JP2017115031A - 遮音性粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】十分に遮音性を向上できる遮音性粘着シートを提供すること。
【解決手段】基材シートと、前記基材シートの一方の面に設けられた粘着剤層と、を有する遮音性粘着シートであって、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS10000)と、ガラスの10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN10000)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たし、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS4000)と、ガラスの4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN4000)とが、下記数式(F2)で示される条件を満たし、かつ、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS63)と、ガラスの63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN63)とが、下記数式(F3)で示される条件を満たす遮音性粘着シート。
2dB≦LIS10000−LIN10000 ・・・(F1)
1dB≦LIS4000−LIN4000 ・・・(F2)
0.02dB≦LIS63−LIN63 ・・・(F3)
【選択図】なし

Description

本発明は、遮音性粘着シートに関する。
近年、騒音の問題を抑制するために、遮音シートが用いられている。例えば、空調機などの装置の騒音は、その装置の筐体に遮音シートを貼着することで抑制できる。また、車や建物などの外部の騒音は、車や建物の壁面や窓などに遮音シートを貼着することで抑制できる。
このような遮音シートとして、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、粉末充填剤80〜500質量部が混合されてなる主層を備えるシートが提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−046233号公報
特許文献1に記載の遮音シートを用いた場合、遮音性(音の透過率を低下させる度合)が向上するものの、要求される遮音性までは達成できない場合がある。
また、単純な多孔質材からなるシートは、吸音性(音の反射率を低下させる度合)を向上できるが、遮音性をほとんど向上できない。
そこで、本発明の目的は、十分に遮音性を向上できる遮音性粘着シートを提供することである。
本発明の一態様によれば、基材シートと、前記基材シートの一方の面に設けられた粘着剤層と、を有する遮音性粘着シートであって、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS10000)と、ガラスの10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN10000)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たし、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS4000)と、ガラスの4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN4000)とが、下記数式(F2)で示される条件を満たし、かつ、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS63)と、ガラスの63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN63)とが、下記数式(F3)で示される条件を満たす遮音性粘着シートが提供される。
2dB≦LIS10000−LIN10000 ・・・(F1)
1dB≦LIS4000−LIN4000 ・・・(F2)
0.02dB≦LIS63−LIN63 ・・・(F3)
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記粘着剤層の面密度(σ1)と、前記基材シートの面密度(σ2)とが、下記数式(F4)〜(F6)で示される条件を全て満たすことが好ましい。
1kg/m≦σ1+σ2≦50kg/m ・・・(F4)
0.01kg/m≦σ1≦20kg/m ・・・(F5)
0.01kg/m≦σ2≦30kg/m ・・・(F6)
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記基材シートおよび前記粘着剤層のうちの少なくとも一方には、無機フィラーが分散されていることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、クレイ、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化チタン、鉄、酸化鉄、ガラス、チタン酸バリウム、シリカ、アルミナ、ダイヤモンド、金、銀、ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、白金、およびコンクリートからなる群から選ばれる少なくとも一種の微粒子であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が50%となる粒子径(D50)が、10nm以上50μm以下であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が10%となる粒子径(D10)と、前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が90%となる粒子径(D90)とが、下記数式(F7)で示される条件を満たすことが好ましい。
