JP2017115402A - 建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置 - Google Patents

建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操作量−制御値マップを用いてアクチュエータの駆動制御を行うにあたり、負荷条件等の違いや経年劣化があっても、操作具操作量に応じた速度でアクチュエータを駆動できるようにする。
【解決手段】操作量−制御値マップに入力される操作量を求める操作量制御部51を設けるとともに、該操作量制御部51は、操作具の操作検出値からアクチュエータの要求速度を求める要求速度演算部61と、要求速度から操作量を求める主マップと、アクチュエータの駆動速度に影響する影響因子に基づいて操作量を補正する副マップと、アクチュエータの実速度と要求速度との速度差異を減少させるように主マップ、副マップをアップデートする主マップ更新手段65、66、67、副マップ更新手段70,71、72とを備え、アップデートされた主マップおよび副マップを用いて操作量を求めるように構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械において、油圧シリンダ等のアクチュエータの駆動制御を行うための建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置の技術分野に関するものである。
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、作業装置を駆動させるための複数のアクチュエータと、これらアクチュエータを駆動させるべく操作される操作具とを備えている。例えば、油圧ショベルは、ブーム、スティック、バケットからなるフロント作業機を備えているとともに、これらブーム、スティック、バケットを動作させるための複数の油圧アクチュエータ(ブームシリンダ、スティックシリンダ、バケットシリンダ)と、これら油圧アクチュエータを駆動させるための操作具(操作レバー)とを備え、該操作具により油圧アクチュエータを複合操作することで掘削等の各種作業を行うように構成されている。このものにおいて、各油圧アクチュエータの駆動速度を制御するにあたり、操作具検出手段により検出される操作具操作量(レバーストローク)と、油圧アクチュエータの駆動速度を制御する制御値(例えば、油圧アクチュエータへの目標供給流量値、油圧アクチュエータ用のコントロールバルブに対する指令値等)との関係を示す操作具操作量−制御値マップを予め設定し、該操作具操作量−制御値マップから出力される制御値に基づいて油圧アクチュエータの駆動制御を行うようにすることが、従来から広く行われている。
しかしながら、前述したような予め設定された操作具操作量−制御値マップを用いた場合、操作具検出手段により検出される操作具操作量が同じであっても、アクチュエータの駆動速度が常に等しくなるとは限らない。例えば、油圧ショベルでは、一般的に一つの油圧ポンプから複数の油圧アクチュエータに圧油供給しており、このため、複数の油圧アクチュエータを複合操作した場合には一つの油圧ポンプの吐出流量を分け合うことになって互いに影響を受け、単独操作した場合よりも油圧アクチュエータの速度が遅くなる場合がある。また、同一の動作、例えばブームを上昇させる場合であっても、バケット内の土砂の有無のような負荷条件の違い、エンジン回転数の高低、あるいは機体の個体差、油圧機器の経年劣化、気象条件、油温の高低など様々な要因がブームシリンダの駆動速度に影響を及ぼしている。つまり、操作具の操作量が同じであっても、単独操作/複合操作、油圧アクチュエータにかかる負荷、あるいは前述したような様々な要因によって油圧アクチュエータの駆動速度が増減してしまい、このため、例えばブームの上昇速度や下降速度、あるいはブームシリンダおよびスティックシリンダの駆動により変位するバケットの位置等を正確に制御することが難しいという問題があった。
そこで、従来、油圧アクチュエータの駆動制御に用いる指令電流−制御量特性を、学習補正モードにおいて実際に複数の油圧アクチュエータを駆動させて行う学習補正処理によって補正するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、操作手段に対して行われた操作履歴に基づいて操作速度の基準速度を学習し、該学習した基準速度と操作量の変化速度との関係に応じて、操作量に応じたアクチュエータの出力特性を変化させるようにした技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−350536号公報 特開2010−7264号公報
しかしながら、前記特許文献1のものは、指令電流−制御量特性を補正するにあたり、学習補正モードに切換え、該学習補正モードにおいて油圧アクチュエータを実際に操作して補正する構成であるため、該補正が、実際に行った操作以外の様々な操作や条件に対して適切な補正とは限らないという問題がある。さらに、学習補正モードを実施するための時間と手間が必要であるとともに、例えば経年劣化による油圧機器の性能低下に対応するためには、定期的に学習補正モードを実施しなければならないという問題もある。
また、特許文献2のものは、操作量に対するアクチュエータの出力特性マップを補正するにあたり、予め設定された複数のマップのなかから何れかのマップを選択するものであって、予め設定されたマップ以外の補正を行うことはできないうえ、この補正は操作に対する油圧アクチュエータの応答性に関する補正のみであって、前述したような単独操作/複合操作、油圧アクチュエータにかかる負荷等の様々な要因に対応した補正を行うことはできないという問題があり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、アクチュエータと、該アクチュエータを駆動させるべく操作される操作具と、操作量の入力に基づいてアクチュエータの駆動速度を制御する制御値を出力する操作量−制御値マップとを備え、該操作量−制御値マップから出力される制御値に基づいてアクチュエータの駆動制御を行うように構成してなる建設機械において、前記操作量−制御値マップに入力される操作量を求める制御装置を設けるとともに、該制御装置は、操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいてアクチュエータの要求速度を演算する要求速度演算手段と、アクチュエータの要求速度から操作量を求めるべく要求速度と操作量との関係を示す主マップと、現在のアクチュエータの駆動速度を演算する実速度演算手段と、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて主マップを随時アップデートする主マップ更新手段と、アクチュエータの駆動速度に影響する影響因子に基づいて操作量を補正する副マップと、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて副マップを随時アップデートする副マップ更新手段とを備え、前記主マップ更新手段、副マップ更新手段によりアップデートされた主マップおよび副マップを用いて操作量を求める構成であることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、主マップ更新手段は、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて主マップをアップデートするにあたり、要求速度に対して速度差異の重みづけを小さくし、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるように主マップをアップデートすることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2において、副マップ更新手段は、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