以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態について詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態として実現され、単にこれらの実施形態は、本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。一方、本発明の実施形態を説明するために図面は誇張されており、図中、同じ符号は同じ構成要素を示す。
図1は本発明の実施形態に係る蒸着装置を示すブロック図であり、図2は本発明の実施形態に係るソース供給ラインの連結部の構造を示す模式図であり、図3は本発明の比較例に係るソース供給ラインの連結部を示す模式図である。
また、図4は本発明の実施形態に係るチャンバー部の全体形状を示す模式図であり、図5は本発明の実施形態に係るチャンバー部の一方の面を示す概略図であり、図6は本発明の実施形態に係るチャンバー部の内部を示す断面図である。さらに、図7は本発明の実施形態及び変形例に係る処理孔近くの昇温ガス供給ラインの出口部の平面構造及び断面構造を示す概略図であり、図8及び図9は本発明の実施形態に係るチャンバー部の作動を説明するための工程図である。
本発明は、大気中に支持された処理物に膜を蒸着する装置に関し、以下、化学気相蒸着(CVD)リペア装置を基準として本発明の実施形態を説明する。
図1を参照すると、本発明の実施形態に係る蒸着装置は、支持部100、チャンバー部200、ソース供給器300、第1のガス供給器、第2のガス供給器、排気ユニット、レーザー部810及び光学部820を備える。
ソース供給器300は、第1のソース供給部310、第2のソース供給部320、運搬ガス供給部330、第1の運搬ガス供給ライン341、第2の運搬ガス供給ライン342、第3の運搬ガス供給ライン343、第1の弁342a、第2の弁343a及びソース供給ラインを備える。
このとき、ソース供給ラインは、第1のソース供給ライン344、第2のソース供給ライン345、第3のソース供給ライン346、第3の弁344a及び第4の弁345aを備える。
第1のガス供給器は、第1のガス供給部410及び第1のガス供給ライン420を備え、第2のガス供給器は、第2のガス供給部510及び第2のガス供給ラインを備える。ここで、第2のガス供給部510は昇温ガス供給部であり、第2のガス供給ラインは昇温ガス供給ライン520である。
処理物Sは、一方の面に各種の電子素子が製造される基板であり、これらの電子素子が製造される工程が行われる基板であるか、又はその工程が終わった基板である。例えば、処理物Sは、一方の面にゲートライン、データライン、画素及び薄膜トランジスター等が形成されたガラス製の基板である。処理物Sは、支持部100に支持されて大気中に設けられる。
ソースはメタルソースを含み、具体的にはコバルトソースを含む。コバルトソースは、タングステンソースと比べて伝導性が良好であり、分子が小さいので、基板に蒸着され易いという特徴がある。
支持部100は、一方の側、例えば、上面に処理物Sが支持可能なように形成される一体型の板状のステージガラスであるか、又は分割型の棒状のステージガラスである。支持部100には、処理物Sがx軸方向及びy軸方向のうちの少なくとも一方の方向に整列可能なように整列部(図示せず)が配設される。また、支持部100には、処理物Sがz軸方向に支持可能なようにリフトピン(図示せず)及び真空チャック(図示せず)が配設される。
支持部100は、テーブル(図示せず)の上面に設けられて位置が固定される。または、支持部100は、x軸方向、y軸方向及びz軸方向のうちの少なくとも一つの方向に移動可能なようにテーブルに設けられる。
テーブルの上面には、取付部(図示せず)がx軸方向、y軸方向及びz軸方向のうちの少なくとも一つの方向に移動可能なように設けられる。又はテーブルの上面には取付部が設けられて位置が固定される。
例えば、支持部100がテーブルの上面に設けられて位置が固定されると、取付部はテーブルの上面に移動可能なように設けられる。これとは逆に、支持部100がテーブルの上面に移動可能なように設けられると、取付部はテーブルの上面に設けられて位置が固定される。これらに加えて、支持部100及び取付部は互いに対して相対移動可能な様々な方式によりテーブルに設けられる。
取付部は、チャンバー部200、レーザー部810及び光学部820を移動可能に支持する役割を果たし、支持部100の上側に隔設され、例えば、リニアモーターの構造及び方式が適用される。
本発明においては、上述したテーブル、整列部、リフトピン、真空チャック及び取付部の構成及び方式は、特定の構成及び方式に制限する必要がない。本発明の要旨を曖昧にしないために、以下、これらの構成要素についての詳細な説明を省略する。
図1及び図4から図6を参照すると、チャンバー部200は、支持部100の上側に離隔され、大気中に配置される。このとき、チャンバー部200は、取付部(図示せず)に取り付けられてx軸方向、y軸方向及びz軸方向に移動可能に支持される。処理物Sと相対するチャンバー部の一方の面211には、処理孔230が形成される。
