JP2017113045A - 加熱調理機器 - Google Patents

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誠 澁谷
富田 英夫
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【課題】タンク内の水面が大量の気泡により揺らいでいても確実に水量を検知できる加熱調理機器を提供する。【解決手段】調理容器25と、調理食材40を加熱する加熱手段37と、液状媒体42を貯留させ、調理容器25から排出された排気の処理を行う排気処理手段26と、排気処理手段26から排気処理手段26の下流に排気を搬送させる排気径路と、排気を移送する排気移送手段27とを備え、調理容器25からの排気下流側に圧力検知手段52を有する構成としたものであり、圧力検知手段52により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に水量を検知できる。【選択図】図6

Description

本発明は、一般家庭の台所や業務用の厨房等で使用される加熱調理機器の排気処理に関するものである。
従来の、誘導加熱調理器に内蔵された加熱調理機器は、魚などの調理食材を加熱するときに、焼成時に発生する水蒸気、油煙、臭気などは、加熱調理機器の後方に開口した排気口から押し出され、設置されたキッチンの加熱調理機器上方に設置されている換気扇により屋外へ吸い出されている。
また、調理中に発生する水蒸気が加熱調理機器外に噴出するのを抑える炊飯器がある。この炊飯器は、炊飯調理中に発生する水蒸気を回収するために、水蒸気をタンク中の水に通過させることで復水させるもので、特許文献1に示すような技術が開示されており、図17は、この特許文献1に記載された従来の炊飯器を示す要部断面模式図である。
図17に示すように、炊飯器1の内部には、電気ヒータ2で加熱される内鍋3とともに、水を収容するタンク4を有し、このタンク4に、炊飯時に内鍋3内に発生する水蒸気を導くための蒸気管5と、この蒸気管5に接続され、タンク4水中に水蒸気を噴出させる導入管6を有している。タンク4側面近傍には、タンク4内の上限水位を検知するための上限光センサ7と、下限水位を検知するための下限光センサ8が配置されている。また、タンク4内の水温を検知するための水温センサ9がタンク4に接触して配置されている。それらセンサの信号は、制御手段10に送られ、液晶画面やスピーカなどの報知手段(図示せず)を作動させ、タンク4内の水量の調整や交換などを報知する。
水位を検知する光センサ7,8は、どちらも、透明樹脂でできたタンク4に向けて光を発し、タンク4内に水がある場合と無い場合の光の反射と透過の違いによって、光センサ7、8が設置されている高さまで水があるかないかを検知する構成である。従って、検知の際は、水面の位置が安定していることが測定の条件となる。
特許第4570674号公報
従来の加熱調理機器では、調理による加熱時に発生する水蒸気が内鍋3から押し出されタンク4に入る構成である。タンク4の水中に入る気体のほとんどは水蒸気であるため、水を通過する際に冷やされ凝縮し、水面に達する気体は極わずかであり水面の揺らぎも小さく抑えられる。
一方、従来の加熱調理機器の中で、魚などの調理食材を加熱するロースター構成のものがある。このロースター構成では、焼成時に発生する水蒸気、油煙、臭気などの排気は、加熱調理機器の後方に開口した排気口から押し出され、設置されたキッチンの加熱調理機器上方に設置されている換気扇により屋外へ吸い出されている。そこで、このロースター構成の加熱調理機器の排気処理において、特許文献1に記載の水蒸気(排気)をタンク中の水に通過させることで復水させる構成を適用させることが考えられる。
しかしながら、加熱調理機器の調理容器内部で発生する水蒸気のみならず油煙も含む排気を強制的に大量(数十L/min)に吸引し、タンク内の水中を気泡にして通過させる構成であるため、調理中(排気処理中)は、タンク内の水面は、例えば20mm程度もしくはそれ以上の振幅で大幅に揺らぎ、水面位置により水位を検知することができない。さらに、水面より上では水しぶきによりタンクの壁面に水滴が付着するため、水滴の付着程度により光の反射や透過の程度が変化するため、光センサを用いた水量検知は応用できないという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、タンク内の水面が大量の気泡により揺らいでいても確実に水量を検知できる加熱調理機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の加熱調理機器は、
調理食材を収納可能な調理容器と、
前記調理食材を加熱する加熱手段と、
内部に液状媒体を貯留させ、前記調理容器から排出された排気の処理を行う排気処理手段と、
前記調理容器から前記排気処理手段に排気を搬送させ、かつ前記排気処理手段から前記排気処理手段の下流に排気を搬送させる排気径路と、
前記調理容器から排出された排気を移送する排気移送手段と、を備え、
前記調理容器からの排気下流側に圧力検知手段を有する構成としたものである。
これにより、調理容器内で調理食材が加熱されることで水蒸気、油煙、臭気などの排気が発生するが、排気は排気処理手段を通過することで、排気中の熱と水蒸気、油煙、臭気などは除去され、清浄低温になった排気が、加熱調理機器の外部へ排出される。特に、排気下流側に配置された圧力検知手段により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に水量を検知できる。
本発明の加熱調理機器は、調理中に発生した排気を冷却、除湿、除煙、脱臭などの処理を行ってから筐体の外に排出することにより、キッチンの環境改善を図り、また排気下流側に配置された圧力検知手段により排気の圧力を検知しているため、調理中において、確実に水量を検知できる。
本発明の実施の形態1における加熱調理機器を示した斜視図 同加熱調理機器の調理容器と排気処理手段と排気移送手段の位置関係を示す斜視図 同加熱調理機器の調理容器と排気処理手段と排気移送手段の接続関係を示す模式図 同加熱調理機器の調理容器の側面断面図 同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の平面図 同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の側面断面図 同加熱調理機器の排気移送手段の平面断面図 同加熱調理機器の処理容器水量と排気処理手段の誘引圧力の関係を示すグラフ 同加熱調理機器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部の第1のフローチャート 同加熱調理機器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部の第2のフローチャート 本発明の実施の形態2における加熱調理機器の調理容器と排気処理手段と排気移送手段の位置関係を示す斜視図 同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の平面図 同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の側面断面図 同加熱調理機器の排気移送手段の平面断面図 同加熱調理機器の処理容器水量と排気処理手段の排気圧力の関係を示すグラフ 同加熱調理機器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部のフローチャート 従来の炊飯器を示す要部断面模式図
第1の発明は、調理食材を収納可能な調理容器と、
前記調理食材を加熱する加熱手段と、
内部に液状媒体を貯留させ、前記調理容器から排出された排気の処理を行う排気処理手段と、
前記調理容器から前記排気処理手段に排気を搬送させ、かつ前記排気処理手段から前記排気処理手段の下流に排気を搬送させる排気径路と、
前記調理容器から排出された排気を移送する排気移送手段と、を備え、
前記調理容器からの排気下流側に圧力検知手段を有する構成としたものである。
これにより、調理容器内で調理食材が加熱されることで水蒸気、油煙、臭気などの排気が発生するが、排気は排気処理手段を通過することで、排気中の熱と水蒸気、油煙、臭気などは除去され、清浄低温になった排気が、加熱調理機器の外部へ排出される。特に、排気下流側に配置された圧力検知手段により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に水量を検知できる。
第2の発明は、特に、第1の発明の加熱調理機器において、
