JP6798784B2 - 加硫ゴム - Google Patents

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Description

本発明は、加硫ゴムに関し、詳しくは摺動性が改善された加硫ゴムに関する。
従来、加硫ゴムはゴム弾性を有し、電線、ケーブル等の被覆材、パッキン、ガスケット、Oリング等のシール材、防振ゴム 、免震ゴム、ベルト、ホース、タイヤ、輪ゴム、手袋、雨靴等の家庭用品、スポーツ用品、玩具等多くの用途に用いられている。 特に自動車用途ではワイパーブレード、グラスラン、ウェザーストリップ、防振ゴム、オイルシール、バルブ部材、燃料ホース等多くの用途で用いられている。しかし、加硫ゴムは摺動性が悪く、摩擦による異音の発生や加硫ゴム特有のべたつきが問題になることがある。
加硫ゴムの摺動性を改善して摩擦による異音の発生を改善するため、特許文献1では不飽和脂肪酸アミドを配合した摩擦音の発生し難いゴム組成物が提案されている。特許文献2ではゴム組成物中に脂肪酸アミドを配合すると共に、架橋密度を高くした摺動部材用ゴム組成物が提案されている。特許文献3ではNBRに対して、ジアルキルジチオカルバミン酸銅及び脂肪酸アミドを添加してなる粘着性及び摺動性を改良したNBR組成物が提案されている。
これらの先行文献では、加硫ゴム表面にブルームした脂肪酸アミドによって摺動性等の機能を付与することができる。しかしながら、ブルームした脂肪酸アミド等による白化が生じて外観不良を起こす場合がある。また、ブルームした脂肪酸アミドは容易に拭き取られて効果を失うという問題、低温領域においてはブルームが不充分になり摺動性が悪くなるという問題がある。更には、加硫ゴムを洗浄すること等によって継続的な摺動性の効果を失うという大きな問題がる。従って、表面改質剤のブルームに頼らない摺動性及び継続的な摺動性を維持できる優れた加硫ゴムが求められている。
特開平5−255519号公報 特開平7−278355号公報 特開2003−268158号公報
本発明は、表面改質剤のブルームに頼らず、継続的な摺動性を有する加硫ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンを配合したゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムが上記課題を解決することを見出した。本発明者は、これらの知見に基づき更に研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の構成からなっている。
[1]表面改質剤を含有する加硫ゴムであって、表面改質剤が、(a1)ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックス、及び(a2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンが、化学的結合してなるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)を含むものであることを特徴とする加硫ゴム。
[2]前記加硫ゴム中に、更に非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)を含有することを特徴とする上記[1]に記載の加硫ゴム。
本発明の加硫ゴムは、表面改質剤のブルームに頼らずに摺動性を有し、且つ継続的な摺動性を有するという効果を奏する。
通常加硫ゴムは、ゴム成分及び加硫剤を含有するゴム組成物を加硫したものである。本発明の加硫ゴムは、加硫ゴム中に表面改質剤を含有し、前記表面改質剤が、(a1)ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックス、及び(a2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンが、化学的結合してなるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)を含むものであることを特徴とするものである。
上記本発明の加硫ゴム中に、更に非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)を含有する加硫ゴムも、本発明の形態の1つである。
尚、非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)は、上記のゴム成分、加硫剤及び表面改質剤を含むゴム組成物に更に配合する形態であっても、上記ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)を含む表面改質剤中に非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)を更に配合する形態であってもよい。
[ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)]
本発明で用いられる表面改質剤であるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)(以下、「A成分」ともいう。)は、(a1)ポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックス(以下、「a1成分」ともいう。)、及び(a2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサン(以下、「a2成分」ともいう。)が、化学的結合(グラフト化)してなる結合体(グラフト体)である。
