JP2017117961A - スイッチング素子 - Google Patents

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崇 石田
Takashi Ishida
崇 石田
峰司 大川
Mineji Okawa
峰司 大川
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Abstract

【課題】高いオフ耐圧を実現することができる技術を開示する。
【解決手段】半導体基板10内には、n型のソース領域20と、p型のボディ領域30と、n型のドレイン領域40と、n型のドリフト領域50と、p型の中間領域60と、p型の接続領域70が設けられる。中間領域60は、半導体基板10の上面に臨む範囲に設けられており、ドリフト領域50に接しており、ドリフト領域50によってボディ領域30及びドレイン領域40から分離されている。接続領域70は、中間領域60とボディ領域30とを接続している。スイッチング素子2は、さらに、ソース領域20とボディ領域30に接続されているソース電極90と、ドレイン領域40に接続されているドレイン電極110と、ソース領域20とドリフト領域50を分離している部分のボディ領域30を覆うゲート絶縁膜80と、ゲート絶縁膜80上に配置されているゲート電極100を有している。
【選択図】図1

Description

本明細書で開示する技術は、スイッチング素子に関する。
特許文献1には、スイッチング素子が開示されている。このスイッチング素子は、ドリフト領域内に、半導体基板の上面に臨む範囲に設けられているフローティング領域を備えている。このスイッチング素子では、フローティング領域を備えることによって、ドリフト領域のn型不純物濃度を従来よりも高くし得る。そして、ドリフト領域のn型不純物濃度を高くすることにより、オン抵抗の低減を図っている。
特表2004−508697号公報
特許文献1のスイッチング素子をオフすると、ドレイン領域の電位が上昇する。すると、フローティング領域の電位が、ドレイン領域の電位の影響を受けて上昇し、フローティング領域とドリフト領域との電位差が小さくなってしまう場合がある。そのような場合、スイッチング素子のオフ時に、ドリフト領域内で空乏層が十分に広がらず、必要な耐圧を確保できない場合がある。
本明細書では、高いオフ耐圧を実現することができる技術を開示する。
本明細書が開示するスイッチング素子は、半導体基板内の半導体基板の上面に臨む範囲に設けられている第1導電型のソース領域と、半導体基板内の上面に臨む範囲に設けられており、ソース領域に接している第2導電型のボディ領域と、半導体基板内の上面に臨む範囲に設けられており、ボディ領域に接しており、ボディ領域によってソース領域から分離されている第1導電型のドリフト領域と、半導体基板内の上面に臨む範囲に設けられており、ドリフト領域に接しており、ドリフト領域によってボディ領域から分離されており、ドリフト領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型のドレイン領域と、半導体基板内の上面に臨む範囲に設けられており、ドリフト領域に接しており、ドリフト領域によってボディ領域及びドレイン領域から分離されている第2導電型の中間領域と、半導体基板内に設けられており、中間領域とボディ領域とを接続している第2導電型の接続領域と、上面に配置されており、ソース領域とボディ領域に接続されているソース電極と、上面に配置されており、ドレイン領域に接続されているドレイン電極と、上面に配置されており、ソース領域とドリフト領域を分離している部分のボディ領域を覆っているゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に配置されているゲート電極、を備えている。
上記の構成によると、中間領域とボディ領域とが接続領域によって接続されている。また、ボディ領域はソース電極に接続されている。従って、中間領域の電位は、ソース電極の電位とほぼ等しい電位に接続される。そのため、スイッチング素子のオフ時に、ドレイン領域の電位が上昇しても、ボディ領域、接続領域、及び、中間領域をいずれも同電位に維持することができる。そのため、スイッチング素子のオフ時に、中間領域の電位がドレイン領域の電位の影響を受けて上昇することが抑制される。その結果、スイッチング素子のオフ時に、中間領域とドリフト領域との電位差を大きくすることができ、ドリフト領域内で十分に空乏層を広げることができる。従って、上記の構成によると、高いオフ耐圧を実現することができる。
実施例のスイッチング素子2の断面図。 図1の半導体基板10を模式的に示す斜視図。 図1のスイッチング素子2のオン時の動作を模式的に示す断面図。
(実施例)
図1、図2に示すように、本実施例のスイッチング素子2は、主にSiからなる半導体基板10を有している。半導体基板10は、支持半導体層12と、支持半導体層12上(図1の上側)に形成されている埋込絶縁層14と、埋込絶縁層14上に形成されている上部半導体層16とを有している。また、上部半導体層16の上面上には、ゲート絶縁膜80と、ソース電極90と、ゲート電極100と、ドレイン電極110と、金属配線等(図示しない)とが設けられている。なお、図2では、半導体基板10の上部半導体層16の上面の各構成要素(即ち、ゲート絶縁膜80、ソース電極90、ゲート電極100、ドレイン電極110、金属配線等)の図示を省略している。また、上部半導体層16の上面には、分離トレンチ120、140が設けられている。本実施例のスイッチング素子2は、横型のnチャネル型MOSFET(LDMOS)である。
上部半導体層16内には、n型のソース領域20と、p型のボディ領域30と、n型のドレイン領域40と、n型のドリフト領域50と、3つのp型の中間領域60と、p型の接続領域70とが設けられている。分離トレンチ120内にはトレンチ内絶縁膜130が配置されている。分離トレンチ140内にはトレンチ内絶縁膜150が配置されている。
ソース領域20は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。ソース領域20のn型不純物濃度は、ドリフト領域50のn型不純物濃度よりも高い。ソース領域20は、上部半導体層16の上面に配置されているソース電極90と接続されている。
ボディ領域30は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。ボディ領域30は、p型不純物濃度が高い高濃度領域34と、高濃度領域34に比べてp型不純物濃度が低い低濃度領域32とを有している。ボディ領域30は、ソース領域20に接している。ボディ領域30のうちの低濃度領域32の上面は、ゲート電極100に対してゲート絶縁膜80を介して対向している。また、ボディ領域30のうちの高濃度領域34は、上部半導体層16の上面に配置されているソース電極90と接続されている。
ドリフト領域50は、ボディ領域30に接している。ドリフト領域50は、ボディ領域30によってソース領域20から分離されている。