基いて副マップをアップデートするにあたり、要求速度に対して速度差異の重みづけを小さくし、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるように副マップをアップデートすることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項4の発明は、請求項2を引用する請求項3において、副マップのアップデートにおける速度差異の重みづけは、主マップのアップデートにおける速度差異の重みづけよりも大きく設定されることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか一項において、副マップにおいて操作量の補正に用いる影響要因は、アクチュエータにかかる負荷、複数のアクチュエータが設けられている場合の単独操作/複合操作、エンジン回転数のうちの少なくとも何れかであることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか一項において、建設機械は、複数のアームから構成される屈曲自在な多関節型の作業腕と、該作業腕の先端部に取付けられる作業アタッチメントとを備えるとともに、アクチュエータとして前記複数のアームをそれぞれ駆動させる複数のアーム用油圧シリンダと作業アタッチメント用油圧アクチュエータとを備えることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項7の発明は、請求項6において、建設機械は、作業腕用の操作具として前後左右方向に操作自在な左右の操作具と、オペレータが選択可能な操作モード選択手段とを備えるとともに、該操作モード選択手段により左右の操作具の操作で作業アタッチメント位置を制御するアタッチメント位置制御モードが選択されている場合に、制御装置は、左右の操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダの要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設けられることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項8の発明は、請求項6において、建設機械は、作業腕用の操作具として前後上下方向に操作自在な一つの操作具を備えるとともに、制御装置は、前記操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダの要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設けられることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置である。
請求項1の発明とすることにより、主マップと副マップとにより精度の高いアクチュエータの駆動速度制御を行えるとともに、主マップ、副マップは随時アップデートされるため、経年劣化により機体の特性が変化したような場合であっても、稼働初期と同様の操作精度を保持できるとともに、マップのキャリブレーション作業も不要となる。
請求項2の発明とすることにより、主マップのアップデートは、ノイズのような一時的、偶発的に生じた現在のアクチュエータ駆動速度の突出データの影響を受けることが少なくなる。
請求項3の発明とすることにより、副マップのアップデートは、ノイズのような一時的、偶発的に生じた現在のアクチュエータ駆動速度の突出データの影響を受けることが少なくなる。
請求項4の発明とすることにより、主マップのアップデートは、油圧コンポーネントの経年劣化のように長時間で少しづつ変化する特性に対して効果的に行われる一方、副マップのアップデートによって、アクチュエータの駆動速度に影響を与える影響因子により発生する短期的な速度差異に対する補正を、素早く行うことができる。
請求項5の発明とすることにより、アクチュエータにかかる負荷や、単独操作/複合操作、エンジン回転数に対応したアクチュエータの駆動速度制御を行うことができる。
請求項6の発明とすることにより、多関節型の作業腕の先端部に取付けられた作業アタッチメントの位置制御を、精度よく行うことができる。
請求項7の発明とすることにより、オペレータによりアタッチメント位置制御モードが選択されている場合に左右の操作具の操作で作業アタッチメント位置を制御するように構成されたものにおいて、作業アタッチメント位置を精度よく制御できる。
請求項8の発明とすることにより、一つの操作具の操作で作業アタッチメント位置を制御するように構成されたものにおいて、作業アタッチメント位置を精度よく制御できる。
油圧ショベルの概略側面図である。 運転室内部を示す図である。 油圧ショベルの油圧回路図である。 コントローラの入出力を示すブロック図である。 操作量制御部の制御ブロック図である。 (A)は主マップを示す図、(B)は主マップのアップデートの説明図、(C)は主マップの長期的な変化を示す図である。 副マップを示す図である。 第二の実施の形態における運転室内部を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の建設機械の一例である油圧ショベル1を示す図であって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2、該下部走行体2の上方に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3に装着されるフロント作業機4等の各部から構成されており、さらに該フロント作業機4は、基端部が上部旋回体3に上下揺動自在に支持されるブーム5、該ブーム5の先端部に前後揺動自在に支持されるスティック6、該スティック6の先端部に揺動自在に取付けられるバケット7等から構成されているとともに、前記ブーム5、スティック6、バケット7をそれぞれ揺動せしめるためのブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10や、下部走行体2を走行せしめるための左右の走行モータ18、19、上部旋回体3を旋回せしめるための旋回モータ20等が備えられている。尚、前記ブーム5およびスティック6は、本発明の屈曲自在な多関節型の作業腕を構成する複数のアームに相当し、また、バケット7は本発明の作業アタッチメントに相当する。さらに、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10は、本発明のアクチュエータに相当するとともに、ブームシリンダ8およびスティックシリンダ9は本発明のアーム用油圧シリンダに相当し、バケットシリンダは本発明の作業アタッチメント用油圧アクチュエータに相当する。
図2は、前記上部旋回体3に搭載される運転室12の内部を示す図であって、該運転室12の内部には、オペレータが座する運転席13の前方左右両側に、前後左右方向に操作自在なジョイステイック型の左右の操作レバー(本発明の操作具に相当する)14、15が配設されている。さらに運転室12内には、後述する操作モード選択手段(図示せず)や、走行を行うべく操作される走行用操作具(走行レバーや走行ペダル)、種々のスイッチやダイヤル類、モニタ装置等が配設されているが、それらの図示は省略する。