a1成分で用いられるポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン‐1等のプロピレン以外のα‐オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体等の共重合体、及びこれらの混合物からなる樹脂である。
これらのポリプロピレン系樹脂のうち、ランダム共重合体のポリプロピレン系樹脂は融点が低く、該樹脂を用いた表面改質剤の融点も低くなり、該剤をゴム成分に添加する際、相溶性が良好となるため好ましい。
また、ポリプロピレン系樹脂は、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒等の各触媒を用いて各単量体を重合して合成して得られるが、触媒としてメタロセン触媒を用いて合成したポリプロピレン系樹脂、具体的には、ウィンテックWFX4T(商品名;日本ポリプロ社製、メタロセン系ランダムPP)、プライムポリプロMF257(商品名;プライムポリマー社製、メタロセン系ランダムPP)等は、他の触媒で合成したポリプロピレン系樹脂より融点が低く、該樹脂を用いた表面改質剤の融点も低くなり、該剤をゴム成分に添加する際、相溶性が良好となるため好ましい。
a1成分で用いられるポリプロピレンワックスは、プロピレンを重合もしくは一般の高分子量のポリプロピレンを解重合して得られるものである。ポリプロピレンワックスの平均分子量は、好ましくは約1000〜20000の低分子量ポリプロピレンである。このようなポリプロピレンワックスは、商業的に製造・販売されているものを用いることができる。具体的には、ビスコール330‐P、ビスコール440‐P、ビスコール550‐P、ビスコール660‐P(いずれも商品名;三洋化成工業社製)、ハイワックスNP055、ハイワックスNP105、ハイワックスNP505、ハイワックスNP805(いずれも商品名;三井化学社製)、リコワックスPP230(商品名;クラリアント社製)等が挙げられる。
a1成分としてポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックスを併用する場合の配合比率(質量比率)は、ポリプロピレン系樹脂:ポリプロピレンワックスが、好ましくは約99:1〜40:60であり、より好ましくは約90:10〜45:55、より一層好ましくは約80:20〜50:50である。
ポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックスを併用することにより、得られる表面改質剤の溶融粘度が下がり、ゴム成分への相溶性が良くなる場合があるため好ましい。
a2成分は、ポリオルガノシロキサン中のケイ素原子に1個以上のラジカル重合性官能基が結合しているものである。
上記ポリオルガノシロキサンの骨格は、直鎖状、分岐状、環状でもよく、又はこれらの混合物でもよい。ポリオルガノシロキサンの例としては、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルヘキセニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルヘキセニルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルヘキセニル共重合体等が挙げられる。
上記ラジカル重合性官能基とは、炭素‐炭素二重結合を有してラジカル重合可能な基であり、例えば、アクリロキシメチル基、3‐アクリロキシプロピル基、メタクリロキシメチル基、3‐メタクリロキシプロピル基、4‐ビニルフェニル基、3‐ビニルフェニル基、4‐(2‐プロペニル)フェニル基、3‐(2‐プロペニル)フェニル基、2‐(4‐ビニルフェニル)エチル基、2‐(3‐ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、デセニル基等が挙げられる。こられのうち、合成、入手のしやすさからビニル基が最も好ましい。
ラジカル重合性官能基以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、3,3,3‐トリフルオロプロピル基、3‐クロロプロピル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、3‐フェニルプロピル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
a2成分には、各種の動粘度のものがあり、いずれのものも用いることができるが、好ましくは動粘度が25℃において約200〜100万mm/sのものであり、より好ましくは約500〜100万mm/sのものである。上記範囲の動粘度以外のものを用いると、上記本発明の効果を発揮し難くなる場合があり、且つA成分であるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンの加工の点でも適し難くなる場合がある。
ポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン(A)の作製方法に特に制限はないが、例えば、a1成分、a2成分を有機過酸化物の存在下で、加熱混練してa1成分とa2成分を化学的結合させる方法が挙げられる。
上記有機過酸化物とは、加熱によりラジカルを発生し、a2成分をa1成分と化学的結合を起こさせるためのものである。具体的にはメチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3‐ビス‐(t‐ブチルパーオキシ-イソプロピル)‐ベンゼン、ジ‐t‐ブチルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)‐ヘキサン‐3等のジアルキルパーオキサイド、1,1‐ジ‐t‐ブチルパーオキシ‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、2,2‐ジ‐(t‐ブチルパーオキシ)‐ブタン等のパーオキシケタール、t‐ブチルパーオキシ‐ピバレイト、t‐ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネート等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、ルペロックス101、ルペロックスルペロックスDC、ルペロックスF、ルペロックスDI(いずれも商品名;アルケマ吉富社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
上記a1成分、a2成分及び有機過酸化物、を加熱混練する方法としては、公知の混練機を用いることができ、例えばバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機等を用いることができる。中でも、生産性、混練力等を考慮した場合、二軸押出機が好適である。二軸押出機には、二軸異方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸異方向回転噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転非噛み合わせ型押出機、二軸同方向回転噛み合わせ型押出機等があり、いずれも用いることができるが、上記各成分の分散性を上げて、局部的な反応の進行を抑えるためには二軸同方向回転噛み合わせ型押出機を用いることが好ましい。
混練する際の加熱温度としては、ポリプロピレン系樹脂(a1成分)が溶融する温度以上であり、且つ該樹脂が劣化し過ぎない程度の範囲の温度であればよく、具体的には、例えば60〜250℃の範囲である。加熱混練する時間は、使用する混練機、加熱条件等により異なるが、例えば、混練機として二軸押出機を用いる場合、好ましくは約30秒〜10分間、より好ましくは約1〜5分間である。
A成分に含まれるa2成分の配合量は、a1成分100質量部に対して、好ましくは約0.5〜200質量部であり、より好ましくは約2〜150質量部、より一層好ましくは約10〜100質量部である。a2成分の配合量が上記範囲外であると、上記本発明の効果が得られ難くなる場合がある。
有機過酸化物の配合量は、a1成分100質量部に対して、好ましくは約0.01〜3.0質量部であり、より好ましくは約0.05〜3.0質量部である。
本発明で用いられる表面改質剤は、上記A成分のみであっても、A成分に後述する非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)(以下、「B成分」ともいう。)を更に配合したものであってもよい。B成分を更に配合する際の配合時期については特に制限はなく、A成分を作製する前、作製中、作製した後のいずれで配合してもよく、A成分を作製した後に配合する場合はA成分とB成分を加熱混練すればよい。
本発明で用いられる表面改質剤にB成分を配合する場合の配合量は、a1成分及びa2成分をグラフト化したグラフト体100質量部に対して、好ましくは約5〜200 質量部であり、より好ましくは約10〜100 質量部である。
本発明で用いられる表面改質剤には、本発明を阻害しない範囲で通常ポリプロピレン系樹脂に添加される各種添加剤を配合してもよい。例えば前記表面改質剤以外の表面改質剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、充填剤、フィラー、着色剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、難燃剤、耐衝撃性改良剤等の各種添加剤を配合してもよい。各種添加剤の配合時期については特に制限はなく、加熱混練前、加熱混練中、加熱混練後のいずれであっても良い。
本発明で用いられる表面改質剤の融点は、ゴム成分の加工温度(一般的には80℃〜160℃程度)より低いと、ゴム成分との相溶性が良好となりゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムの外観が良くなるために好ましい。具体的には、表面改質剤の融点が好ましくは150℃以下であり、より好ましくは130℃以下であり、より一層好ましくは100℃以下である。
[非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)]