チャンバー部200は、処理孔230を用いてチャンバー部200と処理物Sとの間に所定の処理空間10を提供する。このとき、処理空間10は、チャンバー部200と処理物Sとの間における処理孔230の下側に形成される空間であるか、又は処理孔230の下側に形成される空間及びその周辺部の空間を有する空間である。
チャンバー部200は、複数のプレートがz軸方向に積層されて形成される。チャンバー部200は、チャンバー胴体210及び連結部220を備える。チャンバー部200の下面、例えば、一方の面211は、チャンバー胴体210の下面及び連結部220の下面を備え、処理物Sと対面する。チャンバー部200の上面、例えば、他方の面212は、チャンバー胴体210の上面及び連結部220の上面を備え、光学部820と対面する。
チャンバー胴体210の大きさ及び形状は特に限定されず、x軸方向及びy軸方向に所定の幅を有し、且つ、z軸方向に所定の厚さを有する、例えば長円形状である。チャンバー胴体210は、処理物Sとの間に処理空間10を提供する役割を果たす。チャンバー胴体210の一方の面の中心位置には処理孔230の端部が位置し、処理孔230の外側を環状に取り囲んで昇温ガス噴射面261が形成され、第1の排気面262が昇温ガス噴射面261の外側を囲繞してリング状に形成され、第2の排気面263が第1の排気面262の外側を囲繞してリング状に形成される。
連結部220は、チャンバー胴体210の側面の一方の側を囲繞するように設けられる。連結部220の大きさ及び形状は特に限定されず、x軸方向及びy軸方向に所定の幅を有し、且つ、z軸方向に所定の厚さを有する、例えば矩形板状である。連結部220は、取付部に支持される。連結部220は、チャンバー胴体210及びソース供給ライン等を構造的に支持する役割を果たす。連結部220の他方の面212には少なくとも一つのソース供給孔251が形成され、第1のガス供給孔252a及び第2のガス供給孔252bが形成され、第1の排気孔253a及び第2の排気孔253bが形成される。
チャンバー胴体210及び連結部220のうちの少なくとも一方の内部には、加熱部材(図示せず)が設けられる。加熱部材は、第3のソース供給ライン346と連結され、該第3のソース供給ライン346の内部を流動するソースの温度を調節する。
また、チャンバー胴体210及び連結部220の内部には遮熱部材(図示せず)が設けられる。このとき、遮熱部材は、少なくとも加熱部材の外側を囲繞するように設けられる。遮熱部材により加熱部材の熱がチャンバー部200の上面及び下面に伝わることが抑制又は防止される。
処理孔230は、チャンバー胴体210の中心部をz軸方向に貫通して形成される。処理孔230は、チャンバー胴体210の一方の面211において下側に開放されて処理空間10の上部に連結される。処理孔230の端部を介して処理空間10にソースが流入する。処理孔230は、チャンバー胴体210の他方の面212から一方の面211を向く方向にその内径が小さくなるように形成され、回転体の形状である。処理孔230の下部領域は直胴部として配設され、上部領域は拡張部として配設される。
直胴部は、チャンバー胴体210の一方の面211を高さ方向、例えば、z軸方向に貫通してチャンバー胴体210の内部に延設され、処理空間10の上部と連結される。直胴部は、z軸方向に内径が等しくなるように形成される。直胴部の内周面には第3のソース供給ライン346の出口部348が配設される。
拡張部は、直胴部の上部からチャンバー胴体210の内部を高さ方向に貫通して形成される。拡張部は、上側に進むにつれて内径が大きくなる構造である。
処理孔230の拡張部の上端にはウィンドウ240が取り付けられる。ウィンドウ240は、レーザー光を通過させる材質、例えば石英材質により形成される。ウィンドウ240の上面の周縁部には、リング状のウィンドウホルダー241が取り付けられる。このとき、ウィンドウ240とウィンドウホルダー241との間には、封止部材242が設けられる。
図1から図3、図5及び図6を参照すると、ソース供給器300はチャンバー部200の外部に配設され、一部がチャンバー部200の内部に延びて処理孔230に連結される。ソース供給器300は、少なくとも一つ設けられる。
上述のように、ソース供給器300は、第1のソース供給部310、第2のソース供給部320、運搬ガス供給部330、第1の運搬ガス供給ライン341、第2の運搬ガス供給ライン342、第3の運搬ガス供給ライン343、第1の弁342a、第2の弁343a及びソース供給ラインを備える。このとき、ソース供給ラインは、第1のソース供給ライン344、第2のソース供給ライン345、第3のソース供給ライン346、第3の弁344a及び第4の弁345aを備える。
一方、ソース供給器300には、第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320に加えて、別途のソース供給部がさらに配設され、ソース供給部の数に合わせてソース供給ラインも複数配設される。
