JP2017122080A - p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、及び当該線香を燻煙させることによるp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法 - Google Patents
p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、及び当該線香を燻煙させることによるp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は、p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、及び当該線香を燻煙させることによるp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法を提供する。【解決手段】本発明は、線香基材及びp−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、該線香に追加成分として、香料成分をさらに加えてなる線香に関する。p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香又はお香を燻煙させることによりp−メンタン−3,8−ジオールが空間へ拡散される方法に関する。【選択図】図1
Description
本発明は、p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、及び当該線香を燻煙させることによるp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法に関する。
p−メンタン−3,8−ジオールは、蚊、ブヨ、イエダニ、サシバエ、アリ、ナンキンムシなどの害虫から人体を守るための害虫忌避剤として、現在広く使用されている(特許文献1)。また、人の皮膚や口腔、鼻腔、喉に対して爽やかな感覚(清涼感)や冷たい感覚(冷涼感)、即ち、冷感効果を与える冷感剤は、歯磨剤、菓子(例えば、チューインガム、キャンディ等)、たばこ、ハップ剤、化粧料などに使用されている。これら清涼剤又は冷感剤を与える物質として、p−メンタン−3,8−ジオールは、現在広く使用されている(特許文献2)。そして、香料の香り立ち及び残香性を調製する香料保留剤として、p−メンタン−3,8−ジオールは、現在広く使用されている(特許文献3)。
一方、従来、線香は、ビャクシン粉末、ビャクダン粉末、クスノキ粉末、モミノキ粉末、スギ粉末、カヤノキ粉末、マチラス粉末、タブノキ粉末などの植物由来の粉末に、ポリビニールアルコール、デンプン、カルボキシメチルセルロースなどの結合剤、増量剤または燃焼調節剤、防カビ剤、液体香料等を適宜配合し、水または温水を加えて混練した後、成形、乾燥することにより製造されている。
近年の生活環境の変化により線香において、各種機能が求められてきており、例えば、香料成分を配合した香り線香などが上市されている。
しかしながら、従来品での機能では不十分であり、各種機能を有する線香が望まれている。
一方、従来、線香は、ビャクシン粉末、ビャクダン粉末、クスノキ粉末、モミノキ粉末、スギ粉末、カヤノキ粉末、マチラス粉末、タブノキ粉末などの植物由来の粉末に、ポリビニールアルコール、デンプン、カルボキシメチルセルロースなどの結合剤、増量剤または燃焼調節剤、防カビ剤、液体香料等を適宜配合し、水または温水を加えて混練した後、成形、乾燥することにより製造されている。
近年の生活環境の変化により線香において、各種機能が求められてきており、例えば、香料成分を配合した香り線香などが上市されている。
しかしながら、従来品での機能では不十分であり、各種機能を有する線香が望まれている。
本発明の課題は、機能性を有する線香を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成からなる解決手段を見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[4]に関するものである。
[1]線香基材及びp−メンタン−3,8−ジオールを含有することを特徴とする線香。
[2]線香中にp−メンタン−3,8−ジオールが0.01〜40質量%の割合で含まれる第1項に記載の線香。
[3]追加成分として、香料成分をさらに加えてなることを特徴とする第1項又は第2高に記載の線香。
[4]p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香又はお香を燻煙させることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法。
[1]線香基材及びp−メンタン−3,8−ジオールを含有することを特徴とする線香。
[2]線香中にp−メンタン−3,8−ジオールが0.01〜40質量%の割合で含まれる第1項に記載の線香。
[3]追加成分として、香料成分をさらに加えてなることを特徴とする第1項又は第2高に記載の線香。
[4]p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香又はお香を燻煙させることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法。
本発明によれば、香りに影響を与えることなく、害虫忌避効果や香料保留効果を有する線香が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の線香は、線香基材およびp−メンタン−3,8−ジオールを含有する。そして、追加成分として、香料成分を含有する。p−メンタン−3,8−ジオールを含むため、本発明の線香は、燻煙時にp−メンタン−3,8−ジオールが発生し、p−メンタン−3,8−ジオールが本来持つ機能(例えば、害虫忌避効果等)を発揮させることができる。