前記操作モード選択手段は、モニタ装置に組込まれていたり、スイッチやダイヤルとして設けられるものであるが、該操作モード選択手段によって、オペレートが任意に前記左右の操作レバー14、15の操作モードを選択することができるようになっている。つまり、本実施の形態では、前記操作モード選択手段により「標準制御」モードと「アタッチメント位置制御」モードとの何れかを選択できるようになっているが、「標準制御」モードでは、左右の操作レバー14、15の前後方向、左右方向のそれぞれの操作が、前記ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10、旋回モータ20のそれぞれの駆動に対応するように設定されている。例えば、左側操作レバー14の前後方向の操作に対応してスティックシリンダ9が駆動され、また、左側操作レバー14の左右方向の操作に対応して旋回モータ20が駆動され、また、右側操作レバー15の前後方向の操作に対応してブームシリンダ8が駆動され、また、右側操作レバー15の左右方向の操作に対応してバケットシリンダ10が駆動されるように設定されているとともに、左右の操作レバー14、15の複合操作(左右の操作レバー14,15の前左方、前右方、後左方、後右方の操作、あるいは左右の操作レバー14、15の同時操作)によって、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10、旋回モータ20の二つ以上を同時に駆動させることができるようになっている。
一方、「アタッチメント位置制御」モードでは、左側操作レバー14の左右方向の操作、右側操作レバー15の左右方向の操作が、それぞれ旋回モータ20、バケットシリンダ10の駆動に対応することは前記「標準制御」モードと同様であるが、左側操作レバー14および右側操作レバー15の前後方向の操作は、その操作に対応してバケット7位置(スティック6の先端部に揺動自在に取付けられるバケット7の取付け位置であって、本発明の作業アタッチメント位置に相当する)を移動させるべく、ブームシリンダ8およびスティックシリンダ9を駆動させるように設定されている。尚、本実施の形態では、左側操作レバー14の前後方向の操作は、バケット7位置の前後方向(図1に示すX方向)の移動に対応し、また、右側操作レバー15の前後方向の操作は、バケット7位置の上下方向(図1に示すY方向)の移動に対応するように設定されている。
次いで、前記油圧ショベル1に設けられている油圧回路を図3に示すと、図3において、16A、16BはエンジンEにより駆動する第一、第二油圧ポンプ、17は油タンク、18、19は左右の走行モータ、20は旋回モータ、8、9、10は前記ブームシリンダ、スティックシリンダ、バケットシリンダである。また、21〜28は前記左右の走行モータ18、19、旋回モータ20、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10に対する油給排制御をそれぞれ行う左右の走行用、旋回用、第一ブームシリンダ用、第二ブームシリンダ用、第一スティックシリンダ用、第二スティックシリンダ、バケット用のコントロールバルブであって、これら各コントロールバルブ21〜28は、パイロットポート21a、21b〜28a、28bにパイロット圧が入力されていない中立位置Nでは、対応する油圧アクチュエータ18、19、20、8、9、10に対する油給排制御を行わない中立位置Nに位置しているが、パイロットポート21a、21b〜28a、28bにパイロット圧が入力されることに基づいて、対応する油圧アクチュエータ18、19、20、8、9、10に対する油給排制御を行う作動位置X、Yに切り換わるように構成されている。
さらに、図3において、31A、31B〜38A、38Bは左走行前進用、左走行後進用、右走行前進用、右走行後進用、左旋回用、右旋回用、第一ブーム上昇用、第一ブーム下降用、第二ブーム上昇用、第一スティックイン用、第一スティックアウト用、第二スティックイン用、第二スティックアウト用、バケットイン用、バケットアウト用の電磁比例弁であって、これら各電磁比例弁31A、31B〜38A、38Bは、後述するコントローラ40からの制御信号に基づいて、前記左右の走行用、旋回用、第一ブームシリンダ用、第二ブームシリンダ用、第一スティックシリンダ用、第二スティックシリンダ、バケット用コントロールバルブ21〜28の各パイロットポート21a、21b〜28a、28bにパイロット圧を出力するように構成されている。この場合に、コントローラ40から出力される制御値に応じて電磁比例弁31A、31B〜38A、38Bから出力されるパイロット圧が増減するとともに、該パイロット圧の増減に応じて各コントロールバルブ21〜28の移動ストロークが増減し、これにより対応する油圧アクチュエータ18、19、20、8、9、10に対する供給流量が増減することで油圧アクチュエータ18、19、20、8、9、10の駆動速度が制御されるようになっている。
前記コントローラ40は、前述したように、油圧アクチュエータ18、19、20、8、9、10の駆動速度を制御するべく電磁比例弁31A、31B〜38A、38Bに制御信号を出力するが、本実施の形態では、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の駆動制御に本発明が実施されているため、コントローラ40の行う制御のうち、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の駆動制御に関する部分について説明すると、コントローラ40は、図4のブロック図に示す如く、入力側に、前記左右の操作レバー14、15の操作を検出するレバー操作検出手段(本発明の操作検出手段に相当する)41、ブーム角α(機体に対するブーム5の揺動角度(図1参照))、スティック角β(ブーム5に対するスティック6の揺動角度(図1参照))、バケット角γ(スティック6に対するバケット7の揺動角度(図1参照))をそれぞれ検出するブーム角度センサ42、スティック角度センサ43、バケット角度センサ44、走行用操作具の操作を検出する走行操作検出手段45、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段47、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10のヘッド側油室、ロッド側油室の圧力をそれぞれ検出するブーム用圧力センサ48、スティック用圧力センサ49、バケット用圧力センサ50が接続され、出力側に、前記第一ブーム上昇用、第一ブーム下降用、第二ブーム上昇用、第一スティックイン用、第一スティックアウト用、第二スティックイン用、第二スティックアウト用、バケットイン用、バケットアウト用の電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bが接続されているとともに、操作量制御部(本発明の制御装置に相当する)51と、第一ブーム上昇用、第一ブーム下降用、第二ブーム上昇用、第一スティックイン用、第一スティックアウト用、第二スティックイン用、第二スティックアウト用、バケットイン用、バケットアウト用の各操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bとを備えている。そして、前記操作量制御部51は、コントローラ40に入力される前記検出手段やセンサからの入力信号に基づいて後述するようにして操作量を求め、該操作量制御部51で求めた操作量を操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bに出力する。該操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bには、操作量と各電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bに対する制御値との関係を予め設定した操作量−制御値マップが収納されており、該操作量−制御値マップを用いて、前記操作量制御部51で求めた操作量に基づいて各電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bに対する制御値を出力する。そして、該電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bに出力される制御値によって、前述したようにブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の駆動速度が制御されるようになっている。