第1のソース供給部310は、内部にメタルソースのパウダーが貯蔵される所定の容器(キャニスタ)又はバブラーである。第1のソース供給部310は、第1のソース供給ライン344と連結される。第1のソース供給部310は、第1のソース供給ライン344にメタルソースを気化させて供給する役割を果たす。第1のソース供給部310には、加熱手段(図示せず)として、例えば熱線が配設され、熱線は、第1のソース供給部310の内部に充填されたメタルソースを加熱してメタルソースの相を固相から気相に変換する。
第2のソース供給部320は、内部にメタルソースのパウダーが貯蔵される所定の容器(キャニスタ)又はバブラーである。このとき、第2のソース供給部320の内部には第1のソース供給部310の内部に貯蔵されたメタルソースと同じ成分及び物性のメタルソースが充填されるか、又は第1のソース供給部310の内部に貯蔵されたメタルソースとは異なる成分及び物性のメタルソースが充填される。第2のソース供給部320は、第2のソース供給ライン345に連結される。第2のソース供給部320は、第2のソース供給ライン345にメタルソースを気化させて供給する役割を果たす。第2のソース供給部320には、加熱手段(図示せず)として、例えば熱線が配設され、熱線は、第2のソース供給部320の内部に充填されたメタルソースを加熱してメタルソースの相を固相から気相に変換する。
運搬ガス供給部330は、内部にキャリアガスが貯蔵される所定の圧力容器(キャニスタ)を備える。運搬ガス供給部330の内部には、キャリアガスとしてアルゴンガス等の少なくとも一種の不活性ガスが設けられる。
第1の運搬ガス供給ライン341は、一方の端が運搬ガス供給部330と連結され、他方の端が第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320を向く方向に延びる。第2の運搬ガス供給ライン342は、第1の運搬ガス供給ライン341の他方の端と第1のソース供給部310とを連結するように取り付けられる。第3の運搬ガス供給ライン343は、第1の運搬ガス供給ライン341の他方の端と第2のソース供給部320とを連結するように設けられる。第2の運搬ガス供給ライン342には第1の弁342aが取り付けられ、第3の運搬ガス供給ライン343には第2の弁343aが取り付けられる。第1の弁342a及び第2の弁343aには流量制御器がそれぞれ配設される。
運搬ガス供給部330は、第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320の内部にキャリアガスを供給する方式を用いて第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320の内部のメタルソースを処理孔230側に押し出す。メタルソースは、キャリアガスによりソース供給ラインの内部に運搬される。
ソース供給ラインは、処理孔230の内部にメタルソースを運搬する役割を果たす。ソース供給ラインは、一方の端が第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320に連結され、他方の端がソース供給孔251を通してチャンバー部200の内部に延びる。ソース供給ラインの出口部は、処理孔230の内周面に形成される。
第1のソース供給ライン344及び第2のソース供給ライン345は、第3のソース供給ライン346を本管とする分岐管であり、それぞれの一方の端は一つの個所において合流され、それぞれの他方の端は第1のソース供給部310及び第2のソース供給部320にそれぞれ連結される。
第3のソース供給ライン346は、入口部が第1のソース供給ライン344及び第2のソース供給ライン345の合流部と連結され、チャンバー部200の内部に延設されて、出口部348が処理孔230の内周面に形成される。
第1のソース供給ライン344、第2のソース供給ライン345及び第3のソース供給ライン346は、それぞれ複数の直管部を備え、複数の直管部を連結する少なくとも一つの連結部を備える。このとき、連結部は、所定の曲率半径Rを有する曲管構造に形成された曲管部を備える。
図2は、図1におけるA部を拡大して示す模式断面図である。図2を参照すると、本発明の実施形態においては、互いに交差する方向に延びる各ソース供給ラインのそれぞれの直管部間を曲管部で連結することから、メタルソースの有効な流動面積が、各ソース供給ラインが延びる方向に沿って一定に保たれる。このため、メタルソースが各ソース供給ラインの内部において、図示の如く、正常な流れで一定の流線を形成しながら運搬される。