本発明の線香は、線香基材およびp−メンタン−3,8−ジオールを含有する。そして、追加成分として、香料成分を含有する。p−メンタン−3,8−ジオールを含むため、本発明の線香は、燻煙時にp−メンタン−3,8−ジオールが発生し、p−メンタン−3,8−ジオールが本来持つ機能(例えば、害虫忌避効果等)を発揮させることができる。
本発明の線香に含まれる線香基材は特に限定されず、通常の線香に含まれる基材が挙げられる。線香基材には、例えば、支燃剤や結合剤などが含まれる。支燃剤としては、ビャクシン粉末、ビャクダン粉末、クスノキ粉末、モミノキ粉末、スギ粉末、カヤノキ粉末、マチラス粉末、タブノキ粉末、ツガ粉末、マツ粉末、ヤナギ粉末、ハリギリ粉末、ホオノキ粉末、シナノキ粉末、トウヒ粉末、イエローポプラ粉末、カツラ粉末、アカシア粉末、ヤマナカシ粉末、オオバボダイジュ粉末、オオバヤナギ粉末、サワグルミ粉末、ネズコ粉末、キリ粉末、シオジ粉末、バルサ粉末、ラワン粉末、シラカバ粉末、柑橘類木粉末などの木粉;キク科植物粉末、アカネ科植物粉末、スイカズラ科植物粉末、センダン科植物粉末、ジンチョウゲ科植物粉末、シソ科植物粉末、フトモモ科植物粉末、セリ科植物粉末、イネ科植物粉末、クワ科植物粉末、モクセイ科植物粉末、除虫菊抽出粉末(カス粉)、ココナツ粉末などの植物乾燥粉末などが挙げられる。支燃剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
結合剤としては、例えば、ジョス粉(タブ粉)、シャム粉、トビ粉、デンプン、トランガム、アラビアガム、グァーガム、ガンビル抽出粉末、カゼインなどの天然高分子;ポリビニールアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリビニールピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルr−ス、カルボキシメチルセルロース、加工デンプン(例えば、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプンおよびカチオンデンプン等)などの合成今分子などが挙げられる。結合剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
線香基材には必要に応じて、増量剤、燃焼調整剤などが含まれていてもよい。なお、増量剤には燃焼調整剤として作用するものも存在する。増量剤または燃焼調節剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、パーライト、ケイソウ土などが挙げられる。
本発明の線香には、p−メンタン−3,8−ジオールを含有する。また、線香中にp−メンタン−3,8−ジオールが0.01〜40質量%、好ましくは、0.1〜30質量%、より好ましくは1〜20%の割合で含まれるように混合する。
これより少ないとp−メンタン−3,8−ジオールが本来持つ機能(例えば、害虫忌避効果等)が十分は発揮されず、これより多いと線香の成形が困難となり、また経済的ではない。
これより少ないとp−メンタン−3,8−ジオールが本来持つ機能(例えば、害虫忌避効果等)が十分は発揮されず、これより多いと線香の成形が困難となり、また経済的ではない。
本発明の線香は、p−メンタン−3,8−ジオールを配合することにより、p−メンタン−3,8−ジオールが本来持つ機能を発揮させることができる。
例えば、p−メンタン−3,8−ジオールを配合した線香を燻煙させることにより、空間にp−メンタン−3,8−ジオールが拡散さて、害虫忌避効果を発揮すること;
香料成分を配合した線香の線香製造時、長期保管時における香料成分の香料拡散抑制性に優れた効果、香料保留効果を発揮すること:
p−メンタン−3,8−ジオールは、ほとんど臭気がないので、線香自体・香り線香(香料成分を配合した線香)の香気に影響をあたえないこと:
などの効果が発揮される。
例えば、p−メンタン−3,8−ジオールを配合した線香を燻煙させることにより、空間にp−メンタン−3,8−ジオールが拡散さて、害虫忌避効果を発揮すること;
香料成分を配合した線香の線香製造時、長期保管時における香料成分の香料拡散抑制性に優れた効果、香料保留効果を発揮すること:
p−メンタン−3,8−ジオールは、ほとんど臭気がないので、線香自体・香り線香(香料成分を配合した線香)の香気に影響をあたえないこと:
などの効果が発揮される。
本発明の線香には、追加成分として、香料成分を含有する。
本発明で使用する香料は、合成香料、天然香料、またはそれらを調合した調合香料を用いても良い。
例えば、炭素数6〜12のアルデヒド(例えば、ヘキシルアルデヒド、デシルアルデヒド等)、アニスアルデヒド、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルヘプタノエート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、ブチルアセテート、エチルブチレート、アセチルオイゲノール、イソアミルサリシレート、インドール、アリルカプロエート、エチルカプロエート、エチルプロピオネート、エチルアセトアセテート、テサロン
本発明で使用する香料は、合成香料、天然香料、またはそれらを調合した調合香料を用いても良い。
例えば、炭素数6〜12のアルデヒド(例えば、ヘキシルアルデヒド、デシルアルデヒド等)、アニスアルデヒド、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルヘプタノエート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、ブチルアセテート、エチルブチレート、アセチルオイゲノール、イソアミルサリシレート、インドール、アリルカプロエート、エチルカプロエート、エチルプロピオネート、エチルアセトアセテート、テサロン