前記排気径路が、
前記調理容器と前記排気処理手段に接続され、前記調理容器から前記排気処理手段へ排気を搬送させる第一の導出管と、
前記排気処理手段に接続され、前記排気処理手段内で処理された排気を前記排気処理手段の下流へ搬送させる第二の導出管と、で構成され、
前記圧力検知手段は、前記排気処理手段の排気下流側に配置された構成としたものである。
これにより、排気処理手段の下流の排気の圧力から、排気処理手段の状態を把握し、正常に排気処理することができる状態であるか否かを判定することが可能となる。従って、常に、最良な状態で排気処理をすることのできる加熱調理機器を提供することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の加熱調理機器において、
前記排気移送手段は、前記排気処理手段の下流側に配置され、前記排気処理手段で処理された排気を前記第二の導出管を経由して誘引移送する構成としたものである。
これにより、圧力検知手段により、排気処理手段から排気移送手段へ誘引される圧力を検知することになる。圧力の値は排気処理手段内の液状媒体の量に略比例した関係を持つため、液状媒体量を圧力検知手段により検知し、正常に排気処理することができる量であるか否かを判定することが可能となる。
第4の発明は、特に、第1の発明の加熱調理機器において、
前記排気径路が、
前記調理容器と前記排気処理手段に接続され、前記調理容器から前記排気処理手段へ排気を搬送させる第一の導出管と、
前記排気処理手段に接続され、前記排気処理手段内で処理された排気を前記排気処理手段の下流へ搬送させる第二の導出管と、で構成され、
前記圧力検知手段は、前記調理容器と前記排気処理手段との間に配置される構成としたものである。
これにより、調理容器と排気処理手段の間の排気の圧力から、排気処理手段の状態を把握し、正常に排気処理することができる状態であるか否かを判定することが可能となる。従って、常に、最良な状態で排気処理をすることのできる加熱調理機器を提供することができる。
第5の発明は、特に、第4の発明の加熱調理機器において、
排気移送手段は、前記調理容器と前記排気処理手段の間に配置され、前記調理容器から排出された排気を前記第一の導出管を経由して前記排気処理手段へ誘引移送する構成としたものである。
これにより、圧力検知手段により、排気移送手段から排気処理手段へ圧送される圧力を検知することになる。圧力の値は排気処理手段内の液状媒体の量に略比例した関係を持つため、液状媒体量を圧力検知手段により検知し、正常に排気処理することができる量であるか否かを判定することが可能となる。
第6の発明は、特に、第1から5のいずれか1つの発明の加熱調理機器において、
前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の範囲内にない場合、前記報知手段により報知する構成としたものである。
これにより、圧力検知手段により検知した液状媒体の量が、正常に排気処理することができる適正範囲にないことを使用者に報知し、適切な状態にされるよう促すため、常に、最良な状態で排気処理をすることができる。
第7の発明は、特に、第2から5のいずれか1つの発明の加熱調理機器において、
前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が正圧であると判定した場合に、前記排気移送手段を停止する構成としたものである。
これにより、排気移送手段の下流において目詰まりを起こしていることを確実に検知し、排気処理に支障をきたす前に排気移送手段を停止することができる。
第8の発明は、特に、第2または第3の発明の加熱調理機器において、
前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の上限値を超えた場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成としたものである。
これにより、排気処理手段が取り付けられていないことを検知し、そのときに加熱手段
を動作させず、排気処理手段が取り付けられていないことを報知することで、排気処理手段が取り付けられていない異常な状態で、調理を行うことを防ぐことができ、確実に調理中の排気処理を行うことが可能となる。
第9の発明は、特に、第2から5のいずれか1つの発明の加熱調理機器において、
前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が大気圧とほぼ等しいと判定した場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成としたものである。
これにより、排気移送手段が動作していないことを検知し、加熱手段を動作させず、移送手段が動作していないことを報知することで、排気移送手段が動作しない異常な状態で、調理を行うことを防ぐことができる。
第10の発明は、特に、第2または第3の発明の加熱調理機器において、
前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の下限値より下の場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成としたものである。
これにより、排気移送手段の誘引上流側が目詰まりを起こしていることを確実に検知し、排気移送手段が動作しない異常な状態で、調理を行うことを防ぐことができる。
第11の発明は、特に、第1から10のいずれか1つの発明の加熱調理機器において、前記排気移送手段は、
遠心送風機と、
前記遠心送風機から送り出される外気の流路を絞り、流速を増すためのノズルと、
前記ノズルにより流速を増した外気が噴射されるチェンバーと、
前記チェンバーに排気を誘引する誘引管を接続する開口と、
前記チェンバー内で、混合された外気と排気を排出するディフューザーと、を有する構成としたものである。
これにより、遠心送風機により圧送された外気がノズルにより流速が増し、チェンバー内が負圧になり(エジェクター効果)、誘引管を経由して排気を誘引することができる。そして、排気は遠心送風機を通過しないため、遠心送風機の排気による汚れをなくし、信頼性の高い排気移送手段を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における加熱調理機器の外観を示した斜視図。図2は、同加熱調理機器の調理容器と排気処理手段、排気移送手段の位置関係を示す斜視図。図3は、同加熱調理機器の調理容器と排気処理手段、排気移送手段の接続関係を示す模式図。図4は、同加熱調理機器の調理容器の側面断面図。図5は、同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の平面図。図6は、同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の側面断面図。図7は、同加熱調理機器の排気移送手段の平面断面図。図8は、同加熱調理機器の処理容器水量と排気処理手段の誘引圧力の関係を示すグラフ。図9は、同加熱調理機
器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部の第1のフローチャート。図10は、同加熱調理機器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部の第2のフローチャートである。
図1から図4に示すように、加熱調理機器21は、誘導加熱調理器22の下方に配置して筐体23に内包されて、システムキッチンのキャビネット24などに設置される。
加熱調理機器21は、調理食材40を収納可能な調理容器25と、調理食材40を加熱する加熱手段37と、内部に液状媒体(例えば、水)を貯留させ、調理容器25から排出された排気の処理を行う排気処理手段26と、調理容器25から排気処理手段26に排気を搬送させ、かつ排気処理手段26から排気処理手段26の下流に排気を搬送させる排気径路と、調理容器25から排出された排気を移送する排気移送手段であるエジェクター27と、を備えている。
調理容器25の後端部と排気処理手段26は第一の導出管である管状の二重排気管29を構成する内管29aに接続されており、排気処理手段26とエジェクター27は、第二の導出管である誘引管30により接続されている。さらにエジェクター27の排気側は、管状の二重排気管29を構成する外管29bに接続されている。管状の二重排気管29は、管状の外管29b内に外管29bより小径の管状の内管29aが挿入された二重管構造を有している。内管29a内を流れる排気と、外管29b内を流れる排気とは互いに熱交換されることとなる。外管29bの下流側には排出口29cが設けられ、熱交換された排気は排出口29cから筐体23内に排出される。
