号公報 特開2013−241534号公報
本発明の目的は、難燃性を有し、且つ経時的な撥水性を維持するポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、ポリプロピレン系樹脂に、難燃剤、シリコーンガム及びポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレを配合することにより、上記課題を解決することを見出した。本発明者は、これらの知見に基づき更に研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成からなっている。
[1]下記(A)〜(E)の成分を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
(A)ポリプロピレン系樹脂
(B)臭素系難燃剤
(C)アンチモン系化合物
(D)シリコーンガム
(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン
[2]更に、(F)シリコーンオイルを含有することを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
[3]上記[1]又は[2]に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形して得られることを特徴とする成形品。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形品は、難燃性を有し、且つ経時的な撥水性を維持するという効果を奏する。
[(A)ポリプロピレン系樹脂]
本発明で用いられる(A)ポリプロピレン系樹脂(以下、「A成分」ともいう。)は、プロピレンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等のプロピレン以外のα−オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体等の共重合体、及びこれらの混合物からなる樹脂である。
また、上記樹脂に更に各種合成ゴム、例えばエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBブロック)等を配合したポリプロピレン系樹脂組成物も本発明のA成分に含まれる。
[(B)臭素系難燃剤]
本発明で用いられる(B)臭素系難燃剤(以下、「B成分」ともいう。)は、通常この分野で使用される臭素系難燃剤であれば特に制限はなく、特に汎用されている臭素系難燃剤としては、例えば、ブロム化ビスフェノールA類又はブロム化ビスフェノールS類、ブロム化フェニルエーテル類、ブロム化ビスフェノールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ブロム化スチレン系、ブロム化フタルイミド系、ブロム化ベンゼン類、ブロム化シクロアルカン系、ブロム化イソシアヌレート類等の難燃剤が挙げられる。これらの臭素系難燃剤は、単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
上記したブロム化ビスフェノールA類又はブロム化ビスフェノールS類は、1〜8個のブロム原子がビスフェノールA残基又はビスフェノールS残基のベンゼン環に結合した化合物を挙げることができ、例えば、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビス(アリルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビス(2−ブロムエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビス(3−ブロムプロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビス(2,3−ジブロムプロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノールS、テトラブロムビスフェノールSビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)及びテトラブロムビスフェノールSビス(2,3−ジブロムプロピルエーテル)等が挙げられ、なかでもテトラブロムビスフェノールSビス(2,3−ジブロムプロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビス(2,3−ジブロムプロピルエーテル)が好ましい。
市販されているブロム化ビスフェノールA類又はブロム化ビスフェノールS類の難燃剤としては、例えば、FR−1524(商品名;ICL−IP JAPAN社製)、Great Lakes BA−50、Great Lakes BA−50P、Great Lakes BA−59、Great Lakes BA−59P、Great Lakes PE−68(いずれも商品名;グレート・レークス・ケミカル社製)、Saytex RB−100(商品名;アルベマール社製)、ファイヤガード2000、ファイヤガード3000、ファイヤガード3100、ファイヤガード3600(いずれも商品名;帝人化成社製)、ノンネンPR−2(商品名;丸菱油化工業社製)、フレームカット121R(商品名;東ソー社製)、ファイアカットP−680(商品名;鈴裕化学社製)等が挙げられる。
上記したブロム化フェニルエーテル類は、1個以上のブロム原子がフェニルエーテル基に結合した化合物であって、例えば、ビス(トリブロムフェノキシ)エタン、ヘキサブロムジフェニルエーテル、オクタブロムジフェニルエーテル、デカブロムジフェニルエーテル及びポリジブロムフェニレンオキサイド等が挙げられ、なかでも、デカブロムジフェニルエーテルが好ましい。