ドレイン領域40は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。ドレイン領域40は、ドリフト領域50に接しており、ドリフト領域50によってボディ領域30から分離されている。ドレイン領域40のn型不純物濃度は、ドリフト領域50のn型不純物濃度よりも高い。ドレイン領域40の上面には、ドレイン電極110が接続されている。
3つの中間領域60は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。3つの中間領域60は、ボディ領域30とドレイン領域40の間に配置されている。各中間領域60は、ドリフト領域50に接しており、ドリフト領域50によって、ボディ領域30及びドレイン領域40から分離されている。各中間領域60の下端部は、ボディ領域30の下端部よりも下側に位置している。また、各中間領域60の下端部は、埋込絶縁層14よりも上側に配置されている。各中間領域60の下端部と埋込絶縁層14の間には、ドリフト領域50が配置されている。また、3つの中間領域60のp型不純物濃度は、いずれも、接続領域70のp型不純物濃度よりも高い。
接続領域70は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。また、接続領域70は、ボディ領域30と接しているとともに、3つの中間領域60のそれぞれと接している。接続領域70は、ボディ領域30と各中間領域60とを接続しているp型領域であると言い換えることができる。また、本実施例では、図2に示すように、接続領域70は、半導体基板10の横方向(図中の矢印W方向)の一部に形成されている。また、中間領域60に隣接する範囲では、接続領域70が存在する範囲を除いて、ドリフト領域50が上部半導体層16の上面に露出している。
図1、図2に示すように、分離トレンチ120、140は、上部半導体層16の上面から埋込絶縁層14に接する深さまで形成されているトレンチである。分離トレンチ120は、ドレイン領域40の外側(図1中の右側)に形成されている。一方、分離トレンチ140は、ボディ領域30の外側(図1中の左側)に形成されている。分離トレンチ120、140の内側には、それぞれ、トレンチ内絶縁膜130、150が設けられている。分離トレンチ120、140と、それらの内側に設けられたトレンチ内絶縁膜130、150とによって、スイッチング素子2と、スイッチング素子2の外側に形成されている他の半導体素子とが区分されている。
ゲート絶縁膜80は、ボディ領域30のうちの低濃度領域32の上面と、ドリフト領域50の上面と、中間領域60の上面と、接続領域70の上面とに亘って形成されている。ゲート電極100は、ゲート絶縁膜80の上面に形成されている。ゲート電極100は、ゲート絶縁膜80を介して、ソース領域20とドリフト領域50を分離している範囲のボディ領域30(低濃度領域32)と対向している。また、本実施例では、ゲート電極100は、ゲート絶縁膜80を介して、接続領域70とも対向している。
次に、本実施例のスイッチング素子2の動作を説明する。ソース電極90とドレイン電極110の間に、ドレイン電極110がプラスとなる電圧(即ち、スイッチング素子2に対する順電圧)を印加し、ゲート電極100に所定の大きさのオン電位を印加すると、スイッチング素子2がオンする。即ち、図3に示すように、ソース領域20とドリフト領域50の間のボディ領域30の上面付近と接続領域70に亘ってn型のチャネル200が形成され、ソース領域20からチャネル200を通ってドリフト領域50及びドレイン領域40に向けてキャリア(電子)が移動する。これにより、ドレイン電極110からソース電極90に電流が流れる。この際、電子は、図2の矢印160、170が示す2通りの経路を通過する。大部分の電子は、矢印160が示すように、チャネル200のうちのボディ領域30の上面付近に形成された部分を通過した後、ドリフト領域50に導入され、各中間領域60の下側を通過して、ドレイン領域40に導入される。また、一部の電子は、矢印170が示すように、チャネル200のうちの接続領域70に形成された部分を端まで通過した後、ドリフト領域50に導入され、ドレイン領域40に導入される。
このように、本実施例のスイッチング素子2では、オン動作時に、矢印160、170が示す2通りの経路で電子が流れるため、より多くの電子を流すことがでる。その結果、低いオン抵抗を実現することができる。
スイッチング素子2がオンしている間(図2参照)に、ゲート電極100に印加する電位をオン電位からオフ電位に変化させると、チャネル200が消滅し、スイッチング素子2がオフする。すると、ドレイン領域40とドリフト領域50の電位が上昇する。すると、ボディ領域30とドリフト領域50の界面のpn接合に逆電圧が印加され、そのpn接合からドリフト領域50に空乏層が延びる。
本実施例では、各中間領域60とボディ領域30とが接続領域70によって接続されている。また、ボディ領域30はソース電極90に接続されている。そのため、スイッチング素子2のオフ時に、中間領域60の電位がソース電極90の電位と略同電位に維持される。そのため、スイッチング素子2のオフ時に、中間領域60の電位がドレイン領域40の電位の影響を受けて上昇することが抑制される。その結果、スイッチング素子2のオフ時に、中間領域60とドリフト領域50との界面のpn接合に逆電圧が印加され、このpn接合からもドリフト領域50内に空乏層が広がる。従って、ドリフト領域50内で十分に空乏層を広げることができる。従って、本実施例のスイッチング素子2によると、高いオフ耐圧を実現することができる。
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(変形例1)上記の実施例では、接続領域70は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されている。これに限られず、接続領域70は、上部半導体層16内に設けられており、各中間領域60とボディ領域30とを接続していれば、任意の位置に形成されていてもよい。
(変形例2)上記の実施例では、上部半導体層16には、3つの中間領域60が設けられている。これに限られず、中間領域60は、上部半導体層16の上面に露出する範囲に形成されており、ドリフト領域50に接しており、ドリフト領域50によってボディ領域30及びドレイン領域40から分離されていれば、任意の数だけ設けられていてもよい。
(変形例3)上記の実施例では、スイッチング素子2が、横型のnチャネル型MOSFETである例について説明した。スイッチング素子は、横型のnチャネル型MOSFETに限られず、横型のpチャネル型MOSFETであってもよい。pチャネル型MOSFETである場合も、上記の各実施例の技術を適用することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:スイッチング素子
10:半導体基板
12:支持半導体層
14:埋込絶縁層
16:上部半導体層
20:ソース領域
30:ボディ領域
32:低濃度領域
34:高濃度領域
40:ドレイン領域
50:ドリフト領域
60:中間領域
70:接続領域
80:ゲート絶縁膜
90:ソース電極
100:ゲート電極
110:ドレイン電極
120:分離トレンチ
130:トレンチ内絶縁膜
140:分離トレンチ
150:トレンチ内絶縁膜
160:電子の経路を示す矢印
170:電子の経路を示す矢印
200:チャネル