したがって、排気径路は、調理容器25と排気処理手段26に接続され、調理容器25から排気処理手段26へ排気を搬送させる第一の導出管である内管29aと、排気処理手段26に接続され、排気処理手段26内で処理された排気を排気処理手段26の下流へ搬送させる第二の導出管である誘引管30と、で構成されている。
排気処理手段26は、加熱調理機器21の前面パネルのタンク交換ドア31を開けることにより加熱調理機器21に対して着脱可能に構成されている。また、誘導加熱調理器22内部には、マイコンなどを含む制御手段である制御部32と、スピーカ33や液晶表示器34などの使用者に報知する報知手段と、操作スイッチ35などの入力手段が内包されている。
図4に示すように、調理容器25は開閉自在のドア36を筐体23前方に有し、調理容器25の上下の仕切られた空間内に配置され、調理食材40を加熱する加熱手段37を有している。加熱手段37は、上方の加熱手段37aと下方の加熱手段37bとを有している。上方の加熱手段37aの直下の天面パネル38には保護柵を兼ねた熱と光を透過させるための多数の開口部が開口し、かつ底面には耐熱ガラス製床39を配置している。上方の加熱手段37aは、調理容器25の上部に設けられ、調理食材40を加熱する一本の近赤管ヒータ(照明兼用)と二本の遠赤管ヒータ及び反射板(図示せず)とから構成されている。下方の加熱手段37bは耐熱ガラス製床39の下方に調理食材を加熱する二本の遠赤管ヒータと反射板(図示せず)とから構成されている。上方の加熱手段37aと下方の加熱手段37bは、制御部32により制御される。筐体23は調理容器25と加熱手段37とは間隙を設けて配置している。調理食材40は、フッ素を塗布したアルミ製或いは鉄製の調理皿41に載せられ、耐熱ガラス製床39に置かれて加熱手段37によって焼成される。
排気処理手段26の構成について図5および図6を用いて説明する。図5は、排気処理手段26と排気移送手段27の平面図。図6は、排気処理手段26と排気移送手段27の
側面断面図であるが、特に図2における左方向から見た断面図である。
排気処理手段26は、液状媒体である水42を所定の深さまで貯留した処理容器43、気密に着脱自在の蓋44、二重排気管29を構成する内管29aと気密に着脱自在に接続する流入接続部45、誘引管30と気密に接続する流出接続部46を有する。処理容器43の流入接続部45および流出接続部46とは逆側の壁面には空冷開口部47を有し、処理容器43底面には、たとえば十数個から百数十個の直径数ミリの円形孔で構成された多数の開口部48を有する気泡放出板49を着脱自在に配置する。また、処理容器43内部には、流入接続部45から入った排気を気泡放出板49の下に導く排気ダクト50と、空冷開口部47から吸引される外気を気泡放出板49の下に導く吸気ダクト51が構成されている。気泡放出板49には仕切り板49aを有し、水面下で排気ダクト50により導かれた排気と、吸気ダクト51により導かれた空冷のための外気が混ざらないように空間を分けている。
流入接続部45と流出接続部46および空冷開口部47はそれぞれ、水42を所定量入れたときの水面よりも上になるように配置されており、流出接続部46は、流入接続部45よりも上に位置している。気泡放出板49は、水42を所定量入れたときに常に開口部48が水面下に位置するように、処理容器43の底面に着脱自在に配置されている。
また、流入接続部45と流出接続部46は、二重排気管29を構成する内管29aおよび誘引管30とそれぞれ容易に着脱出来るように、処理容器43後方に管状部材が突出しており、内管29aおよび誘引管30とそれぞれ嵌合するように設計されている。さらに、流入接続部45および流出接続部46の外周に少なくとも1つのOリングやパッキンを配して気密に接続し、着脱部からの空気漏れによる処理容器43内外からの空気の流出入が無いようにしている。また、誘引管30には上部に誘引管30内部の排気の圧力を検知するための圧力検知手段である圧力センサ52が配置されており、その出力信号は、制御部32に入力される。圧力センサ52のセンサ部は誘引管30の内側に露出しており、誘引管30内部を搬送される排気の圧力を検知することが可能となっている。圧力センサ52が、誘引管30の上部に配置されているのは、誘引管30内部に水滴がたまったとしてもその影響を極力排除するためである。したがって、圧力検知手段である圧力センサ52は、調理容器25からの排気下流側に配置されている。
なお、図6に示す排気処理手段26の水42の状態は加熱調理機器21が動作状態を示すものであって、処理容器43内に所定量の水42を貯留した直後の状態で加熱調理機器21が非動作状態では、水42は、気泡放出板49の下方と、排気ダクト50と吸気ダクト51にも貯留されるものである。
使用者は図1記載の加熱調理機器21の前面パネルのタンク交換ドア31を開け、処理容器43を引き抜き、または押し込むことで、加熱調理機器21から処理容器43を着脱する。
排気移送手段であるエジェクター27の構成について図7を用いて説明する。
エジェクター27は、遠心送風機であるターボファン53と、ターボファン53の吹出し口に接続され、ターボファン53から送り出される外気の流路を絞り、流速を高めるためのノズル54と、ノズル54により流速を高めた外気が噴出されるチェンバー55と、チェンバー55に排気を誘引する誘引管30を接続するための開口56と、ノズル54の下流側に設けられチェンバー55内で混合された外気と排気を排出するディフューザー57から構成され、排気処理手段26とは、誘引管30を介して接続されている。ディフューザー57は、二重排気管29を構成する外管29bに接続されており、外気と排気を外管29bへ排出する。ターボファン53は、加熱手段37と同様に制御部32により制御さ
れる。ターボファン53の吹出し口とノズル54、チェンバー55は直線状に配置されている。また、誘引管30に配置されている圧力センサ52は、誘引管30内部の排気の圧力つまりエジェクター27の誘引圧(負圧)を検知する。
以上のように構成された加熱調理機器21の動作について主に図4を用いて説明する。まず、使用者は生の塩さんまなどの調理食材40を置いた調理皿41を、ドア36を開けて耐熱ガラス製床39に置き、その後ドア36を閉じる。また、使用者は加熱調理機器21の前面パネルのタンク交換ドア31を開け、排気処理手段26における処理容器43を引き抜き、処理容器43内に所定量の常温の水42を貯留し、処理容器43を押し込むことで、加熱調理機器21に処理容器43を装着する。また、使用者は入力手段である操作スイッチ35を操作して加熱を指示する。
次に、操作スイッチ35からの指示により制御部32は、上方の加熱手段37a、下方の加熱手段37b、ターボファン53を適宜通電する。第一手順として、上方の加熱手段37aの近赤管ヒータと遠赤管ヒータからの輻射が直接、また反射板に反射して多数の開口部を通過して、調理食材40の上面を焼く。第二手順として、下方の加熱手段37bの遠赤管ヒータからの輻射が直接、また反射板に反射して耐熱ガラス製床39を透過して、調理皿41の下面を加熱する。続いて、温度上昇した調理皿41は、調理食材40の下面を熱伝導により焼く。
例えば、調理食材40が生の塩さんまの場合、制御部32はターボファン53の駆動を開始し、第一、第二手順を同時に実施して塩さんま40の上下表面を焼く。同時に、制御部32は調理容器25の排気径路を構成する内管29a近傍に配置された温度センサ(図示せず)の温度変化や所定温度到達時間などから塩さんま40の尾数(熱容量)を推定し、塩さんま40に焼き色が付く焼時間を決定する。その後、制御部32は、決定した焼時間が経過すると、焦げ付き防止のために第一、第二手順への入力を下げる。次に、決定した焼時間が経過して塩さんま40が焼き上がると、制御部32が上方の加熱手段37a、下方の加熱手段37b、への通電を停止し、またターボファン53への通電を適宜停止する。
加熱調理中、調理容器25内は200〜300℃程度に温度上昇し、その際に対流による加熱も加わり塩さんま40も温度上昇して、塩さんま40から水蒸気、油、臭気成分などが発生する。さらに、水蒸気や油などが上方の加熱手段37aと調理皿41に加熱され、かつ先の対流にも加熱されて、過熱蒸気、油煙を含む排気が生成する。この排気のおよその量を見積もると、20〜30L/minであった。