市販されているブロム化フェニルエーテル類の難燃剤としては、FR−1210、FR−1208(いずれも商品名;ICL−IP JAPAN社製)、Great Lakes FF−680、Great Lakes DE−83、Great Lakes DE−83R、Great Lakes DE−79(いずれも商品名;グレート・レークス・ケミカル社製)、Saytex 102E、Saytex 111(いずれも商品名;アルベマール社製)等が挙げられる。
上記したブロム化ビスフェノールA系カーボネートオリゴマーは、1〜8個のブロム原子が結合したブロム化ビスフェノールAとホスゲンとの縮合化合物である。
市販されているブロム化ビスフェノールA系カーボネートオリゴマーの難燃剤としては、ファイヤガード7000、ファイヤガード7500(いずれも商品名;帝人化成社製)、Great Lakes BC−52、Great Lakes BC−58(いずれも商品名;グレート・レークス・ケミカル社製)等が挙げられる。
上記したブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂は、1〜8個のブロム原子が結合したブロム化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合化合物した化合物である。
また、ブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂としては、両末端のエポキシ基がブロック化剤で封鎖された化合物及び片側の末端エポキシ基がブロック化剤で封鎖された化合物も挙げられる。上記ブロック化剤としては、エポキシ基を開環付加する化合物であれば特に制限はなく、例えば、フェノール類、アルコール類、カルボン酸類、アミン類及びイソシアネート類等にブロム原子を含有するものが挙げられ、なかでも難燃性を向上させる点でブロム化フェノール類が好ましく、具体的には、ジブロムフェノール、トリブロムフェノール、ペンタブロムフェノール、エチルジブロムフェノール、プロピルジブロムフェノール、ブチルジブロムフェノール及びジブロムクレゾール等が挙げられる。
市販されているブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂の難燃剤としては、重合度(n)に応じて種々の製品があり、F−2300、F−2300H、F−2400、F−2400H(いずれも商品名;ICL−IP JAPAN社製)、プラサームEP−16、プラサームEP−30、プラサームEP−100、プラサームEP−500(いずれも商品名;大日本インキ化学工業社製)、SR−T1000、SR−T2000、SR−T5000、SR−T20000(いずれも商品名;阪本薬品工業社製)等が挙げられる。
また、市販されている末端のエポキシ基がブロック化剤で封鎖されたブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂の難燃剤としては、プラサームEC−14、プラサームEC−20、プラサームEC−30、プラサームEPC−15F(いずれも商品名;大日本インキ化学工業社製)、TB−60、TB−62(いずれも商品名;東都化成社製)、SR−T3040、SR−T7040(いずれも商品名;阪本薬品工業社製)、E5354(商品名;油化シェルエポキシ社製)等が挙げられる。
上記したブロム化スチレン系は、スチレン骨格のベンゼン環に1〜5個のブロム原子が結合したブロム化スチレンモノマー及びその重合体である。
市販されているブロム化スチレン系の難燃剤としては、Great Lakes PDBS−10、Great Lakes PDBS−80(いずれも商品名;グレート・レークス・ケミカル社製)、パイロチェック68PB(商品名;フェロ社製)等が挙げられる。
上記したブロム化フタルイミド系は、フタルイミド基のベンゼン環に1〜4個のブロム原子が結合した化合物であって、例えば、モノブロムフタルイミド、ジブロムフタルイミド、トリブロムフタルイミド、テトラブロムフタルイミド、エチレンビス(モノブロムフタルイミド)、エチレンビス(ジブロムフタルイミド)、エチレンビス(トリブロムフタルイミド)、エチレンビス(テトラブロムフタルイミド)等が挙げられる。
市販されているブロム化フタルイミド系の難燃剤としては、Saytex BT−93、Saytex BT−93W(いずれも商品名;アルベマール社製)等が挙げられる。
上記したブロム化ベンゼン類は、1個以上のブロム原子がベンゼン環に結合した基からなる化合物であって、例えば、テトラブロムベンゼン、ペンタブロムベンゼン、ヘキサブロムベンゼン、ブロムフェニルアリルエーテル、ペンタブロムトルエン、ビス(ペンタブロムフェニル)エタン及びポリ(ペンタブロムベンジルアクリレート)等が挙げられ、なかでもビス(ペンタブロムフェニル)エタンが好ましい。
市販されているブロム化ベンゼン類の難燃剤としては、Saytex 8010(商品名;アルベマール社製)、ファイアカットP−801(商品名;鈴裕化学社製)等が挙げられる。
上記したブロム化シクロアルカン系は、1〜6個のブロム原子が炭素数6〜12のシクロアルカン(環状脂肪族炭化水素)に結合したブロム化炭化水素類であって、ブロム化シクロヘキサン及びブロム化シクロドデカンが挙げられる。ブロム化シクロアルカンの具体例としては、ペンタブロムシクロヘキサン、ヘキサブロムシクロヘキサン、テトラブロムシクロドデカン、ペンタブロムシクロドデカン及びヘキサブロムシクロドデカン等が挙げられる。
市販されているブロム化シクロアルカン系の難燃剤のうち、ヘキサブロムシクロドデカンの難燃剤としてはとしては、FR−1206(商品名;ICL−IP JAPAN社製)、Saytex HBCD(商品名;アルベマール社製)、Great Lakes CD−75P(商品名;グレート・レークス・ケミカル社製)、ファイアカットP−880M(商品名;鈴裕化学社製)、ピロガード SR−103(商品名;第一工業製薬社製)等が挙げられる。