また、それぞれの直管部間を連結する曲管部は、曲管部が延びる方向に離隔されたそれぞれの位置における曲管部の内周及び外周の面積の変化度が僅かである。さらに、曲管部が延びる方向に離隔されたそれぞれの位置における曲管部の内周及び外周の面積は、直管部の任意の位置における内周及び外周の面積と同様又は類似である。これは、直管部を通過しているメタルソースの熱損失率と曲管部を通過しているメタルソースとの間の熱損失率差が僅かであることを意味する。このため、曲管部が延びる方向に離隔されたそれぞれの位置におけるメタルソースの温度T1、T2、T3、T1’、T2’、T3’が一致するか、又は許容誤差範囲内において同等である。
図3は、本発明の比較例であり、図1のA部に対応する従来の連結部の構造を示す模式断面図である。図3を参照すると、本発明の比較例においては、各ソース供給ラインに配設されて互いに交差する方向に延びるそれぞれの直管部間を所定の角度、例えば、90°の角度に不連続的に折れ曲がった構造の折れ曲がり部で連結する。このため、各ソース供給ラインは、折れ曲がり部においてメタルソースの流動面積が急変する。特に、折れ曲がり部においては、図示の如く、流動の剥離が起きて少なくとも一つの渦流が生成されるため、メタルソースの流動面積が不規則的に変化する。一方、折れ曲がり部において渦流が生成されると、メタルソースの流動特性が不規則的に変化するだけではなく、メタルソースの一部が折れ曲がり部に残留して付着してしまう。
また、それぞれの直管部間を連結する折れ曲がり部は、折れ曲がり部が延びた方向に離隔されたそれぞれの位置における折れ曲がり部の内周及び外周の面積の変化度が相対的に大きい。これは、直管部を通過しているメタルソースの熱損失率よりも、折れ曲がり部を通過しているメタルソースの熱損失率の方がさらに大きいことを意味する。このため、折れ曲がり部が延びる方向に離隔されたそれぞれの位置におけるメタルソースの温度T4、T5、T6、T4’、T5’、T6’のうち、折れ曲がり部の折れ曲がった位置の温度T5、T5’が残りの位置の温度T4、T6、T4’、T6’よりも低くなる。
すなわち、本発明の実施形態においては、各直管部間の連結部が曲管構造に形成されることから、各ソース供給ラインを流れるメタルソースの温度の低下を防ぐことができ、有効な流動面積が確保される。これに対し、本発明の比較例においては、各直管部間の連結部が折れ曲がり構造に形成されることから、各ソース供給ラインを流れるメタルソースの温度が低下して、メタルソースの流動特性が不規則的に変化する。
ソース供給器300は、第1のソース供給ライン344と、第2のソース供給ライン345及び第3のソース供給ライン346の少なくとも一部を囲繞するように形成されるヒーター部350をさらに備える。
ヒーター部350は、所定のヒーター、例えばSTLヒーターを備える。STLヒーターは、各ソース供給ラインの外周面を、例えば、コイルの形状に囲繞するように取り付けられ、各ソース供給ラインを通過しながらチャンバー部200の処理孔230側に供給されるメタルソースの温度を、例えば、20℃〜40℃の範囲又は30℃〜35℃の範囲に制御する。これにより、本発明の実施形態においては、メタルソースが気化された状態を維持しながら処理孔230の内部に円滑に供給される。
一方、ヒーター部350の伝熱効率を高めるために、第1のソース供給ライン344、第2のソース供給ライン345及び第3のソース供給ライン346は、例えば、SUS材質よりも伝熱効率が良好な銅材質により形成される。
第3の弁344a及び第4の弁345aは、第1のソース供給ライン344及び第2のソース供給ライン345にそれぞれ取り付けられ、第3の弁344a及び第4の弁345aにはそれぞれ流量制御器(図示せず)が配設される。
図4から図6を参照すると、第3のソース供給ライン346にはソース供給室347が配設される。ソース供給室347は、処理孔230に近い第3のソース供給ライン346の一方の端に配設され、チャンバー胴体210の内部において処理孔230の外側を囲繞して、例えば環状に形成される。第3のソース供給ライン346は、チャンバー胴体210の内部においてソース供給室347に連結される。第3のソース供給ライン346の出口部348は、ソース供給室347と処理孔230とを連結するように形成される。
第3のソース供給ライン346の出口部348は、ソース供給室347の周りに沿って離隔された複数の個所、例えば3つの個所において処理孔230の端部の中心位置を向くようにチャンバー胴体210の内部を貫通して斜め下向きに延びる。第3のソース供給ライン346の出口部348は、処理孔230の内周面の複数の個所、例えば3つの個所において開放される。
図1及び図4から図6を参照すると、第1のガス供給器は、処理孔230の拡張部にウィンドウ用パージガスを供給するように配設される構成要素であり、第1のガス供給部410及び第1のガス供給ライン420を備える。
第1のガス供給部410は、内部にパージガス、例えば、窒素ガス又はアルゴンガスが貯留される所定の圧力容器(キャニスタ)を備える。第1のガス供給部410には、流量制御器(図示せず)及び制御弁(図示せず)が配設される。
第1のガス供給ライン420は、一方の端が第1のガス供給部410と連結され、他方の端が第1のガス供給孔252aを貫通して、チャンバー部200の内部に延びる。第1のガス供給ライン420には第1のガス供給室421が配設される。