次いで、前記操作量制御部51について、図5の制御ブロック図に基づいて詳細に説明すると、該操作量制御部51は、後述する要求速度演算部(本発明の要求速度演算手段に相当する)60、実速度演算部(本発明の実速度演算手段に相当する)61、マップ更新フラグ作成部62、負荷演算部63、主マップ部64、ブームシリンダ用主マップ更新手段65、スティックシリンダ用主マップ更新手段66、バケットシリンダ用主マップ更新手段67、第一操作量演算部68、副マップ部69、ブームシリンダ用副マップ更新手段70、スティックシリンダ用副マップ更新手段71、バケットシリンダ用副マップ更新手段72、第二操作量演算部73等を備えて構成されている。尚、本実施の形態では、前記操作モード選択手段により「アタッチメント位置制御」モードが選択されている場合に本発明が実施されており、以下、「アタッチメント位置制御」モードが選択されている場合の操作量制御部51の制御について説明する。
前記要求速度演算部60は、前記ブーム角度センサ42,スティック角度センサ43から入力されるブーム角α、スティック角βに基づいて、現在のバケット7位置(スティック6先端部のバケット7取付け位置)を演算する。さらに、レバー操作検出手段41から入力される左側操作レバー14の前後方向操作(バケット7位置を前後方向(図1に示すX方向)に移動させる操作)および右側操作レバー15の前後方向操作(バケット7位置を上下方向に(図1に示すY方向)に移動させる操作)の操作量(レバーストローク)に基づいて、移動させるバケット7位置の左右方向(図1に示すX方向)と上下方向(図1に示すY方向)との比(XY比)を求め、該XY比から所望のバケット7位置を演算する。そして、前記演算された現在のバケット7位置と所望のバケット7位置との差分によりブームシリンダ8、スティックシリンダ9のそれぞれの要求速度Vrを演算する。該演算に必要なデータ(図1に示すブーム長L1、スティック長L2等)は、コントローラ40に設けられたメモリ(図示せず)に予め収納されている。さらに、要求速度演算部60は、右側操作レバー15の左右方向操作の操作量(レバーストローク)に基づいて、バケットシリンダ10の要求速度Vrを演算する。そして、演算されたブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の要求速度Vrを、主マップ部64、第一操作量演算部68、副マップ部69に出力する。
また、前記実速度演算部61は、前記ブーム角度センサ42、スティック角度センサ43、バケット角度センサ44から入力されるブーム角α、スティック角β、バケット角γの変化量に基づいて、現在のブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の実速度Vpをそれぞれ演算する。そして、演算された現在のブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の実速度Vpを、主マップ部64、副マップ部69に出力する。
さらに、前記マップ更新フラグ作成部62は、前記ブーム角度センサ42、スティック角度センサ43、バケット角度センサ44から入力されるブーム角α、スティック角β、バケット角γ、および走行操作検出手段45,レバー操作検出手段41、エンジン回転数検出手段47からそれぞれ入力される走行操作、旋回操作(左側操作レバー14の左右方向操作)、エンジン回転数に基づいて、マップ更新のON/OFFフラグを作成する。該マップ更新フラグは、走行操作あるいは旋回操作がなされている場合(走行中あるいは旋回中)、エンジン回転数が予め設定される設定回転数よりも低い場合、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10がシリンダエンド(最大伸長時または最大縮小時)に達している場合の何れかの場合にはOFFのフラグが作成され、何れでもない場合にはONのフラグが作成される。そして、該作成したマップ更新のON/OFFフラグを、後述する主マップ部64のブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケットシリンダ用の主マップ更新手段65、66、67、および副マップ部69のブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケットシリンダ用の副マップ更新手段70、71、72に出力する。尚、ブームシリンダ8がシリンダエンドに達していることにより出力されるOFFのフラグは、ブームシリンダ用の主マップ更新手段65および副マップ更新手段70に対してのみ出力され、また、スティックシリンダ9がシリンダエンドに達していることにより出力されるOFFのフラグは、スティックシリンダ用の主マップ更新手段66および副マップ更新手段71に対してのみ出力され、また、バケットシリンダ10がシリンダエンドに達していることにより出力されるOFFのフラグは、バケットシリンダ用の主マップ更新手段67および副マップ更新手段72に対してのみ出力される。
さらに、前記負荷演算部63は、ブーム用圧力センサ48、スティック用圧力センサ49、バケット用圧力センサ50から入力されるブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10のヘッド側、ロッド側油室の圧力に基づいて、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10にかかる負荷率(%)を演算する。該演算は、例えば、バケット7に荷が満載されているときのブームシリンダ8のヘッド側油室とロッド側油室との差圧を負荷率(100%)、バケット7が接地しているときのブームシリンダ8のヘッド側油室とロッド側油室との差圧を負荷率(0%)、バケット7が強く地面に押し付けられているときのブームシリンダ8のヘッド側油室とロッド側油室との差圧を負荷率(−100%)とする演算用データを予め作成しておき、該演算用データを用いてブームシリンダ8の負荷率(%)を演算する。そして、該演算されたブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の負荷率(%)を、副マップ部69、第二操作量演算部73に出力する。
さらに、前記主マップ部64は、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップが収納されているとともに、これら主マップを随時アップデートするためのブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップ更新手段65、66、67を備えている。
前記ブームシリンダ用主マップは、図6(A)に示す如く、ブームシリンダ8の要求速度Vrと操作量(%)との関係を示すマップであって、後述する第一操作量演算部68において、要求速度演算部60で演算されたブームシリンダ8の要求速度Vrから操作量(%)を求めるために用いられる。尚、本実施の形態では、ブームシリンダ8の伸長側(ブーム5上昇側)の要求速度Vr、操作量(%)を(+)とし、ブームシリンダ8の縮小側(ブーム5下降側)の要求速度Vr、操作量(%)を(−)としてマップが作成されている。
また、スティックシリンダ用主マップは、スティックシリンダ9の要求速度Vrと操作量(%)との関係を示すマップであり、バケットシリンダ用主マップは、バケットシリンダ10の要求速度Vrと操作量(%)との関係を示すマップであって、これらスティックシリンダ用、バケットシリンダ用の主マップは、ブームシリンダ用主マップと同様に、第一操作量演算部68において要求速度Vrから操作量(%)を求めるために用いられる。これら主マップは、製品出荷時には初期主マップ(オリジナル主マップ)が搭載されているが、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップ更新手段65、66、67によって随時アップデートされる。