α−イオノン、β−イオノン、α−メチルイオノン、α−イソメチルイオノン、β−メチルイオノン、β−イソメチルイオノン、γ−メチルイオノン、γ−イソメチルイオノン、インデン、エチルバニリン、オウランチオール、オークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、カリオフィレン、カシュメラン、カルボン、ガラキソリッド、キャロン、クマリン、p−クレジールメチルエーテル、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ゲラニルニトリル、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニールアセテート、コアボン、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、サンタリノール、メチルサリシレート、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、
シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラメンアルデヒド、シンナミルアセテート、ジヒドロジャスモン、ジメトール、イソシクロシトラール、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、スチラリルアセテート、スチラリールプロピオネート、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、ターピネオール(α−ターピネオール、γ−ターピネオール)、ターピニルアセテート、チモール、デルタダマスコン、デルタC6〜C13ラクトン、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、イソノニルアセテート、ネロール、ネリールアセテート、ネオベルガメート、ノピールアセテート、ノピールアルコール、
バクダノール、レボサンドール、ヒヤシンスジメチルアセタール、ヒドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネロール、ヒドロキシシトロネラール、αピネン、βピネン、ブチルブチレート、p−t−ブチルシクロヘキサノール、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート,ジフェニルオキサイド、フルイテート、フェンチールアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、イソブチルキノリン、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、フェニルアセトアルデハイドジメチルアセタール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、ジメチルベンジルカルビノール、ヘリオナール、ヘリオトロピン、
シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニールアセテート、シス−3−ヘキセニールサリシレート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ペンタリッド、ベルドックス、オルトボルニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルネオール、ボルネオール、マンザネート、マイヨール、ミューゲアルデヒド、ミラックアルデヒド、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、ジミルセトール、ムゴール、ムスクTM−II、ムスク781、ムスクC14、ムスクT、ムスクケトン、ムスクチベチン、ムスクモスケン、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、メチルフェニルアセテート、オイゲノール、イソオイゲノール、メチルイソオイゲノール、
γ−C6〜13ラクトン(例えば、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン等)、ライムオキサイド、メチルラベンダーケトン、ジヒドロリナロール、リグストラール、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリールアセテート、リナリルアセテート、リラール、ルバフラン、ローズフェノン、ローズオキサイド、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ、ジヒドロターピニルアセテート、1,8−シネオール、7−アセチ−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタハイドロ−1,1,6,7-テトラメチルナフタレン、カンフル、4−アセトキシ−3−アミルテトラハイドロピラン、トリシクロデセニルアセテート、