第1のガス供給室421は、処理孔230の拡張部近くの第1のガス供給ライン420の他方の端の所定の位置に配設され、チャンバー胴体210の内部において処理孔230の外側を囲繞して、例えば環状に形成される。第1のガス供給ライン420は、チャンバー胴体210の内部において第1のガス供給室421に連結される。第1のガス供給ライン420の出口部422は、第1のガス供給室421と処理孔230の拡張部とを連結するようにチャンバー胴体210を貫通して形成される。
第1のガス供給ライン420の出口部422は、第1のガス供給室421の周りに沿って離隔された複数の個所、例えば3つの個所において処理孔230の拡張部の中心位置を向くようにチャンバー胴体210の内部を貫通して斜め下向きに延びる。第1のガス供給ライン420の出口部422は、処理孔230の拡張部の内周面の複数の個所において開放される。
第1のガス供給ライン420から処理孔230の拡張部に供給されるパージガスにより、ウィンドウ240の下面にメタルソースの膜が蒸着されることが防がれ、たとえウィンドウ240の下面にメタルソースの膜が蒸着されても、これが直ちにパージガスの噴射圧力により除去される。要するに、ウィンドウ240の下面が清浄な状態に保たれ、これにより、レーザー光がウィンドウ240を円滑に通過して処理物に安定的に照射される。
図1及び図4から図6を参照すると、第2のガス供給器は、昇温ガスを、例えばエアカーテンの形状にして処理空間10の周りを囲繞してチャンバー胴体210と処理物Sとの間に噴射するように配設される構成要素であり、第1のガス供給部510、例えば、昇温ガス供給部及び昇温ガス供給ライン520を備える。このとき、昇温ガス供給ライン520は、外部と断熱可能なように外周面が断熱材により被覆されるか、又は温度が制御可能なように外周面にヒーター等が取り付けられる。
第2のガス供給部510は、内部に昇温ガスが貯留される圧力容器(キャニスタ)を備える。このとき、昇温ガスは、不活性ガス、例えば窒素ガス又はアルゴンガスを含み、その温度が所望の昇温温度に制御された不活性ガスである。このとき、昇温ガスの昇温温度は、メタルソースの蒸着温度若しくは気化温度に対応する温度範囲であり、本発明の実施形態においては、例えば、20℃〜40℃の温度範囲又は30℃〜35℃の温度範囲が昇温ガスの昇温温度として挙げられる。
第2のガス供給部510には、昇温ガスの温度を制御する温度調節手段として、例えば、熱交換器(図示せず)又は電熱ヒーター(図示せず)等が配設され、温度調節手段には、これを制御する温度制御部(図示せず)が連結される。なお、第2のガス供給部510には、流量制御器(図示せず)及び制御弁(図示せず)がさらに配設される。
昇温ガス供給ライン520は、一方の端が第2のガス供給部510と連結され、他方の端が第2のガス供給孔252bを貫通してチャンバー部200の内部に延びる。
昇温ガス供給ライン520には、第2のガス供給室521が配設される。第2のガス供給室521は、処理孔230近くの昇温ガス供給ライン520の他方の端の所定の位置に配設され、チャンバー胴体210の内部に処理孔230の外側を囲繞して環状に形成される。昇温ガス供給ライン520は、チャンバー胴体210の内部において第2のガス供給室521と連結される。昇温ガス供給ライン520の出口部522は、第2のガス供給室521と昇温ガス噴射面261との間を連結するようにチャンバー胴体210を貫通して形成される。
昇温ガス供給ライン520の出口部522は、第2のガス供給室521の周囲方向に互いに離隔された複数の個所において、チャンバー胴体210の一方の面を向く方向にチャンバー胴体210を貫通して延び、昇温ガス噴射面261の周りに沿って互いに離隔された複数の個所において下側に開放される。このように、昇温ガス供給ライン520の出口部522は、チャンバー胴体210の一方の面において処理孔230の端部と隣り合ってその周りに配設される。このとき、昇温ガス供給ライン520の出口部522は、処理孔230側を向くように所定の角度で斜め下向きに延設される。
昇温ガス供給ライン520から昇温ガス噴射面261に供給される昇温ガスは、エアカーテンの形状に処理空間10を囲繞しながら処理物Sに噴射され、これにより、処理空間10及びこれと接する処理物Sの膜蒸着位置の温度がメタルソースの蒸着温度範囲に対応する温度に制御され易い。また、昇温ガスにより、メタルソースの粉塵が大気中に流出されることを有効に防ぐことができる。すなわち、昇温ガスが処理空間10を直接的に囲繞するように噴射されるので、処理空間10において発生するメタルソースの粉塵等の各種の異物が、後述する排気ラインの入口部まで万遍なく誘導されて大気中に流出されることを有効に防ぐことができる。
このように、本発明の実施形態においては、昇温ガス供給ライン520を用いて、処理物の昇温、及び処理空間からの粉塵の流出の防止を両立することができる。