調理容器25内で発生したこれらの排気は、図3から図6に示す黒矢印のような径路で、調理容器25から出て、二重排気管29を構成する内管29aを経由して排気処理手段26を通り、さらに誘引管30を経由してエジェクター27により二重排気管29を構成する外管29bを経由して排出口29cから筐体23内に排出され、その後、筐体23の排気口(図示せず)から外部に排出される。筐体23の排気口はたとえば、筐体23後部でもよいし、筐体23前部でもよい。
次に、排気処理手段26、エジェクター27の動作作用について説明する。
排気処理手段26の動作を主に図5、図6を用いて説明する。図5は、蓋44を取り除いた状態を示す排気処理手段26の平面図、図6は、排気処理手段26の側面断面図である。調理容器25から出た250℃〜300℃程度の排気は、二重排気管29を構成する内管29aを通過して100℃程度まで冷やされ、排気処理手段26における処理容器43の流入接続部45を通り、処理容器43内に設けられた排気ダクト50を通って多数の開口部48から水42中へ噴出する。また、同時に、空冷開口部47部から吸引される外気
(図中、白矢印で示す)は、吸気ダクト51を通って多数の開口部48から水42中へ噴出する。ここで、加熱開始の直後は、気泡放出板49の下方と、排気ダクト50と吸気ダクト51に水42が貯留されているため、排気は排気ダクト50と気泡放出板49の下方に有る水42を気泡放出板49の上方へ押し出すと共に、空冷開口部47部から吸引される外気は吸気ダクト51と気泡放出板49の下方に有る水42を気泡放出板49の上方へ押し出すものである。そしてそれぞれ開口部48から噴出した排気と外気は、水42中に多数の別々の気泡を形成する。排気によってできた気泡は、水42と接触し、排気中の蒸気、臭気成分(例えば、幾種類かのアルデヒド類など)は水42に効率よく溶解し、同時に油煙などは、冷却作用を受け凝縮する。このとき水42は、主に水蒸気の潜熱により温度上昇する。
そして、排気は水42とほぼ同温(60〜80℃)まで冷却され、さらに水蒸気の凝縮(溶解)により除湿され、さらに油煙、臭気成分が水42へ溶解して除煙、脱臭するなどの排熱処理が図られる。その後、水42の上の空間にたまった処理後の排気は、流出接続部46を通り誘引管30を経由してエジェクター27に向かう。
一方、空冷開口部47から吸引されて外気によりできた気泡は、排気によって上昇した水温より低いため、水42を冷却しながら通過し、排気と同様に流出接続部46を通り誘引管30を経由してエジェクター27に向かう。処理された排気と空冷の外気は、この部分で混合される。
排気処理手段26を通過した排気は、水42により熱が冷却され、油煙、臭気等が浄化されているため、加熱調理機器21本体や機器の周囲の劣化、汚れなどが抑制できる。
ここで、500ccの水で処理した後の排気の温度を実測したところ、塩さんま5匹を同時に焼成した直後の水温と処理後の排気の温度はともに60〜80℃前後であった。
なお、排気中に含まれる水42に対する溶解性の低い臭気成分(例えば、沸点の低い油成分など)は、溶けきれず少し排出されるが、エジェクター27内で外気により希釈され、さらに筐体23内で誘導加熱調理器の冷却風により希釈されるので、実用上臭気の問題はない。調理が終了すると、制御部32が、ターボファン53への通電を適宜停止するので、気泡の発生は止まる。
そして、全てが停止後に加熱調理機器21から処理容器43を取り外して、内部の水42を入れ替えて再び処理容器43をセットすれば、再び調理食材の調理が開始されてもすぐに排気処理できる。
排気移送手段であるエジェクター27の動作について、主に図7に示すエジェクター27を示す断面図を用いて説明する。本実施の形態で使用する遠心送風機は、作動すると外気を吸引し、排気を冷却するために十分な駆動流量(例えば100前後)、かつ水42を通して調理容器25内の排気を誘引するために必要な負圧(例えばマイナス数百Paから数kPa)をエジェクター効果により発生させるため、高い駆動圧力で噴き出す特性を持つものが好ましく、この特性を持つ遠心送風機としては、ターボファン53が好適である。排気処理手段26の水42中を排気が通過するためには、気泡放出板49の開口部48の水深に応じた水圧以上の負圧が必要となるためである。開口部48の排気にかかる水圧は、水の密度と水深と重力加速度を乗じたものとして現される。例えば、水深50mmの水圧は、約500Paとなる。そのため、チェンバー55内の負圧が、−500Pa以下、たとえば−600Pa〜−1kPaにすれば、調理容器25から排気を誘引することができる。また、ノズル54は、絞り形状となっているため、流量が増すと例えば二乗で圧力損失が増加する。そのため、例えば、数kPaの駆動圧力のターボファン53を用いた
とき処理容器43を介して数十L/minの吸引量を得た。
ターボファン53は、筐体23内の後部に調理容器25から離れた位置に配置されており、筐体23内の空気を誘引するように配置している。ターボファン53の吸気口と対向する筐体23の面には吸気穴があけられていてもよい。これは、筐体23内部の熱の影響を極力避け、誘引する空気の温度を低く抑えるためである。ターボファン53の噴出口には、ノズル54、チェンバー55、誘引管30が空気漏れの無いよう接合されている。これらは一体に形成されていてもよい。ターボファン53から噴出した高圧の空気(図中、白矢印で示す)は、ノズル54により流路が絞られるため、流速が高まりノズル54先端からチェンバー55内部へ噴出する。この時、ベルヌイの定理より、高まった流速の2乗に反比例した圧力差が発生し、結果としてチェンバー55内部で負圧が発生する(エジェクター効果)。この負圧により、誘引管30を介して接続されている処理容器43内の水42の上部空間が負圧になり、この負圧により、水42を通して二重排気管を構成する内管29aを経由して調理容器25内の排気が誘引される。同様にこの負圧により、空冷開口部47から外気が誘引される。この時、調理容器25内部は、加熱により発生した排気や温度上昇による気体の熱膨張により若干の正圧になっているため、調理容器25から排気径路への排気の流入はさらに助長される。その結果、調理食材40の加熱により発生した排気のほぼすべてが、排気処理手段26を通って排気処理され温度も低下し、エジェクター27に誘引され外気と混合され、さらに温度が低減し排気される。また、この構成において、排気はターボファン53を通過しないため、ターボファン53の排気による汚れをなくし、信頼性の高い排気移送手段を実現することが可能となる。
圧力センサ52は、誘引管30内の排気の圧力を検知するために配置しているが、排気の負圧は水圧に比例しているため、結果として圧力センサ52の検知する圧力から処理容器43内の水量を把握することができる。また、処理容器43内の水面は、気泡により20mm程度もしくはそれ以上大幅に揺らぐが、エジェクター27動作中の誘引管30の内部の圧力を測定した結果、圧力値は大幅に揺らぐことは無く安定しており、水量に比例した圧力値を計測することができた。従って、圧力検知手段である圧力センサ52により圧力を検知することによって、水面の状態によらず、エジェクター27の動作中である調理中も処理容器43内の水量を把握することが可能となる。また、処理中の排気の温度は、水温とほぼ同程度で、80度前後であったので、100度前後の使用範囲を持つ圧力センサ52が使用可能である。
次に、圧力検知手段である圧力センサ52と制御手段である制御部32の動作作用について図8、図9を用いて説明する。図8は、処理容器43内の水量と誘引管30内部の圧力との関係を示す特性図。図9は、圧力センサ52の信号を受けて調理を進めるための制御部32の第1のフローチャートである。
調理容器25にて調理を開始する際、使用者はまず、操作スイッチ35により、調理開始をする(S001)。そのとき制御部32は、エジェクター27のターボファン53を作動させ(S002)、圧力センサ52の出力値Pvを読み込み、所定の上限値pMaxと比較(S003)し、出力値Pvが所定の上限値pMaxより大きい場合は、処理容器43が取り付けられていないと判定し、ターボファン53を停止(S014)、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器43の取り付けを促す報知(S015)をする。そして、出力値Pvが所定の上限値pMaxよりも小さくなれば、上下の加熱手段(ヒーター)37a、37bを作動させる(S004)。
次に、出力値Pvが0(大気圧)であるか否かを判定し(S005)、出力値Pvが0である場合、換言すると、圧力センサ52で検知した出力値Pvが大気圧と判定した場合には、ターボファン53の異常を判定し、加熱手段37a、37bを停止(S016)、
ターボファン53を停止(S017)、スピーカ33と液晶表示器34により、ターボファン53の異常を報知(S018)し、加熱調理機器21を停止させる(S019)。修理が必要である旨を報知してもよい。