90/D10≧2 ・・・(F7)
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記無機フィラーは、2種以上の異なる無機フィラーからなる混合微粒子であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートにおいて、前記粘着剤層の厚みが、0.02mm以上であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートは、ウィンドウフィルムとして用いてもよい。
本発明の一態様に係る遮音性粘着シートは、電子機器に用いてもよい。
本発明によれば、十分に遮音性を向上できる遮音性粘着シートを提供することができる。
音響インテンシティレベルの測定方法を説明するための説明図である。
〔実施形態〕
以下、本発明について実施形態を例に挙げて説明する。本発明は実施形態の内容に限定されない。
本実施形態に係る遮音性粘着シートは、基材シートと、この基材シートの一方の面に設けられた粘着剤層と、を備えている。
(遮音性粘着シートの物性)
本実施形態に係る遮音性粘着シートにおいては、遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の音響インテンシティレベル(LI)と、ガラスの音響インテンシティレベル(LI)とが、以下説明する条件を満たすことが必要である。
具体的には、遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS10000)と、ガラスの10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN10000)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たし、遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS4000)と、ガラスの4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN4000)とが、下記数式(F2)で示される条件を満たし、かつ、前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS63)と、ガラスの63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN63)とが、下記数式(F3)で示される条件を満たすことが必要である。
2dB≦LIS10000−LIN10000 ・・・(F1)
1dB≦LIS4000−LIN4000 ・・・(F2)
0.02dB≦LIS63−LIN63 ・・・(F3)
前記数式(F1)、(F2)および(F3)のいずれか1つの条件を満たさない場合には、遮音性が不十分となる。
前記数式(F1)におけるLIS10000−LIN10000の値は、遮音性の更なる向上の観点から、3dB以上であることが好ましく、5dB以上であることがより好ましく、7dB以上であることが更により好ましく、9dB以上15dB以下であることが特に好ましい。
前記数式(F2)におけるLIS4000−LIN4000の値は、遮音性の更なる向上の観点から、1.5dB以上であることが好ましく、2dB以上であることがより好ましく、4dB以上であることが更により好ましく、6dB以上15dB以下であることが特に好ましい。
前記数式(F3)におけるLIS63−LIN63の値は、遮音性の更なる向上の観点から、0.04dB以上であることが好ましく、0.08dB以上であることがより好ましく、0.15dB以上であることが更により好ましく、0.25dB以上1dB以下であることが特に好ましい。
音響インテンシティレベルの値は、後述する実施例で記載の方法により測定できる。
また、音響インテンシティレベルの測定において、ガラスの厚みは、特に限定されない。なお、本実施形態においては、厚みが3mmのガラスを用いて、音響インテンシティレベルを測定している。
また、本実施形態においては、遮音性および遮音性粘着シートの生産性の観点から、粘着剤層の面密度(σ1)と、基材シートの面密度(σ2)とが、下記数式(F4)〜(F6)で示される条件を全て満たすことが好ましい。なお、σ1+σ2の値は、遮音性粘着シートの面密度を示す。
1kg/m≦σ1+σ2≦50kg/m ・・・(F4)
0.01kg/m≦σ1≦20kg/m ・・・(F5)
0.01kg/m≦σ2≦30kg/m ・・・(F6)
前記数式(F4)における遮音性粘着シートの面密度(σ1+σ2)は、遮音性および遮音性粘着シートの生産性の観点から、2kg/m以上50kg/m以下であることがより好ましく、4kg/m以上40kg/m以下であることが更により好ましく、8kg/m以上30kg/m以下であることが特に好ましい。
前記数式(F5)における粘着剤層の面密度(σ1)は、遮音性および遮音性粘着シートの生産性の観点から、0.2kg/m以上20kg/m以下であることがより好ましく、1kg/m以上18kg/m以下であることが更により好ましく、3kg/m以上16kg/m以下であることが特に好ましい。
前記数式(F6)における基材シートの面密度(σ2)は、遮音性および遮音性粘着シートの生産性の観点から、0.5kg/m以上30kg/m以下であることがより好ましく、2kg/m以上25kg/m以下であることが更により好ましく、4kg/m以上20kg/m以下であることが特に好ましい。
遮音性粘着シートの面密度(σ1+σ2)、粘着剤層の面密度(σ1)および基材シートの面密度(σ2)の値は、粘着剤層および基材シートの厚み、密度などを変更することで調整できる。