本発明で用いられる非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)(B成分)は、A成分で用いられるa2成分とは異なるポリオルガノシロキサンであり、a2成分に必須の構成であるケイ素原子に結合するラジカル重合性官能基を含有しない。そのためB成分をA成分に配合する場合は、a1成分とは化学的結合(グラフト化)することがない。
上記非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサンの骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、又はこれらの混合物でもよい。非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサンの種類としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、高級脂肪酸変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、カルビノール変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、フェノール変性ポリジメチルシロキサン、シラノール変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシ
ロキサン等が挙げられる。
本発明の加硫ゴムに用いられるゴム成分は、従来の加硫ゴムに用いられるゴム成分であれば特に制限はなく、例えば、天然ゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン‐プロピレン‐ジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム等の汎用ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレン−ジアクリルゴム等の特殊ゴム等が挙げられ、これらのゴム成分を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の加硫ゴムに用いられる加硫剤は、ゴム成分の高分子鎖を網目状に架橋結合する物質であれば特に制限はないが、例えば、硫黄系加硫剤、有機過酸化物、その他の公知の加硫剤等を用いることができる。
前記硫黄系加硫剤としては、硫黄及び硫黄含有化合物(例えば、塩化硫黄、二塩化硫黄、高分子多硫化物、モルホリンジスルフィド、及びアルキルフェノールジスルフィド等)が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、t‐ブチルパーオキシベンゼン、ジ‐t‐ブチルパーオキシ‐ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
加硫ゴム中の本発明で用いる表面改質剤の配合量は、表面改質剤を含まないゴム組成物100質量部に対してA成分が、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜15質量部になるようすればよい。
加硫ゴム中に、表面改質剤に加え更に非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B成分)を用いる場合のB成分の配合量は、A成分100質量部に対して、好ましくは約5〜200質量部であり、より好ましくは約10〜100質量部である。
加硫剤の配合量は、ゴム成分や加硫剤の種類によって異なるが、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部になるようすればよい。
特に、加硫剤として硫黄系加硫剤を用いる場合は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部になるようすればよい。また、有機過酸化物を用いる場合は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部になるようすればよい。
加硫ゴムには、本発明の効果を阻害しない範囲で、通常加硫ゴムに配合される各種添加物を配合してもよい。前記添加物としては、例えば、A成分及びB成分以外の表面改質剤、加硫促進剤、亜鉛華等の加硫促進助剤、架橋助剤、スコーチ防止剤、カーボンブラックやシリカ等の補強性充填剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、滑剤、しゃっ解剤、顔料、発泡剤、分散剤、相溶化剤、補強性繊維、難燃剤等の各種添加剤を配合してもよい。
上記のA成分及びB成分以外の表面改質剤としては、例えば、二硫化モリブデン、グラファイト、窒化ホウ素、超高分子量ポリエチレンパウダー等の固体潤滑剤、シリコン変性アクリル樹脂、シリコーンゴムパウダー、シリコンレジンパウダー等のシリコーン系パウダー、脂肪酸アマイドや脂肪酸エステル等の滑剤、ポリテトラフルオロエチレン、熱可塑性フッ素樹脂、フッ素ゴム、フッ素系界面活性剤等のフッ素系材料等が挙げられる。
上記の加硫促進剤は、加硫剤として硫黄系加硫剤を用いる際に併用することが好ましく、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、及びグアニジン系等が挙げられる。これら加硫促進剤は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