一方、本発明の実施形態に係る昇温ガス供給ライン520は、下記の変形例を始めとして種々に構成される。以下、図5及び図7を参照して、本発明の変形例に係る昇温ガス供給ラインについて説明する。
このとき、本発明の変形例による昇温ガス供給ライン520には、本発明の実施形態に係る昇温ガス供給ライン520の構成と一部の類似点があるため、本発明の実施形態と区別される構成を中心として本発明の比較例による昇温ガス供給ラインについて説明する。
図7(a)は、図6のB部を拡大して本発明の実施形態に係る昇温ガス供給ライン520の出口部522の平面構造を示す概略図である。図7(b)は、図6のB部に対応する本発明の一変形例に係る昇温ガス供給ライン520の出口部522aの平面構造を示す概略図である。図7(c)は、図7(b)のC−C’部を切り取って本発明の一変形例に係る昇温ガス供給ライン520の出口部522aの断面構造を示す概略図である。図7(d)は、図6のB部に対応する本発明の他の変形例に係る昇温ガス供給ライン520の出口部522bの平面構造を示す概略図である。
図7(a)と、図7(b)及び図7(c)とを対比すると、本発明の一変形例においては、昇温ガスの噴射面を設けることなく昇温ガス供給ライン520の出口部522aがチャンバー胴体210の一方の面において直接的に開放される。このとき、各出口部522a間の間隔dを調節する等して、昇温ガス噴射面を設けない単純な構造の場合であっても、昇温ガスを処理空間の外側を囲繞しながら噴射し、各出口部522aの形状をディヒューザーの形状にしてその効果を一層増加させることができる。
次に、図7(a)と図7(d)とを対比すると、本発明の他の変形例においては、昇温ガス供給ライン520の出口部522bが処理孔230の端部を連続して囲繞するリング状に形成される。このため、昇温ガス供給ライン520の出口部522bは、処理孔230の端部の外側から昇温ガス噴射面261の周囲方向に延びてリング状に開放される。これにより、処理孔230の端部の下側を、なお一層気密に囲繞するように昇温ガスが噴射される。
排気ユニットは、第1の排気部610、第1の排気ライン620、第2の排気部710及び第2の排気ライン720を備える。排気ユニットは、エアカーテンの形状に噴射される昇温ガスの噴射領域の外側において処理空間10の内部において生成される反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを吸気して除去する。このとき、昇温ガスの噴射圧を用いて、各物質を一層有効に吸気して除去する。
一方、本発明の実施形態においては、第1の排気部610、第1の排気ライン620、第2の排気部710及び第2の排気ライン720をいずれも備える排気ユニットを例示するが、排気ユニットは、第1の排気部610及び第1の排気ライン620のみを備えるように構成されてもよく、第2の排気部710及び第2の排気ライン720のみを備えるように構成されてもよい。
第1の排気部610及び第2の排気部710は、それぞれポンプ又は真空ポンプ等を備える。第1の排気部610には第1の排気ライン620が連結され、第2の排気部620には第2の排気ライン720が連結される。
第1の排気ライン620は、第1の排気孔253aを貫通してチャンバー部200の内部に延び、入口部622がチャンバー部の一方の面211に配設され、且つ、入口部622が昇温ガス噴射面261の外側の周りに配設される。第2の排気ライン720は、第2の排気孔253bを貫通してチャンバー部200の内部に延び、入口部722がチャンバー部の一方の面211に配設され、且つ、入口部722が第1の排気面262の外側の周りに配設される。
第1の排気ライン620及び第2の排気ライン720は、処理物Sに膜が蒸着される間に、処理空間10の内部において生成される各種の異物及びエアカーテンの形成を終えた昇温ガスを処理空間10から排気して除去する。
第1の排気ライン620には第1の排気室621が配設され、第2の排気ライン720には第2の排気室721が配設される。第1の排気室621は、チャンバー胴体210の一方の面211に近い第1の排気ライン620の一方の端の所定の位置に配設され、チャンバー胴体210の内部において昇温ガス供給室521の外側を囲繞して環状に形成される。第1の排気ライン620は、チャンバー胴体210の内部において第1の排気室621と連結され、第1の排気ライン620の入口部622は、第1の排気室621の周りに沿って離隔された複数の個所においてチャンバー胴体210を下側に貫通して第1の排気面262の複数の個所において開放される。
第2の排気室721は、チャンバー胴体210の一方の面211に近い第2の排気ライン720の一方の端の所定の位置に配設され、チャンバー胴体210の内部において第1の排気室621の外側を囲繞して環状に形成される。第2の排気ライン720は、チャンバー胴体210の内部において第2の排気室721と連結され、第2の排気ライン720の入口部722は、第2の排気室721の周りに沿って離隔された複数の個所においてチャンバー胴体210を下側に貫通して第2の排気面263の複数の個所において開放される。
