JP2017121750A - 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017121750A
JP2017121750A JP2016001855A JP2016001855A JP2017121750A JP 2017121750 A JP2017121750 A JP 2017121750A JP 2016001855 A JP2016001855 A JP 2016001855A JP 2016001855 A JP2016001855 A JP 2016001855A JP 2017121750 A JP2017121750 A JP 2017121750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
reinforced thermoplastic
fiber reinforced
fiber
joining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016001855A
Other languages
English (en)
Inventor
吉宏 岩野
Yoshihiro Iwano
吉宏 岩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016001855A priority Critical patent/JP2017121750A/ja
Publication of JP2017121750A publication Critical patent/JP2017121750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】繊維強化熱可塑性樹脂部材同士の接合強度を向上させることが可能な繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂と前記熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維とを含む繊維強化熱可塑性樹脂部材である、第一部材及び第二部材について、前記第一部材の端部を前記第二部材につき合わせて形成された前記第一部材の端部と前記第二部材との接触面の長手方向に沿って、前記第一部材及び前記第二部材の少なくとも一方を振動させ、前記第一部材と前記第二部材とを振動溶着により接合する繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法に関する。
繊維が添加された熱可塑性樹脂(繊維強化熱可塑性樹脂)同士を接合して得られる樹脂接合体の接合強度を向上させるため、繊維強化熱可塑性樹脂同士の接合方法として種々の方法が検討されている。
例えば、二つの繊維強化熱可塑性樹脂を接合する際に、少なくとも一方の繊維強化熱可塑性樹脂の被接合面に熱可塑性樹脂材料を予め配置させ、その後、二つの繊維強化熱可塑性樹脂を接合する繊維強化熱可塑性樹脂の接合方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2013−043321号公報
特許文献1に記載の繊維強化熱可塑性樹脂の接合方法では、繊維強化熱可塑性樹脂同士を部分的に重ね合わせて接合するため、重ね合わせる部位が必要となる。そのため、質量が大きくなり、かつコストがかかるという問題がある。特許文献1に記載の接合方法と異なる方法で、繊維強化熱可塑性樹脂を含む部材同士を接合させることが好ましい。
さらに、熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維とを含む繊維強化熱可塑性樹脂部材同士を特許文献1に記載の接合方法で接合させる場合、繊維強化熱可塑性樹脂部材同士の接合強度が不十分であり、接合強度をより向上させる必要がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、繊維強化熱可塑性樹脂部材同士の接合強度を向上させることが可能な繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、熱可塑性樹脂と前記熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維とを含む繊維強化熱可塑性樹脂部材である、第一部材及び第二部材について、前記第一部材の端部を前記第二部材につき合わせて形成された前記第一部材の端部と前記第二部材との接触面の長手方向に沿って、前記第一部材及び前記第二部材の少なくとも一方を振動させ、前記第一部材と前記第二部材とを振動溶着により接合する。
上記構成によれば、第一部材の端部を第二部材につき合わせ、第一部材と第二部材とを振動溶着により接合している。そのため、第一部材と第二部材とを部分的に重ね合わせて接合する場合と異なり、重ね合わせる部位が不要となり、軽量化を図ることができる。
さらに、上記構成のようにして第一部材と第二部材とを接合することで、熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維とを含む部材同士を接合に用いた場合であっても、部材同士の接合強度を向上させることができる。
本発明によれば、繊維強化熱可塑性樹脂部材同士の接合強度を向上させることが可能な繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図である。 本発明の第一実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を示す概略図である。 本発明の第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図である。 本発明の第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を示す概略図である。 本発明の第一実施形態、第二実施形態にて用いる、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材の概略構成図である。 実施例1に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られた樹脂接合体の溶着断面図であり、(b)は(a)の拡大図であり、(c)は(b)の拡大図である。 比較例1に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られた樹脂接合体の溶着断面図であり、(b)は(a)の拡大図であり、(c)は(b)の拡大図である。 実施例1及び比較例1、2に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られた樹脂接合体における接合強度を示すグラフである。 本発明の比較対象に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図である。 熱可塑性樹脂中に一方向に配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材の概略構成図である。
以下、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法の実施形態について詳細に説明する。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法について、図1、2、5を用いて説明する。図1は、第一実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図であり、図2は、第一実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を示す概略図であり、図5は、第一実施形態にて用いる、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材の概略構成図である。図1、2に示すように、樹脂接合体100は、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を振動溶着により接合することで得られる。
図2に示すように、第一部材である繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を第二部材である繊維強化熱可塑性樹脂部材20の端部につき合わせる。繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20をつき合わせることで繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部と繊維強化熱可塑性樹脂部材20の端部との接触面1(接合面)が形成される。形成された接触面1(接合面)の長手方向である矢印X方向に、繊維強化熱可塑性樹脂部材10及び繊維強化熱可塑性樹脂部材20の少なくとも一方を振動させ、かつ接触面1と直交する方向である矢印Y方向に沿って加圧することで、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を振動溶着により接合する。
繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20のそれぞれの端部をつき合わせ、振動溶着により接合すること(いわゆる突合せ溶着)で、図1に示す樹脂接合体100が得られる。
なお、振動溶着は、溶着させる繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20に対してプレス機等を用いて接触面1と直交する方向に沿って加圧した状態で、繊維強化熱可塑性樹脂部材10及び繊維強化熱可塑性樹脂部材20の少なくとも一方を接触面1の長手方向に振動させ、それによって発生する摩擦熱を利用して溶着する方法である。
次に、本発明の比較対象となる繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体について、図9を用いて説明する。図9は、比較対象に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図である。
上述の特許文献1(特開2013−043321号公報)に記載の方法にて、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50を部分的に重ね合わせて接合すること、すなわち、繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50のそれぞれの主面(最も面積が大きな面)の一部を重ね合わせて接合すること(いわゆるフランジ溶着)で、図9に示す樹脂接合体300が得られる。
図9に示す樹脂接合体300を得るためには、繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50を部分的に重ね合わせて接合するため、重ね合わせる部位が必要となる。そのため、得られた樹脂接合体の質量が大きくなり、かつコストがかかるという問題がある。
また、図9に示す樹脂接合体300を得るために繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50を重ね合わせる部位が必要となるため、得られる樹脂接合体300には構造上の制約がある。
さらに、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50を部分的に重ね合わせて接合する場合、繊維強化熱可塑性樹脂部材40、50の接合強度が不十分であり、接合強度をより向上させる必要がある。
一方、本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を繊維強化熱可塑性樹脂部材20の端部につき合わせ、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を振動溶着により接合している。そのため、繊維強化熱可塑性樹脂部材同士を部分的に重ね合わせて接合する場合と異なり、重ね合わせる部位が不要である。したがって、樹脂接合体100において、溶着面積を低減させることができ、かつ軽量化を図ることができる。
本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を重ね合わせる部位が不要であるため、得られる樹脂接合体100の構造の自由度が増す。
また、本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を接合に用いた場合であっても、部材同士の接合強度を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、図10に示すような熱可塑性樹脂中に一方向に配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材40を、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20の代わりに用いて得られる樹脂接合体とほぼ同等の接合強度を有する樹脂接合体100を得ることができる。この理由は、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20をつき合わせることで形成される接触面1(接合面)にて、繊維強化熱可塑性樹脂同士が混ざりやすくなっており、繊維の絡み合いにより部材同士の接合強度が向上しているためであると推測される。
繊維が一方向に配向された繊維強化熱可塑性樹脂部材を用いた場合、一般的に部材同士の接合強度に優れる樹脂接合体を得ることが可能であるが、繊維が一方向に配向された繊維強化熱可塑性樹脂部材は高コストであるという問題がある。
さらに、本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法にて繊維が一方向に配向された繊維強化熱可塑性樹脂部材を用いた場合、接合面にて、繊維強化熱可塑性樹脂同士が混ざりにくく、繊維の絡み合いが生じにくい。そのため、接合面にてボイドが発生しやすくなり、かつ繊維強化熱可塑性樹脂部材同士の接合強度の安定性に欠けることが推測される。
一方、本実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材を用いてコストを削減しつつ、部材同士の接合強度を繊維が一方向に配向された繊維強化熱可塑性樹脂部材を用いた場合とほぼ同等の接合強度が得られるため、非常に有用である。
さらに、ランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂は、一方向に配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂よりも成形性が高く、取り扱いが容易である。
以下、本実施形態にて用いる繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20について説明する。
繊維強化熱可塑性樹脂部材10は、図5に示すように、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む部材である。
また、繊維強化熱可塑性樹脂部材20も、繊維強化熱可塑性樹脂部材10と同様に熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む部材である。繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を構成する成分は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を構成する成分が異なる場合、各部材に含まれる、繊維、熱可塑性樹脂及びその他の成分の少なくともいずれかが異なるものであればよい。
繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を構成する熱可塑性樹脂は特に限定されるものではなく、目的に応じて公知の各種熱可塑性樹脂を使用可能である。本実施形態において用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂が挙げられる。これらの中でも、PA樹脂及びPP樹脂が好ましい。
繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を構成する樹脂として熱可塑性樹脂を用いることにより、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を接合するときに接着剤が不要である。また、樹脂として熱可塑性樹脂を用いることにより、樹脂のリサイクルが可能である。
また、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20を構成する樹脂には、機械的強度を向上させる点から繊維が添加されている。添加される繊維としては、例えば、アラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維等の樹脂繊維、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)、金属繊維などが挙げられる。中でも、機械的強度をより向上させる点から、炭素繊維及びガラス繊維が好ましい。
さらに、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20には、必要に応じて熱可塑性樹脂及び繊維以外に、添加剤、フィラー、着色剤などのその他の成分が含まれていてもよい。