Claims (1)

  1. スイッチング素子であって、
    半導体基板内の前記半導体基板の上面に臨む範囲に設けられている第1導電型のソース領域と、
    前記半導体基板内の前記上面に臨む範囲に設けられており、前記ソース領域に接している第2導電型のボディ領域と、
    前記半導体基板内の前記上面に臨む範囲に設けられており、前記ボディ領域に接しており、前記ボディ領域によって前記ソース領域から分離されている第1導電型のドリフト領域と、
    前記半導体基板内の前記上面に臨む範囲に設けられており、前記ドリフト領域に接しており、前記ドリフト領域によって前記ボディ領域から分離されており、前記ドリフト領域よりも第1導電型不純物濃度が高い第1導電型のドレイン領域と、
    前記半導体基板内の前記上面に臨む範囲に設けられており、前記ドリフト領域に接しており、前記ドリフト領域によって前記ボディ領域及び前記ドレイン領域から分離されている第2導電型の中間領域と、
    前記半導体基板内に設けられており、前記中間領域と前記ボディ領域とを接続している第2導電型の接続領域と、
    前記上面に配置されており、前記ソース領域と前記ボディ領域に接続されているソース電極と、
    前記上面に配置されており、前記ドレイン領域に接続されているドレイン電極と、
    前記上面に配置されており、前記ソース領域と前記ドリフト領域を分離している部分の前記ボディ領域を覆っているゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に配置されているゲート電極、
    を備えているスイッチング素子。
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