第1の排気ライン620及び第2の排気ライン720により、膜の蒸着過程において発生する各種の汚染物が大気中に排出される前に装置に捕集されて除去される。
レーザー部810は、チャンバー部200の上側に隔設され、処理空間10にレーザー光が照射可能なように処理空間10に照射されるレーザー光を生成する役割を果たす。レーザー部810は、チャンバー200のウィンドウ240を介して露出された処理物Sの欠陥位置にレーザー光を照射して配線を切断するか、又はソース雰囲気で配線が形成される部分に熱エネルギーを供給して局部的に欠陥位置にメタルソースを膜を蒸着する。このようなレーザー部810は、パルスレーザー光又は連続レーザー光を利用し、リペア作業により出力が変わるように構成される。
光学部820は、レーザー部810とチャンバー部200との間に配置されてレーザー部810から照射されたレーザー光の光路及び焦点を調節する。このような光学部820は、レーザー光の進行方向を制御するレーザー進行方向制御部(図示せず)と、レーザー光の入射角を増加させるレーザー有効領域拡張部(図示せず)とを備える。また、光学部820は、処理物Sの状態をモニターリングするモニターリング部(図示せず)をさらに備える。レーザー進行方向制御部は、レーザー光を所定の方向に反射させてレーザー光の進行方向を切り換える少なくとも一つの回転可能なミラーを備える。レーザー進行方向制御部を用いることにより、蒸着装置の全体を移動させることなく、処理物Sからレーザー光が照射される領域を移動させることができる。レーザー有効領域拡張部は、少なくとも二つの屈曲レンズ(図示せず)を用いてレーザー光を屈折させることにより、対物レンズに対するレーザー光の入射角を増加する機能を持つ。これにより、リペア装置の全体を移動させることなく、レーザー光が照射される領域(レーザー有効領域)を拡張させる機能を持つ。モニターリング部は、処理物Sの所望の領域を撮影し、当該領域の膜の形成の有無を判別することにより、処理物Sの欠陥及びリペア状態をモニターリングする機能を持つ。
図8及び図9は、本発明の実施形態に係るチャンバー部の作動過程の一部を所定の順序に従って示す工程図である。
図8を参照すると、本発明の実施形態においては、まず、パージガスf1が処理孔230の内部の上側に噴射され、これと共に、昇温ガスf2が処理孔230の下側に噴射され、これと共に、メタルソースgが処理孔230の内部に噴射される。
昇温ガスf2により処理孔230の下側近くの圧力が高くなると、図9に示すように、処理孔230の下側に噴射される昇温ガスf2がメタルソースgと共に処理孔230の外側にその流れが円滑に誘導される。
このとき、上述した一連の過程は、その順序が上述した点に限定されるものではなく、その順序は種々に変更可能である。
以下、図1、図6、図8及び図9を参照して、本発明の実施形態に係る蒸着方法について詳細に説明する。このとき、化学気相蒸着リペア装置を用いた基板のオープン欠陥リペア工程を基準として、本発明の実施形態について説明する。もちろん、後述する蒸着方法は、オープン欠陥のリペア工程に加えて、各種の膜の蒸着工程に適用可能である。
本発明の実施形態に係る蒸着方法は、大気中に支持される処理物に膜を蒸着する方法であり、大気中に処理物を設ける過程と、処理物の処理空間側に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程と、処理物の処理空間にソースを噴射する過程と、処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程とを含み、処理空間の外部において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気する過程を含む。
このとき、処理物の処理空間側に昇温ガスを噴射して温度を制御する過程、処理物の処理空間にソースを噴射する過程、及び処理物の一方の面にレーザー光を照射して膜を形成する過程は同時に行われてもよく、任意の順序に従って順次に行われてもよい。このように、本発明の実施形態においては、これらの過程の実施順序が様々である。
また、処理空間側に昇温ガスを噴射する過程は、処理物の一方の面に膜を形成する間に連続して行われる。これにより、本発明の実施形態においては、メタルソースの結晶化効率が向上して、メタルソースの粉塵の発生を抑えることができ、処理空間への異物の流入を防ぐことができる。
まず、処理物Sを設ける。処理物Sは基板を備え、大気中で支持部100上に搬入されて支持される。
次いで、処理空間10の外側を囲繞するように処理空間10側に昇温ガスf2を噴射する。昇温ガスf2はエアカーテン形状に噴射され、処理空間10を直接的に囲繞するように噴射される。また、昇温ガスf2は、メタルソースの蒸着温度範囲又はメタルソースの気化温度範囲を始めとする所定の温度範囲に昇温されて処理空間10側に噴射される。例えば、昇温ガスf2は、20℃〜40℃の温度範囲又は30℃〜35℃の温度範囲に昇温されて処理空間10側に噴射される。