本実施形態にて用いる繊維強化熱可塑性樹脂部材10、20は、同じ大きさの部材であってもよく、異なる大きさの部材であってもよい。また、本実施形態では、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部全体を繊維強化熱可塑性樹脂部材20の端部全体につき合わせて接合しているが、これに限定されず、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部の少なくとも一部と、繊維強化熱可塑性樹脂部材20の端部の少なくとも一部とをつき合わせて接合してもよい。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法について、図3、4を用いて説明する。図3は、本発明の第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られる樹脂接合体の概略構成図であり、図4は、本発明の第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法を示す概略図である。本実施形態では、図3、4に示すように、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部につき合わせ、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を振動溶着により接合している点で第一実施形態と相違する。なお、本実施形態で用いる繊維強化熱可塑性樹脂部材10は、第一実施形態に記載したとおりであり、本実施形態で用いる繊維強化熱可塑性樹脂部材30は、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む部材であればよく、繊維強化熱可塑性樹脂部材10と同一であってもよく、異なっていてもよい。
図4に示すように、第一部材である繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を第二部材である繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部につき合わせる。繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30をつき合わせることで繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部と繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部との接触面2(接合面)が形成される。形成された接触面2(接合面)の長手方向である矢印X方向に、繊維強化熱可塑性樹脂部材10及び繊維強化熱可塑性樹脂部材30の少なくとも一方を振動させ、かつ接触面2と直交する方向である矢印Y方向に沿って加圧することで、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を振動溶着により接合する。
繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を振動溶着により接合することで、図3に示す樹脂接合体100が得られる。
第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部につき合わせ、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を振動溶着により接合している。そのため、繊維強化熱可塑性樹脂部材同士を部分的に重ね合わせて接合する場合と異なり、重ね合わせる部位が不要である。したがって、樹脂接合体200において、溶着面積を低減させることができ、かつ軽量化を図ることができる。
第二実施形態に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法では、熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を接合に用いた場合であっても、部材同士の接合強度を向上させることができる。
本実施形態にて用いる繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30は、同じ大きさの部材であってもよく、異なる大きさの部材であってもよい。また、本実施形態では、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部全体を繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部につき合わせて接合しているが、これに限定されず、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部の少なくとも一部を繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面の一部につき合わせて接合してもよい。
また、繊維強化熱可塑性樹脂部材30における繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部と接触する部位は、繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面であれば特に限定されない。そのため、繊維強化熱可塑性樹脂部材30の表面における任意の部位に、繊維強化熱可塑性樹脂部材10の端部を接触させて接触面2を形成して、繊維強化熱可塑性樹脂部材10、30を接合させてもよい。
以下、実施例に基づき、本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(繊維強化熱可塑性樹脂部材の準備)
熱可塑性樹脂として、東レ株式会社製CFRTP(ランダム繊維材)を用い、長さ50mm、幅25mm、厚さ3mmの繊維強化熱可塑性樹脂部材を2つ形成した。
(振動溶着)
得られた2つの繊維強化熱可塑性樹脂部材を、25±2℃に管理された部屋で10日以上保管後、振動溶着により接合させた。
振動溶着機として、ブランソン MICRO PPL(日本エマソン株式会社)を用いた。
繊維強化熱可塑性樹脂部材の端部(幅25mm×厚さ3mmの面)と、もう一方の繊維強化熱可塑性樹脂部材の端部(幅25mm×厚さ3mmの面)と、を図2に示すようにつき合わせ、振動溶着を実施し、樹脂接合体を作製した。溶着条件としては、振動振幅を1.8mmとし、加圧を250Nとした。溶着時間5秒、7秒、9.9秒での沈込み量は、それぞれ約2mm、約4mm、約5mmであった。
図6にて、得られた樹脂接合体の溶着断面図を示す。図6(b)、(c)に示すように、溶着部にて繊維強化熱可塑性樹脂部材に含まれる繊維の絡み合いが生じていることが観察された。
(せん断強度測定)
実施例1にて得た樹脂接合体について、株式会社島津製作所製 オートグラフ AG−X100KNを用い、せん断試験を実施した。せん断強度(接合強度)は18.5MPaであった。
[比較例1]
熱可塑性樹脂として、三菱レーヨン株式会社製CFRTP(繊維が一方向に配向された連続繊維材)を用い、かつ溶着条件における加圧を250Nから500Nに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂接合体を作製した。比較例1では、溶着時間5秒、7秒、9.9秒での沈込み量は、それぞれ約5mm、約6.5mm、約8mmであった。
図7にて、得られた樹脂接合体の溶着断面図を示す。図7(b)、(c)に示すように、溶着部では実施例1と異なり、繊維の絡み合いが生じておらず、加圧により繊維が押しつぶされていることが観察された。
(せん断強度測定)
比較例1にて得た樹脂接合体について、実施例1と同様にせん断試験を実施した。せん断強度は19.8MPaであった。
[比較例2]
実施例1と同様に、熱可塑性樹脂として東レ株式会社製CFRTP(ランダム繊維材)を用い、繊維強化熱可塑性樹脂部材を2つ形成した。そして、2つの繊維強化熱可塑性樹脂部材を、図9に示すように部分的に重ね合わせて接合し、樹脂接合体を作製した。なお、長さ方向において重なりあいの長さは、20mmであった。
(せん断強度測定)
比較例2にて得た樹脂接合体について、実施例1と同様にせん断試験を実施した。せん断強度は14.5MPaであった。
実施例1及び比較例1、2に係る繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法により得られた樹脂接合体におけるせん断強度(接合強度)の測定結果を図8に示す。
図8に示すように、実施例1にて得られた樹脂接合体では、比較例1にて得られた樹脂接合体とほぼ同等の接合強度を確保することができた。さらに、実施例1にて得られた樹脂接合体では、比較例2にて得られた樹脂接合体と比較して接合強度が約28%向上していた。
1、2 接触面
10、20、30 繊維強化熱可塑性樹脂部材(熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材)
40、50 繊維強化熱可塑性樹脂部材(熱可塑性樹脂中に一方向に配向された繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂部材)
100、200、300 樹脂接合体