前記ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップ更新手段65、66、67は、前記要求速度演算部60で演算されたブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の要求速度Vrと、前記実速度演算部61で演算された現在のブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の実速度Vpとに基づき、これら要求速度Vrと実速度Vpとの速度差異を減少させるべく主マップを随時アップデートするが、この場合に、要求速度Vrに対して速度差異の重みづけを小さくして、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるようにアップデートする。これにより、主マップのアップデートは、ノイズのような一時的、偶発的に生じた実速度Vpの突出データの影響を受けることが少ないとともに、油圧コンポーネントの経年劣化のように長時間で少しづつ変化する特性(差異)に対して効果的に行われるようになっている。そして、この主マップのアップデートは、マップ更新フラグがONのときのみに行われる。つまり、走行操作あるいは旋回操作がなされている場合(走行中あるいは旋回中)、エンジン回転数が予め設定される設定回転数よりも低い場合、ブームシリンダ用主マップ更新手段65においてはブームシリンダ8がシリンダエンドに達している場合、スティックシリンダ用主マップ更新手段66においてはスティックシリンダ9がシリンダエンドに達している場合、バケットシリンダ用主マップ更新手段67においてはバケットシリンダ10がシリンダエンドに達している場合の何れかの場合には、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップのアップデートが行われないように構成されている。そして、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップ更新手段65、66、67によりアップデートされた最新の主マップは、第一操作量演算部68に出力されるようになっている。
ここで、前記主マップのアップデートについて、ブームシリンダ用主マップを例にとって、図6(B)に基づいて具体的に説明する。例えば、要求速度演算部60で演算されたブームシリンダ8の要求速度Vrを(100mm/sec)とし、実速度演算部61で演算されたブームシリンダ8の実速度Vpを(90mm/sec)とする。この場合、アップデート前の主マップにおいて、要求速度Vrが(100mm/sec)のときの操作量は(50%)であるが、実速度Vpが要求速度Vrよりも遅い場合には、実速度Vpを増加させるべく操作量(%)を増加させるように更新する。例えば、要求速度Vr(100mm/sec)の部分の操作量を(50%)から(50.1%)に増加させるように書き換えて、新しい主マップとする。尚、図6(B)では、判りやすくするため操作量の増加分を大きく表示している。
前記新しい主マップにおける操作量の値を求めるにあたり、要求速度Vrに対して速度差異の重みづけを小さくするために、本実施の形態では、実速度Vpに対する重みづけを要求速度Vrに対する重みづけよりも小さく設定して加重平均し、該加重平均値を用いて求める。例えば、実速度Vpと要求速度Vrの重みづけの比率を(1/100):(99/100)に設定した場合、要求速度Vrが(100mm/sec)、実速度Vpが(90mm/sec)のときには以下の式(1)のようにして要求速度Vrと実速度Vpとを加重平均する。
(100[mm/sec]×99+90[mm/sec]×1)/100=99.9[mm/sec] ・・・(1)
そして、上記加重平均値を用いて、以下の式(2)のようにして新しいマップにおける要求速度(100mm/sec)時の操作量(%)を求める。
50[%]×100[mm/sec]/99.9[mm/sec]≒50.1[%] ・・・(2)
このようにして、新しいマップでは、要求速度(100mm/sec)のときの操作量が(50.1%)となるようにアップデートされる。
さらに、前述した図6(B)に示した都度的なアップデートを積み重ねることにより、主マップは長期的に図6(C)に示すように変化する。そして、このような主マップの長期的な変化によって、機体の経年劣化により性能が劣化しても、要求速度Vrに対応した操作量(%)が常に得られるようになっている。
尚、新しい主マップにおける操作量の値を求めるにあたり、要求速度Vrに対して速度差異の重みづけを小さくするために、本実施の形態では、前述したように、実速度Vpに対する重みづけを要求速度Vrに対する重みづけよりも小さく設定して加重平均し、該加重平均値を用いて求めているが、この演算方法は一例であって、例えば、速度差異の対する重みづけを要求速度Vrに対する重みづけよりも小さく設定するとともに、該小さく重みづけられた速度差異の要求速度Vrに対する割合を演算し、該割合を用いて新しい主マップにおける操作量の値を求めるようにすることもできる。
一方、前記第一操作量演算部68は、前記主マップ部64から入力される最新のブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の主マップを用いて、要求速度演算部60から入力されるブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の要求速度Vrから、ブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)を求める。そして、該ブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)を、副マップ部69、第二操作量演算部73に出力する。
さらに、前記副マップ部69は、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップが収納されているとともに、これら副マップを随時アップデートするためのブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップ更新手段70、71、72を備えている。
これらブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップは、前記第一操作量演算部68で求められたブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)を、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10にかかる負荷や、単独/複合操作、エンジン回転数等に対応して補正するためのマップであって、例えば、負荷演算部63で演算されたブームシリンダ8の負荷率(%)に対応して補正する場合のブームシリンダ用副マップを例にとって図7に示すと、該図7の副マップでは、第一操作量演算部68で求められたブーム用操作量(%)と、負荷演算部63で演算されたブームシリンダ8の負荷率(%)とに基づいて補正操作量(%)を求めることができるようになっている。例えば、第一操作量演算部68で求められたブーム用操作量が(50%)、ブームシリンダ8の負荷率が(50%)のときには、図7に示した副マップから補正操作量(5%)が求められる。尚、図7では、判りやすくするため負荷率(%)に対応して補正する場合のみの2次元の副マップを示したが、ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の駆動速度に影響する大きな要因として単独操作/複合操作(例えば、ブームシリンダ8とスティックシリンダ9との複合操作等)や、エンジン回転数もあり、そこで、本実施の形態では、図示しないが、該単独操作/複合操作や、エンジン回転数にも対応できるように3〜4次元の副マップが設定されている。そして、これらブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップは、製品出荷時には初期副マップ(オリジナル副マップ)が搭載されているが、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップ更新手段65、66、67によって随時アップデートされる。