上記したブロム化イソシアヌレート類は、炭素数2〜6のアルキル基(鎖状脂肪族炭化水素基)にブロム原子が結合したブロム化アルキル基とイソシアヌル酸残基が結合した化合物並びに1〜5個のブロム原子がフェノキシ基に結合したブロム化フェノキシ基とイソシアヌル酸残基が結合した化合物が挙げられる、具体的には、トリス(モノブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(2,3−ジブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(テトラブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(ペンタブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(ヘプタブロムプロピル)イソシアヌレート、トリス(オクタブロムブチル)イソシアヌレート、トリス(モノブロムフェノキシ)イソシアヌレート、トリス(ジブロムフェノキシ)イソシアヌレート、トリス(トリブロムフェノキシ)イソシアヌレート、トリス(ペンタブロムフェノキシ)イソシアヌレート、トリス(エチルモノブロムフェノキシ)イソシアヌレート及びトリス(プロピルジブロムフェノキシ)イソシアヌレート等が挙げられ、なかでも、トリス(2,3−ジブロムプロピル)イソシアヌレートが好ましい。
市販されているブロム化イソシアヌレート類の難燃剤としては、タイク−6B(商品名;日本化成社製)、ファイアカットP−660(商品名;鈴裕化学社製)等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂(A成分)100質量部に対する臭素系難燃剤(B成分)の配合量は、ポリプロピレン系樹脂組成物に要求される難燃性の程度及び物性との関係から種々選択されるが、好ましくは3〜30質量部、より好ましくは2〜25質量である。3質量部未満であると難燃性の効果が少なくなる虞があり、また30質量部を超えるとポリプロピレン系樹脂組成物成形体の物性を損なう虞や、成形時のシルバーストリークや焼けが発生する虞があるので、上記範囲内であることが好ましい。
[(C)アンチモン系化合物]
本発明で用いられる(C)アンチモン系化合物(以下、「C成分」ともいう。)としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン等のハロゲン化アンチモン、三硫化アンチモン、五硫化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酒石酸アンチモン等が挙げられ、なかでも三酸化アンチモンが好ましい。また、本発明でいうアンチモン系化合物は、金属アンチモンも含まれる。
(C)アンチモン系化合物は、(B)臭素系難燃剤と併用することによりポリプロピレン系樹脂組成物の難燃性を向上するという効果を発揮する。
ポリプロピレン系樹脂(A成分)100質量部に対する(C)アンチモン系化合物の配合量は、ポリプロピレン系樹脂組成物に要求される難燃性の程度及び物性との関係から種々選択されるが、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは2〜8質量である。0.5質量部未満であると難燃性の効果が少なくなる虞があり、また10質量部を超えるとポリプロピレン系樹脂組成物成形体の物性を損なう虞や、成形時のシルバーストリークや焼けが発生する虞があるので、上記範囲内であることが好ましい。
また、(B)臭素系難燃剤と(C)アンチモン系化合物の配合比率(質量比)としては、好ましくはB成分:C成分が40:60〜90:10の範囲であり、より好ましくは60:40〜85:15の範囲である。上記範囲内であると難燃性が維持されるので好ましい。
[(D)シリコーンガム]
本発明で用いられる(D)シリコーンガム(以下、「D成分」ともいう。)は、分子量10万以上のポリオルガノシロキサンであって、ガム状のポリオルガノシロキサンである。
ここでポリオルガノシロキサンとは、ケイ素原子が酸素原子を介して他のケイ素原子と結合した構造に有機基が付加している高分子物質である。そしてポリオルガノシロキサンは分子量により性状が変わり、高分子量のものはガム状であり、低分子量のものはオイル状である。従来技術では、ポリオルガノシロキサンを性状に関わらず単にシリコーンオイルと表現しているものもあるが、本発明では性状の違いのみならず本発明の効果に大きく差を生じるためシリコーンガムとシリコーンオイルを分けて表現をしている。本発明では、ポリオルガノシロキサンの分子量が10万以上のものをシリコーンガム、10万未満のものをシリコーンオイルとする。
D成分を構成するポリオルガノシロキサンの骨格は、直鎖状、分岐状、環状でもよく、又はこれらの混合物でもよい。
D成分に含有する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、ポリエーテル基等の非反応性の有機基、カルビノール基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基等の反応性の有機基が挙げられ、好ましくは非反応性の有機基である。反応性の有機基を含有するD成分を用いた場合、他の物質と反応してD成分の性能が変化する虞があるため、反応しない条件で用いることが好ましい。
D成分の具体的な構造としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、アラルキル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、高級脂肪酸変性ポリジメチルシロキサン、フルオロアルキル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、カルビノール変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、フェノール変性ポリジメチルシロキサン、シラノール変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらのうち、入手性や経済性の観点からポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。