なお、前記音響インテンシティレベルの値は、例えば、この遮音性粘着シートの面密度(σ1+σ2)を変更することで、調整できる。
遮音性粘着シートの厚みは、遮音性および遮音性粘着シートの生産性の観点から、1.5mm以上であることが好ましく、2mm以上24mm以下であることがより好ましく、3mm以上15mm以下であることが更により好ましく、4mm以上10mm以下であることが特に好ましい。
遮音性粘着シートにおける基材シートに対する粘着剤層の厚み比(粘着剤層の厚み/基材シートの厚み)は、粘着力および遮音性の観点から、1/100以上5/1以下であることが好ましく、1/10以上4/1以下であることがより好ましく、1/5以上3/1以下であることが更により好ましく、1/2以上2/1以下であることが特に好ましい。
(基材シート)
本実施形態に用いる基材シートとしては、例えば、公知のプラスチックを含有する樹脂組成物からなるシートを用いることができる。また、この基材シートには、面密度の観点から、無機フィラーが分散されていることが好ましい。
また、基材シートは、単層シートであってもよく、積層シートであってもよい。積層シートの場合には、1種の単層シートを積層してもよく、2種以上の単層シートを積層してもよい。
プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびポリイミドなどが挙げられる。これらのプラスチックの中でも、ハンドリング性、透明性、汎用性の観点から、ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンテレフタレートが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、クレイ、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化チタン、鉄、酸化鉄、ガラス、チタン酸バリウム、シリカ、アルミナ、ダイヤモンド、金、銀、ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、白金、およびコンクリートなどの微粒子が挙げられる。これらの無機フィラーの中でも、基材シートに分散しやすく、基材シートの面密度(σ2)を大きくするという観点から、水酸化アルミニウム、アルミナおよび酸化鉄の微粒子が好ましい。これらは、汎用で使用されているため比較的安価で入手できる。また、これらの無機フィラーは、1種を単独で用いた微粒子であってもよいが、2種以上の異なる無機フィラーからなる混合微粒子であってもよい。
無機フィラーの粒子径については、フィラーの充填性の観点から、以下の条件を満たすことが好ましい。
無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が50%となる粒子径(D50)は、10nm以上50μm以下であることが好ましい。
無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が10%となる粒子径(D10)と、前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が90%となる粒子径(D90)とが、下記数式(F7)で示される条件を満たすことが好ましい。
90/D10≧2 ・・・(F7)
また、フィラーの充填性の更なる向上の観点から、D90/D10の値は、5以上であることがより好ましく、10以上であることが更により好ましく、100以上であることが特に好ましい。
なお、粒子径(D10)、粒子径(D50)および粒子径(D90)は、堀場製レーザー式粒度分布装置(LA−920)を用い、バッチ方式で測定できる。分散媒としては、例えば酢酸エチルを用いることができる。
基材シートの厚みは、特に限定されないが、十分な遮音性の観点から、0.02mm以上12mm以下であることが好ましく、0.5mm以上10mm以下であることがより好ましく、1mm以上7mm以下であることが更により好ましく、1.5mm以上5mm以下であることが特に好ましい。基材シートの厚みが前記下限以上であれば、十分な遮音性を確保することができ、また、シート作製時においてシートが十分な強度を有するため、ハンドリング性を確保できる。他方、基材シートの厚みが前記上限以下であれば、シート作製が容易であり、低コストで作製できる。
基材シートの密度は、特に限定されないが、十分な遮音性の観点から、0.85g/cm以上15g/cm以下であることが好ましく、0.9g/cm以上10g/cm以下であることがより好ましく、0.95g/cm以上5g/cm以下であることが更により好ましく、1.25g/cm以上4.5g/cm以下であることが特に好ましい。基材シートの密度が前記下限以上であれば、十分に遮音性を向上できる。他方、基材シートの密度が前記上限以下であれば、シート作製が容易であり、低コストで作製できる。
(粘着剤層)
本実施形態に用いる粘着剤層は、基材シートの一方の面に設けられる。この粘着剤層は、公知の粘着剤を用いて形成することができる。また、この粘着剤層には、面密度の観点から、無機フィラーが分散されていることが好ましい。
粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤およびウレタン系粘着剤などが挙げられる。これらの中でも、耐候性および粘着力の観点から、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましい。
粘着剤の重量平均分子量は5万〜200万が好ましく、10万〜100万であることがより好ましく、30万〜70万であることが特に好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