前記ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップ更新手段70、71、72は、前記要求速度演算部60で演算されたブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の要求速度Vrと、前記実速度演算部61で演算された現在のブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10の実速度Vpとに基づき、これら要求速度Vrと実速度Vpとの速度差異を減少させるべく副マップを随時アップデートする。この場合に、要求速度Vrに対して速度差異の重みづけを小さくして、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるようにアップデートするが、該副マップにおける速度差異の重みづけは、前述した主マップにおける速度差異の重みづけよりも大きく設定されている。これにより、各シリンダ8、9、10にかかる負荷や単独操作/複合操作、エンジン回転数等、短期的な条件の違いにより発生する要求速度Vrと実速度Vpとの速度差異に対する補正を、素早く行うことができる。そして、この副マップのアップデートは、前記主マップのアップデートと同様に、マップ更新フラグがONのときのみに行われる。つまり、走行操作あるいは旋回操作がなされている場合(走行中あるいは旋回中)、エンジン回転数が予め設定される設定回転数よりも低い場合、ブームシリンダ用副マップ更新手段70においてはブームシリンダ8がシリンダエンドに達している場合、スティックシリンダ用副マップ更新手段71においてはスティックシリンダ9がシリンダエンドに達している場合、バケットシリンダ用副マップ更新手段72においてはバケットシリンダ10がシリンダエンドに達している場合の何れかの場合には、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップのアップデートは行われないように構成されている。そして、ブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップ更新手段70、71、72によりアップデートされた最新の副マップは、第二操作量演算部73に出力されるようになっている。
ここで、前記副マップのアップデートについて、前述した図7に示すブームシリンダ用副マップを例にとって、具体的に説明する。例えば、第一操作量演算部68で求められたブーム用操作量が(50%)、ブームシリンダ8の負荷率が(50%)のときは、アップデート前の副マップでは前述したように補正操作量(5%)が求められるが、このときに要求速度演算部60で演算されたブームシリンダ8の要求速度Vrが(100mm/sec)、実速度演算部61で演算されたブームシリンダ8の実速度Vpが(90mm/sec)とすると、実速度Vpが要求速度Vrよりも遅いため実速度Vpを増加させるべく補正操作量(%)を増加させるように更新する。例えば、ブーム用操作量が(50%)、負荷率が(50%)の部分の補正操作量を、(5%)から(5.6%)に増加させるように書き換えて、新しい副マップとする。
前記新しい副マップにおける操作量の値を求めるにあたり、要求速度Vrに対して速度差異の重みづけを小さくするために、本実施の形態では、実速度Vpに対する重みづけを要求速度Vrに対する重みづけよりも小さく設定して加重平均し、該加重平均値を用いて求める。この場合に、副マップのアップデートにおける速度差異の重みづけを主マップのアップデートにおける速度差異の重みづけよりも大きくするために、実速度Vpと要求速度Vrの重みづけの比率を、前述した主マップのときよりも大きく設定する。例えば、実速度Vpと要求速度Vrの重みづけの比率を(1/10):(9/10)に設定した場合、要求速度Vrが(100mm/sec)、実速度Vpが(90mm/sec)のときには以下の式(3)のようにして要求速度Vrと実速度Vpとを加重平均する。
(100[mm/sec]×9+90[mm/sec]×1)/10=99[mm/sec] ・・・(3)
そして、上記加重平均値を用いて、以下の式(4)のようにして新しいマップにおける補正操作量(%)を求める。
{(50[%]+5[%])×100[mm/sec]/99[mm/sec]}−50[%]=5.6[%] ・・・(4)
このようにして、新しいマップでは、ブーム用操作量(50%)、負荷率(50%)のときの補正操作量が(5.6%)となるようにアップデートされる。
尚、新しい副マップにおける補正操作量の値を求めるにあたり、前述した主マップの場合と同様に、他の演算方法を用いることもできる。
一方、前記第二操作量演算部73は、前記副マップ部69から入力される最新のブームシリンダ用、スティックシリンダ用、バケット用の副マップを用いて補正操作量(%)を求め、該補正操作量(%)を、前記第一操作量演算部68から入力されるブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)に加算して、操作量−制御値マップに用いるためのブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)を求める。そして、該第二操作量演算部73で求められたブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)は、操作量制御部51から出力されて、前述した第一ブーム上昇用、第一ブーム下降用、第二ブーム上昇用、第一スティックイン用、第一スティックアウト用、第二スティックイン用、第二スティックアウト用、バケットイン用、バケットアウト用の各操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bにそれぞれ入力され、該操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bにおいて第一ブーム上昇用、第一ブーム下降用、第二ブーム上昇用、第一スティックイン用、第一スティックアウト用、第二スティックイン用、第二スティックアウト用、バケットイン用、バケットアウト用の各電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bに対する制御値に変換されて、電磁比例弁34A、34B〜38A、38Bに出力される構成になっている。
尚、第二操作量演算部73は、第一操作量演算部68から入力されるブーム用、スティック用、バケット用の操作量(%)がゼロの場合には、副マップによる補正を行うことなく、そのまま操作量(%)ゼロの値を各操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bに出力するように条件付けされている。
叙述の如く構成された本形態において、油圧ショベル1は、アクチュエータとしてのブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10と、これらアクチュエータを駆動させるべく操作される操作レバー14、15と、操作量の入力に基づいてアクチュエータの駆動速度を制御する制御値を出力する操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bとを備えており、そして、該操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bから出力される制御値に基づいてアクチュエータの駆動制御が行われることになるが、前記操作量−制御値マップ部52A、52B〜56A、56Bに入力される操作量は操作量制御部51で求められるとともに、該操作量制御部51は、操作レバー14、15の操作を検出するレバー操作検出手段41からの検出値に基づいてアクチュエータの要求速度を演算する要求速度演算部60と、アクチュエータの要求速度から操作量を求めるべく要求速度と操作量との関係を示す主マップが収納された主マップ部64と、現在のアクチュエータの駆動速度を演算する実速度演算部61と、アクチュエータ要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて主マップを随時アップデートする主マップ更新手段65、66、67と、アクチュエータの駆動速度に影響する影響因子に基づいて操作量を補正する副マップが収納された副マップ部69と、アクチュエータ要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて副マップを随時アップデートする副マップ更新手段70、71、72とを備えている。そして、操作量制御部51は、前記主マップ更新手段65、66、67、副マップ更新手段70、71、72によりアップデートされた主マップおよび副マップを用いて操作量を求めることになる。