Claims (1)

  1. 熱可塑性樹脂と前記熱可塑性樹脂中にランダムに配向された繊維とを含む繊維強化熱可塑性樹脂部材である、第一部材及び第二部材について、前記第一部材の端部を前記第二部材につき合わせて形成された前記第一部材の端部と前記第二部材との接触面の長手方向に沿って、前記第一部材及び前記第二部材の少なくとも一方を振動させ、前記第一部材と前記第二部材とを振動溶着により接合する繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法。
JP2016001855A 2016-01-07 2016-01-07 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法 Pending JP2017121750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016001855A JP2017121750A (ja) 2016-01-07 2016-01-07 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016001855A JP2017121750A (ja) 2016-01-07 2016-01-07 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017121750A true JP2017121750A (ja) 2017-07-13

Family

ID=59305211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016001855A Pending JP2017121750A (ja) 2016-01-07 2016-01-07 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017121750A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6341156B2 (ja) 樹脂接合体、樹脂接合体の製造方法及び車両用構造体
EP3069851A1 (en) Resin joined body, manufacturing method of resin joined body, and vehicle structure
JP2013099877A (ja) 超音波溶着方法
KR101804661B1 (ko) 수지 접합체, 수지 접합체의 제조 방법 및 차량용 구조체
JP2017100394A (ja) 接合体の製造方法
JP2017121750A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂部材の接合方法
JP2016144870A (ja) 樹脂部材の接合方法
JP6820374B2 (ja) 超音波溶着用部材および超音波溶着方法
US20100285261A1 (en) Resistive Implant Welding of Thermoplastic Materials with Butt Joints
KR101729504B1 (ko) 이종 소재 접합체 및 접합방법
JP6853555B2 (ja) 積層体の製造方法
JP6976137B2 (ja) 接合体及び接合体の製造方法
KR101846648B1 (ko) 접합구조를 갖는 복합재 부품
JP6418104B2 (ja) 樹脂接合体の製造方法
KR101428974B1 (ko) 복합 소재와 금속재의 접합 유닛 및 접합 방법
JP6450341B2 (ja) 接合構造物の製造方法及び接合方法
JP7390144B2 (ja) 複合材の継手部材及び継手構造体
JP2017100408A (ja) 接合体の製造方法
JP2018168893A (ja) 接合構造
JP6436014B2 (ja) 樹脂接合体
JP2008030470A (ja) C形断面部材同士の接合方法
JP5689695B2 (ja) 樹脂部品接合構造体
JP2017144576A (ja) 超音波溶着用部材および超音波溶着方法
JP6369234B2 (ja) 部品結合体の製造方法
JP4759581B2 (ja) ベルトの継手加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190702

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190716

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20191011

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200602

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20200929

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20201027

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20201027