本発明で用いられるシリコーンガムの分子量としては、10万以上であれば特に制限はないが、好ましくは20万以上である。
(D)シリコーンガムは、後述する(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンや(F)シリコーンオイルと比較し、撥水性は劣るものの難燃性低下への影響が少ない。そして、(D)シリコーンガムと(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンを併用することで継続的撥水性と優れた難燃性を発揮できるようになる。
D成分はガム状でありハンドリング性に難があるため、熱可塑性樹脂と加熱混煉してマスターバッチの形態にしてもよい。市販されているシリコーンガムを含むマスターバッチとしては、例えば、東レダウコーニング社製の「BY27−001」や富士ケミカル社製の「クリンベルCB−50PP」等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂(A成分)100質量部に対する(D)シリコーンガムの配合量は、好ましくは約0.1〜10質量部、より好ましくは約0.5〜7質量部である。0.1質量部以下であると撥水性の効果が悪くなる虞があり、また10質量部を超えると撥水性のそれ以上の向上はあまり期待できず、ポリプロピレン系樹脂組成物成形体の難燃性や物性の面で問題となる虞があるので、上記範囲内であることが好ましい。
[(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン]
本発明で用いられる(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(以下、「E成分」ともいう。)は、(e1)ポリプロピレン系樹脂及び(e2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンが、化学的に結合(グラフト化)したものである。
E成分は、ポリオルガノシロキサン鎖により撥水性を発揮し、ポリプロピレン鎖により(A)ポリプロピレン系樹脂と相溶し、アンカー効果を出して、継続的な撥水性を発揮する。(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンは、ポリプロピレン系樹脂組成物中に単独で用いた場合、優れた継続的な撥水性を発揮するが難燃性が劣る。しかし、(D)シリコーンガムを併用することで継続的な撥水性と難燃性のバランスがとれたポリプロピレン系樹脂組成物が得られる。
E成分を構成する(e1)ポリプロピレン系樹脂(以下、「e1成分」ともいう。)は、プロピレンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン‐1等のプロピレン以外のα‐オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体等の共重合体、及びこれらの混合物からなる樹脂である。
E成分を構成する(e2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサン(以下、「e2成分」ともいう。)とは、ポリオルガノシロキサン中のケイ素原子に1個以上のラジカル重合性官能基が結合しているものである。e2成分は、反応性の有機基である上記ケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を必須とする点で前述の(D)成分や後述の(F)成分と異なる。
e2成分の分子量に特に制限はないが、好ましくは5000〜10万未満、より好ましくは1万〜10万未満である。
e2成分を構成するポリオルガノシロキサンの骨格は、直鎖状、分岐状、環状でもよく、又はこれらの混合物でもよい。
e2成分に含有する上記ラジカル重合性官能基とは、炭素‐炭素二重結合を有してラジカル重合可能な有機基であり、例えば、アクリロキシメチル基、3‐アクリロキシプロピル基、メタクリロキシメチル基、3‐メタクリロキシプロピル基、4‐ビニルフェニル基、3‐ビニルフェニル基、4‐(2‐プロペニル)フェニル基、3‐(2‐プロペニル)フェニル基、2‐(4‐ビニルフェニル)エチル基、2‐(3‐ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、デセニル基等が挙げられる。こられのうち、合成、入手のしやすさからビニル基が最も好ましい。
ラジカル重合性官能基以外の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、3,3,3‐トリフルオロプロピル基、3‐クロロプロピル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、3‐フェニルプロピル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、ポリエーテル基等の非反応性の有機基、カルビノール基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の反応性の有機基等が挙げられ、好ましくは非反応性の有機基である。ラジカル重合性官能基以外の反応性有機基を含有するe2成分を用いた場合、e2成分の性能が変化する虞があるため、その反応性有機基が他の物質と反応しない条件で用いることが好ましい。