つまり、アクチュエータ(ブームシリンダ8、スティックシリンダ9、バケットシリンダ10)の駆動速度の制御に用いられる操作量は、操作レバー14、15の操作を検出するレバー操作検出手段41の検出値ではなく、操作量制御部51で求められた操作量が用いられることになるが、該操作量制御部51には、レバー操作検出手段41の検出値に基づいて演算されたアクチュエータ要求速度と操作量との関係を示す主マップと、アクチュエータにかかる負荷等のアクチュエータの駆動速度に影響する影響因子に基づいて操作量を補正する副マップとの二種類のマップが設けられている。而して、主マップによって、レバー操作検出手段41の検出値に応じた操作量が求められるとともに、副マップによって、アクチュエータにかかる負荷等の影響因子に基づいて操作量が補正されることになって、精度の高いアクチュエータの駆動速度制御を行えることになる。しかも、これら主マップおよび副マップは、アクチュエータ要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度に基づいて随時アップデートされることになり、この結果、経年変化によりエンジンや油圧ポンプの出力特性が変化した場合や、シリンダピストン部や各種バルブの摺動部の磨耗等により油の漏れ量が変化したような場合であっても、随時アップデートされた主マップおよび副マップを用いることによって、稼働初期と同様の操作精度を保持できることになる。さらに、これら主マップ、副マップのアップデートは、アクチュエータ要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて随時行われるから、アップデートのための時間や手間を必要としないうえ、経年変化に対応するために従来必要であったマップ調整のキャリブレーション作業が不要となって、メンテナンス作業の簡素化に大きく貢献できる。そのうえ、アップデートされた主マップ、副マップの形状を見ることで、機体の特性や機体の経年劣化の影響等を容易に把握できることから、これらを機体のトラブルシューティング等に利用することもできる。また、主マップ、副マップのアップデートによって高精度のアクチュエータ駆動制御を継続して行えることから、自動運転にも適している。
さらにこのものにおいて、主マップ更新手段65、66、67および副マップ更新手段70、71、72は、アクチュエータ要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度(実速度)との速度差異に基づいて主マップ、副マップをアップデートするにあたり、要求速度に対して速度差異の重みづけを小さくし、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるように主マップ、副マップをアップデートする構成であるから、主マップおよび副マップのアップデートは、ノイズのような一時的、偶発的に生じた現在のアクチュエータ駆動速度の突出データの影響を受けることが少なくなり、安定したアクチュエータの駆動制御を行えることになる。
さらに、前記副マップのアップデートにおける速度差異の重みづけは、主マップのアップデートにおける速度差異の重みづけよりも大きく設定されており、これにより、主マップのアップデートは、油圧コンポーネントの経年劣化のように長時間で少しづつ変化する特性(差異)に対して効果的に行われる一方、副マップのアップデートによって、アクチュエータにかかる負荷や単独操作/複合操作、エンジン回転数等、アクチュエータの駆動速度に影響を与える影響因子により発生する短期的な速度差異に対する補正を、素早く行えることになる。
そして、このように、アクチュエータ要求速度と実速度の速度差異に対して、主マップと副マップとで重みづけを異ならしめてアップデートすることで、影響要因により短期的に発生する速度差異に対してアクチュエータの駆動を正常に保ちつつ適切な速度補正を即時に行い、且つ、油圧コンポーネントの経年劣化等による長期的な変化に対しても緩やかにマップ調整が行われることになって、建設機械のライフサイクル全般においてオペレータが意図する速度でアクチュエータを駆動できることになる。
また、副マップにおいて操作量の補正に用いる影響要因としては、本実施の形態では、アクチュエータにかかる負荷と、複数のアクチュエータが設けられている場合の単独操作/複合操作、エンジン回転数としたが、油圧ショベル1のような建設機械では、作業内容によってアクチュエータにかかる負荷が大きく変動するとともに、単独操作/複合操作やエンジン回転数によってアクチュエータの駆動速度が増減するため、これら影響要因に基づいて操作量を補正することによって、精度の高いアクチュエータの駆動制御を行うことができる。
そして、本発明は、本実施の形態では、複数のアーム(ブーム5およびスティック6)から構成される屈曲自在な多関節型の作業腕と、該作業腕の先端部に取付けられる作業アタッチメント(バケット7)とを備えるとともに、アクチュエータとして前記複数のアームをそれぞれ駆動させる複数のアーム用油圧シリンダ(ブームシリンダ8、スティックシリンダ9)と作業アタッチメント用油圧アクチュエータ(バケットシリンダ10)とを備えた建設機械(油圧ショベル1)に実施されているが、このように多関節型の作業腕の先端部に取付けられた作業アタッチメントの位置制御は、複数のアームの駆動速度制御を高精度に行う必要があるため、このような建設機械のアクチュエータ駆動制御に本発明を実施することによって、作業アタッチメントの位置制御を精度よく行うことができる。
また、本実施の形態では、作業腕用の操作具として前後左右方向に操作自在な左右の操作レバー14,15と、オペレータが選択可能な操作モード選択手段とが設けられているとともに、該操作モード選択手段により左右の操作レバー14、15の操作で作業アタッチメント位置(バケット7位置)を制御するアタッチメント位置制御モードが選択されている場合に、操作量制御部51は、左右の操作レバー14、15の操作を検出するレバー操作検出手段41からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダ(ブームシリンダ8、スティックシリンダ9)の要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設けられている。そして、このようにオペレータによりアタッチメント位置制御モードが選択されている場合に左右の操作具の操作で作業アタッチメント位置を制御するように構成されたものに本発明を実施することによって、作業アタッチメント位置を精度よく制御できる。