昇温ガスf2は処理空間10側に斜めに噴射され、この過程において、図8に示すように、昇温ガスf2の一部が処理孔230側に流動し、残りが第1の排気ラインの入口部622側に流動する。
処理孔230側に流動する昇温ガスf2は、処理空間10の温度及び圧力を所定の温度及び圧力まで上昇させる。特に、処理空間10の圧力が上昇して所定の圧力に達すると、処理空間10の内部において外部を向く方向にガスの圧力が形成されて、図9に示すように、昇温ガスf2の流れが処理空間10の外部に円滑に誘導される。
一方、上記の順序は、単に本発明の実施形態における昇温ガスf2の流動を例示するためのものである。すなわち、本発明の実施形態における昇温ガスf2の流動は、図8及び図9に示す順序に特に限定されるものではなく、昇温ガスf2の一部が処理孔230側に流動し、残りがエアカーテンを形成することを満たす範囲内においてその順序は種々に変更可能である。
一方、昇温ガスf2、例えば、昇温された不活性ガスが処理空間10側に噴射されることにより、処理空間10が外気から孤立され、噴射される昇温ガスf2により処理空間10及びこれと接する処理物Sの一方の面の温度がメタルソースの蒸着温度範囲に昇温されて保たれる。
処理空間10側に昇温ガスを噴射する過程を行う間に、又は処理空間10側に昇温ガスを噴射する過程と同時に、処理空間10にメタルソースgを噴射する。又は処理空間10側に昇温ガスを噴射する過程を所定の時間だけ行った後、処理物Sの一方の面の温度が所望の温度に制御されると、処理空間10側に昇温ガスを噴射する過程を行い続けながら、処理空間10にメタルソースgを噴射する。
メタルソースgは、粉末の状態でソース供給部内に準備されていて、気化されて運搬される。このとき、メタルソースgを運搬するソース供給ラインの全体の領域に熱を加えてメタルソースgの温度を該メタルソースgの蒸着温度範囲若しくは気化温度範囲に対応するレベル、例えば、20℃〜40℃の温度レベル又は30℃〜35℃の温度レベルに保ちながら処理空間10の内部に供給する。メタルソース、例えばコバルトソースは、上述した温度範囲において相の変化なしに気化状態を上手に保つ。
一方、メタルソースgの噴射圧力及び昇温ガスf2の噴射圧力は、互いに同一でもよく、また、異なっていてもよい。すなわち、これを特に限定しない。例えば、工程が行われる間にそれぞれの噴射圧力が所定の圧力に形成され、これらの噴射圧力のうちの少なくとも一つの噴射圧力が制御等により所定の値に増減される。このように、これらの噴射圧力は、メタルソースgの流れが処理空間10の内部から外部を向く方向に形成されることを満たす所定の噴射圧力値の範囲内において様々である。
処理空間10側に噴射される昇温ガスf2の一部を除く昇温ガスf2の残りが処理空間10の外側を囲繞して下向きに噴射されるため、図9に示すように、処理空間10の内部から処理空間10の外側に流れるメタルソースgの流れが処理物Sの一方の面に近付いて処理物Sの一方の面と平行に形成される。これにより、粉塵の発生が抑えられるだけではなく、粉塵が集まりながら流れて排気ラインの入口部に円滑に誘導される。
一方、昇温ガスf2の噴射量は、工程が行われる間に一定であってもよく、種々に変化してもよい。例えば、最初の昇温ガスf2の噴射に際して昇温ガスf2を相対的に多くの流量で噴射し、処理物Sの温度が所望の温度に制御されると、昇温ガスf2の噴射量を低減し、この状態を維持しながら処理空間10の内部にメタルソースgを噴射する。
次いで、処理物Sの一方の面にレーザー光を照射して欠陥部分に膜を形成する。すなわち、処理孔230の内部をメタルソースの雰囲気に制御した状態でレーザー光を処理物の欠陥部分に照射して膜を蒸着し、これにより、処理物Sの欠陥がリペアされる。
一方、処理空間10側に昇温ガスf2を噴射する過程中に、又は処理空間10の内部にメタルソースを噴射する過程中に、又は処理物Sの一方の面にレーザー光を照射する過程中に、処理空間10の外部において反応物、生成物及び未反応物のうちの少なくとも一つを排気し始め、全体の工程が終わるまで昇温ガスf2によるエアカーテンの外側の周縁を囲繞する個所において反応時に発生する反応物、生成物及び未反応物を排気する。このとき、エアカーテンの形成に用いられた昇温ガスを一緒に排気する。
膜の蒸着が終わると、レーザー光の照射を終え、次いで、昇温ガスf2を所定の時間だけさらに噴射して処理物Sのリペアされた領域の温度を制御し、これにより、リペアされた膜を安定化させる。次いで、オープン欠陥のリペア工程を終える。
一方、本発明の前記実施形態及び比較例は、本発明の説明のためのものであり、本発明の制限のためのものではないことに留意すべきである。本発明は、特許請求の範囲及びこれと均等な技術的思想の範囲内において異なる様々な形態に具体化される。本発明が属する技術分野における当業者であれば、本発明の技術的思想の範囲内において様々な実施形態が採用可能であるということが理解できる筈である。