β−ナフチルメチルエステル、ベンゾフェノン、ベンジルベンゾエート、ジメチルヘプタノール、クミンアルデヒド、マイラックアルデヒド、クミンアルコール、メントン、チオメントン、シクロヘキシサリシレート、サンタリナアルコール、バニリン、エチルバニリン、ボルネオール、イソロンギフォラノン、バグダノール、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、2,4,6−トリメチル−2−フェニル−1,3−ジオキサン、4,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−1,3,4,6,7,8−ヘキサハイドロシクロペンタベンゾピラン、ジメチルベンジルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、ウンデカラクトンガンマ、シクロガルバナム、ネロール、テルペニルアセテート、シス−3−ヘキサノール、シス−3−ヘキシルアセテート、1,4−シネオール、αターピネン、p−サイメン、シス−オシメン、リメトール、トランス−β−オシメン、ターピノレン、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、2−n−ペンチルシクロペンタノン、ベンジルブチレート、エチルアセテート、カプロン酸エチル、イソアミルブチレート、
ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スターアニス油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、アニス油、ベイ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ベチバー油、ベルガモット油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油等の香料成分を1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すればよい。
これらの中でも、好ましくは、炭素数6〜12のアルデヒド(例えば、ヘキシルアルデヒド、デシルアルデヒド等)、アリルアミルグリコレート、イソアミルアセテート、ブチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルサリシレート、アリルカプロエート、エチルカプロエート、エチルプロピオネート、エチルアセトアセテート、カルボン、シトラール、αピネン、β−ピネン、ブチルブチレート、シス−3−ヘキセン−1−オール、シス−3−ヘキセニールアセテート、シス−3−ヘキセニールサリシレート、マンザネート、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、メントール、ジヒドロリナロール、リグストラール、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリールアセテート、リナリルアセテート、スチラリルアセテート、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−ターピネン、p−サイメン、シス−オシメン、リメトール、トランス−β−オシメン、ターピノレン、ベンジルブチレート、エチルアセテート、イソアミルブチレート、ペパーミント油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、クラリーセージ油、スペアミント油、スターアニス油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、カナンガ油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、ユーカリ油、フェンネル油、ゼラニウム油、ヒバ油、ベルガモット油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油が挙げられる。これらの香料を使用することで、明るく、フレッシュな、さわやかな香りを付与することができる。
本発明において使用する上記の香料成分の他に、従来の香料の効果を損なわない範囲において、通常の香料または粉末香料製剤に用いられる香料成分や添加剤等を併用することができる。すなわち、従来から線香の製造に使用されているところの添加剤として、木粉、椨粉、粉末木炭、結晶セルロース、コーンスターチ、デンプン、活性炭、乳糖、果糖、ショ糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン(α、β、γ)、化学修飾型シクロデキストリン、ポリビニールアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリビニールピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、カルボキシメチル澱粉塩、ジアルデヒド澱粉、カチオン澱粉等の賦形剤、塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等の燃焼助剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、イソパラフィン系炭化水素、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライド等の香料保留剤、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)などの酸化防止剤、イソチオシアン酸アリル、安息香酸、ソルビン酸デヒドロ酢酸などの酸、それらの塩やエステル等の防黴剤、色素等があげられる
線香中の香料の配合量は、p−メンタン−3,8−ジオールと香料との総和として0.01〜60質量%、好ましくは、0.1〜50質量%、より好ましくは1〜40%の割合で含まれるように混合する。
本発明において、線香とは仏事用の線香のみならず、線香や印香、竹芯のあるスティック香、蚊取り線香なども包含する。その形状は、例えば、棒状、円形渦巻状、多角形渦巻状、円筒状、円錐状、管状、平板状、塊状などの任意の形状のものであってもよい。また、お香やお焼香に用いられる抹香のような粉末状であってもよい。
本発明の蚊取り線香に含まれる蚊取り線香基材は特に限定されず、通常の線香に含まれる基材が挙げられる。蚊取り線香基材には、例えば、支燃剤、結合剤、増量剤や燃焼調整剤なごが含まれる。具体的な支燃剤、結合剤、増量剤や燃焼調整剤としては、線香基材で例示したものが挙げられる。