Pv≠0であったなら(S005)、出力値Pvが所定の下限値pminと比較し(S006)、出力値Pvが所定の下限値pminよりも小さかった場合、誘引管30などに詰まりがあると判定し、加熱手段37a、37bを停止(S021)、ターボファン53を停止(S022)、スピーカ33と液晶表示器34により、吸引異常を報知(S023)し、機器を停止させる(S024)。誘引管30などの清掃や、修理などを報知してもよい。
出力値Pvが、所定の下限値pminより大きかった場合(S006)は、出力値Pvが正圧か否かを判定し(S007)、正圧であった場合、エジェクター27の下流以降、例えばディフューザー57や二重排気管の外管29bなどに詰まりがあると判定し、加熱手段37a、37bを停止(S025)、ターボファン53を停止(S026)、スピーカ33と液晶表示器34により、排気異常を報知(S027)し、機器を停止させる(S028)。ディフューザー57や二重排気管の外管29bなどの清掃や、修理などを報知してもよい。
出力値Pvが負圧であった場合は(S007)、出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S008)、所定の範囲に無い場合は、処理容器43内の水42の量が適正範囲に無いと判定し、加熱手段37a、37bを停止(S029)、スピーカ33と液晶表示器34により、水量調整を促す報知(S030)をし、出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)である水量が適正値になるまで(S031)、報知(S030)を繰り返す。出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S031)、所定の範囲に有る場合は、上下の加熱手段(ヒーター)37a、37bを作動させる(S004)へ移行する。
出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定(S008)し、所定の範囲内にあれば、焼き上がりまで加熱を続け、焼き上がったら(S009)、加熱手段37a、37bを停止し(S010)、ターボファン53を止め(S011)、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器43の排水または水交換を報知(S012)し、加熱調理機器21を停止させ調理を終了する(S013)。
ここで、実際に試作を行い評価した結果、例えば、水量m1、m2が400cc、600ccを判定しようとした場合、水深はそれぞれ40mm、60mm、p1、p2はそれぞれ、−400Pa、−600Pa。所定の上限値pMaxは、−100Pa。所定の下限値pminは−1000Paであった。しかし、この値は、処理容器43の形状、水深などにより変わるため、あくまでも一例であり、発明を限定するものではない。
前述の実施の形態では、制御手段32は、圧力検知手段52で検知した値が所定の上限値を超えた場合、圧力検知手段52で検知した値が大気圧とほぼ等しいと判定した場合、圧力検知手段52で検知した値が所定の下限値より下の場合、のいずれかの場合には、加熱手段37a、37bを停止させる構成を説明した。
次に、制御手段32は、圧力検知手段52で検知した値が所定の上限値を超えた場合、圧力検知手段52で検知した値が大気圧とほぼ等しいと判定した場合、圧力検知手段52で検知した値が所定の下限値より下の場合、のいずれかの場合には、加熱手段37a、37bを動作させない構成を図8と図10を用いて説明する。図10は、圧力センサ52の信号を受けて調理を進めるための制御部32の第2のフローチャートである。
前述の実施の形態との違いは、換言すれば、加熱手段37a、37b(ヒーター)を作動させるタイミングで、処理容器43が取り付けられているか、ターボファン53が動作しているか、誘引管30につまりがないか、二重排気管29の外管29bにつまりはないか、処理容器内41の水量は適正範囲か、を判定し、正常であることが判定された後、加熱手段37a、37bを作動させるよう制御している。もし、正常でないことが判定されると、加熱手段37a、37bを動作させないよう制御している。
加熱手段37a、37bを動作させない制御を以下に説明する。
調理容器25にて調理を開始する際、使用者はまず、操作スイッチ35により、調理開始をする(S201)。そのとき制御部32は、エジェクター27のターボファン53を作動させ(S202)、圧力センサ52の出力値Pvを読み込み、所定の上限値pMaxと比較(S203)し、出力値Pvが所定の上限値pMaxより大きい場合は、処理容器43が取り付けられていないと判定し、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器43の取り付けを促す報知(S214)をする。
そして、処理容器43が取り付けられ、出力値Pvが所定の上限値pMaxよりも小さくなれば、次に、出力値Pvが0(差圧なので大気圧)であるか否かを判定し(S204)、出力値Pvが0である場合、換言すると、圧力センサ52で検知した出力値Pvが大気圧と判定した場合には、ターボファン53の異常を判定し、ターボファン53を停止(S215)、スピーカ33と液晶表示器34により、ターボファン53の異常を報知(S216)し、加熱調理機器21を停止させる(S217)。修理が必要である旨を報知してもよい。
Pv≠0であったなら(S204)、出力値Pvを所定の下限値pminと比較し(S205)、出力値Pvが所定の下限値pminよりも小さかった場合、誘引管30などに詰まりがあると判定し、ターボファン53を停止(S218)、スピーカ33と液晶表示器34により、吸引異常を報知(S219)し、機器を停止させる(S220)。誘引管30などの清掃や、修理などを報知してもよい。
出力値Pvが、所定の下限値pminより大きかった場合(S205)は、出力値Pvが正圧か否かを判定し(S206)、正圧であった場合、エジェクター27の下流以降、例えばディフューザー57や二重排気管の外管29bなどに詰まりがあると判定し、ターボファン53を停止(S221)、スピーカ33と液晶表示器34により、排気異常を報知(S222)し、機器を停止させる(S223)。ディフューザー57や二重排気管29の外管29bなどの清掃や、修理などを報知してもよい。
出力値Pvが負圧であった場合は(S206)、出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S207)、所定の範囲に無い場合は、処理容器43内の水42の量が適正範囲に無いと判定し、スピーカ33と液晶表示器34により、水量調整を促す報知(S224)をする。
出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S207)、所定の範囲に有る場合は、加熱手段37a、37bをオンにし(S208)、焼き上がりまで加熱を続け、焼き上がったら(S209)、加熱手段37a、37bを停止し(S210)、ターボファン53を止め(S211)、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器43の排水または水交換を報知(S212)し、加熱調理機器21を停止させ調理を終了する(S013)。ここで、焼き上がりを報知してもよい。この時、水の量の適正範囲とは、焼き上がりまで処理し続けても、水が処理容器43からあふれないよう設定されている。
以上のような構成により、本実施の形態における加熱調理機器21は、調理中に発生した水蒸気、油煙、臭気などの排気を排気処理手段26にて排気の冷却、除湿、除煙、脱臭などの処理を行い低温清浄にしてから筐体23の外に排出させることにより、加熱調理機器21の周囲に汚れや臭気の付着等がない。特に、調理容器25からの排気下流側に配置された圧力検知手段である圧力センサ52により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に排気処理手段26における処理容器43内の水量を検知できる。
また、使用者は、調理食材40を加熱する前に、加熱調理機器21から外した処理容器43に液状媒体である水42を入れ、再び処理容器43を加熱調理機器21に取り付け、調理を開始するため即次の調理を開始することもできる。
また、筐体23後端部に排気する構成とした場合、加熱調理機器21が搭載される誘導加熱調理器22の奥、特に従来の誘導加熱調理器22にあった後部の排気口がなくなり自由に使え、特に上面のデザイン性、使い勝手が著しく向上する。