尚、本発明は前記実施の形態(第一の実施の形態)に限定されないことは勿論であって、第一の実施の形態では、作業腕用の操作具として左右前後方向に操作自在な左右の操作レバー14、15が設けられているが、図8に示す第二の実施の形態の如く、作業腕用の操作具として前後上下方向に操作自在な一つの作業機操作レバー(本発明の操作具に相当する)74が設けられたものであっても良い。つまり、第二の実施の形態の作業機操作レバー74は、運転室12の床に対して略平行に取付けられていて前後上下方向に操作できるようになっているとともに、その前後方向操作が作業アタッチメント位置(バケット7位置)の前後方向(図1に示すX方向)に対応し、また、上下方向操作が作業アタッチメント位置の上下方向(図1に示すY方向)の移動に対応するように構成されており、これにより、作業機操作レバー74の変位方向と作業アタッチメント位置の移動方向とを一致させることができるようになっている。そして、このものにおいても、作業機操作レバー74の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダ(ブームシリンダ8、スティックシリンダ9)の要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設ける構成にして、本発明を実施することにより、作業アタッチメント位置を精度よく制御できる。
尚、前記作業機操作レバー74は、軸回り方向に回動させることができるように構成されているとともに、該作業機操作レバー14を軸回り方向前方に回動させることで、バケット7を前方側に揺動(バケットアウト)させるべくバケットシリンダ10が駆動制御される一方、軸回り方向後方に回動させることで、バケット7を後方側に搖動(バケットイン)させるべくバケットシリンダ10が駆動制御されるようになっている。また、図8中、75は旋回操作レバーであって、該旋回操作レバー75は、運転室12の床に対して垂直方向に取付けられているとともに、該旋回操作レバー75の左右操作によって、上部旋回体3の左右方向の旋回が行われるように旋回モータが駆動制御されるようになっている。
さらに、本発明において、副マップにおいて操作量の補正に用いる影響要因としては、前述したアクチュエータにかかる負荷、単独操作/複合操作、エンジン回転数に限定されることなく、例えばアクチュエータ駆動用の油温の高低や、建設機械の行う作業内容の違い等を影響要因として副マップを作成することができる。
また、本発明は、油圧ショベルに限定されることなく、各種建設機械に実施できることは勿論である。
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に設けられた油圧シリンダ等のアクチュエータの駆動制御に利用することができる。
1 油圧ショベル
5 ブーム
6 スティック
7 バケット
8 ブームシリンダ
9 スティックシリンダ
10 バケットシリンダ
52A、52B〜56A、56B 操作量−制御値マップ部
14、15 左右の操作レバー
51 操作量制御部
60 要求速度演算部
61 実速度演算部
63 負荷演算部
64 主マップ部
65 ブームシリンダ用主マップ更新手段
66 スティックシリンダ用主マップ更新手段
67 バケットシリンダ用主マップ更新手段
69 副マップ部
70 ブームシリンダ用副マップ更新手段
71 スティックシリンダ用副マップ更新手段
72 バケットシリンダ用副マップ更新手段
74 作業機操作レバー

Claims (8)

  1. アクチュエータと、該アクチュエータを駆動させるべく操作される操作具と、操作量の入力に基づいてアクチュエータの駆動速度を制御する制御値を出力する操作量−制御値マップとを備え、該操作量−制御値マップから出力される制御値に基づいてアクチュエータの駆動制御を行うように構成してなる建設機械において、前記操作量−制御値マップに入力される操作量を求める制御装置を設けるとともに、該制御装置は、操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいてアクチュエータの要求速度を演算する要求速度演算手段と、アクチュエータの要求速度から操作量を求めるべく要求速度と操作量との関係を示す主マップと、現在のアクチュエータの駆動速度を演算する実速度演算手段と、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて主マップを随時アップデートする主マップ更新手段と、アクチュエータの駆動速度に影響する影響因子に基づいて操作量を補正する副マップと、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて副マップを随時アップデートする副マップ更新手段とを備え、前記主マップ更新手段、副マップ更新手段によりアップデートされた主マップおよび副マップを用いて操作量を求める構成であることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  2. 請求項1において、主マップ更新手段は、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基づいて主マップをアップデートするにあたり、要求速度に対して速度差異の重みづけを小さくし、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるように主マップをアップデートすることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  3. 請求項1または2において、副マップ更新手段は、アクチュエータの要求速度と現在のアクチュエータ駆動速度との速度差異に基いて副マップをアップデートするにあたり、要求速度に対して速度差異の重みづけを小さくし、該小さく重みづけられた速度差異を減少させるように副マップをアップデートすることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  4. 請求項2を引用する請求項3において、副マップのアップデートにおける速度差異の重みづけは、主マップのアップデートにおける速度差異の重みづけよりも大きく設定されることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項において、副マップにおいて操作量の補正に用いる影響要因は、アクチュエータにかかる負荷、複数のアクチュエータが設けられている場合の単独操作/複合操作、エンジン回転数のうちの少なくとも何れかであることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項において、建設機械は、複数のアームから構成される屈曲自在な多関節型の作業腕と、該作業腕の先端部に取付けられる作業アタッチメントとを備えるとともに、アクチュエータとして前記複数のアームをそれぞれ駆動させる複数のアーム用油圧シリンダと作業アタッチメント用油圧アクチュエータとを備えることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  7. 請求項6において、建設機械は、作業腕用の操作具として前後左右方向に操作自在な左右の操作具と、オペレータが選択可能な操作モード選択手段とを備えるとともに、該操作モード選択手段により左右の操作具の操作で作業アタッチメント位置を制御するアタッチメント位置制御モードが選択されている場合に、制御装置は、左右の操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダの要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設けられることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
  8. 請求項6において、建設機械は、作業腕用の操作具として前後上下方向に操作自在な一つの操作具を備えるとともに、制御装置は、前記操作具の操作を検出する操作検出手段からの検出値に基づいて所望の作業アタッチメント位置を演算し、該演算結果に基づいて作業アタッチメント位置を制御するべく複数のアーム用油圧シリンダの要求速度をそれぞれ演算するとともに、主マップおよび副マップは、各アーム用油圧シリンダに対応してそれぞれ設けられることを特徴とする建設機械におけるアクチュエータ駆動制御装置。
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