e2成分の具体的な構造としては、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルヘキセニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルヘキセニルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルヘキセニル共重合体等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらのうち、入手性や経済性の観点から両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。
E成分は、e1成分及びe2成分を含む混合物に、有機過酸化物の存在下又は非存在下で加熱混練し、e1成分とe2成分とを化学的に結合することにより得られる。E成分を得る好ましい方法としては、短時間で化学的結合を行うために有機過酸化物の存在下でe1成分及びe2成分を加熱混練して化学的に結合する方法である。
上記した有機過酸化物は、加熱によりラジカルを発生し、e1成分とe2成分との化学的結合を短時間に進めるためのものである。具体的にはメチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3‐ビス‐(t‐ブチルパーオキシ‐イソプロピル)‐ベンゼン、ジ‐t‐ブチルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)‐ヘキサン‐3等のジアルキルパーオキサイド、1,1‐ジ‐t‐ブチルパーオキシ‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、2,2‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)‐ブタン等のパーオキシケタール、t‐ブチルパーオキシ‐ピバレイト、t‐ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネート等が挙げられる。
有機過酸化物は、市販されているものを用いることができ、例えば、ルペロックス101、ルペロックスルペロックスDC、ルペロックスF、ルペロックスDI(いずれも商品名;アルケマ吉富社製)等が挙げられる。
E成分は、e1成分及びe2成分に、更に(e3)ポリプロピレンワックス(以下、「e3成分」ともいう。)を含有し、e2成分がe1成分及びe3成分と化学的結合したものを含むものを用いることができる。
e3成分は、プロピレンを重合もしくは一般の高分子量ポリプロピレンを解重合して得られるものである。ポリプロピレンワックスの数平均分子量は、好ましくは約1000〜20000の低分子量ポリプロピレンである。
e3成分は、市販されているものを用いることができ、例えば、ビスコール330−P、ビスコール440−P、ビスコール550−P、ビスコール660−P(いずれも商品名;三洋化成工業社製)、ハイワックスNP055、ハイワックスNP105、ハイワックスNP505、ハイワックスNP805(いずれも商品名;三井化学社製)、リコワックスPP230(商品名;クラリアント社製)等が挙げられる。
e3成分を併用することにより、凝集物(e2成分が重合した凝集物)が少ないE成分を得ることができる。この原因は定かではないが、e3成分の存在によりe1成分の溶融粘度が下がり、e1成分とe2成分との相溶性が向上するためと思われる。凝集物が少ない該E成分は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に用いることにより、本発明の効果に加え、表面に凝集物がなく外観がきれいなポリプロピレン系樹脂組成物が得られるという効果を奏する。
上記のようにe3成分を併用するE成分は、e2成分がe1成分及びe3成分と化学的結合したものを含むが、その他に、e2成分とe1成分が化学的結合したもの、e2成分とe3成分が化学的結合したものを含んでもよい。
E成分において、上記e1成分とe2成分、又はe1成分とe2成分更にe3成分を加熱混練する方法としては、公知の混練機を用いることができ、例えばバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機等を用いることができる。中でも、生産性、混練力等を考慮した場合、二軸押出機が好適である。二軸押出機には、二軸異方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸異方向回転噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転噛み合わせ型押出機等があり、いずれも用いることができるが、各成分の分散性を上げて、局部的な反応の進行を抑えるためには二軸同方向回転噛み合わせ型押出機を用いることが好ましい。
混練する際の加熱温度としては、e1成分が溶融する温度以上であり、且つ樹脂が劣化し過ぎない程度の範囲の温度であればよく、具体的には、例えば120〜250℃の範囲である。加熱混練する時間は、使用する混練機、加熱条件等により異なるが、例えば、混練機として二軸押出機を用いる場合、好ましくは約30秒〜10分間、より好ましくは1〜5分間である。
E成分に含まれるe2成分の配合量は、e1成分、又はe1成分とe3成分の100質量部に対して、好ましくは約0.5〜200質量部であり、より好ましくは約2〜150質量部、より一層好ましくは約10〜100質量部である。e2成分の配合量が上記範囲外であると、上記本発明の効果が得られ難くなる虞がある。
E成分に有機過酸化物を用いる場合、有機過酸化物の配合量としては、e1成分、又はe1成分とe3成分の100質量部に対して、好ましくは約0.01〜3.0質量部であり、より好ましくは約0.05〜3.0質量部である。上記範囲内であると、e2成分とe1成分、又はe2成分とe1成分及びe3成分とが円滑にグラフト化することができるため好ましい。