また、エジェクター27により排気を誘引する構成としたため、排気は遠心送風機53を通過しないため、遠心送風機53の排気による汚れをなくし、信頼性の高い排気移送手段27を実現することが可能となる。
そして、排気処理手段26の下流側に配置された圧力センサ52により排気の圧力を検知しているため、排気処理手段26の状態を検知し、正常に排気処理することができる状態であるか、つまり、処理容器43が取り付けられているか、ターボファン53が動作しているか、誘引管30につまりがあるか、二重排気管である外管29bにつまりはあるか、処理容器内43の水量は適正範囲か、を常に判定し、正常でなければ報知して対処できるため、常に、最良な状態で排気処理をすることのできる加熱調理機器21を提供することができる。
なお、本実施の形態では圧力検知手段である圧力センサ52を、誘引管30に配置したが、これに限られることは無く、調理容器25からの排気下流側に圧力検知手段である圧力センサ52を有する構成とすれば良い。処理容器43の水42の上の空間から、誘引管30を経由してエジェクター27のチェンバー55までの間は、連通した空間であり、同じ圧力になるため、圧力センサ52は、処理容器43上部、または、チェンバー55などに配置しても同様の作用効果を得られる。また、本実施の形態では、圧力センサ52自体を誘引管30に配置し、信号線を制御部32と接続する配置の例を説明したが、これに限られることは無く、制御部32に圧力センサ52を配置し、誘引管30に細い分岐を設け、圧力センサ52にチューブで接続してもよい。このようにすることで、圧力センサ52を排気処理手段26等が発する熱の影響を抑制することができる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における加熱調理機器の調理容器と排気処理手段、排気移送手段の位置関係を示す斜視図。図12は、同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の平面図。図13は、同加熱調理機器の排気処理手段と排気移送手段の側面断面図。図14は、同加熱調理機器の排気移送手段の平面断面図。図15は、同加熱調理機器の処理容器水量と排気処理手段の排気圧力の関係を示すグラフ。図16は、同加熱調理機器の圧力検知手段の信号を受けて調理を進めるための制御部のフローチャートである。なお、実施の形態1の構成要素と同一構成要素には同一符号を付して説明は省略する。
本実施の形態2の加熱調理機器121と実施の形態1との違いは、特に、排気処理手段126と排気移送手段であるエジェクター127と圧力検知手段である圧力センサ152
の位置関係である。図11ないし図14に示すように、調理容器25の後端部には、エジェクター127が第一の導出管である誘引管129に接続され、エジェクター127の下流に、第一の導出管である排気管130を経由して排気処理手段126が接続されている。また、排気処理手段126には、処理した排気を放出するための第二の導出管である排出管131が配置されている。圧力センサ152は、排気管130に取り付けられている。
したがって、排気径路は、調理容器25と排気処理手段126に接続され、調理容器25から排気処理手段126へ排気を搬送させる第一の導出管である誘引管129、第一の導出管である排気管130と、排気処理手段126に接続され、排気処理手段126内で処理された排気を排気処理手段126の下流へ搬送させる第二の導出管である排出管131と、で構成されている。
また、圧力検知手段152は、調理容器25と排気処理手段126との間に配置されている。
排気処理手段126の構成について図12および図13を用いて説明する。図12は、排気処理手段126と排気移送手段127の平面図。図13は、排気処理手段126と排気移送手段127の側面断面図であるが、特に図11における左方向から見た断面図である。
排気処理手段126は、液状媒体である水42を所定の深さまで貯留した処理容器143、気密に着脱自在の蓋144、排気管130と気密に着脱自在に接続する流入接続部145、排出管131と気密に接続する流出接続部146を有する。処理容器143底面には、たとえば十数個から百数十個の直径数ミリの円形孔で構成された多数の開口部148を有する気泡放出板149を着脱自在に配置する。また、処理容器143内部には、流入接続部145から入った排気を気泡放出板149の下に導く排気ダクト150が構成されている。
流入接続部145と流出接続部146はそれぞれ、水42を所定量入れたときの水面よりも上になるように配置されており、流出接続部146は、流入接続部145よりも上に位置している。気泡放出板149は、水42を所定量入れたときに常に開口部148が水面下に位置するように、処理容器143の底面に着脱自在に配置されている。
また、流入接続部145と流出接続部146は、排気管130および排出管131と容易に着脱出来るように、処理容器143後方に管状部材が突出しており、管状の排気管130および排出管131とそれぞれ嵌合するように設計されている。さらに、流入接続部145および流出接続部146の外周に少なくとも1つのOリングやパッキンを配して気密に接続し、着脱部からの空気漏れによる処理容器143内外からの空気の流出入が無いようにしている。また、排気管130には上部に排気管130内部の排気の圧力を検知するための圧力検知手段である圧力センサ152が配置されており、その出力信号は、制御部32に入力される。圧力センサ152のセンサ部は排気管130の内側に露出しており、排気管130内部を搬送される排気の圧力を検知することが可能となっている。圧力センサ152が、排気管130の上部に配置されているのは、排気管130内部に水滴がたまったとしてもその影響を極力排除するためである。したがって、圧力検知手段である圧力センサ152は、調理容器25からの排気下流側に配置されている。
なお、図13に示す排気処理手段126の水42の状態は加熱調理機器121が動作状態を示すものであって、処理容器143内に所定量の水42を貯留した直後の状態で加熱調理機器121が非動作状態では、水42は、気泡放出板149の下方と、排気ダクト1
50にも貯留されるものである。
使用者は図1記載の加熱調理機器121の前面パネルのタンク交換ドア31を開け、処理容器143を引き抜き、または押し込むことで、加熱調理機器121から処理容器143を着脱する。
排気移送手段であるエジェクター127の構成について図14を用いて説明する。
エジェクター127は、遠心送風機であるターボファン153と、ターボファン153の吹出し口に接続され、ターボファン153から送り出される外気の流路を絞り、流速を高めるためのノズル154と、ノズル154により流速を高めた外気が噴出されるチェンバー155と、チェンバー155に排気を誘引する誘引管129を接続するための開口156と、ノズル154の下流側に設けられたディフューザー157から構成され、排気処理手段126とは、排気管130を介して接続されている。ディフューザー157は、排気管130に接続されており、外気と排気を排気管130へ排出する。ターボファン153は、加熱手段37と同様に制御部32により制御される。ターボファン153の吹出し口とノズル154、チェンバー155は直線状に配置されている。また、排気管130に配置されている圧力センサ152は、排気管130内部の排気の圧力つまりエジェクター127の排気圧(正圧)を検知する。
以上のように構成された加熱調理機器121における排気処理手段126、エジェクター127の動作作用について説明する。
排気処理手段126の動作を主に図12、図13を用いて説明する。図12は、蓋144を取り除いた状態を示す排気処理手段126の平面図、図13は、排気処理手段126の側面断面図である。調理容器25からエジェクター127により誘引された250℃〜300℃程度の排気は、エジェクター127を駆動するための外気と混ざることである程度温度が下がり(100℃前後)排気管130を通過し、処理容器143の流入接続部145を通り、処理容器143内に設けられた排気ダクト150を通って水42面下の多数の開口部148から水42中へ噴出する。ここで、加熱開始の直後は、気泡放出板149の下方と、排気ダクト150に水42が貯留されているため、排気は排気ダクト150の下方に有る水42を気泡放出板149の上方へ押し出すものである。そして開口部148から噴出した排気は、水42中に多数の気泡を形成する。排気によってできた気泡は、水42と接触し、排気中の蒸気、臭気成分(例えば、幾種類かのアルデヒド類など)は水42に効率よく溶解し、同時に油煙などは、冷却作用を受け凝縮する。このとき水42は、主に水蒸気の潜熱により温度上昇する。