粘着剤層に用いる無機フィラーとしては、基材シートに用いる無機フィラーと同様である。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、粘着力および遮音性の観点から、0.02mm以上12mm以下であることが好ましく、0.5mm以上10mm以下であることがより好ましく、1mm以上7mm以下であることが更により好ましく、2mm以上5mm以下であることが特に好ましい。粘着剤層の厚みが前記下限以上であれば、粘着力および遮音性を両立させることができる。他方、粘着剤層の厚みが前記上限以下であれば、生産性の面から効率よく粘着剤層を得ることができる。
粘着剤層の密度は、特に限定されないが、十分な遮音性の観点から、0.85g/cm以上15g/cm以下であることが好ましく、0.9g/cm以上10g/cm以下であることがより好ましく、0.95g/cm以上5g/cm以下であることが更により好ましく、1.0g/cm以上4.5g/cm以下であることが特に好ましい。粘着剤層の密度が前記下限以上であれば、十分な遮音性を得ることができる。他方、粘着剤層の密度が前記上限以下であれば、遮音性と粘着力を両立させることができる。
粘着剤層の被着体(例えば、ガラス)に対する室温での粘着力は、0.1N/25mm以上50N/25mm以下であることが好ましく、0.3N/25mm以上40N/25mm以下であることがより好ましく、0.5N/25mm以上30N/25mm以下であることが特に好ましい。粘着力が前記下限以上であれば、遮音性粘着シートが被着体から剥離することを防止できる。他方、粘着力が前記上限以下であれば、剥離力が高くなり過ぎず、遮音性粘着シートを被着体から剥離し易い。
なお、本明細書において室温とは、22℃以上24℃以下の温度である。
(遮音性粘着シートの使用)
本実施形態に係る遮音性粘着シートは、遮音性粘着シートの粘着剤層を、被着体に貼着し、固定することで使用する。この遮音性粘着シートは、例えば、ウィンドウフィルムとして用いることや、電子機器に用いることができる。
具体的な被着体としては、空調機、洗濯機、冷蔵庫、および掃除機などの装置の筐体や、車、建物および部屋などの壁面、ドアおよび窓などが挙げられる。例えば空調機などの装置の筐体に本実施形態に係る遮音性粘着シートを使用すれば、装置から発生する騒音を抑制できる。また、車、建物および部屋の窓に本実施形態に係る遮音性粘着シートを使用すれば、外部からの騒音を抑制でき、また、内部の音が外部に漏れることを抑制できる。
また、被着体の材質は、特に限定されず、セラミック(ガラスなど)、プラスチック、木材、ゴムおよび金属などが挙げられる。なお、被着体が窓のように透明である場合には、被着体の材質は、ガラスなどを用いればよい。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
(アクリル系粘着剤)
アクリル酸ブチル(BA)およびアクリル酸(AA)の共重合体
モノマー比率(BA/AA):90質量%/10質量%
重量平均分子量(Mw):50万
密度:1.000g/cm
(酸化鉄フィラー)
製品名:Ronastar(登録商標)Golden Jewel SQ(メルク株式会社製)
粒子径(D10):13nm
粒子径(D50):20nm
粒子径(D90):35nm
密度:7.874g/cm
(アルミナフィラー)
製品名:AS−10(昭和電工株式会社製)
粒子径(D10):18μm
粒子径(D50):39μm
粒子径(D90):135μm
密度:4.100g/cm
(ポリエチレンテレフタレート(PET))
製品名:T−60(東レ株式会社製)
密度:1.380g/cm
(ポリ塩化ビニル(PVC))
製品名:アキレスタイプC+(アキレス株式会社製)
密度:1.450g/cm
[実施例1〜10、比較例1および2]
下記表1に記載の配合組成に従って材料を配合し、粘着剤組成物および基材シート用組成物を得た。得られた基材シート用組成物を成形して、下記表1に記載の通りの厚みの基材シートを得た。得られた基材シートに、得られた粘着剤組成物を塗布し、下記表1に記載の通りの厚みの粘着剤層を形成して、遮音性粘着シートを得た。
ガラス板(厚み:3mm)に、得られた遮音性粘着シートを、粘着剤層がガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
Figure 2017115031
[音響インテンシティレベルの測定]
ブリュエル・ケア製のインテンシティプローブ(型番:SY−3560、2マイクロホン一軸型)を用いて、以下のようにして、試料である遮音構造体の音響インテンシティレベル(LI)を測定した。また、ガラス板(厚み:3mm)の音響インテンシティレベル(LI)を同様の方法で測定した。10000Hz、4000Hzおよび63Hzにおける遮音構造体の音響インテンシティレベル(LIS10000、LIS4000およびLIS63)の値、並びに、LIS10000−LIN10000の値、LIS4000−LIN4000の値、および、LIS63−LIN63の値を表2に示す。また、各遮音構造体について、遮音性粘着シートの面密度(σ1+σ2)、粘着剤層の面密度(σ1)および基材シートの面密度(σ2)の値を表2に示す。
音響インテンシティレベル測定装置は、図1に示すように、中空ボックス1と、音源2と、インテンシティプローブ3とを備える。中空ボックス1の内側には、吸音材が敷き詰められている。この中空ボックス1の内側の下部に音源2が配置されている。また、この中空ボックス1の内側の上部には、試料4が、試料4と吸音材との間に隙間がないように油粘土で固定されている。インテンシティプローブ3は、試料4の上側に配置されている。なお、音源2、試料4およびインテンシティプローブ3の中心は、音源2の中心を通る鉛直線上に位置している。また、測定条件は、以下の通りである。なお、音響インテンシティレベルは、試料4をセットしないで測定した場合の音響インテンシティレベルから、試料4をセットして測定した場合の音響インテンシティレベルを差し引いて算出した。
中空ボックス1の大きさ:60cm×60cm
中空ボックス1の高さ:100cm