加硫促進剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して好ましくは0.1〜7質量部、より好ましくは0.5〜5質量部である。
上記の架橋助剤は、加硫剤として有機過酸化物を用いる際に併用してもよく、例えば、P−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のアクリル系、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系、その他マレイミド系、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
架橋助剤の配合量としては、有機過酸化物100質量部に対して好ましくは10〜300質量部、より好ましくは30〜200質量部である。
本発明の加硫ゴムの製造方法に特に制限はなく、従来の加硫ゴムの製造方法を採用することができる。例えば、(1)ゴム成分、加硫剤及び表面改質剤(A成分を含みB成分を含まない)を含有するゴム組成物、(2)ゴム成分、加硫剤及び表面改質剤(A成分及びB成分を含む)を含有するゴム組成物、(3)ゴム成分、加硫剤及び表面改質剤(A成分を含みB成分を含まない)及び非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B成分)を含有するゴム組成物等のゴム組成物をロール等の開放式混練機、インターミックス、ニーダー、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等の公知の混練機を用いて混練した後、射出成型機、圧縮成型機、押出し機、プレス成型機などを用いて、一般的に140〜200℃、約3〜50分間の条件で加硫成型を行い、各種加硫ゴム及びその成形品を得ることができる。
得られた加硫ゴムの用途は特に限定されないが、例えば、電線やケーブル等の被覆材、パッキン、ガスケット、Oリング等のシール材、防振ゴム、免震ゴム、ベルト、ホース、タイヤ、輪ゴム、手袋、雨靴等の家庭用品、スポーツ用品、玩具等の用途が挙げられる。特に自動車への用途としては、ワイパーブレード、グラスラン、ウェザーストリップ、防振ゴム、オイルシール、バルブ部材、燃料ホース等の用途が挙げられる。
これら本発明の加硫ゴムは、表面改質剤としてA成分を配合することにより、加硫ゴムの表面特性を改善して継続的な摺動性を付与することができる。
加硫ゴムの摺動性が改善されることにより、摩擦による異音の発生やべたつきを抑制することが可能となる。また、A成分は、加硫ゴムからブルームすることがないので、表面改質剤のブルームに起因する問題点、例えば白化により外観不良等が生じることがない。更に、従来の表面改質剤のブルームによる摺動性の改善ではないため、低温領域におけるブルームの発生不足による摺動性低下等が生じることがない。
以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。
≪表面改質剤の作製≫
(1)原材料
[a1成分]ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びポリプロピレンワックス
[ポリプロピレン系樹脂]
a1−1:プライムポリプロJ−105G(商品名;プライムポリマー社製、ホモPP、MI=9、融点165℃)
a1−2:プライムポリプロF−327(商品名;プライムポリマー社製、ランダムPP、MI=6、融点125℃)
a1−3:ウィンテックWFX4T(商品名;日本ポリプロ社製、メタロセン系ランダムPP、MI=7、融点125℃)
a1−4:エルモーデュS901(商品名;出光興産社製、メタロセン系ホモPP、MI=7、融点83℃)
[ポリプロピレンワックス]
a1−5:ビスコール330−P(商品名;三洋化成工業社製、ポリプロピレンワックス、分子量15,000、融点145℃))
[a2成分]1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサン
a2:XF40A−1987(商品名;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、動粘度1500mm/s)
[B成分]:非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン
B:TSF451−50(商品名;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、動粘度50mm/s)
[有機過酸化物]
有機過酸化物:ルペロックス101(商品名;アルケマ吉富社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
(2)表面改質剤を作製する際の配合
上記原材料を用いて表面改質剤を作製する際の配合量を表1に示す。
Figure 0006798784
(3)表面改質剤の作製
[表面改質剤1〜5]
表1に示す配合の5倍量の原材料を、二軸同方向回転噛み合わせ型押出機(型式:型式:MFU15TW−45MG−NH;テクノベル社製、スクリュー直径=15mm、L/D=45)を用いて下記方法で表面改質剤1〜5を作製した。
すなわち、バレル(C1〜C6、H/D)温度を80〜200℃(C1=80℃、C2=160℃、C3〜C6=200℃、H/D=200℃)、スクリュー回転数600rpmに設定した二軸同方向回転噛み合わせ型押出機の原料投入口からa1成分、有機過酸化物を添加し、a2成分は液添装置を用いてC2バレルから添加し、表面改質剤1〜5を作製した。