蚊取り線香基材には、殺虫成分や共力剤などが含まれる。殺虫成分は特に限定されず、通常の蚊取り線香に含まれる殺虫成分が挙げられ、ピレスロイド系化合物、精油類(ゼラニウム油、ユーカリ油、シトロネラ油、蚊連草油など)などが挙げられる。
ピレスロイド系化合物としては、例えば、除蟲菊、除蟲菊から単離された天然ピレトリン、ピレトリン、アレスリン、プラレトリン、メトフルトリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フラメトリン、エムペントリン、テラレスリン、フラルスリン、これらの化合物の異性体、誘導体、類縁体などが挙げられる、殺虫成分は単独で用いてもよく、2種以上を併合してもよい。
ピレスロイド系化合物としては、例えば、除蟲菊、除蟲菊から単離された天然ピレトリン、ピレトリン、アレスリン、プラレトリン、メトフルトリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フラメトリン、エムペントリン、テラレスリン、フラルスリン、これらの化合物の異性体、誘導体、類縁体などが挙げられる、殺虫成分は単独で用いてもよく、2種以上を併合してもよい。
共力剤は、特に限定されず、通常の蚊取り線香に含まる共力剤が挙げられ、例えば、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾール、サイネピリン(商品名)、サイネピリン500(商品名)、リーセン384(商品名)、オクタクロロジプロピルエーテル、チオシアン酢酸イソボルニル、シネトリンなどが挙げられる。
殺虫成分や共力剤は、乳剤、油剤、マイクロカプセル化製剤、サイクロデキストリン包接化製剤などの剤型で用いてもよい。
殺虫成分や共力剤は、乳剤、油剤、マイクロカプセル化製剤、サイクロデキストリン包接化製剤などの剤型で用いてもよい。
蚊取り線香基材には必要に応じて、有機発泡剤などが含まれていてもよい。本発明における有機発泡剤としては、熱分解して窒素ガス等を発生して一緒に殺虫成分や共力剤を揮散するものであればよい。ここでいう有機発泡剤としては、300 ℃ 以下で発泡溶融してガスを発生するものが好ましい。例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルヒドラジド、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 、ジニトロソペンタンメチレンテトラジン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタルアミド、トリヒドラジノトリアジン、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビスシアノバレリックアシッド、t−ブチルアゾホルムアミド、2,4−ビス−(アゾスルホニル)トルエン、2,2’−アゾビスイソブチロアミド、メチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、1,1−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等の1 種又は2 種以上が挙げられる。なかでも、アゾジカルボンアミドの配合は、薬剤の揮散をより良くするとともに、拡散性をも良くするので好ましい。
本発明の線香は、線香の使用時間を調製するために、連結部を備えていてもよい。さらに、着火しやすくするために、着火部に燃焼助剤(例えば、パラフィンワックス、硝酸エステル、硝酸塩、過塩素酸塩など)を塗布したり、燃焼性を高めるために流動パラフィンなどを練込んだりしてもよい。
本発明の線香は、上述の線香基材、p−メンタン−3,8−ジオール及び香料成分などを配合し、よく混合して混合物を得る。さらに、木炭粉末などの燃焼剤、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの防腐剤、染料や顔料などの色素、防カビ剤などを任意に添加してもよい。その組成および割合は、線香の用途等に応じて自由に変えることができる。
得られた混合物に水または温水を加えて十分に練合し、所望の形状に成形する。成形には、
プラス成形機、押出成形機、射出成形機などを用いてもよい。成形後、水分を除去するため十分に乾燥して、本発明の線香が得られる。
プラス成形機、押出成形機、射出成形機などを用いてもよい。成形後、水分を除去するため十分に乾燥して、本発明の線香が得られる。
このようにして得られた本発明の線香は、屋内および屋外のいずれでも使用することができる。本発明の線香は、燻煙させることにより、p−メンタン−3,8−ジオールが空間へ拡散される。すなわち、本発明は、線香を燻煙させることにより、p−メンタン−3,8−ジオールが空間への拡散方法を含む。
なお、本発明の拡散方法においては、電気式蚊取り器(マット方式と液体方式など)や芳香ロウソクなどを用いて、p−メンタン−3,8−ジオールが空間へ拡散させる方法も含まれる。
なお、本発明の拡散方法においては、電気式蚊取り器(マット方式と液体方式など)や芳香ロウソクなどを用いて、p−メンタン−3,8−ジオールが空間へ拡散させる方法も含まれる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらより何ら限定されるものではなく、また、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えてもよい。なお、下記に記載する処方の単位は特に言及しない限り、“%”は“質量%”を意味し、組成比は質量比を表し、室温とは15〜30℃の温度である。
[実施例1:線香の調整]