E成分にe3成分を用いる場合、e3成分の配合量としては、e1成分:e3成分の配合比率(質量比)が、好ましくは約99:1〜40:60であり、より好ましくは約90:10〜45:55、より一層好ましくは約80:20〜50:50である。この範囲内であると、凝集物が少ないE成分を得ることができ好ましい。
本発明で用いられるE成分には、本発明を阻害しない範囲で通常ポリプロピレン系樹脂に添加される各種添加剤を配合してもよい。例えばE成分(表面改質剤)以外の表面改質剤(撥水剤、滑剤、離型剤等)、熱安定剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、耐衝撃性改良剤等の各種添加剤を配合してもよい。
ポリプロピレン系樹脂(A成分)100質量部に対する(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンの配合量は、好ましくは約約0.1〜10質量部、より好ましくは約0.5〜5質量部である。0.1質量部以下では撥水性を上げる効果に乏しくなる虞があり、10質量部以上では難燃性の低下が問題となる虞がある。
[(F)シリコーンオイル]
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、更に(F)シリコーンオイル(以下、「F成分」ともいう。)を用いることもできる。このようなF成分を含むポリプロピレン系樹脂組成物も本発明の形態の1つである。
F成分とは、分子量が10万未満のポリオルガノシロキサンであって、オイル状のポリオルガノシロキサンである。従って、(D)シリコーンガムとは異なるものである。また、(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンに含まれる(e2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンとも異なり、e2成分に必須の構成であるケイ素原子に結合するラジカル重合性官能基を含有しないポリオルガノシロキサンである。
F成分は、(D)シリコーンガムや(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンと比較し、継続的撥水性に大きく劣る。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に含まれるポリオルガノシロキサンとして、E成分を用いることなくF成分を用いた場合、E成分を用いた場合と比較して撥水性の効果や継続性が劣るものとなる。E成分と併用することで継続的撥水性を落とすことなく撥水性の効果を高めることができ、且つ難燃性に大きく影響しない範囲でF成分を用いることが可能となる。
F成分を構成するポリオルガノシロキサンの骨格は、直鎖状、分岐状、環状でもよく、又はこれらの混合物でもよい。
F成分に含有する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、ポリエーテル基等の非反応性の有機基、カルビノール基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基等の反応性の有機基が挙げられ、好ましくは非反応性の有機基である。反応性の有機基を含有するF成分を用いた場合、他の物質と反応してF成分の性能が変化する虞があるため、反応しない条件で用いることが好ましい。
F成分の具体的な構造としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、アラルキル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、高級脂肪酸変性ポリジメチルシロキサン、フルオロアルキル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、カルビノール変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、フェノール変性ポリジメチルシロキサン、シラノール変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらのうち、入手性や経済性の観点からポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。
F成分の分子量としては、好ましくは300〜10万、より好ましくは500〜1万のものである。上記範囲以外のものを用いると、撥水効果を発揮し難くなる虞がある。
ポリプロピレン系樹脂(A成分)100質量部に対する(F)シリコーンオイルの配合量は、好ましくは約0.05〜1質量部、より好ましくは約0.1〜0.5質量部である。0.05質量部以下では撥水性を上げる効果に乏しくなる虞があり、0.5質量部以上ではブリードによるべたつき等が生じる虞がある。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲でこの分野で用いられる各種添加剤を配合することができ、例えば、臭素系難燃剤及びアンチモン系化合物以外の難燃剤(リン系難燃剤、窒素系難燃剤等の他の有機系難燃剤)、滑剤、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、可塑剤、顔料、染料等が挙げられる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、(A)ポリプロピレン系樹脂、(B)臭素系難燃剤、(C)アンチモン系化合物、(D)シリコーンガム及び(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン、又は前記A〜E成分に加え更に(F)シリコーンオイルを公知の混練機を用いて加熱混練することで得られる。