[表面改質剤6、7]
作製した表面改質剤4又は5と、B成分を表1に示す配合の5倍量の原材料を下記方法で加熱混練りして表面改質剤6、7を作製した。
すなわち、バレル(C1〜C6、H/D)温度を180〜200℃(C1=180℃、C2〜C6=200℃、H/D=200℃)、スクリュー回転数300rpmに設定した二軸同方向回転噛み合わせ型押出機の原料投入口から表面改質剤4又は5を添加し、B成分は液添装置を用いてC2バレルから添加し、表面改質剤6、7を作製した。
(4)表面改質剤1〜7の分析方法及び分析結果
[グラフト化率の測定]
ここで、表面改質剤に添加したa2成分がa1成分に化学的に結合(グラフト化)した度合い(グラフト化率)を下記方法で測定した。
得られた表面改質剤約1gをキシレン100mLで熱溶解した後、ヘキサン50mL、メタノール50mLを加えて、a2成分と化学的結合をした、又は化学的結合していないa1成分を沈殿させ、a1成分と化学的結合をしていないa2成分をろ過して除き、沈殿物を分離した後に乾燥した。
乾燥した沈殿物及び表面改質剤をそれぞれATR(型式:Smart Orbit;サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を備えたFT−IR(型式:NICOLET380;サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)で赤外スペクトルを測定し、a2成分由来の吸収ピーク(1256cm−1)とa1成分由来の吸収ピーク(1376cm−1)の吸光度比[a2成分由来の吸光度/a1成分由来の吸光度〕を求め、下記式にてグラフト化率を算出した。グラフト化率を表5に示す。但し、表面改質剤6又は7のa2成分のグラフト化率は、表面改質剤4又は5と同じであることより、表面改質剤4又は5のグラフト化率を採用して示した。
グラフト化率(%)=(乾燥した沈殿物の吸光度比/表面改質剤の吸光度比)×100
[融点の測定]
作製した表面改質剤の融点をそれぞれDSC(型式:EXSTAR DSC6200;セイコー電子工業社製)で測定した。測定は10℃/分の速度で−20℃から200℃まで昇温し、次に−20℃まで冷却し、再度200℃まで昇温した時の吸熱ピークを読み取ることで融点を測定した。結果を表5に示す。
≪ゴム組成物及び加硫ゴムの作製≫
[原材料]
ゴム成分1:EPDM(商品名:EPT3045;三井化学社製、エチレンプロピレンゴム)
ゴム成分2:NBR(商品名:N230S;JSR社製、ニトリルゴム)
ゴム成分3:NR(商品名:RSS#3、天然ゴム)
ゴム成分4:BR(商品名:BR01;JSR社製、ブタジエンゴム)
本発明で用いられる表面改質剤:表面改質剤1〜7(上記「表面改質剤の作製」で得られたもの)
本発明で用いられる表面改質剤以外の表面改質剤(下記に記載の表面改質剤8、9)
表面改質剤8:オレイン酸アミド(商品名:ダイアミッドO−200;日本化成社製、融点75℃)
表面改質剤9:(B成分)(商品名:TSF451−50;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製、動粘度50mm/s、常温(1〜30℃)で液状)
加硫剤1:有機過酸化物(製品名:ルペロックスDCP;アルケマ吉富社製、ジクミルパーオキサイド)
加硫剤2:硫黄(商品名:金華印コロイド硫黄A;鶴見化学社製)
補強性充填剤:カーボンブラック(商品名:アサヒサーマル;旭カーボン社製、SRF級)
亜鉛華:(商品名:酸化亜鉛2種;正同化学工業株式会社製)
加硫促進剤1(商品名:AccelCZ;川口化学工業社製)
加硫促進剤2(商品名:AccelTMT;川口化学工業社製)
ステアリン酸:(商品名:ステアリン酸300;新日本理化工業社製)
可塑剤:(商品名:DOP;大八化学社製)
老化防止剤:(商品名:アンテージRD;川口化学工業社製)
[加硫ゴム(加硫EPDMシート)の作製]
(1)加硫ゴム(加硫EPDMシート)の原材料
上記原材料から選択した原材料を用いて作製した加硫ゴム(加硫EPDMシート)の配合量を表2に示す。尚、加硫ゴム(加硫EPDMシート)1〜9は実施例品であり、加硫ゴム(加硫EPDMシート)10〜12は比較例品である。
Figure 0006798784
(2)加硫ゴム(加硫EPDMシート)の作製方法
表2に記載の原材料の合計が1000gとなるように秤量し、加硫剤1を除く各原材料を70℃に加熱した1.6Lの密閉式バンバリーミキサー(型式:MIXTRON BB MIXER/BB−L1800;神戸製鋼所社製)に投入し、5分間混練して、生地温度が120〜140℃の混練物を得た。得られた混練物及び加硫剤1を表面温度40℃に設定したオープンロール(型式:φ200mm×L500mmミキシングロール機;日本ロール製造社製)を用いて混合して未加硫EPDM組成物を得た。得られた未加硫EPDM組成物を180℃、100kgf・cm−2の条件で20分間プレス架橋(加硫)して、厚み2mmのシート状の加硫ゴム(加硫EPDMシート)1〜12を得た。
[加硫ゴム(加硫NBRシート)の作製]
(1)加硫ゴム(加硫NBRシート)の原材料
上記原材料から選択した原材料を用いて作製した加硫ゴム(加硫NBRシート)の配合量を表3に示す。尚、加硫ゴム(加硫NBRシート)1〜4は実施例品であり、加硫ゴム(加硫NBRシート)5〜7は比較例品である。