そして、排気は水42とほぼ同温(60〜80℃)まで冷却され、さらに水蒸気の凝縮(溶解)により除湿され、さらに油煙、臭気成分が水42へ溶解して除煙、脱臭するなどの排熱処理が図られる。その後、水42の上の空間にたまった処理後の排気は、流出接続部146を通り排出管131を経由して筐体23内へ排出され、筐体23内で誘導加熱調理器の冷却風などとあわせて筐体23後端部などから排出される。
排気処理手段126を通過した排気は、水42により熱が冷却され、油煙、臭気等が浄化されているため、加熱調理機器121本体や機器の周囲の劣化、汚れなどが抑制できる。
ここで、500ccの水で処理した後の排気の温度を実測したところ、塩さんま5匹を同時に焼成した直後の水温と処理後の排気の温度はともに60〜80℃前後であった。
なお、排気中に含まれる水42に対する溶解性の低い臭気成分(例えば、沸点の低い油成分など)は、溶けきれず少し排出されるが、エジェクター127内で外気により希釈さ
れ、さらに筐体23内で誘導加熱調理器の冷却風により希釈されるので、実用上臭気の問題はない。調理が終了すると、制御部32がターボファン153への通電を適宜停止するので、気泡の発生は止まる。
そして、全てが停止後に加熱調理機器121から処理容器143を取り外して、内部の水42を入れ替えて再び処理容器143をセットすれば、再び調理食材の調理が開始されてもすぐに排気処理できる。
排気移送手段であるエジェクター127の動作について、主に図14に示すエジェクター127を示す平面断面図を用いて説明する。本実施の形態で使用する遠心送風機は、ターボファンが好適である。誘引管129は、調理容器25に直接接続されているため、吸引の圧損は低いが、エジェクター127の排気側に、水42の入った処理容器143が接続されるため、その水深分の水圧を介して、排気を押し込む必要があり、排気の圧力が500Pa以上、たとえば600Pa〜1kPaのときに、チェンバー155内が負圧になるように設計すれば、調理容器25から排気を誘引することができる。そのため、例えば、数kPaの駆動圧力のターボファン153を用いたときに数十L/minの吸引量を得た。
ターボファン153は、筐体23内の後部に配置されており、筐体23内の空気を誘引するように配置している。ターボファン153の吸気口と対向する筐体23の面には吸気穴があけられていてもよい。これは、筐体23内部の熱の影響を極力避け、誘引する空気の温度を低く抑えるためである。ターボファン153の噴出口には、ノズル154、チェンバー155、排気管130が空気漏れの無いよう接合されている。これらは一体に形成されていてもよい。
この構成において、調理容器25から排出される排気はターボファン153を通過しないため、ターボファン153の排気による汚れをなくし、信頼性の高い排気移送手段127を実現することが可能となる。
圧力センサ152は、排気管130内の排気の圧力を検知するために配置しているが、排気の圧力は水圧に比例しているため、結果として圧力センサ152の検知する圧力から処理容器143内の水量を把握することができる。また、処理容器143内の水面は、気泡により20mm程度もしくはそれ以上大幅に揺らぐが、エジェクター127動作中の誘引管30の内部の圧力を測定した結果、圧力値は大幅に揺らぐことは無く安定しており、水量に比例した圧力値を計測することができた。従って、圧力検知手段である圧力センサ152により圧力を検知することによって、水面の状態によらず、エジェクター127の動作中である調理中も処理容器143内の水量を把握することが可能となる。また、処理中の排気の温度は、調理容器内で250〜300℃程度、エジェクター127でターボファン153が吸い込んだ外気と混ざって処理容器143へ向かうため、幾分冷却され100度前後であった。このため圧力センサ152は、100度以上で使用可能なものを選ぶとよい。
次に、圧力検知手段である圧力センサ152と制御手段である制御部32の動作作用について図15、図16を用いて説明する。図15は、処理容器143内の水量と排気管130内部の圧力との関係を示す特性図。図16は、圧力センサ152の信号を受けて調理を進めるための制御部32のフローチャートである。
調理容器25にて調理を開始する際、使用者はまず、操作スイッチ35により、調理開始をする(S101)。そのとき制御部32は、エジェクター127のターボファン153を作動させ(S102)、圧力センサ152の出力値Pvを読み込み、所定の下限値p
minと比較(S103)し、出力値Pvが所定の下限値pminより小さい場合は、処理容器143が取り付けられていないと判定し、ターボファン153を停止(S114)、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器143の取り付けを促す報知(S113)をする。そして、出力値Pvが所定の下限値pminよりも大きくなれば、上下の加熱手段(ヒーター)37a、37bを作動させる(S104)。
次に、出力値Pvが0(大気圧)であるか否かを判定し(S105)、出力値Pvが0であったら、換言すると、圧力センサ152で検知した出力値Pvが大気圧と判定した場合には、ターボファン153の異常を判定し、加熱手段37a、37bを停止(S115)、ターボファン153を停止(S116)、スピーカ33と液晶表示器34により、ターボファン153の異常を報知(S117)し、加熱調理機器121を停止させる(S118)。修理が必要である旨を報知してもよい。
Pv≠0であったなら(S105)、出力値Pvを所定の上限値pMaxと比較し(S106)、出力値Pvが所定の上限値pMaxよりも大きかった場合、排気管130などに詰まりがあると判定し、加熱手段37a、37bを停止(S119)、ターボファン153を停止(S120)、スピーカ33と液晶表示器34により、排気異常を報知(S121)し、機器を停止させる(S122)。排気管130などの清掃や、修理などを報知してもよい。
出力値Pvが、所定の上限値pMaxより小さかった場合(S106)は、出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S107)、所定の範囲に無い場合は、処理容器143内の水42の量が適正範囲に無いと判定し、加熱手段37a、37bを停止(S125)、スピーカ33と液晶表示器34により、水量調整を促す報知(S124)をし、出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)である水量が適正値になるまで(S123)、報知(S124)を繰り返す。出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S123)、所定の範囲に有る場合は、上下の加熱手段(ヒーター)37a、37bを作動させる(S104)へ移行する。
出力値Pvが所定の圧力範囲(p2<Pv<p1)にあるか否かを判定し(S107)、出力値Pvが所定の圧力範囲に有る場合は、水量が適正範囲内にあることを判定し、焼き上がりまで加熱を続け、焼き上がったら(S108)、加熱手段37a、37bを停止し(S109)、ターボファン153を止め(S110)、スピーカ33と液晶表示器34により、処理容器143の排水または水交換を報知(S111)し、加熱調理機器21を停止させ調理を終了する(S112)。
ここで、実際に試作を行い評価した結果、例えば、水量m1、m2が400cc、600ccを判定しようとした場合、水深はそれぞれ40mm、60mm、p1、p2はそれぞれ、−400Pa、−600Pa。所定の上限値pMaxは、1000Pa。所定の下限値pminは100Paであった。しかし、この値は、処理容器143の形状、水深などにより変わるため、あくまでも一例であり、発明を限定するものではない。
以上のような構成により、本実施の形態における加熱調理機器121は、調理中に発生した水蒸気、油煙、臭気などの排気を排気処理手段126にて排気の冷却、除湿、除煙、脱臭などの処理を行い低温清浄にしてから筐体23の外に排出することにより、加熱調理機器121の周囲に汚れや臭気の付着等がない。特に、調理容器25からの排気下流側に配置された圧力検知手段である圧力センサ152により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に排気処理手段126における処理容器43内の水量を検知できる。
また、使用者は、調理食材40を加熱する前に、加熱調理機器121から外した処理容器143に液状媒体である水42を入れ、再び処理容器143を加熱調理機器121に取り付け、調理を開始するため即次の調理を開始することもできる。