混練機としては、例えばバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機等を用いることができる。中でも、生産性、混練力等を考慮した場合、二軸押出機が好適である。二軸押出機には、二軸異方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸異方向回転噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転噛み合わせ型押出機等があり、いずれも用いることができるが、混練力や生産性の観点から二軸同方向回転噛み合わせ型押出機を用いることが好ましい。
混練する際の加熱温度としては、A成分が溶融する温度以上であり、且つ樹脂(A成分)や配合した各成分が劣化し過ぎない程度の範囲の温度であればよく、具体的には、例えば120〜230℃の範囲である。加熱混練する時間は、使用する混練機、加熱条件等により異なるが、例えば、混練機として二軸押出機を用いる場合、好ましくは約30秒〜10分間、より好ましくは1〜5分間である。
A〜E成分の加熱混練する際の添加時期に特に制限はなく、均一に混練されればよい。また、F成分の添加時期にも特に制限はなく、上記A〜E成分を加熱混練する前、加熱混練中に添加してもよいし、或いは、事前にD成分をマスターバッチ化する際に添加し、E成分を作製する際に添加しておいてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、押出成形、射出成形、ブロー成形、シート成形等の種々の成形手段に供して任意の形状の成形体として使用することができる。これら成形体の用途としては、自動車材料、家電材料、住宅設備材料、OA機器機材料、食品容器、農業用資材、建材、排水設備、トイレタリー材料、各種タンク、コンテナー、シート等に広く用いられる。
自動車材料としては、例えば、ドアトリム、ピラー、インストルメンタルパネル、コンソール、ロッカーパネル、アームレスト、ドアインナーパネル、スペアタイヤカバー、トランクマット等の内装部品や、バンパー、スポイラー、フェンダー、サイドステップ、ドア・アウターパネル等の外装部品等が挙げられる。
家電材料としては、例えば、洗濯機用材料( 外槽、内槽、蓋、パルセータ、バランサー、洗濯パン等)、乾燥機用材料(外装、内箱、蓋等)、掃除機用材料、炊飯器用材料、ポット用材料、保温機用材料、食器洗浄機用材料、空気清浄機用材料等が挙げられる。
住宅設備材料としてはキッチン用材料、トイレ用材料、風呂用材料等が挙げられる。
以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。
<(D)シリコーンガム(D成分)を含むマスターバッチの作製>
ラボプラストミル(型式:4C−150;東洋精機社製)を用いて、温度を220℃、回転数40rpmに設定し、ポリプロピレン系樹脂(商品名:プライムポリプロJ−105G;プライムポリマー社製、ホモPP、MI=9)とシリコーンガム(商品名:TSE200;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、分子量約37万)を各20g投入し、5分間混練し、D成分を50質量%含むマスターバッチ(D)を作製した。
<(E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(E成分)の作製>
(1)原材料
[e1成分]:ポリプロピレン系樹脂
e1−1:プライムポリプロJ−105G(商品名;プライムポリマー社製、ホモPP、MI=9)
e1−2:ウィンテックWFX4T(商品名;日本ポリプロ社製、メタロセン系ランダムPP、MI=7)
e1−3:ビスコール330−P(商品名;三洋化成工業社製、分子量15,000)
[e2成分]:1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合アルケニル基を含有するポリオルガノシロキサン
e2:XF40A−1987(商品名;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、動粘度1500mm/s)
[有機過酸化物]
有機過酸化物:ルペロックス101(商品名;アルケマ吉富社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
(2)E成分の配合
上記原材料を用いて作製したE成分の配合を表1に示す。
Figure 2017039816
(3)E成分の作製
表1の配合の10倍量の原材料を、二軸同方向回転噛み合わせ型押出機(型式:MFU15TW−45MG−NH;テクノベル社製、スクリュー直径=15mm、L/D=45)を用いて下記方法でE成分を作製した。
バレル(C1〜C6、H/D)温度を80〜200℃(C1=80℃、C2=160℃、C3〜C6=200℃、H/D=200℃)、スクリュー回転数600rpmに設定した二軸同方向回転噛み合わせ型押出機の原料投入口から(e1)成分、有機過酸化物を添加し、(e2)成分は液添装置を用いてC2バレルから添加し、E成分(E−1〜E−3)を作製した。
得られたE成分(E−1〜E−3)中のe2成分がe1成分に化学的に結合(グラフト化)した度合い(グラフト化率)を下記方法で測定した。
得られたE成分のそれぞれ約1gをキシレン100mLで熱溶解した後、ヘキサン50mL、メタノール50mLを加えて、e2成分と化学的結合をした又は化学的結合していないe1成分を沈殿させ、e1成分と化学的結合をしていないe2成分をろ過して除き、沈殿物を分離した後に乾燥した。
乾燥した沈殿物及びE成分をそれぞれATR(型式:Smart Orbit;サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を備えたFT―IR(型式:NICOLET380;サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)で赤外スペクトルを測定し、e2成分由来の吸収ピーク(1256cm−1)とe1成分由来の吸収ピーク(1376cm−1)の吸光度比[e2成分由来の吸光度/e1成分由来の吸光度]を求め、下記式にてグラフト化率を算出した。