試料4の大きさ:26〜28cm×26〜28cm
音源2と試料4との距離:80cm
試料4とインテンシティプローブ3との距離:20cm
信号:ピンクノイズ(20Hz〜10000Hzの周波数帯の音)
解析:1/3オクターブバンド(測定周波数(Hz):20、31.5、40、50、63、80、100、125、160、200、250、315、400、500、630、800、1000、1250、1600、2000、2500、3150、4000、5000、6300、8000、10000)
Figure 2017115031
表2に示す結果からも明らかなように、実施例1〜10で得られた遮音構造体においては、LIS10000−LIN10000の値が2dB以上であり、LIS4000−LIN4000の値が1dB以上であり、また、LIS63−LIN63の値が0.02dB以上であって、ガラス板の遮音性を十分に向上できることが確認された。

Claims (10)

  1. 基材シートと、前記基材シートの一方の面に設けられた粘着剤層と、を有する遮音性粘着シートであって、
    前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS10000)と、
    ガラスの10000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN10000)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たし、
    前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS4000)と、
    ガラスの4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN4000)とが、下記数式(F2)で示される条件を満たし、かつ、
    前記遮音性粘着シートをガラスに貼付した場合の63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIS63)と、
    ガラスの63Hzにおける音響インテンシティレベル(LIN63)とが、下記数式(F3)で示される条件を満たす
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
    2dB≦LIS10000−LIN10000 ・・・(F1)
    1dB≦LIS4000−LIN4000 ・・・(F2)
    0.02dB≦LIS63−LIN63 ・・・(F3)
  2. 請求項1に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記粘着剤層の面密度(σ1)と、前記基材シートの面密度(σ2)とが、下記数式(F4)〜(F6)で示される条件を全て満たす
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
    1kg/m≦σ1+σ2≦50kg/m ・・・(F4)
    0.01kg/m≦σ1≦20kg/m ・・・(F5)
    0.01kg/m≦σ2≦30kg/m ・・・(F6)
  3. 請求項1または請求項2に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記基材シートおよび前記粘着剤層のうちの少なくとも一方には、無機フィラーが分散されている
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  4. 請求項3に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、クレイ、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化チタン、鉄、酸化鉄、ガラス、チタン酸バリウム、シリカ、アルミナ、ダイヤモンド、金、銀、ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、白金、およびコンクリートからなる群から選ばれる少なくとも一種の微粒子である
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  5. 請求項3または請求項4に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が50%となる粒子径(D50)が、10nm以上50μm以下である
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が10%となる粒子径(D10)と、
    前記無機フィラーの粒子径分布における積算体積分率が90%となる粒子径(D90)とが、下記数式(F7)で示される条件を満たす
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
    90/D10≧2 ・・・(F7)
  7. 請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記無機フィラーは、2種以上の異なる無機フィラーからなる混合微粒子である
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    前記粘着剤層の厚みが、0.02mm以上である
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    ウィンドウフィルムとして用いる
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の遮音性粘着シートにおいて、
    電子機器に用いる
    ことを特徴とする遮音性粘着シート。
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