また、筐体23後端部に排気する構成とした場合、加熱調理機器121が搭載される誘導加熱調理器22の奥、特に従来の誘導加熱調理器22にあった後部の排気口がなくなり自由に使え、特に上面のデザイン性、使い勝手が著しく向上する。
また、エジェクター127により排気を誘引する構成としたため、排気は遠心送風機153を通過しないため、遠心送風機153の排気による汚れをなくし、信頼性の高い排気移送手段127を実現することが可能となる。
そして、排気処理手段126の上流側に配置された圧力センサ152により排気の圧力を検知しているため、排気処理手段126の状態を検知し、正常に排気処理することができる状態であるかを判定している。つまり、処理容器143が取り付けられているか、ターボファン153が動作しているか、排気管130につまりがあるか、処理容器141内の水量は適正範囲か、を常に判定し、正常でなければ報知して対処できるため、常に、最良な状態で排気処理をすることのできる加熱調理機器121を提供することができる。
なお、本実施の形態では圧力検知手段である圧力センサ152を、排気管130に配置したが、これに限られることは無く、調理容器25からの排気下流側に圧力検知手段である圧力センサ152を有する構成とすれば良い。処理容器143の水42の上の空間から、排気管130を経由してエジェクター127のディフューザー157までの間は、連通した空間であり、同じ圧力になるため、圧力センサ152は、処理容器143上部、または、ディフューザー157などに配置しても同様の作用効果を得られる。また、本実施の形態では、圧力センサ152自体を排気管130に配置し、信号線を制御部32と接続する配置の例を説明したが、これに限られることは無く、制御部32に圧力センサ152を配置し、排気管130に細い分岐を設け、圧力センサ152にチューブで接続してもよい。このようにすることで、圧力センサ152を排気処理手段126等が発する熱の影響を抑制することができる。
なお、液状媒体42としては、水以外に、酸性水、アルカリ性水でもよく、酸性水を用いた場合は、排気中のアルカリ成分がよりよく除去され、アルカリ性水を用いた場合は、排気中の酸性成分がよりよく除去される。
なお、遠心送風機53(153)として、シロッコファンを用いてもよい。その場合、処理容器43(143)の底面積を広げ、水深を浅くすることで水を通過させるために必要な圧力を低減するなどの構成が必要となる。
なお、処理容器43(143)を、上水道と下水管に直結させる構成をとり、調理中や調理後に、排気処理した水42を下水に排水し、また上水から自動供給してもよい。
なお、ターボファン53(153)に必要な駆動流量と駆動圧力は、ノズル54(154)の形状、大きさによって変わり、本実施の形態で説明した、数kPaの駆動圧力に限られることはなく、調理容器25から排気を誘引するのに必要十分な誘引流量が実現できかつ、処理容器43(143)内の水を通すことができればよい。たとえばノズル54(154)を大型化すればノズル54(154)自体の圧力損失が低下するので結果として、同じ誘引性能を実現するために必要なターボファン53(153)の駆動圧力は低下し、駆動流量は増加する。そのため、入手可能なファンにあわせてノズル54(154)等を設計すればよいし、ノズル54(154)にあわせて、遠心送風機53(153)を選
定すればよい。
なお、本実施の形態において、加熱手段37a、37bとして電気ヒータを用いた例を用いて説明したが、これに限られることはなく、加熱手段37a、37bとしてガスを用いた構成においても同様の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる加熱調理機器は、調理容器からの排気下流側に圧力検知手段を有する構成としたものであり、圧力検知手段により排気の圧力を検出しているため、動作時において、確実に水量を検知できるので、排気を行う各種の加熱調理機器にも適用できるものである。
21,121 加熱調理機器
25 調理容器
26、126 排気処理手段
27、127 エジェクター(排気移送手段)
29 二重排気管
29a 内管
29b 外管
30 誘引管
32 制御部(制御手段)
33 スピーカ(報知手段)
34 液晶表示器(報知手段)
37、37a、37b 加熱手段
40 調理食材
42 水(液状媒体)
52、152 圧力センサ(圧力検知手段)
53,153 ターボファン(遠心送風機)
54,154 ノズル
55,155 チェンバー
56,156 開口
57,157 ディフューザー
129 誘引管
130 排気管
131 排出管

Claims (11)

  1. 調理食材を収納可能な調理容器と、
    前記調理食材を加熱する加熱手段と、
    内部に液状媒体を貯留させ、前記調理容器から排出された排気の処理を行う排気処理手段と、
    前記調理容器から前記排気処理手段に排気を搬送させ、かつ前記排気処理手段から前記排気処理手段の下流に排気を搬送させる排気径路と、
    前記調理容器から排出された排気を移送する排気移送手段と、を備え、
    前記調理容器からの排気下流側に圧力検知手段を有する構成とした加熱調理機器。
  2. 前記排気径路は、
    前記調理容器と前記排気処理手段に接続され、前記調理容器から前記排気処理手段へ排気を搬送させる第一の導出管と、
    前記排気処理手段に接続され、前記排気処理手段内で処理された排気を前記排気処理手段の下流へ搬送させる第二の導出管と、で構成され、
    前記圧力検知手段は、前記排気処理手段の排気下流側に配置された請求項1記載の加熱調理機器。
  3. 前記排気移送手段は、前記排気処理手段の下流側に配置され、前記排気処理手段で処理された排気を前記第二の導出管を経由して誘引移送する構成とした請求項2記載の加熱調理機器。
  4. 前記排気径路は、
    前記調理容器と前記排気処理手段に接続され、前記調理容器から前記排気処理手段へ排気を搬送させる第一の導出管と、
    前記排気処理手段に接続され、前記排気処理手段内で処理された排気を前記排気処理手段の下流へ搬送させる第二の導出管と、で構成され、
    前記圧力検知手段は、前記調理容器と前記排気処理手段との間に配置された請求項1記載の加熱調理機器。
  5. 前記排気移送手段は、前記調理容器と前記排気処理手段の間に配置され、前記調理容器から排出された排気を前記第一の導出管を経由して前記排気処理手段へ誘引移送する構成とした請求項4記載の加熱調理機器。
  6. 前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の範囲内にない場合、前記報知手段により報知する構成とした請求項1から5のいずれか1項記載の加熱調理機器。
  7. 前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が正圧であると判定した場合に、前記排気移送手段を停止する構成とした請求項2から5のいずれか1項に記載の加熱調理機器。
  8. 前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の上限値を超えた場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成とした請求項2または3に記載の加熱調理機器。
  9. 前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が大気圧とほぼ等しいと判定した場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成とした請求項2から5のいずれか1項に記載の加熱調理機器。
  10. 前記加熱手段、前記排気移送手段、及び使用者に報知する報知手段を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧力検知手段で検知した値が所定の下限値より下の場合、前記報知手段により報知し、前記加熱手段を動作させないまたは停止させる構成とした請求項2または3のいずれか1項に記載の加熱調理機器。
  11. 前記排気移送手段は、
    遠心送風機と、
    前記遠心送風機から送り出される外気の流路を絞り、流速を増すためのノズルと、
    前記ノズルにより流速を増した外気が噴射されるチェンバーと、
    前記チェンバーに排気を誘引する誘引管を接続する開口と、
    前記チェンバー内で、混合された外気と排気を排出するディフューザーと、を有する構成とした請求項1〜10のいずれか1項に記載の加熱調理機器。
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