グラフト化率(%)=(乾燥した沈殿物の吸光度比/表面改質剤の吸光度比)×100
得られたE成分のそれぞれのグラフト化率は、E−1:90.0%、E−2:94.0%、E−3:92.0%であった。
<ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形品の作製>
(1)原材料
A成分:ポリプロピレン系樹脂
A:BC03C(商品名;日本ポリプロ社製、ブロックPP、MI=30)
B成分:臭素系難燃剤
B:ファイアカット680G(商品名;鈴裕化学社製)
C成分:アンチモン系化合物
C:三酸化アンチモンAT−3CN(商品名;鈴裕化学社製)
D成分:シリコーンガム
D:上記方法で得られたD成分を50質量%含むマスターバッチ
E成分:ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン
E−1〜E−3:上記方法で得られたE成分
F成分:シリコーンオイル
F:TSF451−50(商品名;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、動粘度50mm/s≒分子量4,000)
(2)ポリプロピレン系樹脂組成物の配合
上記原材料を用いて作製したポリプロピレン系樹脂組成物の配合を表2、3に示す。
Figure 2017039816
Figure 2017039816
(3)ポリプロピレン系樹脂組成物の作製
表2、3の配合の30倍量の原材料を、ストランドダイを設置した二軸同方向回転噛み合わせ型押出機(型式:MFU15TW−45MG−NH;テクノベル社製、スクリュー直径=15mm、L/D=45)を用いて下記方法でペレット状のポリプロピレン系樹脂組成物を作製した。
バレル(C1〜C6、H/D)温度を80〜200℃(C1=80℃、C2=160℃、C3〜C6=200℃、H/D=200℃)、スクリュー回転数300rpmに設定した二軸同方向回転噛み合わせ型押出機の原料投入口からA〜Eの原材料を添加し、またF成分がある場合は、液添装置を用いてC2バレルから添加し、ペレット状のポリプロピレン系樹脂組成物(実施例品1〜6、比較例品1〜8、参考例品1、2)を作製した。
(4)ポリプロピレン系樹脂組成物成形品の作製
得られたポリプロピレン系樹脂組成物(実施例品1〜6、比較例品1〜8、参考例品1、2)の難燃性及び継続的な撥水性を評価するために、ポリプロピレン系樹脂組成物成形品を下記方法で作製した。
ペレットのポリプロピレン系樹脂組成物のそれぞれを射出成型機(型式:IS−55EPN;東芝社製)を用い、バレル温度200℃、金型温度40℃で射出成型して難燃性評価用試験片(125mm×13mm×2.0mm)であるポリプロピレン系樹脂組成物成形品(試作品1〜16)を作製した。
また、上記方法において金型を変更して、撥水性評価用平板(80mm×1000mm×2mm)であるポリプロピレン系樹脂組成物成形品(試作品17〜32)を作製した。
<難燃性、継続的な撥水性の評価>
(1)難燃性の評価
難燃性は、得られた難燃性評価用試験片(試作品1〜16)を用いてUL−94Vの耐炎性試験に準じて難燃性の評価を行った。燃焼時のドリップによる発火回数を調べ、数字の小さいほど難燃性に優れていることを示している。結果を表4に示す。尚、試験片に使用したポリプロピレン系樹脂組成物も合わせて示す。
(2)継続的な撥水性の評価
撥水性は、得られた撥水性評価用平板(試作品17〜32)の表面の接触角を接触角計(型式:CA−X;協和界面科学社製)を用いて測定し、表面改質(撥水性)に影響するD成分、E成分、F成分を添加していないポリプロピレン系樹脂組成物(参考例品2)を用いて作製した平板(試作品32)と比較し撥水性の効果を評価した。ここで撥水性は、接触角の数値が大きいほど撥水性が良いことを示している。
また、継続的な撥水性については、平板表面の洗浄操作前と洗浄操作後の接触角を測定し、その数値を対比して評価した。ここで継続的な撥水性は、洗浄操作前と洗浄操作後の接触角に差がない時に継続的な撥水性を有することを示している。
洗浄操作は、撥水性評価用平板(試作品17〜32)表面を中性洗剤の20倍希釈水溶液に浸した脱脂綿で15回拭く操作を行った。結果を表4に示す。尚、平板に使用したポリプロピレン系樹脂組成物も合わせて示す。
Figure 2017039816
結果より、実施例品を用いたポリプロピレン系樹脂組成物成形品は、発火回数は0回であり難燃性に優れ、且つ洗浄後も接触角が低下せず継続的な撥水性に優れていた。
一方、比較例品1、2、5、6を用いたポリプロピレン系樹脂組成物成形品は、継続的な撥水性に優れていたが、難燃性には劣っていた。また、比較例品3、4、7、8を用いたポリプロピレン系樹脂組成物成形品は、難燃性に優れていたが、継続的な撥水性には劣っていた。

Claims (3)

  1. 下記(A)〜(E)の成分を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    (A)ポリプロピレン系樹脂
    (B)臭素系難燃剤
    (C)アンチモン系化合物
    (D)シリコーンガム
    (E)ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン
  2. 更に、(F)シリコーンオイルを含有することを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形して得られることを特徴とする成形品。
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