線香基材にp−メンタン−3,8−ジオールを5%配合し、常法にしたがって調製し線香を得た(PMD配合品)。
[参考例1]
線香基材のみでp−メンタン−3,8−ジオールを含有しない線香を準備した(BLANK品)。
線香基材にp−メンタン−3,8−ジオールを5%配合し、常法にしたがって調製し線香を得た(PMD配合品)。
[参考例1]
線香基材のみでp−メンタン−3,8−ジオールを含有しない線香を準備した(BLANK品)。
[試験例1]p−メンタン−3,8−ジオール配合線香(PMD配合品)を燃焼させた時の空間中のp−メンタン−3,8−ジオールの確認
<香気分析方法>
PMD配合品およびBLANK品をそれぞれ燃焼させ、出てくる煙を5秒間バイアルに捕集した。バイアルを80℃ で15分間平衡化させた後、100mL/1minで30分間、窒素フローさせて、試料の香気成分TENAX TA (ジーエルサイエンス株式会社製)に吸着させた。TENAX TAに吸着させた香気成分を、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に供した。得られたマススペクトルと保持時間より香気成分を同定した。結果を図1に示す。
<香気分析方法>
PMD配合品およびBLANK品をそれぞれ燃焼させ、出てくる煙を5秒間バイアルに捕集した。バイアルを80℃ で15分間平衡化させた後、100mL/1minで30分間、窒素フローさせて、試料の香気成分TENAX TA (ジーエルサイエンス株式会社製)に吸着させた。TENAX TAに吸着させた香気成分を、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)に供した。得られたマススペクトルと保持時間より香気成分を同定した。結果を図1に示す。
図1から明らかなように、PMD配合品ではp−メンタン−3,8−ジオール(PMD)が検出され、燃焼により放出することが判明した。
[試験例2]p−メンタン−3,8−ジオール配合線香のヒトスジシマカに対する忌避試験
幅60×奥行き30×高さ30cmのアクリルボックスを供試虫送出ケージとし、このケージ内にヒトスジシマカ♀成虫50頭を入れ、そのケージから左右に各50cm のアクリルパイプを接続し、アクリルパイプ先にはそれぞれ幅30×奥行き30×高さ30cm のアクリルボックスを接続した。左右のアクリルボックスに金網入りヘアレスマウスと線香皿に立てた検体の線香を置いた。無処理区は検体を置かずマウスのみ置いた。検体は約1分30秒で燃え尽きる長さであり、線香に点火後、供試虫送出ケージの左右開口部を遮蔽している遮蔽板を取り外して蚊の移動を可能にさせて試験を開始し、1分ごとに10 分後まで各ケージ内に進入した蚊数と、マウスに降着していた蚊数を記録した。また10 分後に吸血した蚊数を記録した。試験は24.3±0.4℃、80±2%RH 条件下で行った。結果を表1に示す。
幅60×奥行き30×高さ30cmのアクリルボックスを供試虫送出ケージとし、このケージ内にヒトスジシマカ♀成虫50頭を入れ、そのケージから左右に各50cm のアクリルパイプを接続し、アクリルパイプ先にはそれぞれ幅30×奥行き30×高さ30cm のアクリルボックスを接続した。左右のアクリルボックスに金網入りヘアレスマウスと線香皿に立てた検体の線香を置いた。無処理区は検体を置かずマウスのみ置いた。検体は約1分30秒で燃え尽きる長さであり、線香に点火後、供試虫送出ケージの左右開口部を遮蔽している遮蔽板を取り外して蚊の移動を可能にさせて試験を開始し、1分ごとに10 分後まで各ケージ内に進入した蚊数と、マウスに降着していた蚊数を記録した。また10 分後に吸血した蚊数を記録した。試験は24.3±0.4℃、80±2%RH 条件下で行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、BLANK品の10分後進入数は12匹、延べ降着数は1匹で吸血数は1匹、PMD配合品の10分後進入数は1匹、延べ降着数は0匹で吸血数は0匹であった。成分を高濃度で配合したPMD配合品が無配合のBLANK品よりも、進入数、降着数、吸血数が少なく、吸血数はゼロであった。
Claims (4)
- 線香基材及びp−メンタン−3,8−ジオールを含有することを特徴とする線香。
- 線香中にp−メンタン−3,8−ジオールが0.01〜40質量%の割合で含まれる請求項1に記載の線香。
- 追加成分として、香料成分をさらに加えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の線香。
- p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香又はお香を燻煙させることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016177978A JP2017122080A (ja) | 2016-09-12 | 2016-09-12 | p−メンタン−3,8−ジオールを含有する線香、及び当該線香を燻煙させることによるp−メンタン−3,8−ジオールの空間への拡散方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN111264570A (zh) * | 2020-03-10 | 2020-06-12 | 中山榄菊日化实业有限公司 | 植物驱蚊熏香及其制备方法 |
KR102387727B1 (ko) * | 2021-05-10 | 2022-04-19 | 더캔들 주식회사 | 향용 액체 조성물 및 이를 이용한 향 |
-
2016
- 2016-09-12 JP JP2016177978A patent/JP2017122080A/ja active Pending
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