Figure 0006798784
(2)加硫ゴム(加硫NBRシート)の作製の作製方法
表3に記載の原材料の合計が1000gとなるように秤量し、加硫剤2及び加硫促進剤1、2を除く各原材料を加熱していない1.6Lの密閉式バンバリーミキサー(型式:MIXTRON BB MIXER/BB−L1800;神戸製鋼所社製)に投入し、5分間混練して生地温度が100〜120℃の混練物を得た。得られた混練物、加硫剤2及び加硫促進剤1、2を表面温度40℃に設定したオープンロール(型式:φ200mm×L500mmミキシングロール機;日本ロール製造社製)を用いて混合して未加硫NBR組成物を得た。得られた未加硫NBR組成物を150℃、100kgf・cm−2の条件で20分間プレス架橋(加硫)して、厚み2mmのシート状の加硫ゴム(加硫NBRシート)1〜7を得た。
[加硫ゴム(加硫NRシート)の作製]
(1)加硫ゴム(加硫NRシート)の原材料
上記原材料から選択した原材料を用いて作製した加硫ゴム(加硫NRシート)の配合量を表4に示す。尚、加硫ゴム(加硫NRシート)1〜6は実施例品であり、加硫ゴム(加硫NRシート)7〜10は比較例品である。
Figure 0006798784
(2)加硫ゴム(加硫NRシート)の作製の作製方法
表4に記載の原材料の合計が1000gとなるように秤量し、加硫剤2及び加硫促進剤1、2を除く各原材料を加熱していない1.6Lの密閉式バンバリーミキサー(型式:MIXTRON BB MIXER/BB−L1800;神戸製鋼所社製)に投入し、6分間混練して、生地温度が80〜100℃混練物を得た。得られた混練物、加硫剤2及び加硫促進剤1、2を表面温度40℃に設定したオープンロール(型式:φ200mm×L500mmミキシングロール機;日本ロール製造社製)を用いて混合して未加硫NR組成物を得た。得られた未加硫NR組成物を150℃、100kgf・cm−2の条件で20分間プレス架橋(加硫)して、厚み2mmのシート状の加硫ゴム(加硫NRシート)1〜10を得た。
≪得られた加硫ゴム(加硫ゴムシート)の継続的な摺動性の評価≫
摺動性は、得られた各加硫ゴム(加硫ゴムシート)の表面の動摩擦係数を、ボール圧子を取り付けた表面測定器(型式:HEIDON−14;新東科学社製)を用いて測定し、表面改質剤を添加した加硫ゴム(加硫ゴムシート)と表面改質剤を添加していない加硫ゴム(加硫ゴムシート)の動摩擦係数を対比して評価した。動摩擦係数が、表面改質剤を添加していない加硫ゴム(加硫ゴムシート)より数値が大きい場合、摺動性が改善されたと評価した。
また、継続的な摺動性については、洗浄操作前と洗浄操作後の動摩擦係数を測定し、その数値を対比して評価した。ここで、継続的な摺動性は、洗浄操作前と洗浄操作後の同摩擦係数に差がない時又は差が極めて小さい時に継続的な摺動性を有することを示している。
洗浄操作は、各加硫ゴム(加硫ゴムシート)の表面を中性洗剤の20倍希釈水溶液に浸した脱脂綿で15回拭く操作を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006798784
結果より、表面改質剤1〜7(A成分含有)を用いた実施例品である加硫ゴムは、表面改質剤を用いない加硫ゴムより動摩擦係数が低減され、更に洗浄しても動摩擦係数の上昇が見られず継続的な摺動性を維持していた。また、表面改質剤6、7(A成分に加えて更にB成分を含有)を用いた加硫ゴムは、洗浄してもB成分が洗い落とされないためか、動摩擦係数の上昇が見られず継続的な摺動性を維持していた。
また、本発明で用いられる表面改質剤として融点が150℃以下の表面改質剤2〜7、更には融点が135℃以下の表面改質剤4〜7を用いた実施例品は、本発明で用いられる表面改質剤として融点が高い表面改質剤を用いた実施例品より動摩擦系数が低減されるという優れた効果を奏した。
一方、本発明で用いられる表面改質剤以外の表面改質剤(表面改質剤8、9)を用いた比較例品である加硫ゴムは、表面改質剤を用いない加硫ゴムより動摩擦係数が低減されているものの、洗浄により動摩擦係数が上昇し、継続的な摺動性を維持することができなかった。

Claims (2)

  1. 表面改質剤を含有する加硫ゴムであって、表面改質剤が、(a1)ポリプロピレン系樹脂、及び(a2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンが、化学的結合してなるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレン〔但し、(a1)ポリプロピレン系樹脂とポリプロピレンワックス、及び(a2)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合ラジカル重合性官能基を含有するポリオルガノシロキサンが、化学的結合してなるポリオルガノシロキサン変性ポリプロピレンを除く〕(A)を含み、前記(A)の配合量が、表面改質剤を含まないゴム組成物100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする加硫ゴム。
  2. 前記加硫ゴム中に、更に非ラジカル重合性のポリオルガノシロキサン(B)を含有することを特徴とする請求項1に記載の加硫ゴム。
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